JPH1144373A - バルブ及びその製造方法 - Google Patents

バルブ及びその製造方法

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JPH1144373A
JPH1144373A JP31555797A JP31555797A JPH1144373A JP H1144373 A JPH1144373 A JP H1144373A JP 31555797 A JP31555797 A JP 31555797A JP 31555797 A JP31555797 A JP 31555797A JP H1144373 A JPH1144373 A JP H1144373A
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JP
Japan
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valve
cavity
reinforcing material
mold
valve body
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JP31555797A
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English (en)
Inventor
Keiji Mihara
啓嗣 三原
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】樹脂製のバルブ本体の耐蝕性を損なうことな
く、より強度的に優れたバルブを提供することを目的と
している。 【解決手段】樹脂製のバルブ本体の外部から負荷がかか
ったとき破損しやすい部位または変形して接続不良が起
きやすい部位に、これらの部位を補強する強化材がバル
ブ本体を形成する樹脂によって全面が囲繞されるように
バルブ本体内に埋設一体化されている

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂製のバルブ及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂製バルブは、耐化学薬品等の耐蝕性
に優れ、製作が容易で安価に提供できることから家庭内
の給湯・給水ラインや薬液ラインに盛んに用いられてい
る。しかし、樹脂製バルブの場合、射出成形によりバル
ブ本体が成形されているため、ゲート部分から離れたと
ころにどうしてもウエルドラインが生じる。
【0003】このウエルドラインは、他の部分に比べ強
度的に弱く、しかも歪みが生じているため、外部から負
荷が掛かったりすると、破損の起点となりやすい。ま
た、樹脂製バルブには、テーパ雌ねじが設けられた受口
が端部に設けられていて、この受口に管端外周面に設け
られたねじ部をねじ込んで管が接続されるようになって
いるものがあるが、このような樹脂製バルブに金属管を
接続しようとすると、管の強度が強いためどうしても受
口が外側に押し広げられて破損したり、抜けが生じたり
する恐れがある。
【0004】したがって、実開平7−4971号公報に
開示されているバルブのように、受口の管の接続部外周
面に金属製の締め付けリングを嵌めたり、実開昭60−
133279号公報や実開昭62−151472号公報
に開示されているバルブのように受口の雌ねじ部に沿っ
てリング状の強化材を一体に設けたりして受口部の補強
を図ることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれの公報に開示されているバルブの場合も締め付けリ
ングや強化材の少なくとも一部がバルブ外に露出してお
り、樹脂製バルブ本来の耐蝕性の点で問題がある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みて、樹脂
