JPH08211436A - 振れ補正手段係止装置 - Google Patents

振れ補正手段係止装置

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JPH08211436A
JPH08211436A JP3588595A JP3588595A JPH08211436A JP H08211436 A JPH08211436 A JP H08211436A JP 3588595 A JP3588595 A JP 3588595A JP 3588595 A JP3588595 A JP 3588595A JP H08211436 A JPH08211436 A JP H08211436A
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shake
shake correction
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locking device
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  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 該装置をコンパクト化すると共に、電源バッ
クアップ用の手段を必要とせず、且つ、電力遮断時等の
如何なる状態においても安定して振れ補正手段を係止手
段によって係止する。 【構成】 自己保持力を有さない係止駆動手段12,1
3,14を用いたり、コイル12と永久磁石13で係止
駆動手段を構成したり、ダイレクト駆動の構造(係止手
段11と磁界発生手段12の一体化)にしたり、係止駆
動手段を係止方向,係止解除方向の両方向に駆動可能に
したり、係止手段に振れ補正手段71,72,72a,
16の駆動(揺動)によっては係止解除されない不可逆
部を持たせたり、係止駆動手段への駆動電力遮断で保持
手段の係止解除保持を止めたり、振れ補正手段の係止解
除保持を電磁石で行ったり、或は、振れ補正手段の係止
解除保持をコイルと永久磁石で行うようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばカメラ等の光学
機器に生じる低い周波数の振動に起因する像振れ補正を
行う振れ補正手段を係止する係止手段を備えた振れ補正
手段係止装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在のカメラは露出決定やピント合せ等
の撮影にとって重要な作業は全て自動化されているた
め、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起す可能性は
非常に少なくなっている。
【0003】また、最近では、カメラに加わる手振れを
防ぐシステムも研究されており、撮影者の撮影ミスを誘
発する要因は殆ど無くなってきている。
【0004】ここで、手振れを防ぐシステムについて簡
単に説明する。
【0005】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hz乃至12Hzの振動であるが、シャッタのレ
リーズ時点においてこのような手振れを起していても像
振れのない写真を撮影可能とするための基本的な考えと
して、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検
出値に応じて補正レンズを変位させてやらなければなら
ない。従って、カメラの振れが生じても像振れを生じな
い写真を撮影できることを達成するためには、第1にカ
メラの振動を正確に検出し、第2に手振れによる光軸変
化を補正することが必要となる。
【0006】この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的
にいえば、角加速度、角速度、角変位等を検出する振動
センサと該センサの出力信号を電気的或は機械的に積分
して角変位を出力するカメラ振れ検出手段をカメラに搭
載することによって行うことができる。そして、この検
出情報に基づき撮影光軸を偏心させる補正光学機構を駆
動させて像振れ抑制が行われる。
【0007】ここで、振動検出手段を用いた防振システ
ムについて、図15を用いてその概要を説明する。
【0008】図15の例は、図示矢印81方向のカメラ
縦振れ81p及びカメラ横振れ81yに由来する像振れ
を抑制するシステムの図である。
【0009】同図中、82はレンズ鏡筒、83p,83
yは各々カメラ縦振れ角変位、カメラ横振れ振動を検出
する振動検出手段で、それぞれの振動検出方向を84
p,84yで示してある。85は補正手段(86p,8
6yは各々補正手段85に推力を与えるコイル、87
p,87yは補正手段85の位置を検出する位置検出素
子)であり、該補正手段85は後述する位置制御ループ
を設けており、振動検出手段83p,83yの出力を目
標値として駆動され、像面88での安定を確保する。
【0010】次に、図16はかかる目的に好適に用いら
れる補正手段の構造を示す分解斜視図である。
【0011】レンズ71がカシメられた支持枠72に軸
受73yが圧入されている。そして、軸受73yには支
持軸74yが軸方向に摺動可能に支持されている。そし
て、支持軸74yの凹部74yaは支持アーム75の爪
75aに嵌込められる。又、支持アーム75にも軸受7
3pが圧入され、支持軸74pが軸方向に摺動可能に支
持されている。
【0012】なお、図16に支持アーム75の裏面図も
併記すると共に、爪75aを明示する為の一部正面図も
併記している。
【0013】支持枠72の投光器取付穴72pa,72
yaにはIRED等の投光素子76p,76yを接着
し、接続基板を兼ねた蓋77p,77y(支持枠72に
接着される)にその端子が半田付けされる。また、支持
枠72にはスリット72pb,72ybが設けられてお
り、投光素子(IRED:赤外発光ダイオード)76
p,76yの投光はスリット72pb,72ybを通
し、後述するPSD78p,78yに入射する。又、支
持枠72にはコイル79p,79yも接着され、端子は
蓋77p,77yに半田付けされる。
【0014】鏡筒710には支持球711が嵌入(3か
所)され、また支持軸74pの凹部74paが嵌込めら
れる爪部710aを有している。
【0015】ヨーク712p1 ,712p2 ,712p
3 、マグネット713pは重ねて接着され、同様にヨー
ク712y1 ,712y2 ,712y3 、マグネット7
13yも重ねて接着される。尚、マグネットの極性は矢
印713pa,713yaの配置となる。
【0016】ヨーク712p2 ,712y2 は鏡筒71
0の凹部710pb,710ybにネジ止めされる。
【0017】センサ座714p,714y(714yは
不図示)にPSD等の位置検出素子78p,78yを接
着し、センサマスク715p,715yを被せてフレキ
シブル基板716に位置検出素子(PSD:半導***置
検出器)78p,78yの端子が半田付けされる。セン
サ座714p,714yの凸部714pa,714ya
(714yaは不図示)を鏡筒710の取付穴710p
c,710ycに嵌入し、フレキシブル基板ステイ71
7にてフレキシブル基板716は鏡筒710にネジ止め
される。フレキシブル基板716の耳部716pa,7
16yaは各々鏡筒710の穴710pd,710yd
を通り、ヨーク712p1 ,712y1上にネジ止めさ
れ、蓋77p,77y上のコイル端子、投光素子端子は
各々フレキシブル基板716の耳部716pa,716
yaのランド部716pb,716ybとポリウレタン
銅線(3本縒り線)に接続される。
【0018】メカロックシャーシ718にはプランジャ
719がネジ止めされ、バネ720をチャージしたメカ
ロックアーム721にプランジャ719が嵌込まれ、軸
ビス722によりメカロックシャーシ718に回転可能
にネジ止めされる。
【0019】メカロックシャーシ718は鏡筒710に
ネジ止めされ、プランジシャ719の端子はフレキシブ
ル基板716のランド部716bに半田付けされる。
【0020】先端球状の調整ネジ723(3か所)はヨ
ーク712p1 、メカロックシャーシ718にネジ込み
貫通され、調整ネジ723と支持球711で支持枠72
の摺動面(斜線部72c)を挟んでいる。調整ネジ72
3は摺動面に僅かなクリアランスで対向する様にネジ込
み調整されている。
【0021】カバー724は鏡筒710に接着され、上
記した補正手段をカバーしている。
【0022】図17は上記図16の補正手段の駆動制御
