JPH11352793A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH11352793A
JPH11352793A JP10157206A JP15720698A JPH11352793A JP H11352793 A JPH11352793 A JP H11352793A JP 10157206 A JP10157206 A JP 10157206A JP 15720698 A JP15720698 A JP 15720698A JP H11352793 A JPH11352793 A JP H11352793A
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JP10157206A
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Hideyuki Yano
秀幸 矢野
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Canon Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成装置の設置された環境にかかわら
ず、トナー像の良好な転写を行なう。 【解決手段】 中間転写体5の回転方向についての一次
転写ニップ部T1 の下流側で二次転写ニップ部T2 の上
流側において、中間転写体5表面に対向するようにポス
ト帯電器17を配設する。画像形成装置本体が設置され
ている環境を検知して、環境毎に帯電バイアス印加電源
18がポスト帯電器17に印加する帯電バイアスを変化
させ、中間転写体上のトナー像に与えるポスト帯電量を
変化させる。これにより、トナー載り量に依存しない良
好な二次転写が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中間転写方式を用
いたカラーの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】中間転写体を使用した画像形成装置は、
像担持体に対するトナー像形成工程、及びそのトナー像
の中間転写体への一次転写工程の繰り返しにより、中間
転写体に複数色のトナー像からなるカラー画像を形成し
た後、このカラー画像を転写材上に一括して二次転写さ
せることにより、各色のトナー像の重ね合わせズレ(色
ズレ)のない良好なカラー画像を得ることができる。
【0003】カラー画像には、非常にトナーの載り量の
少ないハイライトハーフトーン部分や、二次色等のトナ
ーを何層にも重ねて色を表現する部分が混在する。
【0004】また、トナーは使用される環境によってト
リボが変化し、トナーの抵抗が上昇するL/L(低温低
湿)環境やN/L(常温低湿)環境等の低湿条件下では
トリボが上昇し、一方トナーの抵抗が低下して電荷が逃
げやすいH/H(高温高湿)環境ではトリボが低下す
る。
【0005】二次転写においてトナーを転写するために
必要な転写電流はトナーのトリボと量(以下「載り量」
という。)の積に比例し、載り量が少ない場合には低い
転写電流、多い場合には高い転写電流が必要となる。
【0006】トナートリボが低い場合に過大な転写電流
を流した場合には、二次転写部で強抜けと呼ばれるボソ
ボソした転写不良が発生する。一方、トナートリボが高
いにもかかわらず低い転写電流しか流さなかった場合は
転写不良が発生する。
【0007】実際には、1ページのカラー画像中にはさ
まざまなパターンが形成されるため、トナー載り量に応
じた転写電流制御を行うことは不可能である。言い換え
ると、どのようなトナー載り量においても適正な転写が
行えるようにトナートリボを設定することが必要とな
る。
【0008】トナートリボが低すぎると転写が良好に行
えず、逆に高すぎるとトナー載り量によって必要な転写
電流の差が大きくなってしまうので、トナートリボは適
度に高いことが要求される。
【0009】一方、転写効率は使用される転写材の状態
にも大きく左右される。
【0010】一度、定着器を通過して乾燥された紙は、
抵抗値が非常に高くなる。この定着後の紙が再給紙され
る第2面目のプリント時には良好な転写を行うために高
い転写電圧が必要となる。
【0011】これは、トナーに印加される転写電圧(分
圧)という考え方で説明することができる。転写電圧は
中間転写体、転写部材、転写材、トナーに分割される。
【0012】このうちのトナーへ分割される転写電圧を
適正に保てば良好な転写が行われる。トナートリボや載
り量をあらかじめ知ることができれば適正な転写電圧を
決定することは可能である。
【0013】しかしながら、カラーの画像形成装置にお
いてはトナーの載り量が単色のハーフトーンから二次色
のベタまで、出力画像によって非常に変化するため、ト
ナー載り量に関して画像毎に適正な転写電圧を決定する
ことは不可能である。
【0014】したがって、実際には一定の転写電圧で様
々な載り量のトナーを適正に転写するために、トナート
リボを適正な範囲に制御することが必要となる。
【0015】また、両面プリント時には転写材の抵抗値
が高くなるため、紙に分割される転写電圧を確保するた
めに転写電圧を高くしなければならない。
【0016】このように高い転写電界を形成した場合、
転写ニップ前で、像担持体と転写材との間で絶縁破壊が
生じてしまい、転写突き抜けと呼ばれる画像不良が発生
する場合がある。
【0017】これは、転写ニップ前の微小エアーギャッ
プでの絶縁破壊によって像担持体上のトナーのトリボが
局所的に逆転してしまい、絶縁破壊近傍の直径1mm程度
の転写抜けが発生する現象である。以下「転写突き抜
け」という。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子写
真装置に使用されるトナーの保持するトリボは、環境依
存性があり、低湿環境では現像装置のトナーへの帯電付
与性が上昇し、かつトナーの抵抗値が上昇するためにト