製のバルブ本体の耐蝕性を損なうことなく、より強度的
に優れたバルブ及びその製造方法を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のバルブ(請求項
1記載の発明)は、樹脂製のバルブ本体の外部から負荷
がかかったとき破損しやすい部位または変形して接続不
良が起きやすい部位に、これらの部位を補強する強化材
がバルブ本体を形成する樹脂によって全面が囲繞される
ようにバルブ本体内に埋設一体化されているものであ
る。
【0008】上記構成において、バルブ本体を形成する
樹脂としては、特に限定されないが、たとえば、ポリ塩
化ビニル(PVC)、後塩素化ポリ塩化ビニル(CPV
C)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフェニ
レンサルファイド(PPS)、ポリプロピレン(PP)
などが挙げられる。強化材としては、通常、鉄、ステン
レス鋼、銅、銅合金等の金属材料が用いられるが、繊維
強化樹脂製のものでも構わない。
【0009】また、強化材として金属材料を使用した時
の強化材の厚みは、0.2mm以上が好ましく、その表面
にパンチング加工やローレット加工を施したり、突条を
突設させたりして凹凸を設けることが好ましい。なお、
パンチング加工により形成される孔(以下、「パンチン
グ孔」という)は開孔率が10〜80%とすることが好
ましく、又、孔の径は、φ2〜10mmが好ましい。
【0010】また、強化材とバルブ本体との間には、接
着剤層を介在させることが好ましい。接着剤層を構成す
る接着剤としては、特に限定されないが、たとえば、ホ
ットメルト系接着剤、有機チタネート、カップリング
剤、エポキシ系接着剤等が挙げられる。
【0011】本発明(請求項2記載の発明)のバルブの
製造方法は、樹脂製のバルブ本体の外部から負荷がかか
ったとき破損しやすい部位または変形して接続不良が起
きやすい部位に、これらの部位を補強する強化材を配設
し、その強化材の全面を、バルブ本体を形成する樹脂に
よって囲繞されるように埋設一体化させるものである。
【0012】本発明のバルブの製造方法において、その
一つの好ましい態様は、開割閉合可能な複数の型からな
り、閉合されたときに成形すべきバルブの外面形状に対
応する型窩を形成するキャビティ型と、成形すべきバル
ブの内面形状に対応するコア型とからなる射出成形用金
型のキャビティ型の型窩内に、該コア型と、バルブの一
部を形成する弁体と、強化材とを配設して、コア型、弁
体及び強化材とで囲まれた第1のキャビティを形成し、
その第1のキャビティ内に溶融樹脂を射出することによ
り内層を形成し、成形体を得る第1の工程と、得られた
成形体を、上記型窩内に挿入し、該成形体とキャビティ
型との間に第2のキャビティを形成し、その第2のキャ
ビティ内に溶融樹脂を射出することにより外層を形成し
て、強化材を樹脂によって囲繞されるように埋設一体化
する第2の工程とからなる。
【0013】上記態様において、第1の工程で使用され
るキャビティ型と、第2の工程で使用されるキャビティ
型とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
第1の工程で使用されるキャビティ型と、第2の工程で
使用されるキャビティ型とが、同一である場合において
は、第1の工程においては、内型を上記キャビティ型の
型窩内に挿入することなどにより、強化材を把持・固定
することができる。
【0014】本発明のバルブの製造方法において、もう
一つの好ましい態様は、開割閉合可能な複数の型からな
り、閉合されたときに成形すべきバルブの外面形状に対
応する型窩を形成するキャビティ型と、成形すべきバル
ブの内面形状に対応するコア型とからなる射出成形用金
型のキャビティ型の型窩内に、該コア型を前進させると
ともに、バルブの一部を形成する弁体と、強化材とを配
設して、コア型、弁体及び強化材とで囲まれたキャビテ
