JPH0920708A - 芳香族ポリヒドロキシ化合物及びその製造方法 - Google Patents

芳香族ポリヒドロキシ化合物及びその製造方法

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JPH0920708A
JPH0920708A JP7173408A JP17340895A JPH0920708A JP H0920708 A JPH0920708 A JP H0920708A JP 7173408 A JP7173408 A JP 7173408A JP 17340895 A JP17340895 A JP 17340895A JP H0920708 A JPH0920708 A JP H0920708A
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compound
reaction
butyl
methylphenol
solvent
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JP7173408A
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Koji Ichikawa
幸司 市川
Haruki Ozaki
晴喜 尾崎
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な芳香族テトラヒドロキシ化合物を提供
する。 【解決手段】 式(I)で示される化合物。 この化合物は、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド
と2−t−ブチル−5−メチルフェノールを反応させる
ことによって、製造できる。 【効果】 この化合物は、感光性樹脂組成物のアルカリ
可溶性低分子量添加剤として用いることができ、またキ
ノンジアジドスルホン酸エステル化して、同組成物の感
光剤として用いることもできる。この化合物をキノンジ
アジドスルホン酸エステル化すると、ジヒドロキシベン
ジリデン側にある2個の水酸基が選択的にエステル化さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば感光性樹脂
組成物の原料ないしは一成分として有用な、芳香族ポリ
ヒドロキシ化合物、及びそれの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、フェノール性水酸基を有する化
合物をキノンジアジドスルホン酸エステル化し、そのエ
ステルを感光剤として含有する感光性樹脂組成物からレ
ジスト膜を形成して、半導体の微細加工に用いることは
公知であり、フェノール性水酸基を有する種々の化合物
が提案されている。しかしながら、特に分子内に複数の
フェノール性水酸基を有する芳香族ポリヒドロキシ化合
物は、通常、一部のフェノール性水酸基だけを選択的に
エステル化するのが困難であった。
【0003】一方、芳香族ポリヒドロキシ化合物を、半
導体微細加工用感光性樹脂組成物におけるアルカリ可溶
性の低分子量添加剤として用い、レジストの高感度化を
はかる研究も行われている(例えば、特開平 1-289946
号公報、特開平 2-2560 号公報、特開平 3-200253 号公
報など)。しかしながら、これら公知の添加剤を用いた
場合、感光性樹脂組成物の他の成分であるアルカリ可溶
性樹脂や感光剤との組合せによっては、高感度化を試み
ると、解像度が低下したり、レジストの耐熱性が低下し
たり、あるいは基板との密着性が低下したりすることが
あった。このように、感光性樹脂組成物における従来の
技術では、一つの性能を改良しようとすると他の性能が
低下することがあり、感度、解像度、耐熱性などの諸性
能のバランスにおいて、必ずしも満足しうるものとはい
えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、半導
体微細加工用感光性樹脂組成物におけるアルカリ可溶性
の低分子量添加剤として用いることができ、またキノン
ジアジドスルホン酸エステル化した場合に、一部のフェ
ノール性水酸基の選択的エステル化が達成され、したが
って半導体微細加工用感光性樹脂組成物における感光剤
としても用いることができる芳香族ポリヒドロキシ化合
