JPH10136968A - アルコール性飲料 - Google Patents

アルコール性飲料

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JPH10136968A
JPH10136968A JP31553996A JP31553996A JPH10136968A JP H10136968 A JPH10136968 A JP H10136968A JP 31553996 A JP31553996 A JP 31553996A JP 31553996 A JP31553996 A JP 31553996A JP H10136968 A JPH10136968 A JP H10136968A
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JP
Japan
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sesame seeds
lignan
sesame
defatted
glycoside
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JP31553996A
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English (en)
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Masanori Inayoshi
正紀 稲吉
Shigeo Sakurai
茂雄 櫻井
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KORUNAMU KK
Takemoto Oil and Fat Co Ltd
Original Assignee
KORUNAMU KK
Takemoto Oil and Fat Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた生理活性を有するごま種子由来のリグナ
ン配糖体を、嗜好性や取扱い性等も含めて手軽に摂取す
ることができるアルコール性飲料を提供する。 【解決手段】酒類又は醸造用アルコール等にごま種子由
来のリグナン配糖体を溶解させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はごま種子由来のリグ
ナン配糖体を溶解して成るアルコール性飲料に関する。
ごま種子には、セサミン、セサモリン、セサミノール、
セサモリノール等の油溶性リグナンの他に、セサミノー
ル、ピノレジノール等のフェノール性水酸基を有するリ
グナンと糖類とがグルコシド結合したリグナン配糖体が
含まれていることが知られている。そしてこれらのリグ
ナンやリグナン配糖体が生体脂質に対する優れた抗酸化
活性等、各種の生理活性を有することも知られている。
本発明はかかる優れた生理活性を有するごま種子由来の
リグナン配糖体を溶解して成るアルコール性飲料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、和漢生薬成分を含有する乾燥草木
類を酒類に浸漬し、これらの生薬成分を溶出させた各種
の薬用酒が広く飲用に供されている。一般に和漢生薬成
分には構造の知られたものとしてリグナン配糖体があ
り、またこれらの薬効についても公知となっているもの
が多い。ごま種子由来のリグナン配糖体としては、セサ
ミノール配糖体、ピノレジノール配糖体、セサモリノー
ル配糖体等が知られており(特開平6−116282、
特開平6−306093)、これらのごま種子由来のリ
グナン配糖体の同類化合物としては、セサミノールと同
一リグナン骨格を有するリグナン配糖体がインドヒマラ
ヤ地方において生薬として用いられているキツネノマゴ
科植物(学名ジヤステイカシンプレックス)の薬効成分
として知られていて{ヒトケミストリー( Phytochemist
ry )19巻332〜334頁,1980年}、またピノ
レジノールをリグナンとする配糖体成分が中国漢方生薬
である杜中の薬効成分として知られている。このように
生薬に含まれるリグナン配糖体を薬効成分として溶出さ
せた薬用酒は知られたものとなっているが、ごま種子由
来のリグナン配糖体を溶出させたものは知られていな
い。
【0003】ごま種子の加工品を原料とするアルコール
性飲料としては、焼酎製造工程においてもろみ中にごま
脱脂粕を添加して醗酵させ、得られた熟成もろみを蒸留
して得られる焼酎類(所謂ごま焼酎)が知られている
(特公昭56−36914、特公平6−10200
9)。ところが、かかる製造方法によって得られるごま
焼酎には、ごま種子由来のリグナン配糖体が全く含まれ
ていない。その理由として、もろみの醗酵工程において
は、こうじ菌の産出するグルコシダーゼ類の作用によ
り、ごま種子由来のリグナン配糖体が酵素水解されるこ
とと、温度条件として、水/アルコール混合系の沸点範
囲で操作される蒸留工程においては、それ自体沸点を有
しないごま種子由来のリグナン配糖体は全く留出してこ
ないためである。
