JP3372722B2 - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JP3372722B2
JP3372722B2 JP21189895A JP21189895A JP3372722B2 JP 3372722 B2 JP3372722 B2 JP 3372722B2 JP 21189895 A JP21189895 A JP 21189895A JP 21189895 A JP21189895 A JP 21189895A JP 3372722 B2 JP3372722 B2 JP 3372722B2
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  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオカメラ,銀
塩フィルムカメラ,双眼鏡,望遠鏡等の光学装置に関
し、特に像ぶれ防止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在のカメラは、露出決定やピント合せ
等、撮影にとって重要な作業は全て自動化されているた
め、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起す可能性は
非常に少なくなっている。
【0003】また、最近では、カメラに加わる手ぶれ
(手ブレと表現されることもある)を防ぐシステムも研
究されており、撮影者の撮影ミスを誘発する要因は殆ど
なくなってきている。
【0004】ここで、手ぶれを防ぐシステムについて簡
単に説明する。
【0005】撮影時のカメラの手ぶれは、周波数として
通常1Hz乃至12Hzの振動であるが、シャッタのレ
リーズ時点においてこのような手ぶれを起こしていても
像ぶれのない写真を撮影可能とするための基本的な考え
として、前記手ぶれによるカメラの振動を検出し、その
検出値に応じて補正レンズを変位させてやらなければな
らない。従って、カメラのぶれが生じても像ぶれを生じ
ない写真を撮影できることを達成するためには、第1に
カメラの振動を正確に検出し、第2に手ぶれによる光軸
変化を補正することが必要となる。
【0006】この振動(カメラぶれ)の検出は、原理的
にいえば、角加速度,角速度,角変位等を検出する振動
検出手段とこの振動検出手段の出力信号を電気的或は機
械的に積分して角変位を出力するカメラぶれ検出手段を
カメラに搭載することによって行うことができる。そし
て、この検出情報に基づき撮影光軸を偏心させる補正光
学装置を駆動させて像ぶれ抑制が行われる。
【0007】ここで、振動検出手段を用いた防振システ
ムについて、図18を用いてその概要を説明する。
【0008】図18の例は、図示矢印81方向のカメラ
縦ぶれ81p及びカメラ横ぶれ81yに由来する像ぶれ
を抑制するシステムの図である。
【0009】同図中、82はレンズ鏡筒、83p,83
yは各々カメラ縦ぶれ振動,カメラ横ぶれ振動を検出す
る振動検出手段で、それぞれの振動検出方向を84p,
84yで示してある。85は補正光学装置(86p,8
6yは各々補正光学装置85に推力を与えるコイル、8
9p,89yは補正光学装置85の位置を検出する位置
検出素子)であり、この補正光学装置85は後述する位
置制御ループを設けており、振動検出手段83p,83
yの出力を目標値として駆動され、像面88での像の安
定を確保する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した防振シス
テムにおいて、像ぶれを補正する補正レンズは、防振時
以外には鏡筒内に固定されていなくてはならない。何故
ならば固定されていないと防振を使用しない撮影時に補
正レンズが外乱(例えばミラーの振動)で動き像ずれを
起こしてしまうことや、携帯時に補正光学装置が揺動
し、不快な音を発生させたり、内部器材に損傷を引き起
こす事態が予想されるためである。
【0011】このように補正レンズを固定する係止手段
を設けた場合、防振のために補正レンズが動いている最
中に係止手段が誤動作し、撮影中に防振が出来なくなる
ことがあってはならない。
【0012】本発明は、このような状況のもとでなされ
たもので、像ぶれを光学的に補正する補正光学手段が、
その補正動作中に、係止手段の誤動作で、動作しなくな
ることのない光学装置を提供することを目的とするもの
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、光学装置を次の(1)〜(8)のとお
りに構成する。
【0014】(1)像ぶれを光学的に補正する補正光学
手段と、この補正光学手段を係止,係止解除する係止手
段と、前記補正光学手段を付勢する第1の電源供給手段
と、前記係止手段を付勢する第2の電源供給手段とを備
えた光学装置。
【0015】(2)像ぶれを光学的に補正する補正光学
手段と、この補正光学手段を係止,係止解除する係止手
段と、この係止手段を係止位置から係止解除位置へ駆動
する駆動手段と、前記係止手段を前記係止解除位置に保
持する保持手段と、前記補正光学手段を付勢する第1の
電源供給手段と、前記駆動手段と前記保持手段を付勢す
る第2の電源供給手段とを備えた光学装置。
【0016】(3)像ぶれを光学的に補正する補正光学
手段と、この補正光学手段を係止,係止解除する係止手
段と、この係止手段を係止位置から係止解除位置へ駆動
する駆動手段と、前記係止手段を前記係止解除位置に保
持する保持手段と、前記補正光学手段と前記駆動手段を
付勢する第1の電源供給手段と、前記保持手段を付勢す
る第2の電源供給手段とを備えた光学装置。
【0017】(4)像ぶれを光学的に補正する補正光学
手段と、この補正光学手段を係止,係止解除する係止手
段と、この係止手段を係止位置から係止解除位置へ駆動
する駆動手段と、前記係止手段を前記係止解除位置に保
