JP3349675B2 - ドアクローザ - Google Patents

ドアクローザ

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JP3349675B2 JP37078398A JP37078398A JP3349675B2 JP 3349675 B2 JP3349675 B2 JP 3349675B2 JP 37078398 A JP37078398 A JP 37078398A JP 37078398 A JP37078398 A JP 37078398A JP 3349675 B2 JP3349675 B2 JP 3349675B2
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  • Closing And Opening Devices For Wings, And Checks For Wings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドアクローザに関
し、特に、作動油等の流体と共に所定量充填された空気
による流動音についての対策を施したドアクローザに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のドアクローザの一例を図3乃至図
7を用いて説明する。図3乃至図5は、ドアクローザ本
体1が扉に略水平に取り付けられた状態を示している。
該ドアクローザ本体1には、その長手方向に沿って、内
部に作動油が充填されたシリンダ2を備えてなり、該シ
リンダ2は、取り付け状態において略水平状態となり、
また、軸方向の前後両端が各々エンドプラグ3,4で封
止されて、密閉状態となっている。尚、シリンダ2内に
は、作動油と共に所定量の空気5が混入されている。こ
れは、温度上昇等に伴うシリンダ2内の圧力上昇を、こ
の空気5の圧縮によって吸収させてシリンダ2等の破損
を未然に防止するためである。
【0003】また、ドアクローザ本体1には、シリンダ
2と直交するようにピニオン軸6が設けられ、該ピニオ
ン軸6の端部7がドアクローザ本体1から突出してい
る。この突出した端部7にはアームが取り付けられ、該
アームの先端にブラケットが取り付けられ、該ブラケッ
トが扉の取付枠に取り付けられる。その一方、ドアクロ
ーザ本体1は扉に取り付けられ、これにより扉の開閉動
作に応じて、ピニオン軸6が回動するよう構成されてな
る。尚、扉、アーム、ブラケットは図示していない。
【0004】そして、シリンダ2内には、前記ピニオン
軸6の回動によってシリンダ2の軸方向に沿って移動可
能なピストン8が内装されてなる。該ピストン8は、前
端側にピストンヘッド9が、後端側に円盤状のバネ押さ
え壁10が形成され、ピストンヘッド9とバネ押さえ壁
10との間にはピストン内部空間11が形成されてい
る。また、連結部12によってピストンヘッド9とバネ
押さえ壁10とが連結されており、ピストンヘッド9、
バネ押さえ壁10及び連結部12とが一体的に形成され
てピストン8を構成している。また、連結部12には、
図6のように前記ピニオン軸6のピニオンギヤ6aと噛
合するラック13が形成されてなる。
【0005】このように、ピストン8がシリンダ2に内
装されることによって、シリンダ2は、全体として二つ
の油室に区画されてなる。即ち、ピストンヘッド9の前
方側の前方油室14(ピストンヘッド9と前方のエンド
プラグ3との間の空間)と後方側の後方油室15(ピス
トンヘッド9と後方のエンドプラグ4との間の空間)と
に区画されてなり、該後方油室15は、バネ押さえ壁1
0と後方のエンドプラグ4との間のバネ収容空間16
と、前記ピストン内部空間11とから構成されてなる。
尚、バネ収容空間16にはピストン8を前方油室14側
に付勢するスプリング17が設けられている。
【0006】更に、前方油室14と後方油室15とは、
ピストンヘッド9の略中央(シリンダ2の中心軸上)に
形成された連通孔18と、ドアクローザ本体1にシリン
ダ2と略平行に形成された調整流路19とを介して連通
されている。また、前記連通孔18には、ピストン8が
前方油室14側に移動する際、即ち閉扉時に閉状態とな
る逆止弁20が設けられ、また、調整流路19には、該
調整流路19内を流れる作動油の流量を調整する調整弁
21が設けられている。
【0007】該調整弁21は、調整流路19内を移動可
能な弁体22を備え、該弁体22の先端にはV溝部23
が形成されており、ドライバー等により調整弁21を調
整流路19内で移動させることで弁体22が図7の如く
移動し、これに伴ってV溝部23と調整流路内周面19
aとの間の空間の断面積が大小変化し、これによって流
量を調整できるようになっている。
【0008】一方、前記ピストン内部空間11とバネ収
容空間16とは、円盤状のバネ押さえ壁10の略中央
