JPH08301804A - ピロガロール誘導体、その製法及び用途 - Google Patents

ピロガロール誘導体、その製法及び用途

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JPH08301804A
JPH08301804A JP11041395A JP11041395A JPH08301804A JP H08301804 A JPH08301804 A JP H08301804A JP 11041395 A JP11041395 A JP 11041395A JP 11041395 A JP11041395 A JP 11041395A JP H08301804 A JPH08301804 A JP H08301804A
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butyl
ethyl
methyl
benzene
trihydroxy
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JP11041395A
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Koji Ichikawa
幸司 市川
Haruki Ozaki
晴喜 尾崎
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規なピロガロール系の多価フェノール化合
物を提供する。 【構成】 式(I)で示される化合物。 この化合物は、イソプロペニルフェノールと4−t−ブ
チルピロガロールを反応させることによって、製造でき
る。この化合物は、ポジ型レジストの低分子量アルカリ
可溶性成分として用いることができる。 【効果】 この化合物は、簡単な反応で純度よく製造で
きる。またこの化合物を含むポジ型レジスト組成物は、
レジスト諸性能のバランスがとれたものとなり、半導体
の微細加工に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばレジスト組成物
の一成分として有用な、多価フェノール化合物であるピ
ロガロール誘導体、それの製法、及びそれのレジスト組
成物への適用に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多価フェノール化合物は従来から多数知
られており、例えば特開昭 55-162728号公報(=USP 4,51
4,334)や特開昭 62-84035 号公報(=USP 4,894,432)に
は、複数のベンゼン環を有する多価フェノール化合物が
記載されている。しかし、こうした公知の多価フェノー
ル化合物は、長い製造工程を必要とし、また反応によっ
て得られるものの純度が低く、高純度に精製することが
困難であった。
【0003】一方、多価フェノール化合物を、半導体微
細加工用のレジスト組成物におけるアルカリ可溶性成分
である低分子量添加剤として用いる研究も行われている
(例えば、特開平 1-289946 号公報、特開平 2-2560 号
公報、特開平 3-200253 号公報など)。レジスト分野に
おけるこうした公知の添加剤は、レジスト組成物の他の
成分であるアルカリ可溶性樹脂や感光剤との組合せによ
っては、高感度化を試みると、解像度が低下したり、レ
ジストの耐熱性が低下したり、あるいは基板との密着性
が低下したりすることがあった。 このように、レジス
ト分野における従来の技術では、一つの性能を改良しよ
うとすると他の性能が低下することがあり、感度、解像
度、耐熱性などの諸性能のバランスにおいて、十分満足
しうるものとはいえなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的の一つ
は、簡単な反応により、高い純度で、新規な多価フェノ
ール化合物を製造し、提供することにある。
【0005】本発明の別の目的は、半導体微細加工用レ
ジスト組成物の低分子量アルカリ可溶性成分として有用
な、多価フェノール化合物であるピロガロール誘導体を
提供することにある。
【0006】さらに本発明のもう一つの目的は、 かか
るピロガロール誘導体を用いて、感度、解像度、耐熱性
などの諸性能のバランスがとれ、半導体の微細加工に適
したレジスト組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
行った結果、特定構造の芳香族テトラヒドロキシ化合物
を見いだし、しかもこの化合物は、容易に高純度で得ら
れ、レジスト組成物の添加剤として有用であることを見
いだし、本発明に至った。
【0008】したがって本発明は一つの見地から、次式
