JPH1036580A - 熱可塑性エラストマー樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー樹脂組成物

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JPH1036580A
JPH1036580A JP19579496A JP19579496A JPH1036580A JP H1036580 A JPH1036580 A JP H1036580A JP 19579496 A JP19579496 A JP 19579496A JP 19579496 A JP19579496 A JP 19579496A JP H1036580 A JPH1036580 A JP H1036580A
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礼司 樋口
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 柔軟性に富み、流動性、引張特性、衝撃強
度、耐熱性、耐油性、光沢に優れ、繰り返し疲労にも耐
える熱可塑性エラストマー組成物でエチレン・α−オレ
フィン共重合体ゴムと特定のエチレン(共)重合体、プ
ロピレン系重合体を含む組成物の提供。 【解決手段】 (A)共役二重結合を持つ有機環状化合
物およびIV族の遷移金属化合物を含む触媒の存在下
に、エチレン単独あるいはα−オレフィンとの共重合で
得られ、(a)〜(f)が所定条件を満足する重合体3
0〜70重量部、(a)密度(d) (b)メルトフローレート(MFR) (c)Mw/Mn (d)組成分布パラメーターCb (e)25℃におけるオルソジクロロベンゼン可溶分 (f)連続昇温溶出分別法特性 (B)プロピレン系重合体70〜30重量部計100重
量部に対して (C)エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム70〜2
00重量部を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟性に富み、流動
性、引張特性、衝撃強度、耐熱性、耐油性、光沢に優
れ、繰り返し疲労にも耐える熱可塑性エラストマー組成
物に関する。さらに詳しくは、エチレン・αーオレフィ
ン共重合体ゴムと特定のエチレン(共)重合体、プロピ
レン系重合体を含む熱可塑性エラストマー組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
には、エチレンープロピレン共重合体ゴム(EPR)や
エチレンープロピレンー非共役ジエン共重合体ゴム(E
PDM)などの非晶性共重合体ゴムをソフトセグメント
にポリエチレンやポリプロピレンなどの結晶性ポリオレ
フィンをハードセグメントに、それぞれを用いたブレン
ド物、またはこれらブレンド物を部分架橋させた組成物
が知られている。またこれらを直接多段重合により製造
する方法も知られている。そして、これらの各セグメン
トの割合を変えることで柔軟性に富むものから、剛性の
あるものまで、各種のグレードの製品が製造されてい
る。柔軟性グレードは、ゴム的な材料として、自動車部
品、家電、土木建築、日用雑貨類などの用途に幅広く応
用できることから非常に注目されている。このような柔
軟性グレードを製造する場合には、ゴム的な柔軟性を保
持するために、ソフトセグメント(EPRやEPDMな
ど)の割合を多くし、ハードセグメント(ポリエチレン
やポリプロピレンなど)の割合を少なくする必要があ
る。しかしながら、EPRやEPDMのようなソフトセ
グメントは引張強度が弱く、耐熱性、耐油性、流動性な
どが悪いことから、このようなソフトセグメントを多く
含む柔軟性のある熱可塑性エラストマーは、やはり上記
のような欠点を持つため、各種用途に利用することがで
きない。これらの問題を改良するためにハードセグメン
トの割合を増すと、柔軟性が失われ、柔軟性熱可塑性エ
ラストマーとしての特徴が失われる。ハードセグメント
にポリプロピレンを使用すると、耐熱性に優れた熱可塑
性エラストマーが得られるが、柔軟性、光沢が悪くな
り、ハードセグメントとしてポリエチレンを使用すると
光沢は優れるが、耐熱性が悪くなる。これらの問題点を
解決するためハードセグメントにチグラー触媒による超
低密度の線状ポリエチレンとポリプロピレンを混合する
ことも行われている(例えば特開昭63−39942
号)。しかし超低密度の線状ポリエチレンでは高分岐度
低分子量成分が多く内容物への溶出が多くなり、べとつ
いたり、繰り返し変形に対する耐久性などや機械的特性
や光沢がなお十分に得られないなどこれらの組成物は必
ずしも十分満足のいく改良がなされていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
らの要求を満たすことにあり、特に柔軟性に富み、流動
性、引張特性、衝撃強度、耐熱性、耐油性、光沢に優
れ、べたつきが少なく、また繰り返し変形に対し耐久性
の良好な、熱可塑性エラストマー組成物を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
に沿って鋭意検討を重ねた結果、エチレン・αーオレフ
ィン共重合体ゴム(C)と、分子量分布は狭いにもかか
わらず、比較的広い組成分布を持ち、なおかつ低分子量
成分および非晶質部分の含有量の少ない新規なエチレン
(共)重合体(A)と、さらにはプロピレン系重合体
(B)を用いるにより、上記目的を達成するに至った。
【0005】すなわち、本発明の第1は (A)少なくとも共役二重結合を持つ有機環状化合物お
よび周期律表第IV族の遷移金属化合物を含む触媒の存在
下に、エチレン単独重合あるいはエチレンとαーオレフ
ィンを共重合することにより得られ、下記(a)〜
(f)を満足するエチレン(共)重合体30〜70重量
部、 (a)密度 0.86〜0.96g/cm3 (b)メルトフローレート(MFR) 0.01〜100g/10min (c)分子量分布(Mw/Mn) 1.5〜4.5 (d)組成分布パラメーターCb 1.08〜2.00 (e)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODCB)可溶分の量 X(重量%)と密度dおよびMFRが次の関係を満足する イ)d-0.008 ×logMFR≧0.93の場合 X < 2.0 ロ)d-0.008 ×logMFR<0.93の場合 X < 9.8 ×103 ×(0.9300 −d +0.008 ×log MFR)2+2.0 (式1) (f)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度- 溶出量曲線のピーク が複数個存在する。 (B)プロピレン系重合体70〜30重量部からなる樹
脂成分100重量部に対して (C)エチレン・αーオレフィン共重合体ゴム70〜2
00重量部からなることを特徴とした熱可塑性エラスト
マー樹脂組成物である。本発明の第2は前記本発明第1
に記載の(A)エチレン(共)重合体30〜70重量
部、(B)プロピレン系重合体70〜30重量部からな
る樹脂成分100重量部に対して(C)エチレン・αー
オレフィン共重合体ゴム70〜200重量部からなる組
成物を部分架橋させて得られることを特徴とした熱可塑
性エラストマー樹脂組成物である。
【0006】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明の(A)エチレン(共)重合体はエチレン単独重合
体、あるいはエチレンと炭素数3〜20のα- オレフィ
ンより選ばれた一種以上との共重合体を含むものであ
る。この炭素数3〜20のα- オレフィンとしては、好
ましくは3〜12のものであり、具体的にはプロピレ
ン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、など
が挙げられる。また、これらのαーオレフインの含有量
は、合計で通常30モル%以下、好ましくは20モル%
以下の範囲で選択されることが望ましい。
【0007】本発明の(A)エチレン(共)重合体の密
度(a)はその用途の要求特性によって異なるが、0.