【0004】ごま種子由来のリグナン配糖体はごま種子
中にせいぜい全量でも0.8重量%程度しか含有されて
おらず、健康を維持する上で所望量のリグナン配糖体を
常時摂取するには食事として相当量のごまを食すること
が必要である。ところが、人間が一度に食するごまの量
には自ずと限界があり、人間の食に対する嗜好性の点で
も問題である。またごま種子は固い表皮に覆われている
のでこれを食する場合にはよく咀嚼しないと消化吸収が
悪く、ほとんどが糞中に***される。
【0005】実際にごま種子を食品として摂取する場
合、ごま種子を焙煎した煎りごま、煎りごまをすりつぶ
したすりごま、煎りごまをすりつぶして練り上げた練り
ごま等、ごま特有の香味を活かしたごま種子加工品を利
用するのが一般的である。ところが、ごま種子を焙煎等
で乾熱処理したごま種子加工品においては、焙煎の条件
によってはリグナン配糖体のほとんどが熱分解してしま
う。そのためこれらのごま種子加工品を食してもリグナ
ン配糖体を効率良く摂取できないのである。またごま種
子から搾油して得られるごま油にはリグナン配糖体類が
全く含有されていない。それはリグナン配糖体類が油に
溶けないためである。そのためごま油を食してもリグナ
ン配糖体を摂取することができないのである。ごま種子
を搾油した残りの脱脂かすにおいては、焙煎したごま種
子から得られる脱脂かすには前記した理由により、リグ
ナン配糖体類の含有率が極めて小さく、またごま種子を
焙煎することなく圧搾搾油して得られる所謂生絞りかす
にはリグナン配糖体が残存していることも知られてい
る。ところが、かかる生絞りかすは、ごま種子に含まれ
るたんぱく質や残油分が短期間のうちに変質したりし
て、異味異臭を呈するようになるため、これをそのまま
リグナン配糖体を含有する食材として供し難い。ごま種
子や生絞りかすから溶媒抽出や各種の分離操作によって
リグナン配糖体を高純度で含む抽出物が得られることは
公知である(特開平6−116282、特開平6−30
6093)。かかるリグナン配糖体を高純度に含む抽出
物を得るには煩雑な抽出、分離、精製等の工程を要し、
非常にコストの高いものとなる上、食品用に供すること
のできない有機溶媒を用いる等の理由でこれを食品用と
して供するには不適である。ごま種子や生絞りかすから
直接溶媒を用いてリグナン配糖体を含む溶媒可溶性成分
を抽出し、その抽出液から溶媒を分離する程度の簡便な
操作で得られる抽出物が知られている(特公昭61−2
6342)。ところが、かかる抽出物は、吸湿性が高い
上に、腐敗等によって変質し易いために、食品材料とし
ては誠に取扱い性が悪い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来手段では嗜好性や取扱い性等が悪く、
所望量のごま種子由来のリグナン配糖体を手軽に摂取す
ることができない点である。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記課題を解決するべく鋭意研究した結果、ごま種子由
来のリグナン配糖体を溶解して成るアルコール性飲料が
正しく好適であることを見出した。
【0008】すなわち本発明は、ごま種子由来のリグナ
ン配糖体を溶解して成るアルコール性飲料に係る。
【0009】本発明に供するごま種子由来のリグナン配
糖体(以下、単にリグナン配糖体という)とは、元来ご
ま種子に含有されるリグナン配糖体であって、フェノー
ル性水酸基を分子中に有するリグナンとグルコースとが
グルコシド結合したものが挙げられる。これには例え
ば、1)セサミノール1分子にグルコース1〜3分子が
グルコシド結合したセサミノールグルコシド、2)ピノ
レジノール1分子にグルコース1〜3分子がグルコシド
結合したピノレジノールグルコシド、3)セサモリノー
ルにグルコースがグルコシド結合したセサモリノールグ
ルコシドがある。前記したセサミノールグルコシドを構
成するセサミノールのうちで、既に構造決定されたもの
には、2e−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−
6e−(6−ヒドロキシ−3,4−メチレンジオキシフ
ェニル)−3,7−ジオキサジシクロ[3.3.0]オ
クタン(セサミノール)、2a−(3,4−メチレンジ
オキシフェニル)−6e−(6−ヒドロキシ−3,4−
メチレンジオキシフェニル)−3,7−ジオキサジシク
ロ[3.3.0]オクタン(6−エピセサミノール)、
2e−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6a−
(6−ヒドロキシ−3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)−3,7−ジオキサジシクロ[3.3.0]オクタ
ン(2−エピセサミノール)、2a−(3,4−メチレ
ンジオキシフェニル)−6a−(6−ヒドロキシ−3,
4−メチレンジオキシフェニル)−3,7−ジオキサジ
シクロ[3.3.0]オクタン(ジアセサミノール)が
ある。また前記したピノレジノールグルコシドを構成す
るピノレジノールは、2e,6e−ジ(3−メトキシ−