リボが非常に高くなる。一方、高湿環境下においては、
トナーの抵抗が低下することによってトリボが非常に低
くなるという現象が発生する。
【0019】トナーのトリボが上昇した状態では、トナ
ーを転写するための転写電流が通常より多く必要にな
り、これはトナー載り量が多い二次色で非常に顕著とな
る。
【0020】一方、トナーのトリボが低い状態で転写電
流を流しすぎると、トナーが再転写をおこしてしまい、
特にトナー載り量の少ない単色ハーフトーン画像を形成
するようなときに転写効率が低下してしまうという問題
点が生じる。
【0021】さらに、両面プリント時等の転写材の抵抗
値が高い状態では、紙に分割される転写電圧が高くなる
ため、トナーに分割される転写電圧が相対的に低くな
り、トナーに対する最適な転写条件を得ることが難しい
という問題点が生じていた。このため、第2面目の転写
時に転写不良や転写突き抜け等の画像不良が起きやすい
という問題点があった。
【0022】本発明は、上述事情に鑑みてなされたもの
であり、どのような環境下においても像担持体上のトナ
ートリボを適正に制御して、安定した転写が行なえるよ
うにした画像形成装置を提供することを目的とするもの
である。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明は、像担持体上にトナー像を形成
し、該像担持体上のトナー像を一次転写部にて中間転写
体上に一次転写する工程を複数色のトナー像について繰
り返し、前記中間転写体上で複数色のトナー像を重ね合
わせた後、これら中間転写体上の複数色のトナー像を二
次転写部にて転写材上に一括して二次転写することで転
写材上にカラー画像を形成する画像形成装置において、
前記中間転写体表面の移動方向に沿っての、前記一次転
写部の下流側で前記二次転写部の上流側において前記中
間転写体表面に対向配置され、前記中間転写体上のトナ
ー像を帯電させる帯電器と、該帯電器に帯電バイアスを
印加する帯電バイアス印加電源と、画像形成装置本体が
使用される環境を検知する環境センサと、を備え、該環
境センサが検知する環境に基づいて、前記帯電バイアス
を変化させて前記中間転写体上のトナー像の帯電量を変
化させる、ことを特徴とする。
【0024】請求項2の発明は、請求項1の画像形成装
置において、前記帯電バイアス印加電源は、AC電圧と
DC電圧とを重畳させた帯電バイアスを出力するととも
に、前記DC電圧を変化させることで、前記帯電器の出
力を変化させる、ことを特徴とする。
【0025】請求項3の発明は、請求項2の画像形成装
置において、前記帯電バイアス印加電源は、前記環境セ
ンサが検知する雰囲気湿度が所定値よりも低い場合に、
前記帯電器の出力を減少させる、ことを特徴とする。
【0026】請求項4の発明は、請求項2の画像形成装
置において、前記帯電バイアス印加電源は、一度、定着
器を通過した転写材を再給紙して画像形成を行う両面プ
リント時に、前記帯電器の出力を減少させる、ことを特
徴とする。
【0027】請求項5の発明は、像担持体上にトナー像
を形成し、該像担持体上のトナー像を一次転写部にて中
間転写体上に一次転写する工程を複数色のトナー像につ
いて繰り返し、前記中間転写体上で複数色のトナー像を
重ね合わせた後、これら中間転写体上の複数色のトナー
像を二次転写部にて転写材上に一括して二次転写するこ
とで転写材上にカラー画像を形成する画像形成装置にお
いて、前記中間転写体表面の移動方向に沿っての、前記
一次転写部の下流側で前記二次転写部の上流側において
前記中間転写体表面に対向配置され、前記中間転写体上
のトナー像を帯電させる帯電器と、該帯電器に帯電バイ
アスを印加する帯電バイアス印加電源と、前記中間転写
体上に転写されたトナー像のトナー量を検知するトナー
量検知手段と、を備え、該トナー量検知センサが検知す
るトナー量の画像形成中の変化量に基づいて、前記帯電
バイアスを変化させて前記中間転写体上のトナー像の帯
電量を変化させる、ことを特徴とする。
【0028】請求項6の発明は、請求項5の画像形成装
置において、前記トナー量検知センサは、光学的にトナ
ー像の反射光量を検知し、前記帯電バイアス印加電源
は、前記トナー量検知センサが検知する、画像形成中に
中間転写体上のトナー像のトナーが前記像担持体に戻る
ことによるトナー量の減少量が多いときに、前記帯電バ
イアスを変化させて前記帯電器の出力を増加させる、こ
とを特徴とする。
【0029】〔作用〕上述の構成によると、環境が変化
した場合においても、中間転写体上のトナートリボを適
正に制御して、安定した転写が行える。例えば、トナー
トリボが上昇する低湿環境下では中間転写体上のトナー
に対する帯電量を低く、トナートリボが低下する高湿環
境下では帯電量を大きくする。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0031】〈実施の形態1〉図1に、本発明に係る画
像形成装置の一例を示す。同図は、電子写真方式の4色
フルカラーの画像形成装置(例えば、複写機、レーザー
ビームプリンタ)の概略構成を示す縦断面図である。な
お、同図の画像形成装置では、中間転写体として中抵抗
の弾性ローラ8を、また、二次接触転写手段として転写
ベルト12を使用している。
【0032】同図に示す画像形成装置は、第1の画像担
持体(像担持体)として、繰り返し使用される回転ドラ
ム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)
を備えている。感光ドラム1は、矢印R1方向に所定の
周速度(プロセススピード)をもって回転駆動させる。
【0033】感光ドラム1は回転過程で、一次帯電ロー
ラ2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次
いで画像露光手段4(カラー原稿画像の色分解・結像露
光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対
