JPH07303398A - 誘導電動機の二次抵抗補償方式 - Google Patents

誘導電動機の二次抵抗補償方式

Info

Publication number
JPH07303398A
JPH07303398A JP6094931A JP9493194A JPH07303398A JP H07303398 A JPH07303398 A JP H07303398A JP 6094931 A JP6094931 A JP 6094931A JP 9493194 A JP9493194 A JP 9493194A JP H07303398 A JPH07303398 A JP H07303398A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
induction motor
command value
value
axis component
magnetic flux
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6094931A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Mori
真人 森
Tadashi Ashikaga
正 足利
Katsuyuki Watanabe
勝之 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meidensha Corp, Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd filed Critical Meidensha Corp
Priority to JP6094931A priority Critical patent/JPH07303398A/ja
Publication of JPH07303398A publication Critical patent/JPH07303398A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘導電動機の温度変化に伴って変化する電動
機二次抵抗から算出される滑り角周波数指令値(ωs*)
の変化を補償して安定したベクトル制御を行うことがで
きる誘導電動機の二次抵抗補償方式を得ること。 【構成】 最小次元磁束オブザーバを用いて温度変化に
よって変動する電動機二次磁束を推定し、その二次磁束
推定値に基づいて電動機の滑り角周波数指令値(ωs*)
の温度補償量を算出して元の滑り角周波数指令値(ω
s*)に加算して前記滑り角周波数指令値(ωs*)の温度
変化による変動を補償する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導電動機のベクトル
制御に係わり、特に、温度変化による二次抵抗値の変動
を補償する誘導電動機の二次抵抗補償方式に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】誘導電動機の高性能な速度制御方式とし
てPWM制御インバータによるベクトル制御方式が知ら
れている。
【0003】図4は、従来のPWM制御インバターによ
るベクトル制御方式を実行する制御システムを示すもの
である。
【0004】誘導電動機1は、該誘導電動機の三相一次
電圧指令値(Vu,Vu,Vw) によるPWM制御インバ
ータ2によって速度制御される。該誘導電動機1の回転
速度がエンコーダ4を介して 実速度検出値(ωr)とし
て検出され、速度制御部(ASR)に帰還される。速度
制御部(ASR)において、速度指令値(ωr*)と負帰
還された実速度検出値(ωr)とが 比較され、その比較
誤差信号が速度制御器6によりPI(比例積分)制御さ
れて、同期回転座標系のトルク軸成分一次電流指令値
(i1b*)に変換される。また、誘導電動機1の一次電
流(iu,iv,iw)が検出され、A/D変換器13、三相
-二相相変換器14、及び座標変換器10により同期回転座
標(a-b軸)系の各軸成分一次電流検出値i1(i1a,
1b)に 変換されて電流制御部(ACR)に供給され
る。
【0005】電流制御部(ACR)において、デジタル
電流制御器3は、誘導電動機1の同期回転座標系の各軸