物を製造し、提供することにある。
【0005】本発明者らは鋭意研究を行った結果、特定
構造の芳香族ポリヒドロキシ化合物を見出し、しかもこ
の化合物は、感光性樹脂組成物におけるアルカリ可溶性
の低分子量添加剤として用いることができ、またキノン
ジアジドスルホン酸エステル化した場合に、フェノール
性水酸基のある部分が選択的にエステル化されることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、一
つの見地から、4,4′−(3,4−ジヒドロキシベン
ジリデン)−ビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノ
ール)を提供するものである。この化合物は次式(I)
の構造を有し、以下簡単のため、化合物(I)と呼ぶこ
とがある。
【0007】
【0008】また本発明は、別の見地から、3,4−ジ
ヒドロキシベンズアルデヒドと2−t−ブチル−5−メ
チルフェノールを反応させることにより、化合物(I)
を製造する方法をも提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明による化合物(I)は、
3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドと2−t−ブチ
ル−5−メチルフェノールとの反応により、製造するこ
とができる。この反応においては、3,4−ジヒドロキ
シベンズアルデヒドに対し、2−t−ブチル−5−メチ
ルフェノールを1.8〜4のモル比で用いるのが好まし
く、さらには2〜2.5、とりわけ2〜2.2のモル比で用
いるのが一層好ましい。
【0010】この反応は、酸触媒の使用により促進され
る。酸触媒は、無機酸、有機酸のいずれでもよく、例え
ば、塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、p−トルエン
スルホン酸などが挙げられる。なかでも、塩酸、硫酸又
はp−トルエンスルホン酸が好ましく用いられる。酸触
媒は、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド1モルに
対して、通常0.005〜0.2モル倍の範囲、好ましくは
0.01〜0.1モル倍の範囲で使用される。
【0011】またこの反応は、通常溶媒中で行われる。
反応溶媒としては、アルコール類、それも炭素数3以下
のアルコール類が好ましく、とりわけメタノールが好ま
しく用いられる。反応溶媒、特にアルコール溶媒は、
3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドと2−t−ブチ
ル−5−メチルフェノールの合計量を基準として、一般
には0.25〜5重量倍の範囲、好ましくは0.5〜2重量
倍の範囲、さらに好ましくは0.5〜1重量倍の範囲で使
用される。
【0012】この反応は、一般に大気圧下及び加温下で
進行するが、通常は還流下で、2〜6時間程度行われ
る。
【0013】化合物(I)をそのまま、又はキノンジア
ジドスルホン酸エステル化して、半導体微細加工用感光
性樹脂組成物の成分として用いる場合は、反応後、金属
の低減化処理を施しておくのが好ましい。例えば、水に
対する溶解度が9g/100g以下である有機溶媒に反
応生成物を溶解し、水洗分液して金属の低減化を行うこ
とができる。ここで、水に対する溶解度が9g/100
g以下とは、20℃の水100gに溶ける最大量が9g
以下であることを意味する。かかる溶媒としては、例え
ば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミルのよ
うな酢酸エステル類、メチルイソブチルケトン、2−ヘ
プタノンのようなケトン類などが挙げられ、なかでも酢
酸エチルが好ましく用いられる。
【0014】反応によって得られた、又はさらに後処
理、例えば前述のような金属低減化処理を施した溶液か
らは、濃縮、晶析、水を加えて析出させる方法など、任
意の操作によって、化合物(I)を取り出すことができ
る。なかでも、芳香族溶媒からの晶析が好ましく採用さ
れる。 ここで用いる芳香族溶媒は、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒が好ましく、
