JPH0744344Y2 - シャトルフィーダ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はトランスファプレスにより成形された成形品
をオートパレタイザなどへ搬出するシャトルフィーダ装
置に関する。

〔従来の技術〕

従来トランスファプレスにより成形した成形品をオート
パレタイザによりパレットへ積込む場合、プレス本体と
オートパレタイザの間にベルトコンベヤのような搬送装
置を設けてプレス本体より搬出された成形品をオートパ
レタイザのパネルローダが保持できる位置まで搬送して
いる。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしベルトコンベヤのような搬送装置で成形品を搬送
した場合、搬送中に成形品の位置がずれることがあり、
プレス本体と同期して動作するオートパレタイザのパネ
ルローダが成形品を保持できなくなる不具合があった。

この考案は上記不具合を改善する目的でなされたもの
で、プレス本体に同期して精度よく成形品をオートパレ
タイザなどの成形品保持位置まで搬送できるようにした
シャトルフィーダ装置を提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段及び作用〕

この考案は上記目的を達成するために、トランスファプ
レス本体の成形品搬出側に、一端側が上記プレス本体に
設けられたトランスファバーのリフト手段により上下動
され、他端側は上記リフト手段と同期して動作されるリ
フト機構により上下動されるガイドレールを設け、この
ガイドレールに、上記トランスファバーをフィード方向
へ駆動するフィードキャリヤに連動するシャトルを走行
自在に設けると共に、上記ガイドレールの近傍にシャト
ルが搬送する成形品を一時保持する固定受け台を設けた
ことにより、プレス本体より搬出された成形品を位置決
めした状態でオートパレタイザなどへ搬送して、パネル
ローダにより成形品が確実に保持できるようにしたシャ
トルフィーダ装置を提供するものである。

〔実施例〕

この考案の一実施例を図面を参照して詳述する。

図において１はトランスファプレス本体で、ワークの搬
送方向（矢印Ａ）に並設された一対のトランスファバー
２を有しており、これらトランスファバー２により各加
工ステーションW₁ないしW₆（図ではW₅及びW₆のみを示
す）へ順次ワークが搬送されて成形が行われると共に、
最終加工ステーションW₆で成形の終了した成形品３はア
イドルステーションi₇を経てアイドルステーションi₈の
固定受台39上に載置されるようになっている。

シャトル10はプレス本体１の成形品搬出側に設置された
シャトルフィーダ９に設けられていて、次のように構成
されている。

すなわち、上記プレス本体１の成形品搬出側には、床面
11より低い位置に上記トランスファバー２をフィード方
向へ駆動するフィード駆動機構12が設置されている。

上記フィード駆動機構12はプレス本体１より駆動力を得
て回転されるフィードカム13を有していて、このフィー
ドカム13により、下端側が枢支されたフィードレバー14
の上端側がフィード方向へ揺動されるようになってお
り、フィードレバー14の上端はトランスファバー２の一
端が連結されたフィードキャリヤ15に連結杆16を介して
接続されていて、フィードレバー14の揺動に伴いフィー
ドキャリヤ15を介してトランスファバー２がフィード方
向へ駆動されるようになっている。

一方上記シャトルフィーダ９はプレス本体１の後方へ設
置されたオートパレタイザ20と上記プレス本体１の間に
設置されて、プレス本体１より搬出された成形品３をオ
ートパレタイザ20の成形品保持位置R₁まで搬送するもの
で、成形品３の搬送方向に互に平行する一対のガイドレ
ール17を有しており、これらガイドレール17に２基のシ
ャトル10がトランスファバー２の搬送ピッチと等しい間
隔を存して走行自在に支承され、これらシャトル10の間
は連結杆18により連結されている。

そして上記各シャトル10はガイドレール17とともに上記
トランスファバー２と同期してリフト機構22によりリフ
トされるようになっている。

上記リフト機構22は第７図及び第８図に示すようにトラ
ンスファバー２をリフト方向へ動作させるラック（図示
せず）に連結されて、トランスファバー２のリフト動作
とともに往復動されるラック23を有しており、このラッ
ク23に回転軸24の一端側に設けられたピニオン25が噛合
されて、ラック23の移動に伴い回転軸24が回転されるよ
うになっている。

上記回転軸24の他端側には、別のピニオン26が設けられ
ていて、このピニオン26がガイド杆27の下端側に設けら
れたラック27aに噛合され、回転軸24の回転に伴いガイ
ド杆27が上下動されるようになっている。

上記ガイド杆27はこれより長さの短いガイド杆27′と対
をなしていて、支持台28に昇降自在に支承されていると
共に、これらガイド杆27,27′の間はラック27b,27c及び
これらラック27b,27cにそれぞれ噛合するピニオン29,30
により互に連動されて同時に上下動するようになってい
る。