応して変調されたレーザービームを出力するレーザース
キャナによる走査露光系等)による画像露光を受けるこ
とにより目的のカラー画像の第1色目の色成分像(例え
ばイエロー成分像)に対応した静電潜像が形成される。
【0034】次いで、その静電潜像が第1現像器7Y
(イエロー現像器)により第1色であるイエロートナー
Yにより現像される。イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各現像器7
Y、7M、7C、6は、ロータリ7aの回転によって図
中の時計回りに回転し、各々の現像器が現像過程で感光
ドラム1と対向する現像位置に配置されるようになって
いる。
【0035】Y、M、Cのトナーは磁性体を含まないい
わゆるノンマグトナーであり、本実施の形態ではBkの
トナーは磁性トナー(いわゆるマグトナー)を用いてい
る。どちらも非接触ジャンピング現像方式によって現像
される。
【0036】ブラックにマグトナーを用いたのは、製造
方法が簡単でトナー製造コストの安いため、ランニング
コストを抑制できるからである。
【0037】中間転写体8は、矢印R8方向に、感光ド
ラム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
【0038】感光ドラム1上に形成担持された第1色目
のイエローのトナー像は、感光ドラム1と中間転写体8
とのニップ部を通過する過程で、中間転写体8に一次転
写バイアス電源16によって印加される一次転写バイア
スにより形成される電界と圧力とにより、中間転写体8
の外周面に一次転写(中間転写)されていく。
【0039】以下、同様に第2色目のマゼンタのトナー
像が、さらに、第3色目のシアンのトナー像、第4色目
のブラックのトナー像が順次に中間転写体8上に重畳転
写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー
像(以下「カラー画像」という。)が形成される。
【0040】次に、中間転写体8上のトナーのトリボの
制御をコロナ帯電器(帯電器)17によって行なう。本
実施の形態では、コロトロンタイプのコロナ帯電器17
を使用し、中間転写体8の回転方向に沿っての、一次転
写ニップ部(一次転写部)T1 の下流側で、かつ二次転
写ニップ部(二次転写部)の上流側において、中間転写
体8表面に対向するように配置している。この帯電器に
よる帯電を、以下「ポスト帯電」という。
【0041】コロナ帯電器17は、直径60μmのタン
グステンワイヤに0.3μmの金メッキを施したワイヤ
と、アースに接続したシールドケースによって構成さ
れ、ワイヤには帯電バイアス印加電源(高圧電源)18
により後述する可変のマイナスDC電圧に、9.5kV
PP、500Hzの正弦波のAC電圧を重畳した帯電バイア
スを印加可能である。
【0042】フルカラーのプリント(画像形成)時に
は、中間転写体8は4回転してフルカラー画像を形成す
るが、ポスト帯電は二次転写直前の4回転目に行われ
る。つまり、どの色のトナー層も一回の帯電しか受けな
いため、ポスト帯電による色毎のトリボ差は存在しな
い。
【0043】12は転写ベルトで、中間転写体8に対応
し平行に軸受けさせて下面部に接触させて配設してあ
る。転写ベルト12はバイアスローラ11とテンション
ローラ10とによって支持され、バイアスローラ11に
は、二次転写バイアス印加電源13によって所望の二次
転写バイアスが印加され、テンションローラ12にもバ
イアスローラ11と同じバイアスが印加されている。
【0044】感光ドラム1から中間転写体8への第1〜
第4色のトナー像の順次重畳転写のための一次転写バイ
アスは、トナーとは逆極性(+)であり、一次転写バイ
アス印加電源16から印加される。
【0045】感光ドラム1から中間転写体8への第1〜
第4色のトナー像の順次転写実行工程において、転写ベ
ルト12及び中間転写体クリーニングローラ15は中間
転写体8から接離可能としている。また、中間転写体ク
リーニングローラ15には、クリーニングバイアス印加
電源14が接続されている。
【0046】中間転写体8上に重畳転写されたカラー画
像の転写材Pへの転写は、転写ベルト12が中間転写体
8に当接されるとともに、給紙カセット(不図示)から
レジストローラ、転写前ガイドを通過して中間転写体8
と転写ベルト12との間に構成される二次転写ニップ部
2 に所定のタイミングで転写材Pが給送され、同時に
二次転写バイアスが二次転写バイアス印加電源13から
バイアスローラ11に印加される。この二次転写バイア
スにより中間転写体8から転写材Pへカラー画像が一括
して二次転写される。
【0047】トナー像の転写を受けた転写材Pは、定着
器(不図示)へ導入され加熱定着される。
【0048】転写材Pへの画像転写終了後、中間転写体
8上の二次転写残トナーは中間転写体クリーニングロー
ラ15が当接されてクリーニングされる。
【0049】中間転写体クリーニング手段について、以
下に説明する。
【0050】中間転写体クリーニング手段は、感光ドラ
ム1から中間転写体8への一次転写と同時に、中間転写
体8上の二次転写残トナーを、感光ドラム1に再転写し
て戻すことが可能なのが特徴である。
【0051】そのメカニズムを説明する。二次転写残ト
ナーは、中間転写体8からトナー像が転写ベルト12に
よって転写材Pに二次転写される際に、トナーとは逆極
性の強力な電界を受けて、正規の帯電極性(本実施の形
態では負極性)とは逆極性(正)に帯電されて中間転写
体8上に残っているトナーが多い。しかし、すべてのト
ナーが正極性に反転しているわけではなく、部分的には
中和され電荷を持たないトナーや、負極性を維持してい
るトナーも存在している。
【0052】そこで本出願人らは、部分的には中和され
電荷を持たないトナーや、負極性を維持しているトナー
をも、逆極性に反転させる帯電手段を、二次転写後に設
けることにした。