とりわけトルエンが好ましい。
【0015】化合物(I)は、感光性樹脂組成物、特に
アルカリ可溶性ノボラック樹脂及びo−キノンジアジド
系感光剤を含有するポジ型感光性樹脂組成物において、
アルカリ可溶性の低分子量添加剤として用いることがで
きる。こうしたポジ型感光性樹脂組成物は、紫外線や遠
紫外線(エキシマーレーザー等を含む)などの放射線に
感応し、半導体の微細加工に用いられる。
【0016】また化合物(I)は、キノンジアジドスル
ホン酸エステル化して、上記のような感光性樹脂組成物
における感光剤として用いることもできる。キノンジア
ジドスルホン酸エステル化、特に化合物(I)に対して
約2モル倍又はそれ以上のキノンジアジドスルホン酸ハ
ライドを用いたエステル化により、化合物(I)は、ジ
ヒドロキシベンジリデン骨格側のフェノール性水酸基が
選択的にエステル化され、これを感光剤として用いるこ
とにより、高性能の感光性樹脂組成物が得られる。
【0017】感光性樹脂組成物を構成するアルカリ可溶
性ノボラック樹脂は、フェノール性水酸基を少なくとも
1個有する化合物とアルデヒドとを、酸触媒の存在下に
縮合させて得られるものである。その種類は特に限定さ
れず、レジスト分野で用いられる各種のものであること
ができる。ノボラック樹脂の原料となるフェノール系化
合物としては、例えば、o−、m−又はp−クレゾー
ル、2,5−、3,5−又は3,4−キシレノール、
2,3,5−トリメチルフェノール、2−t−ブチル−
5−メチルフェノールなどが挙げられる。また、ノボラ
ック樹脂のもう一方の原料であるアルデヒドとしては、
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキサール
のような脂肪族アルデヒド及び、ベンズアルデヒド、サ
リチルアルデヒドのような芳香族アルデヒドが挙げられ
る。特に、ホルムアルデヒドは約37重量%の水溶液と
して工業的に量産されており、好適に用いられる。
【0018】こうしたフェノール系化合物の1種又は2
種以上と、アルデヒドの1種又は2種以上とを、酸触媒
の存在下で縮合させることにより、ノボラック樹脂が得
られる。酸触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸のような
無機酸、シュウ酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸のよ
うな有機酸、酢酸亜鉛のような二価金属塩などが挙げら
れる。縮合反応は常法に従って行うことができ、例えば
60〜120℃の範囲の温度で2〜30時間程度行われ
る。また、反応はバルクで行っても、適当な溶媒中で行
ってもよい。
【0019】得られるノボラック樹脂は、レジストの現
像残渣を少なくするなどの目的で、例えば分別などの操
作を施して、 そのゲル浸透クロマトグラフィー(GP
C)(UV254nmの検出器を使用)によるパターンに
おいて、ポリスチレン換算分子量で900以下の成分の
面積比が、未反応のフェノール系化合物のパターン面積
を除く全パターン面積に対して25%以下、さらには2
0%以下となるようにしておくのが好ましい。分別を行
う場合は、縮合により得られたノボラック樹脂を、良溶
媒、例えばメタノールやエタノールのようなアルコール
類、アセトンやメチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトンのようなケトン類、エチルセロソルブのようなエ
チレングリコールエーテル類、エチルセロソルブアセテ
ートのようなエチレングリコールエーテルエステル類、
テトラヒドロフランのようなエーテル類などに溶解し、
この溶液を水中に注いで高分子量成分を沈澱させる方
法、あるいはこの溶液を、ペンタンやヘキサン、ヘプタ
ンのような貧溶媒と混合して分液する方法などが採用で
きる。
【0020】化合物(I)を感光性樹脂組成物における
アルカリ可溶性低分子量添加剤として用いる場合、感光
性樹脂組成物を構成する感光剤は、多価フェノール化合
物のo−キノンジアジドスルホン酸エステルである。エ
ステル化される多価フェノール化合物は、例えば、トリ
ヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン、ペンタヒドロキシベンゾフェノンのようなポリ
