JPH10193807A - 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 - Google Patents

感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法

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JPH10193807A
JPH10193807A JP9002123A JP212397A JPH10193807A JP H10193807 A JPH10193807 A JP H10193807A JP 9002123 A JP9002123 A JP 9002123A JP 212397 A JP212397 A JP 212397A JP H10193807 A JPH10193807 A JP H10193807A
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heat
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JP9002123A
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Mari Honda
真理 本多
Tawara Komamura
大和良 駒村
Akira Onishi
明 大西
Tatsuo Tanaka
達夫 田中
Yoriko Nakayama
依子 中山
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着性や耐光性等の画像保存性に優れた画像
を得るための感熱転写記録材料及びこの記録材料を用い
た感熱転写記録方法の提供。 【解決手段】 支持体上に下記一般式(1)又は(2)
で表される色素を含有することを特徴とする感熱転写記
録材料。 【化1】 (式中、Z1、Z2は芳香族炭素環及び5員又は6員の複
素環を形成するのに必要な原子の集まりを表し、Qは5
員又は6員の芳香族炭素環及び複素環を形成する原子の
集まりを表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱転写記録材料
及び感熱転写記録方法に関し、更に詳しくは高濃度で画
像安定性が良好な画像を得る為の画像記録材料、及びこ
の感熱転写記録材料を用いて効率的に画像安定性の良好
な画像を記録することができる感熱転写記録方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、カラーハードコピーを得る方
法として、インクジェット、電子写真、感熱転写、ハロ
ゲン化銀感光材料などによりカラー画像記録材料が検討
されている。これらのうち、特に感熱転写材料は、操作
や保守が容易であること、装置の小型化、低コスト化が
可能なこと、更にランニングコストが安いこと等の利点
を有している。
【0003】ところで、熱転写方式の感熱転写記録にお
いては、感熱転写材料に用いられる色素が重要である。
得られた画像の安定性、特に定着や耐光性を改良する目
的でキレート化可能な熱拡散性色素(以下、後キレート
色素と記す)を用いる感熱転写材料及び画像形成方法が
提案されており、例えば特開昭59−78893号、同
59−109349号、同60−2398号の公報に記
載されている。上記特許で開示された、後キレート色素
を用いて形成された画像は耐光性や定着性に優れている
が、感熱転写材料の感度や材料自体の保存性の点では十
分に満足するものではなく更に改良が望まれていた。ま
た、上記特許等で開示された、後キレート色素は2座配
位又は3座配位のキレート色素を形成するものであり、
金属イオンと配位結合する基として発色団のアゾ基を使
用される。これらの色素を用いた感熱転写記録において
は、後キレート色素とキレート色素の間での色相差が大
きいため、画像形成時のキレート反応が不十分な場合に
は未反応の後キレート色素の吸収が残存する場合や形成
されたキレート色素の自体の不整吸収のためにフルカラ
ー画像を得る場合に色再現上更に改良することが望まれ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、定着
性や耐光性等の画像保存性に優れた画像を得るための感
熱転写記録材料及びこの記録材料を用いた感熱転写記録
方法の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成された。