系について説明するための図である。
【0023】位置検出素子78p,78yの出力を増幅
回路727p,727yで増幅してコイル79p,79
yに入力すると、支持枠72が駆動されて位置検出素子
78p,78yの出力が変化する。ここでコイル79
p,79yの駆動方向(極性)を位置検出素子78p,
78yの出力が小さくなる方向に設定すると(負帰
還)、コイル79p,79yの駆動力により位置検出素
子78p,78yの出力がほぼ零になる位置で支持枠7
2は安定する。尚、加算回路731p,731yは位置
検出素子78p,78yからの出力と外部からの指令信
号730p,730yを加算する回路であり、補償回路
728p,728yは制御系をより安定させる回路であ
り、駆動回路729p,729yはコイル79p,79
yへの印加電流を補う回路である。
【0024】そして、図17の系に外部から指令信号7
30p,730yを加算回路731p,731yを介し
て与えると、支持枠72は指令信号730p,730y
に極めて忠実に駆動される。
【0025】図17の制御系のように位置検出出力を負
帰還してコイルを制御する手法を位置制御手法と云い、
指令信号730p,730yとして手振れの量を与える
と支持枠72は手振れ量に比例して駆動される。
【0026】図18は上記図17に示した補正手段の駆
動制御系の詳細を示した回路図であり、ここではピッチ
方向725pについてのみ説明する(ヨー方向726y
も同様であるため)。
【0027】電流−電圧変換アンプ732pa,732
pbは、投光素子76pにより位置検出素子78p(抵
抗R1,R2より成る)に生じる光電流78i1 ,78
2を電圧に変換し、差動アンプ733pは各電流−電
圧変換アンプ732pa,732pbの差(支持枠72
のピッチ方向725pの位置に比例した出力)を求める
ものである。以上、電流−電圧変換アンプ732pa,
732pb、差動アンプ733pc及び抵抗R3〜R1
0にて図32の増幅器727pを構成している。
【0028】指令アンプ734paは外部より入力され
る指令信号730pを差動アンプ733pの差信号に加
算するもので、抵抗R11〜R14とで図17の加算回
路731pを構成している。
【0029】抵抗738p,739p及びコンデンサ7
40pは公知の位相進み回路であり、これが図17の補
償回路728pに相当する。
【0030】前記加算回路731pの出力は補償回路7
28pを介して駆動アンプ735pへ入力し、ここでピ
ッチコイル79pの駆動信号が生成され、補正手段が変
位する。該駆動アンプ735p、抵抗737p及びトラ
ンジスタ736pa,736pbにて図17の駆動回路
729pを構成している。
【0031】加算アンプ741pは電流−電圧変換アン
プ732pa,732pbの出力の和(位置検出素子7
8pの受光量総和)を求め、この信号を受ける駆動アン
プ742pはこれにしたがって投光素子76pを駆動す
る。以上、加算アンプ741p,駆動アンプ742p、
抵抗R18〜R24及びコンデンサC1により投光素子
76pの駆動回路を構成している(図17では不図
示)。
【0032】上記の投光素子76pは温度等に極めて不
安定にその投光量が変化し、それに伴い差動アンプ73
3pの位置感度が変化するが、上記の様に受光量総和一
定となる様に前述の駆動回路によって投光素子76pを
制御すれば、位置感度変化は少なくなる。
【0033】ここで、図16及び図17に示す支持枠7
2を係止する係止装置について説明する。
【0034】図16で説明した、メカロックシャーシ7
18,バネ720,メカロックアーム721,軸ビス7
22(以上で係止手段を構成する),プランジャ719
(係止駆動手段を成す)で係止装置を構成しており、該
係止装置を図16の矢印718a方向より見た図を、図
19(a)に示し、又、プランジャ719の断面図を図
19(b)に示す。
【0035】図19(b)において、プランジャ719
は、スライダ719aとステータ719b及び該ステー
タ719bに設けられたコイル719c,永久磁石71
9dより構成されている。そして、図19(a)に示す
様に、スライダ719aは軸722により回転可能に軸
支されたメカロックアーム721の孔721bに掛けら
れており、メカロックアーム721はバネ720により
矢印720a方向に回転付勢されている。その為、スラ
イダ719aはステータ719bより引き抜かれる力F
out を常に受けている。しかし、スライダ719aは永
久磁石719dと当接している為、その吸引力は大き
く、バネ720の力で動かされる事はない(Fmg>Fou
t :Fmgは永久磁石の吸引力)。尚、この状態の時には
メカロックアーム721の先端の突起721aは支持枠
72の孔72dに嵌入しており、支持枠72は係止され
る。
【0036】次に、コイル719cに所望の方向に電流
を流すと、永久磁石719dとスライダ719a,ステ
ータ719bで構成される磁気回路の磁束の流れが変化
して、スライダ719aと永久磁石719dの吸引力が
弱まる。すると、バネ720の力でメカロックアーム7
21は矢印720a方向に回転し、突起721aは支持
枠72の孔72dより離れて係止が解除される(Fout
>Fmg−Fi Fi は電流反発力)。この時、スライダ
719aも同時にステータ719bより引き抜かれ、ス
ライダ719aと永久磁石719d間にギャップδを生
ずる。
【0037】公知の通り、吸引力は永久磁石719dと
対向物の距離の平方に反比例する為、ギャップδが生じ
た事で吸引力は極めて小さくなる。その為、コイル71
9cの通電を断ってもバネ720の付勢力で支持枠72
の係止解除状態を保持できる。
【0038】次に、コイル719cに逆方向に電流を流
すと、この電流によるスライダ719aの吸収力と永久
磁石719dの吸引力の合力がバネ720の力より大き
くなり、スライダ719aはステータ719b内に引き
込まれる(Fmg+Fi>Fout ) 一旦、スライダ719aがステータ719b内に引き込
まれ始めると、ギャップδが小さくなる事により永久磁
石719dの吸収力が加速度的に大きくなり、スライダ
719aは永久磁石719dに当接すると共に、突起7
21aは支持枠72の孔72dに入り、再び支持枠72
を係止するようになる。
【0039】以上の様に係止,係止解除時のみプランジ
ャ719に電流を流す事で、各々の状態を保持する双安
定構成になっており、小型で且つ省電力の係止装置を実
現している。
【0040】図20は防振システムの概要を示すブロッ
ク図である。
【0041】図20において、91は図15の振動検出
手段83p,83yであり、振動ジャイロ等の角速度を
検出する振れ検出センサと該振れ検出センサ出力のDC
成分をカットした後に積分して角変位を得るセンサ出力
演算手段より構成される。
【0042】振動検出手段91からの角変位信号は、目
標値設定手段92に入力される。この目標値設定手段9
2は、可変差動増幅器92aとサンプルホールド回路9
2bより構成されており、サンプルホールド回路92b
は常にサンプル中の為に可変差動増幅器92aに入力さ
れる両信号は常に等しく、その出力はゼロである。しか
し、後述する遅延手段93からの出力で前記サンプルホ
ールド回路92bがホールド状態になると、可変差動増
幅器92aは、その時点をゼロとして連続的に出力を始
める。
【0043】可変差動増幅器92aの増幅率は、防振敏
感度設定手段94の出力により可変になっている。何故
ならば、目標値設定手段92の目標値信号は補正手段を
追従させる目標値(指令信号)であるが、補正手段の駆
動量に対する像面の補正量(防振敏感度)は、ズーム,
フォーカス等の焦点変化に基づく光学特性により変化す
る為、その防振敏感度変化を補う為である。故に防振敏
感度設定手段94は、ズーム情報出力手段95からのズ
ーム焦点距離情報と露光準備手段96の測距情報に基づ
くフォーカス焦点距離情報が入力され、その情報を基に
防振敏感度を演算あるいはその情報を基にあらかじめ設
定した防振敏感度情報を引き出して、目標値設定手段9
2の可変差動増幅器92aの増幅率を変更させる。
【0044】補正駆動手段97は、図18に示した駆動
制御回路であり、目標値設定手段92からの目標値が指
令信号730p,730yとして入力される。
【0045】補正起動手段98は、図17の駆動回路7
29p,729yとコイル79p,79yの接続を制御
するスイッチであり、通常時はスイッチ98aを端子9
8cに接続させておく事でコイル79p,79yの各々
の両端を短絡しておき、論理積手段99の信号が入力さ
れるとスイッチ98aを端子98bに接続し、補正手段
910を制御状態(未だ振れ補正は行わないが、コイル