ィを形成し、そのキャビティ内に溶融樹脂を射出するこ
とにより、強化材を樹脂によって囲繞されるように埋設
一体化されたバルブを成形するバルブの製造方法であっ
て、上記強化材は、上記コア型の一部に摺動自在に装着
された強化材支持部材によって着脱自在に支持され、コ
ア型が、型窩内に前進したときに、強化材支持部材がコ
ア型と共に前進して強化材を型窩内に配設し、かつ溶融
樹脂が射出されたときに、その樹脂圧でもって強化材支
持部材が後退されることにより、強化材支持部材が強化
材から脱着されるようになされているものである。
【0015】このようにすることにより、樹脂圧でもっ
て強化材支持部材が後退するため、成形品外面に強化材
が露出することなく埋設されるので、強化材の劣化の心
配がない。。また、1工程で射出成形を行うので、ウェ
ルドライン以外は樹脂同士の界面が発生せず、樹脂と強
化材の接着強度が増大し、さらに、界面からの水等の浸
入が回避される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は本発明にかか
るバルブの実施の形態をあらわしている。
【0017】図1に示すように、このバルブ1aは、ボ
ールバルブ型であって、バルブ本体2と、バルブの一部
を形成する弁体(ボール弁)3と、シールリング4と、
強化材5aとを備えている。バルブ本体2は、耐蝕性に
優れた樹脂材料で形成されていて、両端に受口21,2
1を有し、受口21の内周面に雌ねじ22が設けられて
いる。
【0018】ボール弁3は、耐蝕性に優れた樹脂材料に
より形成されている弁本体31がバルブ本体2内に回転
自在に内装されていて、弁本体31のステム31aの先
端に金属製のハンドル受け部32がバルブ本体2から突
出するように設けられている。シールリング4は、バル
ブ本体2内に内装されていて、耐蝕性に優れた樹脂材料
により形成されている。
【0019】強化材5aは、図2に示すように、直管部
51の一端に徐々に拡径するラッパ管部52が設けら
れ、ステンレス鋼等の金属材料で形成されていて、直管
部51によって受口21の雌ねじ22の形成部を外側か
ら囲繞し、ラッパ管部52によってパルブ本体21の弁
本体31部を外側から囲繞するように、バルブ本体2内
に埋設され、バルブ本体2を構成する樹脂によって外部
から完全に隔離されている。
【0020】このバルブ1aは、上記のように強化材5
aがバルブ本体2内に埋設されているため、受口21に
金属管をねじ込み接合する場合にも、強化材5aの直管
部51によって受口21の拡径による破損や接続抜けお
よびウエルドラインからの破損を防止することができ、
ラッパ管部52によってバルブ本体2の弁本体31収容
部近傍(ステム外周部)を補強してウエルドラインから
の破損を防止することができる。
【0021】しかも、強化材5aがバルブ本体2を構成
する樹脂によって完全に被覆されているため、強化材5
aが配管内部を流れる流体や、外部雰囲気に接触するこ
とがない。したがって、強化材5aとしては、耐蝕性に
乏しい材料でも使用することができる。
【0022】図3、4は、図1のバルブの製造方法を示
し、請求項4記載の発明の第1の工程を説明する射出成
形金型の断面図であり、図3は、キャビティ型が開割し
た状態を示し、図4は、キャビティ型が閉合した状態を
示し、いずれも射出成形金型を構成する部位のみ断面図
で示す。
【0023】図3、4において7はキャビティ型、72
は内型、73はキャビティ型7に設けられたゲート、7
4は内型72に設けられたゲート、8はコア型(スライ
ドコア)、91は第1のキャビティである。
【0024】キャビティ型7は、キャビティ型7は、成
形すべきバルブの内面形状に対応するコア型8、8(図
4)と共に射出成形金型を形成し、図示しない射出成形
機により開割閉合可能とされた2個の型からなり、閉合
した状態で、型窩を形成するようになされている。この
型窩は、成形すべきバルブの外面形状に対応している。
