JPH11182607A - 緩衝装置 - Google Patents

緩衝装置

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JPH11182607A
JPH11182607A JP9363506A JP36350697A JPH11182607A JP H11182607 A JPH11182607 A JP H11182607A JP 9363506 A JP9363506 A JP 9363506A JP 36350697 A JP36350697 A JP 36350697A JP H11182607 A JPH11182607 A JP H11182607A
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torque
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 扉開閉動の正逆各回転ストロークの終端領域
において制動力が作用する扉等の緩衝装置を提供する。 【解決手段】 筒状ケーシング(2)と、該筒状ケーシ
ング(2)内に一部が収容された回転部材(3)と、前
記筒状ケーシング(2)内に充填された粘性流体(5)
と、前記回転部材(3)の回転ストローク中において所
定のトルクを発生させるトルク発生手段とを備えた緩衝
装置(1)において、前記トルク発生手段は、正逆回転
方向の各回転ストローク中に、低トルクを発生する領域
と、高トルクを発生する少なくとも終端領域とを有する
流体トルク調節手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば収納庫の扉
に取り付けて扉の開閉動の各終端領域において扉の回転
動に制動力を与える緩衝装置や、電動鋸、電動鉋などの
電動工具類の往復動の終端領域における衝撃を緩和させ
るための緩衝装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば収納庫の扉を閉める際に扉
が収納庫の扉枠に急激に衝突しないように、扉に緩衝装
置が取付けられていた。しかしながら、このような緩衝
装置は扉が閉じる際にのみ作用するものであるため、扉
が勢いよく開けられるような場合にはこの緩衝装置は作
用せず、扉がストッパに急激に衝突して不快音を発した
り故障の原因となることがあった。このように扉を開け
る際にも、終端領域で制動作用をはたらかせるには、扉
が閉じる際にはたらくものとは別途に新たな緩衝装置を
設ける必要があった。また、往復動型の電動工具に上述
の緩衝装置を適用した例はこれまでなく、従来は電動工
具の操作者が、経験的に終端領域で力を加減して衝撃を
回避したり工具の破損を防止していたが、その力の加減
には習熟した経験を要するだけでなく、操作者の被る疲
労も大きかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、二つの
緩衝装置を扉に設けることはコスト高を引き起こし、さ
らに取付工程や維持管理も煩雑になる等の問題があっ
た。そこで、一つの緩衝装置により扉開閉時のそれぞれ
の終端領域において制動力が作用することが望まれてい
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に緩衝装置は、請求項1において、筒状ケー
シングと、該筒状ケーシング内に一部が収容された回転
部材と、前記筒状ケーシング内に充填された粘性流体
と、前記回転部材の回転ストローク中において所定のト
ルクを発生させるトルク発生手段とを備えた緩衝装置に
おいて、前記トルク発生手段が、正逆回転方向の各回転
ストローク中に、低トルクを発生する領域と、高トルク
を発生する少なくとも終端領域とを有する流体トルク調
節手段を備えるようにした。
【0005】回転部材の正逆回転方向の各回転ストロー
ク中において、少なくとも終端領域で高トルクを発生す
るようにしたため、例えば扉等の開閉の両終端領域おい
て制動力が作用するようにできる。また、正逆回転方向
の各回転ストローク中に低トルクを発生するようにした
ため、終端領域以外の領域に制動力がはたらかない部分
を設けることができる。
【0006】請求項2では、前記トルク発生手段は、前
記回転部材の外周面の軸方向に沿うと共に外端面を前記
筒状ケーシングの内周面に摺接する凸部材を備え、前記
流体トルク調節手段は、前記筒状ケーシング内周面の軸
方向に沿って凸部を設け、該凸部の内端面上に、前記筒
状ケーシングの周方向に離間して軸方向に沿って形成さ
れた一対の凹条溝と、該凹条溝内に径方向に移動可能に
遊嵌された一対の第1ニードル弁と、前記回転部材の外
周面の周方向に設けられた第1の溝とからなり、該第1
の溝は、前記回転部材の外周面の周方向の少なくとも前
記正逆各回転ストロークの終端領域において、前記一対
のニードル弁の少なくとも一方と対面しない部分に設け
られ、前記終端領域において、前記少なくとも一方のニ
ードル弁が前記回転部材の外周面に摺接することによ
り、該一方のニードル弁と前記凸部材とによって前記筒
状ケーシング内が2室に分離されこの2室間における粘
性流体の移動が阻止されるので、高トルクを発生させる
ことができる。
【0007】請求項3では、前記トルク発生手段は、前
記筒状ケーシング内周面の軸方向に沿うと共に外端面を
前記回転部材の外周面に摺接する凸部材を備え、前記流
体トルク調節手段は、前記回転部材の外周面に軸方向に
沿って凸部を設け、該凸部の外端面上に、前記回転部材
の周方向に離間して軸方向に沿って形成された一対の凹
条溝と、該凹条溝内に径方向に移動可能に遊嵌された一
対の第2ニードル弁と、前記筒状ケーシングの内周面の
周方向に設けられた第2の溝とからなり、該第2の溝
は、前記筒状ケーシングの内周面の周方向の少なくとも
前記正逆各回転ストロークの終端領域において前記一対
のニードル弁の少なくとも一方と対面しない部分に設け
られ、前記終端領域において、前記少なくとも一方のニ
ードル弁が前記筒状ケーシングの内周面に摺接すること
により、該一方のニードル弁と前記凸部材とによって前
記筒状ケーシング内が2室に分離されこの2室間におけ
る粘性流体の移動が阻止されるので、高トルクを発生さ
せることができる。
【0008】請求項4では、前記トルク発生手段は、前
記筒状ケーシング内周面の軸方向に沿うと共に外端面を
前記回転部材の外周面に摺接する凸部材を備え、前記流
体トルク調節手段は、前記回転部材の外周面に軸方向に
沿って一対の凸条を形成し、該一対の凸条に周方向に遊
びをもって被せられた一対の弁体と、前記筒状ケーシン
グの内周面の周方向に設けられた第3の溝とからなり、
該第3の溝は、前記筒状ケーシングの内周面の周方向の
少なくとも前記正逆各回転ストロークの終端領域におい
て前記一対の弁体の少なくとも一方と対面しない部分に
設けられ、前記終端領域において、前記少なくとも一方
の弁体が前記筒状ケーシングの内周面に摺接することに
より、該一方のニードル弁と前記凸部材とによって前記
筒状ケーシング内が2室に分離されこの2室間における
粘性流体の移動が阻止されるので、高トルクを発生させ
ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例につい
て添付した図面に基づき説明する。図1〜図4は本発明
に係る緩衝装置の第1構成例を示し、図1は本緩衝装置
の内部構造を示す断面図、図2は回転部材の斜視図、図
3は筒状ケーシング2の内周面を示す斜視図、図4は図
1のX−X断面を示し本緩衝装置の流体トルク調節手段
の作用図である。
【0010】図1に示すように、本発明の緩衝装置1
は、筒状ケーシング2内に回転部材3の一部を組み込
み、ケーシング2内に粘性の高いいわゆるシリコンオイ
ル等の粘性流体5を充填封入した構造を有する。筒状ケ
ーシング2の一方の端部7は封止され、他方の端部には
穴空きキャップ6が取り付けられ、この穴部分61から
回転部材3の突出部分32がケーシング外に突出してい
る。また、回転部材3とキャップ6との間にはO−リン
グ等のシーリング部材10を装着して、筒状ケーシング
2内から外部に粘性流体5が漏れるのを防止している。
【0011】図2に示すように、回転部材3の外周面に
は半径方向外方に向けて凸条31が形成されており、こ
の凸条31が断面略コの字型の弁体4の垂下壁41、4
1’の間に嵌入され、凸条31の上部に回転方向及び半
径方向にほとんど遊びをもたないようにして両閉弁体4
が被せられている。なお、ほとんど遊びをもたせないと
は、弁体4が凸条31上でガタガタしない程度に被せら
れているものであって精密部品のような精度を要求する
ものではないことである。回転部材3が回転する際に
は、弁体4は凸条31と一体的に、かつ、その外周面と
筒状ケーシング2の内周面との間にごく僅かな隙間をも
って回転する。なお、このような弁体4を回転部材3の
凸条31と一体に形成したものを用いてもよい。
【0012】図2に示すように、回転部材3の外周面の
軸方向の中央部分には、溝幅と溝深さが共に一定で始端
Sから不図示の終端Eに至る第1の溝33が周方向に刻
設されている。始端Sは凸条31から周方向に所定距離
離れた位置にあり、溝33は始端Sから凸条31とは反
対側の周方向に向かって延び、凸条31を挟んで始端S
と対象となる位置に終端Eが位置する。溝33は軸中心
Oから約190°の開角度で設けられている。なお、所
望の発生トルクが得られるように、溝33の幅と深さを
周方向及び/又は軸方向に変化さてもよい。
【0013】図3に示すように、筒状ケーシング2の内
周面には軸方向に沿った凸部8が軸中心Oから約130
°の開角度で半径方向内方に突設している。回転部材3
が回転する際に、凸部8の周方向の端面81、81’の
一方に弁体4が当たって回転部材3の回転を停止させ
る。なお、このように端面81、81’の一方に弁体4
が当たって回転部材3の回転を停止させるのではなく、
端面81、81’の一方に弁体4が当たる前に緩衝装置
の外部に設けたストッパ部材によって回転部材3の回転
を停止させることが弁体4や凸部8の耐久性を長くする
上で好ましい。
【0014】凸部8には軸方向に沿って一対の溝82、
82’が彫設されており、この溝82、82’内には溝
幅よりも径が小さいニードル弁9、9’がそれぞれ遊嵌
されている。溝82の溝深さは周方向において前記端面
81側ほど深くなっており、同様に溝82’の溝深さも
前記端面81’側ほど深くなっている。ニードル弁9、
9’は溝深さが浅い溝浅部82a、82a’と溝深さが
深い溝深部82b、82b’との間をそれぞれ移動可能
である。
【0015】図4(b)〜(e)に示すように、回転部
材3が図中反時計回りに回転するときには、ニードル弁
9は溝深部82bに位置し、ニードル弁9’は溝浅部8
2a’に位置する。これに対して、図4(f)〜(i)
に示すように、回転部材3が図中時計回りに回転すると
きには、ニードル弁9は溝浅部82aに位置し、ニード
ル弁9’は溝深部82b’に位置する。ニードル弁9,
9’が溝浅部弁体82a、82a’に位置している場合
において、ニードル弁9、9’が溝33と対面している
ときには、ニードル弁9、9’と回転部材3との間にこ
の溝深さだけの隙間が形成され、溝33と対面していな
いときにはニードル弁9、9’は回転部材3の外周面と
接する。一方、ニードル弁9,9’が溝深部82b、8
2b’に位置している場合において、ニードル弁9、
9’が溝33と対面しているときには、ニードル弁9、
9’と回転部材3との間にはこの溝深さより深い隙間が
形成され、溝33と対面していないときにも、回転部材
3との間に溝深さよりは浅いが隙間が形成される。
【0016】このような緩衝装置1は、例えば次のよう
にして収納庫等に取付けられる。収納庫の扉の枠部分な
どの収納庫本体に、緩衝装置1の本体をフランジ部分2
1、21によって組付ける。扉は中空軸等によって収納
庫本体に回転可能に軸支されているが、この中空軸の中
空部分に回転部材3の突出部分32を嵌入してその回り
止め部分を中空軸に係合させ、中空軸を介して回転部材
3と扉とを連結するようにする。また、このような取付
け方法とは逆に、扉部分に緩衝装置1の本体をフランジ
部分21、21によって組付ける。一方、収納庫の扉の
枠部分などの収納庫本体には中空軸を形成しておき、回
転部材3の突出部分32をこの中空部分に嵌入してその
回り止め部分を中空軸に係合させ、中空軸を介して回転
部材3と扉とを連結するようにするものである。
【0017】以上説明した第1構成例では、流体トルク
調節手段は、筒状ケーシング2の内周面の軸方向に沿っ
て配置された一対のニードル弁9、9’と、前記回転部
材3の外周面に設けられた第1の溝33とから構成され
る。
【0018】次に、このように構成された流体トルク調
節手段の作用を図4に基づいて説明する。まず、収納庫
等の扉が完全に開いて静止している状態から閉まる際の
作用について以下に説明する。緩衝装置1が連結された
収納庫等の扉が完全に開いているときは、緩衝装置1の
断面状態は図4(a)で示される。回転部材3の凸条3
1に被せられた弁体4の一方の垂下壁41が、凸部8の
周方向の一方の端面81に当接している。この状態では
粘性流体が流動していないので、ニードル弁9、9’は
それぞれ溝82、82’中においてフリーな状態にあ
る。
【0019】図4(a)で示される状態から、回転部材
3がごく僅かに反時計回りに回転すると、これに伴って
ニードル弁9は溝深部82bに、ニードル弁9’は溝浅
部82a’にそれぞれ反時計回りに移動して図4(b)
で示される状態になる。さらに、図4(b)で示される
状態から図4(c)で示される状態まで回転すると、ニ
ードル弁9は溝33の始端Sと対面する。図4(b)か
ら(c)で示される状態までは、ニードル弁9は溝33
とは対面していないが溝深部82bに位置しているの
で、ニードル弁9と回転部材3の外周面との間には溝3
3の溝深さと同程度の幅の隙間が形成され、ニードル弁
9の両側を連通する粘性流体5の流路が形成される。一
方、ニードル弁9’は溝33と対面しつつ溝浅部82
a’に位置しているので、ニードル弁9’と回転部材3
の外周面との間には溝33の溝深さ分の隙間が形成さ
れ、ニードル弁9’の両側を連通する粘性流体5の流路