79p,79yに電力を供給し、位置検出素子78p,
78yの信号がほぼゼロになる位置に補正手段910を
安定させておく)にする。又、この時同時に論理積手段
99の出力信号は係止手段914にも入力し、これによ
り係止手段は補正手段910を係止解除する。
【0046】尚、補正手段910はその位置検出素子7
8p,78yの位置信号を補正駆動手段97に入力し、
前述した様に位置制御を行っている。
【0047】論理積手段99は、レリーズ手段911の
レリーズ半押しSW1信号と防振切換手段912の出力
信号の両信号が入力された時に、その構成要素であるア
ンドゲート99aが信号を出力する。
【0048】つまり、防振切換手段912の防振スイッ
チを撮影者が操作し、且つレリーズ手段911でレリー
ズ半押しを行った時に補正手段910は係止解除され制
御状態になる。
【0049】レリーズ手段911のSW1信号は露光準
備手段96に入力され、測光,測距,レンズ合焦駆動を
行うと共に、前述した様に防振敏感度設定手段94にフ
ォーカス焦点距離情報を出力する。
【0050】遅延手段93は論理積手段99の出力信号
を受けて、例えば1秒後に出力して前述した様に目標値
設定手段92より目標値信号を出力させる。
【0051】図示していないが、レリーズ手段911の
SW1信号に同期して振動検出手段91も起動を始め
る。そして、前述した様に積分器等、大時定回路を含む
センサ出力演算は起動から出力が安定する迄に、ある程
度の時間を要する。
【0052】遅延手段93は、振動検出手段91の出力
が安定する迄待機した後に、補正手段910へ目標値信
号を出力する役割を演じ、振動検出手段91の出力が安
定してから防振を始める構成にしている。
【0053】露光手段913はレリーズ手段911のレ
リーズ押切りSW2信号入力によりミラーアップを行
い、露光準備手段96の測光値を元に求められたシャッ
タスピードでシャッタを開閉して露光を行い、ミラーダ
ウンして撮影を終了する。
【0054】撮影終了後、撮影者がレリーズ手段911
から手を離し、SW1信号をオフにすると、論理積手段
99は出力を止め、目標値設定手段92のサンプルホー
ルド回路92bはサンプリング状態になり、可変差動増
幅器92aの出力はゼロになる。従って、補正手段91
0は、補正駆動を止めた制御状態に戻る。
【0055】論理積手段99の出力がオフになった事に
より、係止装置914は補正手段910を係止し、その
後に補正起動手段98のスイッチ98aは端子98cに
接続され、補正手段910は制御されなくなる。
【0056】振動検出手段91は、不図示のタイマによ
り、レリーズ手段911の操作が停止された後も一定時
間(例えば5秒)は動作を継続し、その後に停止する。
これは、撮影者がレリーズ操作を停止した後に引き続き
レリーズ操作を行う事は繁雑にあるわけで、その様な時
に毎回振動検出手段91を起動するのを防ぎ、その出力
安定迄の待機時間を短くする為であり、振動検出手段9
1が既に起動している時には該振動検出手段91は起動
既信号を遅延手段93に送り、その遅延時間を短くして
いる。
【0057】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した防振シス
テムにおいて、補正手段(以下、振れ補正手段と記す)
を係止する為の係止装置(図16のメカロックシャーシ
718,プランジャ719,バネ720,メカロックア
ーム721,軸ビス722より成る)には、以下の問題
点があった。
【0058】第1に、防振中の電力遮断時、即ち上記防
振システムを有するカメラ等の光学機器のバッテリーが
防振中に取外された時、或は、消耗した時に、振れ補正
手段の係止が出来なくなる事である。何故ならば、従来
の係止装置は現在の状態を保持しておく特性(自己保持
力)が有る為に、係止解除状態から係止状態に移行させ
る為にも電力が必要であり、係止解除状態(防振中)に
電力が遮断されると係止状態に出来無い為である。
【0059】それを解決する為に、例えば特公平3−2
4116号の様に電源バックアップ用のコンデンサを有
し、電源遮断時にこのコンデンサにより係止駆動を行う
事も提案されているが、この場合、コンデンサが未充電
の時には対策とならず、又、電源バックアップ用のコン
デンサはかなり大型になる為に民生用機器としては不向
きである。
【0060】また、例えば特開昭62−18874号に
示される様に、係止装置の駆動用にプランジャでは無く
モータを用いる例も提案されているが、モータを用いる
場合は必ず伝達歯車を必要とし、この歯車間の摩擦やモ
ータ自身のコギングにより係止手段駆動部全体として自
己保持力を有している為、係止の為にはモータに通電す
る必要があり、やはり電力遮断時には係止が行えなくな
る。
【0061】よって、この様に電力遮断が生じた後には
振れ補正手段は係止解除状態になる為、この光学機器を
携帯する時に振れ補正手段が揺動し、異音が生ずるばか
りでなく、各部へのダメージも引き起す可能性がある。
【0062】第2に、従来の係止装置を駆動させる時、
特に係止駆動を行う時にプランジャ719のスライダ7
19aの底が永久磁石719d(図19参照)と衝突し
て大きな音を発生して不快である。
【0063】この様に自己保持力を有する駆動部は、そ
の安定点に至る時に急激な減速を行う場合が多く、その
事により音が発生し、又、その自己保持力故に係止速度
を制御する事が難しく、電気的な制御で音の発生を抑え
る事を妨げている。
【0064】第3に、振れ補正手段が係止された状態に
おいて何らかの外乱,振動で係止が外れた場合(図16
の突起721aが振れ補正手段の孔72dより外れた
時)を考える。
【0065】この際、この防振システムを有する光学機
器が未使用状態であると当然、電力の供給は受けていな
い為、振れ補正手段を係止状態に出来ないと言う問題も
あった。
【0066】(発明の目的)本発明の第1の目的は、該
装置をコンパクト化すると共に、電源バックアップ用の
手段を必要とせず、且つ、電力遮断時等の如何なる状態
においても安定して振れ補正手段を係止手段によって係
止することのできる振れ補正手段係止装置を提供するこ
とである。
【0067】本発明の第2の目的は、係止手段をコンパ
クト化すると共に、振れ補正手段の係止,係止解除時に
おける駆動音を低くすることのできる振れ補正手段係止
装置を提供することである。
【0068】本発明の第3の目的は、係止手段の駆動時
の省電力化を達成することのできる振れ補正手段係止装
置を提供することである。
【0069】本発明の第4の目的は、該装置の低コスト
化を達成することのできる振れ補正手段係止装置を提供
することである。
【0070】本発明の第5の目的は、振れ補正手段を係
止解除状態に保持する際の省電力化を達成することので
きる振れ補正手段係止装置を提供することである。
【0071】本発明の第6の目的は、より安定性が要求
される際に、確実に振れ補正手段の係止解除状態を保持
することのできる振れ補正手段係止装置を提供すること
である。
【0072】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1〜3,11,21,22,25〜2
7記載の本発明は、自己保持力を有さない係止駆動手段
を用いたり、コイルと永久磁石で係止駆動手段を構成し
たり、ダイレクト駆動の構造(係止手段と磁界発生手段
の一体化)にしたり、係止駆動手段を係止方向,係止解
除方向の両方向に駆動可能にしたり、係止手段に振れ補
正手段の駆動(揺動)によっては係止解除されない不可
逆部を持たせたり、係止駆動手段への駆動電力遮断で保
持手段の係止解除保持を止めたり、振れ補正手段の係止
解除保持を電磁石で行ったり、或は、振れ補正手段の係
止解除保持をコイルと永久磁石で行うようにしている。
【0073】また、上記第2の目的を達成するために、
請求項14〜16,17〜20,34〜36記載の本発
明は、振れ補正手段の係止時、係止駆動手段は係止方向
の付勢力を弱める方向に係止手段に力を与えるようにし
たり、係止駆動手段を短絡して粘性抵抗を加えたり、係
止手段の駆動時の速度を変化させて、該係止手段の係止
時や係止解除時における駆動終了時の速度を落したり、
係止手段の係止時や係止解除時における駆動終了時の駆
動力を小さくしたり、係止手段の係止時や係止解除時に
おける駆動終了時の制動力を強くしたり、或は、振れ補
正手段を駆動(揺動)させて係止手段の動作を規制する
ようにしている。
【0074】また、上記第3の目的を達成するために、
請求項4,6,8〜10,12,12,21,23,2
4,30〜33記載の本発明は、振れ補正手段の磁界を