ヒドロキシベンゾフェノン類、2,4,4−トリメチル
−2′,4′,7−トリヒドロキシフラバン、2,4,
4−トリメチル−2′,3′,4′,7,8−ペンタヒ
ドロキシフラバン、 6−ヒドロキシ−4a−(2,4−
ジヒドロキシフェニル)−1,2,3,4,4a,9a−ヘ
キサヒドロキサンテン−9−スピロ−1′−シクロヘキ
サンのようなポリヒドロキシフラバン類、その他、2〜
4個のベンゼン環を脂肪族炭化水素系の連結基で結合
し、フェノール性水酸基を分子内に2個以上有する化合
物などであることができる。このような多価フェノール
化合物を、o−キノンジアジドスルホン酸ハライド、例
えば、1,2−ナフトキノンジアジド−5−又は−4−
スルホン酸クロライド、1,2−ベンゾキノンジアジド
−4−スルホン酸クロライドなどと縮合させたものが、
感光剤となりうる。
【0021】また、本発明による化合物(I)をキノン
ジアジドスルホン酸エステル化する場合は、化合物
(I)を、 o−キノンジアジドスルホン酸ハライド、
例えば、1,2−ナフトキノンジアジド−5−又は−4
−スルホン酸クロライド、1,2−ベンゾキノンジアジ
ド−4−スルホン酸クロライドなどと縮合させればよ
い。この際、化合物(I)に対して、o−キノンジアジ
ドスルホン酸ハライドを1.8〜4のモル比で用いるのが
好ましく、なかでも2〜3、さらには2〜2.2のモル比
で用いるのが一層好ましい。
【0022】このエステル化反応は、一般に塩基の存在
下で行われる。ここで用いる塩基としては、トリメチル
アミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、
N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアニリ
ン、ピリジンのようなアミン類、炭酸ナトリウム、炭酸
水素ナトリウムのような無機塩基などが挙げられる。塩
基は、o−キノンジアジドスルホン酸ハライドに対し、
通常1〜1.5のモル比、好ましくは1.05〜1.3のモル
比で用いられる。
【0023】また、このエステル化反応は通常、溶媒中
で行われる。 反応溶媒としては、1,4−ジオキサ
ン、テトラヒドロフランのようなエーテル類、酢酸アミ
ル、γ−ブチロラクトンのようなエステル類、アセト
ン、2−ヘプタノンのような脂肪族ケトン類などが挙げ
られる。これらはそれぞれ単独で、又は2種以上組み合
わせて用いることができるが、とりわけ1,4−ジオキ
サンが好ましい。反応溶媒は、化合物(I)とo−キノ
ンジアジドスルホン酸ハライドの合計量を基準に、通常
は2〜6重量倍の範囲で、好ましくは3〜5重量倍、さ
らに好ましくは4〜5重量倍の範囲で使用される。
【0024】エステル化反応終了後は、酢酸のような酸
で中和し、固形物を濾過したあと、濾液を薄い酸水溶
液、例えば1重量%程度の濃度の酢酸水溶液と混合すれ
ば、目的物であるエステルが沈澱してくる。これを濾
過、水洗及び乾燥して、エステルを得ることができる。
【0025】こうして得られる化合物(I)のキノンジ
アジドスルホン酸エステルを感光性樹脂組成物における
感光剤として用いる場合、必要に応じて、上記した他の
感光剤と組み合わせて用いることもできる。
【0026】化合物(I)を感光性樹脂組成物の添加剤
として用いる場合、その量は、感光性樹脂組成物中の全
固形分の量を基準に、3〜40重量%の範囲とするのが
好ましい。 また、化合物(I)を添加剤として用いる
場合及びそれをキノンジアジドスルホン酸エステル化し
て感光剤として用いる場合を含めて、感光性樹脂組成物
における感光剤の量は、感光性樹脂組成物中の全固形分
の量を基準に、10〜50重量%の範囲とするのが好ま
しい。
【0027】レジスト液の調製は、感光剤、ノボラック
樹脂、及び必要により化合物(I)などの低分子量添加
剤、あるいは必要に応じてさらにその他の成分を、溶剤
に混合し、溶解することにより行われる。用いる溶剤
は、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発したあとに均一
で平滑な塗膜を与えるものが好ましい。このような溶剤
としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、エチルセロソルブアセテート、メチ