【0053】その結果、二次転写残トナーのすべてを感
光ドラム1に戻すことが可能となることを確認した。
【0054】中間転写体8上で逆帯電されたトナーと、
一次転写される正規帯電トナーは、感光ドラム1と中間
転写体8との間の一次転写ニップ部T1 で、逆帯電され
たトナーは中間転写体8から感光ドラム1へ、正規帯電
しているトナーは感光ドラム1から中間転写体8へそれ
ぞれ転写することがわかった。
【0055】上述の理由としては、一次転写バイアスを
低くすることによって、一次転写ニップ部T1 での感光
ドラム1と中間転写体8との間にかかる電界を弱くし、
一次転写ニップ部T1 での放電によってトナーが帯電す
ることを抑えてやると、正負双方の極性に帯電したトナ
ーは、各々独立した挙動を執るからである。
【0056】本実施の形態においては、中間転写体8上
の二次転写残トナーの帯電手段として、接触型の帯電手
段、具体的には複数層を有する弾性ローラを中間転写体
クリーニングローラ15として用いた。
【0057】本実施の形態で使用した中間転写体クリー
ニングローラ15の構成は、外径12mmのステンレス製
芯金上に、弾性体として厚さt=3mmのウレタンスポン
ジ、体積抵抗率107 Ω・cm(1kV印加時)を構成
し、被覆層として、フッ素樹脂を用いた。その厚さは2
00μm、表面抵抗値は1014Ω/□である。外径は約
18mmである。
【0058】次に本実施の形態に用いた中間転写体8の
説明を行う。
【0059】本実施の形態に用いる中間転写体8は、図
1に示すように、例えば円筒状の導電性支持体8a上に
少なくともゴム、エラストマー、樹脂からなる弾性層8
bを有するローラ形状、さらにはその弾性層の上層に一
層以上の被覆層8cを有するローラ形状のものである。
【0060】円筒状の導電性支持体8aとして、厚さ3
mmのアルミニウムの円筒をもちいた。中間転写体8に用
いる弾性層8bは抵抗値のみを重視しアクリロニトリル
−ブタジエンゴム(NBR)に導電材としてケッチェン
ブラックを分散させて体積抵抗率を制御したものを用い
た。その肉厚は、転写ニップ部の形成、回転による色ズ
レ、材料コスト等の面で0.5〜7mmが望ましく、本実
施の形態では5mmの肉厚としている。また、表層8cの
膜厚は、下層の弾性層8bの柔軟性を、さらにその上層
あるいは感光ドラム1表面に伝えるために、薄層にする
ことが好ましく、具体的には5〜20μmが望ましく、
本実施の形態では15μmとしている。中間転写体8の
トータルの外径は180mmである。
【0061】中間転写体8の表層8cは二次転写残トナ
ーのクリーニング性に大きく影響するために重要であ
る。表層8cにはウレタン樹脂をバインダーに、抵抗制
御の導電材としてホウ酸アルミニウムウイスカー、離型
性向上を目的としてPTFEパウダー、を分散させたも
のを用いた。
【0062】体積抵抗率の測定は、上述の弾性層8bを
100×100mm、厚さ適宜のシート状に切り出し、A
dvatest社製 R8340A及びR12704を
用い、印加電圧1kV、discharge 5sec 、
charge 30sec 及びmeasure 30sec
の条件で測定した。
【0063】転写ベルト12について以下に述べる。
【0064】転写ベルト12を支持しているバイアスロ
ーラ11とテンションローラ12は、同じ材質で構成し
ても、他の材質で構成していてもよい。本実施の形態で
は体積抵抗率5×104 (100V印加時)のEPDM
を用いた。硬度はJIS A60度である。両ローラ1
1、12は直径14mmのSUS芯金上に外径20mmにな
るように構成した。
【0065】次に転写ベルト12であるが、その外径寸
法は直径65mm×幅30mmのチューブ形状で、厚さは3
00μm、体積抵抗率は先述の測定方法と同様で、10
8 〜1012Ω・cmである。
【0066】本実施の形態では、表層にフッ素樹脂、基
層にウレタンエラストマの2層構成の転写ベルト12を
用い、体積抵抗率1011Ω・cm、表面抵抗1012〜10
13Ω/□に制御している。
【0067】中間転写体8の感光ドラム1に対する当接
圧は2kgf。中間転写体クリーニングローラ15の中間
転写体8に対する当接圧は1kgf。転写ベルト12の中
間転写体8に対する当接圧は5kgfである。
【0068】感光ドラム1上の、 暗電位(一次帯電による非画像部電位) :Vd=−5
50V 明電位(レーザー露光による画像部電位):Vl=−1
50V 現像方法: YMCトナー:非磁性一成分ジャンピング現像 現像バイアス:Vdc=−400V、Vac=1800VPP 周波数=2300Hz Bkトナー:磁性1成分ジャンピング現像 現像バイアス:Vdc=−400V Vmax 固定=−1400V Duty55:54 周波数=2300Hz プロセススピード:120mm/sec 一次転写バイアス:+100V である。
【0069】本実施の形態においては中間転写体8とし
ては固体ドラムを使用した画像形成装置に本発明を適用
し、画像形成を行った例を示す。先に示したように、感
光ドラム1上に形成された各色のトナー像は、順次一次
転写が行われ、中間転写体8上に重ねられる。中間転写
体8上にYMCBkの順に重ねられたトナー像は、最後
のBkトナーを一次転写された後に前述のコロナ帯電器
17によりポスト帯電を受ける。各色毎にポスト帯電を
行うと、先に転写されたトナーほどポスト帯電を受ける
回数が多くなりトリボが高くなってしまうため、本実施
の形態では二次転写直前にポスト帯電を行うこととす
る。
【0070】コロナ帯電器17のワイヤに印加するバイ
アスは、先に述べたようにDC電圧にAC定電圧を重畳
したものであるが、本実施の形態ではDC電圧を環境に
応じて可変な構成とする。具体的にはDC電圧は連続的
に出力可能とする。
【0071】DC電圧を高くするとトナーへのトリボ付
与能力が高くなって、中間転写体8上のトナートリボは
上昇する。
【0072】高湿環境で抵抗値の低いマグトナーである