【0006】(1) 支持体上に下記一般式(1)で表
される色素を含有することを特徴とする感熱転写記録材
料。
【0007】
【化4】
【0008】(式中、Z1、Z2は芳香族炭素環及び5員
又は6員の複素環を形成するのに必要な原子の集まりを
表し、Qは5員又は6員の芳香族炭素環及び複素環を形
成する原子の集まりを表す。) (2) 支持体上に下記一般式(2)で表される色素を
含有することを特徴とする感熱転写記録材料。
【0009】
【化5】
【0010】(式中、Z1、Z2は芳香族炭素環及び5員
又は6員の複素環を形成するのに必要な原子の集まりを
表し、Qは5員又は6員の芳香族炭素環及び複素環を形
成する原子の集まりを表し、R4は水素原子又は一価の
置換基を表す。) (3) 支持体上に下記一般式(3)又は(4)で表さ
れる色素の少なくとも1種を含有することを特徴とする
感熱転写記録材料。
【0011】
【化6】
【0012】(式中、Z1、Z2は芳香族炭素環及び5員
又は6員の複素環を形成するのに必要な原子の集まりを
表し、Qは5員又は6員の芳香族炭素環及び複素環を形
成する原子の集まりを表し、R1、R2、R3は各々水素
原子又は1価の置換基を表し、nは0、1又は2を表
す) (4) 前記1〜3のいずれか1項記載の感熱転写記録
材料に受像材料を重ね、該感熱転写記録材料を画像情報
に応じて加熱し、画像を形成することを特徴とする感熱
転写記録方法。
【0013】(5) 前記1〜3のいずれか1項記載の
感熱転写記録材料に金属イオン含有化合物を含有する受
像材料を重ね、該感熱転写記録材料を画像情報に応じて
加熱し、該色素と該金属イオン含有化合物との反応によ
り形成されるキレート色素によって画像を形成すること
を特徴とする感熱転写記録方法。
【0014】前記目的を達成する為、本発明者等は鋭意
研究の結果支持体上にインドロ[3,2−b]キノリン
母核を有する新規色素を有する感熱転写材料及び該感熱
転写材料に受像材料を重ね、前記感熱転写材料を画像情
報に応じて加熱し画像を形成することを特徴とする感熱
転写記録方法及び該感熱転写材料に金属イオン含有化合
物を含有する受像材料を重ね、前記感熱転写材料を画像
に応じて加熱し、該色素と該金属イオン含有化合物との
反応により形成されるキレート色素によって画像を形成
することを特徴とする感熱転写記録方法により本発明の
上記目的が達成されることを見いだし本発明を完成させ
た。
【0015】本発明を更に詳述する。本発明はインドロ
[3,2−b]キノリン母核を有する新規色素を有する
ことを特徴とし、その構造は前記一般式(1)、
(2)、(3)又は(4)で表される。
【0016】一般式(1)〜(4)において、式中
1、Z2は芳香族炭素環及び5員又は6員の複素環を形
成するのに必要な原子の集まりを表し、Qは5員又は6
員の芳香族炭素環及び複素環を形成する原子の集まりを
表し、R1、R2、R3、R4は各々水素原子又は1価の置
換基を表し、nは0、1又は2を表す。
【0017】Z1、Z2は芳香族炭素環及び5員又は6員
の複素環を形成するのに必要な原子の集まりを表し、具
体的には、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、フ
ラン環、チオフェン環、チアゾール環、イミダゾール
環、ナフタレン環、3H−ピロール環、オキサゾール
環、3H−ピロリジン環、オキサゾリジン環、イミダゾ
リジン環、チアゾリジン環、3H−インドール環、ベン
ズオキサゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンズチア
ゾール環、キノリン環、イソキノリン環、インドレニン
環、バルビツール環、チオバルビツール環、ローダニン
環、ヒダントイン環、ピラゾリジンジオン環、ピリジン
ジオン環などが挙げられる。
【0018】これらの環は置換基を有していても良く、
これらの置換基に対しては特に制限はなく、その典型的
な例としては、例えばハロゲン、アルキル、シクロアル
キル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スルフォン
アミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、シ
クロアルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル、スルフ
ォニル、スルフィニル、フォスフォニル、アシル、カル
バモイル、スルファモイル、シアノ、アルコキシ、スル
フォニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリロキ
シ、シロキシ、アシロキシ、カルバモイルオキシ、アミ
ノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイド、ウレイドアミ
ノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカル
ボニルアミノ、ヘテロシクリルチオ、チオウレイド、カ
ルボキシ、ニトロ、スルフォネート等、スピロ置換基及
び架橋炭化水素残基がある。
【0019】Qは5員又は6員の芳香族炭素環及び複素
環を形成する原子の集まりを表し、該環上に更に置換基
を有していても良く、縮合環を有していても良い。該環
の具体例としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジ
ン環、フラン環、チオフェン環、チアゾール環、イミダ
ゾール環、ナフタレン環、3H−ピロール環、オキサゾ
ール環、3H−ピロリジン環、オキサゾリジン環、イミ
ダゾリジン環、チアゾリジン環、3H−インドール環、
ベンズオキサゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンズ
チアゾール環、キノリン環、イソキノリン環、インドレ
ニン環、バルビツール環、チオバルビツール環、ローダ
ニン環、ヒダントイン環、ピラゾリジンジオン環、ピリ
ジンジオン環などが挙げられる。
【0020】これらの環は更に他の炭素環(例えばベン
ゼン環)や複素環(例えばピリジン環)と縮合環を形成
していてもよい。環上の置換基としてはアルキル基、ア
リール基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、
アシルアミノ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アルコ
キシカルボニル基、ハロゲン原子などがあり、それらの
基は更に置換されていても良い。
【0021】R1、R2、R3、R4は各々は水素原子、又
は1価の置換基を表し、1価の置換基とは例えばアルキ
ル基、アリール基、複素環基、アシル基、アミノ基、ニ
トロ基、シアノ基、アシルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニ
ル基、ハロゲン原子画像挙げられ、nは0、1又は2を
表す。
【0022】以下に本発明の一般式(1)〜(4)で表
される本発明の色素の具体例をあげるが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】合成例 本発明のインドロ[3,2−b]キノリン母核を有する
新規色素は特開平8−211579号に記載の方法でそ
の中間体(Cp)が合成でき、更に以下のスキームによ
り本発明の新規色素(D1−1)の合成が可能である。
【0028】
【化11】
【0029】本発明の感熱転写材料は支持体上に本発明
の色素を有する感熱転写層から構成される。該感熱転写
層は本発明の色素をバインダーと共に溶剤中に溶解する
ことによって、或いは溶媒中に微粒子状に分散させるこ
とによって感熱転写層形成用インク液を調整し、該イン
ク液を支持体上に塗布して適宜に乾燥することにより形
成することができる。感熱転写層の厚さは乾燥膜厚で
0.1〜10μmが好ましい。
【0030】前記バインダーとしてはアクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ニ
トロセルロース、エチルセルロース等の溶剤可溶性ポリ
マーが好ましい。これらのバインダーは一種又は二種以
上を有機溶媒に溶解して用いるだけでなく、ラテックス
分散の形で使用してもよい。バインダーの使用量として
は、支持体1m2当り0.1〜20gが好ましい。
【0031】前記有機溶媒としては、アルコール類、
(例えばエタノール、プロパノール)、セルソルブ類
(例えばメチルセルソルブ)、芳香族類(例えばトルエ
ン、キシレン)、エステル類(例えば酢酸エステル)、
ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン)、エ
ーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン)等
が挙げられる。
【0032】前記支持体としては、寸法安定性がよく、
記録の際感熱ヘッド等の加熱に耐えるものであればよい
