JPH0730592Y2 - 成形品の自動積込み装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はトランスファプレスにより成形された成形品
を自動的にパレットへ積込む成形品の自動積込み装置に
関する。

〔従来の技術〕

従来トランスファプレスにより成形されてプレス本体よ
り搬出された成形品はコンベヤなどの搬送装置によりパ
レットが待機する積込み位置まで搬送して、手積みによ
りパレットへ積込んでいる。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし手積みによる積込み作業は多くの時間と労力を要
して作業の能率が悪いと共に、作業に危険が伴うなどの
不具合があった。

この考案は上記不具合を改善する目的でなされたもの
で、成形品が能率よくパレットへ積込めるようにした成
形品の自動積込み装置を提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段及び作用〕

この考案は上記目的を達成するために、トランスファプ
レス本体に設けられたトランスファバーにより搬出され
た成形品を仮受けし、所定高さへ上昇させる製品フリタ
と、所定高さへ上昇された成形品を保持し成形品積込み
位置へ搬送するパネルローダと、上記成形品積込みステ
ーションへ空パレットを搬送するパレットフィーダと、
成形品の積込みとともにパレットをインデックス下降さ
せるパレットリフタと、成形品の積込まれたパレットを
パレット搬出ステーションへ搬送するパレットコンベヤ
及び空パレットを空パレット搬入ステーションよりパレ
ットフィーダの受け渡し位置まで搬送する空パレット移
載装置と、充パレットをパレットコンベヤ上より充パレ
ット搬出ステーションまで搬送するパレット移載装置と
を具備したことにより、プレス本体より搬出される成形
品を自動的にパレットへ積込めるようにした成形品の自
動積込み装置を提供するものである。

〔実施例〕

この考案の一実施例を図面を参照して詳述する。

図において１はトランスファプレス本体で、成形品２の
搬送方向に並設された一対のトランスファバー３を有し
ており、これらトランスファバー３でプレス本体１の各
加工ステーションへ搬送されたシート材は最終加工ステ
ーションW5で成形品２となった後、トランスファバー３
によりアイドルステーションi₂を経てアイドルステーシ
ョンi₃へ搬送される。

上記アイドルステーションi₃には製品リフタ４が設置さ
れていて、トランスファバー３により搬送されてきた成
形品２を受け取った後自動積込み装置５のパネルローダ
６が保持できる位置まで上昇させるようになっている。

上記自動積込み装置５はプレス本体１の成形品搬出側に
設置された架台７を有しており、この架台７のプレス本
体１側面に上記パネルローダ６が取付けられている。

パネルローダ６は四節平行リンク機構6aの先端にバキュ
ームカップやジョーよりなる成形品保持部材6bがアタッ
チメントとして着脱自在に取付けられた構成で、成形品
保持部材6bが保持した成形品２を成形品積込み位置P₃に
待機するパレット８へ順次積込むようになっている。

上記パレット８は成形品積込み位置P₃に設置されたパレ
ットリフタ９により第２図に示す積込み高さＡにまで上
昇されていて、成形品２が積込まれる毎にインデックス
下降されるようになっており、これによって積込み高さ
Ａが常に一定に維持されると共に、パレット８内に所定
枚数の成形品２が積込まれると、パレットリフタ９によ
り充パレット８は下限位置まで降下され、下方に設置さ
れたパレットコンベヤ10上に設置される。

上記パレットリフタ９は、パレット８や成形品２の種類
によりインデックス降下量が変ることに対応するため、
駆動源9aにサーボモータが使用されて任意なインデック
ス降下量が精度よく得られるようになっていると共に、
サーボモータの負荷を軽減するため、パレット８及び成
形品２の荷重に見合ったカウンタウエイトやエアシリン
ダ（いずれも図示せず）によりパレット８を支持する構
成となっている。

一方パレットコンベヤ10上に載置された充パレット８
は、アイドルステーションi₄へ搬送された後架台７上を
走行する充パレット移載装置12によりパレット搬出ステ
ーションP₅へ搬送される。

上記充パレット移載装置12はパレット８をクランプする
フォーク12aを有していて、これらフォーク12aは油圧モ
ータよりなる駆動源12bによりパレット８のクランプ及
びアンクランプを、そして油圧シリンダ12cによりパレ
ット８の昇降を行うようになっている。

また上記自動積込み装置５の空パレット搬入ステーショ
ンP₁上方にも上記充パレット移載装置12と同様な空パレ
ット移載装置13が設置されていて、空パレット搬入ステ
ーションP₁へ搬入された空パレット８をアイドルステー
ションP₂へ搬送し、アイドルステーションP₂に待機する
パレットフィーダ14上へ載置する。

上記パレットフィーダ14は架台７に成形品２の搬出方向
と直交する方向に布設されたガイドレール15上を移動す
る台車16を有している。

上記台車16には複数個所にエアシリンダ17により出没自
在な位置決めピン18が設けられていて、これら位置決め
ピン18により台車16上に載置された空パレット８の位置
決めを行うと共に、台車16は台車駆動機構26により駆動
されるようになっている。