Bkトナーはトリボが特に低くなるため、通常環境と同
じ転写電流を流すと転写が強すぎて、再転写による転写
不良が発生する。
【0073】一方、低湿環境でノンマグトナーは抵抗値
が高くなるためトリボが極端に上昇し、特にトナー載り
量の多い二次色では高い転写電流が必要となる。
【0074】以下に具体的な例を示す。
【0075】本実施の形態で用いた画像形成装置では、
通常環境(温度23℃、湿度55%)の中間転写体8上
に転写されたトナートリボは、YMCのノンマグトナー
では−25μC/g、Bkのマグトナーでは−10μC
/gである。
【0076】これに、DC電圧−1000Vに、AC電
圧を重畳したバイアスでポスト帯電を行ったところ、ノ
ンマグトナーのトリボは−40μC/g、マグトナーの
トリボは−30μC/gにまで上昇した。
【0077】この状態では、最も単位面積当たりのトナ
ー電荷量が最小になるマグトナーのハーフトーンから、
最大電荷量であるノンマグトナーの二次色ベタまで20
μAの定電流制御で適正な転写を行うことができる。
【0078】ここで、仮にトナートリボとトナー載り量
との積を「電荷量」と定義することにして検討を行っ
た。
【0079】本実施の形態では、電荷量を便宜的に最大
載り量に対する割合(duty)×トナートリボで定義
し、単位はDという無名数(実際には単位はμCになる
が、簡単の便宜上、相対値で扱う)とする。極性はすべ
て正の値で定義する。
【0080】dutyは、一次色のベタ画像を100
%、ベタ白画像を0%で定義し、単位面積上に形成され
るトナー量の比率である。例として、二次色であるレッ
ドのベタ画像は、マゼンタとイエローの一次色ベタを重
ねて形成するため200%と定義される。
【0081】つまり、トナートリボ−40μC/gで、
duty100%の場合の中間転写体8上トナー電荷量
を40Dと定義する。
【0082】20μAの定電流制御において、トナー載
り量を変化させて二次転写効率を測定したグラフを図2
に示すが、このグラフから電荷量が7.5〜100Dま
での範囲で転写効率が85%以上となることがわかっ
た。
【0083】転写効率が85%を切ると、二次色の色味
が不自然になり顕著な画像不良となってしまう。また、
本実施の形態で用いた画像形成装置はICL方式を用い
ているため二次転写不良が発生すると転写残トナーが感
光ドラム1に戻らずに次画像へのクリーニング不良とな
って現れてしまうため大きな問題となる。したがって、
二次転写効率は85%以上を確保することが必要とな
る。
【0084】このグラフから計算すると、電荷量下限の
7.5Dに相当する黒マグトナーの25%ハーフトーン
(−30μC/g×0.25=7.5D)から電荷量上
限の100Dであるノンマグトナーの250%重ね(−
40μC/g×duty250%=100D)まで、通
常環境では20μAの定電流制御で85%以上の二次転
写効率が得られることがわかる。
【0085】これらの装置を高温高湿環境(30℃、8
0%RH。以下「H/H」という。)で評価を行った。
H/H環境で一次転写後のトナートリボを測定したとこ
ろ、黒マグトナーで−8μC/g、色ノンマグトナーで
15μC/gにまで低下していた。これに通常環境と同
等の−1000Vのポスト帯電を行ったところトリボは
黒マグトナーで15μC/g、色ノンマグトナーで−2
5μC/gにまでしか上昇させることができなかった。
【0086】通常環境の検討で、20μA定電流制御で
良好な転写が行える電荷量Dは7.5〜100Dである
ことがわかっているため、これから換算すると7.5D
=−15μC/g×0.5であるため、黒マグトナーは
50%のハーフトーン以下では転写電流が多過ぎて、転
写されるべきトナーが中間転写体8に戻ってしまう、い
わゆる強抜けと呼ばれる転写不良が発生してしまうこと
になる。
【0087】通常環境並みの転写効率を確保するために
はポスト帯電のDC電圧を高くして中間転写体8上のト
ナートリボを上昇させることが必要となる。
【0088】実際にはポスト電圧を増やして検討を行っ
たところ、−1200Vにすることによって黒トナーの
トリボを−30μC/g、色トナーのトリボを−40μ
C/gと通常環境と同じなまでに増やすことができるよ
うになり、20μAの定電流制御でも良好な転写が可能
になった。
【0089】一方、低温低湿環境(15℃、10%R
H。以下「L/L」という。)で同様の試験を行ったと
ころ、一次転写後の中間転写体8上のトリボは黒マグト
ナーで15μC/g、色ノンマグトナーで40μC/g
であった。
【0090】これに通常環境下と同じ−1000Vのポ
スト帯電を行ったところ、黒マグトナー40μC/g、
色ノンマグトナーで−75μC/gまでに上昇した。こ
れはL/Lでトナーの抵抗値が上昇し、トナートリボが
逃げにくくなったことに起因する。
【0091】この状態で20μA定電流制御でプリント
を行ったところ、マグトナーの二次色で顕著な転写不良
が発生した。
【0092】20μA定電流制御で85%以上の転写効
率が得られる電荷量Dの領域である7.5〜100Dを
前提にすると、100D=−75μC/g×1.33で
あることからノンマグトナーにおいては133%のdu
tyしか良好な転写が行えないことがわかる。
【0093】このため本実施の形態ではL/Lにおいて
はポスト帯電のDC電圧を−800Vに制御した。この
ときのポスト帯電後のトリボを測定したところマグトナ
ーで−30μC/g、ノンマグトナーで40μC/gと
なり、通常環境と同様の転写効率を満足することができ
るようになった。
【0094】なお、本実施の形態において環境制御は、
画像形成装置本体内に設けられた温度センサ、湿度セン
サ値を画像形成装置本体のコントローラが検知し、図3
に示すような環境テーブルに当てはめて画像形成装置本
体がおかれている環境を決定する構成とした。コントロ
ーラは検知された環境に応じたポスト帯電のDC電圧値
の信号を高圧基板に転送し出力する。
【0095】以上述べたように、本実施の形態では環境