係止駆動手段に利用,兼用したり、静摩擦に打勝つ時の
みコイルへの駆動力を大きくしたり、係止駆動手段を
(パルス変調駆動)PWMで駆動したり、駆動力が小さ
くて済む方向には、コイルの駆動電力を小さくしたり、
振れ補正手段の駆動力を係止手段の駆動に利用したり、
振れ補正手段の係止解除保持時専用の保持手段を具備し
たり、或は、弾性手段の付勢力が係止駆動に伴って増大
していくことを防ぐようにしている。
【0075】また、上記第4の目的を達成するために、
請求項5,7記載の本発明は、振れ補正手段の磁界で係
止駆動を行うようにしたり、振れ補正手段を同一形状又
はその永久磁石を割った磁石を係止駆動手段に用いるよ
うにしている。
【0076】また、上記第5の目的を達成するために、
請求項16,30〜33記載の本発明は、振れ補正手段
の係止解除保持を電磁石で行うようにしたり、係止解除
保持時の付勢力を弱くするようにしている。
【0077】また、上記第6の目的を達成するために、
請求項28,29記載の本発明は、係止駆動手段と保持
手段を同時に駆動したり、該装置が搭載される光学機器
の使用時には、保持手段の保持力を大きくするようにし
ている。
【0078】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0079】図1は本発明の第1の実施例に係る振れ補
正手段係止装置を示す分解斜視図であり、図16と同じ
機能を持つ部分は同一符号を付してある。
【0080】支持枠72は支持球(ボール)711と2
つの鏡筒710,710´に挟持されており、レンズ7
2を保持した保持枠72a〔図1(b)参照〕がビス止
めされている。軸74はL字形状をしており、コイル7
9(79p,79y)はフラットコイルになっている。
又、位置検出素子(PSD:半導***置検出器)78
(78p,78y)の取付部はハード基板716´にな
り、フレキシブル基板716と熱圧着される。しかし、
基本的な構成は前述の図16の従来例と変わるものでは
ない。
【0081】図1において、メカロックリング11が係
止手段を構成し、メカロックコイル12と該メカロック
コイル12に対向する永久磁石13、ヨーク14が係止
駆動手段を構成し、メカロックバネ15が弾性手段を構
成する。また、レンズ71,保持枠72a,突起16が
振れ補正手段を成す。
【0082】前記メカロックリング11は鏡筒710の
裏面に光軸回りに回転可能に支持されており、回転する
事で係止手段の係止部を成すカム部11a(4ケ所)が
支持枠72の裏面の突起16(保持枠72aに4ケ所設
けられている)を係止する。この事を図2を用いて説明
する。
【0083】図2(a)は振れ補正手段の係止解除状態
を示している。この状態時においては、突起16はカム
部11aを離れており、振れ補正手段はこの範囲を自由
に動ける。しかし、図2(b)の様にメカロックリング
11が矢印17の方向に回転すると、突起16は該メカ
ロックリング11の内径部に当接し、振れ補正手段は係
止される。
【0084】ここで、矢印17の方向への回転はメカロ
ックバネ15の弾性力により行われる。このメカロック
バネ15は不図示の固定部(例えば鏡筒710上)のピ
ン15aに軸支され、その一端は同様に不図示の固定部
のストッパ15bに当接し、又他の一端はメカロックリ
ング11上のピン11bに当接している。そして、図1
(a)及び図2(b)の様な係止状態の時には、前記メ
カロックリング11上のピン11bが不図示の固定部の
チャージ部材15eに当接して回転止めされている。こ
の時のバネ力15d´に対し、メカロックリング11を
回転させる接線力は15dとなる〔図2(b)参照〕。
【0085】次に、メカロックリング11がメカロック
コイル12により矢印17と反対方向に、メカロックバ
ネ15のバネ力に逆らって回転され、振れ補正手段の係
止解除状態になると、メカロックバネ15のバネ力15
c´に対してメカロックリング11の接線力は15cと
なる〔図2(a)参照〕。即ち、メカロックバネ15の
バネ力は係止状態より係止解除状態の方が小さくなって
いる。通常バネはバネ力に逆らった運動を行うとそのバ
ネ力は大きくなるが、本実施例では逆に小さくしてい
る。
【0086】その理由は、防振システム使用時にはメカ
ロックリング11を図2(a)の状態にして振れ補正手
段を係止解除状態にしておくのであるが、その間メカロ
ックコイル12に通電を継続しておく必要がある。これ
は、図1(a)の様にコイルと永久磁石(ヨークを含
む)のみで係止駆動手段を構成すると自己保持機能を有
さない為に、通電を止めるとメカロックバネ15のバネ
力で係止状態になってしまう為であるが、その時メカロ
ックバネ15のバネ力が大きいと係止解除保持の為のメ
カロックコイル12ヘの電力を大きくする必要がある。
本実施例の振れ補正手段係止装置を具備した防振システ
ムをカメラに搭載した場合、図20で説明した様にレリ
ーズボタンの半押し(SW1)から防振を開始すること
になるが、カメラにおいてこの半押し状態の時間は実際
の露光時間に比べれば極めて長く、この間係止解除を保
持しておく為にメカロックコイル12に大電力を必要と
するのは好ましくない。その為に係止解除時にメカロッ
クバネ15のバネ力が小さくなる構成にしている。
【0087】また、振れ補正手段の係止時には、図2
(b)の様にメカロックバネ15のバネ力15d´が大
きくなり、一旦係止状態になると極めて安定的に係止状
態を保持する。
【0088】尚、カム部11aはメカロックリング11
の回転方向(矢印17の方向)に沿ってカム面となって
いる(テーパー面)為、支持枠72が光軸中心に安定し
ていなくても、メカロックリング11が矢印17の方向
に回転するとカム面が突起16を押し上げて振れ補正手
段を所望位置に移動させ、係止することができる。
【0089】前述した様に、メカロックコイル12自体
には自己保持能力が無い為に電力が遮断されるとメカロ
ックリング11が矢印17の方向に回転する事、そして
支持枠72の突起16の当接面がカム面(メカロックリ
ング11に形成されたカム部11aの形状)になってい
る事により、本発明の一つの目的である“如何なる状態
からも振れ補正手段を係止することができる”といった
ことや、“コンパクトで且つ電源バックアップ用の手段
を具備する必要性の無い係止駆動手段を得る”といった
ことが可能になっている。
【0090】前記メカロックバネ15のバネ力は、係止
状態では図2(b)の15dにて示す様に大きくなって
いる。そこで、メカロックコイル12の駆動力はメカロ
ックリング11を矢印17と反対方向に回転させる時に
は大きな力を必要とする。
【0091】図3は、上記メカロックコイル12への電
力供給状態を示すタイミングチャートであり、縦軸には
電力を、横軸には時間を、それぞれとっている。
【0092】図3(a)において、振れ補正手段の係止
解除を行う時(即ち、防振開始時)には、メカロックコ
イル12に大電力を与え、大きな力でメカロックリング
11を矢印17と反対方向に駆動する。この時間は例え
ば20msec程度であり、総電力としては大きなものでは
無い。
【0093】そして、係止が解除されるとメカロックバ
ネ15のバネ力は小さくなっているため、該バネ力に抗
するメカロックコイル12の駆動力は小さくて済み、こ
の間(例えば、10秒程度撮影者が被写体を狙っている
時)は電力を小さくしている。
【0094】尚、電力を小さくする方法としては不図示
の制御手段により、図4に示す様に、PWM(パルス幅
変調)でメカロックコイル12に通電する事で、メカロ
ックコイル12の駆動回路自体の省電力を図っている。
図4において、(a)も(b)もメカロックコイル12
に与える電圧は同じであるが、与える時間を例えば20
KHz位のパルスにし、このパルスの幅を変化させ、
(a)の様にパルス幅が広いと大きな電力となり、
(b)の様にパルス幅が狭いと小電力となる。
【0095】以上の様に係止解除駆動時のみ電力を大き
くし、係止解除状態を保持する時は電力を小さくする事
で、本発明の一つの目的である“省電力の係止駆動手
段”を実現できる。
【0096】次に、該装置が搭載される光学機器の使用
時(銀塩カメラの場合は露光時、ビデオカメラの場合、
露画時)には、図3(a)に示す様に、再びメカロック
コイル12への電力を大きくしている。これは、この様
に係止解除の安定性を最も求められる時には外乱時が生
じていても係止解除を保持する為であり、これにより本
発明の一つの目的である“確実に係止解除状態を保持す
る”ことが可能となる。
【0097】次に、防振を止める時には、メカロックリ