86〜0.96g/cm3 の範囲である。例えば、剛性
を特に要求される用途では密度が0.92g/cm3
上のものが好ましく用いられる。柔軟性や、耐衝撃性を
特に要求される用途では0.92g/cm3 以下のもの
が好ましく用いられる。なお一般的には好ましくは0.
87〜0.93g/cm3 、より好ましくは0.87〜
0.91g/cm3 の範囲である。密度が0.86g/
cm3 未満では剛性、耐熱性が劣り、組成物の表面にべ
たつきが発生し不具合を生じる。0.96g/cm3
超えると組成物の柔軟性、耐衝撃性、引張強度などの機
械的強度が低下し望ましくない。
【0008】本発明の(A)エチレン(共)重合体のM
FR(b)は0.01〜100g/10min 、好ましくは
0.1〜50g/10min の範囲にあることが望ましい。
なおMFRが0.01g/10min 未満では組成物のMF
Rが低下しすぎて流動性が悪くなり、成形加工性が悪く
なる。100g/10min を超えると組成物の耐衝撃性、
引張強度などの機械的強度が低下する。
【0009】本発明の(A)エチレン(共)重合体の分
子量分布Mw/Mn(c)の算出方法は、ゲルパーミエ
イションクロマトグラフィー(GPC)により重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求め、この比
Mw/Mnを求めるものである。本発明のエチレン・α
ーオレフイン共重合体のMw/Mnは1.5〜4.5で
あり、好ましくは1.5〜3.5、より好ましくは2.
0〜3.0、さらに好ましくは2.2〜2.9の範囲に
あることが望ましい。Mw/Mnが1.5未満では組成
物の成形加工性が悪くなり、4.5を超えると組成物の
耐衝撃性が劣ったり、べたつきが生じたりする。
【0010】本発明の(A)エチレン(共)重合体の組
成分布パラメーターCb(d)は1.08〜2.00の
範囲、好ましくは1.10〜1.80、さらに好ましく
は1.12〜1.70の範囲である。Cb値が2.00
を超えると、組成物の耐衝撃性、引張特性、繰り返し変
形に対する耐久性、耐環境応力劣化性の悪化や、成形品
のべたつきが大きくなる恐れがある。また共重合体にお
いてはCb値が1.08未満では耐熱性が低下する恐れ
がある。
【0011】本発明の、エチレン(共)重合体の組成分
布パラメーターCb(d)の測定法は下記の通りであ
る。
【0012】試料に耐熱安定剤を加え、ODCBに試料
濃度が0.2重量%となるように135℃で加熱溶解す
る。この加熱溶液を、けい藻土(セライト545)を充
填したカラムに移送し充満後0.1℃/min で25℃ま
で冷却し、試料をセライト表面に析出沈着する。次に、
このカラムにODCBを一定流量で流しながら、カラム
温度を5℃きざみに120℃まで段階的に昇温しなが
ら、各温度において、試料を溶解した溶液を採取する。
この溶液を冷却後メタノールで試料を再沈後、ろ過、乾
燥し、各溶出温度における試料を得る。この分別された
試料の重量分率および分岐度(炭素数1000個あたり
の分岐数)を測定する。分岐度の測定は13CーNMR
により求める。
【0013】このような方法で30℃から90℃で採取
した各フラクションについては次のような、分岐度の補
正を行う。すなわち、溶出温度に対して測定した分岐度
をプロットし、相関関係を最小自乗法で直線に近似し、
検量線を作成する。この近似の相関係数は十分大きい。
この検量線により求めた値を各フラクションの分岐度と
する。なお、溶出温度95℃以上で採取したフラクショ
ンについては溶出温度と分岐度に必ずしも直線関係が成
立しないのでこの補正は行わない。
【0014】次にそれぞれのフラクションの重量分率w
i を、溶出温度5℃当たりの分岐度bi の変化量(bi
ーbi-1 )で割って相対濃度ci を求め、分岐度に対し
て相対濃度をプロットし、組成分布曲線を得る。この組
成分布曲線を一定の幅で分割し、次式より組成分布パラ
メーターCbを算出する。
【数1】 ここで cj とbj はそれぞれj番目の区分の相対濃度
と分岐度である。組成分布パラメーターCbは試料の組
成が均一である場合に1.0となり、組成分布が広がる
に従って値が大きくなる。
【0015】なお、エチレン(共)重合体の組成分布を
記述する方法は多くの提案がなされている。例えば特開
昭60ー88016号では、試料を溶剤分別して得た各
分別試料の分岐数に対して、累積重量分率が特定の分布
(対数正規分布)をすると仮定して数値処理を行い、重
量平均分岐度(Cw)と数平均分岐度(Cn)の比を求
めている。この近似計算は、試料の分岐数と累積重量分
率が対数正規分布からずれると精度が下がり、市販のL
LDPEについて測定を行うと相関係数R2 はかなり低
く、値の精度は充分でない。このCw/Cnと本発明の
Cbとは、定義および測定方法が異なる。
【0016】本発明の(A)エチレン(共)重合体の、
25℃におけるODCB可溶分量X(e)は、エチレン
(共)重合体に含まれる高分岐度成分および低分子量成
分の割合を示すものであり、耐熱性の低下や成形品表面
のベタツキの原因をなるため少ないことが望ましい。O
DCB可溶分の量は、共重合体全体のα−オレフィンの
含有量および平均分子量、すなわち密度とMFRに影響
される。従って、前記ODCB可溶分の量X(重量%)
は密度dとMFRの関係が、d-0.008 ×logMFR≧0.93を
満たす場合は2重量%未満、好ましくは1重量%未満、
さらに好ましくは0.5重量%未満であることが望まし
い。また、dとMFRの関係が、d-0.008 ×logMFR<0.