持する保持手段と、前記補正光学手段と前記駆動手段を
付勢する第1の電源供給手段と、第2の電源供給手段
と、前記保持手段を付勢する電源供給手段を前記第1の
電源供給手段の状態に応じて前記第1の電源供給手段,
前記第2の電源供給手段のいずれかに切り替える電源供
給切替え手段とを備えた光学装置。
【0018】(5)第2の電源供給手段は、第1の電源
供給手段の出力を調整したものである前記(2),前記
(3),前記(4)のいずれかに記載の光学装置。
【0019】(6)第2の電源供給手段は、第1の電源
供給手段の状態が良いときにこの第1の電源供給手段か
ら付勢されるコンデンサである前記(4)記載の光学装
置。
【0020】(7)像ぶれを補正する補正光学手段と、
この補正光学手段を係止,係止解除する係止手段と、こ
の係止手段を係止位置から係止解除位置へ駆動する駆動
手段と、前記係止手段を前記係止解除位置に保持する保
持手段と、前記補正光学手段,前記駆動手段,前記保持
手段を付勢する電源供給手段と、この電源供給手段の状
態が悪いときに前記保持手段の保持動作を補完するよう
前記駆動手段を付勢させる制御手段とを備えた光学装
置。
【0021】(8)第1の電源供給手段を当該光学装置
の本体側へ配置し、第2の電源供給手段を補正光学手段
を含む光学系側へ配置した前記(1)〜(6)のいずれ
かに記載の光学装置。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明は、ビデオカメラ,銀塩フ
ィルムカメラ,双眼鏡,望遠鏡等の各種の光学装置の形
で実施でき、手ぶれによる像ぶれや、車輌等の振動によ
る像ぶれを防止することができる。
【0023】以下1眼レフカメラの実施例により本発明
を詳しく説明する。なお説明の都合上、先ず各実施例で
用いる補正光学装置に関し説明し、続いて各実施例を説
明する。
【0024】(補正光学装置)図8は後述する各実施例
で用いられる補正光学装置の構造を示す分解斜視図であ
る。
【0025】図示のように、地板71の背面突出耳71
a(3か所,1か所は隠れて見えない)は、不図示の鏡
筒に嵌合し公知の鏡筒コロ等が孔71bにネジ止めされ
鏡筒に固定される。
【0026】磁性体であり光沢メッキが施された第2ヨ
ーク72は孔72aを貫通するネジで地板71の孔71
cにネジ止めされる。また第2ヨーク72にはネオジウ
ムマグネット等の永久磁石73(シフトマグネット)が
磁気的に吸着されている。
【0027】なお、各永久磁石73の磁化方向は図8に
示す矢印73aの方向である。
【0028】レンズ74がCリング等で固定された支持
枠75には、コイル76p,76y(シフトコイル)が
パッチン接着され、また、IRED等の投光素子77
p,77yも支持枠75の背面に接着され、スリット7
5ap,75ayを通して射出光は後述するPSD(p
osition sensitive divice:
フォトダイオードの表面抵抗を利用した光スポット位置
検出センサ)等の位置検出素子78p,78yに入射す
る。
【0029】支持枠75の孔75b(3か所)にはPO
M等の先端球状の支持球79a,79b及びチャージバ
ネ710が装入され支持球79aが支持枠75に熱カシ
メされ固定される。(支持球79bはチャージバネ71
0のバネ力に逆らって孔75bの延出方向に摺動可能で
ある)図9(a)は補正光学装置の組立後の横断面図で
あり、支持枠75の孔75bに矢印79c方向に支持球
79b,チャージしたチャージバネ710,支持球79
aの順に装入してゆき(支持球79a,79bは同形状
部品)、最後に孔75bの周端部75cを熱カシメして
支持球79aの抜け止めを行う。
【0030】孔75bの図9(a)とは直交する方向の
断面図を図9(b)に示す。また、図9(b)の断面図
を矢印79c方向より観た平面図を図9(c)に示し、
図9(c)の符合A〜Dに示す範囲の深さを図9(b)
のA〜Dに示す。
【0031】ここで支持球79aの羽根部79aa後端
部は深さA面の範囲で受けられ規制されるため周端部7
5cを熱カシメすることで支持球79aは支持枠75に
固定される。
【0032】支持球79bの羽根部79baの先端部は
深さB面の範囲で受けられるために支持球79bがチャ
ージバネのチャージバネ力で孔75bより矢印79cの
方向に抜けてしまうことはない。
【0033】もちろん補正光学装置の組立が終了すると
支持球79bは第2ヨーク72に受けられるため支持枠
75より抜け出ることはなくなるが組立性を考慮して抜
け止め範囲B面を設けている。
【0034】図9に示す支持枠75の孔75bの形状
は、支持枠75を成形で作る場合においても複雑な内径
スライド型を必要とせず、矢印79cと反対側に型を抜
く単純な2分割型で成形可能なため、その分寸法精度を
厳しく設定出来る。
【0035】また支持球79a,79bとも同部品であ
るため組立ミスが無く、部品管理上も有利である。
【0036】再び図8に示す支持枠75の軸受部75d
には例えばフッソ系のグリスを塗布しL字形の軸711
(非磁性のステンレス材)を装入し、L字軸711の他
端を地板71に形成された軸受部71d(同様にグリス
塗布)に装入し、3か所の支持球79bを共に第2ヨー
ク72に乗せて支持枠75を地板71内に収める。
【0037】次に第1ヨーク712の位置決め孔712
a(3か所)を地板71のピン71f(図10に示す3
か所)に嵌合させ、受け面71e(5か所)にて第1ヨ
ーク712を受けて地板71に対し磁気的に結合する
(永久磁石73の磁力)。
【0038】これにより第1ヨーク712の背面が支持
球79aと当接し、図9(a)に示すように支持枠75
は第1ヨーク712と第2ヨーク72にて挾持され光軸
方向の位置決めがされる。
【0039】支持球79a,79bと第1ヨーク71
2,第2ヨーク72の互いの当接面にもフッソ系グリス
が塗布してあり、支持枠75は地板71に対して光軸と
直交する平面内にて自由に摺動可能である。