ング11を矢印17の方向に回し、振れ補正手段を係止
する訳であるが、メカロックリング11の矢印17方向
への回転は、メカロックバネ15のバネ力ばかりでな
く、図3(a)の様に該メカロックコイル12に反対方
向の電力(負の電力)を与えて強制的にメカロックリン
グ11を駆動することでも行っている。これにより、確
実な係止駆動が可能になっている。勿論、電源遮断時に
はこの係止方向への駆動は出来ず、メカロックバネ15
のバネ力のみで係止する事になるが、この場合に比べて
通常時には、早期に(係止駆動力大の為)係止が行われ
るメリットが生れる。
【0098】図3(b)は図3(a)と較べて、この防
振を止める時のメカロックコイル12への電力の大き
さ,方向が異なった例を示している。
【0099】つまり、図3(b)においては、メカロッ
クコイル12にはメカロックバネ15のバネ力に抗する
方向に弱い駆動力を与えている。故に、メカロックリン
グ11がメカロックバネ15のバネ力により回転させら
れる時の角速度を抑える事が出来、係止完了時にピン1
1bがストッパ部材15eと当接する時の音を小さく出
来る。これにより、本発明の一つの目的である“係止時
における駆動音の低く(消音化)”を実現している。
【0100】この構成でも電力遮断時にはこの機能は働
かなくなる為、駆動音の低くは出来ないが、電力遮断と
云う状態は稀であり、通常時に駆動音の低くが達成され
るので何ら問題はない。
【0101】尚、メカロックリング11の角速度を低く
させる為には図3(b)の方法ばかりでなく、図3
(c)の様に、係止駆動時にはメカロックコイル12を
短絡して速度ダンピングを与える事で、メカロックリン
グ11の角速度を小さくしても良く、この場合、メカロ
ックコイル12を短絡する事は電力遮断時にも瞬時に可
能であり、電力遮断時にも駆動音の低くが図れるメリッ
トが有る。
【0102】一般に部材を駆動する駆動初期において
は、部材間の静止摩擦に打勝ち部材を動かし始める迄の
駆動力を必要とし、一旦部材が動き始めれば部材間には
動摩擦が発生し、これは静止摩擦より小さい為、駆動力
が小さくて済む。
【0103】この事に着目すると、本実施例のメカロッ
クリング11にも駆動初期にのみ静止摩擦に打勝つ駆動
力(図3で係止解除時に必要とする電力)を与え、該メ
カロックリング11が動き出してからは駆動力を小さく
出来る(即ち、駆動の為の電力を小さく出来る)為、省
電力となる。
【0104】図5において、(a)には、係止解除初期
には図3と同様の電力をメカロックコイル12に与えて
メカロックリング11の動作を開始させ、その後の係止
解除後期では電力を低くして省電力を図った例を示して
いる。
【0105】尚、上記電力大小の切換えは、本実施例で
は、係止解除初めからの時間(例えば、係止解除始めか
ら10msecは駆動電力大)で行っているが、メカロック
リング11の動作そのものをスイッチや位置センサで検
出し、メカロックリング11が動き出したら電力を小さ
くしても良い。
【0106】また、図5(a)においては、係止解除保
持が終了し、メカロックリング11を係止方向(矢印1
7の方向)に駆動する時も、駆動初期時にはメカロック
コイル12に図3(a)と同様の量だけ逆方向に電力を
与えるが、その後電力を小さくしている。
【0107】図5(b)においては、係止駆動初期に
は、図3(b)の係止方向のブレーキ(メカロックコイ
ル12に通電)を弱めて(メカロックコイル12の電力
を弱め)、メカロックバネ15のバネ力を大きくしてメ
カロックリング11に作用させ、該メカロックリング1
1を係止方向に静止摩擦に打勝って駆動させ、その後、
メカロックコイル12に通電してメカロックバネ15の
バネ力を弱くするブレーキ力を与え、静音化を図ってい
る。
【0108】この様な構成にする事で、図3(a),
(b)の方法に比べて、より省電力化を図ることが出
来、上述した“係止駆動手段の省電力化”をより一層進
めたものとなっている。
【0109】尚、メカロックリング11の係止方向の駆
動に関しては、図5(c)の様に、初めにメカロックコ
イル12に逆方向に通電して静止摩擦に打勝つ係止方向
駆動力(この時、メカロックバネ15のバネ力とメカロ
ックコイル12の駆動力の合力)を与え、メカロックリ
ング11が係止方向に動き出したらば、図5(b)の様
にメカロックコイル12に順方向への通電を行い、係止
方向のブレーキ力を与えて静音化を図っても良く、又、
この間メカロックコイル12を短絡するようにしても良
い。
【0110】また、本実施例において、メカロックコイ
ル12はメカロックリング11(係止手段)に直接取付
けられているが、この点も本発明のポイントである。も
しも、メカロックコイル12の駆動力を歯車,カム,リ
ンク等の駆動伝達手段で係止部に伝える構成にすると、
その間の摩擦で係止手段として自己保持力を持ってしま
う。その為、電源遮断時においてもメカロックコイル1
2には通電されなくなるものの、駆動伝達手段の摩擦が
メカロックバネ15のバネ力より大きいと係止動作が出
来なくなってしまう。
【0111】従って、本実施例では、メカロックコイル
12をメカロックリング11に直接取付けたダイレクト
駆動の構造にしている。勿論、駆動伝達手段の摩擦がメ
カロックバネ15のバネ力に対して無視できるものなら
ば、ダイレクト駆動の構造にする必要はなく、例えば駆
動伝達手段として、歯車,駆動の為にメカロックコイル
ではなく、コアレスモータを用いても良い(コアレスモ
ータは自己保持力を持たない)。ここで大事なのは、上
記の目的“如何なる状態からも振れ補正手段を係止する
ことができる”事を達成する為には、係止手段駆動用に
は、コイル,コアレスモータ等の自己保持力をもたない
駆動手段を用いる事であり、DCコアドモータ、ステッ
プモータ,ソレノイド(プランジャ)等の自己保持力を
持つ駆動手段を用いない事である。
【0112】(第2の実施例)図6は本発明の第2の実
施例に係る振れ補正手段係止装置の分解斜視図であり、
図1と同じ部分は同一符号を付してある。
【0113】図1と異なるのは、メカロックリング11
に突出部11cを設け、該突出部11cに駆動伝達円盤
18から延出したピン18aが当接するようにしてい
る。そして、このピン18aと不図示の固定部(例え
ば、鏡筒710上)から延出したピン19a間にバネ1
9(弾性手段)がチャージされて掛けられている。又、
駆動伝達円盤18もその軸18bが不図示の固定部(例
えば、鏡筒710上)に嵌入され、滑らかに回転出来る
構成になっている。
【0114】図7(a)は係止解除時のメカロックリン
グ11の状態を示す図であり、この時、ピン19aとピ
ン18aの間のバネ力は19b´であるが、この駆動伝
達円盤18を矢印110の方向に回転させるトルク(駆
動伝達円盤18に加わる接線力19b)は小さい為、こ
のピン19によりメカロックリング11を矢印17の方
向に回す力は小さい。従って、係止解除を保持しておく
為にメカロックコイル12´に与える電力は小さくて済
む。また、係止時には上記接線力は19c〔図7(a)
参照〕の様に増加する為、係止状態を安定的に維持でき
る。その為、本発明の一つの目的である“係止解除保持
を省電力で行う”といったことを実現できる。
【0115】また、図7(a)に示す様にメカロックコ
イル12´が配置される事で次のメリットも有してい
る。
【0116】振れ補正手段にもその駆動用に永久磁石7
13p,713yを有しているが、メカロックコイル1
2の駆動用の永久磁石13の配置を永久磁石713p,
713yに対し光軸方向に平行に配置する〔図6
(a),図7(b)〕事で、永久磁石713,13´の
磁束は互いに同一の磁路13a´を有し、コイル79及
びメカロックコイル12´の配置されるギャップ間の磁
束密度を大きくする事が出来る。その為、小さな電力で
も大きなメカロックリング駆動力が得られ、上述と同様
の“省電力の係止駆動手段”を得る事が出来た。
【0117】又、配置される永久磁石13を、永久磁石
713p,713yと同一形状、或は、この寸法を切断
した形状にする事と、振れ補正手段駆動用と同一部品の
永久磁石を用い、部品の種類を減らす事で、コストダウ
ン及び組立て上の管理を簡単にできる。
【0118】尚、図7(c)に示す様に、振れ補正手段
の駆動用の磁路にメカロックコイル12を配置する構成
にすると、本発明の一つの目的である“低コストの係止
駆動手段”を得ることが出来る。
【0119】(第3の実施例)図8は本発明の第3の実
施例に係る振れ補正手段係止装置の分解斜視図であり、
図1と同じ部分は同一符号を付してある。
【0120】上記第1の実施例(図1)と異なるのは、
係止駆動手段がムービングマグネット構成になっている