93を満たす場合は X<9.8 ×103 ×(0.9300 ーd +0.
008 ×log MFR)2+2.0の関係を満足し、好ましくはX
<7.4 ×103 ×(0.9300 ーd +0.008 ×log MFR)2+
1.0、さらに好ましくはX<5.6 ×103 ×(0.9300 ーd
+0.008 ×log MFR)2+0.5の範囲であることが望まし
い。密度、MFRとODCB可溶分の量が上記の関係を
満たすことは、共重合体全体に含まれているα−オレフ
ィンが遍在していないことを示している。
【0017】なお、前記の25℃におけるODCB可溶
分量Xは、下記の方法により測定する。すなわち試料
0.5gを20mlのODCBに加え135℃で2時間加
熱し、試料を完全に溶解した後、25℃まで冷却する。
この溶液を25℃で一晩放置後、テフロン製フィルター
でろ過してろ液を採取する。試料溶液であるろ液を赤外
分光器によりメチレンの非対称伸縮振動の波数2925
cm-1付近の吸収ピーク強度を測定し、あらかじめ作成し
た検量線によりろ液中の試料濃度を算出する。この値よ
り、25℃におけるODCB可溶分を求める。
【0018】本発明のエチレン(共)重合体は連続昇温
溶出分別法(TREF)により求めた溶出温度ー溶出量
曲線において、ピークが複数個ある(f)必要があり、
さらにその高温側のピークが85℃から100℃の間に
存在することが特に好ましい。このピークが存在するこ
とにより、融点が高くなりまた結晶化度が上昇し成形体
の耐熱性および剛性が向上する。図1に本発明の共重合
体の溶出温度ー溶出量曲線を示した。図2にはいわゆる
市販のメタロセン触媒による共重合体の溶出温度ー溶出
量曲線であり両者は顕著に異なる。
【0019】本発明にかかわるTREFの測定方法は下
記の通りである。試料に耐熱安定剤を加え、ODCBに
試料濃度0.05重量%となるように135℃で加熱溶
解する。この加熱溶液5mlを、ガラスビーズを充填した
カラムに注入した後、0.1℃/min の冷却速度で25
℃まで冷却し、試料をガラスビーズ表面に沈着する。次
に、このカラムにODCBを一定流量で流しながら、カ
ラム温度を50℃/hrの一定速度で昇温し、各温度にお
いて溶液に溶解可能な試料を順次溶出させる。この際、
溶剤中の試料濃度はメチレンの非対称伸縮振動の波数2
925cm-1に対する吸収を赤外検出器で連続的に検出さ
れる。この濃度から、溶出温度ー溶出量曲線を得ること
ができる。TREF分析は極少量の試料で、温度変化に
対する溶出速度の変化を連続的に分析出来るため、分別
法では検出出来ない比較的細かいピークの検出が可能で
ある。
【0020】本発明の(A)エチレン(共)重合体の製
造は、少なくとも共役二重結合を持つ有機環状化合物お
よび周期律表第IV族の遷移金属化合物を含む触媒の存在
下に、エチレン単独あるいはエチレンと炭素数3〜20
のαーオレフィンを(共)重合させることによって行な
われる。上記触媒は以下の(1)周期律表第IV族の遷移
金属化合物と(3)共役二重結合を持つ有機環状化合物
に以下に示す触媒成分(2)および(4)を相互に接触
することによって得られる触媒で(共)重合することが
望ましい。すなわち、(1):一般式Me1 1 p 2
q (OR3 r 1 4-p-q-rで表される周期律表第IV族の
遷移金属化合物(式中Me1 はジルコニウム、チタン、
ハフニウムを示し、R1 およびR3 は個別に炭素数1〜
24の炭化水素基またはトリアルキルシリル基、R2
2,4−ペンタンジオナト配位子またはその誘導体ある
いはジベンゾイルメタナト配位子、ベンゾイルアセトナ
ト配位子などの誘導体を示す、X1 はハロゲン原子を示
し、p、qおよびrはそれぞれ0≦p≦4、0≦q≦
4、0≦r≦4、0≦p+q+r≦4の範囲を満たす整
数である)、(2):一般式Me2 4 m (OR5 n
2 z-m-n で表される化合物(式中Me 2 は周期律表第
I 〜III 族元素、R4 およびR5 は各々炭素数1〜24
の炭化水素基、X2 はハロゲン原子または水素原子(た
だし、X2 が水素原子の場合はMe2 は周期律表第III
族元素の場合に限る)を示し、zはMe2 の価数を示
し、mおよびnは各々0≦m≦z、0≦n≦z、かつ0
≦m+n≦zの範囲を満たす整数である)、(3):共
役二重結合を持つ有機環状化合物、および(4):Al
−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム化合物およ
び/またはホウ素化合物を相互に接触させて得られる触
媒である。
【0021】上記触媒成分(1)の一般式Me1 1 p
2 q (OR3 )rX1 4-p-q-rで表される化合物の式中
Me1 はジルコニウム、チタン、ハフニウムを示す。こ
れらの遷移金属の種類は限定されるものではなく、複数
を用いることもできるが、共重合体の耐候性の優れるジ
ルコニウムが含まれることが特に好ましい。R1 および
3 はそれぞれ炭素数1〜24の炭化水素基で、好まし
くは炭素数1〜12、さらに好ましくは1〜8であり、
具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基などのアルキル基;ビニル基、アリル
基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリ
ル基、メシチル基、インデニル基、ナフチル基などのア
リール基;ベンジル基、トリチル基、フェネチル基、ス
チリル基、ベンズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオ
フイル基などのアラルキル基などが挙げられる。これら
は分岐があってもよい。R2 は2,4ーペンタンジオナ
ト配位子またはその誘導体(CH3 COCHCOC
3 )、あるいはジベンゾイルメタナト配位子、ベンゾ
イルアセトナト配位子などの誘導体を示す。X1 はフッ
素、ヨウ素、塩素および臭素などのハロゲン原子を示
し、p、qおよびrはそれぞれ0≦p≦4、0≦q≦
4、0≦r≦4、0≦p+q+r≦4の範囲である。
【0022】上記触媒成分(1)一般式で示される化合
物の例としては、テトラメチルジルコニウム、テトラエ
チルジルコニウム、テトラベンジルジルコニウム、テト
ラプロポキシジルコニウム、トリプロポキシモノクロロ
ジルコニウム、ジプロポキシジクロロジルコニウム、テ