が形成される。このように、ニードル弁9、9’の両側
にはそれぞれ流路が形成されるので発生するトルクは小
さい。
【0020】図4(c)で示される状態からさらに図4
(d)で示される状態まで回転すると、ニードル弁9’
は溝33の終端Eと対面する。図4(c)から(d)で
示される状態までは、ニードル弁9は溝33と対面しつ
つ溝深部82bに位置しているので、回転部材3との間
にはこの溝深さより大きい幅の隙間が形成される。一
方、ニードル弁9’は溝33と対面しつつ溝浅部82
a’に位置しているので、回転部材3との間にはこの溝
深さ分の隙間が形成される。したがって、ニードル弁9
及び9’のそれぞれの両側を連通する粘性流体5の流路
がそれぞれ形成されるので、発生するトルクは低い。
【0021】図4(d)で示される状態からさら回転す
ると、弁体4の他方の垂下壁41’が凸部8の周方向の
他方の端面81’に当接したところ(図4(e)で示さ
れる状態)で回転部材3の回転が停止する。図4(d)
から(e)で示される状態までは、ニードル弁9は溝3
3と対面しつつ溝深部82bに位置しているので、回転
部材3との間にはこの溝深さより大きな幅の隙間が形成
される。しかしながら、ニードル弁9’は溝33と対面
することなく溝浅部82a’に位置しているため回転部
材3の外周面と接する。したがって、ニードル弁9’の
両側を連通する粘性流体5の流路が形成されないので高
トルクが発生する。
【0022】以上のように、収納庫等の扉が完全に開い
ている状態から閉まる際には、回転ストローク中の終端
領域で高トルクを発生するようにでき、回転ストローク
中の始端領域から終端領域となる前までは発生トルクを
低くできる。
【0023】次に、収納庫等の扉が完全に閉じた状態か
ら開く際の流体トルク調節手段の作用について以下に説
明する。緩衝装置1が連結された収納庫等の扉が完全に
閉じているときは、緩衝装置1の断面状態は図4(e)
で示される。図4(e)で示される状態から、回転部材
3が僅かに時計回りに回転すると、これに伴ってニード
ル弁9は溝深部82bから溝浅部82aに、ニードル弁
9’は溝浅部82a’から溝深部82b’にそれぞれ時
計回りに移動して図4(f)で示される状態になる。さ
らに、図4(f)で示される状態から図4(g)で示さ
れる状態まで回転すると、ニードル弁9’は溝33の終
端Eと対面する。図4(f)から(g)で示される状態
までは、ニードル弁9’は溝33と対面することなく溝
深部82b’に位置しているため、ニードル弁9’と回
転部材3の外周面との間には溝33の深さと同程度の隙
間が形成され、ニードル弁9’の両側を連通する粘性流
体5の流路が形成される。一方、ニードル弁9は溝33
と対面しつつ溝浅部82aに位置しているので、ニード
ル弁9と回転部材3の外周面との間には溝33の溝深さ
分の隙間が形成され、ニードル弁9の両側を連通する粘
性流体5の流路が形成される。このように、ニードル弁
9、9’のそれぞれ両側にはそれぞれ流路が形成される
ので発生するトルクは低い。
【0024】図4(g)で示される状態からさらに図4
(h)で示される状態まで回転すると、ニードル弁9は
溝33の始端Sと対面する。図4(g)から(h)で示
される状態までは、ニードル弁9’は溝33と対面しつ
つ溝深部82b’に位置しているので、回転部材3との
間にはこの溝深さより大きな幅の隙間が形成される。一
方、ニードル弁9は溝33と対面しつつ溝浅部82aに
位置しているので、回転部材3との間にはこの溝深さ分
だけの隙間が形成される。したがって、ニードル弁9及
び9’のそれぞれの両側を連通する粘性流体5の流路が
それぞれ形成され、発生するトルクは低い。
【0025】図4(h)で示される状態からさらに回転
すると、弁体4の他方の垂下壁41が凸部8の周方向の
他方の端面81に当接したところ(図4(i)で示され
る状態)で回転が停止する。この図4(i)で示される
状態から、上記図4(a)で示されるようなニードル弁
9、9’がフリーな最初の状態になる。図4(h)から
図4(i)で示される状態までは、ニードル弁9’は溝
33と対面しつつ溝深部82b’に位置しているので、
回転部材3との間にはこの溝深さより大きな幅の隙間が
形成される。一方、ニードル弁9は溝33と対面するこ
となく溝浅部82aに位置しているので回転部材3の外
周面と接する。したがって、ニードル弁9の両側を連通
する粘性流体5の流路が形成されないので、高トルクが
発生する。
【0026】以上のように、収納庫等の扉が完全に閉じ
ている状態から開く際にも、完全に開いている状態から
閉じる際と同様に、回転ストローク中の終端領域で高ト
ルクを発生するようにでき、回転ストローク中の始端領
域から終端領域となる前までは発生トルクを低くでき
る。
【0027】次に本発明の緩衝装置の第2構成例を図5
〜図8に基づいて説明する。図5は本緩衝装置の内部構
造を示す断面図、図6は筒状ケーシングの内部を示す斜
視図、図7は回転部材の斜視図、図8は図5のY−Y断
面を示し本緩衝装置の流体トルク調節手段の作用図であ
る。
【0028】図5に示すように第2構成例の緩衝装置1
においても、筒状ケーシング2内に回転部材3と粘性流
体5を収容し、穴空きキャップ6の穴部分61から回転
部材3の突出部分32がケーシング外に突出させ、シー
リング部材10により筒状ケーシング2内から外部に粘
性流体5が漏れるのを防止する構造を有する。
【0029】図6に示すように、筒状ケーシング2の内
周面には半径方向内方に向けて第1の凸部22が形成さ
れ、回転部材3が回転する際には、回転部材3の外周面
がこの凸部22の上面に摺接しながら回転し、後述の第
2の凸部35が凸部22の周方向の端部22a、22
a’の一方に当たって回転部材3の回転が停止する。
【0030】図6に示すように、筒状ケーシング2の内
周面には、溝幅と溝深さが共に一定で始端Sから終端E
に至る第2の溝34が周方向に刻設されている。この溝
34は筒状ケーシング2の内周面において凸部22と対
向するように設けられている。すなわち、始端Sと凸部
22の周方向の一方の端面22aの間の距離と、終端E
と凸部22の周方向の他の端面22a’の間の距離とは
等しい。なお、始端Sと端面22aの間の距離と、終端
Eと端面22a’の間の距離を異なるように選択しても
よい。溝34は軸中心Oから約140°の開角度で設け
られている。なお、所望の発生トルクが得られるよう
に、溝34の幅と深さを周方向及び/又は軸方向に変化
さてもよい。
【0031】図7に示すように、回転部材3の外周面に
は軸方向に沿って第2の凸部35が設けられ、この凸部
35には軸方向に延びる一対の溝36、36’が彫設さ
れ、凸部35は周方向において端面37、37’を有す
る。軸中心Oから両端面37、37’への開角度は約8
0°である。この溝36、36’内には溝幅よりも径が
小さいニードル弁9、9’がそれぞれ遊嵌されている。
溝36の溝深さは周方向において前記端面37側ほど深
くなっており、同様に溝36’の溝深さも前記端面3
7’側ほど深くなっている。ニードル弁9、9’は溝深
さの最も浅い溝浅部36a、36a’と最も深い溝深部