が、コンデンサー紙、グラシん紙のような薄葉紙、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネー
トのような耐熱性のプラスチックフィルムが好ましく用
いられる。
【0033】支持体の厚さは、2〜30μmが好まし
く、また支持体にはバインダーとの接着性の改良や色素
の支持体への転写、染着を防止する目的で選択されたポ
リマーからなる下引き層を有することが好ましい。更に
支持体の裏面(感熱転写層と反対側)には、ヘッドが支
持体に粘着するのを防止する目的でスリッピング層を有
してもよい。
【0034】本発明の感熱転写記録材料は、後述する受
像材料に普通紙の如く受像層を特に設けていないものを
用いる目的で、感熱転写層上又は感熱転写層が塗設され
てなる支持体上の別層に特開昭59−106997号公
報に記載されているような熱溶融性化合物を含有する熱
溶融性層を有していてもよい。この熱溶融性化合物とし
ては、65〜150℃の温度で溶融する無色又は白色の
化合物が好ましく用いられ、例えばカルナバロウ、蜜ロ
ウ、カンデリンワックス等のワックス類が挙げられる。
なお、これらの熱溶融性層には、例えばポリビニルピロ
リドン、ポリビニルブチラール、ポリエステル、酢酸ビ
ニル等のポリマーが含有されていても良い。
【0035】本発明の感熱転写記録材料をフルカラー画
像記録が可能な感熱転写記録材料に適用するには、イエ
ロー画像を形成することができる熱拡散性イエロー色素
を含有するイエロー感熱転写層、マゼンタ画像を形成す
ることができる熱拡散性マゼンタ色素を含有するマゼン
タ感熱転写層、シアン画像を形成することができる熱拡
散性シアン色素を含有するシアン感熱転写層の合計3層
を支持体上の同一表面上に順次繰り返して塗設すること
が好ましい。また、必要の応じて他に黒色画像形成物質
を含む感熱転写層の合計4層が同一表面上に順次に繰り
返して塗設されていても良い。
【0036】本発明の感熱転写記録方法においては、前
記感熱転写記録材料の感熱転写層と受像材料とを重ね合
わせ、画像情報に応じた熱を感熱転写記録材料に与え、
転写した色素によって画像を受像材料上に形成させるか
好ましくは金属イオン含有化合物(以下メタルソースと
称する)と本発明の色素との反応により形成されるキレ
ート色素による画像を受像材料上に形成させる。メタル
ソースとキレート色素を形成する場合、メタルソースは
受像材料中に存在させても良いし、感熱転写材料上に設
けた熱溶融性層中に存在させても良い。
【0037】次に、図1の(a)及び(b)を参照して
本発明の感熱転写記録方法の一例を説明する。
【0038】図1(a)の感熱転写記録材料において、
受像材料3は、支持体1上に金属イオン含有化合物を含
む受像層2が設けられて構成されており、又色素供与材
料6は支持体4上に本発明に係る色素を含む色素供与層
5が設けられて構成されている。上記受像材料3及び色
素供与材料6には、それぞれ支持体との間に中間層を設
けてもよい。感熱転写記録方法としては、前記受像材料
3及び色素供与材料6を重ね合わせ、色素供与材料6の
背面側からサーマルヘッド7に担持された発熱抵抗体8
により画像情報に応じた熱を与え、その後、両材料を剥
離することにより達成される。その際、色素供与層5中
の前記色素と受像層2中の金属イオン含有化合物との反
応により形成される金属錯体色素画像が形成される。
【0039】又、図1(b)の感熱転写記録材料におい
て、上記(a)の感熱転写記録材料の色素供与材料6上
に金属イオン含有化合物を含む熱溶融性層9を積層して
なる感熱転写記録材料10と、前述した普通紙の如く受
像層を特に設けていない受像材料3を重ね合わせ、図1
(a)の感熱転写記録方法と同様にサーマルヘッド7を
用い、その後、両材料を剥離して画像形成を行う。この
方法の場合、サーマルヘッド7による熱付与の際、感熱
転写記録材料10上の色素供与層5及び熱溶融性層9と
の間で、前記色素と金属イオン含有化合物との反応によ
り金属錯体色素が生成し、その後受像材料3上に画像が
形成される。
【0040】前記メタルソースは金属イオンの無機又は
有機の塩及び金属錯体が挙げられ、中でも有機酸の塩及
び錯体が好ましい。金属としては、周期律表の第I〜VI
II族に属する1価及び多価の金属が挙げられるが、中で
もAl、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Mo、
Ni、Sn、Ti及びZnが好ましく、特にNi、C