ルセロソルブアセテートのようなグリコールエーテルエ
ステル類、 酢酸n−アミル、酢酸エチル、乳酸エチ
ル、ピルビン酸エチル、γ−ブチロラクトンのようなエ
ステル類、2−ヘプタノン、シクロヘキサノンのような
ケトン類、 その他、特開平 2-220056 号公報に記載の
もの、特開平4-362645 号公報に記載のもの、特開平 4-
367863 号公報に記載のものなどが挙げられる。溶剤と
しては、それぞれの化合物を単独で、又は2種以上混合
して用いることができる。
【0028】こうして得られる感光性樹脂組成物は、必
要に応じてさらに、他の添加物として、ノボラック樹脂
以外のアルカリ可溶性樹脂、化合物(I)以外のアルカ
リ可溶性成分、染料などを含有することもできる。
【0029】
【実施例】次に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら
限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を
表す%及び部は、特にことわらないかぎり重量基準であ
る。
【0030】実施例1 300mlの三つ口フラスコに、2−t−ブチル−5−メ
チルフェノール6.91g、3,4−ジヒドロキシベンズ
アルデヒド16.43g、p−トルエンスルホン酸1.90
g及びメタノール50gを仕込み、還流下で4時間攪拌
した。冷却後、水50gを加え、析出した結晶を濾過し
たあと、50%メタノール水50gで洗浄した。さら
に、この固体を50%メタノール水50g中で攪拌して
洗浄し、濾過する操作(リパルプ処理)を3回行った。
得られたウェットケーキ45.8gを45℃で一昼夜減圧
乾燥して、20.2gの4,4′−(3,4−ジヒドロキ
シベンジリデン)−ビス(2−t−ブチル−5−メチル
フェノール)を得た。
【0031】実施例2 5リットルの三つ口フラスコに、 2−t−ブチル−
5−メチルフェノール525.6g、3,4−ジヒドロキ
シベンズアルデヒド221g、p−トルエンスルホン酸
15.2g及びメタノール373gを仕込み、還流下で4
時間攪拌した。その後反応液に、酢酸エチル1150
g、トルエン850g及び蒸留水850gを投入して水
洗した。有機層を濃縮し、析出した結晶を濾過したあ
と、この結晶をトルエン1000gで洗浄し、さらにト
ルエン1000gでの洗浄をもう一度繰り返した。得ら
れたウェットケーキ750gを45℃で一昼夜減圧乾燥
して、564gの4,4′−(3,4−ジヒドロキシベ
ンジリデン)−ビス(2−t−ブチル−5−メチルフェ
ノール)を得た。
【0032】質量分析値: MS 448 融点: 218℃1 H−NMR(アセトン) δ(ppm) :1.24 (s, 24H);
2.05 (s, 6H); 5.42 (s, 1H);6.35 (dd, J = 8.2 Hz, 1
H);6.55 (d, J = 2 Hz, 1H); 6.64 (s, 2H);6.72 (d, J
= 8 Hz, 1H); 6.76 (s, 2H);7.61 (brs, 2H); 7.95 (b
rs, 2H).
【0033】参考例1: ノボラック樹脂の製造 四つ口フラスコに、m−クレゾール148.5部、p−ク
レゾール121.5部、メチルイソブチルケトン252
部、10%シュウ酸水溶液37.0部及び90%酢酸水溶
液84.8部を仕込み、100℃の油浴で加熱攪拌しなが
ら、37%ホルマリン129.5部を40分かけて滴下
し、さらに15時間反応させた。その後、水洗、脱水し
て、ノボラック樹脂を42.3%含有するメチルイソブチ
ルケトン溶液466部を得た。GPCによるポリスチレ
ン換算重量平均分子量は 4,300であった。
【0034】この溶液450部を底抜きセパラブルフラ
スコに仕込み、さらにメチルイソブチルケトン909.6
部及びn−ヘプタン996.1部を加えて、60℃で30
分間攪拌したあと静置し、分液した。分液で得られた下
層のマスに2−ヘプタノンを380部加え、メチルイソ
ブチルケトン及びn−ヘプタンをエバポレーターにより
除去して、ノボラック樹脂の2−ヘプタノン溶液を得
た。GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量は
9,000であり、ポリスチレン換算分子量で900以下の
範囲の面積比は、全パターン面積に対して14%であっ