36b、36b’との間をそれぞれ移動可能である。
【0032】図8(b)〜(e)に示すように、回転部
材3が図中反時計回りに回転するときには、ニードル弁
9は溝深部36bに位置し、ニードル弁9’は溝浅部3
6a’に位置する。これに対して、図8(f)〜(i)
に示すように、回転部材3が図中時計回りに回転すると
きには、ニードル弁9は溝浅部36aに位置し、ニード
ル弁9’は溝深部36b’に位置する。ニードル弁9,
9’が溝浅部36a、36a’に位置している場合にお
いて、ニードル弁9、9’が溝34と対面しているとき
には、ニードル弁9、9’と筒状ケーシング2の内周面
との間にこの溝深さ分だけの隙間が形成され、溝34と
対面していないときにはニードル弁9、9’は筒状ケー
シング2の内周面と接する。一方、ニードル弁9,9’
が溝深部36b、36b’に位置している場合におい
て、ニードル弁9、9’が溝34と対面しているときに
は、ニードル弁9、9’と筒状ケーシング2の内周との
間にはこの溝深さより大きな幅の隙間が形成され、溝3
4と対面していないときにも、溝34の溝深さと同程度
の幅の隙間が形成される。
【0033】以上説明した構成例では、流体トルク調節
手段は、回転部材3の外周面の軸方向に沿って凸部35
を設け、この凸部35の軸方向に沿って形成された一対
の溝36、36’と、筒状ケーシング2の内周面の周方
向に設けられた第2の溝34とから構成される。この第
2構成例の緩衝装置1も、第1構成例と同様にして収納
庫等の扉に連結されて用いられる。
【0034】次に、この第2構成例の流体トルク調節手
段について、まず、収納庫等の扉が完全に開いている状
態から閉まる際の作用を、図8に基づいて以下に説明す
る。緩衝装置1が連結された収納庫等の扉が完全に開い
ているときは、緩衝装置1の断面状態は図8(a)で示
される。凸部35の一方の端面37が凸部22の周方向
の一方の端面22aに当接している。ニードル弁9、
9’は粘性流体が流動していないので、溝36、36’
中においてフリーな状態にある。
【0035】図8(a)で示される状態から回転部材3
を僅かに反時計回りに回転させると、図8(b)で示さ
れる状態になる。これに伴ってニードル弁9は溝深部3
6bに、ニードル弁9’は溝浅部36a’に、それぞれ
反時計回りに移動する。さらに、図8(b)で示される
状態から図8(c)で示される状態まで回転すると、ニ
ードル弁9は溝34の始端Sと対面する。図8(b)か
ら(c)で示される状態までは、ニードル弁9は溝34
とは対面していないが溝深部36bに位置しているの
で、ニードル弁9と回転部材3の外周面との間には溝3
4の溝深さと同程度の幅の隙間が形成され、ニードル弁
9の両側を連通する粘性流体5の流路が形成される。一
方、ニードル弁9’は溝34と対面しつつ溝浅部36
a’に位置しているので、ニードル弁9’と回転部材3
の外周面との間には溝34の溝深さ分の隙間が形成さ
れ、ニードル弁9’の両側を連通する粘性流体5の流路
が形成される。このように、ニードル弁9、9’のそれ
ぞれの両側を連通する粘性流体5の流路がそれぞれ形成
されるので発生するトルクは小さい。
【0036】図8(c)で示される状態からさらに図8
(d)で示される状態まで回転すると、ニードル弁9’
は溝34の終端Eと対面する。図8(c)から(d)で
示される状態までは、ニードル弁9は溝34と対面しつ
つ溝深部36bに位置しているので、回転部材3との間
にはこの溝深さより大きい幅の隙間が形成される。一
方、ニードル弁9’は溝34と対面しつつ溝浅部36
a’に位置しているので、回転部材3との間にはこの溝
深さ分の隙間が形成される。したがって、ニードル弁9
及び9’のそれぞれの両側を連通する粘性流体5の流路
がそれぞれ形成されるので、発生するトルクは低い。
【0037】図8(d)で示される状態からさら回転す
ると、凸部35の他方の端面37’が凸部22の周方向
の他方の端面22a’に当接したところ(図8(e)で
示される状態)で回転部材3の回転が停止する。図8
(d)から(e)で示される状態までは、ニードル弁9
は溝34と対面しつつ溝深部36bに位置しているの
で、回転部材3との間にはこの溝深さより大きな幅の隙
間が形成される。しかしながら、ニードル弁9’は溝3
4と対面することなく溝浅部36a’に位置しているた
め回転部材3の外周面と接する。したがって、ニードル
弁9’の両側を連通する粘性流体5の流路が形成されな
いので高トルクが発生する。
【0038】以上のように、第2構成例においても第1
構成例と同様に、収納庫等の扉が完全に開いている状態
から閉まる際には、回転ストローク中の終端領域で高ト
ルクを発生するようにでき、回転ストローク中の始端領
域から終端領域となる前までは発生トルクを低くでき
る。
【0039】次に、収納庫等の扉が完全に閉じた状態か
ら開く際の流体トルク調節手段の作用について以下に説
明する。
【0040】緩衝装置1が連結された収納庫等の扉が完
全に閉じているときは、緩衝装置1の断面状態は図8
(e)で示される。図8(e)で示される状態から、回
転部材3が僅かに時計回りに回転すると、これに伴って
ニードル弁9は溝深部36bから溝浅部36aに、ニー
ドル弁9’は溝浅部36a’から溝深部36b’にそれ
ぞれ時計回りに移動して図8(f)で示される状態にな
る。図8(f)で示される状態から図8(g)で示され
る状態までさらに回転すると、ニードル弁9’は溝34
の終端Eと対面する。図8(f)から(g)で示される
状態までは、ニードル弁9’は溝34と対面することな
く溝深部36b’に位置しているため、ニードル弁9’
と回転部材3の外周面との間には溝33の深さと同程度
の隙間が形成され、ニードル弁9’の両側を連通する粘
性流体5の流路が形成される。一方、ニードル弁9は溝
34と対面しつつ溝浅部36aに位置しているので、ニ
ードル弁9と回転部材3の外周面との間には溝33の溝
深さ分の隙間が形成され、ニードル弁9の両側を連通す
る粘性流体5の流路が形成される。このように、ニード
ル弁9、9’のそれぞれの両側を連通する流路がそれぞ
れ形成されるので発生するトルクは低い。
【0041】図8(g)で示される状態からさらに図8
(h)で示される状態まで回転すると、ニードル弁9は
溝34の始端Sと対面する。図8(g)から(h)で示
される状態までは、ニードル弁9’は溝34と対面しつ
つ溝深部36b’に位置しているので、回転部材3との
間にはこの溝深さより大きな幅の隙間が形成される。一
方、ニードル弁9は溝34と対面しつつ溝浅部36aに
位置しているので、回転部材3との間にはこの溝深さ分
だけの隙間が形成される。したがって、ニードル弁9及
び9’のそれぞれの両側を連通する粘性流体5の流路が
それぞれ形成され、発生するトルクは低い。
【0042】図8(h)で示される状態からさらに回転
すると、凸部35の一方の端面37が凸部22の周方向
の一方の端面22aに当接したところ(図8(i)で示
される状態)で回転が停止する。この図8(i)で示さ
れる状態から、上記図8(a)で示されるようなニード
ル弁9、9’がフリーな最初の状態になる。図8(h)