(I)で示される6−t−ブチル−1,2,3−トリヒ
ドロキシ−4−〔1−メチル−1−(ヒドロキシフェニ
ル)エチル〕ベンゼン(以下、簡単のため、化合物
(I)と呼ぶことがある)を提供するものである。
【0009】
【0010】また本発明は別の見地から、式(II)
【0011】
【0012】で示されるイソプロペニルフェノールと4
−t−ブチルピロガロールを反応させることにより、化
合物(I)を製造する方法をも提供する。
【0013】本発明はまたもう一つ別の見地から、化合
物(I)を有効成分とするレジスト用添加剤を提供し、
さらには、化合物(I)を含有するレジスト組成物をも
提供する。
【0014】本発明による化合物(I)は、イソプロペ
ニルフェノールと4−t−ブチルピロガロールとの反応
により、容易に高純度で製造することができる。この
際、イソプロペニルフェノールに対して、4−t−ブチ
ルピロガロールを0.8〜2のモル比で用いるのが好まし
く、さらには1〜1.5、とりわけ1〜1.1のモル比で用
いるのがより好ましい。
【0015】この反応は、酸触媒の使用により促進され
る。酸触媒は、無機酸、有機酸のいずれでもよく、例え
ば塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、p−トルエンス
ルホン酸などが挙げられる。なかでも塩酸が好ましく用
いられる。 酸触媒は、イソプロペニルフェノールに対
して、通常0.001〜0.1モル倍の範囲、好ましくは
0.001〜0.05モル倍の範囲で使用される。
【0016】またこの反応は、通常溶媒中で行われる。
反応溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレンのよ
うな芳香族溶媒、特に芳香族炭化水素溶媒が好ましく用
いられ、なかでもトルエンが好ましい。反応溶媒、特に
芳香族溶媒は、イソプロペニルフェノールと4−t−ブ
チルピロガロールの合計量を基準として、一般的には
0.25〜5重量倍の範囲で、好ましくは1〜4重量倍、
さらに好ましくは2〜3重量倍の範囲で使用される。
【0017】この反応は、一般に大気圧下及び常温下で
進行し、5〜60分程度行われる。芳香族溶媒を用いた
場合は、反応の進行に伴って化合物(I)が沈澱してく
る。これを固液分離することにより、化合物(I)が得
られる。 したがって化合物(I)は、芳香族溶媒、特
に芳香族炭化水素溶媒、好ましくはベンゼン、トルエン
又はキシレン、さらに好ましくはトルエンからの晶析に
よって、精製することができる。
【0018】こうして得られる化合物(I)は、原料の
イソプロペニルフェノールにおける水酸基とイソプロペ
ニルとの位置関係によって、6−t−ブチル−1,2,
3−トリヒドロキシ−4−〔1−メチル−1−(2−、
3−又は4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンと
なりうる。なかでも、p−イソプロペニルフェノールか
ら得られる6−t−ブチル−1,2,3−トリヒドロキ
シ−4−〔1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル〕ベンゼン及びm−イソプロペニルフェノー
ルから得られる6−t−ブチル−1,2,3−トリヒド
ロキシ−4−〔1−メチル−1−(3−ヒドロキシフェ
ニル)エチル〕ベンゼンは重要である。
【0019】化合物(I)は、レジスト、特にアルカリ
可溶性ノボラック樹脂及びo−キノンジアジドスルホン
酸エステル系感光剤を含有するポジ型レジスト組成物に
おいて、低分子量アルカリ可溶性成分となる添加剤とし
て有用である。こうしたポジ型レジスト組成物は、紫外
線や遠紫外線(エキシマーレーザー等を含む)などの放
射線に感応し、半導体の微細加工に用いられる。
【0020】レジスト組成物を構成するアルカリ可溶性
ノボラック樹脂は、フェノール性水酸基を少なくとも1
個有する化合物とアルデヒドとを、酸触媒の存在下に縮
合させて得られるものである。その種類は特に限定され
るものでなく、レジスト分野で用いられる各種のもので
あることができる。ノボラック樹脂の原料となるフェノ
ール系化合物としては、例えば、o−、m−又はp−ク
レゾール、2,5−、3,5−又は3,4−キシレノー
ル、2,3,5−トリメチルフェノール、2−t−ブチ
ル−5−メチルフェノールなどが挙げられる。また、ノ
ボラック樹脂のもう一方の原料であるアルデヒドとして
は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキサ
ールのような脂肪族アルデヒド及び、ベンズアルデヒ
ド、サリチルアルデヒドのような芳香族アルデヒドが挙