トラブトキシジルコニウム、トリブトキシモノクロロジ
ルコニウム、ジブトキシジクロロジルコニウム、テトラ
ブトキシチタン、テトラブトキシハフニウムなどが挙げ
られ、また、前記2,4−ペンタンジオナト配位子また
はその誘導体等の具体例には、テトラ(2,4−ペンタ
ンジオナト)ジルコニウム、トリ(2,4−ペンタンジ
オナト)クロライドジルコニウム、ジ(2,4−ペンタ
ンジオナト)ジエトキサイドジルコニウム、ジ(2,4
−ペンタンジオナト)ジ−n−プロポキサイドジルコニ
ウム、ジ(2,4−ペンタンジオナト)ジ−n−ブトキ
サイドジルコニウム、ジ(2,4−ペンタンジオナト)
ジベンジルジルコニウム、ジ(2,4−ペンタンジオナ
ト)ジネオフイルジルコニウム、テトラ(ジベンゾイル
メタナート)ジルコニウム、ジ(ジベンゾイルメタナー
ト)ジエトキサイドジルコニウム、ジ(ジベンゾイルメ
タナート)ジ−n−プロポキサイドジルコニウム、ジ
(ベンゾイルアセトナート)ジエトキサイドジルコニウ
ム、ジ(ジベンゾイルアセトナート)ジ−n−プロポキ
サイドジルコニウム等があげられ、これらを2種以上混
合して用いても差し支えない。
【0023】上記触媒成分(2)の一般式Me2 4 m
(OR5 n 2 z-m-n で表される化合物の式中Me2
は周期律表第I 〜III 族元素を示し、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ホ
ウ素、アルミニウムなどである。R4 およびR5 は各々
炭素数1〜24の炭化水素基、好ましくは炭素数1〜1
2、さらに好ましくは1〜8の炭化水素基であり、具体
的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基な
どのアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル
基、メシチル基、インデニル基、ナフチル基などのアリ
ール基;ベンジル基、トリチル基、フェネチル基、スチ
リル基、ベンズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオフ
イル基などのアラルキル基などが挙げられる。これらは
分岐があってもよい。X2 はフッ素、ヨウ素、塩素およ
び臭素などのハロゲン原子または水素原子を示すもので
ある。ただし、X2 が水素原子の場合はMe2 はホウ
素、アルミニウムなどに例示される周期律表第III 族元
素の場合に限るものである。また、zはMe2 の価数を
示し、mおよびnは各々0≦m≦z、0≦n≦zの範囲
を満たす整数であり、かつ、0≦m+n≦zである。
【0024】上記触媒成分(2)の一般式で示される化
合物の例としては、メチルリチウム、エチルリチウムな
どの有機リチウム化合物;ジメチルマグネシウム、ジエ
チルマグネシウム、メチルマグネシウムクロライド、エ
チルマグネシウムクロライドなどの有機マグネシウム化
合物;ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛などの有機亜鉛化合
物;トリメチルボロン、トリエチルボロンなどの有機ボ
ロン化合物;トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチル
アルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリデシル
アルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、エチ
ルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムセス
キクロライド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジ
エチルアルミニウムハイドライドなどの有機アルミニウ
ム化合物等が挙げられる。
【0025】上記触媒成分(3)の共役二重結合を持つ
有機環状化合物としては、環状で共役である二重結合を
2個以上、好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜
3個有する環を1個または2個以上もち、全炭素数が4
〜24、好ましくは4〜12である環状炭化水素化合
物;前記環状炭化水素化合物が部分的に1〜6個の炭化
水素残基(典型的には、炭素数1〜12のアルキル基ま
たはアラルキル基)で置換された環状炭化水素化合物;
共役である二重結合を2個以上、好ましくは2〜4個、
さらに好ましくは2〜3個有する環を1個または2個以
上もち、全炭素数が4〜24、好ましくは4〜12であ
る環状炭化水素基を有する有機ケイ素化合物;前記環状
炭化水素基が部分的に1〜6個の炭化水素残基またはア
ルカリ金属塩(ナトリウムまたはリチウム塩)で置換さ
れた有機ケイ素化合物が含まれる。特に好ましくは分子
中のいずれかにシクロペンタジエン構造をもつものが望
ましい。
【0026】上記の好適な化合物としては、シクロペン
タジエン、インデン、アズレンまたはこれらのアルキ
ル、アリール、アラルキル、アルコキシまたはアリール
オキシ誘導体などが挙げられる。また、これらの化合物
がアルキレン基(その炭素数は通常2〜8、好ましくは
2〜3)を介して結合(架橋)した化合物も好適に用い
られる。
【0027】環状炭化水素基を有する有機ケイ素化合物
は、下記一般式で表示することができる。 AL SiR4-L ここで、Aはシクロペンタジエニル基、置換シクロペン
タジエニル基、インデニル基、置換インデニル基で例示
される前記環状水素基を示し、Rはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアル
キル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基などのアルコキシ基;フェニル基などのアリール
基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジル基
などのアラルキル基で示され、炭素数1〜24、好まし
くは1〜12の炭化水素残基または水素を示し、Lは1
≦L≦4、好ましくは1≦L≦3である。
【0028】上記成分(3)の有機環状炭化水素化合物
の具体例としては、シクロペンタジエン、メチルシクロ
ペンタジエン、エチルシクロペンタジエン、1,3ージ
メチルシクロペンタジエン、インデン、4ーメチルー1