から(i)で示される状態までは、ニードル弁9’は溝
34と対面しつつ溝深部36b’に位置しているので、
回転部材3との間にはこの溝深さより大きな幅の隙間が
形成される。一方、ニードル弁9は溝34と対面するこ
となく溝浅部36aに位置しているので回転部材3の外
周面と接する。したがって、ニードル弁9の両側を連通
する粘性流体5の流路が形成されないので、高トルクが
発生する。
【0043】以上のように、第2構成例においても第1
構成例と同様に、収納庫等の扉が完全に閉じている状態
から開く際にも、完全に開いている状態から閉じる際と
同様に、回転ストローク中の終端領域で高トルクを発生
するようにでき、回転ストローク中の始端領域から終端
領域となる前までは発生トルクを低くできる。
【0044】次に本発明の緩衝装置の第3構成例を図9
〜図12に基づいて説明する。図9は本緩衝装置の内部
構造を示す断面図、図10は筒状ケーシングの内部を示
す斜視図、図11は回転部材の斜視図、図12は図9の
Z−Z断面をそれぞれ示し本緩衝装置の流体トルク調節
手段の作用図である。
【0045】図9に示すように第3構成例の緩衝装置1
においても、筒状ケーシング2内に回転部材3と粘性流
体5を収容し、穴空きキャップ6の穴部分61から回転
部材3の突出部分32がケーシング外に突出させ、シー
リング部材10により筒状ケーシング2内から外部に粘
性流体5が漏れるのを防止する構造を有する。
【0046】図10に示すように、筒状ケーシング2の
内周面には半径方向内方に向けて凸部22が形成され、
回転部材3が回転する際にはその外周面を凸部22の上
面に摺接しながら回転し、図12において回転部材3が
時計回りに回転するときには、弁体4aの垂下壁41a
が凸部22の一方の端面22aに当たったところで回転
は停止し、同図において回転部材3が反時計回りに回転
するときには、弁体4bの垂下壁41bが凸部22の他
方の端面22a’に当たったところで回転は停止する。
【0047】筒状ケーシング2の内周面には、溝幅と溝
深さが共に一定で始端Sから終端Eに至る第3の溝34
が周方向に刻設されている。この溝34は筒状ケーシン
グ2の内周面において凸部22と対向するように設けら
れている。すなわち、始端Sと凸部22の周方向の一方
の端面22aの間の距離と、終端Eと凸部22の周方向
の他の端面22a’の間の距離とは等しい。なお、始端
Sと端面22aの間の距離と、終端Eと端面22a’の
間の距離とは異なるように選択してもよい。溝34は軸
中心Oから約190°の開角度で設けられている。な
お、所望の発生トルクが得られるように、溝34の幅と
深さを周方向及び/又は軸方向に変化さてもよい。
【0048】図11に示すように、回転部材3の外周面
には軸方向に沿って一対の凸条35a、35bが設けら
れ、それぞれの凸条の軸方向における頂部中央部には切
欠部p、qが形成されている。凸条35aと35bの周
方向のそれぞれの中心は、軸中心Oに対して約50°の
角度で位置する。また、凸条35a、35bには回転部
材3の回転に伴ってこれら凸条35a、35bと係合し
つつ回転する断面略コの字型の弁体4a、4bが遊びを
もって被せられる。弁体4aは垂下壁41a、42a
を、弁体4bは垂下壁41b、42bをそれぞれ有す
る。垂下壁41aと42a、ならびに垂下壁41bと4
2bのそれぞれの周方向の離間距離は、凸条35a、3
5bの周方向の幅よりも大きいため、凸条35a、35
bはこれら垂下壁間を移動可能である。なお、これら垂
下壁のうち隣接する内側の垂下壁42aと42bには軸
方向に沿った切欠部r、sがそれぞれ形成されており、
外側の垂下壁41aと41bにはこのような切欠部は共
に形成されていない。
【0049】図12(b)〜(e)に示すように、回転
部材3が図中反時計回りに回転するときには、凸条35
aは回転に際して前方側の側面を弁体4aの垂下壁42
aに当接させつつ回転し、一方、凸条35bは回転に際
して前方側の側面を弁体4bの垂下壁41bに当接させ
つつ回転する。これに対して、図12(f)〜(i)に
示すように、回転部材3が図中時計回りに回転するとき
には、凸条35aは回転に際して前方側の側面を弁体4
aの垂下壁41aに当接させつつ回転し、一方、凸条3
5bは回転に際して前方側の側面を弁体4bの垂下壁4
2bに当接させつつ回転する。弁体4a、4bが溝34
と対面している場合には、弁体4a、4bの上面と筒状
ケーシング2の内周面との間には、この溝34の深さ分
の隙間が形成され、弁体4a、4bが溝34と対面して
いない場合には、弁体4a、4bの上面は筒状ケーシン
グ2の内周面に接する。したがって、弁体4a、4bの
上面全体が溝34と対面している場合には、各弁体4
a、4bの両側を連通する粘性流体5の流路が形成され
る。一方、弁体4a、4bの上面の少なくとも一部分が
筒状ケーシング2の内周面に接している場合には、弁体
4a、4bの両側を連通する粘性流体5の流路の形成が
阻止される。
【0050】以上説明した構成例では、流体トルク調節
手段は、回転部材3の外周面の軸方向に沿って一対の凸
条35a、35bを設け、この凸条35a、35bにそ
れぞれ遊びをもって被せられる一対の弁体4a、4b
と、筒状ケーシング2の内周面の周方向に設けられた第
3の溝34とから構成される。そして、各弁体4a、4
bは、切欠部を有する垂下壁と切欠部を有しない垂下壁
をそれぞれ備えている。この第3構成例の緩衝装置1
も、第1構成例、第2構成例と同様にして収納庫等の扉
に連結されて用いられる。
【0051】次に、この第3構成例の流体トルク調節手
段について、まず、収納庫等の扉が完全に開いている状
態から閉まる際の作用を、図12に基づいて以下に説明
する。緩衝装置1が連結された収納庫等の扉が完全に開
いているときは、緩衝装置1の断面状態は図12(a)
で示される。弁体4aの一方の垂下壁41aが、その内
面を凸条35aの図中下側の側面に接しつつ、その外面
を凸部22の周方向の一方の端面22aに当接してい
る。弁体4aはその上面を筒状ケーシング2の内周面と
接している。一方、弁体4bの一方の垂下壁42bが、
その内面を凸条35bの図中下側の側面に接しており、
弁体4bの上面全体は溝34と対面しているため、弁体
4bの上面と筒状ケーシング2の内周面との間には溝3
4の溝深さ分の隙間が形成されている。
【0052】図12(a)で示される状態から回転部材
3を僅かに反時計回りに回転させると、図12(b)で
示される状態になる。回転部材3は回転するが弁体4
a、4bは回転していないので、弁体4aの垂下壁42
aの内面が凸条35aの図中上側の側面に接するように
なり、弁体4bの垂下壁41bの内面が凸条35bの図
中上側の側面に接するようになる。なお、この図12
(b)の状態では図12(a)の状態と同様に、弁体4
aはその上面を筒状ケーシング2の内周面と接してお
り、弁体4bの上面全体は溝34と対面しているため、
弁体4bの上面と筒状ケーシング2の内周面との間には
溝34の溝深さ分の隙間が形成されている。さらに、図
12(b)で示される状態から図12(c)で示される
状態まで回転すると、弁体4aの垂下壁41aが溝34