【0025】キャビティ型7の一方には、上記射出成形
装置のノズルに連通可能なゲート73が設けられてい
る。キャビティ型7、7には強化材5a、5aを把持・
固定しうる内型72が設けられ、内型72にはゲート7
3に連通するゲート74が設けられている。
【0026】バルブ2の内層を形成するには、まず、内
型72、72が設けられたキャビティ型7、7を開割
し、キャビティ型7、7の型窩を形成するところに、予
め成形されたボール弁3を配設し、さらに内型72、7
2に強化材5a、5aを把持・固定する。
【0027】次に図4に示すように、ボール弁3、強化
材5a、5aが型窩内に配設されたキャビティ型7、7
を閉合し、その型窩内にスライドコア8、8を配設する
と、スライドコア8、8、弁体3及び強化材5a、5a
とで囲まれた第1のキャビティ91が形成される。次
に、図示しない射出成形機のノズルより、ゲート73、
74を経て、第1のキャビティ91内に溶融樹脂を射出
し、内層を形成する。
【0028】図5、6は、図1のバルブの製造方法を示
し、請求項4記載の発明の第2の工程を説明する射出成
形金型の断面図であり、図5は、キャビティ型が開割し
た状態を示し、図6は、キャビティ型が閉合した状態を
示す。
【0029】図5、6において、11は、請求項4記載
の発明の第1の工程で得られた成形体、91は第2のキ
ャビティである。
【0030】第1の工程において内層を形成した樹脂が
固化した後、図5に示すように、キャビティ型7、7を
開割し、内型72、72を取り外し、成形体11(半断
面図で示す)を得る。
【0031】次に、図6に示したように、得られた成形
体11を、キャビティ型7、7の型窩を形成するところ
に、ボール弁3をキャビティ型7、7に固定することに
より配設し、スライドコア8、8を挿入する。次に、キ
ャビティ型7、7を閉合すると、成形体11とキャビテ
ィ型7、7との間に第2のキャビティ92が形成され
る。
【0032】次に、図示しない射出成形機のノズルよ
り、ゲート73を経て、第2のキャビティ92内に溶融
樹脂を射出し、外層を形成する。このようにして、図1
に示したような、強化材5a、5aを樹脂によって囲繞
されるように埋設一体化されたバルブ1aが得られる。
【0033】図7は、請求項5記載の発明を説明する射
出成形金型の部分断面図である。
【0034】図7において57は強化材支持部材、58
は弾性部材、5hは強化材、81はコア型のキャビティ
型装着部、82はコア型のコア部である。請求項5記載
の発明において使用される射出成形金型は、図3、4で
説明したのと同様に、開割閉合可能な複数の型からな
り、閉合されたときに成形すべきバルブの外面形状に対
応する型窩を形成するキャビティ型と、成形すべきバル
ブの内面形状に対応するコア型とからなる。
【0035】請求項5記載の発明において、図7に示す
ように、コア型が、キャビティの一部を形成するコア部
82と、閉合されたときにキャビティ型(図3、4にお
ける7)に装着固定されるキャビティ型装着部81とか
らなる。強化材5hは、上記コア部82に摺動自在に装
着された強化材支持部材57によって着脱自在に支持さ
れている。
【0036】コア型(81、82)は、型窩内に前進、
後退可能とされ、コア型(81、82)は、型窩内に前
進したときに、強化材支持部材57が弾性部材58を介
してキャビティ型装着部81により押圧されて強化材5
hを型窩内に配設する(図の矢印右方向)。そして、バ
ルブの一部を形成する弁体を配設して、コア型、及び強
化材とで囲まれたキャビティを形成する。
【0037】強化材支持部材57は、図8に示すよう
に、コア型のキャビティ型装着部81と略同径の円筒部
571と、先端方向(キャビティ方向)に向けて徐々に
縮径するテーパー部572と、強化材5hの外径に略等
しい内径を有し、強化材を外嵌可能な円筒部573とか
らなる。なお、テーパー部572の角度は30°以上が
好ましく、又、円筒部573は強化材5hを外嵌するた