成分一次電流指令値i1*(励磁軸成分一次電流指令値i
1a*,トルク軸成分一次電流指令値i1b*)、及び前記各
軸成分一次電流検出値i1(励磁軸成分一次電流検出値
1a,トルク軸成分一次電流検出値i1b)が入力され、
PWM制御インバータ2によりベクトル制御が行われる
ような誘導電動機1の同期回転座標(a-b軸)系の各
軸成分一次電圧指令値 V1*(励磁軸成分一次電圧指令
値のV1a*,トルク軸成分一次電圧指令値V1b*) を演算
する。デジタル電流制御器3の演算出力である前記各軸
成分一次電圧指令値V1*(V1a*,V1b*)は、座標変換
器11により固定子座標(d−q軸)系の各軸成分一次電
圧指令値V1*(V1d*,V1q*) に変換され、二相-三相
相変換器15により誘導電動機1の三相一次電圧指令値
(Vu,Vu,Vw)として PWM制御インバター2を制
御する。その結果、誘導電動機1は、ベクトル制御によ
り所望の速度指令(ωr*)に応じた速度に制御される。
【0006】図5は、上記デジタル電流制御器3の内部
構成を示すものであって、このデジタル電流制御器3
は、誘導電動機1の電源角周波数(ω0) により該誘導
電動機1のベクトル制御である電流非干渉化制御を行う
ための干渉補償手段(干渉補償項ω0100)を作
動させるとともに、同期回転座標(a-b軸)系の励磁
軸成分一次電流指令値i1a*と同検出値i1a、及びトル
ク軸成分一次電流指令値i1 b*と同検出値i1bとを比較
制御して、それらが等しくなる(i1a*=i1a,i1b*=
1b)ように PWM制御インバータ2を制御する同期
回転座標(a-b軸)系の一次電圧指令値V1*(V1a*,
1b*)を演算するものである。
【0007】このデジタル電流制御器3を制御する誘導
電動機1の電源角周波数(ω0)は、滑り角周波数指令
値(ωs*)と電動機実速度(角周波数ωr)との和(ω0
=ωs*+ωr) によって得られ、それを積分器8により
時間積分(θ0=ω0t)して座標変換器10,11の単位位
相角(θ0)としても使用される。また、前記電源角周
波数(ω0)を求めるための滑り角周波数指令値(ω
s*)は、滑り算出器5により次式に基づいて算出するこ
とができる。
【0008】 ωs* = i1b*/(i1a*・τ2) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(1) 但し、i1a* : 同期回転座標系の励磁軸成分一次電流
指令値(一定) i1b* : 同期回転座標系のトルク軸成分一次電流指令
値 τ2 : 電動機二次時定数(τ2=L2/R2) L2 : 電動機二次インダクタンス R2 : 電動機二次抵抗 また、誘導電動機1をベクトル制御により速度制御する
とき、ベクトル制御成立時においては次式(2)が成立
する。
【0009】 λ2a =Mi1a*(一定), λ2b = 0 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ (2) 但し、λ2a : 同期回転座標系の励磁軸成分二次磁束 λ2b : 同期回転座標系のトルク軸成分二次磁束 M : 電動機相互(励磁)インダクタンス これにより、誘導電動機1のトルクTは、 T=M/L2・(λ2a・i1b−λ2b・i1a)=M2/L2・(i1b・i1a)‥‥ (3) 但し、i1a : 同期回転座標系の励磁軸成分一次電流
検出値 i1b : 同期回転座標系のトルク軸成分一次電流検出
値 となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図4に示す従来のPW
M制御インバターによるベクトル制御方式において、誘
導電動機1の同期回転座標系の励磁軸成分一次電流(i
1a)とトルク軸成分一次電流(i1b)とを非干渉に独立
して制御することができるベクトル制御が成立するため
には、電流制御部(ACR)におけるデジタル電流制御
器3(図5,内部構成)を上記(2)式が成立するよう
に制御するための電源角周波数(ω0) が安定していな
ければならないが、誘導電動機1の温度変化によって滑
り角周波数指令値(ωs*)が変動するため、前記電源角
周波数ω0(=ωs*+ωr)が不安定となりベクトル制御