4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオキサジシクロ
[3.3.0]オクタンの構造を有する。更に前記した
セサモリノールグルコシドを構成するセサモリノール
は、2e−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェノキ
シ)−6e−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−
3,7−ジオキサジシクロ[3.3.0]オクタンの構
造を有する。
【0010】本発明において、リグナン配糖体としては
前記したものの単一物及びこれらの混合物を包含するも
のであるが、特にセサミノールグルコシドを含むものが
好ましく、セサミノールグルコシドとしてはセサミノー
ルトリグルコシドを含むものが特に好ましい。
【0011】本発明は、前記したリグナン配糖体を溶解
したアルコール性飲料に係るものであるが、本発明によ
れば、リグナン配糖体の最大溶解量を限度として溶解し
たものが好ましい。リグナン配糖体の溶解媒体としては
酒類や醸造用アルコールが挙げられ、かかる酒類として
は、1)穀物、果実等を原料として発酵させて得られる
醸造酒、2)醸造酒をアルコール分25度以上とした蒸
留酒、3)前記1)又は2)に醸造用アルコールを加え
てアルコール分を調製した調合酒、4)醸造用アルコー
ルを水で希釈したもの等が包含されるが、アルコール分
が14度以上の酒類を用いるのが好ましい。かかる酒類
としては、日本酒、各種焼酎、ウイスキー、ブランデ
ー、ウオッカ、マオタイ酒、ラム酒及び各種のリキュー
ルが挙げられる。
【0012】本発明のアルコール性飲料は各種の方法に
よって得られるが、下記の第1工程及び第2工程を経て
得るのが有利である。 第1工程:ごま種子由来のリグナン配糖体を含有する脱
脂ごま種子をアルコール分14度以上の酒類又は醸造用
アルコール中に浸漬して該リグナン配糖体を溶出する工
程。 第2工程:第1工程を経た残留脱脂ごま種子を分離除去
してごま種子由来のリグナン配糖体を溶解したアルコー
ル性飲料を得る工程。 上記の方法において、脱脂ごま種子としては、いずれも
焙煎していないごま種子を用い、1)該ごま種子を圧搾
搾油して得られる脱脂ごま種子、2)該ごま種子を破砕
した後にヘキサンを用いてその油脂分を抽出した残りの
脱脂ごま滓からヘキサンを留去して得られる脱脂ごま種
子等が挙げられるが、2)の脱脂ごま種子を用いるのが
好ましく、なかでも油脂分を5重量%以下としたものを
用いるのが更に好ましい。
【0013】上記の方法において、脱脂ごま種子に対し
て用いる酒類又は醸造用アルコールの使用割合は特に制
限されないが、通常1/10〜10倍量とし、好ましく
は3〜5倍量とする。
【0014】また上記の方法において、浸漬における温
度、撹拌、時間等の物理的条件も特に制限されないが、
通常温度としては酒類の氷点〜40℃、時間としては1
2時間以上とし、浸漬中は適宜に撹拌するか若しくは超
音波照射をすることによって浸漬時間を短縮することが
できる。
【0015】更に上記の方法において、第1工程を経た
残留脱脂ごま種子の分離方法も特に制限されないが、こ
れには遠心分離法、自然濾過法、加圧濾過法等の公知の
分離方法が適用できる。かくして得られる本発明のアル
コール性飲料はリグナン配糖体を0.1〜10重量%程
度の割合で溶解したものとなる。
【0016】本発明のアルコール性飲料中には、リグナ
ン配糖体の他に、脱脂ごま種子中に含まれる糖質、可溶
性蛋白及び可溶性無機分等の一部が溶出してくるが、こ
れらは本発明のアルコール性飲料に対して特に支障のあ
るものではない。
【0017】本発明のアルコール性飲料には、香料、果
実エキス、着色料、甘味料、安定剤等の食品用若しくは
食品添加用として認可された各種の添加物を適宜に含有
させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態としては次の
1)〜3)が好適例として挙げられる。 1)ごま種子を破砕し、ヘキサンを用いてその油脂分を
抽出して、更に残留ヘキサンを留去して得られる残油分
0.7重量%の脱脂ごま種子100重量部に、アルコー
ル分50度のリキュール300重量部を加え、室温下で
5日間放置した後、遠心分離によって残留脱脂ごま種子
を除去して得られる、リグナン配糖体を0.23重量%
溶解したアルコール分50度のアルコール性飲料。
【0019】2)上記1)と同様の脱脂ごま種子100
重量部に、アルコール分35度のリキュール350重量
部を加え、室温下で24時間超音波照射した後、遠心分
離によって残留脱脂ごま種子を除去して得られる、リグ
ナン配糖体を0.17重量%溶解したアルコール分35
度のアルコール性飲料。
【0020】3)ごま種子をエキスペラー法で搾油した
後の残油分8.2重量%の脱脂ごま種子100重量部
に、アルコール分16.5度の日本酒400重量部を加
え、室温下で24時間超音波照射した後、遠心分離及び
細孔の径が公称5μmのフィルターを用いた加圧濾過に
よって残留脱脂ごま種子等を除去して得られる、リグナ
ン配糖体を0.13重量%溶解したアルコール分16.