の始端Sと対面する。図12(b)から(c)で示され
る状態までは、粘性流体5の流路は、溝34の弁体4b
に対面している部分から、弁体4bの垂下壁42bと弁
体4aの垂下壁42aの間に入り、垂下壁42aの切欠
部rから凸条35aの切欠部pを通って、垂下壁41a
の内面と凸条35aの一方の側面の間を抜けるように形
成され、その結果、弁体4aの垂下壁41a側と4bの
垂下壁41b側が連通するため発生するトルクは小さ
い。
【0053】図12(c)で示される状態からさらに図
12(d)で示される状態まで回転すると、弁体4bの
垂下壁41bが溝34の終端Eと対面する。図12
(c)から(d)で示される状態までは、図12(b)
から(c)で示される状態において形成される上記粘性
流体5の流路に加えて、弁体4bの垂下壁41bに対面
する部分から弁体4aの垂下壁41aに対面する部分に
至る溝34も粘性流体5の流路としてはたらく。その結
果、弁体4aの垂下壁41a側と4bの垂下壁41b側
が連通するため発生するトルクは小さい。
【0054】図12(d)で示される状態からさらに回
転すると、弁体4bの垂下壁41bの外面が凸部22の
周方向の他方の端面22a’に当接したところ(図12
(e)で示される状態)で回転部材3の回転が停止す
る。図12(d)から(e)で示される状態までは、弁
体4bの上面の少なくとも一部分が筒状ケーシング2の
内周面と接しており、弁体4bの垂下壁41b側には切
欠部が形成されていないため、弁体4aの垂下壁41a
側と4bの垂下壁41b側が連通しないので高トルクが
発生する。
【0055】以上のように、第3構成例においても第1
構成例と同様に、収納庫等の扉が完全に開いている状態
から閉まる際には、回転ストローク中の終端領域で高ト
ルクを発生するようにでき、回転ストローク中の始端領
域から終端領域となる前までは発生トルクを低くでき
る。
【0056】次に、収納庫等の扉が完全に閉じた状態か
ら開く際の流体トルク調節手段の作用について以下に説
明する。
【0057】緩衝装置1が連結された収納庫等の扉が完
全に閉じているときは、緩衝装置1の断面状態は図12
(e)で示される。弁体4bの一方の垂下壁41bが、
その内面を凸条35bの図中下側の側面に接しつつ、そ
の外面を凸部22の周方向の一方の端面22a’に当接
している。弁体4bはその上面を筒状ケーシング2の内
周面と接している。一方、弁体4bの一方の垂下壁42
bが、その内面を凸条35bの図中下側の側面に接して
おり、弁体4aの上面全体は溝34と対面しているた
め、弁体4aの上面と筒状ケーシング2の内周面との間
には溝34の溝深さ分の隙間が形成されている。図12
(e)で示される状態から、回転部材3が僅かに時計回
りに回転すると図12(f)で示される状態になる。弁
体4a、4bは回転しないので、弁体4bの垂下壁42
bの内面が凸条35bの図中上側の側面に接し、弁体4
aの垂下壁41aの内面が凸条35aの図中上側の側面
に接する。なお、この図12(f)の状態では図12
(e)の状態と同様に、弁体4bはその上面を筒状ケー
シング2の内周面と接しており、弁体4aは溝34と対
面しているので、その上面と筒状ケーシング2の内周面
との間には溝34の溝深さ分の隙間が形成されている。
さらに、図12(f)で示される状態から図12(g)
で示される状態まで回転すると、弁体4bの垂下壁41
bが溝34の終端Eと対面する。図12(f)から
(g)で示される状態までは、粘性流体5の流路は、溝
34の弁体4aに対面している部分から、弁体4aの垂
下壁42aと弁体4bの垂下壁42bの間に入り、垂下
壁42bの切欠部sから凸条35bの切欠部qを通っ
て、垂下壁41bの内面と凸条35bの一方の側面の間
を抜けるように形成され、その結果、弁体4bの垂下壁
41b側と弁体4aの垂下壁41a側が連通するため発
生するトルクは小さい。
【0058】図12(g)で示される状態からさらに図
12(h)で示される状態まで回転すると、弁体4aの
垂下壁41aが溝34の始端Sと対面する。図12
(g)から(h)で示される状態までは、図12(f)
から(g)で示される状態において形成される上記粘性
流体5の流路に加えて、弁体4aの垂下壁41aに対面
する部分から弁体4bの垂下壁41bに対面する部分に
至る溝34も粘性流体5の流路としてはたらく。その結
果、弁体4aの垂下壁41a側と4bの垂下壁41b側
が連通するため発生するトルクは小さい。
【0059】図12(h)で示される状態からさらに回
転すると、弁に当接したところ(図12(i)で示され
る状態)で回転部材3の回転が停止する。(h)から
(i)で示される状態までは、弁体4aの上面の少なく
とも一部分が筒状ケーシング2の内周面と接しており、
弁体4aの垂下壁41a側には切欠部が形成されていな
いため、弁体4aの垂下壁41a側と4bの垂下壁41
b側が連通しないので高トルクが発生する。
【0060】以上のように、第3構成例においても第1
構成例、第2構成例と同様に、収納庫等の扉が完全に開
いている状態から閉まる際には、回転ストローク中の終
端領域で高トルクを発生するようにでき、回転ストロー
ク中の始端領域から終端領域となる前までは発生トルク
を低くできる。
【0061】図13と図14に、第1構成例〜第3構成
例における回転ストローク中の発生トルクの大きさを示
す。図13は図4、8、12に示す反時計回りの回転ス
トロークでの発生トルクを、図14は同図に示す時計回
りの回転ストロークでの発生トルクを、それぞれ示す。
図13と図14から明らかなように、正逆の各回転スト
ロークの終端部分において高トルクが発生する。
【0062】上記各構成例の変更例を以下に示す。図1
5は、凸条31に被せられた弁体4と、筒状ケーシング
2の内周面の軸方向に沿って配置された一対のニードル
弁9、9’と、回転部材3の外周面に設けられた第1の
溝33とからなる組を2組設けた、第1構成例の変更例
を示す。図16は、筒状ケーシング2の内周面の軸方向
に突設した凸部22と、回転部材3の凸部35に設けた
一対の凹条溝内に遊嵌された一対のニードル弁9、9’
と、筒状ケーシング2の内周面の周方向に設けられた溝
34とからなる組を2組設けた、第2構成例の変更例を
示す。図17は、筒状ケーシングの内周面の軸方向に突
設した凸部22と、前記一対の凸条35a、35bに周
方向に遊びをもって被せられた一対の弁体4a、4b
と、前記筒状ケーシングの内周面の周方向に設けられた
溝34とからなる組が2組設けられている、第3構成例
の変更例を示す。
【0063】図15〜図17の各(a)は回転部材3が
図中反時計回りに回転する場合を、同図の各(b)は図
中時計回りに回転する場合をそれぞれ示す。これらの変
更例における流体トルク調節手段は、これを1組設けた
場合と同様に作用し、各構成要素の寸法、位置等は適宜
変更可能である。また、図15〜図17においては、構
成要素の組が2組の場合について示したが、これに限定
されることなく3組以上設けてもよい。
【0064】次に、第1構成例〜第3構成例の他の変更
例を以下に示す。図18は、筒状ケーシング内周面に一