めには1mm以上あることが好ましい。
【0038】ついで、図示しない溶融樹脂が上記キャビ
ティ内に射出されたときに、その樹脂圧でもって強化材
支持部材57が後退される(図の矢印左方向)ことによ
り、強化材支持部材57が強化材5hから脱着され、強
化材5hを樹脂によって囲繞されるように埋設一体化さ
れたバルブが成形される。なお、上記強化材支持部材5
7は別途、射出成形金型の移動のタイミングに同調させ
て、油圧シリンダー、空気圧シリンダーによって前進後
退させてもよい。また、強化材支持部材57には、強化
材5hを係止する係止突起が設けられていてもよい。こ
の場合において、係止突起は強化材支持部材57の周方
向全体に設けられていてもよいし、周方向の一部に設け
られていてもよい。
【0039】以上、本発明にかかるバルブを射出成形に
より製造する方法を示したが、押圧成形であっても同様
にして成形できる。
【0040】図9は本発明にかかるバルブの他の実施の
形態をあらわしている。図9に示すように、このバルブ
1bは、直管状の強化材5bが受部21,21にのみ埋
設されている以外は、上記バルブ1aと同様になってい
る。
【0041】すなわち、このバルブ1bによれば、受口
21,21部分が直管状の強化材5bによって強化され
ているので、受口21に金属管をねじ接合した場合に
も、受口21が拡径し、破損したり、金属管の抜けが生
じたりすることがない。
【0042】図10は本発明にかかるバルブの他の実施
の形態をあらわしている。図10に示すように、このバ
ルブ1cは、バルブ本体2の弁本体収容部近傍のウエル
ドライン部分に沿ってのみ板状の強化材5cが埋設され
ている以外は、上記バルブ1aと同様になっている。
【0043】すなわち、このバルブ1cによれば、外部
から負荷がかかった場合に破損の起点となると予想され
るウエルドライン6に沿って強化材5cが埋設一体化さ
れているので、ウエルドライン6が他の部分とかわらな
い強度となり、耐久性が向上する。
【0044】なお、本発明にかかるバルブは、上記の実
施の形態に限定されない。たとえば、バルブ1aの強化
材5aに代えて、図11に示すように、直管部51の外
周面にリング状の突条53を平行に複数本設けた強化材
5dや、図12に示すように、ラッパ管部52の代わり
に直管部51の一端にウエルドラインに沿う部分のみ突
片55を設けた強化材5eを用いるようにしても構わな
い。
【0045】さらに、図13、図14に示すように、強
化材5f、5gにパンチング孔56を設けるとアンカー
効果により樹脂と強化材5f、5gが強固に接着するの
で好ましいだけでなく、射出成形を行う際において、樹
脂の流路を確保でき、樹指圧による強化材5f、5gの
浮遊がない。
【0046】また、上記の実施の形態では、バルブ1
a,1b,1cがいずれもボールバルブであったが、ダ
イヤフラム式など他の形式のバルブでも構わない。
【0047】
【実施例】以下に、本発明の実施例をより詳しく説明す
る。
【0048】(実施例1)ポリ塩化ビニル製のバルブ本
体と、ポリ塩化ビニル製のボール弁、フッ素樹脂製のシ
ールリング、ステンレス鋼製の強化材とからなる図1に
示す形状の一体成形コンパクトタイプの25Aのボール
バルブを製造した。
【0049】このボールバルブの強化材は、肉厚1.2
mmのステンレス鋼管をプレス成形することによって得
た。そして、このボールバルブの製造にあたっては、ま
ず、強化材の内外面にホットメット系接着剤(積水化学
工業社製、ホットメルト系接着剤♯236)を塗布する
とともに、予め成形されたボール弁およびシールリング
とともに強化材を金型内にセットし、図3、4で説明し
たようにして、内層を成形した後、その外面に図5、6
で説明したようにして、外層を成形する2段成形方法を
用いた。また、得られたボールバルブは、強化材が完全
にバルブ本体を構成する樹脂によって全面が囲繞されて
いて、強化材周囲の樹脂層の厚みがいずれの部分も0.