上記台車駆動機構17は第４図ないし第７図に示すよう
に、アイドルステーションP₂と成形品積込みステーショ
ンP₃に設けられたタイミングスプロケット27の間に無端
状のタイミングベルト28が捲装されていて、このタイミ
ングベルト28に台車16の一部が固定されている。

そして上記タイミングスプロケット27の一方にサーボモ
ータよりなる駆動源20が接続されていて、この駆動源20
によりタイミングベルト28を正逆回転させることによ
り、上記台車16をアイドルステーションP₂及び成形品積
込みステーションP₃の間で往復動できるようになってい
る。

上記パレットフィーダ14の台車16によりアイドルステー
ションP₂より成形品積込みステーションP₃へ搬送された
空パレット８はパレットリフタ９へ移載され、その後台
車16はアイドルステーションP₂へ戻ると共に、パレット
リフタ９上に保持された空パレット８にパネルローダ６
により成形品２が積込まれるようになる。

以上上記動作を繰返して成形品２の積込みを行うもの
で、充パレット搬出位置P₅まで搬送された充パレット８
は、無人台車21により所定の場所へと搬送される。

なおパレット８には積込まれた成形品２の荷崩れを防止
する仕切板8aが設けられている。

これら仕切板8aは起状自在となっていて、成形品積込み
位置P₃の下流に設けられた第８図に示すような回転機構
22のアタッチメント22aにより、仕切板8aを回転自在に
支承する軸8bに設けられた爪体8cを回転することによ
り、仕切板8aを起状できるようになっている。

また図中23は成形品抜き取り用コンベヤで、稼動中成形
品抜き取りモードが選択されると、第９図に示す製品リ
フタ４の成形品保持部材4aが退避されて、トランスファ
バー３により搬送されてきた成形品が抜き取り用コンベ
ヤ23上に載置され、この抜き取りコンベヤ23により検査
ステーション24へ搬送されて成形品２の抜き取り検査が
実施できるようになっている。

さらに図中25は自動積込み装置５が故障などで使用でき
なくなった場合に、成形品２を搬送するための手積み用
コンベヤで、自動積込み装置５の稼動中は第２図仮想線
に示す待機位置Ｂにあり、使用時Ｂ′に示す位置までス
ライドできるようになっている。

〔考案の効果〕

この考案は以上詳述したように、トランスファプレスに
より成形された成形品をパレットに自動的に積込んで搬
出するようにしたことから、従来の人手により積込んで
いた場合に比べて作業能率が格段に向上すると共に、作
業の安全を図ることもできる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は全体的な平
面図、第２図は同正面図、第３図は同側面図、第４図は
パレットフィーダの平面図、第５図は同側面図、第６図
は第４図VI方向からの矢視図、第７図は第４図VII方向
からの矢視図、第８図は仕切板回転機構の説明図、第９
図は製品リフタ仮受部の説明図である。 １はプレス本体、２は成形品、３はトランスファバー、
４は製品リフタ、６はパネルローダ、８はパレット、９
はパレットリフタ、10はパレットコンベヤ、12,13はパ
レット移載装置、14はパレットフィーダ、22は回転機
構、23は成形品抜き取り用コンベヤ、25は手積み用コン
ベヤ。

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トランスファプレス本体１に設けられたト
   ランスファバー３により搬出された成形品２を仮受け
   し、所定高さへ上昇させる製品フリタ４と、所定高さへ
   上昇された成形品２を保持し成形品積込み位置P₃へ搬送
   するパネルローダ６と、上記成形品積込みステーション
   P₃へ空パレット８を搬送するパレットフィーダ14と、成
   形品２の積込みとともにパレット８をインデックス下降
   させるパレットリフタ９と、成形品２の積込まれた充パ
   レット８をパレットリフタ９から受け取り、ステーショ
   ンP₃からステーションP₄へ搬送するパレットコンベヤ10
   と、成形品２の積込まれたパレット８をパット搬出ステ
   ーションP₅へ搬送するパレット移載装置12及び空パレッ
   ト８を空パレット搬入ステーションP₁よりパレットフィ
   ーダ14の受け渡し位置まで搬送する空パレット移載装置
   13とを具備してなる成形品の自動積込み装置。
2. 【請求項２】パレットフィーダ14に設けられた台車16
   に、載置された空パレット８の位置決めを行う位置決め
   ピン18を出没自在に設けてなる請求項１記載の自動積込
   み装置。
3. 【請求項３】成形品積込みステーションP₃近傍に、成形
   品２の積込みとともにパレット８に設けられた仕切板8a
   を回動する回転機構22を設けてなる請求項１記載の自動
   積込み装置。
4. 【請求項４】エアシリンダ等の駆動手段によりアタツチ
   メントを退避できる機構を備えた製品リフタ４と、エア
   シリンダ等の駆動手段によりアタッチメントを退避でき
   る機構を成形品積込みステーションP₃の間に、成形品抜
   き取り用コンベヤ23を設けてなる請求項１記載の自動積
   込み装置。
5. 【請求項５】成形品積込みステーションP₃へ進退自在に
   手積み用コンベヤ25を設けてなる請求項１記載の自動積
   込み装置。