JPH07287102A - 反射防止フィルム、その製造方法、偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents

反射防止フィルム、その製造方法、偏光板及び液晶表示装置

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JPH07287102A
JPH07287102A JP6100582A JP10058294A JPH07287102A JP H07287102 A JPH07287102 A JP H07287102A JP 6100582 A JP6100582 A JP 6100582A JP 10058294 A JP10058294 A JP 10058294A JP H07287102 A JPH07287102 A JP H07287102A
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Japan
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refractive index
layer
film
hard coat
coat layer
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JP6100582A
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Norinaga Nakamura
典永 中村
Kiyotaka Takematsu
清隆 竹松
Natsuko Yamashita
夏子 山下
Hiroko Suzuki
裕子 鈴木
Yurie Oota
友里恵 太田
Hiroomi Katagiri
博臣 片桐
Mitsuru Tsuchiya
充 土屋
Motohiro Oka
素裕 岡
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反射防止性と同時にハード性能を有し、且つ
内部の各層間の界面における光の反射を低減することが
できる反射防止フィルム、その製造方法、その反射防止
フィルムを使用した偏光板及び液晶表示装置を提供す
る。 【構成】 透明基材フィルム11上に、表面層である低
屈折率層13が、他の層を介して形成されており、その
他の層の少なくとも一層が樹脂を主体とする厚み0.5
μm以上の高屈折率ハードコート層12となっている。
その高屈折率ハードコート層12は低屈折率層13と直
接接している。その高屈折率ハードコート層12の屈折
率は、該高屈折率ハードコート層12の低屈折率層13
側とは反対側の面に接する層の屈折率よりも高いことを
特徴とする。この反射防止フィルムは偏光板、液晶表示
装置にラミネートして利用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワープロ、コンピュー
タ、テレビ等の各種ディスプレイ、液晶表示装置に用い
る偏光板の表面、透明プラスチック類サングラスレン
ズ、度付メガネレンズ、カメラ用ファインダーレンズな
どの光学レンズ、各種計器のカバー、自動車、電車等の
窓ガラス等の表面の反射防止に優れた反射防止フィルム
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カーブミラー、バックミラー、ゴーグ
ル、窓ガラス、パソコン・ワープロ等のディスプレイ、
その他種々の商業ディスプレイ等には、ガラスやプラス
チック等の透明基板が用いられており、これらの透明基
板を通して物体や文字、図形の視覚情報を、或いはミラ
ーでは透明基板を通して反射層からの像を観察する場合
に、これらの透明基板の表面が光で反射して内部の視覚
情報が見えにくいという問題があった。
【0003】従来、光の反射防止技術には、例えば、次
のような技術があった。すなわち、ガラスやプラスチッ
ク表面に反射防止塗料を塗布する方法、ガラス等の透明
基板の表面に膜厚0.1μm程度のMgF2 等の極薄膜
や金属蒸着膜を設ける方法、プラスチックレンズ等のプ
ラスチック表面に電離放射線硬化型樹脂を塗工し、その
上に蒸着によりSiO2 やMgF2 の膜を形成する方
法、電離放射線硬化型樹脂の硬化膜上に低屈折率の塗膜
を形成する方法があった。
【0004】前記ガラス上に形成された膜厚0.1μm
程度のMgF2 の薄膜をさらに説明する。入射光が薄膜
に垂直に入射する場合に、特定の波長をλ0 とし、この
波長に対する反射防止膜の屈折率をn0 、反射防止膜の