5mm以上あった。
【0050】(実施例2)肉厚1mmのステンレス鋼管を
強化材として用いた以外は、実施例1と同様にして図1
に示す形状の一体成形コンパクトタイプの25Aのボー
ルバルブを製造した。
【0051】(実施例3)幅10mm、肉厚1mmのステン
レス鋼板を強化材として用いた以外は、実施例1と同様
にして図1に示す形状の一体成形コンパクトタイプの2
5Aのボールバルブを製造した。
【0052】(実施例4)バルブの形状を図15に示し
た形状(50A)にし、図2に示した形状で開口率30
%のパンチング加工を施した強化材5iを受け口部61
に、図13に示した形状の開口率30%のパンチング加
工を施した強化材5fをユニオンナット62に、図14
に示した形状の開口率30%のパンチング加工を施した
強化材5fをバルブ本体63に配設したこと以外は、実
施例1と同様にして、ボールバルブを製造した。
【0053】(実施例5)強化材5iを受け口部61の
みに配設したこと以外は、実施例4と同様にして、ボー
ルバルブを製造した。
【0054】(実施例6)強化材5fをユニオンナット
62のみに配設したこと以外は、実施例4と同様にし
て、ボールバルブを製造した。
【0055】(比較例1)強化材を埋設しなかった以外
は、実施例1と同様にして強化材なしの一体成形コンパ
クトタイプの25Aのボールバルブを製造した。
【0056】(比較例2)強化材を埋設しなかった以外
は、実施例4と同様にして強化材なしの50Aボールバ
ルブを製造した。
【0057】上記実施例1〜6および比較例1、2で得
たボールバルブの破壊水圧値、破壊曲げ荷重を調べその
結果を表1に示した。なお、破壊水圧値は、図16に示
すように、バルブ100の両受口に一端を盲板101で
塞いだ短管102,103を接続するとともに、一方の
短管102の盲板101に設けた孔(図示せず)からポ
ンプPから加圧水(23℃)を供給し、バルブ100の
破壊時の水圧を圧力計104で測定して求めた。なお、
実施例5、比較例2については、0.5〜2.5MPa
の脈動流による破壊までの回数を求めた。
【0058】一方、破壊曲げ荷重は、図17に示すよう
に、バルブ200の両受口に短管201,202を接続
するとともに、バルブ200の中心から200mmの位置
で(実施例6、比較例2については500mm)下側から
両短管201,202を支持した状態で、矢印方向から
荷重を掛けて求めた。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】本発明にかかるバルブは、以上のように
構成されているので、従来のバルブに比べ強度的に優れ
ている。しかも耐蝕性にも優れている。
【0062】本発明にかかるバルブの製造方法は、以上
のようなものであるので、強化材が露出することなく強
度的に優れ、耐蝕性にも優れたバルブを得ることができ
る。
【0063】請求項4記載の発明にかかるバルブの製造
方法は、以上のようなものであるので、本発明にかかる
バルブを生産性よく得ることができる。
【0064】請求項5記載の発明にかかるバルブの製造
方法は、以上のようなものであるので、本発明にかかる
バルブを生産性よく得ることができるだけでなく、強化
材の劣化の心配がない。。また、1工程で射出成形を行
うので、ウェルドライン以外は樹脂同士の界面が発生せ
ず、樹脂と強化材の接着強度が増大し、さらに、界面か
らの水等の浸入が回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるバルブの実施の形態をあらわす
半断面図である。
【図2】図1のバルブの強化材の斜視図である。
【図3】請求項4記載の発明にかかるバルブの製造方法
の第1の工程に使用される射出成形金型の断面図であ
り、キャビティ型が開割した状態を示す。
【図4】請求項4記載の発明にかかるバルブの製造方法
の第1の工程に使用される射出成形金型の断面図であ
り、キャビティ型が閉合した状態を示す。
【図5】請求項4記載の発明にかかるバルブの製造方法
の第2の工程に使用される射出成形金型の断面図であ
り、キャビティ型が開割した状態を示す。
【図6】請求項4記載の発明にかかるバルブの製造方法
の第2の工程に使用される射出成形金型の断面図であ
り、キャビティ型が閉合した状態を示す。
【図7】請求項5記載の発明を説明する射出成形金型の
部分断面図である。
【図8】図7の発明に使用することのできる強化材支持
部材である。
【図9】本発明にかかるバルブの他の実施の形態をあら
わす半断面図である。
【図10】本発明にかかるバルブの他の実施の形態をあ
らわす半断面図である。
【図11】図1のバルブに用いることができる他の強化
材をあらわす半断面図である。
【図12】図1のバルブに用いることができる他の強化