事である。
【0121】図8において、不図示の固定部(例えば、
鏡筒710上)に固定されたメカロックコイル12とメ
カロックリング11に固定された永久磁石13の関係に
より、メカロックリング11が駆動される訳であるが、
この様に固定側にメカロックコイル12を配置すると、
その引出し線の処理が簡単になる(駆動側に該コイルを
配置すると引出し線はその駆動を妨げない様に処理する
必要がある)為、組立性が向上し、又駆動により引出し
線が断線する問題も無くなる為、耐久性も向上する。
【0122】(第4の実施例)図9は本発明の第4の実
施例に係る振れ補正手段係止装置の分解斜視図であり、
図1と同じ部分は同一符号を付してある。
【0123】上記第1の実施例(図1)と異なるのは、
固定部(例えば、鏡筒710上)にヨーク21aと吸着
コイル21bで構成された電磁石21が設けられてお
り、又メカロックリング11上には鉄片22が設けら
れ、係止解除時には互いに当接し、その吸着力で係止解
除を保持する構成になっている点にある。
【0124】電磁石21は鉄片22を一旦吸着してしま
えば少ない電力でも強い吸着力を発生する為、鉄片22
を電磁石21に当接させ吸着させる迄メカロックコイル
12でメカロックリング11を駆動し、係止解除保持は
電磁石21で少ない電力で行わせる事が、本実施例の狙
いである。
【0125】図10(a)はその動作時のタイミングチ
ャートを示しており、係止解除駆動時には、メカロック
コイル12に電力31を与え、メカロックリング11を
駆動させる。この時、電磁石21の吸着コイル21bに
も保持電力32を流し始める。そして、鉄片22が電磁
石21に吸着された時、係止駆動電力31の供給を止め
る。
【0126】この実施例では、係止解除開始から一定時
間で電力を止めているが、鉄片22が電磁石21にて吸
着された事をスイッチ(例えば、鉄片22と電磁石21
が当接し、互いに導通した事を検出する)や位置センサ
で検出し、係止解除電力の供給を止めても良い。
【0127】上述した様に、電磁石21は少ない電力で
も強い吸着力を示す為に、この様な構成にする事で、本
発明の一つの目的である“係止解除保持を省電力で行
う”ことが可能となる。
【0128】尚、図10(a)において、露光時には保
持電力32を大きくしているが、この為、より強い吸着
力で鉄片22を保持する。この事により、本発明の一つ
の目的である“確実に係止解除保持を行う”ことを実現
している。
【0129】そして、係止時には、吸着コイル21bへ
の通電を切ってメカロックバネ15のバネ力でメカロッ
クリング11を係止方向に駆動する。その為、電力遮断
時にも吸着コイル21bへの通電が断たれる為、振れ補
正手段は係止され、“如何なる状態からも振れ補正手段
を係止することができる”といった目的を達成すること
が可能となる。
【0130】また、係止解除の保持方法としては、図1
0(b)の様に、係止保持時にも、メカロックコイル1
2に小電力31aを与え続け、より係止解除保持を安定
させておく事も出来る。何故ならば、一般的に電磁石2
1は鉄片22が離れると加速度的にその吸着力は弱まる
(電磁石21と鉄片22の距離の平方に吸着力は反比例
する)為、一旦外乱で鉄片22が電磁石21から離れる
と係止解除保持できなくなってしまうが、メカロックコ
イル12の駆動力はメカロックリング11の回転位置に
よらずほぼ一定の為に、この様に外乱で電磁石21から
鉄片22が外れる事を防止することが出来る。又、露光
時にもメカロックコイル12への供給電力を31bの様
に増加させることで、“確実に振れ補正手段の係止解除
状態を保持する”といった目的を達成する事ができる。
【0131】(第5の実施例)図11は本発明の第5の
実施例に係る振れ補正手段係止装置の分解斜視図であ
り、図9と同じ部分は同一符号を付してある。
【0132】上記第4の実施例(図9)と異なるのは、
電磁石21,鉄片22の代わりに、固定部(例えば、鏡
筒710上)に永久磁石42,ヨーク43を設け、その
磁界中にメカロックリング11に固定された保持コイル
41を設けている点にある。係止解除保持中には、保持
コイル41に通電して係止解除を保持しても良い。
【0133】一般的に磁界中をコイルが駆動され移動す
る場合、そのコイルの駆動ストローク幅を十分カバーす
るだけの磁界を必要とし、永久磁石が大型化してしま
う。
【0134】しかし、永久磁石42に関して云えば、保
持コイル41は保持を行う時のみ使用し、その駆動力が
変動する訳では無い為、永久磁石42を大型化する必要
が無く、コンパクトに出来る。
【0135】メカロックコイル12は駆動され移動する
ので、対向する永久磁石13をそのストロークをカバー
するだけの大きさを必要とする事になるが、この永久磁
石13を小型化する為に、次に述べる方式を行っても良
い。
【0136】図12(a)で示される様に、メカロック
リング11のカム面11aは不可逆部と可逆部で構成す
る。そして、振れ補正手段の係止状態においては、図1
3(a)の(イ)の様に、突起16がメカロックリング
11の不可逆部に位置する為、この状態で振れ補正手段
が外乱で揺動しても、その力でメカロックリングが回転
させられる事は無い。
【0137】この状態から係止解除を行う為にメカロッ
クコイル12に通電51a〔図13(b)参照〕を行う
と、メカロックリング11は回転を始め、図13(a)
の(ロ)の状態になる。すると、突起16はカム面11
aの可逆部に入る(係止手段回転:52a)。
【0138】次に、振れ補正手段を、図13(a)の
(ハ)の様に、矢印55の方向に駆動すると、突起16
がカム面11aを押してメカロックリング11は回転を
させられる。そして、保持手段(電磁石、或は、保持コ
イル)が働く領域迄メカロックリング11が回転終了す
ると、振れ補正手段を元の位置に戻す〔図13(a)の
(ニ)参照〕。
【0139】メカロックコイル12と対向する永久磁石
13の関係は、図12(b)の様に〔図13(a)の
(イ)は係止状態の位置)、初めはメカロックコイル1
2の2つの有効部12a,12bは共に磁石13a,1
3b(互いに逆極)に入っている為、メカロックコイル
12に通電すると、その推力を有効に使える(この時、
メカロックリング11は係止解除開始時)。その後、メ
カロックコイル12が矢印56の方向に移動し、有効部
12aが磁石13aから外れていく毎にこの推力は弱ま
ってゆく。これを防ぐ為には、永久磁石13及びメカロ
ックコイル12をその移動方向に大型化しなくてはなら
ない。しかし、推力が弱まってもこの時突起16がカム
面11aの可逆部にあれば、メカロックリング11は振
れ補正手段の駆動力でも回転する為、推力を補うことが
出来る。
【0140】従って、“コンパクト且つ省電力な係止手
段にて確実な係止解除を可能にする”といった目的を達
成することができる。
【0141】振れ補正手段の動作を係止手段に活用する
別の方法として、上記の係止解除時とは逆に係止時に用
いることもできる。
【0142】メカロックリング11は係止時にはメカロ
ックバネ15により係止方向に弾性付勢させられている
為、係止駆動時、該メカロックバネ15でメカロックリ
ング11が係止方向に回転させられ、係止終了時ストッ
パ11bと当接して衝撃音を発生する。この音を小さく
する為に、今迄の例ではメカロックコイル12を利用
(短絡、逆通電)していた。しかし、メカロックリング
11の回転角速度は回転開始時はゆっくりで、回転終了
時点では速くなって大きな衝撃音が発生している事に着
目し、回転開始時点でストッパ11bに当接させて大き
な衝撃音が発生させない方法として、図14に示す様
に、振れ補正手段を利用する。
【0143】図14(a)の(イ)の様に、係止開始時
に、振れ補正手段の支持枠72を矢印61の方向に移動
させる(振れ補正手段を駆動させる)。この状態でメカ
ロックリング11がメカロックバネ15の力で係止方向
に回転すると、回転開始直後の突起16がカム面11a
に当接する(この為衝撃音は小さい)。
【0144】次に、振れ補正手段を、図14(a)の
(ロ)の様に、矢印62の方向に駆動していく(例え
ば、1秒位の間で中心に戻す)と、それにつれて突起1
6はカム面11aから離れていく為、メカロックリング
11は矢印17の方向に回転していき、図14(a)の
(ハ)の様に無音で係止が完了する。
【0145】図14(b)は上記動作時のタイミングチ
ャートを示しており、防振は矢印67の時点迄行ってい
る(振れ補正手段の位置63aが防振動作をしてい
る)。
【0146】ここで、矢印67の位置で防振オフ(波形
66)を行うと、この時点で振れ補正手段は矢印61の