厚みをh、および基板の屈折率をng とすると、反射防
止膜が光の反射を100%防止し、光を100%透過す
るための条件は、次の式(1)および式(2)の関係を
満たすことが必要であることは既に知られている(サイ
エンスライブラリ 物理学=9「光学」70〜72頁、
昭和55年,株式会社サイエンス社発行)。
【0005】
【数1】
【0006】
【数2】 ガラスの屈折率ng =約1.5であり、MgF2 膜の屈
折率n0 =1.38、入射光の波長λ0 =5500Å
(基準)と既に知られているので、これらの値を前記式
(2)に代入すると、反射防止膜の厚みhは約0.1μ
mが最適であると計算される。
【0007】前記式(1)によれば、光の反射を100
%防止するためには、上層塗膜の屈折率がその下層塗膜
の屈折率の約平方根の値になるような材料を選択すれば
よいことが分かり、このような原理を利用して、上層塗
膜の屈折率を、その下層塗膜の屈折率よりも若干低い値
として光の反射防止を行なうことが従来行なわれてい
た。
【0008】透明プラスチックフィルム上の最表面に低
屈折率層を形成した前記従来の反射防止フィルムは、低
屈折率層の厚みが約0.1μm前後と薄いため、形成さ
れた反射防止フィルムはハード性能に劣り、傷付きやす
いとう問題があった。このような問題を解決するため
に、0.1μm前後と薄い低屈折率層の下面にハードコ
ート層として膜厚0.5μm以上の塗膜を形成すること
により、ハード性能を付与することが試みられていた。
【0009】一方、従来、液晶表示装置には、液晶素子
に光のシャッターの役目をするフィルム状の偏光素子が
設けられているが、この偏光素子自体の保護のために、
ガラス、透明プラスチック板又は透明プラスチックフィ
ルム等の透明保護基板が偏光素子に貼合されて偏光板が
形成されている。この偏光板においても、偏光素子に貼
合される透明保護基板自体も傷が付くことがあるので、
前記従来の反射防止フィルムと同様にこのようなハード
性能を持たせた透明保護基板が公開されている。このよ
うな技術として、例えば、特開平1−105738号公
報に記載されるものがある。この公報には、偏光素子に
貼合されて偏光板を形成するための光制御用トリアセチ
ルアセテートフィルムが開示されている。このフィルム
は、未ケン化のトリアセチルアセテートフィルムの一方
の面に、紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂から
なる硬化塗膜を設けることによりハード性能に優れたト
リアセチルアセテートフィルムとしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の透明プラスチックフィルム及び透明プラスチック板
等の透明保護基板のハード性能を改善するために形成さ
れた塗膜は通常数μmと厚いため外部から入射した光が
この塗膜と他の層との界面において反射されるため、反
射防止効果を低下させる原因となっていた。
【0011】そこで本発明の目的は、反射防止性と同時
にハード性能を付与し、且つ内部の各層間の界面におけ
る光の反射を低減することができる反射防止フィルム及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記した問題点を解決す
るために、本発明の反射防止フィルムは、透明基材フィ
ルムの表裏面の少なくとも一面に表面層である低屈折率
層が、他の層を介して形成されており、該他の層の少な
くとも一層がバインダー樹脂を主体とするハードコート
層であって、該ハードコート層は低屈折率層と直接接し
ており、該ハードコート層の屈折率が、該ハードコート
層の前記低屈折率層側とは反対側の面に接する層の屈折
率よりも高いことを特徴とする。
【0013】また本発明の反射防止フィルムの製造方法
は、透明基材フィルムの表裏面の少なくとも一面に、直
接又は他の層を介して、バインダー樹脂と該バインダー
樹脂の屈折率よりも高い屈折率を有する高屈折率微粒子
とを含む樹脂組成物であって、且つ該樹脂組成物の屈折
率が最終製品としての反射防止フィルムの層構成におけ
る該樹脂組成物を使用する層の下側に直接接する層の屈
折率よりも高い屈折率である樹脂組成物を塗工して塗膜
を形成し、該塗膜を硬化させてハードコート層とし、次
いで、該ハードコート層上に、該ハードコート層の屈折
率よりも低い屈折率の低屈折率層を設けることを特徴と
する。
【0014】また本発明の反射防止フィルムの別の製造
方法は、表面が平滑な離型フィルム上に、バインダー樹
脂と該バインダー樹脂の屈折率よりも高い屈折率を有す