そして各ガイド杆27,27′間に横架された横杆31上に上
記シャトルフィーダ９に設けられたガイドレール17のオ
ートパレタイザ20側端が固着されている。

なお、図中32は横杆31上に加わる荷重に見合った力で横
杆31を上方へ付勢するバランスシリンダで、ガイド杆2
7′,27′の昇降が円滑に行えるようになっている。

一方上記ガイドレール17のプレス本体１側端部は、クラ
ンプキャリア35を上下動するガイド杆36の上端に固着さ
れていて、クランプキャリア35とともにリフト動作され
ると共に、上記ガイドレール17に走行自在に支承された
シャトル10のうち、プレス本体１側のシャトル10の下部
には、下方へ向けてガイドピン37が突設されていて、こ
のガイドピン37により上記フィードキャリヤ15とシャト
ル10が球軸受け38を介して接続されている。

また上記シャトル10には、成形品３を位置決めした状態
で支持するアタッチメント10aが第５図及び第６図に示
すように取付けられていると共に、各ガイドレール17の
外側にはこれと平行するように固定受け台39が設置され
ていて、これら固定受け台39にも成形品３を支持するア
タッチメント39aが取付けられている。

次に作用を説明すると、プレス本体１の最終工程ステー
ションW₆で成形された成形品３は、トランスファバー２
によりアイドルステーションi₇を経てアイドルステーシ
ョンi₈の固定受け台39のアタッチメント39a上へ位置決
めされた状態で支持される。

その後トランスファバー２のリフト動作に同期してクラ
ンプキャリヤ35を上下動するガイド杆36とリフト機構22
によりガイドレール17とともにシャトルフィーダ９が上
昇され、シャトル10のアタッチメント10a上に成形品が
支持される。さらにトランスファバー２のフィード及び
ダウン動作により、シャトル10上の成形品３がアイドル
ステーションi₉において固定受け台39のアタッチメント
39a上に載置される。

その後トランスファバー２のリターン動作によりシャト
ル10の一方はアイドルステーションi₈へ、そして他方は
アイドルステーションi₉へ達し、次の動作でアイドルス
テーションi₈のシャトル10はアイドルステーションi₇よ
り搬送されてきた成形品３を、そしてアイドルステーシ
ョンi₉のシャトル10は固定受け台39上の成形品３をそれ
ぞれ受け取ってアイドルステーションi₉及びオートパレ
タイザ20の成形品保持位置R₁まで搬送する。

以下、上記動作を繰返してプレス本体１より搬出される
成形品３をオートパレタイザ20へ搬送すると共に、オー
トパレタイザ20は成形品保持位置R₁へ搬送された成形品
３を図示しないパネルローダで保持して所定のパレット
へ積込むものである。

〔考案の効果〕 この考案は以上詳述したように、プレス本体で成形した
成形品をプレス本体の動作に同期して駆動されるシャト
ルに位置決めした状態で載置してオートパレタイザなど
へ搬送するようにしたことから、成形品の搬送中に成形
品の位置がずれることがない。

これによってオートパレタイザなどのパネルローダが成
形品を保持できなくなるなどの不具合が発生しないた
め、成形品の積込み作業が円滑に行えるようになる。

またトランスファフィーダのフィードキャリヤとシャト
ルを連結して、フィードキャリヤよりフィード方向及び
リフト方向の駆動力を得るようにしたことから、シャト
ルをフィード方向及びリフト方向へ駆動するための駆動
源や、この駆動源をプレス本体やオートパレタイザなど
と同期させて動作を制御するための制御手段を必要とし
ないため、構成が簡単で安価に提供することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は平面図、第
２図は一部切欠側面図、第３図はシャトルフィーダの平
面図、第４図は同一部切欠側面図、第５図はシャトルに
成形品を載置した状態の平面図、第６図は同後面図、第
７図はリフト機構の縦断面図、第８図は第７図VIII−VI
II線に沿う矢視図である。 １はプレス本体、２はトランスファバー、３は成形品、
10はシャトル、15はフィードキャリヤ、17はガイドレー
ル、22はリフト機構、24は回転軸、26はピニオン、27は
ガイド杆、27aはラック、37はガイドピン。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トランスファプレス本体１の成形品搬出側
   に、一端側が上記プレス本体１に設けられたトランスフ
   ァバー２のリフト手段により上下動され、他端側は上記
   リフト手段と同期して動作されるリフト機構22により上
   下動されるガイドレール17を設け、このガイドレール17
   に、上記トランスファバー２をフィード方向へ駆動する
   フィードキャリヤ15に連動するシャトル10を走行自在に
   設けると共に、上記ガイドレール17の近傍にシャトル10
   が搬送する成形品３を一時保持する固定受け台39を設置
   してなるシャトルフィーダ装置。
2. 【請求項２】上記リフト機構22は、トランスファバー２
   をリフト方向へ動作させるラックより駆動力を得て回転
   される回転軸24と、この回転軸24に設けられたピニオン
   26と噛合するラック27aを有するガイド杆27とより構成
   してなる請求項１記載のシャトルフィーダ装置。
3. 【請求項３】上記シャトル10とフィードキャリヤ15の間
   をシャトル10へまたはフィードキャリヤ15より突設した
   ガイドピン37を介して連結してなる請求項１記載のシャ
   トルフィーダ装置。