(シリンダ2の中心軸上)の貫通孔24によって連通し
ている。該貫通孔24は、ピストン8が移動しても作動
油が自由に流動できるよう大径になっている。即ち、該
貫通孔24を大型にすることで、ピストン内部空間11
とバネ収容空間16とを一体化して一つの後方油室15
として形成している。
【0009】次に、上記構成からなるドアクローザの動
作について説明する。まず、図3に示す扉の全閉状態に
おいては、ピストン8は、前方油室14側(図中左側)
に位置している。この状態から扉を開き始めると、開扉
動作に応じてピニオン軸6が回動し、ピストン8がスプ
リング17側(図中右側)に移動する(図4の状態)。
ピストン8がスプリング17の付勢力を抗してバネ収容
空間16側に移動する開扉時には、連通孔18内と調整
流路19内とを介して、後方油室15側の作動油が前方
油室14側に流動する。
【0010】一方、閉扉時には、図5の如く、スプリン
グ17の弾性復元力によってピストン8は逆に前方油室
14側に移動するが、逆止弁20が閉状態となるため、
作動油は調整流路19のみを介してピストン内部空間1
1(後方油室15側)に流動する。ここで、調整流路1
9内を流れる作動油の流量が調整弁21の絞り量によっ
て調整される結果、ピストン8の移動速度が調整され、
閉扉速度が調整制御される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、この種の
ドアクローザにおいては、ピストン8の移動に伴って、
充填された作動油が調整流路19内を流れることとなる
が、シリンダ2内には、上述のように所定量の空気5が
混入されているため、作動油の流動に伴って空気5も一
緒に調整流路19内を流れることとなる。
【0012】即ち、混入された空気5は、ドアクローザ
本体1を扉に図3乃至図5のように取り付け状態では、
シリンダ2内のピストン内部空間11の上方側に溜まっ
ているが、この取り付け状態では調整流路19が上方側
に位置するため、開扉時においては、調整流路19のピ
ストン内部空間11側の開口19bから作動油と共に調
整流路19内に流れ込み、作動油と空気5(図3)はV
溝部23より前方油室14へ流れ込む。尚、開扉時には
逆止弁20が開状態であるが、連通孔18がシリンダ2
の中心軸上に位置するため、上方に溜まった空気5は逆
止弁20を通過しない。
【0013】また、閉扉時においては、調整流路19を
介して前方油室14側に移った空気5が、前方油室14
側の開口19cから調整流路19に入って流動音を発す
る。更に、閉扉時においては、逆止弁20が閉状態にあ
って調整流路19のみを介して作動油が流動するため
に、空気5がV溝部23を通過する際の流動音は、主と
して連通孔18を介して作動油が流動する開扉時に比し
て、より一層激しくなる。従って、特に、閉扉時におけ
る流動音が問題となるのである。
【0014】このようにピストンヘッドの前後の前方油
室14と後方油室15とが、調整弁21を有する調整流
路19によって連通してなるこの種のドアクローザにお
いては、従来は、シリンダ2内に混入した空気5がシリ
ンダ2内を流体と共に自由に流動する構成であったの
で、シリンダ2内の空気5が調整弁21を通過する度に
流動音を発生するという問題が生じていたのである。
【0015】そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑み
てなされたもので、混入した空気が調整流路内に入り込
まないように所定の箇所に滞留させることにより、混入
した空気が調整流路内の調整弁を通過する際に発生する
流動音を防止できるドアクローザを提供することを課題
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
すべくなされたものであり、本発明に係るドアクローザ
は、ドアクローザ本体1の流体室にピストンヘッド9が
内装されて、ピストンヘッド9の両側には、調整流路1
9を介して連通してなる第一流体室14と第二流体室1
1とが形成されてなり、前記調整流路19には、該調整
流路19内を流れる流体の流量を調整することによりピ
ストンヘッド9の移動速度を調整する調整弁21が設け
られてなるドアクローザにおいて、前記ドアクローザ本
体1には、連通路を介して前記流体室と連通してなる第
三流体室16が設けられ、流体室と第三流体室16には
流体が充填されてなり、且つ、第三流体室16には、流
体室内及び第三流体室16内の圧力上昇を吸収すべく、
所定量の空気5が混入されてなり、しかも、第三流体室
16内の空気5が流体室に入り込むことを防止可能なよ
うに、前記連通路の第三流体室16側の通路開口28が
第三流体室16側に突出してなることを特徴とする。
【0017】該構成のドアクローザにあっては、調整弁
21を有する調整流路19を介して連通している第一流