が成り立たなくなってしまう。つまり、誘導電動機1は
ベクトル制御がなされずトルク指令どおりの出力トルク
が得られなくなる。
【0011】このような事態は、電源角周波数ω0 を安
定にするためには、上記(1)式において明らかなよう
に、滑り角周波数指令値(ωs*)の関数である電動機二
次時定数(τ2=L2/R2)が 一定でなければならない
ところ、実際の運転状態においては電動機回転子の温度
変化に伴い電動機二次抵抗値(R2)が変化するので、ト
ルク軸成分一次電流指令値(i1b*)と滑り角周波数指
令値(ωs*)が 比例なくなるために起こるものであ
る。
【0012】すなわち、誘導電動機1の温度変化に伴い
その二次抵抗値が変化すると該電動機1の速度(角周波
数ωr)が変化し、実際の滑り角周波数(ωs)と上記
(1)式で与えられる滑り角周波数指令値(ωs*)との
間にずれが生じてしまう結果、上記(2)式に示す前記
トルク軸成分二次磁束λ2b(λ2b≠0)が発生して、上
記(3)式によって演算できる誘導電動機1の出力トル
クTが変化してしまい、誘導電動機1は完全なベクトル
制御がなされずトルク指令値どおりの出力トルクTが得
られなくなる状態となってしまう。
【0013】本発明は、以上の点に鑑みてなされたもの
であり、誘導電動機の温度変化に伴う滑り角周波数指令
値(ωs*)の変化を補償して安定したベクトル制御を行
うことができる誘導電動機の二次抵抗補償方式を得るこ
とを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段,作用】本発明は、誘導電
動機1の温度変化に伴う電動機二次抵抗値の変化はベク
トル制御成立条件(上記(2)式)におけるトルク軸成分
二次磁束λ2bが発生する、いわゆるベクトル制御条件が
不成立となることである点に鑑みて、滑り角周波数指令
値(ωs*)をベクトル制御条件(上記(2)式)が成立
(λ2b=0)するように温度補償をしようとするもので
あって、最小次元磁束オブザーバを使用して温度変化に
よって変動する誘導電動機1の二次磁束λ2 を推定し、
その二次磁束推定値λ2#のトルク軸成分二次磁束推定値
λ2b#を 積分した積分量をトルク軸成分二次磁束λ2b
発生要因である滑り角周波数指令値(ωs*)の演算側へ
帰還させることにより、滑り角周波数指令値(ωs*)の
温度変化による変動を補償するものである。
【0015】ここで、本発明において用いる最小次元磁
束オブザーバについて説明をする。誘導電動機の状態方
程式は、電動機固定子座標系から諸量を観察すると次式
(a)で与えられる。
【0016】
【数1】
【0017】但し、
【0018】
【数2】
【0019】i1(i1d,i1q): 固定子座標(d-q
軸)系の一次電流 λ2(λ2d,λ2q): 固定子座標(d-q軸)系の二次
磁束 V1(V1d,V1q): 固定子座標(d-q軸)系の一次
電圧 R1,R2 : 一次,二次抵抗 L1,L2 : 一次,二次インダクタンス M : 相互励磁インダクタンス Lσ : 等価漏れインダクタンス s : 時間微分子(d/dt) また、誘導電動機の出力方程式は、次式(b)となる。
【0020】
【数3】
【0021】この(b)式により、固定子座標系の一次
電流i1は 直接観察することができるので、固定子座標
系の二次磁束λ2 のみをオブザーバによって推定する
と、オブザーバは二次磁束λ2の推定値を「λ2#」とし
て次式で構成される。
【0022】 sλ2# = A211 + A22λ2# + G[si1−(A111+A12λ2#+B11)]‥(c) 但し、オブザーバゲインGは、誘導電動機の実速度推定
値(ωr#)により調整される。
【0023】更に、上記(c)式を変形して次式(d)
を得る。
【0024】 sλ2# =(A22−GA12)λ2# +(A21−GA11)i1 −GB11 +Gsi1 ‥‥(d) そして、上記(d)式からなる方程式をブロック図で表
すと図3構成図のとおりとなり、これが最小次元磁束オ
ブザーバの構成となる。
【0025】すなわち、最小次元磁束オブザーバは、図
3に示す構成からなり、誘導電動機の固定子座標(d-
q軸)系の一次電流i1(i1d,i1q),一次電圧指令値
1*(V1d*,V1q*),及び実速度検出値ωrを入力し