【0040】L字軸711は支持枠75が地板71に対
し矢印713p,713y方向にのみ摺動可能に支持し
ていることになり、これにより支持枠75の地板71に
対する光軸回りの相対的回転(ローリング)を規制して
いる。
【0041】なお、L字軸711と軸受部71d,75
dの嵌合ガタは光軸方向には大きく設定してあり、支持
球79a,79bと第1ヨーク712,第2ヨーク72
の挾持による光軸方向規制と重複嵌合してしまうことを
防いでいる。
【0042】第1ヨーク712表面には絶縁用シート7
14が被せられ、その上に複数のICを有するハード基
板715(位置検出素子78p,78y、出力増幅用I
C、コイル76p,76y駆動用IC等)が位置決め孔
715a(2か所)を地板71のピン71h(図10に
示す2か所)に嵌合され、孔715b,第1ヨーク71
2の孔712bとともに地板71の孔71g(図10に
示す)にネジ結合される。
【0043】ここでハード基板715には位置検出素子
78p,78yが工具にて位置決めされてハンダ付けさ
れ、また信号伝達用のフレキシブル基板716も面71
6aがハード基板715の背面に破線で囲む範囲715
cに熱圧着される。
【0044】フレキシブル基板716からは光軸と直交
する平面方向に1対の腕716bp,716byが延出
しており、各々支持枠75の引っ掛け部75ep,75
ey(図11に示す)に引っ掛けられ、投光素子77
p,77yの端子及びコイル76p,76yの端子がハ
ンダ付けされる。
【0045】これにより投光素子77p,77y、コイ
ル76p,76yの駆動は、ハード基板715よりフレ
キシブル基板716を介在して行われる。
【0046】フレキシブル基板716の腕部716b
p,716byには各々屈曲部716cp,716cy
を有しており、この屈曲部の弾性により支持枠75が光
軸と直交する平面内に動き回ることに対する腕部716
bp,716byの負荷を低減している。
【0047】第1ヨーク712はエンボスによる突出面
712cを有し、突出面712cは絶縁シート714の
孔714aを通りハード基板715と直接接触してい
る。
【0048】この接触面のハード基板715側にはアー
ス(GND:グランド)パターンが形成されており、ハ
ード基板715を地板71にネジ結合することで第1ヨ
ーク712はアースされ、第1ヨーク712がアンテナ
になってハード基板715の素子にノイズを与えること
がなくなる。
【0049】マスク717は地板71のピン71h(図
10に示す)に位置決めされてハード基板715上に両
面テープにて固定される。
【0050】地板71には永久磁石貫通孔71iが開け
られており、ここから第2ヨーク72の背面が露出して
いる。
【0051】この貫通孔71iに永久磁石718(ロッ
クマグネット)が組込まれ、第2ヨーク72と磁気結合
している(図9参照)。
【0052】ロックリング719にはコイル720(ロ
ックコイル)が接着され、またロックリング719の耳
部719aの背面には軸受719b(図12に示す)が
あり、アマーチャピン721にアマーチュアゴム722
を通し、アマーチュアピン721を軸受719bに通し
た後、アマーチュアピン721にアマーチュアバネ72
3を通しアマーチュア724に嵌入してカシメ固定す
る。
【0053】故にアマーチュア724はアマーチュアバ
ネ723のチャージ力に逆らってロックリング719に
対し矢印725方向に摺動出来る。
【0054】図12は組立終了後の補正光学装置を図8
の背面方向(右方向)から見た平面図であるが、図にお
いてロックリング719の外径切り欠き部719c(3
か所)を地板71の内径突起71j(3か所)に合わせ
てロックリング719を地板71に押し込み、その後ロ
ックリングを時計方向に回して抜け止めを行う公知のバ
ネヨット結合によりロックリング719は地板71に取
り付いている。
【0055】故にロックリング719は地板71に対し
光軸回りに回転可能である。しかしロックリング719
が回転して再び切り欠き719cが突起71jと同位相
になりバヨネット結合が外れてしまうのを防ぐためロッ
クゴム726を地板71に圧入してロックリング719
がロックゴムに規制される切り欠き部719cの角度θ
(図12に示す)しか回転出来ないように回転規制して
いる。
【0056】磁性体のロックヨーク727にも永久磁石
718(ロックマグネット)が取付けられ、孔727a
(2か所)を地板71のピン71k(図12に示す)に
嵌合してはめ込み、孔727b(2か所)と71lによ
りネジ結合している。
【0057】地板71側の永久磁石718とロックヨー
ク727側の永久磁石718及び第2のヨーク72、ロ
ックヨーク727により公知の閉磁路を形成している。
【0058】また、ロックゴム726はロックヨーク7
27がネジ結合されることで抜け止めされる。
【0059】なお、図12においては説明の便のために
ロックヨーク727は省いて図示している。
【0060】ロックリング719のフック719eと地
板71のフック71m間にはロックバネ728が掛けら
れており、ロックリング719を時計回りに付勢してい
る。図12に示すように、吸着ヨーク729には吸着コ
イル730が差し込まれ地板71に孔729aによりネ
ジ結合される。
【0061】コイル720の端子及び吸着コイル730
の端子は、例えば4本縒り線のテトロン被覆線のツイス
トペア構成にしてフレキシブル基板716の幹部716
dにハンダ付けされる。
【0062】以上説明した補正光学装置の機構部は、大
別すると光軸を偏向させる 補正光学手段(レンズ74、支持枠75、コイル76
p,76y、投光素子77p,77y、支持球79a,
79b、支持軸711で組立てられる)と、補正光学手
段を支持する支持手段(地板71、第2ヨーク72、永
久磁石73、第1ヨーク712で組立てられる)と、補
正光学手段を係止する係止手段(永久磁石718、ロッ