に応じてポスト帯電量を切り替えることによって、どの
ような状態においても良好な二次転写が行えるようにな
った。
【0096】〈実施の形態2〉本実施の形態では、上述
の実施の形態1で使用した電子写真方式の画像形成装置
を使用し、両面プリント時にも最適な転写条件を与える
ことを目的とする。
【0097】実施の形態1において画像形成装置本体は
使用される環境に応じてポスト帯電量を切り替える構成
としたが、本実施の形態においては、両面プリント時に
もポスト帯電量を変化させることを特徴とする。
【0098】両面プリントにおいては、転写材は一度、
定着器を通過して水分が蒸発してしまうため、抵抗値が
非常に高くなる。このような転写材を定電流制御で二次
転写を行うと、転写電圧は非常に大きな値を取る。これ
は、転写材のインピーダンスが上昇してこの部分に分割
される転写電圧が高くなることによる。
【0099】この場合でもトナー像の転写に必要な電圧
は変わらないため、転写電圧に占めるトナー像の分圧の
割合は相対的に小さくなり、転写材の抵抗が局部的に少
し変わっただけでトナー像にかかる電圧が不足して転写
不良が発生しやすくなる。
【0100】また、転写電圧が高いと、転写材と中間転
写体8が形成する二次転写ニップ部T2 前でも高い電界
によってトナーのニップ前飛翔が起こって飛び散りが発
生しやすくなる。また、ニップ前のエアーギャップで放
電が発生すると中間転写体8上のトナートリボが逆転し
て突き抜けと呼ばれる部分的な転写不良が発生しやすく
なるため、必然的に転写電流を低めに制御しなければな
らず転写不良が発生しやすくなる。
【0101】このように、トナー像に分割される転写電
圧が不足気味の場合にトナー載り量、もしくはトリボが
高いトナーがくると転写不良はさらに顕著になる。
【0102】画像品質を片面、両面問わず一定に保つた
めには、両面プリント時にトナー載り量を減らすわけに
はいかないため、トナートリボを適正に制御することで
転写不良を防止する必要がある。
【0103】このことから、本実施の形態では、2面目
プリント時にポスト帯電量を減少させることによって、
良好な転写を行うことを特徴とする。また、本構成は2
面目プリント時にかかわらず、転写材として抵抗が高い
OHTフィルムでのプリント時、その他のグロスを高め
るために用いられるフィルム状の特種紙等のプリント時
にも適用することが可能であり、これらの場合に画像不
良を防止することができる。
【0104】具体的な例を示す。
【0105】画像形成装置は実施の形態1で用いたもの
に自動両面ユニットを装着したものである。1面目のプ
リントが行われた転写材は、定着装置20直後の排紙フ
ラッパ21で両面反転ユニット23に送られ、再給紙ロ
ーラ22、再搬送ローラ24、レジストローラ25によ
って再び二次転写ニップ部T2 に送られ、2面目のプリ
ントが行われる。
【0106】両面プリント時には転写材は画像形成をさ
れて、一度、定着器を通過した後、自動両面ユニットを
通って再び給紙される。1面目のプリント時は、ポスト
帯電器に印加される電圧はAC電圧にDC−1000V
を重畳したものであり、二次転写ニップ部T2 では20
μAの定電流制御を行っている。
【0107】通常環境下で20μAの定電流制御を行っ
たとき転写電圧は1.2kVであり、突き抜けや転写不
良等の画像不良は発生しなかった。
【0108】しかし、同じ条件下で自動両面プリントを
行うと、転写電圧は2.2kVにまで上昇し、転写突き
抜けと200%dutyの二次色ベタで転写不良が発生
した。
【0109】突き抜けは、先に述べたように高すぎる転
写電界によって二次転写ニップ部T2 前での局所的放電
が原因であったため、2面目に関しては転写電流を17
μAに減少させた。これによって転写電圧は12.0k
Vにまで低下して突き抜けを改善することは可能になっ
たが、逆に転写不良が更に悪化してしまった。
【0110】転写不良は、転写材の局部的な抵抗振れ、
言い換えれば厚みムラ等によっても変化し、ラフ紙等で
紙が厚い部分でトナー像にかかる転写電界が減少する
と、その部分の転写が悪くなるという問題も存在する。
【0111】したがって、本実施の形態では転写電界の
変化に対する転写性依存性を極力少なくするために、両
面プリント時はポスト帯電量を小さくして、中間転写体
8上のトナートリボを低めに制御することとする。
【0112】そこで本実施の形態では、まず通常環境の
両面プリント時のポストDC電圧を−1000V→−8
00Vに減少させる実験を行った。トナートリボが高い
場合は、載り量が多い画像が来たときに高い転写電界が
必要になるが、トナートリボを抑えることによって、転
写電界が小さくても転写効率を上昇させることができ
る。実際にポストDC電圧を−800Vに低下させるこ
とによって、両面時の二次色転写不良を防止することが
できるようになった。
【0113】このような実験を行い、各環境でノンマグ
トナー200%dutyの二次色の転写性を確認したと
ころ、通常環境、L/L環境では両面時のポスト電圧を
表1に示すような値に選択することによって良好な転写
が行えることがわかった。
【0114】
【表1】 L/L 通常環境 H/H 1面目 −800V −1000V −1200V 2面目 −600V −800V −1200V これらの関係はトナーと転写電圧に依存している。
【0115】H/H環境では1面目の定着後から再給紙
までの間に転写材が若干吸湿して抵抗が低下するため、
他環境よりも低い転写電圧で十分に転写できることと、
高湿環境でトナートリボが低下することからL/L環境
とは異なり、2面目プリント時も1面目と同じポスト電
圧を選択する。
【0116】また、本実施の形態では両面プリント時に
このような制御を行うこととしたが、同様に転写電圧が
高くなるOHTフィルム通紙時等に、これを検知して同
様の制御を行うことも可能である。
【0117】以上述べたように、本実施の形態では両面