対の凸部8、8’を軸方向に沿って設けこの各凸部の軸
方向に沿って形成された凹条溝82、82’内に遊嵌さ
れると共に半径方向に移動可能なニードル弁9、9’
と、回転部材3の外周面の周方向に凸条31、31’を
設けこれらの凸条31、31’にそれぞれ被せられた弁
体4、4’と、回転部材3の外周面の周方向に形成した
溝33、33’とからなる、第1構成例の変更例であ
る。この変更例では、筒状ケーシングの内周面の凸部8
の凹条溝82、82’とこれに遊嵌されたニードル弁
9、9’をそれぞれ分離した点に特徴がある。図19
は、筒状ケーシング2の内周面の軸方向に沿って設けた
一対の第1の凸部22、22’と、回転部材3の外周面
に第2の凸部35、35’を軸方向に沿って設け、各第
2の凸部の軸方向に沿って形成された凹条溝36、3
6’内に遊嵌されると共に半径方向に移動可能なニード
ル弁9、9’と、筒状ケーシングの内周面の周方向に設
けられた溝34、34’とからなる、第2構成例の変更
例である。この変更例では、回転部材3の外周面の凸部
35の凹条溝36、36’とこれに遊嵌されたニードル
弁9、9’をそれぞれ分離した点に特徴がある。図20
は、筒状ケーシング2の内周面の軸方向に沿って設けた
一対の凸部22、22’と、回転部材の外周面の軸方向
に沿って凸条35a、35bを設け、各凸条35a、3
5bに遊びをもって被せられた弁体4a、4bと、筒状
ケーシングの内周面の周方向に設けられた溝34、3
4’とからなる、第3構成例の変更例である。この変更
例では、回転部材3の外周面の凸条35a、35bとこ
れに被せられた弁体4a、4bをそれぞれ分離した点に
特徴がある。
【0065】図18〜図20の各(a)は回転部材3が
図中反時計回りに回転する場合を、同図の各(b)は図
中時計回りに回転する場合をそれぞれ示す。これらの変
更例における流体トルク調節手段の作用は1組設けた場
合と同じであり、各構成要素の寸法、位置等は適宜変更
可能である。また、図18〜図20においては、構成要
素の組が2組の場合について示したが、これに限定され
ることなく複数組設けてもよい。
【0066】以上述べたように、本発明の応用例として
は、扉開閉の終端領域において制動作用を働くようにし
た収納庫の扉用が挙げられるが、この用途に限定される
ものではない。往復動を伴う装置等において、往行程の
終端領域と復行程の終端領域との両方で制動作用を必要
とするものの緩衝装置として広く用いることが可能であ
る。収納庫の扉用以外の応用例としては、電動鋸用の以
下のような用途もある。材木等を鋸で押し切る際に、奥
向こう側のストッパに当たる前の終端領域で制動作用を
働くようにし、次いで、鋸を持ち上げて手前に引き戻す
際に手前側のストッパに当たる前の終端領域においても
制動作用を働くようにするものである。また、以上の各
構成例においては、筒状ケーシングを固定して回転部材
を回転する場合について述べたが、これとは逆に回転部
材を固定して筒状ケーシングを回転させてもよい。
【0067】
【発明の効果】本発明の緩衝装置は、請求項1におい
て、筒状ケーシングと、該筒状ケーシング内に一部が収
容された回転部材と、前記筒状ケーシング内に充填され
た粘性流体と、前記回転部材の回転ストローク中におい
て所定のトルクを発生させるトルク発生手段とを備えた
緩衝装置において、前記トルク発生手段は、正逆回転方
向の各回転ストローク中に、低トルクを発生する領域
と、高トルクを発生する少なくとも終端領域とを有する
流体トルク調節手段を備えるようにしたので、一つの緩
衝装置によって、回転部材の正逆各回転ストローク中の
少なくとも終端領域で高トルクを発生するようにでき、
例えば扉等の開閉の終期において制動力を作用させるこ
とにより、扉等が完全に開ききる際と閉じる際にストッ
パや扉の枠部材等に扉が急激に衝突するようなことが防
止できる。また、正逆各回転ストローク中に低トルクを
発生するようにしたので、例えば扉開閉の終端領域以外
では制動力がはたらかないようにできるので、扉等を小
さな力で開閉することができる。
【0068】請求項2では、前記トルク発生手段は、前
記回転部材の外周面の軸方向に沿うと共に外端面を前記
筒状ケーシングの内周面に摺接する凸部材を備え、前記
流体トルク調節手段は、前記筒状ケーシング内周面の軸
方向に沿って凸部を設け、該凸部の内端面上に、前記筒
状ケーシングの周方向に離間して軸方向に沿って形成さ
れた一対の凹条溝と、該凹条溝内に径方向に移動可能に
遊嵌された一対の第1ニードル弁と、前記回転部材の外
周面の周方向に設けられた第1の溝とからなり、該第1
の溝は、前記回転部材の外周面の周方向の少なくとも前
記正逆各回転ストロークの終端領域において、前記一対
のニードル弁の少なくとも一方と対面しない部分に設け
られ、前記終端領域において、前記少なくとも一方のニ
ードル弁が前記回転部材の外周面に摺接することによ
り、該一方のニードル弁と前記凸部材とによって前記筒
状ケーシング内が2室に分離されこの2室間における粘
性流体の移動が阻止されるので、高トルクを発生させる
ことができる。また、流体トルク調節手段を、筒状ケー
シング内周面の凸部に形成された一対の凹条溝内に遊嵌
された一対の第1ニードル弁と、回転部材の外周面の周
方向に設けられた第1の溝とから構成するようにしたの
で、これら部材の緩衝装置への取付けも容易であると共
に、両回転ストロークの終端領域において確実に高トル
クを発生させることができる。
【0069】請求項3では、前記トルク発生手段は、前
記筒状ケーシング内周面の軸方向に沿うと共に外端面を
前記回転部材の外周面に摺接する凸部材を備え、前記流
体トルク調節手段は、前記回転部材の外周面に軸方向に
沿って凸部を設け、該凸部の外端面上に、前記回転部材
の周方向に離間して軸方向に沿って形成された一対の凹
条溝と、該凹条溝内に径方向に移動可能に遊嵌された一
対の第2ニードル弁と、前記筒状ケーシングの内周面の
周方向に設けられた第2の溝とからなり、該第2の溝
は、前記筒状ケーシングの内周面の周方向の少なくとも
前記正逆各回転ストロークの終端領域において前記一対
のニードル弁の少なくとも一方と対面しない部分に設け
られ、前記終端領域において、前記少なくとも一方のニ
ードル弁が前記筒状ケーシングの内周面に摺接すること
により、該一方のニードル弁と前記凸部材とによって前
記筒状ケーシング内が2室に分離されこの2室間におけ
る粘性流体の移動が阻止されるので、高トルクを発生さ
せることができる。また、流体トルク調節手段を、回転
部材の凸部の一対の凹条溝内に遊嵌された一対の第2ニ
ードル弁と、筒状ケーシングの内周面の周方向に設けら
れた第2の溝とから構成するようにしたので、これら部
材の緩衝装置への取付けも容易であると共に、各回転ス
トロークの終端領域において確実に高トルクを発生させ
ることができる。
【0070】請求項4では、前記トルク発生手段は、前
記筒状ケーシング内周面の軸方向に沿うと共に外端面を
前記回転部材の外周面に摺接する凸部材を備え、前記流
体トルク調節手段は、前記回転部材の外周面に軸方向に
沿って一対の凸条を形成し、該一対の凸条に周方向に遊