クリング719、コイル720、アマーチュア軸72
1、アマーチュア724、ロックゴム726、ロックヨ
ーク727、ロックバネ728、吸着ヨーク729、吸
着コイル730で組立てられる)の3つの要素で構成さ
れている。
【0063】ハード基板715上のIC731p,73
1yは、各々位置検出素子78p,78yの出力増幅用
のICであるが、その内部構成は図13のようになって
いる(IC731p,731yは同構成のため、ここで
は731pのみ示す)。
【0064】電流−電圧変換アンプ731ap,731
bpは、投光素子77pにより位置検出素子78p(抵
抗R1 ,R2 より表示)に生じる光電流78i1 p,7
8i2 pを電圧に変換し、作動アンプ731cpは各電
流−電圧変換アンプ731ap,731bpの差出力を
求め増幅している。
【0065】投光素子77p,77yの射出光は、前述
した通りスリット75ap,75ayを経由して位置検
出素子78p,78y上に入射するが、支持枠75が光
軸と垂直な平面内で移動すると位置検出素子78p,7
8yへの入射位置が変化する。
【0066】位置検出素子78pは矢印78ap方向に
感度を持っており、またスリット75apは矢印78a
pとは直交する方向(78ay方向)に光束が拡がり、
矢印78ap方向には光束が絞られる形状をしているた
め、支持枠75が矢印713p方向に動いたときのみ位
置検出素子78pの光電流78i1 p,78i2 pのバ
ランスは変化し差動アンプ731cpは支持枠75の矢
印713p方向に応じた出力をする。
【0067】位置検出素子78yは矢印78ay方向に
検出感度を持ち、スリット75ayは矢印78ayとは
直交する方向(78ap方向)に延出する形状のため
に、支持枠75が矢印713y方向に動いたときのみ位
置検出素子78yは出力を変化させる。
【0068】加算アンプ731dpは電流−電圧変換ア
ンプ731ap,731bpの出力の和(位置検出素子
78pの受光量総和)を求め、この信号を受ける駆動ア
ンプ731epは、これに従って投光素子77pを駆動
する。
【0069】前記の投光素子77pは温度等に極めて不
安定にその投光量が変化するため、それに伴い位置検出
素子78p,78yの光電流78i1 p,78i2 pの
絶対量78i1 p+78i2 pが変化する。そのため、
支持枠75の位置を示す78i1 p−78i2 pである
差動アンプ731cpの出力も変化してしまう。
【0070】しかし、受光量総和一定となるように前述
の駆動回路によって投光素子77pを制御すれば作動ア
ンプ731cpの温度等による出力変化がなくなる。
【0071】コイル76p,76yは、永久磁石73,
第1のヨーク712,第2のヨーク72で形成される閉
磁路内に位置し、コイル76pに電流を流すことで支持
枠75は矢印713p方向に駆動され(公知のフレミン
グの左手の法則)コイル76yに電流を流すことで支持
枠75は矢印713y方向に駆動される。
【0072】一般に位置検出素子78p,78yの出力
をIC731p,731yで増幅し、その出力でコイル
76p,76yを駆動すると、支持枠75が駆動されて
位置検出素子78p,78yの出力が変化する構成とな
る。
【0073】ここでコイル76p,76yの駆動方向
(極性)を位置検出素子78p,78yの出力が小さく
なる方向(抵抗R1とR2の差が小さくなる方向)に設
定すると(負帰還)、コイル76p,76yの駆動力に
より位置検出素子78p,78yの出力がほぼ零になる
位置で支持枠75は安定する。
【0074】このように位置検出出力を負帰還して駆動
を行う手法を位置制御手法と言い、例えば外部から目標
値(例えば手ぶれ角度信号)をIC731p,731y
に混合させると、支持枠75は目標値に従って極めて忠
実に駆動される。
【0075】実際には差動アンプ731cp,731c
yの出力は、フレキシブル基板716を経由して不図示
のメイン基板に送られ、そこでアナログ−デジタル変換
(A/D変換)が行われマイコンに取り込まれる。
【0076】マイコン内では適宜目標値(手ぶれ角度信
号)と比較増幅され、公知のディジタルフィルタ手法に
よる位相進み補償(位置制御とより安定させるため)が
行われた後、再びフレキシブル基板716を通りIC7
32(コイル76p,76y駆動用)に入力する。
【0077】IC732は入力される信号を基にコイル
76p,76yを公知のPWM(パルス幅変調)駆動を
行い支持枠75を駆動する。
【0078】支持枠75は矢印713p,713y方向
に摺動可能であり、前述した位置制御手法により位置を
安定させている訳であるが、カメラ等の民生用光学機器
においては電源消耗防止の観点からも常に支持枠75を
制御しておくことは出来ない。
【0079】支持枠75は非制御状態時には光軸と直交
する平面内にて自由に動き回ることが出来るようになる
ため、そのときのストローク端での衝突の音発生や損傷
に対しても対策しておく必要がある。
【0080】図11,図12に示すように、支持枠75
の背面には3か所の放射状に突出した突起75fを設け
てあり、図12に示すように突起75fの先端がロック
リング719の内周面719gに嵌合している。
【0081】故に支持枠75は地板71に対して総ての
方向に拘束されている。
【0082】図15は、ロックリング719と支持枠7
5の動作の関係を示す平面図であり、図12から要部の
み抜出した図であり、説明を解り易くするために実際の
組立状態とは若干レイアウトを変化させている。また図
15のカム719f(3か所)は図8,図14に示す通
り、ロックリング719の円筒の母線方向全域に渡って
設けられているわけではないので図15の方向からは実
際には見えないが、説明の都合上図示している。
【0083】図9(a)に示す通り、コイル720(7
20aは図示しないフレキシブル基板等でロックリング
719の外周を通り端子719hよりフレキシブル基板