ーインデン、4,7ージメチルインデン、シクロヘプタ
トリエン、メチルシクロヘプタトリエン、シクロオクタ
テトラエン、アズレン、フルオレン、メチルフルオレン
のような炭素数5〜24のシクロポリエンまたは置換シ
クロポリエン、モノシクロペンタジエニルシラン、ビス
シクロペンタジエニルシラン、トリスシクロペンタジエ
ニルシラン、モノインデニルシラン、ビスインデニルシ
ラン、トリスインデニルシラン等が挙げられる。
【0029】触媒成分(4)のAl−O−Al結合を含
む変性有機アルミニウム化合物は、アルキルアルミニウ
ム化合物と水とを反応させることにより得られる通常ア
ルミノキサンと称される変性有機アルミニウムが好まし
く、これは分子中に通常1〜100個、好ましくは1〜
50個のAl−OーAl結合を含有する。また、変性有
機アルミニウム化合物は線状でも環状でもいずれでもよ
い。
【0030】有機アルミニウムと水との反応は通常不活
性炭化水素中で行われる。該不活性炭化水素としては、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の脂肪族、脂環族または芳
香族炭化水素が好ましい。水と有機アルミニウム化合物
との反応比(水/Alモル比)は通常0.25/1〜
1.2/1、好ましくは0.5/1〜1/1であること
が望ましい。
【0031】ホウ素化合物の具体的な例としては、テト
ラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリエチルアンモ
ニウム(トリエチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート)、テトラ(ペンタフルオロフェ
ニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム(ジメチルアニリニ
ウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート)、ブ
チルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリ
ニウムテトラ(3,5−ジフルオロフェニル)ボレート
などが挙げられる。
【0032】また、本発明では上記触媒成分(1)〜
(4)を相互に接触させることにより得られる触媒を、
無機物担体および/または粒子状ポリマー担体(5)に
担持させて重合反応に用いることもできる。成分(5)
の無機物担体は、本発明の触媒を調製する段階におい
て、本来の形状を保持している限り、粉末状、粒状、フ
レーク状、箔状、繊維状などいずれの形状であっても差
し支えないが、いずれの形状であっても、最大長は通常
5〜200μm、好ましくは10〜100μmの範囲の
ものが適している。また、無機物担体は多孔性であるこ
とが好ましく、通常、その表面積は50〜1000m2
/g、細孔容積は0.05〜3cm3 /gの範囲にあ
る。本発明の無機物担体としては、炭素質物、金属、金
属酸化物、金属塩化物、金属炭酸塩またはこれらの混合
物が使用可能であり、これらは通常200〜900℃で
空気中または窒素、アルゴンなどの不活性ガス中で焼成
して用いられる。
【0033】該無機物担体に用いることができる好適な
金属としては、鉄、アルミニウム、ニッケルなどが挙げ
られる。また、金属酸化物としては周期律表I〜VII
I族の単独酸化物または複合酸化物が挙げられ、具体的
にはSiO2 、Al2 3 、MgO、CaO、B
2 3 、TiO2 、ZrO2 、Fe2 3 、SiO2
Al 2 3 、Al2 3 ーMgO、Al2 3 ーCa
O、Al2 3 ーMgOーCaO、Al2 3 ーMgO
ーSiO2 、Al2 3 ーCuO、Al2 3 ーFe2
3 、Al2 3 ーNiO、SiO2 ーMgOなどが挙
げられる。なお酸化物で表示した上記の式は分子式では
なく、組成のみを示すものである。つまり、本発明にお
いて用いられる複酸化物の構造および成分比率は、特に
限定されるものではない。また、本発明において用いる
金属酸化物は、少量の水分を吸着していても差し支えな
く、少量の不純物を含有していても差し支えない。
【0034】金属塩化物としては、たとえばアルカリ金
属、アルカリ土類金属の塩化物が好ましく、具体的には
MgCl2 、CaCl2 などが特に好適である。金属炭
酸塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属の炭酸
塩が好ましく、具体的には、炭酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸バリウムなどが挙げられる。炭素質物質
としてはたとえばカーボンブラック、活性炭などが挙げ
られる。以上の無機担体はいずれも本発明に好適に用い
られることができるが、特に金属酸化物のシリカ、アル
ミナなどの使用が好ましい。
【0035】一方、粒子状ポリマー担体としては、触媒
調製時および重合反応時において、溶融などせずに固体
状を保つものである限り、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂
のいずれもが使用でき、その粒径は通常5〜2000μ
m、好ましくは10〜100μmの範囲のものが望まし
い。これらのポリマー担体の分子量は、当該ポリマーが
触媒調製時および重合反応時において固体状物質として
存在できる程度であれば、特に限定されることはなく、
低分子量のものから超高分子量のものまで任意に使用可
能である。具体的には、粒子状のエチレン重合体、エチ
レン・αーオレフィン共重合体、プロピレン重合体また
は共重合体、ポリ1ーブテンなどで代表される各種のポ
リオレフィン(好ましくは炭素数2〜12)、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アク
リル酸メチル、ポリスチレン、ポリノルボルネン、各種
天然高分子およびこれらの混合物等が挙げられる。
【0036】上記無機物担体および/または粒子状ポリ
マー担体は、このまま使用することもできるが、好まし
くは予備処理としてこれらの担体を有機アルミニウム化
合物やAl−OーAl結合を含む変性有機アルミニウム
化合物などに接触処理させた後に成分(5)として用い
ることもできる。
【0037】本発明の(A)エチレン(共)重合体は、
気相法、スラリー法、溶液法等で製造され、一段重合