u、Cr、Co及びZnが好ましい。メタルソースの具
体例としては、Ni2+、Cu2+、Cr2+、Co2+及びZ
2+と酢酸やステアリン酸等の脂肪族の塩、或いは安息
香酸、サルチル酸等の芳香族カルボン酸の塩等が挙げら
れる。
【0041】また、下記一般式(5)で表される錯体は
特に好ましく用いることができる。
【0042】一般式(5) {Me(Q1q1(Q2q2(Q3q3p+(V-p 但し、上記式中、Meは金属イオン、好ましくはN
2+、Cu2+、Cr2+、Co2+、Zn2+を表す。Q1
2、Q3は各々Meで表される金属イオンと配位結合可
能な配位化合物を表し、互いに同じであっても異なって
いても良い。これらの配位化合物としては、例えば”キ
レート科学(5)”(南江堂)に記載されている配位化
合物から選択することができる。V-は有機アニオン基
を表し、具体的にはテトラフェニルホウ素アニオンやア
ルキルベンゼンスルホン酸アニオン等が挙げることがで
きる。q1は1、2又は3の整数を表し、q2は1、2
又は0を表し、q3は1又は0を表すが、これらは前記
一般式で表される錯体が4座配位か、6座配位かによっ
て決定されるか、或いはQ1、Q2、Q3の配位子の数に
よって決定される。
【0043】pは0、1又は2を表す。pが0の場合
は、Qで表される配位化合物がアニオン性化合物であ
り、Qで表されるアニオン性化合物とMeで表される金
属カチオンとが電気的に中和された状態であることを意
味する。アニオン性化合物としては下記一般式(6)で
表される化合物が好ましい。
【0044】
【化12】
【0045】R11、R13は各々同じであっても異なって
いても良いアルキル基又はアリール基を表し、R12はア
ルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカ
ルボニル基、水素原子を表す。メタルソースの添加量
は、通常、受像材料又は熱溶融性層に対し、0.5〜2
0g/m2が好ましく、1〜15g/m2がより好まし
い。
【0046】なお、本発明で用いられる前記受像材料
は、一般に紙、プラスチックフィルム、又は紙−プラス
チックフィルム複合体を支持体としてその上に受像層と
してポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニ
ルと他のモノマー(例えば酢酸ビニル等)との共重合樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポ
リカーボネート等の一種又は二種以上のポリマー層を形
成してなる。また受像材料は受像層の上層に融着防止を
目的として保護層を設けてもよく、更に支持体と受像層
の間に接着や断熱或いはクッション効果を目的として中
間層を設けても良い。また、上記支持体そのものを受像
材料にすることもある。
【0047】感熱転写記録方法には、サーマルヘッドに
よる加熱が一般的であるが、通電加熱やレーザーを用い
た加熱でもよい。サーマルヘッド等による熱の付与は、
色素供与材料の背面側からでも、又受像材料の背面側か
らでも特に制限なく行われてよいが、色素の転写速度及
び画像濃度等を考慮した場合、色素供与材料の背面側が
好ましい。また、色素の転写前、転写中あるいは転写後
にさらに加熱して、色素転写の促進、メタルソースとの
反応促進、転写色素の定着促進をはかってることができ
る。
【0048】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はそれらに限定されるものではな
い。
【0049】実施例1 −インク液の調整− 下記の原料を混合して本発明に係わる色素を含有する均
一な溶液のインク液を得た。色素の溶解性は良好であ
り、インク化適性も良好であった。
【0050】 例示色素 (D1−2) 0.72g ポリビニルアセトアセタール樹脂(KY−24,電機化学工業製) 1.08g メチルエチルケトン 26.4ml トルエン 1.6ml −感熱転写記録材料の作成− 上記インク液を、厚さ4.5μmのポリエチレンテレフ
タレートベース上にワイヤーバーを用いて乾燥後の塗布
量が2.3g/m2になるように塗布乾燥し、ポリエチ
レンフタレートフィルム上に感熱転写層を形成してなる
感熱転写記録材料−1を作成した。なお、上記ポリエチ
レンテレフタレートベースの裏面には、スティキング防
止層としてシリコン変性ウレタン樹脂(SP−210
5、大日精化製)を含むニトロセルロース層が設けられ
ている。
【0051】上記と同様にして表1に示す色素を用いた