た。
【0035】参考例2: 低分子量添加剤としての使用 参考例1で得たノボラック樹脂の2−ヘプタノン溶液を
固形分換算で15部、感光剤としての 4,4′−メチ
レンビス〔2−(4−ヒドロキシベンジル)−3,6−
ジメチルフェノール〕と1,2−ナフトキノンジアジド
−5−スルホン酸クロライドとのモル比1:2の縮合物
5部、同じく感光剤としての6−ヒドロキシ−4a−
(2,4−ジヒドロキシフェニル)−1,2,3,4,
4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン−9−スピロ−1′−
シクロヘキサン(下式で示される)
【0036】
【0037】と1,2−ナフトキノンジアジド−5−ス
ルホン酸クロライドとのモル比1:3の縮合物1部、
添加剤としての4,4′−(3,4−ジヒドロキシベン
ジリデン)−ビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノ
ール)を3.9部及び2−ヘプタノンを、2−ヘプタノン
が合計で50部となるように混合し、溶解した。この液
を孔径0.2μm のフッ素樹脂製フィルターで濾過して、
レジスト液を調製した。
【0038】常法により洗浄したシリコンウェハーに、
回転塗布器を用いて上記レジスト液を乾燥後の膜厚が
1.1μm となるように塗布し、ホットプレートにて90
℃で1分間ベークした。次いで、365nm(i線)の露
光波長を有する縮小投影露光器〔(株)ニコン製品、NS
R 1755i 7A、NA=0.5〕を用いて、露光量を段階的に変化
させて露光した。次にこのウェハーを、ホットプレート
にて110℃で1分間ベークした。これを現像液"SOPD"
〔住友化学工業(株)製品〕で1分間現像して、ポジ型
パターンを得た。このポジ型パターンにつき、以下のよ
うにして評価し、結果を表1に示した。
【0039】実効感度: 0.50μm のラインアンドス
ペースパターンが1:1になる露光量で表示した。
【0040】解像度: ラインアンドスペースパターン
が1:1になる露光量(実効感度)で、膜減りなく分離
するラインアンドスペースパターンの最小寸法を、走査
型電子顕微鏡で測定した。
【0041】プロファイル: 実効感度における0.45
μm ラインアンドスペースパターンの断面形状を走査型
電子顕微鏡で観察した。
【0042】フォーカス(焦点深度): 実効感度にお
いて、0.40μm ラインアンドスペースパターンが膜減
りなく分離する焦点の幅を、走査型電子顕微鏡で測定し
た。
【0043】スカム: 走査型電子顕微鏡でスカム(現
像残渣)の有無を観察した。
【0044】γ値: 露光量の対数に対する規格化膜厚
(=残膜厚/初期膜厚)をプロットし、その傾きθを求
め、 tanθをγ値とした。
【0045】
【表1】
【0046】参考例3: キノンジアジドスルホン酸エ
ステル化 200mlの四つ口フラスコに、4,4′−(3,4−ジ
ヒドロキシベンジリデン)−ビス(2−t−ブチル−5
−メチルフェノール)4.49g、1,2−ナフトキノン
ジアジド−5−スルホン酸クロライド5.37g及びジオ
キサン49.3gを仕込んで完溶させ、そこへ20〜30
℃でトリエチルアミン2.53gを1時間かけて滴下し
た。滴下終了後30℃で1時間攪拌し、次に酢酸1.2g
を添加し、同温度で1時間攪拌した。その後反応混合物
を濾過し、得られた濾過残をジオキサン5.37gで洗浄
した。濾液及び洗液を、酢酸3g及びイオン交換水30
0gの混合液中に注入し、1時間攪拌した。析出した結
晶を濾過し、得られたケーキをイオン交換水300gで
攪拌洗浄し、再度濾過した。得られたケーキを40℃で
乾燥して、7.2gの感光剤を得た。
【0047】質量分析値: MS 9121 H−NMR(ジメチルスルホキシド) δ(ppm) :1.1
4 (s, 24H); 1.91 (s, 6H); 5.41 (s, 1H);6.37 (s, 1
H); 6.54 (s, 1H);6.55 (dd, J = 2 Hz, 1H); 6.90 (m,
2H);7.10 (m, 2H); 7.54 (m, 4H);8.01 (d, J = 1.3 H
z, 2H);8.04 (d, J = 1.3 Hz, 2H);8.49 (t, J = 8 Hz,
2H); 9.08 (s, 2H).