716の幹716d上の端子716eに接続される4本
縒り線の引き出し線)は永久磁石718で挾まれた閉磁
路内に入っており、コイル720に電流を流すことでロ
ックリング719を光軸回りに回転させるトルクを発生
する。
【0084】このコイル720の駆動も不図示のマイコ
ンからフレキシブル基板716を介してハード基板71
5上の駆動用IC733に入力する指令信号で制御さ
れ、IC733はコイル720をPWM駆動する。
【0085】図15(a)において、コイル720に通
電するとロックリング719に反時計回りのトルクが発
生するようにコイル720の巻き方向が設定されてお
り、これによりロックリング719はロックバネ728
のバネ力に逆らって反時計方向に回転する。
【0086】なおロックリング719は、コイル720
に通電前はロックバネ728の力によりロックゴムに当
接して安定している。
【0087】ロックリング719が回転すると、アマー
チュア724が吸着ヨーク729に当接してアマーチュ
アバネ723を締め吸着ヨーク729とアマーチュア7
24の位置関係をイコライズ(整合)して図15(b)
に示すようにロックリング719は回転を止める。
【0088】図16はロックリング駆動,保持のタイミ
ングチャートであり、矢印719iの時点でコイル72
0に通電(720bに示すPWM駆動)すると同時に吸
着コイル730にも通電(730a)する。
【0089】そのため、吸着ヨーク729にアマーチュ
ア724が当接し、イコライズされた時点でアマーチュ
ア724は吸着ヨーク729に吸着される。
【0090】次に720cに示す時点でコイル720へ
の通電を止めると、ロックリング719はロックバネ7
28の力で時計回りに回転しようとするが、前述したよ
うにアマーチュア724が吸着ヨーク729に吸着され
ているため回転は阻止される。
【0091】このとき支持枠75の突起75fは、図1
5(b)に示すように、カム719fと対向する位置に
在る(カム719fが回転してくる)ため支持枠75は
突起75fとカム719fの間のクリアランス分だけ動
けるようになる。
【0092】このため重力Gの方向に支持枠75が落下
することになるが、図16の矢印719iの時点で支持
枠75も制御状態にするため落下することはない。
【0093】支持枠75は非制御時はロックリング71
9の内周で拘束されているが、実際には突起75fと内
周壁719gの嵌合ガタ分だけガタを有する。
【0094】即ちこのガタ分だけ支持枠75は重力方向
下方に落ちており、支持枠75の中心と地板71の中心
がずれていることになる。
【0095】そのため矢印719iの時点から例えば1
秒費やしてゆっくり地板71の中心(光軸の中心)に移
動させる制御をしている。
【0096】これは急激に中心に移動させるとレンズ7
4を通して像の揺れを撮影者が感じて不快であるためで
あり、この間に露光が行われても支持枠75の移動によ
る像劣化が生じないようにするためである(例えば1/
8秒で支持枠を5μm移動させる)。
【0097】詳しくは矢印719iの時点での位置検出
素子78p,78yの出力を記憶し、その値を目標値と
して支持枠75の制御を始め、その後1秒間費やして予
め設定した光軸中心のときの目標値に移動して行く(7
5g参照)。
【0098】ロックリング719が回転され(アンロッ
ク状態)た後、振動検出手段からの目標値を基にして
(前述した支持枠75の中心位置移動動作に重なって)
支持枠75が駆動され防振が始まることになる。
【0099】ここで防振を終るために矢印719jの時
点で防振オフにすると、振動検出手段からの目標値が補
正光学装置に入力されなくなり、支持枠75は中心位置
に制御されて止る。
【0100】詳しく説明すると、吸着コイル730への
通電を止める(730b)。すると、吸着ヨーク729
のアマーチュア724の吸着力がなくなり、ロックリン
グ719はロックバネ728により時計回りに回転さ
れ、図15(a)の状態に戻る。
【0101】このときロックリング719はロックゴム
726に当接して回転規制されるために回転終了時のロ
ックリング719の衝突音は小さく抑えられる。
【0102】その後(例えば20msec後)補正光学
手段への制御を断ち、図16のタイミングチャートは終
了する。
【0103】図17は防振システムの概要を示すブロッ
ク図である。
【0104】図17において、91は図18の振動検出
手段83p,83yに相当する部分であり、振動ジャイ
ロ等の角速度を検出する振れ検出センサとこの振れ検出
センサ出力のDC成分をカットした後に積分して角変位
を得るセンサ出力演算手段より構成される。
【0105】振動検出手段91からの角変位信号は、目
標値設定手段92に入力される。この目標値設定手段9
2は、可変差動増幅器92aとサンプルホールド回路9
2bより構成されており、サンプルホールド回路92b
は常にサンプル中のために可変差動増幅器92aに入力
される両信号は常に等しく、その出力は零である。しか
し、後述する遅延手段93からの出力で前記サンプルホ
ールド回路92bがホールド状態になると、可変差動増
幅器92aは、その時点を零として連続的に出力を始め
る。
【0106】可変差動増幅器92aの増幅率は、防振敏
感度設定手段94の出力により可変になっている。何故
ならば、目標値設定手段92の目標値信号は補正光学手
段を追従させる目標値(指令信号)であるが、補正光学
手段の駆動量に対する像面の補正量(防振敏感度)は、
ズーム,フォーカス等の焦点変化に基づく光学特性によ
り変化するため、その防振敏感度変化を補うためであ
る。故に防振敏感度設定手段94は、ズーム情報出力手
段95からのズーム焦点距離情報と露光準備手段96の
測距情報に基づくフォーカス焦点距離情報が入力され、
その情報を基に防振敏感度を演算あるいはその情報を基
に予め設定した防振敏感度情報を引き出して、目標値設