体室14と第二流体室11とは別に第三流体室16を設
けて、この第三流体室16内に所定量の空気5を入れて
いる。第三流体室16と流体室とは連通路を介して連通
してなるので、流体は連通路を介して自由に流動できる
が、空気5が流体室に入り込むことを防止するように、
連通路の第三流体室16側の通路開口28が第三流体室
16側に突出して設けられているため、第三流体室16
に入れている空気5が連通路を介して流体室側に侵入す
るおそれがない。
【0018】即ち、空気5は常に上方側に位置しようと
するため、第三流体室16の中央部分ではなくその内壁
面に沿って位置する。従って、空気5は、第三流体室1
6の内壁面のうち、ドアクローザ本体1の取り付け状態
における最上の箇所に位置することとなる。一方、連通
路の通路開口28は突出しているので、ドアクローザ本
体1の取り付け状態にかかわらず、通路開口28は最上
の箇所から常に下方側に位置し、空気5は通路開口28
よりも上方側に溜まることとなる。
【0019】このように、ドアクローザの取り付け状態
にかかわらず、空気5は通路開口28よりも上方側に溜
まることとなるので、ピストンヘッド9の移動に伴って
流体が流体室内及び第三流体室内を流動しても、空気5
は常に第三流体室16内に滞留し、流体室を介して調整
流路19内に侵入することがない。従って、流体のみが
調整流路19内の調整弁21を通過することとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図1及び図2を参酌しつつ説明するが、上述した従来
と同様の構成については同一符号を付し、その説明は省
略する。
【0021】図1は、本実施形態のドアクローザのドア
クローザ本体1の断面を示しているものであり、略水平
状態に取り付けられて閉扉時の動作状態を示している。
【0022】該ドアクローザ本体1には、従来と同様
に、内部に作動油が充填されたシリンダ2を備え、該シ
リンダ2にピストン8が移動可能に内装されてなる。こ
のピストン8は、前端側のピストンヘッド9と、後端側
の円盤状のバネ押さえ壁10と、ピストンヘッド9とバ
ネ押さえ壁10とを軸方向に連結して一体化する連結部
12とから構成され、ピストンヘッド9と前方のエンド
プラグ3との間には前方油室14(第一流体室)が形成
され、ピストンヘッド9とバネ押さえ壁10との間には
ピストン内部空間11(第二流体室)が形成されいる。
また、前方油室14とピストン内部空間11とは、逆止
弁20が設けられたピストンヘッド9の連通孔18と、
調整弁21を有する調整流路19とを介して連通してな
り、本実施形態では、前方油室14とピストン内部空間
11とから流体室を構成している。
【0023】更に、前記連結部12にはピニオン軸6と
噛合するラック13(図6参照)が形成されており、ピ
ニオン軸6の回動によってピストン8がシリンダ2の軸
方向に沿って移動可能であり、連結部12によってピス
トンヘッド9とバネ押さえ壁10とが連結されてなるの
で、ピストンヘッド9とバネ押さえ壁10とは一体的に
移動することとなる。
【0024】また、バネ押さえ壁10と後方のエンドプ
ラグ4との間にはスプリング17が収容されており、該
スプリング17によってピストン8は前方のエンドプラ
グ3側に常時付勢されている。
【0025】以上の構成は従来と同様であるが、本実施
形態におけるドアクローザにあっては、バネ押さえ壁1
0のスプリング17側にキャップ25を設けている点が
従来と異なる。該キャップ25は、図2の如く、一端側
が開口した断面視略コの字状の円筒部26と、該円筒部
26の開口側端部に外側に向けて形成された環状の鍔部
27とから構成されてなる。また、前記円筒部26と鍔
部27とは同軸状に形成され、円筒部26は、開口側と
反対側に向けて先細りのテーパ状に形成されてなり、し
かも、円筒部26の開口側とは反対側の端部中央(円筒
部26の中心軸上)に、作動油が挿通可能な流体孔28
が形成されている。即ち、流体孔28は、鍔部27から
最も離れた位置に形成されてなる。
【0026】当該構成のキャップ25は、鍔部27がス
プリング17によって押圧されることにより、バネ押さ
え壁10に押圧固定されてなり、流体孔28が後方のエ
ンドプラグ4側を向くように設置されている。より具体
的には、シリンダ2の中心軸とキャップ25の中心軸と
が略一致した状態に設置され、その中心軸上にキャップ
25の流体孔28が位置しており、流体孔28はバネ押
さえ壁10から最も離れた所に位置してなる。
【0027】このようにキャップ25を設けることによ
り、該キャップ25と後方のエンドプラグ4との間に、
スプリング17を収容したバネ収容空間16(第三流体
室)が形成される。そして、本実施形態では、該バネ収
容空間16に所定量の空気5を混入しており、該空気5
によって、温度上昇等によるシリンダ2内の圧力上昇を