て、誘導電動機1の二次磁束λ2(λ2d2q)を推定す
るものである。
【0026】最小次元磁束オブザーバにより推定された
誘導電動機の固定子座標(d-q軸)系の二次磁束推定
値λ2#(λ2d#,λ2q#)は、座標変換器により誘導電動
機の同期回転座標(a-b軸)系の二次磁束推定値λ2#
(λ2a#,λ2b#)に座標変換され、変換された前記二次
磁束推定値λ2#(λ2a#,λ2b#)トルク軸成分二次磁束
λ2b#を積分して電動機二次抵抗の補償量を算出する。
【0027】
【実施例】以下、本発明を、その実施例である図1,2
記載の制御システムにより説明をする。
【0028】(実施例1)図1に示す制御システムは、
本発明の誘導電動機の二次抵抗補償方式であって、二次
抵抗値(R2)自体を補償する二次抵抗補償方式を実行
するための 誘導電動機のベクトル制御システムであ
る。
【0029】図1に示す制御システムにおいて、図4に
示す従来のPWM制御インバータによるベクトル制御方
式を実行する制御システムにおける機器符号と同一符号
を付した機器は同一の機能を有し同一の動作をする機器
を示すものである。
【0030】図1において、7は誘導電動機1の固定子
座標(d-q軸)系の 電動機二次磁束λ2(λ2d2q
を推定する最小次元磁束オブザーバ,12は最小次元磁束
オブザーバ11により推定した誘導電動機1の固定子座標
(d-q軸)系の 電動機二次磁束推定値λ2#(λ2d#,λ
2q#)を誘導電動機1の同期回転座標(a-b軸)系の電
動機二次磁束推定値λ2#(λ2a#,λ2b#)に座標変換す
る座標変換器,9は前記二次磁束推定値λ2b#(トルク
軸成分二次磁束)を積分して 電動機二次抵抗補償値
(ΔR2)を算出する積分器, 17は前記算出された電動
機二次抵抗補償値(ΔR2)と 電動機二次抵抗設定値
(R2*)とを加算する加算器である。
【0031】次に、この制御システムに基づいて本発明
の誘導電動機の二次抵抗補償方式について説明をする。
【0032】誘導電動機1は、滑り算出器5において算
出された滑り角周波数指令値(ωs*)と電動機実速度検
出値(ωr)を 加算器18において加算して得られた電源
角周波数ω0(ω0=ωs*+ωr)により制御されるデジ
タル電流制御器3(図5,参照)によってベクトル制御
され、所望の速度指令値(ωr*)に応じた速度制御がな
される。
【0033】上記滑り算出器5においては、常温時の電
動機二次抵抗値R2*を設定して上記(1)式に基づいて
滑り角周波数指令値(ωs*)が算出される。
【0034】いま、誘導電動機1の運転に伴い電動機回
転子の温度が上昇すると、その温度変化に伴い誘導電動
機1のトルク軸成分二次磁束λ2b(λ2b≠0)が発生し
てベクトル制御が成立しない状態になるが、該トルク軸
成分二次磁束λ2bが零(0)となるように上記(1)式
における電動機二次抵抗設定値R2*を補償すれば、誘導
電動機1のベクトル制御が成立(上記(2),(3)式の成
立)するわけであるから、前記トルク軸成分二次磁束λ
2bを積分器9で積分した電動機二次抵抗補償値(ΔR2
=Ki'・∫λ2b・dt)を 前記電動機二次抵抗設定値R2*
に加えた次式(4)算出の電動機二次抵抗値R22=R2*+Ki'・∫λ2b・dt ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(4) 但し、Ki':積分ゲイン を、滑り算出器5に与えることにより、該滑り算出器5
において誘導電動機1のベクトル制御が成立する滑り角
周波数指令値(ωs*)が算出される。
【0035】しかして、上記(4)式により電動機二次
抵抗値R2 を算出するためには、誘導電動機1のトルク
軸成分二次磁束λ2bを検出しなければならないが、実際
の電動機二次磁束を検出することは不可能であるので、
図3に示す構成の最小次元磁束オブザーバ7により誘導
電動機1のトルク軸成分二次磁束(λ2b)を推定するも
のである。
【0036】(実施例2)次に、本発明の他の実施例で
ある図2に示す制御システムを説明する。
【0037】図2に示す制御システムは、本発明の誘導
電動機の二次抵抗補償方式であって滑り角周波数指令値
(ωs*)を補正する二次抵抗補償方式を実行するための
ベクトル制御システムである。