定手段92の可変差動増幅器92aの増幅率を変更させ
る。
【0107】補正駆動手段97はハード基板715上に
実装されたIC731p,731y,732であり、目
標値設定手段92からの目標値が指令信号730p,7
30yとして入力される。
【0108】補正起動手段98はハード基板715上の
IC732とコイル76p,76yの接続を制御するス
イッチであり、通常時はスイッチ98aを端子98cに
接続させておくことでコイル76p,76yの各々の両
端を短絡しておき、論理積手段99の信号が入力される
とスイッチ98aを端子98bに接続し、補正光学手段
910を制御状態(未だぶれ補正は行わないが、コイル
76p,76yに電力を供給し、位置検出素子78p,
78yの信号がほぼゼロになる位置に補正光学手段91
0を安定させておく)にする。また、このとき同時に論
理積手段99の出力信号は係止手段914にも入力し、
これにより係止手段は補正光学手段910を係止解除す
る。
【0109】なお、補正光学手段910はその位置検出
素子78p,78yの位置信号を補正駆動手段97に入
力し、前述したように位置制御を行っている。
【0110】論理積手段99は、レリーズ手段911の
レリーズ半押しSW1信号と防振切換手段912の出力
信号の両信号が入力されたときに、その構成要素である
アンドゲート99aが信号を出力する。
【0111】つまり、防振切換手段912の防振スイッ
チを撮影者が操作し、且つレリーズ手段911でレリー
ズ半押しを行ったときに補正光学手段910は係止解除
され制御状態になる。
【0112】レリーズ手段911のSW1信号は露光準
備手段96に入力され、測光,測距,レンズ合焦駆動を
行うと共に、前述したように防振敏感度設定手段94に
フォーカス焦点距離情報を出力する。
【0113】遅延手段93は論理積手段99の出力信号
を受けて、例えば1秒後に出力して前述したように目標
値設定手段92より目標値信号を出力させる。
【0114】図示していないが、レリーズ手段911の
SW1信号に同期して振動検出手段91も起動を始め
る。そして、前述したように積分器等、大時定回路を含
むセンサ出力演算は起動から出力するが安定する迄に、
ある程度の時間を要する。
【0115】遅延手段93は、振動検出手段91の出力
が安定する迄待機した後に、補正光学手段910へ目標
値信号を出力する役割を演じ、振動検出手段91の出力
が安定してから防振を始める構成にしている。
【0116】露光手段913はレリーズ手段911のレ
リーズ押切りSW2信号入力によりミラーアップを行
い、露光準備手段96の測光値を基に求められたシャッ
タスピードでシャッタを開閉して露光を行い、ミラーダ
ウンして撮影を終了する。
【0117】撮影終了後、撮影者がレリーズ手段911
から指を離し、SW1信号をオフにすると、論理積手段
99は出力を止め、目標値設定手段92のサンプルホー
ルド回路92bはサンプリング状態になり、可変差動増
幅器92aの出力はゼロになる。従って、補正光学手段
910は、補正駆動を止めた制御状態に戻る。
【0118】論理積手段99の出力がオフになったこと
により、係止手段914は補正光学手段910を係止
し、その後に補正起動手段98のスイッチ98aは端子
98cに接続され、補正光学手段910は制御されなく
なる。
【0119】振動検出手段91は、不図示のタイマによ
り、レリーズ手段911の操作が停止された後も一定時
間(例えば5秒)は動作を継続し、その後に停止する。
これは、撮影者がレリーズ操作を停止した後に引き続き
レリーズ操作を行うことは頻繁にあるわけで、そのよう
なときに毎回振動検出手段91を起動するのを防ぎ、そ
の出力安定迄の待機時間を短くするためであり、振動検
出手段91が既に起動しているときにはこの振動検出手
段91は起動既信号を遅延手段93に送り、その遅延時
間を短くしている。
【0120】
【実施例】以下、前述した補正光学装置を用いた1眼レ
フカメラにより、本発明を詳しく説明する。電源供給元
以外は前述のとおりなので、実施例では電源供給元を中
心に説明する。なお各実施例は、電圧源を用いるもので
あるが、電流源を用いる例においても同様に実施するこ
とが出来る。
【0121】(実施例1)図1は実施例1である“1眼
レフカメラ”の要部を示す図である。図1において、第
1の電池11(第1の電源供給手段)はスイッチ12を
介して補正光学手段のコイル76p,76yに電源を供
給している。また、第2の電池(第2の電源供給手段)
13はスイッチ14を介して係止手段の吸着コイル73
0(保持手段)に電源を供給し、スイッチ15を介して
係止手段のコイル720(駆動手段)に電源を供給して
いる。
【0122】スイッチ12,14,15はマイコン16
により制御されており、図16で示したシーケンスで開
閉が行われる。即ち防振開始(図17に示す防振切換手
段912オン、且つレリーズ手段911のレリーズ半押
しSW1オン)とともにスイッチ12,14,15はオ
ンして、係止解除完了迄の十分な時間720b(50m
sec)でスイッチ15をオフする。そして防振オフ
(防振切換手段912オフ或はレリーズ手段911オ
フ)すると、はじめにスイッチ14がオフし、その後係
止完了迄の十分な時間(20msec)後スイッチ12
をオフして防振動作は終了する。
【0123】ここで補正光学手段と係止手段の電源供給
元が異なっていることについて説明する。補正光学手段
は、振動検出手段からの目標値に基づいてぶれ補正駆動
を行う訳であるが、ぶれの中にはレリーズボタンを強く
押し込んだときのぶれやカメラ内のクイックリターンミ
ラーのはね上げによるぶれのように相当大きなぶれ、或
は高周波のぶれも含まれている。そして補正レンズ74
も十分な光学性能を発揮するために大きく重い場合、こ
のようなレンズを高周波,大振動で駆動させるためには
大きな電力を必要とする。そのためこのような状態のと
き第1の電池11に加わる負荷が大きくなり第1の電池