る高屈折率微粒子とを含む樹脂組成物であって、且つ該
樹脂組成物の屈折率が最終製品としての反射防止フィル
ムの層構成における該樹脂組成物を使用する層の下側に
直接接する層の屈折率よりも高い屈折率である樹脂組成
物を塗工して塗膜を形成し、一方、透明基材フィルムの
表裏面の少なくとも一面に、直接又は他の層を介して、
前記工程の塗膜が形成された離型フィルムを、該塗膜を
内側にしてラミネートし、このラミネート物に対して、
加熱処理及び/又は電離放射線照射処理を行なって、該
塗膜を硬化させ、塗膜の硬化したラミネート物から前記
離型フィルムを剥離して高屈折率ハードコート層を前記
透明基材フィルム側に転写し、次いで、該高屈折率ハー
ドコート層上に、該高屈折率ハードコート層の屈折率よ
りも低い屈折率の低屈折率層を設けることを特徴とす
る。
【0015】また本発明の反射防止フィルムのさらに別
の製造方法は、表面が平滑な離型フィルム上に、バイン
ダー樹脂と該バインダー樹脂の屈折率よりも高い屈折率
を有する高屈折率微粒子とを含む樹脂組成物であって、
且つ該樹脂組成物の屈折率が最終製品としての反射防止
フィルムの層構成における該樹脂組成物を使用する層の
下側に直接接する層の屈折率よりも高い屈折率である樹
脂組成物を塗工して塗膜を形成し、該塗膜を硬化させて
高屈折率ハードコート層とし、一方、透明基材フィルム
の表裏面の少なくとも一面に、接着剤層を介して、前記
工程の高屈折率ハードコート層が形成された離型フィル
ムを、該高屈折率ハードコート層を内側にしてラミネー
トし、前記接着剤層を硬化した後、ラミネート物から前
記離型フィルムを剥離して該高屈折率ハードコート層を
前記透明基材フィルム側に転写し、次いで、該高屈折率
ハードコート層上に、該高屈折率ハードコート層の屈折
率よりも低い屈折率の低屈折率層を設けることを特徴と
する。
【0016】前記反射防止フィルムの各製造方法におい
て、低屈折率層を設ける方法は、気相法(真空蒸着法、
スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イオンプ
レーティング法、プラズマCVD法等)により無機材料
を用いて設けることができ、又は塗布により設けること
ができる。前記他の層はあってもなくてもよく、他の層
を例示すれば、接着剤層、プライマー層又は第2ハード
コート層等があげられる。
【0017】本発明の偏光板は、前記反射防止フィルム
が偏光素子にラミネートされていることを特徴とする。
【0018】また本発明の液晶表示装置は、前記偏光板
が液晶表示装置の構成要素として用いられることを特徴
とする。
【0019】透明基材フィルム:透明基材フィルムとし
ては、トリアセチルセルロースフィルム、ジアセチルセ
ルロースフィルム、アセテートブチレートセルロースフ
ィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリアクリル
系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、ポリエ
ステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスル
ホンフィルム、ポリエーテルフィルム、トリメチルペン
テンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、(メタ)
アクリロニトリルフィルム等が使用できるが、特に、ト
リアセチルセルロースフィルム、及び一軸延伸ポリエス
テルが透明性に優れ、光学的に異方性が無い点で好適に
用いられる。その厚みは、通常は8μm〜1000μm
程度のものが好適に用いられる。
【0020】ハードコート層:ハードコート層に用いる
ことのできるバインダー樹脂には、透明性のあるもので
あればどのような樹脂(例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化
型樹脂、電離放射線硬化型樹脂等)でも使用することが
できる。ハード性能を付与するためには、ハードコート
層の厚みは0.5μm以上、好ましくは、3μm以上と
することにより、硬度を維持することができ、反射防止
フィルムにハード性能を付与することができる。
【0021】なお、本発明において、「ハード性能を有
する」或いは「ハードコート」とは、JISK5400
で示される鉛筆硬度試験で、H以上の硬度を示すものを
いう。
【0022】また、ハードコート層の硬度をより向上さ
せるためには、ハードコート層に使用するバインダー樹
脂には、反応硬化型樹脂、即ち、熱硬化型樹脂及び/又
は電離放射線硬化型樹脂を使用することが好ましい。前