法、多段重合法など特に限定されるものではない。上記
の方法で重合され、前記(a)〜(f)を満足するエチ
レン(共)重合体(A)を用いることにより、柔軟性、
機械的強度、耐熱性のバランスがよく、また光沢、繰り
返し使用に対する耐久性に優れた組成物となる。
【0038】本発明の(B)プロピレン系重合体とは、
プロピレン単独重合体、プロピレンとαーオレフインの
ブロック共重合体、プロピレンとαーオレフインのラン
ダム共重合体等であり、好ましい共重合体はプロピレン
と炭素数2〜8(但し炭素数3を除く)のαーオレフィ
ンの1種または2種以上との共重合体であり、たとえば
エチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1
−ヘキセン、1−オクテンなどが好ましい。コポリマー
中のこれらの共重合成分は30モル%以下が好ましい。
該プロピレン系重合体は、公知技術によりチグラー・ナ
ッタ型触媒を用いて重合される。特に耐熱性を要求され
る用途においてはプロピレン単独重合体が好ましく用い
られるが、ブロック重合体やランダム重合体は永久伸び
が優れ、それらの特性によって使いわけられる。
【0039】前記(B)プロピレン系重合体のメルトフ
ローレート(MFR)は0.1〜100g/10min 、さ
らに好ましくは0.5〜70g/10min のものが用いら
れる。MFRが0.1g/10min 未満の場合は組成物の
流動性が悪く成形が難しくなる。また70g/10min を
超える場合は引張強度や衝撃強度が弱くなり好ましくな
い。これらのMFRは重合された重合体を有機過酸化物
とともに加熱分解し調製したものであっても差し支えな
い。
【0040】本発明の(C)エチレン・αーオレフィン
共重合体ゴムとは、エチレン・αーオレフィン共重合体
ゴムまたはエチレンーαーオレフィンー非共役ジエン共
重合体ゴムであり、これらの共重合体ゴムは非晶性の共
重合体である。エチレン・αーオレフィン共重合体ゴム
成分中のαーオレフィンとしてはプロピレン、1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテンなどが挙げられる。特に好ましくはプロピレンで
ある。非共役ジエンとしては、1、4ーヘキサジエン、
1、6ーオクタジエン、ジシクロペンタジエン、ビニル
ノルボルネン、エチリデンノルボルネンなどが挙げられ
る。好ましくは、1、4ーヘキサジエンやエチリデンノ
ルボルネンである。
【0041】前記(C)エチレン・αーオレフィン共重
合体ゴムのムーニー粘度(ML1+4、100℃)は10
〜95程度のものが好ましい。エチレン・αーオレフィ
ン共重合体ゴムのムーニー粘度が10より小さいと、組
成物の引張強度が低下したり、表面がベタついたリして
好ましくない。ムーニー粘度が95を超えると組成物の
流動性が悪くなり好ましくない。
【0042】本発明の熱可塑性エラストマー組成物中に
占めるエチレン(共)重合体(A)(以下成分(A)と
いう)、プロピレン系重合体(B)(以下成分(B)と
いう)およびエチレンーαーオレフィン共重合体ゴム
(C)(以下成分(C)という)の組成割合は、成分
(A)が30〜70重量部、好ましくは40〜60重量
部、成分(B)が70〜30重量部、好ましくは60〜
40重量部であり、さらに成分(C)は成分(A)+成
分(B)100重量部に対して70〜200重量部、好
ましくは100〜150重量部である。成分(A)が7
0重量部を越えると耐熱性や流動性が低下し、30重量
部未満では柔軟性、光沢が不足し望ましくない。成分
(B)が70重量部を越えると、耐熱性は良好となるも
のの柔軟性、光沢が不足し、30重量部未満では耐熱性
が悪化する。また、成分(C)が成分(A)+成分
(B)100重量部に対して70重量部未満では柔軟性
が不足し、200重量部を越えると耐熱性や強度が低下
する。
【0043】本発明の熱可塑性エラストマーは特に耐熱
性や耐油性が要求される用途には部分架橋して用いられ
る。部分架橋とは、組成物の一部分を架橋するものであ
り、流動性を維持しながら、架橋剤を使用して部分架橋
させるものである。部分架橋を行う際、前記の成分
(A)、成分(B)および成分(C)を所定の組成割合
となるように配合してから、部分架橋してもよいが、同
じ配合比で高い流動性、光沢を得るには成分(B)と成
分(C)を配合、部分架橋後、成分(A)を配合する方
法が引張強度および耐熱性はやや低下するが好ましい。
部分架橋物を製造する方法としては、任意の公知技術が
使用できる。代表的な例は、上記組成物に架橋剤を添加
して機械的な溶融混練を行う方法であり、一軸および二
軸押出機、バンバリーミキサー、各種ニーダー、ロール
などを用いて部分架橋させることができる。溶融混練の
温度は一般に300℃以下であり、好ましくは使用する
架橋剤の半減期が1分以下となる温度で、通常100〜
300℃である。また、架橋剤を含浸等により混合した
後、熱あるいは放射線によって部分架橋させてもよい。
【0044】架橋剤としては通常、有機過酸化物が用い
られる。具体的には、2,5ージメチルー2,5ージ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジーt−ブチルパ
ーオキシド、ジ(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピ
ルベンゼン、ジ(t−ブチルパーオキシ)ジイソブチル
ベンゼン、ジクミルパーオキシド、t−ブチルクミルパ
ーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,
1ービス(t−ブチルパーオキシ)ー3,3,5ートリ
メチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、p−ク
ロルベンゾイルパーオキシドなどが挙げられる。また、
架橋助剤を使用しても良い。具体的には液状ポリブタジ
エン、ジビニルベンゼン、エチレンジメタクリレート、
ジアリルフタレートなどを挙げることができる。架橋剤
の使用量は樹脂組成物に対し0.005〜3重量%、好
ましくは0.05〜1重量%である。架橋剤の使用量は
架橋組成物に要求される性能によって決定されるので必
ずしもこれらの数字に限定されるものではない。また、
数種類の架橋剤や架橋助剤を目的によって併用してもよ