プリント時に、ポスト帯電量を変化させることによって
中間転写体8上のトナートリボ量を制御し、どのような
環境においても1面目と2面目の画像に差が無い、良好
な転写が行えるようになった。
【0118】〈実施の形態3〉本実施の形態では、実施
の形態1で用いた画像形成装置を用いて、画像形成装置
本体が使用される環境に応じてポスト帯電量を変化させ
る構成とするが、画像形成装置本体の環境を検知する際
に温度センサや湿度センサを用いることなく、画像形成
装置本体が濃度検知のために有している機構を用いてト
ナートリボを間接的に検知し、より精度の高いトナート
リボ制御を行うことを特徴とする。
【0119】実施の形態1の画像形成装置では、プリン
トされる状況にかかわらず各色の濃度を一定に保つため
に一定プリント枚数毎に中間転写体8上のトナー像の濃
度検知を行っている。
【0120】濃度検知手段は赤外発光ユニットと、受光
ユニットによって構成されており、一定光量を中間転写
体8に照射して、トナー像から反射される光の量を検出
することでトナー量を測定し、この情報をコントローラ
が演算して現像バイアスにフィードッバクして濃度調整
を行っている。
【0121】濃度検知手段は一次転写部と二次転写部の
間に設けられている。濃度検知はプリント100枚毎に
行っており、所定の各色のパッチを形成してこの濃度を
測定する。
【0122】濃度検知はYMCBkのトナーを通常の画
像形成時と同じ要領で中間転写体8を4回転させて形成
し、4回転目に測定を行う。
【0123】ところが、実際には中間転写体8が回転す
るに従って、始めに形成されたトナーは何度も一次転写
ニップ部T1 を通過することで徐々に感光ドラム1に戻
ってしまうという、いわゆる再転写が生じる。
【0124】再転写量はトナートリボと密接な関係があ
り、トナートリボが低いと極端に再転写が発生する。
【0125】濃度検知は、中間転写体8の4回転目の二
次転写直前の画像濃度を測定しているため、再転写があ
ってもこれを補正するように現像される濃度を増やして
対応している。
【0126】しかし、例えば1色目のトナーの中間転写
体8の1回転目の濃度と、4回転目の濃度をそれぞれ測
定して濃度の変化を検知すれば再転写の程度を知ること
ができる。
【0127】そこで、本実施の形態では中間転写体8上
のトナー濃度をそれぞれの回転時に測定し、再転写の程
度を知ることによって相対的にトナートリボを検出し、
ポスト帯電量に反映させることを特徴とする。
【0128】図4に本実施の形態の構成の画像形成装置
の概略図を示し、以下に具体的な例を示す。
【0129】まず、各環境において一次転写されたイエ
ロートナーに注目し、これのトリボと、中間転写体8の
1回転目、4回転目の濃度センサ(トナー量検知手段)
19によって検知された濃度を測定した。
【0130】濃度は画像形成装置本体のDCコントロー
ラによって演算されて0〜5VまでのDC電圧値で出力
される。電圧が高いほうがトナーによって反射される光
量が多いことを示し、色トナーの濃度が高いことを表
す。
【0131】各環境毎の測定値を表2に示す。
【0132】デルタは1回転目と4回転目の濃度差を表
し、以後、再転写量と定義する。
【0133】
【表2】 トナートリボ 1回転目濃度 4回転目濃度 Δ H/H 15μC/g 4.2V 3.5V 0.7V 通常環境 30μC/g 4.2V 3.9V 0.3V L/L 70μC/g 4.2V 4.1V 0.1V このように、トナートリボと再転写量には相関があるこ
とがわかった。逆に再転写量が測定できれば精度良くト
ナートリボを検知することができる。
【0134】トナートリボは環境だけでなく、耐久通
紙、トナー製造時のふれ等によっても変化するため、実
施の形態1のように環境のみを検知する手法では、誤差
が生じる可能性があった。
【0135】本実施の形態では、表2に基づき、再転写
量0.5以上を低トリボ状態、0.2〜0.5を通常状
態、0.2以下を高トリボ状態と判断し、これに応じて
表3のようにポスト電圧を制御することとした。
【0136】
【表3】 1面目ポストDC電圧 2面目ポストDC電圧 低トリボ状態 −1200V −1200V 通常状態 −1000V −800V 高トリボ状態 −800V −600V 表3に基づく制御を行うことで、環境、現像器の使用状
態、トナーの製造時の振れ等にかかわらず、1面目、2
面目プリントとも、単色ハーフトーンから、二次色ベタ
にいたるまで良好な二次転写が行えるようになった。
【0137】なお、本実施の形態ではYトナーに限定し
て測定を行い、かつ中間転写体8の1回転目、4回転目
の濃度差を検知することで制御を行ったが、他の色のト
ナーで検知を行うことも可能であり、また、任意の2回
転、もしくは前回転のデータを演算することでトナート
リボを予測することも可能であることは言うまでもな
い。
【0138】なお、本発明は、モノカラー/フルカラー
のどの色(Y、M、C、Bk)においても、また、どの
環境やプリントモード(両面/片面)においても、ポス
ト帯電器で二次転写に最適なトリボを均一に与えること
を目的としており、色毎のトナートリボを制御すること
を目的とするものではない。
【0139】類似の構成として、特開平4−13848
2号公報、特開平4−138483号公報にトナー毎の
トリボを均一にするためにポスト帯電量を画像形成中に
変化させることが開示されている。
【0140】これはフルカラープリント時に中間転写体
と感光ドラムとの間で放電によってトナートリボ付与が
行われて、トナー毎のトリボが異なってしまうため、ポ
スト帯電器によってトリボ付与性を異ならせて(除電し
て)これを矯正するための手段である。
【0141】本発明では、本体装置が使用される環境や
プリントモード毎に最適な二次転写条件を与えるため
に、ポスト帯電量を変化させてトナートリボを上昇させ
ることが目的であり、特開平4−138482号公報、
特開平4−138483号公報とは目的や構成が異な
る。