記熱硬化型樹脂には、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ
樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹
脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が使用され、これ
らの樹脂に必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化
剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等を加えて使用す
る。
【0023】前記電離放射線硬化型樹脂には、好ましく
は、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば、比
較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッ
ド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、
ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能
化合物の(メタ)アクリレート等のオリゴマーまたはプ
レポリマーおよび反応性希釈剤としてエチル(メタ)ア
クリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ス
チレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単
官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ
オール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、1、6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート等を比較的多量に含有するものが使用でき
る。
【0024】特に好適には、ポリエステルアクリレート
とポリウレタンアクリレートの混合物が用いられる。そ
の理由は、ポリエステルアクリレートは塗膜が非常に硬
くてハードコートを得るのに適しているが、ポリエステ
ルアクリレート単独ではその塗膜は衝撃性が低く、脆く
なるので、塗膜に耐衝撃性及び柔軟性を与えるためにポ
リウレタンアクリレートを併用する。ポリエステルアク
リレート100重量部に対するポリウレタンアクリレー
トの配合割合は30重量部以下とする。この値を越える
と塗膜が柔らかすぎてハード性がなくなってしまうから
である。
【0025】さらに、上記の電離放射線硬化型樹脂組成
物を紫外線硬化型樹脂組成物とするには、この中に光重
合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン
類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシ
ムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、
チオキサントン類や、光増感剤としてn−ブチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリーn−ブチルホスフィン等
を混合して用いることができる。特に本発明では、オリ
ゴマーとしてウレタンアクリレート、モノマーとしてジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を
混合するのが好ましい。
【0026】電離放射線硬化型樹脂100重量部に対し
溶剤乾燥型樹脂を10重量部以上100重量部以下含ま
せてもよい。前記溶剤乾燥型樹脂には、主として熱可塑
性樹脂が用いられる。電離放射線硬化型樹脂に添加する
溶剤乾燥型熱可塑性樹脂の種類は通常用いられるものが
使用されるが、特に、電離放射線硬化型樹脂にポリエス
テルアクリレートとポリウレタンアクリレートの混合物
を使用した場合には、使用する溶剤乾燥型樹脂にはポリ
メタクリル酸メチルアクリレート又はポリメタクリル酸
ブチルアクリレートが塗膜の硬度を高く保つことができ
る。しかも、この場合、主たる電離放射線硬化型樹脂と
の屈折率が近いので塗膜の透明性を損なわず、透明性、
特に、低ヘイズ値、高透過率、また相溶性の点において
有利である。
【0027】また、透明基材フィルムとして、特にトリ
アセチルセルロース等のセルロース系樹脂を用いるとき