の電圧レベルが低くなってしまう。もしも係止手段の電
源供給元も第1の電池11とすると、前述の電圧降下に
より係止手段が係止動作を行う可能性がある。これは吸
着コイル730に流れる電流が電池11の電圧降下によ
り減ってアマーチュア724への吸着力が弱くなり、ロ
ックバネ728の力でロックリング719が回転してし
まうことによる。そのため、係止手段が補正光学手段の
補正動作を阻害して十分な防振が行えなくなる可能性が
ある(図15参照)。
【0124】しかし、図1のように係止手段を別電源
(第2の電池13)にすることで前述した係止手段の誤
動作は生じなくなり防振の信頼性が向上する。
【0125】なお図1において、1点鎖線17を境に紙
面左側がカメラボディ、右側が補正光学装置を有する交
換レンズであり、第1の電池11は接点18を介してコ
イル76p,76yに電源を供給しているが、第1の電
池11も交換レンズに入れる、或は第1の電池11と共
に第2の電池13をカメラボディに入れる等適宜の組合
せでも可能であり、交換レンズではなく、カメラボディ
とレンズ一体のシステムであっても良いのは言う迄もな
い。
【0126】以上説明したように、本実施例によれば、
補正光学手段の動作中に電源供給状態が悪化し、係止手
段が係止解除状態から係止状態へ誤動作し像ぶれの補正
が出来なくなることが防止される。
【0127】(実施例2)実施例1においては補正光学
手段と係止手段を別電源にしたが、係止手段への電源の
電圧降下をなくすることが出来れば別電源にする必要は
ない。この例を実施例2として説明する。
【0128】図2は実施例2である“1眼レフカメラ”
の要部を示す図である。図2において、110はDC/
DCコンバータであり、第1の電池11の電圧を昇圧し
ており、この出力が接点19を介してレギュレータ11
1に入力して電圧が安定化されている。このためレギュ
レータ111の出力電圧111aは、第1の電池11が
電圧降下しても出力変動することがない。そしてこの出
力を第2の電源供給手段として係止手段に電源を供給す
れば第1の電池11に大負荷が加わっても係止手段が誤
動作することがない。
【0129】なおレギュレータ111により得られる電
源は、極めて安定しているために係止手段への供給ばか
りでなく、補正光学装置のハード基板715内の回路を
駆動する電源としても用いられ、回路の安定化を図って
いる。
【0130】(実施例3)実施例1,実施例2では補正
光学手段と係止手段の電源供給元を別々にした。
【0131】しかしながら係止手段の誤動作は主に吸着
コイル730(保持手段)への電源変動であることを考
えると、吸着コイル730への電源だけを別にすれば良
い。この例を実施例3として説明する。
【0132】図3は実施例3である“1眼レフカメラ”
の要部を示す図である。図3において、第1の電池11
は補正光学手段の他に係止手段のコイル720も駆動す
る。しかし吸着コイル730への電源供給はレギュレー
タ111の出力111aにしてあり、第1の電池11の
電圧が降下しても吸着コイル730の電流が減ってアマ
ーチュア724の吸着力が弱くなることはない。
【0133】勿論図4に示すように吸着コイル730へ
の電源供給元だけを別電源(第2の電池13)にして係
止解除の信頼姓を図っても良い。
【0134】(実施例4)図5は実施例4の要部を示す
図である。本実施例は図4の第2の電池13の代わりに
コンデンサ41が設けられ、スイッチ42を介して第1
の電池11と接続されている。またマイコン16はスイ
ッチ42をオンしてコンデンサ41を充電状態にしてい
る。したがって吸着コイル730は通常は第1の電池1
1で駆動されることになる。
【0135】マイコン16は、第1の電池11の出力電
圧43を常にモニタしており、第1の電池11に負荷が
加わり電圧降下が生じた場合には、マイコン16はスイ
ッチ42をオフする。するとコンデンサ41により吸着
コイル730は駆動されることになり、この間吸着コイ
ル730への供給電圧の降下がないため係止手段が誤動
作することはない。
【0136】そして再び第1の電池11の電圧が回復す
ると、スイッチ42はオンして吸着コイル730は第1
の電池で駆動されるようになる。このようにコンデンサ
41(第2の電源供給手段)とスイッチ42(電源供給
切換手段)を設けて係止手段の信頼性を向上することが
出来る。また図4の第2の電池13の代わりにコンデン
サ41を用いたため電池13を交換する必要がなくなる
メリットも生まれる。 (実施例5)実施例4においては、第1の電池11の電
圧状態に応じて吸着コイル730への電源供給元を第1
の電池11からコンデンサ41にスイッチ42で切り換
えていた。ここでコンデンサ41の代わりにレギュレー
タ111の出力111aを用いても良い。この例を実施
例5として説明する。
【0137】図6は実施例5の要部を示す図である。図
5において、レギュレータ111の出力111aは実施
例3と同様にスイッチ51を介して吸着コイル730へ
の電源供給元になっているが、通常はスイッチ51はオ
フしており、吸着コイル730はスイッチ14を介した
第1の電源11により駆動されている。そして第1の電
池11の電圧が降下すると、マイコン16は実施例4と
同様にして、そのことを検出しスイッチ14をオフして
スイッチ51をオンする。すると吸着コイル730はレ
ギュレータ111の出力電圧で駆動されることになる。
この場合第1の電源供給手段は第1の電池11,第2の
電源供給手段はレギュレータ111の出力111a、切
換手段はスイッチ14及びスイッチ15となる。このよ
うな構成にして係止手段の信頼性を向上させることが出
来る。
【0138】(実施例6)図7は実施例6の要部を示す
図であり、吸着コイル730(保持手段)も第1の電池
11で駆動され別電源に切り換えられることはない。
【0139】しかしながら、マイコン16は第1の電池