吸収するようにしている。
【0028】また、バネ収容空間16と前記ピストン内
部空間11とは、キャップ25の流体孔28とバネ押さ
え壁10の貫通孔24とからなる油路(連通路)を介し
て連通してなり、互いの作動油の流れが確保されてい
る。換言すると、バネ押さえ壁10とキャップ25とか
ら区画壁が形成され、該区画壁によってピストン内部空
間11とバネ収容空間16とが区画されてなるが、該区
画壁に形成された油路によって作動油の流れが確保され
ている。しかも、油路のバネ収容空間16側の通路開口
である流体孔28が、バネ収容空間16の空気5がピス
トン収容空間11側に侵入することを防止するように、
バネ収容空間16側に向けて突出して設けられ且つ、バ
ネ収容空間16の中心軸上に位置してなる。
【0029】尚、流体孔28の鍔部27からの突出量に
ついては、仮に前方油室14を上に回転させた場合、後
方油室15の鍔部27面に空気5が溜まることになる
が、このときに空気5の層よりも下方に流体孔28が位
置していることが望ましい。更に、後方のエンドプラグ
4側からキャップ25を本体1に鍔部27側から組み込
むが、シリンダ2内に挿入したキャップ25がシリンダ
2で横転等して流体孔28側がバネ押さえ壁10側を向
くことがないように、前記突出量を設定することが望ま
しい。好ましくは、シリンダ2の直径の2/3以上であ
り、キャップ25が後方のエンドプラグ4に接触しない
範囲で可能な限り大きいことが好ましい。
【0030】次に、上記構成からなるドアクローザにお
いて、上述した所定量の空気5の混入方法について説明
する。まず、ドアクローザ本体1の組立時において、前
方油室14やピストン内部空間11に空気5を混入した
後、組立後にドアクローザ本体1を後方のエンドプラグ
4が上方となるようにして直立させ、ピニオン軸6を回
動させてピストン8を移動させて作動油を流動させるこ
とにより、空気5を上方側に導く。このようにバネ収容
空間16を上方に位置させ且つピストン8の移動によっ
て作動油を流動させることにより、油路を通してバネ収
容空間16内に空気5を導き入れることができ、バネ収
容空間16にのみ空気5が混入した状態を作りうる。そ
して、一旦バネ収容空間16内に空気5を溜めた後は、
ドアクローザ本体1を水平にしたり、バネ収容空間16
を下方側にして直立させたりしても、流体孔28がバネ
収容空間16側に突出して、バネ収容空間16の他の内
壁面よりもバネ収容空間16の中央側に位置してなるの
で、空気5がピストン内部空間11側に逆戻りするおそ
れがないのである。但し、この混入方法以外にも、例え
ば、バネ収容空間16に直接所定量の空気5を混入させ
ることも可能である。尚、ピストン8はシリンダ2の軸
方向に沿って所定量移動するが、調整流路19の開口1
9bは常にピストン内部空間11に面して開口した状態
にあり、バネ押さえ壁10を越えてバネ収容空間16側
にいかないようになっている。
【0031】一方、所定量の空気5をバネ収容空間16
にのみ混入させた状態で、ドアクローザ本体1を例えば
図1の如く扉等に水平に取り付けて扉を開閉動作させる
と、ピニオン軸6の回動に応じてピストン8が前後に往
復移動するが、この動作は従来と同様である。
【0032】但し、本実施形態では、ピストン8のバネ
収容空間16側にキャップ25を設け且つ、バネ収容空
間16にのみ空気5を混入させてなるので、ピストン移
動時において流動音が発生しないのである。
【0033】即ち、開扉時には、ピストン8がバネ収容
空間16側に移動するので、ピストン内部空間11内及
びバネ収容空間16内の作動油は、調整流路19と連通
孔18を通って前方油室14側に流出するが、作動油が
流体孔28を通ってバネ収容空間16側からピストン内
部空間11側に流出しても、空気5は図1の如く、上方
に滞留した状態のままである。これは、水平に取り付け
た状態では、バネ収容空間16における最上の箇所は上
方側のシリンダ壁面であり、流体孔28がシリンダ2の
中心軸上に位置して上方側のシリンダ壁面から離れてい
るためである。尚、図1の状態と上下逆にしても同様で
ある。
【0034】また、閉扉時には、開扉時とは逆方向に作
動油が流動するが、前方油室14側に空気5が混在して
いないため、調整流路19内には作動油のみが通ること
となる。
【0035】このように、バネ収容空間16にのみ空気
5を混入させ、且つ、その空気5がピストン内部空間1
1側に侵入しないように、ピストン8のバネ収容空間1
6側に流体孔28を有するキャップ25を設けてなるの
で、開閉動作に応じてピストン8が移動しても、常に空
気5はバネ収容空間16内に滞留することとなり、作動
油のみが調整流路19内の調整弁21を通過することと
なる。従って、流動音の発生を未然に且つ確実に防止す
ることができるのである。
【0036】尚、キャップ25の形状については、空気