5度のアルコール性飲料。
【0021】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の
構成及び効果を具体的にするが、本発明がこれらの実施
例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例
及び比較例において、部は重量部、また%は重量%を意
味する。
【0022】
【実施例】
試験区分1(脱脂ごま種子の調製) 試験例1 ミャンマー産ごま種子1kgをロール圧扁機を用いて破砕
した。その破砕物を容器にとり、ヘキサン1リットルを
加え、50℃で1時間撹拌した。内容物を室温まで冷却
し、吸引濾過機にかけてごま種子とヘキサン溶液とに分
離した。分離したごま種子に水200gを噴霧し、真空
乾燥機中で1kpaの減圧下、80℃で5時間乾燥して乾
燥物を得た。この乾燥物は0.74%の油脂分、2.5
%の水分及び0.60%のセサミノール配糖体を含有し
ていた。ここで得た乾燥物を脱脂ごま種子Aとした。
【0023】試験例2 ミャンマー産ごま種子を110〜120℃で水蒸気蒸煮
した後、エキスペラー式圧搾搾油機を用いて搾油し、油
と搾油粕とに分離した。この搾油粕は8.2%の油脂
分、3.7%の水分及び0.65%のセサミノール配糖
体を含有していた。ここで得た搾油粕を脱脂ごま種子B
とした。
【0024】試験例3 ミャンマー産ごま種子を雰囲気温度250℃で滞留時間
7分、ごま種子の表面温度の最高値が180℃となるよ
うな条件下でロータリーキルンを用いて間接熱風焙煎
し、焙煎ごま種子を得た。この焙煎ごま種子を110〜
120℃で水蒸気蒸煮した後、エキスペラー式圧搾搾油
機を用いて搾油し、油と搾油粕とに分離した。この搾油
粕には7%の油脂分を含んでいたが、セサミノール配糖
体の含有率は0.01%以下であった。ここで得た搾油
粕を焙煎脱脂ごま種子とした。
【0025】試験区分2(アルコール性飲料の製造) 実施例1 試験区分1で得た脱脂ごま種子A100部を容器にと
り、これにアルコール分50度のリキュール300部を
加え、よくかき混ぜた。密閉下に室温で5日間放置した
後、内容物を遠心分離機にかけて固形物を分離除去し、
淡黄色透明状の液体255部を得た。ここで得た液体は
本発明のアルコール性飲料であり、アルコール分50度
のものであった。
【0026】実施例2 アルコール分50度のリキュール300部に代えてアル
コール分35度のリキュール350部を用い、また5日
間の放置に代えて24時間超音波照射を行なった以外は
実施例1と同様の操作によりややうるみのある淡色液体
312部を得た。ここで得た液体は本発明のアルコール
性飲料であり、アルコール分35度のものであった。
【0027】実施例3 試験区分1で得た脱脂ごま種子B100部を超音波発振
装置を装着した容器にとり、これにアルコール分16.