方向に駆動される(波形636)。この時、メカロック
リング11は係止動作を始める(係止解除保持を止め
る)(波形65は係止開始信号)。この後、振れ補正手
段を波形63cの様にゆっくり中心に戻すと、それにつ
れてメカロックリング11も波形64の様にゆっくり回
転し、64aの時点でメカロックリング11はストッパ
11bに当接して係止完了する。
【0147】以上の方法により、メカロックコイル12
に通電を行わずに本発明の一つの目的である“係止,係
止解除時の係止手段の駆動音を低くさせる”といった目
的を達成することができる。
【0148】(変形例)本発明は、振れ補正手段とし
て、光軸に垂直な面内で光学部材を動かすシフト光学系
を想定しているが、可変頂角プリズム等の光束変更手段
や、光軸に垂直な面内で撮影面を動かすものであっても
良い。
【0149】また、本発明は、一眼レフカメラ,レンズ
シャッタカメラ,ビデオカメラ等のカメラに適用した場
合を述べているが、その他の光学機器や他の装置、更に
は構成ユニットとしても適用することができるものであ
る。
【0150】更に、本発明は、以上の各実施例、又はそ
れらの技術を適当に組み合わせた構成にしてもよい。
【0151】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
自己保持力を有さない係止駆動手段を用いたり、コイル
と永久磁石で係止駆動手段を構成したり、ダイレクト駆
動の構造(係止手段と磁界発生手段の一体化)にした
り、係止駆動手段を係止方向,係止解除方向の両方向に
駆動可能にしたり、係止手段に振れ補正手段の駆動(揺
動)によっては係止解除されない不可逆部を持たせた
り、係止駆動手段への駆動電力遮断で保持手段の係止解
除保持を止めたり、振れ補正手段の係止解除保持を電磁
石で行ったり、或は、振れ補正手段の係止解除保持をコ
イルと永久磁石で行うようにしている。
【0152】よって、該装置をコンパクト化すると共
に、電源バックアップ用の手段を必要とせず、且つ、電
力遮断時等の如何なる状態においても安定して振れ補正
手段を係止手段によって係止することができる。
【0153】また、本発明によれば、振れ補正手段の係
止時、係止駆動手段は係止方向の付勢力を弱める方向に
係止手段に力を与えるようにしたり、係止駆動手段を短
絡して粘性抵抗を加えたり、係止手段の駆動時の速度を
変化させて、該係止手段の係止時や係止解除時における
駆動終了時の速度を落したり、係止手段の係止時や係止
解除時における駆動終了時の駆動力を小さくしたり、係
止手段の係止時や係止解除時における駆動終了時の制動
力を強くしたり、或は、振れ補正手段を駆動(揺動)さ
せて係止手段の動作を規制するようにしている。
【0154】よって、係止手段をコンパクト化すると共
に、振れ補正手段の係止,係止解除時における駆動音を
低くすることができる。
【0155】また、本発明によれば、振れ補正手段の磁
界を係止駆動手段に利用,兼用したり、静摩擦に打勝つ
時のみコイルへの駆動力を大きくしたり、係止駆動手段
を(パルス変調駆動)PWMで駆動したり、駆動力が小
さくて済む方向には、コイルの駆動電力を小さくした
り、振れ補正手段の駆動力を係止手段の駆動に利用した
り、振れ補正手段の係止解除保持時専用の保持手段を具
備したり、或は、弾性手段の付勢力が係止駆動に伴って
増大していくことを防ぐようにしている。
【0156】よって、係止手段の駆動時の省電力化を達
成できる。
【0157】また、本発明によれば、振振れ補正手段の
磁界で係止駆動を行うようにしたり、振れ補正手段を同
一形状又はその永久磁石を割った磁石を係止駆動手段に
用いるようにしている。
【0158】よって、該装置の低コスト化を達成でき
る。
【0159】また、本発明によれば、振れ補正手段の係
止解除保持を電磁石で行うようにしたり、係止解除保持
時の付勢力を弱くするようにしている。
【0160】よって、振れ補正手段を係止解除状態に保
持する際の省電力化を達成できる。
【0161】また、本発明によれば、係止駆動手段と保
持手段を同時に駆動したり、該装置が搭載される光学機
器の使用時には、保持手段の保持力を大きくするように
している。
【0162】よって、より安定性が要求される際に、確
実に振れ補正手段の係止解除状態を保持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る振れ補正手段係止
装置を示す分解斜視図である。
【図2】図1の係止装置による振れ補正手段の係止状態
及び係止解除状態を示す機構図である。
【図3】図1のメカロックコイル12への電力供給時の
動作を示すタイミングチャートである。
【図4】図1のメカロックコイル12への電力供給の具
体的な例を示す図である。
【図5】図1のメカロックコイル12への電力供給時の
動作の他の例を示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の第2の実施例に係る振れ補正手段係止
装置の分解斜視図である。
【図7】図6の係止手段及び係止駆動手段について説明
する為の機構図である。
【図8】本発明の第3の実施例に係る振れ補正手段係止
装置の分解斜視図である。
【図9】本発明の第4の実施例に係る振れ補正手段係止
装置の分解斜視図である。
【図10】図9の係止手段の係止解除駆動,係止解除保
持及び係止時の動作を示すタイミングチャートである。
【図11】本発明の第5の実施例に係る振れ補正手段係
止装置の分解斜視図である。
【図12】図11の係止手段及び係止駆動手段の構造に
ついて説明する為の機構図である。
【図13】図11の振れ補正手段自身を動かして係止手
段による係止を行う際の一連の動作を説明する為の図で
ある。
【図14】図11の振れ補正手段自身を動かして係止手
段による係止を行う際の他の例における一連の動作を説
明する為の図である。
【図15】従来の防振装置の概略構成を示す機構図であ
る。
【図16】図15の補正手段の具体的な構成例を示す分
解斜視図である。
【図17】図16の補正手段の駆動制御系を示す図であ
る。
【図18】図17の各回路の具体的な構成例を示す回路
図である。
【図19】図17に示す係止装置の構成を示す図であ
る。
【図20】従来の防振装置を具備したカメラの概略構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 メカロックリング 12 メカロックコイル 13 永久磁石 14 ヨーク 15,19 メカロックバネ 16 突起 18 駆動伝達円盤 21 電磁石 21a ヨーク 21b 吸着コイル 22 鉄片 41 保持コイル 42 永久磁石 43 ヨーク 71 レンズ 72 支持枠 72a 保持枠 79p,79y 永久磁石

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像振れを補正する為の振れ補正手段を係
    止する係止手段と、該係止手段を駆動して、前記振れ補
    正手段を所定の位置に係止したり、該係止状態から係止
    解除状態にしたり、該係止解除状態を保持したりする、
    非駆動時には自己保持力を有さない係止駆動手段とを備
    えた振れ補正手段係止装置。
  2. 【請求項2】 前記係止駆動手段は、コイルと、該コイ
    ルに対向して配置される磁界発生手段により構成される
    ことを特徴とする請求項1記載の振れ補正手段係止装
    置。
  3. 【請求項3】 前記コイル或は前記磁界発生手段は、前
    記係止手段に具備されることを特徴とする請求項2記載
    の振れ補正手段係止装置。
  4. 【請求項4】 前記磁界発生手段は、前記振れ補正手段
    を駆動する電磁手段の磁界を利用するものであることを
    特徴とする請求項2記載の振れ補正手段係止装置。
  5. 【請求項5】 前記コイルは、前記電磁手段の磁界中に
    設けられることを特徴とする請求項4記載の振れ補正手
    段係止装置。
  6. 【請求項6】 前記磁界発生手段は、前記電磁手段の磁
    界と磁路を兼用するものであることを特徴とする請求項
    2記載の振れ補正手段係止装置。
  7. 【請求項7】 前記磁界発生手段は第1の永久磁石を有
    し、該第1の永久磁石は、前記振れ補正手段を駆動する
    電磁手段の第2の永久磁石と同一或は該第2の永久磁石
    を切断して成る磁石であることを特徴とする請求項2記
    載の振れ補正手段係止装置。
  8. 【請求項8】 前記コイルの駆動電力は、前記振れ補正
    手段を係止解除状態にする時と該係止解除の状態を保持