5の混入量に応じて自由に設計変更可能であるが、流体
孔28を鍔部27から最も離れた先端に設け、また、流
体孔28をキャップ25の中心軸上に位置させることが
好ましい。これにより、ドアクローザの取り付け角度等
の取り付け状態にかかわらず、空気5のピストン内部空
間11側への侵入を確実に防止できる。また、キャップ
25をピストン8と一体的に形成することも可能であ
る。
【0037】更に、上記実施形態では、バネ収容空間1
6にキャップ25を設けて第三流体室として構成してな
るが、シリンダ2以外に別途第三流体室を設けて、該第
三流体室に所定量の空気5を混入させてもよい。即ち、
上記実施形態の如く、第三流体室と流体室とを同軸上に
設けたり、ピストン8の移動に伴って第三流体室の容積
が変化する構成でなくともよい。少なくとも、ピストン
ヘッド9の前後に調整流路19によって連通した第一流
体室と第二流体室とが形成されてなる場合に、この第一
流体室と第二流体室とからなる流体室とは別に、連通路
を介して流体室と連通した第三流体室を設け、この第三
流体室に所定量の空気5を混入せしめ、この空気5が流
体室側に侵入しないように構成することにより、作動油
のみが調整流路19内の調整弁21を通過することとな
って流動音を防止できるのである。従って、第三流体室
は、第二流体室と連通するもの以外にも、第一流体室と
連通するものや、両流体室に連通するものであってもよ
い。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るドアクロー
ザにあっては、調整流路を介して連通した第一流体室と
第二流体室に所定量の空気を入れるのではなく、流体室
とは別の第三流体室に所定量の空気を入れ、且つ、この
空気を第三流体室内に滞留させるよう構成したことによ
り、流体のみが調整流路内の調整弁を通過するので、従
来、空気が流体と共に調整弁を通過するため発生してい
た流動音を未然に且つ確実に防止できるという効果を奏
する。
【0039】また、流体室とは別の第三流体室に空気を
混入させているものの、連通路によって流体室と第三流
体室との間の流体の流れが確保されているので、第三流
体室の空気によって、温度上昇等による流体室及び第三
流体室の圧力上昇を吸収緩和できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるドアクローザの要
部を示す断面正面図。
【図2】同実施形態のドアクローザの要部を示し、
(イ)は平面図、(ロ)は片断面図。
【図3】従来のドアクローザの要部を示す断面正面図。
【図4】従来のドアクローザの使用状態における要部を
示す断面正面図。
【図5】従来のドアクローザの使用状態における要部を
示す断面正面図。
【図6】従来のドアクローザの要部を示す断面平面図。
【図7】従来のドアクローザの使用状態における要部を
示し、(イ)、(ハ)、(ホ)は正面図、(ロ)、
(ニ)、(ヘ)は各々(イ)、(ハ)、(ホ)のP−P
線端面図。
【符号の説明】
1…ドアクローザ本体、5…空気、9…ピストンヘッ
ド、11…ピストン内部空間(第二流体室)、14…前
方油室(第一流体室)、16…バネ収容空間(第三流体
室)、19…調整流路、21…調整弁、28…流体孔
(通路開口)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドアクローザ本体(1)の流体室にピス
    トンヘッド(9)が内装されて、ピストンヘッド(9)
    の両側には、調整流路(19)を介して連通してなる第
    一流体室(14)と第二流体室(11)とが形成されて
    なり、前記調整流路(19)には、該調整流路(19)
    内を流れる流体の流量を調整することによりピストンヘ
    ッド(9)の移動速度を調整する調整弁(21)が設け
    られてなるドアクローザにおいて、前記ドアクローザ本
    体(1)には、連通路を介して前記流体室と連通してな
    る第三流体室(16)が設けられ、流体室と第三流体室
    (16)には流体が充填されてなり、且つ、第三流体室
    (16)には、流体室内及び第三流体室(16)内の圧
    力上昇を吸収すべく、所定量の空気(5)が混入されて
    なり、しかも、第三流体室(16)内の空気(5)が流
    体室に入り込むことを防止可能なように、前記連通路の
    第三流体室(16)側の通路開口(28)が第三流体室
    (16)側に突出してなることを特徴とするドアクロー
    ザ。
JP37078398A 1998-12-25 1998-12-25 ドアクローザ Expired - Fee Related JP3349675B2 (ja)

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