JP2005261419A - 抗酸化作用を有する健康食品およびその製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 酒類等に健康食品としての性能を付加することを目的としたもので、特に抗酸化作用を有するようにする。
【解決手段】 丁字やジャスミン茶葉のような天然薬物より抽出した抗酸化作用を有する物質を日本酒、焼酎その他の酒類に混入した酒類である。
また、天然薬物に含まれる抗酸化作用を有する物質を蒸留酒の製造の際に生ずる蒸留残渣中に混入したものを原料とした健康食品。
天然薬物を水に浸すことにより抗酸化作用を有する薬物を抽出し、この抽出液を日本酒やその他の酒類に混入することにより製造する抗酸化作用を有する酒類の製法。
また、蒸留残渣に天然薬物を混入するか天然薬物より抽出して抗酸化物質を混入したものを原料とした健康食品の製法。
【解決手段】 丁字やジャスミン茶葉のような天然薬物より抽出した抗酸化作用を有する物質を日本酒、焼酎その他の酒類に混入した酒類である。
また、天然薬物に含まれる抗酸化作用を有する物質を蒸留酒の製造の際に生ずる蒸留残渣中に混入したものを原料とした健康食品。
天然薬物を水に浸すことにより抗酸化作用を有する薬物を抽出し、この抽出液を日本酒やその他の酒類に混入することにより製造する抗酸化作用を有する酒類の製法。
また、蒸留残渣に天然薬物を混入するか天然薬物より抽出して抗酸化物質を混入したものを原料とした健康食品の製法。
Description
本発明は、健康食品としての性能を付加した酒類で特に抗酸化作用を有する酒類およびその製法に関するものである。また本発明は抗酸化作用を有する健康食品に関するものである。
最近、我が国では衣食住の多くの分野において、健康志向が強まり、中でも食生活の面では人工的な加工法が施された食品よりも、自然食品類が推奨されている。しかし、それら健康食品類の多くは、科学的根拠の乏しいものである。
特に、これら食品による活性酸素種の消去活性を商品の特徴として提示しているものが多いが、それらの一つ一つを正確に評価している例は極めて少ない。 即ち、食品の抗酸化作用ー活性酸素種の消去法といってもヒト体内における活性酸素には、スーパーオキサイド(O2 -)、ヒドロキシラジカル(・OH)、過酸化水素水(H2O2)、1重項酸素(1O2)の4種類ある。それらのうち前者の3種類は、後者に比べて高い反応性を有している。しかも、ヒトの呼吸によって採取された酸素は、血液中の白血球(好中球)によってスーパーオキサイドになる。このスーパーオキサイドは、酵素:スーパーオキサイドディスミューターゼ(SOD)によって過酸化水素に変化する。このようにして生成された過酸化水素は、過酸化水素(PDO)により、水と酸素分子に変化する経路と、血液中の2価の鉄イオン(Fe2+)によってヒドロキシラジカルとヒドロキシイオン(OH-)に変化し、このヒドロキシラジカルがカタラーゼ(CAT)によって酸素分子と水に変化する経路の二つの経路がある。しかし、ヒトの正常な健康状態が保たれている時は、このような活性酸素の代謝経路は、O2 -が生成されH2O,O2に変化するまで、それぞれの活性酸素種が巧妙にコントロールされて、過剰なO2 -が存在しない状態を保つように正常に作動している。
つまり、スーパーオキサイドは、血液中での滅菌効果を有し、また一酸化窒素による血管の拡張に拮抗して収縮を支配して、一定の血圧の維持を行なっている。
しかし、脳梗塞症や心筋梗塞症のように短時間に血管内での血流の鬱滞あるいは血液の凝固等の傷害時には、ウロキナーゼ、プロスタブランジン等の血栓溶解剤を投与して血流の再潅流を促さなければならない。その際に、高濃度の(あるいは過剰の)スーパーオキサイドが産生されそれにより血管壁が損傷されて大出血を来すことがあることが知られている。
このように、スーパーオキサイドは、ヒトの身体の恒常性を維持する上で必要不可欠の物質であるが、いったんその平衡状態ー活性酸素の代謝経路ーがバランスを失うと、生命の維持さえ危ぶまれることになる。その他、活性酸素種の代謝異常は、亜急性さらには慢性的に進行することが知られている。