【0038】図2に示す制御システムにおいて、図4に
示すの従来のPWM制御インバターによるベクトル制御
方式を実行する制御システムにおける機器符号と同一符
号を付した機器は同一の機能を有し同一の動作をする機
器を示すものである。
【0039】図2において、7は誘導電動機1の固定子
座標(d-q軸)系の電動機二次磁束λ2(λ2d2q
を推定する最小次元磁束オブザーバ,12は最小次元磁束
オブザーバ7により推定した 誘導電動機1の固定子座
標(d-q軸)系の電動機二次磁束推定値λ2#(λ2d#,
λ2q#)を誘導電動機1の同期回転座標(a-b軸)系の
電動機二次磁束推定値λ2#(λ2a#,λ2b#)に座標変換
する座標変換器,9'は前記電動機二次磁束推定値λ2#
のトルク軸成分二次磁束推定値λ2b#を積分して 滑り角
周波数指令補償値(Δωs*)を算出する積分器,18は前
記算出された滑り角周波数指令補償値(Δωs*)と滑り
角周波数指令値(ωs*)とを加算する加算器である。
【0040】次に、この制御システムに基づいて本発明
の誘導電動機の二次抵抗補償方式について説明をする。
【0041】誘導電動機1は、滑り算出器5において上
記(1)式に基づいて算出された滑り角周波数指令値
(ωs*)と実速度検出値(ωr)と を加算器17において
加算して得られる電源角周波数(ω0=ωs*+ωr)によ
り制御されるデジタル電流制御器3(図5,参照)によ
ってベクトル制御され、所望の速度指令値(ωr*)に応
じた速度制御がなされる。
【0042】いま、誘導電動機1の運転に伴い電動機固
定子の温度が上昇すると、その温度変化に伴い誘導電動
機1のトルク軸成分二次磁束λ2b(λ2b≠0)が発生し
てベクトル制御要件が成立しない状態になるが、該トル
ク軸成分二次磁束λ2bが零(0)となるように誘導電動
機1の滑り角周波数指令値ωs*を補償すれば、誘導電動
機1のベクトル制御が成立(上記(2),(3)式の成立)す
るわけであるから、前記トルク軸成分二次磁束λ2bを積
分器9’で積分した滑り角周波数指令補償値(Δωs*=
Ki・∫λ2b・dt)を元の滑り角周波数指令値ωs* に加え
た次式(5)算出の滑り角周波数ωs ωs=ωs*+Ki・∫λ2b・dt ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(5) 但し、Ki:積分ゲイン を、加算器17において電動機実速度検出値(ωr) に加
えて、デジタル電流制御器3を制御する電源角周波数
(ω0)とするものである。
【0043】しかして、上記(5)式により誘導電動機
1の滑り角周波数ωs を算出するためには、誘導電動機
1の固定子座標(d−q軸)系のトルク軸成分二次磁束
λ2bを検出しなければならないが、実際の電動機二次磁
束を検出することは不可能であるので、図1に示す制御
システムにおける誘導電動機の二次抵抗補償方式と同様
に、図3に示す構成の最小次元磁束オブザーバ7により
前記誘導電動機1の固定子座標(d−q軸)系のトルク
軸成分二次磁束(λ2b)を推定するものである。
【0044】
【発明の効果】以上のとおりであるから、本発明によれ
ば、誘導電動機の温度上昇に伴う電動機二次抵抗の変化
によって変動する滑り角周波数指令値(ωs*)を補償す
ることにより、常時、正確な電動機のベクトル制御が担
保され、それによって誘導電動機はトルク指令値どおり
の精度の高い出力トルクを得ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例である誘導電動機のベクトル
制御システム
【図2】 本発明の他の実施例である誘導電動機のベク
トル制御システム
【図3】 本発明において使用する最小次元磁束オブザ
ーバの構成図
【図4】 従来の誘導電動機のベクトル制御システム
【図5】 デジタル電流制御器のブロック構成図
【符号の説明】
1 誘導電動機 2 電力変換装置(PWM制御インバータ) 3 デジタル電流制御器(電流制御部ACR) 4 速度検出用エンコーダ 5 滑り角周波数指令値算出器 6 速度制御器(速度制御部ASR) 7 電動機二次磁束推定用最小次元磁束オブザーバ 9 電動機二次抵抗値補償分算出用積分器 9' 滑り角周波数指令値補償分算出用積分器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導電動機の速度指令値と実速度検出値