感熱転写材料−1〜12を作成した。
【0052】−受像材料の作成− 紙の両面にポリエチレンをラミネートをラミネートした
支持体(片側のポリエチレン層に白色顔料(TiO2
と青味剤を含む)の上に、下記組成の塗布液を乾燥後の
塗布量が7.2gになるように塗布乾燥し、受像材料−
1を作成した。
【0053】 メタルソース(下記) 4.0g ポリビニルブチラール樹脂(BX−1、積水化学工業製) 6.0g ポリエステル変成シリコン 0.3g
【0054】
【化13】
【0055】−感熱転写記録方法− 前記感熱転写記録材料−1〜12と受像材料−1とを重
ね、感熱ヘッドを感熱転写記録材料の裏面からあてて、
サーマルプリンターで画像記録を行ない、階調性の優れ
た画像−1〜12を得た。
【0056】記録後、画像の最大濃度、記録材料の感度
及び画像保存性について下記に従って評価した。結果を
表1に示す。
【0057】最大濃度の評価:X−rit310TRに
より画像の最大反射濃度(通常、印加時間が最大の部
分)を測定した。
【0058】感度の評価:感熱転写材料−11で形成さ
れる画像の濃度が1.0となる時の印加エネルギーを1
とした時の各材料の相対的な印加エネルギーを求めた。
数字が小さいほど感度が高いことを示す。
【0059】耐光性:得られた画像に対してキセノンフ
ェードメーターで5日間光照射を行い耐光性を評価し
た。光照射後の色素残存率の結果を表1に示す。尚、色
素残存率は光照射前の濃度をD0、光照射後の濃度をD
としてD/D0×100で表す。
【0060】
【表1】
【0061】
【化14】
【0062】表1が示す通り、本発明の色素を用いた感
熱転写記録材料は感度が高く、高濃度で画像保存性の良
好な画像を得ることが出来る。
【0063】実施例2 実施例1の受像材料の作成において、さらに受像材料−
1からメタルソースを除いた以外は受像材料−1と同じ
組成の受像材料−2を作成した。
【0064】定着性評価:実施例1で得られた画像1〜
12の受像面と前記受像材料−2の受像面を重ね合わせ
て40℃で20kg/m2の加重を加えて48時間放置
した後、引きはがして該受像材料−2への色素の転移を
目視で観察した。
【0065】その結果、本発明の感熱転写記録方法で記
録した画像はいずれも受像材料−2への色素転移は認め
られなかったが、画像−11,12では色素の転移が認
められた。即ち、本発明の感熱転写記録方法に従えば定
着性の優れた画像が得られることが分かる。
【0066】実施例3 −インク液の調整− 下記の原料を混合して本発明に係わる色素を含有する均
一な溶液のインク液を得た。
【0067】色素の溶解性は良好であり、インク化適性
も良好であった。
【0068】 例示色素D1−1 0.72g ポリビニルアセトアセタール樹脂(KY−24,電機化学工業製) 1.08g メチルエチルケトン 26.4ml トルエン 1.6ml −感熱転写記録材料の作成− 上記インク液を、厚さ4.5μmのポリエチレンテレフ
タレートベース上にワイヤーバーを用いて乾燥後の塗布
量が2.3g/m2になるように塗布乾燥し、ポリエチ
レンフタレートフィルム上に感熱転写層を形成してなる
感熱転写記録材料−13を作成した。なお、上記ポリエ
チレンテレフタレートベースの裏面には、スティキング
防止層としてシリコン変性ウレタン樹脂(SP−210
5、大日精化製)を含むニトロセルロース層が設けられ
ている。
【0069】上記と同様にして表2に示す色素を用いた
感熱転写材料−13〜22を作成した。
【0070】−受像材料の作成− 紙の両面にポリエチレンをラミネートをラミネートした
支持体(片側のポリエチレン層に白色顔料(TiO2
と青味剤を含む)の上に、下記組成の塗布液を乾燥後の
塗布量が7.2gになるように塗布乾燥し、受像材料−
3を作成した。
【0071】 ポリビニルブチラール樹脂(BX−1、積水化学工業製) 6.0g ポリエステル変成シリコン 0.3g −感熱転写記録方法− 前記感熱転写記録材料−13〜22と受像材料−3とを
重ね、感熱ヘッドを感熱転写記録材料の裏面からあて
て、サーマルプリンターで画像記録を行ない、階調性の
優れた画像−13〜22を得た。記録後、画像の最大濃
度及び画像保存性は実施例1と同様に評価し、記録材料
の感度について下記に従って評価した。結果を表2に示
す。
【0072】感度の評価:感熱転写材料−21で形成さ
れる画像の濃度が1.0となる時の印加エネルギーを1
とした時の各材料の相対的な印加エネルギーを求めた。
数字が小さいほど感度が高いことを示す。
【0073】