い。このようにして部分架橋させて得られる本発明の熱
可塑性エラストマー組成物を沸騰キシレンで5時間抽出
して測定される沸騰キシレン不溶分率(ゲル分率)は、
0.5〜60重量%、好ましくは2〜50重量%であ
る。ゲル分率が0.5重量%より少ないと耐油性などが
低下し、またゲル分率が60重量%を超えると引張強度
や伸びが低下し望ましくない。
【0045】本発明においては、本発明で意図する特性
を本質的に損なわない範囲において、必要に応じてカー
ボンブラック、炭酸カルシウム、シリカ、金属繊維、炭
素繊維などの各種フィラーや酸化防止剤、難燃剤、滑
剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、紫外線吸収剤、分散剤
などの公知の添加剤や、フィラーの分散を助け、柔軟性
や弾性を増す目的でパラフィン系、ナフテン系あるいは
芳香族系の植物油を必要に応じて配合してもよい。ま
た、部分架橋を行う場合には、架橋の前後、ないし架橋
時(特に溶融混練時)に上記添加剤を必要に応じて配合
してもよい。さらに本発明で意図する特性を本質的に損
なわない範囲において、高密度ポリエチレン、低密度ポ
リエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどの結晶性ポ
リオレフィン、天然ゴム、各種合成ゴム、スチレン系熱
可塑性組成物などの各種樹脂やゴムを必要に応じて配合
してもよい。
【0046】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は射
出成形、押出成形、中空成形、インフレーション成形、
Tダイ成形等によって成形され、例えば自動車部品とし
てはバンパー、マッドガード、内装表皮材、家電製品と
してはホース、パッキン等として用いられ、その他建築
用ガスケット、遮音材料、文房具、日用雑貨類などに用
いられる。
【0047】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。なお本実施例に用いた試験法は以下の通りである。 (物性試験方法) MFR :JIS K6758に準拠した。 引張試験 :JIS K6301に準拠した。3号ダンベルを 用いて試験片を作り、50mm/ 分の引張速度で測 定した。 永久伸び :JIS K6301に準拠した。3号ダンベルを 用いて試験片を作り、試験片を100%伸長した 状態で10分間保持し、急に収縮させ10分間放 置後の伸び率より求めた。 ビカット軟化点 :プレス(210℃)により、厚さ3mmの試料を作 り、それを測定に用いた。加熱溶液中の試験片に 垂直においた針状圧子を通じて250g の荷重を 加えながら、50℃/ 60分の速度で伝熱媒体を 昇温させ、針状圧子が1mm侵入したときの伝熱媒 体の温度をビカット軟化点とした。 硬度 :JIS K6301に準じて試験片を作成し、A 型試験機を用いて測定した。 耐油性 :JIS K6301に準じて試験片を作成し、J IS 3号油を用いて70℃、22時間の体積変 化を求めた。 ゲル分率 :熱プレス(190℃、5分)を用いて、厚さ20 0μmのシートを作成し、40mm×20mmの シートを3枚切り取り、それらをそれぞれ120 メッシュの金網製の袋に入れて、二重管式ソック スレー抽出器を用いて、沸騰キシレンで5時間抽 出を行う。沸騰キシレン不溶分を取り出し、真空 乾燥(80℃、7時間)を行い、沸騰キシレン不 溶分をゲル分率として求める。 表面光沢 :鏡面仕上げされた金型を用いてシリンダー温度2 00℃にて、11cm×15cm、厚さ2mmの 平板を射出成形により成形し、この平板を用い、 JIS Z8741に準じて、日本電色工業社製 デジタル変角光沢計VGS−1Dを用いてGs( 60°)を求めた。
【0048】(エチレン・αーオレフィン共重合体の重
合) 固体触媒の調製 窒素下で電磁誘導撹拌機付き触媒調製器(No. 1)に精
製トルエンを加え、ついでジプロポキシジクロロジルコ
ニウム(Zr(OPr)2 Cl2 )28gおよびメチル
シクロペンタジエン48gを加え、0℃に系を保持しな
がらトリデシルアルミニウムを45gを滴下し、滴下終
了後、反応系を50℃に保持して16時間撹拌した。こ
の溶液をA液とする。次に窒素下で別の撹拌器付き触媒
調製器(No. 2)に精製トルエンを加え、前記A溶液
と、ついでメチルアルミノキサン6.4molのトルエ
ン溶液を添加し反応させた。これをB液とする。次に窒
素下で撹拌器付き調製器(No. 1)に精製トルエンを加
え、ついであらかじめ400℃で所定時間焼成処理した
シリカ(富士デビソン社製、グレード#952、表面積
300m2 /g)1400gを加えた後、前記B溶液の
全量を添加し、室温で撹拌した。ついで窒素ブローにて
溶媒を除去して流動性の良い固体触媒粉末を得た。これ
を触媒Cとする。
【0049】試料A1、A2の重合 連続式の流動床気相法重合装置を用い、重合温度70
℃、全圧20kgf/cm2 Gでエチレンと1−ブテン
の共重合を行った。前記触媒Cを連続的に供給して重合
を行ない、系内のガス組成を一定に保つため、各ガスを
連続的に供給しながら重合を行った。なお、試料量が足
りない場合はこれらの操作を繰り返して必要量を得た。
また、生成した共重合体の物性は以下の通りである。 A1 A2 MFR (g/10min ): 0.9 1.0 密度 (g/cm3 ): 0.900 0.920 分子量分布(Mw/Mn ) : 2.8 2.7 ODCB可溶分(W%) : 5.9 1.0 X( 式1 の値) (W%): 10.6 2.98 Cb : 1.3 1.25 TREFピーク : 複数 複数
【0050】試料B1はMFR:7g/10min のプロピ
レンーエチレンランダム共重合体(エチレン含量5.9
mol%)、B2はMFR:8g/10min のプロピレン
ーエチレンブロック共重合体(エチレン含量5.3mo
l%)、B3はMFR:1g/10min のプロピレン単独
重合体である。
【0051】試料C1、C2の重合 C1は三塩化バナジルーエチルアルミニウムセスキクロ
リド系触媒を用いて共重合させたエチレンープロピレン
共重合体ゴムである。共重合ゴムのムーニー粘度(ML
1+4 、100℃)は73であり、プロピレン含有量は2
6重量%、密度は0.862g/cm3 であった。C2
は三塩化バナジルーエチルアルミニウムセスキクロリド
系触媒を用いて、エチレン、プロピレンおよびエチリデ