げられる。特に、ホルムアルデヒドは約37重量%の水
溶液として工業的に量産されており、好適に用いられ
る。
【0021】こうしたフェノール系化合物の1種又は2
種以上と、アルデヒドの1種又は2種以上とを、酸触媒
の存在下で縮合させることにより、ノボラック樹脂が得
られる。酸触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸のような
無機酸、シュウ酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸のよ
うな有機酸、酢酸亜鉛のような二価金属塩などが挙げら
れる。縮合反応は常法に従って行うことができ、例えば
60〜120℃の範囲の温度で2〜30時間程度行われ
る。また、反応はバルクで行っても、適当な溶媒中で行
ってもよい。
【0022】得られるノボラック樹脂は、レジストの現
像残渣を少なくするなどの目的で、例えば分別などの操
作を施して、 そのゲル浸透クロマトグラフィー(GP
C)(UV254nmの検出器を使用)によるパターンに
おいて、ポリスチレン換算分子量で900以下の成分の
面積比が、未反応のフェノール系化合物のパターン面積
を除く全パターン面積に対して25%以下、さらには2
0%以下となるようにしておくのが好ましい。 分別を
行う場合、縮合により得られたノボラック樹脂を、良溶
媒、例えばメタノールやエタノールのようなアルコール
類、アセトンやメチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトンのようなケトン類、エチルセロソルブのようなエ
チレングリコールエーテル類、エチルセロソルブアセテ
ートのようなエチレングリコールエーテルエステル類、
テトラヒドロフランのようなエーテル類などに溶解し、
この溶液を水中に注いで高分子量成分を沈澱させる方
法、あるいはこの溶液を、ペンタンやヘキサン、ヘプタ
ンのような貧溶媒と混合して分液する方法などが採用で
きる。
【0023】レジスト組成物を構成する感光剤は、芳香
族ポリヒドロキシ化合物のo−キノンジアジドスルホン
酸エステルである。 エステル化される芳香族ポリヒド
ロキシ化合物は、例えば、トリヒドロキシベンゾフェノ
ン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ペンタヒドロキ
シベンゾフェノンのようなポリヒドロキシベンゾフェノ
ン類、2,4,4−トリメチル−2′,4′,7−トリ
ヒドロキシフラバン、2,4,4−トリメチル−2′,
3′,4′,7,8−ペンタヒドロキシフラバン、 6
−ヒドロキシ−4a−(2,4−ジヒドロキシフェニル)
−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン−
9−スピロ−1′−シクロヘキサンのようなポリヒドロ
キシフラバン類、その他、2〜4個のベンゼン環を脂肪
族炭化水素系の連結基で結合し、芳香族水酸基を2個以
上有する化合物などであることができる。このような芳
香族ポリヒドロキシ化合物を、o−キノンジアジドスル
ホン酸ハライド、例えば、1,2−ナフトキノンジアジ
ド−5−又は−4−スルホン酸クロライド、1,2−ベ
ンゾキノンジアジド−4−スルホン酸クロライドなどと
縮合させたものが、感光剤となりうる。さらに具体的な
感光剤としては、例えば、特開平 2-32352号公報(=USP
5,124,228)、特開平 2-103543号公報(=EP-A-363,978)、
特開平 2-269351 号公報(=USP 5,290,656)、特開平 3-1
85447 号公報(=USP 5,283,155)、特開平 4-295472号公
報(=EP-A-505,987) 、特開平 5-323597号公報(=EP-A-57
0,884) 、特開平 6-167805 号公報(=EP-A-573,056) な
どに記載されるものが挙げられる。
【0024】化合物(I)をレジスト組成物の添加剤と
して用いる場合、その量は、レジスト組成物中の全固形
分の量を基準に、 3〜40重量%の範囲とするのが好
ましい。またレジスト組成物における感光剤の量は、レ
ジスト組成物中の全固形分の量を基準に、10〜50重
量%の範囲とするのが好ましい。
【0025】レジスト液の調製は、感光剤、ノボラック
樹脂及び化合物(I)、 あるいは必要に応じてさらに
その他の成分を、溶剤に混合し、溶解することにより行
われる。ここで用いる溶剤は、適当な乾燥速度を有し、
溶剤が蒸発したあとに均一で平滑な塗膜を与えるものが
好ましい。このような溶剤としては、例えば、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルセ
ロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテートのよ
うなグリコールエーテルエステル類、酢酸n−アミル、
酢酸エチル、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、γ−ブチ
ロラクトンのようなエステル類、 2−ヘプタノン、シ
クロヘキサノンのようなケトン類、その他、特開平 2-2
20056 号公報に記載のもの、特開平 4-362645 号公報に
記載のもの、特開平 4-367863 号公報に記載のものなど
が挙げられる。溶剤としては、それぞれの化合物を単独
で、又は2種以上混合して用いることができる。
【0026】こうして得られるレジスト組成物は、必要
に応じてさらに他の添加物として、ノボラック樹脂以外
のアルカリ可溶性樹脂、化合物(I)以外のアルカリ可
溶性成分、染料などを含有することもできる。
【0027】
【実施例】次に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら
限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を
表す%及び部は、特にことわらないかぎり重量基準であ
る。
【0028】参考例: ノボラック樹脂の製造 四つ口フラスコに、m−クレゾール148.5部、p−ク
レゾール121.5部、メチルイソブチルケトン252
部、10%シュウ酸水溶液37.0部及び90%酢酸水溶
液84.8部を仕込み、100℃の油浴で加熱攪拌しなが
ら、37%ホルマリン129.5部を40分かけて滴下
し、さらに15時間反応させた。 その後水洗、脱水し
て、ノボラック樹脂を42.3%含有するメチルイソブチ
ルケトン溶液466部を得た。GPCによるポリスチレ
ン換算重量平均分子量は4300であった。
【0029】この溶液450部を、5リットルの底抜き
セパラブルフラスコに仕込み、 さらにメチルイソブチ
ルケトン909.6部及びn−ヘプタン996.1部を加え
て、60℃で30分間攪拌したあと、静置し、分液し
た。分液で得られた下層のマスに2−ヘプタノンを38
0部加え、メチルイソブチルケトン及びn−ヘプタンを
エバポレーターにより除去して、ノボラック樹脂の2−
ヘプタノン溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算
重量平均分子量は9000であり、ポリスチレン換算分
子量で900以下の範囲の面積比は、全パターン面積に
対して14%であった。
【0030】合成例1: 6−t−ブチル−1,2,3
−トリヒドロキシ−4−〔1−メチル−1−(4−ヒド
ロキシフェニル)エチル〕ベンゼン(化合物a)の製造 100mlの三つ口フラスコに、p−イソプロペニルフェ
ノール6.71g、純度91%の4−t−ブチルピロガロ
ール10.01g、10%塩酸0.91g及びトルエン4
1.80gを仕込み、10分間攪拌した。反応後、析出し
た結晶を濾過し、次にイオン交換水で洗浄して脱金属を
行った。得られた湿潤ケーキ30gを45℃で一昼夜減
圧乾燥して、15.2gの化合物aを得た。
【0031】1H−NMR(ジメチルスルホキシド)
δ(ppm) :1.31 (s, 9H); 1.55 (s, 6H); 6.57 (d, 8.6
Hz, 2H);6.65 (s, 1H); 6.92 (d, 8.6 Hz, 2H); 7.26
(s, 1H);7.76 (s, 1H); 7.77 (s, 1H); 8.95 (s, 1H).
【0032】合成例2: 6−t−ブチル−1,2,3
−トリヒドロキシ−4−〔1−メチル−1−(3−ヒド
ロキシフェニル)エチル〕ベンゼン(化合物b)の製造 100mlの三つ口フラスコに、 純度86%のm−イソ
プロペニルフェノール7.80g、純度91%の4−t−
ブチルピロガロール10.01g、 10%塩酸0.18g
及びトルエン44.53gを仕込み、10分間攪拌した。
反応後、析出した結晶を濾過し、次にイオン交換水で洗
浄して脱金属を行った。得られた湿潤ケーキ30gを4
5℃で一昼夜減圧乾燥して、15.8gの化合物bを得
た。
【0033】1H−NMR(ジメチルスルホキシド)
δ(ppm) :1.34 (s, 9H); 1.55 (s, 6H); 6.51 (d, 2 H
z, 1H);6.57 (s, 1H); 6.60 (d, 2 Hz, 1H); 6.70 (s,
1H);6.97 (dd, J = 2.2 Hz, 1H); 7.32 (s, 1H);7.77
(s, 1H); 7.78 (s, 1H); 8.98 (s, 1H).