【表2】
【0074】表2が示す通り、本発明の色素を用いた感
熱転写記録材料は感度が高く、高濃度で画像保存性の良
好な画像を得ることが出来る。
【0075】
【発明の効果】本発明による感熱転写記録材料及びこの
記録材料を用いた感熱転写記録方法は定着性や耐光性等
の画像保存性に優れた画像を得ることができ、インクシ
ートの高感度記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は共に本発明の感熱転写記録材
料を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 受像層 3 受像材料 4 支持体 5 色素供与層 6 色素供与材料 7 サーマルヘッド 8 発熱抵抗体 9 熱溶融性層 10 感熱転写記録材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B41M 5/26 101H (72)発明者 田中 達夫 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 中山 依子 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に下記一般式(1)で表される
    色素を含有することを特徴とする感熱転写記録材料。 【化1】 (式中、Z1、Z2は芳香族炭素環及び5員又は6員の複
    素環を形成するのに必要な原子の集まりを表し、Qは5
    員又は6員の芳香族炭素環及び複素環を形成する原子の
    集まりを表す。)
  2. 【請求項2】 支持体上に下記一般式(2)で表される
    色素を含有することを特徴とする感熱転写記録材料。 【化2】 (式中、Z1、Z2は芳香族炭素環及び5員又は6員の複
    素環を形成するのに必要な原子の集まりを表し、Qは5
    員又は6員の芳香族炭素環及び複素環を形成する原子の
    集まりを表し、R4は水素原子又は一価の置換基を表
    す。)
  3. 【請求項3】 支持体上に下記一般式(3)又は(4)
    で表される色素の少なくとも1種を含有することを特徴
    とする感熱転写記録材料。 【化3】 (式中、Z1、Z2は芳香族炭素環及び5員又は6員の複
    素環を形成するのに必要な原子の集まりを表し、Qは5
    員又は6員の芳香族炭素環及び複素環を形成する原子の
    集まりを表し、R1、R2、R3は各々水素原子又は1価
    の置換基を表し、nは0、1又は2を表す)
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載の感熱
    転写記録材料に受像材料を重ね、該感熱転写記録材料を
    画像情報に応じて加熱し、画像を形成することを特徴と
    する感熱転写記録方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項記載の感熱
    転写記録材料に金属イオン含有化合物を含有する受像材
    料を重ね、該感熱転写記録材料を画像情報に応じて加熱
    し、該色素と該金属イオン含有化合物との反応により形
    成されるキレート色素によって画像を形成することを特
    徴とする感熱転写記録方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007511573A (ja) * 2003-11-20 2007-05-10 クリスタックス ファーマシューティカルズ エス.エル. 癌の治療のための置換キノリン
EP2101222A1 (en) 2008-03-14 2009-09-16 Konica Minolta Business Technologies, INC. Electrophotographic toner
EP2100924A2 (en) 2008-03-14 2009-09-16 Konica Minolta Business Technologies, INC. Pyrazolotriazole compound and electrophotographic toner
WO2012035876A1 (ja) 2010-09-14 2012-03-22 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 電子写真用トナー、画像形成方法

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