    とを比較した比較誤差信号を比例積分して該誘導電動機
    のトルク軸成分一次電流指令値を得る速度制御器と、 前記誘導電動機の励磁軸成分一次電流指令値,前記速度
    制御器の出力である前記トルク軸成分一次電流指令値,
    及び前記誘導電動機の二次抵抗設定値から誘導電動機の
    滑り角周波数指令値を算出する滑り算出器と、 前記滑り算出器の出力である滑り角周波数指令値と前記
    誘導電動機の実速度検出値とを加算して誘導電動機の電
    源角周波数を得る第1の加算器と、 前記誘導電動機の励磁軸成分一次電流指令値と前記トル
    ク軸成分指令値,励磁軸成分一次電流検出値とトルク軸
    成分一次電流検出値,及び前記誘導電動機の電源角周波
    数を入力して前記各軸成分一次電流の電流非干渉化制御
    を行い誘導電動機の励磁軸成分一次電圧指令値とトルク
    軸成分一次電圧指令値を出力するデジタル電流制御器
    と、 前記デジタル電流制御器の出力である誘導電動機の一次
    電圧指令値により前記誘導電動機を速度制御する電力変
    換器と、 前記誘導電動機の前記各軸成分一次電流検出値,前記各
    軸成分一次電圧指令値,及び前記実速度検出値を入力し
    て前記誘導電動機の各軸成分二次磁束を推定する最小次
    元磁束オブザーバと、 前記最小次元磁束オブザーバの推定出力である前記誘導
    電動機のトルク軸成分二次磁束推定値を比例積分して前
    記誘導電動機の二次抵抗補償値を得る積分器と、 前記二次抵抗設定値と前記積分器の出力である二次抵抗
    補償値とを加算して前記滑り算出器の入力である二次抵
    抗値を得る第2の加算器と、 を備えることを特徴とした誘導電動機の二次抵抗補償方
    式。
  2. 【請求項2】 誘導電動機の速度指令値と実速度検出値
    とを比較した比較誤差信号に基づいて速度制御を行い該
    誘導電動機のトルク軸成分一次電流指令値を得る速度制
    御器と、 前記誘導電動機の励磁軸成分一次電流指令値と前記速度
    制御器の出力である前記トルク軸成分一次電流指令値と
    から該誘導電動機の滑り角周波数指令値を算出する滑り
    算出器と、 前記滑り算出器の出力である滑り角周波数指令値と前記
    誘導電動機の実速度検出値とを加算して誘導電動機の電
    源角周波数を得る第1の加算器と、 前記誘導電動機の励磁軸成分一次電流指令値と前記トル
    ク軸成分指令値,励磁軸成分一次電流検出値とトルク軸
    成分一次電流検出値,及び前記誘導電動機の電源角周波
    数を入力して各成分電流の電流非干渉化制御を行い誘導
    電動機の励磁軸成分一次電圧指令値とトルク軸成分一次
    電圧指令値を出力するデジタル電流制御器と、 前記デジタル電流制御器の出力である誘導電動機の一次
    電圧指令値により前記誘導電動機を速度制御する電力変
    換器と、 前記誘導電動機の前記各軸成分一次電流検出値,前記各
    軸成分一次電圧指令値,及び前記実速度検出値を入力し
    て前記誘導電動機の各軸成分二次磁束を推定する最小次
    元磁束オブザーバと、 前記最小次元磁束オブザーバの出力である前記誘導電動
    機のトルク軸成分二次磁束推定値を比例積分して前記誘
    導電動機の滑り角周波数指令補償値を得る積分器と、 前記滑り算出器の出力である滑り角周波数指令値と前記
    積分器の出力である滑り角周波数指令補償値とを加算し
    て前記第1加算器の入力である滑り角周波数値を得る第
    2の加算器と、 を備えることを特徴とした誘導電動機の二次抵抗補償方
    式。
JP6094931A 1994-05-09 1994-05-09 誘導電動機の二次抵抗補償方式 Pending JPH07303398A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6094931A JPH07303398A (ja) 1994-05-09 1994-05-09 誘導電動機の二次抵抗補償方式