ンノルボルネン(ENB)を共重合させた共重合ゴムで
ある。共重合ゴムのムーニー粘度(ML1+4 、100℃)
は90であり、プロピレン含有量は27重量%、密度は
0.863g/cm3 、共重合体ゴム中のENB含有量
はヨウ素価に換算して16であった。
【0052】(実施例1)〜(実施例9) 本発明の効果を調べたもので、表1に示した成分のうち
成分(B)プロピレン系重合体、成分(C)エチレン・
αーオレフィン共重合体ゴムに架橋剤としてジ(t−ブ
チルパーオキシ)ジプロピルベンゼンを0.5重量%、
酸化防止剤としてイルガノックス1010(商品名、チ
バガイギー社製)0.1重量%、滑剤としてステアリン
酸カルシウム0.15重量%(重量%はいずれも全重合
体100重量部に対する)をドライブレンドしたのち、
200℃に予熱したバンバリーミキサーに投入し、10
分間混練をおこなった。ついで、成分(A)エチレン
(共)重合体を投入して、再度200℃で10分間混練
して熱可塑性エラストマー組成物を得た。前記の方法で
各種試験を行った。その結果を表1に併せて示した。 (実施例10)実施例1と同様の組成を用い、部分架橋
しないものである。その結果を表1に示す。
【0053】(比較例1)実施例1のエチレン・1−ブ
テン共重合体の代わりに、エチレンと1−ブテンを通常
のチグラー系触媒で共重合させてMFR:0.9g/10
min 、密度:0.900g/cm3 とした直鎖状低密度
ポリエチレンA3を用いた以外は実施例1と同様に行っ
た。結果を表1に示す.強度が弱く、永久のびが大き
い。 (比較例2)実施例2のエチレン・1−ブテン共重合体
の代わりに、エチレンと1−ブテンを通常のチグラー系
触媒で共重合させてMFR:0.9g/10min 、密度:
0.900g/cm3 とした直鎖状低密度ポリエチレン
A3を用いた以外は実施例2と同様に行った。結果を表
1に示す。永久伸びがやや大きく光沢もやや悪い。 (比較例3)実施例2のエチレン・1−ブテン共重合体
の代わりに、エチレンと1−ブテンを通常のチグラー系
触媒で共重合させてMFR:1.0g/10min 、密度:
0.920g/cm3 とした直鎖状低密度ポリエチレン
A4を用いた以外は実施例2と同様に行った。結果を表
1に示す。永久伸びが大きい。光沢がやや悪い。 (比較例4)実施例2の成分A- 1を20重量部、成分
B- 1を80重量部とした以外は実施例2と同様に行っ
た。結果を表1に示す。柔軟性がなく、永久伸びも大き
い。また光沢が悪い。 (比較例5)実施例2の成分A
- 1を80重量部、成分B- 1を20重量部とした以外
は実施例2と同様に行った。結果を表1に示す。耐熱性
が悪く、強度も不十分である。 (比較例6)実施例2の成分C- 2を300重量部とし
た以外は実施例2と同様に行った。結果を表1に示す。
強度が弱く、光沢が悪い。また、耐熱性が悪い。 (比較例7)比較例1と同様の組成を用い、部分架橋を
しないものである。結果を表1に示す。強度が弱く、永
久伸びが大きい。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】エチレン・αーオレフィン共重合体ゴム
に、分子量分布が狭く、組成分布が適度な広さを有する
特定のエチレン(共)重合体、プロピレン系重合体を配
合することにより柔軟性に富み、流動性、引張特性、衝
撃強度、耐熱性、耐油性、光沢に優れ、ベタつきの少な
い、繰り返し疲労にも耐える熱可塑性エラストマー組成
物を提供することが可能となる。また、さらにこれらの
組成物を部分架橋することにより、更に耐熱性と耐油性
が向上した熱可塑性エラストマー組成物を提供できる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は上記のような優
れた特性を有していることから、バンパー、マッドガー
ド、内装表皮材などの自動車部品、家電、各種パッキ
ン、建築用ガスケット、遮音材料などの土木建築、文房
具などの日用雑貨類などの用途に幅広く応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる共重合体のTREF曲線であ
る。
【図2】メタロセン共重合体のTREF曲線である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)少なくとも共役二重結合を持つ有機
    環状化合物および周期律表第IV族の遷移金属化合物を含
    む触媒の存在下に、エチレンを単独重合あるいはエチレ
    ンとαーオレフィンを共重合することにより得られ、下
    記(a)〜(f)を満足するエチレン(共)重合体30
    〜70重量部、 (a)密度 0.86〜0.96g/cm3 (b)メルトフローレート(MFR) 0.01〜100g/10min (c)分子量分布(Mw/Mn) 1.5〜4.5 (d)組成分布パラメーターCb 1.08〜2.00 (e)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODCB)可溶分の量 X(重量%)と密度dおよびMFRが イ)d-0.008 ×logMFR≧0.93の場合 X<2.0 ロ)d-0.008 ×logMFR<0.93の場合 X<9.8 ×103 ×(0.9300 ーd +0.008 ×log MFR)2+2.0 (式1) (f)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度ー溶出量曲線の ピークが複数である (B)プロピレン系重合体70〜30重量部からなる樹
    脂成分100重量部に対して (C)エチレン・αーオレフィン共重合体ゴム70〜2
    00重量部からなることを特徴とした熱可塑性エラスト
    マー樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記請求項1に記載の(A)エチレン
    (共)重合体30〜70重量部、(B)プロピレン系重
    合体70〜30重量部からなる樹脂成分100重量部に
    対して(C)エチレン・αーオレフィン共重合体ゴム7
    0〜200重量部からなる組成物を部分架橋させて得ら
    れることを特徴とした熱可塑性エラストマー樹脂組成
    物。
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