この活性酸素の慢性的な消去能力の低下の典型的な症状が老化現象である。 前記の4種類の活性酸素種は、夫々の酸化力により、細胞組織を酸化し、老化現象を促進するが、1重項酸素を除いてすべてのスーパーオキサイドから逐次反応して生成・消失を繰り返しており、血液中にて生成するスーパーオキサイドを正常な濃度領域に制御することが老化防止対策の一般的概念である。
このような背景にもとづいて、具体的な老化防止策として健康食品類の摂取あるいは和漢薬の服用等がはかられている。
しかし、現在市販されているこれら商品群の抗酸化作用について明らかにされている1重項酸素に対するビタミンC、ビタミンEを薬効成分とする商品群を除いて、他の活性酸素種、特にスーパーオキサイドの消去活性能力について正確に評価して検討した結果は極めて少なく、民間伝承の域をでない。
本発明の発明者らは、下記特許文献に記載したように、医薬品、食品類の活性酸素種の消去活性測定方法を確立した。
特許第3420943号 更に、活性酸素種、特にスーパーオキサイドの高い消去活性を有する具体的和漢薬であるチョウジ、センコツ、マオウ、インチンコウ等の抽出液をエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の高粘度の多価アルコールに混合して所定時間前腕部の皮膚に塗布した後に、塗布した薬剤を皮膚表面を洗浄して回収し、この回収液のスーパーオキサイドディスミュターゼ活性(SOD活性=スーパーオキサイド活性)を測定して和漢薬の抽出液を添加せずに多価アルコールのみを塗布した反対側の前腕部の皮膚のそれとを比較することにより和漢薬の抽出液を添加した方がSOD活性が高いことを確認した。
現在、赤ワインにおいて、それに含有されているポリフェノールが抗酸化効果を有するとされ、中でもSOD活性が高いとされている。
しかし、ESRや化学発光法などのいかなる測定法にての測定を行なっても、赤ワインのSOD活性を測定することは、そのアルコール成分によって測定用試薬の酵素が失活し、正確な測定値を得ることは不可能であり、水系での測定値から推測しているにすぎないと考えられる。
また、前記文献にて記載されている測定法にて赤ワインの抗酸化作用を測定した結果、その抗酸化作用はそれほど高活性ではなかった。
即ち、現在市販されている酒類において、高活性の抗酸化作用を有する酒類は知られておらず、少なくとも科学的に分析された結果確認された高活性の抗酸化作用を有する酒類は、ほとんど知られていない。
本発明は、前述のような事情にもとづいてなされたもので、抗酸化作用を有する酒類およびその製法を提供するものである。
又、本発明は、抗酸化を有する物質を混入した健康食品およびその製法を提供するものである。
本発明の酒類は、天然薬物より抽出される抗酸化作用を有する物質を混入したものである。
本発明の酒類の製法は、天然薬剤を蒸留水中に混入してその抽出液を形成し、この抽出液を酒類に入れることにより、製造するものである。
又、本発明の健康食品は、蒸留酒の製造の際等に生ずる蒸留残渣に天然薬物中に含まれる抗酸化物質を混入したものである。
このような蒸留残渣は、クエン酸等のカルボン酸、植物蛋白源となるアミノ酸、ミネラル成分等の健康にとって好ましい各種成分を含有する。
本発明の健康食品は、このような蒸留残渣に天然薬物中に含まれる抗酸化物質を加えたもので、酒類以外の食品(飲料)に抗酸化作用を付加したものを原料としている。
本発明の健康食品は、抗酸化作用の他に蒸留残渣に含まれるカルボン酸、アミノ酸その他の健康にとって有効な各成分の健康増進等の作用が前記の抗酸化物質の作用により一層大になるという効果も生ずる。
この抗酸化作用を有する物質を含む蒸留残渣を原料とする健康食品は、更に還元性の高い黒砂糖を加えてもよい。これにより、健康食品の風味を調整することが可能であり、また抗酸化物質の抗酸化作用の増強をはかることも可能になる。
又、本発明の健康食品の製法は、蒸留酒の蒸留残渣にジャスミン茶葉等の抗酸化作用を有する物質を含む天然薬物を直接混入するもので、蒸留残渣に含まれる天然薬物からの抗酸化作用を有する物質が抽出されて蒸留残渣中に含有されて健康食品が製造される。
本発明の健康食品にて用いられる蒸留残渣は、例えば日本酒等のような独特の香りや味わいを有するものではない等の理由から、十分な抗酸化作用が得られる分量以上の抗酸化作用を有する物質が含まれていれば本発明の目的を達成し得る。しかも、後に述べる清酒を用いた実験結果から明らかなように、比較的微量の抗酸化物質を混入することにより、抗酸化作用を有する健康食品を製造することが可能である。