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6094931A JPH07303398A (ja) 1994-05-09 1994-05-09 誘導電動機の二次抵抗補償方式

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07303398A true JPH07303398A (ja) 1995-11-14

Family

ID=14123718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6094931A Pending JPH07303398A (ja) 1994-05-09 1994-05-09 誘導電動機の二次抵抗補償方式

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07303398A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100326574B1 (ko) * 1998-03-12 2002-03-12 니시무로 타이죠 전기차 제어 장치
JP2015171302A (ja) * 2014-03-11 2015-09-28 日産自動車株式会社 電動機の制御装置
JP2015177705A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 日産自動車株式会社 電動機の制御装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100326574B1 (ko) * 1998-03-12 2002-03-12 니시무로 타이죠 전기차 제어 장치
JP2015171302A (ja) * 2014-03-11 2015-09-28 日産自動車株式会社 電動機の制御装置
JP2015177705A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 日産自動車株式会社 電動機の制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3899648B2 (ja) 多重巻線電動機の制御方法
JP4411796B2 (ja) 速度センサを持たない誘導モータドライブの制御システム、オブザーバ及び制御方法
JPH1127999A (ja) 誘導電動機の誘導起電力推定方法、速度推定方法、軸ずれ補正方法及び誘導電動機制御装置
WO2006033180A1 (ja) 誘導電動機のベクトル制御装置
JPH07110160B2 (ja) 誘導電動機の制御装置
JPH09285199A (ja) 誘導電動機の制御装置
JP3513561B2 (ja) 誘導電動機の制御装置
JPH07250500A (ja) 誘導電動機の可変速制御装置
JP4238646B2 (ja) 誘導電動機の速度センサレスベクトル制御装置
JP2943377B2 (ja) 誘導電動機のベクトル制御装置
JP6641445B2 (ja) 電力変換装置の制御方法および電力変換装置
JPH07303398A (ja) 誘導電動機の二次抵抗補償方式
JP3166525B2 (ja) 誘導電動機のベクトル制御装置
JPH07107783A (ja) 交流電動機の可変速駆動装置
JPH07123799A (ja) 誘導電動機の速度センサレスベクトル制御方式
JPH07123798A (ja) 誘導電動機の速度センサレスベクトル制御方式
JP2020058231A (ja) 電力変換装置の制御方法および電力変換装置
KR0148832B1 (ko) 유도 전동기의 벡터 제어 장치
JPH08168300A (ja) 誘導電動機のベクトル制御装置
JP2008011625A (ja) 誘導電動機の速度センサレスベクトル制御装置とその制御方法
JPH07274600A (ja) 誘導電動機の加減速制御方法及び制御装置
JPH0530792A (ja) 誘導電動機の制御装置
JP3770302B2 (ja) 誘導電動機の速度制御装置
JP3124019B2 (ja) 誘導電動機の制御装置
JPH06101954B2 (ja) 誘導電動機のベクトル制御装置