11の電圧が降下すると再びスイッチ15をオンしてコ
イル720(駆動手段)を駆動する(スイッチ15は防
振開始から所定時間オンし、図16の720c時点でオ
フするが、第1の電池11の電圧降下時には再びオンす
ることになる)。
【0140】これにより第1の電池11の電圧降下で吸
着ヨーク729とアマーチュア724間の吸着力が弱く
なり、ロックバネ728の力でロックリング719が矢
印61方向に回ろうとするが、このときにコイル720
の力が矢印62方向に働いて前記吸着力を補完してロッ
クリング719が係止方向61に回転してしまうことを
防ぐことが出来る。そして第1の電池11の電圧が回復
すれば再びスイッチ15はオフしてコイル720への通
電は止め吸着コイル730の力だけで係止解除状態を保
持することが出来る。以上のようにして係止解除の信頼
性を高めることが出来る。
【0141】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像ぶれを補正する補正光学手段の動作中に、電源供給状
態が悪化し、係止手段が係止解除状態から係止状態へ誤
動作し、像ぶれの補正が出来なくなることを防止するこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の要部を示す図
【図2】 実施例2の要部を示す図
【図3】 実施例3の要部を示す図
【図4】 実施例3の変形の要部を示す図
【図5】 実施例4の要部を示す図
【図6】 実施例5の要部を示す図
【図7】 実施例6の要部を示す図
【図8】 補正光学装置の構造を示す分解斜視図
【図9】 補正光学装置の横断面図
【図10】 地板の斜視図
【図11】 支持枠周辺を示す斜視図
【図12】 補正光学装置を背面から見た図
【図13】 IC731pの回路図
【図14】 ロックリングの斜視図
【図15】 ロックリング719と支持枠75(カム7
5f)との関係を示す図
【図16】 ロックリング駆動,保持のタイミングチャ
ート
【図17】 防振システムの概略を示すブロック図
【図18】 従来の防振システムの概略を示す図
【符号の説明】
11 第1の電池 13 第2の電池 16 マイコン 76p,76y 補正光学手段のコイル 719 ロックリング 720 係止手段のコイル 730 係止手段の吸着コイル

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像ぶれを光学的に補正する補正光学手段
    と、この補正光学手段を係止,係止解除する係止手段
    と、前記補正光学手段を付勢する第1の電源供給手段
    と、前記係止手段を付勢する第2の電源供給手段とを備
    えたことを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】 像ぶれを光学的に補正する補正光学手段
    と、この補正光学手段を係止,係止解除する係止手段
    と、この係止手段を係止位置から係止解除位置へ駆動す
    る駆動手段と、前記係止手段を前記係止解除位置に保持
    する保持手段と、前記補正光学手段を付勢する第1の電
    源供給手段と、前記駆動手段と前記保持手段を付勢する
    第2の電源供給手段とを備えたことを特徴とする光学装
    置。
  3. 【請求項3】 像ぶれを光学的に補正する補正光学手段
    と、この補正光学手段を係止,係止解除する係止手段
    と、この係止手段を係止位置から係止解除位置へ駆動す
    る駆動手段と、前記係止手段を前記係止解除位置に保持
    する保持手段と、前記補正光学手段と前記駆動手段を付
    勢する第1の電源供給手段と、前記保持手段を付勢する
    第2の電源供給手段とを備えたことを特徴とする光学装
    置。
  4. 【請求項4】 像ぶれを光学的に補正する補正光学手段
    と、この補正光学手段を係止,係止解除する係止手段
    と、この係止手段を係止位置から係止解除位置へ駆動す
    る駆動手段と、前記係止手段を前記係止解除位置に保持
    する保持手段と、前記補正光学手段と前記駆動手段を付
    勢する第1の電源供給手段と、第2の電源供給手段と、
    前記保持手段を付勢する電源供給手段を前記第1の電源
    供給手段の状態に応じて前記第1の電源供給手段,前記
    第2の電源供給手段のいずれかに切り替える電源供給切
    替え手段とを備えたことを特徴とする光学装置。
  5. 【請求項5】 第2の電源供給手段は、第1の電源供給
    手段の出力を調整したものであることを特徴とする請求
    項2,請求項3,請求項4のいずれかに記載の光学装
    置。
  6. 【請求項6】 第2の電源供給手段は、第1の電源供給
    手段の状態が良いときにこの第1の電源供給手段から付
    勢されるコンデンサであることを特徴とする請求項4記
    載の光学装置。
  7. 【請求項7】 像ぶれを補正する補正光学手段と、この
    補正光学手段を係止,係止解除する係止手段と、この係
    止手段を係止位置から係止解除位置へ駆動する駆動手段
    と、前記係止手段を前記係止解除位置に保持する保持手
    段と、前記補正光学手段,前記駆動手段,前記保持手段
    を付勢する電源供給手段と、この電源供給手段の状態が
    悪いときに前記保持手段の保持動作を補完するよう前記
    駆動手段を付勢させる制御手段とを備えたことを特徴と
    する光学装置。
  8. 【請求項8】 第1の電源供給手段を当該光学装置の本
    体側へ配置し、第2の電源供給手段を補正光学手段を含
    む光学系側へ配置したことを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載の光学装置。
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