しかし、天然薬物の種類により、抗酸化作用を有する物質の抽出される量やその抗酸化作用が異なるため、使用する天然薬物により効果的な天然薬物の分量が異なる等の理由やその他の理由から、蒸留残渣に対する抗酸化作用を有する物質の混入量を比較的正確にコントロールすることが好ましい場合、本発明の抗酸化作用を有する健康食品の製法として、次の方法を用いることが好ましい。
即ち、本発明の健康食品の他の製法は、蒸留残渣に天然薬物を蒸留水に漬けて抗酸化物質を抽出した抽出液を加える方法である。
この方法によれば、蒸留残渣に対し、所望の割合の抗酸化作用を有する物質を混入した健康食品を比較的正確な混入割合にて製造し得る。
本発明の酒類は、これを飲用することにより十分な抗酸化効果が得られる。 また、本発明の健康食品は、十分な抗酸化効果が得られると共に、蒸留残渣中に含まれる各種の物質への健康増進作用を一層増大させる効果も有する。
また、本発明の製法によれば、天然薬物あるいは天然薬物中の抗酸化作用を有する物質を蒸留水中にて抽出し、この抽出液を酒類あるいは健康食品に加えるのみの簡単な方法にて、前記の抗酸化作用を有する酒類を含む健康食品の製造が可能である。
本発明の酒類として、これに混入する抗酸化物質の含まれた天然薬剤として高活性の抗酸化性を有するとされている丁字および食後の口腔内の脂肪分の除去能のみ注目され、これまで抗酸化性についてはほとんど検討されていないジャスミン茶葉の二種類を用いた。
まず、これら二種類の丁字およびジャスミン茶葉を夫々重量比で10倍の蒸留水で80℃に1時間熱して可溶成分を抽出してDPPHの反応率を測定した結果、図2に示す通りである。
ここで用いた丁字およびジャスミン茶葉の抽出液のDPPHへの反応性の測定法は、次の通りである。
(a) DPPH/エタノール溶液の濃度
DPPH 3mg/dlエタノール
(b) 対照側セルの溶液
エタノール
(c) 測定用試料
(ブランク試料)DPPH/エタノール4.0ml+1.0mlの蒸留水
(測定試料)上記ブランク試料に所定濃度の抽出液を添加した混合溶液
(d) 測定波長領域
400〜700nm(極太吸収波長、515nm)
(e) DPPHの反応率
DPPの反応率=(A0−A)/A0
ただし、Aは測定用試料の波長515nmにおける吸光度、A0はブランク液の波長515nmにおける吸光度。
(a) DPPH/エタノール溶液の濃度
DPPH 3mg/dlエタノール
(b) 対照側セルの溶液
エタノール
(c) 測定用試料
(ブランク試料)DPPH/エタノール4.0ml+1.0mlの蒸留水
(測定試料)上記ブランク試料に所定濃度の抽出液を添加した混合溶液
(d) 測定波長領域
400〜700nm(極太吸収波長、515nm)
(e) DPPHの反応率
DPPの反応率=(A0−A)/A0
ただし、Aは測定用試料の波長515nmにおける吸光度、A0はブランク液の波長515nmにおける吸光度。
以上の測定方法を用いての測定の結果を示す図1から、丁字、ジャスミン茶葉それぞれからの抽出液は、いずれも十分な抗酸化作用を有することがわかる。しかしジャスミン茶葉からの抽出液700ppmを含む試料は、丁字からの抽出液1,000ppmを含む試料とほぼ同じである。つまりジャスミン茶葉の抽出液は、丁字の抽出液よりもよりSOD活性が大であることがわかる。
以上の測定結果にもとづいて、清酒4容に対して、蒸留水にジャスミン茶葉の抽出液を10〜50%(容量比)混合した混合液を1容量添加したもの5mlについてのDPPHの反応率を測定した結果は、図2に示す通りである。
この図2に示すように、清酒にジャスミン茶葉よりの抽出液を混入したものは、十分なSOD活性を有する。
尚、図2において(A)はDPPH/エタノール(4ml)+酒/蒸留水(1ml)、(B)はDPPH/エタノール(4ml)+酒/5%ジャスミン茶葉抽出液(1ml)の測定結果を示すグラフである。
また、ジャスミン茶葉の抽出液の代わりに丁字の抽出液を用いる場合は、丁字の抽出液を15〜20%加えることにより、図2と同様の結果が得られる。