    する時で異なることを特徴とする請求項2記載の振れ補
    正手段係止装置。
  9. 【請求項9】 前記振れ補正手段を係止解除状態に保持
    する時の前記コイルの駆動電力は、係止解除をする時よ
    りも小であることを特徴とする請求項8記載の振れ補正
    手段係止装置。
  10. 【請求項10】 前記駆動電力の切換えは、パルス幅変
    調により行うことを特徴とする請求項8記載の振れ補正
    手段係止装置。
  11. 【請求項11】 前記コイルへの駆動電流の方向は、前
    記振れ補正手段を係止解除状態にする時と該係止解除の
    状態から係止状態にする時で逆方向にすることを特徴と
    する請求項2記載の振れ補正手段係止装置。
  12. 【請求項12】 前記コイルの駆動電力は、前記振れ補
    正手段を係止解除状態にする時と該係止解除状態から係
    止状態にする時で異なることを特徴とする請求項2記載
    の振れ補正手段係止装置。
  13. 【請求項13】 前記振れ補正手段を係止状態にする時
    の前記コイルの駆動電力は、前記係止解除状態にする時
    よりも小であることを特徴とする請求項12記載の振れ
    補正手段係止装置。
  14. 【請求項14】 前記係止手段を前記振れ補正手段の係
    止方向に付勢する弾性手段を有し、前記係止駆動手段
    は、前記振れ補正手段を係止状態にする際、前記弾性手
    段の付勢力に対し制動を行うことを特徴とする請求項2
    記載の振れ補正手段係止装置。
  15. 【請求項15】 前記係止駆動手段による制動は、前記
    係止手段を、前記振れ補正手段の係止解除方向に付勢す
    る力であることを特徴とする請求項14記載の振れ補正
    手段係止装置。
  16. 【請求項16】 前記制動力は、前記コイルに前記振れ
    補正手段の係止解除方向に駆動電力を与える、或は、前
    記コイルを短絡させることで発生することを特徴とする
    請求項15記載の振れ補正手段係止装置。
  17. 【請求項17】 像振れを補正する為の振れ補正手段を
    係止する係止手段と、該係止手段を駆動して、前記振れ
    補正手段を所定の位置に係止したり、該係止状態から係
    止解除状態にしたり、該係止解除状態を保持したりす
    る、前記駆動時の速度を可変な係止駆動手段とを備えた
    振れ補正手段係止装置。
  18. 【請求項18】 前記振れ補正手段を係止解除状態にす
    る際の駆動終了時、或は、係止状態にする際の駆動終了
    時の前記係止手段の駆動速度は、各々の駆動初期時のそ
    れよりも遅いことを特徴とする請求項17記載の振れ補
    正手段係止装置。
  19. 【請求項19】 前記振れ補正手段を係止解除状態にす
    る際の駆動終了時、或は、係止状態にする際の駆動終了
    時の、前記係止駆動手段の駆動力は、各々の駆動初期時
    のそれよりも小であることを特徴とする請求項2又は1
    8記載の振れ補正手段係止装置。
  20. 【請求項20】 前記振れ補正手段を係止状態にする際
    の駆動終了時の前記制動力は、係止状態にする際の駆動
    開始時よりも大であることを特徴とする請求項14記載
    の振れ補正手段係止装置。
  21. 【請求項21】 像振れを補正する為の振れ補正手段を
    係止する係止手段と、該係止手段を駆動して、係止解除
    状態にある前記振れ補正手段を所定の位置に係止した
    り、該係止状態から係止解除状態にする係止駆動手段と
    を備えた振れ補正手段係止装置であって、前記係止手段
    は、前記係止駆動手段以外の手段によって外力を受ける
    ことにより該外力を自身の回転力に変える可逆部と、該
    外力を自身の回転力には変えない不可逆部とを具備して
    いることを特徴とする振れ補正手段係止装置。
  22. 【請求項22】 前記係止手段の不可逆部は、前記振れ
    補正手段を係止状態に保持する部分であることを特徴と
    する請求項21記載の振れ補正手段係止装置。
  23. 【請求項23】 前記係止手段の可逆部には、前記振れ
    補正手段が駆動されて外力が伝わることを特徴とする請
    求項21記載の振れ補正手段係止装置。
  24. 【請求項24】 像振れを補正する為の振れ補正手段を
    係止する係止手段と、該係止手段を駆動して、前記振れ
    補正手段を所定の位置に係止したり、該係止状態から係
    止解除状態にしたり、該係止解除状態を保持したりする
    係止駆動手段と、前記係止手段を前記振れ補正手段の係
    止解除状態時に保持する保持手段とを備えた振れ補正手
    段係止装置。
  25. 【請求項25】 前記保持手段は、前記係止駆動手段へ
    の電力供給遮断で、前記係止手段の保持を止める手段で
    あることを特徴とする請求項24記載の振れ補正手段係
    止装置。
  26. 【請求項26】 前記保持手段は、電磁石であることを
    特徴とする請求項24記載の振れ補正手段係止装置。
  27. 【請求項27】 前記保持手段は、コイルと、該コイル
    に対向して配置される磁界発生手段により構成されるこ
    とを特徴とする請求項24記載の振れ補正手段係止装
    置。
  28. 【請求項28】 該装置が搭載された光学機器の少なく
    とも使用時には、前記係止駆動手段と前記保持手段の両
    者に電力を供給することを特徴とする請求項24記載の
    振れ補正手段係止装置。
  29. 【請求項29】 該装置が搭載された光学機器の少なく
    とも使用時には、前記保持手段の保持力を強くすること
    を特徴とする請求項28記載の振れ補正手段係止装置。
  30. 【請求項30】 像振れを補正する為の振れ補正手段を
    係止する係止手段と、該係止手段を駆動して、係止解除
    状態にある前記振れ補正手段を所定の位置に係止した
    り、該係止状態から係止解除状態にする係止駆動手段
    と、前記係止手段を前記振れ補正手段の係止方向に付勢
    する弾性手段とを備えた振れ補正手段係止装置であっ
    て、前記弾性手段の付勢力は、前記係止手段による前記
    振れ補正手段の係止解除完了前より完了時の方が弱くな
    ることを特徴とする振れ補正手段係止装置。
  31. 【請求項31】 前記弾性手段は、前記係止手段が前記
    振れ補正手段を係止状態から係止解除状態にする方向に
    駆動されるにつれて、その弾性力が弱くなる範囲を有し
    ていることを特徴とする請求項30記載の振れ補正手段
    係止装置。
  32. 【請求項32】 前記係止手段は回転により前記振れ補
    正手段を状態変移させる手段であり、前記弾性手段が前
    記係止手段に与える回転付勢力は、前記振れ補正手段の
    係止解除完了前よりも係止解除完了時の方が小さいこと
    を特徴とする請求項30記載の振れ補正手段係止装置。
  33. 【請求項33】 前記係止手段は回転により前記振れ補
    正手段を状態変移させる手段であり、前記弾性手段は回
    転円盤に付勢力を与えることによって前記係止手段を回
    転させる手段であり、前記弾性手段が回転円盤を介して
    前記係止手段に与える回転付勢力は、前記振れ補正手段
    の係止解除完了前よりも係止解除完了時の方が小さいこ
    とを特徴とする請求項30記載の振れ補正手段係止装
    置。
  34. 【請求項34】 像振れを補正する為の振れ補正手段を
    係止する係止手段と、該係止手段を駆動して、係止解除
    状態にある前記振れ補正手段を所定の位置に係止した
    り、該係止状態から係止解除状態にする係止駆動手段と
    を備え、前記係止手段が前記振れ補正手段を係止する
    際、前記振れ補正手段が前記係止手段の係止動作を制動
    することを特徴とする振れ補正手段係止装置。
  35. 【請求項35】 前記振れ補正手段は、係止状態へ変移
    させられる際、前記係止手段による係止位置から外れた
    位置に駆動されることを特徴とする請求項34記載の振
    れ補正手段係止装置。
  36. 【請求項36】 前記振れ補正手段は、前記係止位置か
    ら外れた位置に駆動された後、係止状態に保持される前
    に、前記係止位置近傍に戻されることを特徴とする請求
    項34記載の振れ補正手段係止装置。
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