5度の日本酒400部を加えてよく掻き混ぜた後、室温
下で24時間超音波照射した。内容物を遠心分離機にか
けて固形物を分離除去した後、細孔径が公称5μmのセ
ラミックフィルターを用いて加圧濾過し、黄色透明状の
液体460部を得た。ここで得た液体は本発明のアルコ
ール性飲料であり、アルコール分16.5度のものであ
った。
【0028】比較例1 脱脂ごま種子Aに代えて試験区分1で得た焙煎脱脂ごま
種子を用いた以外は実施例1と同様の操作により、暗褐
色懸濁状の液体260部を得た。ここで得た液体は強い
こげ臭を有しており、アルコール分50度のものであっ
た。この液体を1週間放置したところ、暗褐色の油層が
成層分離していた。
【0029】比較例2 脱脂ごま種子Aに代えて油脂分49.5%の破砕ごま種
子を用いた以外は実施例1と同様の操作により、淡黄色
の濁った液体250部を得た。この液体はアルコール分
50度のものであった。この液体を1日放置したとこ
ろ、黄色の油層が成層分離していた。
【0030】試験区分3(製造したアルコール性飲料の
分析) 試験区分2の各例で得たアルコール性飲料について、下
記に示す方法により、アルコール性飲料中の固形分濃
度、固形分中のリグナン配糖体の割合、リグナン配糖体
中のセサミノールトリグルコシドの割合、アルコール性
飲料中のリグナン配糖体濃度を求めた。結果を表1にま
とめて示した。
【0031】・アルコール性飲料中の固形分濃度 各例のアルコール性飲料W1部を取り、減圧下に水及び
アルコール等の揮発性成分を留去した後、凍結乾燥機
(東京理化器機社製のFDU−540)を用いて凍結乾
燥し、得られた固形分の重量W2を測定して、下記の式
1によりアルコール性飲料中の固形分濃度S1(%)を
算出した。
【式1】固形分濃度S1(%)=(W2/W1)×100
【0032】・固形分中のリグナン配糖体の割合及びリ
グナン配糖体中のセサミノールトリグルコシドの割合並
びにアルコール性飲料中のリグナン配糖体濃度 各例のアルコール性飲料について、いずれもミリポアフ
ィルターにより濾過した濾液を試料とし、下記の条件で
高速液体クロマトグラフィに供して、アルコール性飲料
中のリグナン配糖体濃度C1及びセサミノールトリグル
コシド濃度C2を分析した。そしてこれらの分析値から
下記の式2、式3より固形分中に占めるリグナン配糖体
の割合C3(%)及びリグナン配糖体中に占めるセサミ
ノールトリグルコシドの割合C4(%)を算出した。結
果を表1にまとめて示した。
【式2】固形分中に占めるリグナン配糖体の割合C
3(%)=(C1/S1)×100
【式3】リグナン配糖体中に占めるセサミノールトリグ
ルコシドの割合C4(%)=(C2/C1)×100 尚、ここでリグナン配糖体濃度は、セサミノールモノ、
ジ、トリグルコシドの合計量で示した。また標準試料と
してのセサミノールモノ、ジ及びトリグルコシドはヒト
ケミストリー( Phytochemistry )35巻、773〜77
6頁、1994年に記載の方法で得たものを使用した。
【0033】・・高速液体クロマトグラフィの条件 固定相:デベロシルODS−5(野村化学社製) カラム径:4.6mm,カラム長:150mm 展開溶剤:30%メチルアルコール水溶液から80%メ
チルアルコール水溶液まで、40分間のリニアグラジエ
ント 展開溶剤流量:1ml/分 検出器:UV(290nm)
【0034】
【表1】
【0035】表1において、 S1:アルコール性飲料中の固形分濃度(%) C1:アルコール性飲料中のリグナン配糖体濃度(%) C3:アルコール性飲料に含まれる固形分中リグナン配
糖体の占めるの割合(%) C4:リグナン配糖体中、セサミノールトリグルコシド
の占める割合(%) *:100ppm以下であり、検出不能
【0036】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、優れた生理活性を有するごま種子由来のリグナ
ン配糖体を、嗜好性や取扱い性等も含めて手軽に摂取す
ることができるという効果がある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ごま種子由来のリグナン配糖体を溶解し
    て成るアルコール性飲料。
  2. 【請求項2】 下記の第1工程及び第2工程を経て得ら
    れるアルコール性飲料。 第1工程:ごま種子由来のリグナン配糖体を含有する脱
    脂ごま種子をアルコール分14度以上の酒類又は醸造用
    アルコール中に浸漬して該リグナン配糖体を溶出する工
    程。 第2工程:第1工程を経た残留脱脂ごま種子を分離除去
    してごま種子由来のリグナン配糖体を溶解したアルコー
    ル性飲料を得る工程。
  3. 【請求項3】 脱脂ごま種子がごま種子をヘキサンで脱
    脂してその油脂分を5重量%以下としたものである請求
    項2記載のアルコール性飲料。
  4. 【請求項4】 ごま種子由来のリグナン配糖体がセサミ
    ノールグルコシドを含有するものである請求項1、2又
    は3記載のアルコール性飲料。
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