尚、以上述べた実験では、丁字あるいはジャスミン茶葉の抗酸化作用を有する物質の抽出に際し、蒸留水を加熱したが、加熱することなしに、所望時間浸すことにより抽出可能である。
以上の結果から明らかなように、清酒に丁字あるいはジャスミン茶葉の抽出液を混合した場合、清酒のみではほとんど見られなかったDPPHとの反応性が顕著である。
また、丁字、ジャスミン茶葉のうちでは、丁字の抽出液を添加した場合よりも、ジャスミン茶葉の抽出液を添加した場合の方が高活性であることがわかる。 また、丁字の抽出液は、かなり濃い褐色で、刺激臭を有する。一方ジャスミン茶葉の抽出液は、淡黄色で、柔らかい芳香を有する。また、この芳香の主成分であるジャスミンは、食後口腔内に残留する食物の脂肪分の除去作用を有し、更に体脂肪の低減作用を有するとされている。また、植物の葉や、果実部分には、カテキン等のフラボノイド類、ビタミン類が含有されている。
ジャスミン茶葉の抽出液は、清酒とほぼ同程度の淡黄色である。したがって、本発明において、特にジャスミン茶葉の抽出液を清酒に加えたものは、清酒本来の色調を損なうことがない。また、芳香に関してもジャスミン茶葉の抽出液は、清酒に混入しても異臭となることがないため好ましい。
以上の理由から、ジャスミン茶葉の抽出液を清酒に加えたものが最も望ましい。
しかし、清酒に限らず、焼酎その他の酒類に加えても十分な抗酸化作用が得られる。
また、丁字、ジャスミン茶葉に限らず、他の天然薬物においても本発明の方法を用いることにより抗酸化作用を有する抽出液を得ることは可能である。
前記実施例では、丁字またはジャスミン茶葉より抗酸化作用を有する物質の抽出の際、蒸留水に浸して80°に加熱したが、加熱温度は上記の温度に限らない。また加熱することなく抗酸化作用を有する物質の抽出も可能であり、比較的短時間で必要とする量の抽出が可能である。
以上述べたように、各種天然薬物のうちで、ジャスミン茶葉を用いた酒が、抗酸化作用や香りその他の点で好ましいことがわかる。
このジャスミン茶葉を用いた抗酸化作用を有する酒類(日本酒)について、日本酒とこの日本酒に対するジャスミン茶葉よりの抽出液の混入量と抗酸化作用についての実験を更に続けて行なった。即ち、日本酒にジャスミン茶を混入することによるDPPHへの反応性を求めたものが次の実験である。
A 実験
(a)DPPH/EtOH:3.0mg/100ml・EtOH 2.0ml
(b)サンプル 2.0ml
1 蒸留水
2 日本酒{(株)月桂冠 昭和の甘口 原材料:米・米麹・
醸造アルコール(アルコール分:13度以上14度未満}
3 日本酒+ジャスミン茶(0.1%)
4 日本酒+ジャスミン茶(0.5%)
5 日本酒+ジャスミン茶(1.0%)
6 日本酒+ジャスミン茶(10%)
7 日本酒+ジャスミン茶(20%)
ジャスミン茶の調整
10.0gのジャスミン茶葉(原材料:中国緑茶、ジャスミンの花)を100g湯で煮出す。2分間静置して抽出。冷蔵庫内にて冷却し、ディスポシリンジフィルター(0.45μm)で濾過する。
A 実験
(a)DPPH/EtOH:3.0mg/100ml・EtOH 2.0ml
(b)サンプル 2.0ml
1 蒸留水
2 日本酒{(株)月桂冠 昭和の甘口 原材料:米・米麹・
醸造アルコール(アルコール分:13度以上14度未満}
3 日本酒+ジャスミン茶(0.1%)
4 日本酒+ジャスミン茶(0.5%)
5 日本酒+ジャスミン茶(1.0%)
6 日本酒+ジャスミン茶(10%)
7 日本酒+ジャスミン茶(20%)
ジャスミン茶の調整
10.0gのジャスミン茶葉(原材料:中国緑茶、ジャスミンの花)を100g湯で煮出す。2分間静置して抽出。冷蔵庫内にて冷却し、ディスポシリンジフィルター(0.45μm)で濾過する。
測定方法
DPPH/EtOH(2.0ml)+(b):サンプル(2.0ml)の混合試料を30秒間攪拌した後、可視部吸光スペクトルの515nmの吸光度(A)を測定する。このとき対照試料として蒸留水を用い、同様にスペクトルを測定し515nmの吸光度(Ao)を算出する。
B 測定結果
尚、EtOHはエタノール
DPPH/EtOH(2.0ml)+(b):サンプル(2.0ml)の混合試料を30秒間攪拌した後、可視部吸光スペクトルの515nmの吸光度(A)を測定する。このとき対照試料として蒸留水を用い、同様にスペクトルを測定し515nmの吸光度(Ao)を算出する。