【0142】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によると、 (1) 画像形成装置本体が設置されている環境を検知し
て、環境毎に中間転写体上のトナー像に与えるポスト帯
電量を変化させることによって、トナー載り量に依存し
ない良好な転写が行えるようになった。 (2) 二次転写に高い転写電界が必要であり、転写材によ
って転写効率が大きく左右される両面プリント時におい
て、ポスト帯電量を減少させることによって2面目の転
写不良を防止することができるようになった。 (3) 画像形成装置本体内で、中間転写体上で光学的にト
ナー濃度検知を行い、中間転写体から像担持体への再転
写量を検知し、これによってトナートリボを間接的に測
定してポスト帯電量を制御することによって、環境状
態、片面/両面、現像器の状態によらず良好な二次転写
が行うことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の画像形成装置の概略構成を示す
縦断面図。
【図2】トナー電荷量と二次転写効率との関係を示す
図。
【図3】実施の形態1で使用した環境ゾーンを示す図。
【図4】実施の形態3の画像形成装置の概略構成を示す
縦断面図。
【符号の説明】
1 像担持体(感光ドラム) 2 帯電ローラ 3 高圧電源 4 露光手段 5 ミラー 6 黒現像器 7 色現像器 8 中間転写体 9 クリーニングユニット 10 テンションローラ 11 転写ローラ 12 転写ベルト 13 二次転写バイアス印加電源 14 クリーニングバイアス印加電源 15 中間転写体クリーニングローラ 16 一次転写バイアス印加電源 17 帯電器(コロナ帯電器、ポスト帯電器) 18 帯電バイアス印加電源 19 トナー量検知手段(濃度センサ) 20 定着装置 21 排紙フラッパ 22 再給紙ローラ 23 両面反転ユニット 24 再搬送ローラ 25 レジストローラ T1 一次転写部(一次転写ニップ部) T2 二次転写部(二次転写ニップ部)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上にトナー像を形成し、該像担
    持体上のトナー像を一次転写部にて中間転写体上に一次
    転写する工程を複数色のトナー像について繰り返し、前
    記中間転写体上で複数色のトナー像を重ね合わせた後、
    これら中間転写体上の複数色のトナー像を二次転写部に
    て転写材上に一括して二次転写することで転写材上にカ
    ラー画像を形成する画像形成装置において、 前記中間転写体表面の移動方向に沿っての、前記一次転
    写部の下流側で前記二次転写部の上流側において前記中
    間転写体表面に対向配置され、前記中間転写体上のトナ
    ー像を帯電させる帯電器と、 該帯電器に帯電バイアスを印加する帯電バイアス印加電
    源と、 画像形成装置本体が使用される環境を検知する環境セン
    サと、を備え、 該環境センサが検知する環境に基づいて、前記帯電バイ
    アスを変化させて前記中間転写体上のトナー像の帯電量
    を変化させる、 ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記帯電バイアス印加電源は、AC電圧
    とDC電圧とを重畳させた帯電バイアスを出力するとと
    もに、前記DC電圧を変化させることで、前記帯電器の
    出力を変化させる、 ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記帯電バイアス印加電源は、前記環境
    センサが検知する雰囲気湿度が所定値よりも低い場合
    に、前記帯電器の出力を減少させる、 ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記帯電バイアス印加電源は、一度、定
    着器を通過した転写材を再給紙して画像形成を行う両面
    プリント時に、前記帯電器の出力を減少させる、 ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 像担持体上にトナー像を形成し、該像担
    持体上のトナー像を一次転写部にて中間転写体上に一次
    転写する工程を複数色のトナー像について繰り返し、前
    記中間転写体上で複数色のトナー像を重ね合わせた後、
    これら中間転写体上の複数色のトナー像を二次転写部に
    て転写材上に一括して二次転写することで転写材上にカ
    ラー画像を形成する画像形成装置において、 前記中間転写体表面の移動方向に沿っての、前記一次転
    写部の下流側で前記二次転写部の上流側において前記中
    間転写体表面に対向配置され、前記中間転写体上のトナ
    ー像を帯電させる帯電器と、 該帯電器に帯電バイアスを印加する帯電バイアス印加電
    源と、 前記中間転写体上に転写されたトナー像のトナー量を検
    知するトナー量検知手段と、を備え、 該トナー量検知センサが検知するトナー量の画像形成中
    の変化量に基づいて、前記帯電バイアスを変化させて前
    記中間転写体上のトナー像の帯電量を変化させる、 ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記トナー量検知センサは、光学的にト
    ナー像の反射光量を検知し、 前記帯電バイアス印加電源は、前記トナー量検知センサ
    が検知する、画像形成中に中間転写体上のトナー像のト
    ナーが前記像担持体に戻ることによるトナー量の減少量
    が多いときに、前記帯電バイアスを変化させて前記帯電
    器の出力を増加させる、 ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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