【0048】この分析結果より、4,4′−(3,4−
ジヒドロキシベンジリデン)−ビス(2−t−ブチル−
5−メチルフェノール)におけるジヒドロキシベンジリ
デン骨格側の2個の水酸基のみがエステル化されている
ことが確認された。
【0049】参考例4: 感光剤としての使用 参考例1で得たノボラック樹脂の2−ヘプタノン溶液を
固形分換算で15部、参考例3で得た感光剤4部、 別
の感光剤としての1,2,3−トリヒドロキシ−4−
(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルベンジル)ベンゼ
ンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸ク
ロライドとのモル比1:4の縮合物2部、添加剤として
の1,3−ビス〔1−メチル−1−(2,4−ジヒドロ
キシフェニル)エチル〕ベンゼン3.9部、及び2−ヘプ
タノンを、2−ヘプタノンが合計で50部となるように
混合し、溶解した。この液を孔径0.2μm のフッ素樹脂
製フィルターで濾過して、レジスト液を調製した。
【0050】常法により洗浄したシリコンウェハーに、
回転塗布器を用いて上記レジスト液を乾燥後の膜厚が
1.1μm となるように塗布し、ホットプレートにて90
℃で1分間ベークした。次いで、365nm(i線)の露
光波長を有する縮小投影露光器〔(株)ニコン製品、NS
R 1755i 7A、NA=0.5〕を用いて、露光量を段階的に変化
させて露光した。次にこのウェハーを、ホットプレート
にて110℃で1分間ベークした。これを現像液"SOPD"
〔住友化学工業(株)製品〕で1分間現像して、ポジ型
パターンを得た。このポジ型パターンにつき、参考例2
と同様の方法で評価し、結果を表2に示した。
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】本発明による4,4′−(3,4−ジヒ
ドロキシベンジリデン)−ビス(2−t−ブチル−5−
メチルフェノール)は、感光性樹脂組成物のアルカリ可
溶性低分子量添加剤として有用であり、またこれをキノ
ンジアジドスルホン酸エステル化したものは、感光性樹
脂組成物の感光剤として有用である。この化合物は、簡
単な反応で純度よく製造でき、またキノンジアジドスル
ホン酸エステル化によって、ジヒドロキシベンジリデン
骨格側の水酸基を選択的にエステル化できる。そして、
この化合物又はそのキノンジアジドスルホン酸エステル
を含有する感光性樹脂組成物は、感度、解像度、γ値、
プロファイルなどの諸性能のバランスに優れ、また現像
時のスカム(現像残渣)がないなど、半導体の微細加工
に適したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/004 501 G03F 7/004 501 7/022 7/022 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】4,4′−(3,4−ジヒドロキシベンジ
    リデン)−ビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノー
    ル)。
  2. 【請求項2】3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドと
    2−t−ブチル−5−メチルフェノールを反応させるこ
    とを特徴とする4,4′−(3,4−ジヒドロキシベン
    ジリデン)−ビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノ
    ール)の製造方法。
  3. 【請求項3】3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドに
    対し、2−t−ブチル−5−メチルフェノールを1.8〜
    4のモル比で用い、酸触媒の存在下で反応させる請求項
    2記載の方法。
  4. 【請求項4】アルコール溶媒中で反応を行う請求項2又
    は3記載の方法。
  5. 【請求項5】3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドと
    2−t−ブチル−5−メチルフェノールの合計量に対し
    て、アルコール溶媒を0.25〜5重量倍使用する請求項
    4記載の方法。
  6. 【請求項6】反応後、水に対する溶解度が9g/100
    g以下である有機溶媒に反応生成物を溶解し、水洗分液
    して金属の低減化を行う請求項2〜5のいずれかに記載
    の方法。
  7. 【請求項7】反応生成物を芳香族溶媒から晶析する請求
    項2〜6のいずれかに記載の方法。
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