材をあらわす斜視図である。
【図13】図15のバルブに用いることができる他の強
化材をあらわす側面図である。
【図14】図15のバルブに用いることができる他の強
化材をあらわす側面図である。
【図15】実施例4で製造したバルブを示す半断面図で
ある。
【図16】破壊水圧値の測定方法を説明する説明図であ
る。
【図17】破壊曲げ荷重の測定方法を説明する説明図で
ある。
【符号の説明】
1a,1b,1c バルブ 2、63 バルブ本体 21 受口(変形して接続不良が起きやすい部位) 3 弁体(ボールバルブ) 5a,5b,5c,5d,5e、5f、5g、5h 強
化材 57 強化材支持部材 6 ウエルドライン(破損が起きやすい部位) 7 キャビティ型 8 コア型(スライドコア) 91 第1のキャビティ 92 第2のキャビティ 11 成形体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂製のバルブ本体の外部から負荷がかか
    ったとき破損しやすい部位または変形して接続不良が起
    きやすい部位に、これらの部位を補強する強化材がバル
    ブ本体を形成する樹脂によって全面が囲繞されるように
    バルブ本体内に埋設一体化されていることを特徴とする
    バルブ。
  2. 【請求項2】強化材に、開孔率10〜80%のパンチン
    グ孔が設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    バルブ。
  3. 【請求項3】樹脂製のバルブ本体の外部から負荷がかか
    ったとき破損しやすい部位または変形して接続不良が起
    きやすい部位に、これらの部位を補強する強化材を配設
    し、その強化材の全面を、バルブ本体を形成する樹脂に
    よって囲繞されるように埋設一体化させることを特徴と
    するバルブの製造方法。
  4. 【請求項4】開割閉合可能な複数の型からなり、閉合さ
    れたときに成形すべきバルブの外面形状に対応する型窩
    を形成するキャビティ型と、成形すべきバルブの内面形
    状に対応するコア型とからなる射出成形用金型のキャビ
    ティ型の型窩内に、該コア型と、バルブの一部を形成す
    る弁体と、強化材とを配設して、コア型、弁体及び強化
    材とで囲まれた第1のキャビティを形成し、その第1の
    キャビティ内に溶融樹脂を射出することにより内層を形
    成し、成形体を得る第1の工程と、 得られた成形体を、上記型窩内に挿入し、該成形体とキ
    ャビティ型との間に第2のキャビティを形成し、その第
    2のキャビティ内に溶融樹脂を射出することにより外層
    を形成して、強化材を樹脂によって囲繞されるように埋
    設一体化する第2の工程とからなることを特徴とする請
    求項3記載のバルブの製造方法。
  5. 【請求項5】開割閉合可能な複数の型からなり、閉合さ
    れたときに成形すべきバルブの外面形状に対応する型窩
    を形成するキャビティ型と、成形すべきバルブの内面形
    状に対応するコア型とからなる射出成形用金型のキャビ
    ティ型の型窩内に、該コア型を前進させるとともに、バ
    ルブの一部を形成する弁体と、強化材とを配設して、コ
    ア型、弁体及び強化材とで囲まれたキャビティを形成
    し、そのキャビティ内に溶融樹脂を射出することによ
    り、強化材を樹脂によって囲繞されるように埋設一体化
    されたバルブを成形するバルブの製造方法であって、 上記強化材は、上記コア型の一部に摺動自在に装着され
    た強化材支持部材によって着脱自在に支持され、 コア型が、型窩内に前進したときに、強化材支持部材が
    コア型と共に前進してて強化材を型窩内に配設し、かつ
    溶融樹脂が射出されたときに、その樹脂圧でもって強化
    材支持部材が後退することにより、強化材支持部材が強
    化材から脱着されるようになされていることを特徴とす
    る請求項3記載のバルブの製造方法。
JP31555797A 1996-11-19 1997-11-17 バルブ及びその製造方法 Pending JPH1144373A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007523806A (ja) * 2004-02-27 2007-08-23 マウザー−ヴェルケ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング パレットコンテナ
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