びをもって被せられた一対の弁体と、前記筒状ケーシン
グの内周面の周方向に設けられた第3の溝とからなり、
該第3の溝は、前記筒状ケーシングの内周面の周方向の
少なくとも前記正逆各回転ストロークの終端領域におい
て前記一対の弁体の少なくとも一方と対面しない部分に
設けられ、前記終端領域において、前記少なくとも一方
の弁体が前記筒状ケーシングの内周面に摺接することに
より、該一方のニードル弁と前記凸部材とによって前記
筒状ケーシング内が2室に分離されこの2室間における
粘性流体の移動が阻止されるので、高トルクを発生させ
ることができる。また、流体トルク調節手段を、回転部
材の外周面の一対の凸条に周方向に遊びをもって被せら
れた一対の弁体と、筒状ケーシングの内周面の周方向に
設けられた第3の溝とから構成するようにしたので、こ
れら部材の緩衝装置への取付けも容易であると共に、両
回転ストロークの終端領域において確実に高トルクを発
生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緩衝装置の第1構成例の内部構造を示
す断面図
【図2】第1構成例の回転部材を示す分解斜視図
【図3】第1構成例の筒状ケーシング内部を示す斜視図
【図4】第1構成例の流体トルク調節手段の作用を示す
断面図
【図5】本発明の緩衝装置の第2構成例の内部構造を示
す断面図
【図6】第2構成例の筒状ケーシング内部を示す斜視図
【図7】第2構成例の回転部材を示す分解斜視図
【図8】第2構成例の流体トルク調節手段の作用を示す
断面図
【図9】本発明の緩衝装置の第3構成例の内部構造を示
す断面図
【図10】第3構成例の筒状ケーシング内部を示す斜視
【図11】第3構成例の回転部材を示す分解斜視図
【図12】第3構成例の流体トルク調節手段の作用を示
す断面図
【図13】正回転ストロークにおける発生トルクを示す
グラフ
【図14】逆回転ストロークにおける発生トルクを示す
グラフ
【図15】第1構成例の変更例の内部構造を示す断面図
【図16】第2構成例の変更例の内部構造を示す断面図
【図17】第3構成例の変更例の内部構造を示す断面図
【図18】第1構成例の他の変更例の内部構造を示す断
面図
【図19】第2構成例の他の変更例の内部構造を示す断
面図
【図20】第3構成例の他の変更例の内部構造を示す断
面図
【符号の説明】
1・・緩衝装置、2・・筒状ケーシング、3・・回転部
材、31・・凸条、33・・第1の溝、34・・第2の
溝、34・・第3の溝、35・・凸部、35a、35b
・・凸条、4a、4b・・弁体、5・・粘性流体、8・
・凸部、82、82’、36、36’・・凹条溝、9、
9’・・第1ニードル弁、9、9’・・第2ニードル
弁。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状ケーシングと、該筒状ケーシング内
    に一部が収容された回転部材と、前記筒状ケーシング内
    に充填された粘性流体と、前記回転部材の回転ストロー
    ク中において所定のトルクを発生させるトルク発生手段
    とを備えた緩衝装置において、 前記トルク発生手段は、正逆回転方向の各回転ストロー
    ク中に、低トルクを発生する領域と、高トルクを発生す
    る少なくとも終端領域とを有する流体トルク調節手段を
    備えることを特徴とする緩衝装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の緩衝装置において、 前記トルク発生手段は、前記回転部材の外周面の軸方向
    に沿うと共に外端面を前記筒状ケーシングの内周面に摺
    接する凸部材を備え、 前記流体トルク調節手段は、前記筒状ケーシング内周面
    の軸方向に沿って凸部を設け、該凸部の内端面上に、前
    記筒状ケーシングの周方向に離間して軸方向に沿って形
    成された一対の凹条溝と、該凹条溝内に径方向に移動可
    能に遊嵌された一対の第1ニードル弁と、前記回転部材
    の外周面の周方向に設けられた第1の溝とからなり、 該第1の溝は、前記回転部材の外周面の周方向の少なく
    とも前記正逆各回転ストロークの終端領域において、前
    記一対のニードル弁の少なくとも一方と対面しない部分
    に設けられ、 前記終端領域において、前記少なくとも一方のニードル
    弁が前記回転部材の外周面に摺接することにより、該一
    方のニードル弁と前記凸部材とによって前記筒状ケーシ
    ング内を2室に分離し、該2室間の粘性流体の移動を阻
    止し前記高トルクを発生させることを特徴とする緩衝装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の緩衝装置において、 前記トルク発生手段は、前記筒状ケーシング内周面の軸
    方向に沿うと共に外端面を前記回転部材の外周面に摺接
    する凸部材を備え、 前記流体トルク調節手段は、前記回転部材の外周面に軸
    方向に沿って凸部を設け、該凸部の外端面上に、前記回
    転部材の周方向に離間して軸方向に沿って形成された一
    対の凹条溝と、該凹条溝内に径方向に移動可能に遊嵌さ
    れた一対の第2ニードル弁と、前記筒状ケーシングの内
    周面の周方向に設けられた第2の溝とからなり、 該第2の溝は、前記筒状ケーシングの内周面の周方向の
    少なくとも前記正逆各回転ストロークの終端領域におい
    て前記一対のニードル弁の少なくとも一方と対面しない
    部分に設けられ、 前記終端領域において、前記少なくとも一方のニードル
    弁が前記筒状ケーシングの内周面に摺接することによ
    り、該一方のニードル弁と前記凸部材とによって前記筒
    状ケーシング内を2室に分離し、該2室間の粘性流体の
    移動を阻止し前記高トルクを発生させることを特徴とす
    る緩衝装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の緩衝装置において、 前記トルク発生手段は、前記筒状ケーシング内周面の軸
    方向に沿うと共に外端面を前記回転部材の外周面に摺接
    する凸部材を備え、 前記流体トルク調節手段は、前記回転部材の外周面に軸
    方向に沿って一対の凸条を形成し、該一対の凸条に周方
    向に遊びをもって被せられた一対の弁体と、前記筒状ケ
    ーシングの内周面の周方向に設けられた第3の溝とから
    なり、 該第3の溝は、前記筒状ケーシングの内周面の周方向の
    少なくとも前記正逆各回転ストロークの終端領域におい
    て前記一対の弁体の少なくとも一方と対面しない部分に
    設けられ、 前記終端領域において、前記少なくとも一方の弁体が前
    記筒状ケーシングの内周面に摺接することにより、該一
    方のニードル弁と前記凸部材とによって前記筒状ケーシ
    ング内を2室に分離し、該2室間の粘性流体の移動を阻
    止し前記高トルクを発生させることを特徴とする緩衝装
    置。
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