B 測定結果
尚、EtOHはエタノール
上記実験における各試料の分光吸光度は、図3乃至図9に示す通りである。
図5乃至図9に示すように、試料3の日本酒に0.1%のジャスミン茶葉の抽出液を加えたものは、波長515nmの吸光度が僅かにあるが、試料4〜7の0.5%、1.0%、10%、20%の抽出液を加えたものは、波長515nmの吸収は0である。
図5乃至図9に示すように、試料3の日本酒に0.1%のジャスミン茶葉の抽出液を加えたものは、波長515nmの吸光度が僅かにあるが、試料4〜7の0.5%、1.0%、10%、20%の抽出液を加えたものは、波長515nmの吸収は0である。
以上の実験結果から明らかなように、ジャスミン茶葉よりの抽出液を日本酒の0.5%以上混入することにより十分な抗酸化作用を有することがわかる。
また、ジャスミン茶葉よりの抽出液の混入によりジャスミンの特有の香りが生ずる。そして抽出液が日本酒の15%〜20%混入されると、ジャスミンの香りが比較的高くなり、日本酒特有の香り等が消される。
したがって、日本酒特有の香りや味を好む場合には、抽出液の混入量を日本酒に対して0.5%以上混入することにより十分な抗酸化作用を得られるようにすると共に、あまり多く混入しないように調整することにより、日本酒の香り等を残すようにすることが好ましい。一方、日本酒の香り等をあまり好まない場合には、15%〜20%の抽出液を混入して、日本酒特有の香り等を消し、ジャスミンの香りを楽しむことが望ましい。
このように、ジャスミン茶葉をそのまま混入することなく、その抽出液を用いることにより、好みによりその混入量を調整して用いることが好ましい。
また、蒸留酒は、日本酒のような独特の香りを有しないが、例えばジャスミンの香りの強さのコントロールが抽出液の調整によって可能になる。したがって、蒸留酒においても本発明製法のように、抽出液の混入により本発明の酒類を製造することが望ましい。
更に、本発明の蒸留酒の蒸留残渣に抗酸化物質を混入したものを原料として抗酸化作用を有する健康食品を製造する場合も、天然薬物としてジャスミンのような、好ましい香りを有する天然薬物を用いる際は、天然薬物よりの抗酸化作用を有する物質の抽出液を用いることによって、その有効性はもとより、香りのコントロールが可能になり望ましい。
その場合、前記実験結果は、日本酒に対するものであり、そのままの利用はできないとしても、前記実験と同様の実験をもとに、容易に所望の健康食品の製造が可能である。
本発明は、清酒等の酒類に適用することにより、酒類本来の味等を変色することなしに十分な抗酸化作用を有する健康的な飲料として利用し得る。
また蒸留残渣に天然薬物中の抗酸化物質を混入することにより、それを原料とした健康食品を作り得る。
Claims (5)
- 天然薬物より抽出した抗酸化作用を有する物質が混入された酒類。
- 天然薬物を水に加えて、この天然薬物より抗酸化物質を抽出した水溶液を酒類に添加することにより抗酸化作用を有する物質を含む酒類の製法。
- 天然薬物に含まれる抗酸化物質を含む蒸留酒の蒸留残渣を原料とした健康食品。
- 酒類の蒸留残渣に天然薬物を添加して前記蒸留残渣中にて天然薬物に含まれる抗酸化物質を抽出させることにより前記抗酸化物質を含む蒸留残渣を形成することを特徴とする請求項3の健康食品の製法。
- 天然薬物を蒸留水中に漬けて抗酸化物質を抽出した抽出液を蒸留酒の蒸留残渣に混入して前記抗酸化物質を含む蒸留残渣を形成することを特徴とする請求項3の健康食品。
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JP2004144293A JP2005261419A (ja) | 2004-02-20 | 2004-05-14 | 抗酸化作用を有する健康食品およびその製法 |
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- 2004-05-14 JP JP2004144293A patent/JP2005261419A/ja active Pending
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