【0034】適用例1及び2 参考例で得たノボラック樹脂の2−ヘプタノン溶液を固
形分換算で15部、感光剤としての4,4′−メチレン
ビス〔2−(4−ヒドロキシベンジル)−3,6−ジメ
チルフェノール〕と1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホン酸クロリドとのモル比1:2の縮合物5部、
同じく感光剤としての6−ヒドロキシ−4a−(2,4−
ジヒドロキシフェニル)−1,2,3,4,4a,9a−ヘ
キサヒドロキサンテン−9−スピロ−1′−シクロヘキ
サン(下式の構造を有する)
【0035】
【0036】と1,2−ナフトキノンジアジド−5−ス
ルホン酸クロリドとのモル比1:3の縮合物1部、添加
剤としての化合物a又は化合物bを3.9部、及び2−ヘ
プタノンを、2−ヘプタノンが合計で50部となるよう
に混合し、溶解した。この液を孔径0.2μm のフッ素樹
脂製フィルターで濾過して、レジスト液を調製した。
【0037】常法により洗浄したシリコンウェハーに、
回転塗布器を用いて上記レジスト液を乾燥後の膜厚が
1.1μm となるように塗布し、ホットプレートにて90
℃で1分間ベークした。次いで、365nm(i線)の露
光波長を有する縮小投影露光器〔(株)ニコン製品、NS
R 1755i 7A、NA=0.5〕を用いて、露光量を段階的に変化
させて露光した。次にこのウェハーを、ホットプレート
にて110℃で1分間ベークした。これを現像液"SOPD"
〔住友化学工業(株)製品〕で1分間現像して、ポジ型
パターンを得た。このポジ型パターンにつき、以下のよ
うにして評価し、結果を表1に示した。
【0038】実効感度: 0.50μm のラインアンドス
ペースパターンが1:1になる露光量で表示した。
【0039】解像度: ラインアンドスペースパターン
が1:1になる露光量(実効感度)で、膜減りなく分離
するラインアンドスペースパターンの最小寸法を、走査
型電子顕微鏡で測定した。
【0040】プロファイル: 実効感度における0.45
μm ラインアンドスペースパターンの断面形状を走査型
電子顕微鏡で観察した。
【0041】フォーカス(焦点深度): 実効感度にお
いて、0.40μm ラインアンドスペースパターンが膜減
りなく分離する焦点の幅を、走査型電子顕微鏡で測定し
た。
【0042】スカム: 走査型電子顕微鏡でスカム(現
像残渣)の有無を観察した。
【0043】γ値: 露光量の対数に対する規格化膜厚
(=残膜厚/初期膜厚)をプロットし、その傾きθを求
め、 tanθをγ値とした。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明による6−t−ブチル−1,2,
3−トリヒドロキシ−4−〔1−メチル−1−(ヒドロ
キシフェニル)エチル〕ベンゼンは、レジスト組成物の
低分子量アルカリ可溶性成分として有用である。この化
合物は、簡単な反応で純度よく製造できる。そして、こ
の化合物を含有するポジ型レジスト組成物は、感度、解
像度、γ値、プロファイルなどの諸性能のバランスに優
れ、また現像時のスカム(現像残渣)がないなど、半導
体の微細加工に適したものである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) で示される6−t−ブチル−1,2,3−トリヒドロキ
    シ−4−〔1−メチル−1−(ヒドロキシフェニル)エ
    チル〕ベンゼン。
  2. 【請求項2】6−t−ブチル−1,2,3−トリヒドロ
    キシ−4−〔1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニ
    ル)エチル〕ベンゼン。
  3. 【請求項3】6−t−ブチル−1,2,3−トリヒドロ
    キシ−4−〔1−メチル−1−(3−ヒドロキシフェニ
    ル)エチル〕ベンゼン。
  4. 【請求項4】イソプロペニルフェノールと4−t−ブチ
    ルピロガロールを反応させることを特徴とする、請求項
    1記載の6−t−ブチル−1,2,3−トリヒドロキシ
    −4−〔1−メチル−1−(ヒドロキシフェニル)エチ
    ル〕ベンゼンの製造方法。
  5. 【請求項5】イソプロペニルフェノールに対し、4−t
    −ブチルピロガロールを0.8〜2のモル比で用い、酸触
    媒の存在下で反応させる請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】芳香族溶媒中で反応を行う請求項4又は5
    記載の方法。
  7. 【請求項7】イソプロペニルフェノールと4−t−ブチ
    ルピロガロールの合計量に対して、芳香族溶媒を0.25
    〜5重量倍使用する請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】請求項1記載の6−t−ブチル−1,2,
    3−トリヒドロキシ−4−〔1−メチル−1−(ヒドロ
    キシフェニル)エチル〕ベンゼンを有効成分とするレジ
    スト用添加剤。
  9. 【請求項9】請求項1記載の6−t−ブチル−1,2,
    3−トリヒドロキシ−4−〔1−メチル−1−(ヒドロ
    キシフェニル)エチル〕ベンゼンを含有することを特徴
    とするレジスト組成物。
  10. 【請求項10】さらに、アルカリ可溶性ノボラック樹脂
    及びo−キノンジアジドスルホン酸エステル系感光剤を
    含有し、ポジ型である請求項9記載の組成物。
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JP11041395A Pending JPH08301804A (ja) 1995-05-09 1995-05-09 ピロガロール誘導体、その製法及び用途

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113443969A (zh) * 2021-05-19 2021-09-28 辽宁靖帆新材料有限公司 树脂法制备4-[1-(4-羟苯基)-1-甲基-乙基]邻苯三酚的方法
CN113620786A (zh) * 2021-05-19 2021-11-09 辽宁靖帆新材料有限公司 一种酸法合成多羟基酚类化合物的方法

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