には、電離放射線硬化型樹脂に含ませる溶剤乾燥型樹脂
には、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロ
ースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチ
ルセルロース等のセルロース系樹脂が塗膜の密着性及び
透明性の点で有利である。
【0028】その理由は、上記のセルロース系樹脂に溶
媒としてトルエンを使用した場合、透明基材フィルムで
あるトリアセチルセルロースの非溶解性の溶剤であるト
ルエンを用いるにもかかわらず、透明基材フィルムにこ
の溶剤乾燥型樹脂を含む塗料の塗布を行なっても、透明
基材フィルムと塗膜樹脂との密着性を良好にすることが
でき、しかもこのトルエンは、透明基材フィルムである
トリアセチルセルロースを溶解しないので、透明基材フ
ィルムの表面は白化せず、透明性が保たれる利点がある
からである。
【0029】ハードコート層の形成には、塗布による方
法又は転写による方法が利用できる。前者の塗布による
方法には、透明基材フィルムに直接又は他の層を介し
て、例えばグラビヤリバースコート法等により前記ハー
ドコート層用の樹脂組成物を塗布して形成することがで
きる。また後者の転写による方法には、表面が平滑な離
型フィルム上に、前記ハードコート層用の樹脂組成物を
例えばグラビヤリバースコート法等により塗工して塗膜
を形成し、一方、透明基材フィルムの表裏面の少なくと
も一面に、直接又は他の層を介して、前の工程の塗膜が
形成された離型フィルムを、その塗膜を内側にしてラミ
ネートし、このラミネート物に対して、加熱処理及び/
又は電離放射線照射処理を行なって、該塗膜を硬化さ
せ、その後、塗膜の硬化したラミネート物から前記離型
フィルムを剥離してハードコート層を形成したり、或い
は前記のラミネートを行なう前に離型フィルム上の塗膜
に加熱処理及び/又は電離放射線照射処理を行なって、
該塗膜を硬化させ、次いで、透明基材フィルムの表裏面
の少なくとも一面に、接着剤層を介して、前の工程の硬
化塗膜が形成された離型フィルムと、その塗膜を内側に
してラミネートし、その後、ラミネート物から前記離型
フィルムを剥離してハードコート層を形成することがで
きる。
【0030】本発明におけるハードコート層は、塗布に
よる塗膜であるので、その膜厚は0.5μm以上であ
り、気相法(例えば、真空蒸着、スパッタリング、イオ
ンプレーティング、プラズマCVD法等)による膜に比
べて厚い。よって、得られた反射防止フィルムにはハー
ド性能が付与される。
【0031】ハードコート層の屈折率を高くするために
は、高屈折率を持つバインダー樹脂を使用するか、ハー
ドコート層に用いられるバインダー樹脂の屈折率よりも
高い屈折率を有する高屈折率微粒子をバインダー樹脂に
添加することによって行なうか、あるいは、これらを併
用することによって行なう。
【0032】前記高屈折率を持つバインダー樹脂には、
芳香環を含む樹脂、F以外のハロゲン化元素、例え
ば、Br、I、Cl等を含む樹脂、S、N、P等の原
子を含む樹脂等が挙げられ、これらの少なくとも一つの
条件を満足する樹脂が高屈折率となるため好ましい。
【0033】前記の樹脂の例には、ポリスチレン等の
スチロール樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリビ
ニルカルバゾール、ビスフェノールAのポリカーボネー
ト等が挙げられる。前記の樹脂の例には、ポリ塩化ビ
ニル、ポリテトラブロモビスフェノールAグリシジルエ
ーテル等が挙げられる。前記の樹脂の例には、ポリビ
スフェノールSグリシジルエーテル、ポリビニルピリジ
ン等が挙げられる。
【0034】前記高屈折率微粒子には、例えば、ZnO
(屈折率1.90)、TiO2 (屈折率2.3〜2.
7)、CeO2 (屈折率1.95)、Sb2 5 (屈折
率1.71)、SnO2 、ITO(屈折率1.95)、
2 3 (屈折率1.87)、La2 3 (屈折率1.
95)、ZrO2 (屈折率2.05)、Al2 3 (屈
折率1.63)等が挙げられる。これらの高屈折率微粒
子のうち、ZnO、TiO2 、CeO2 等を用いること
により、本発明の反射防止フィルムにUV遮蔽効果がさ
らに付与されるので好ましい。また、アンチモンがドー
プされたSnO2或いはITOを用いることにより、電
子伝導性が向上し、帯電防止効果によるホコリの付着防
止、或いは本発明の反射防止フィルムをCRTに用いた
場合の電磁波シールド効果が得られるので好ましい。高
屈折率微粒子の粒径は、ハードコート層を透明とするた
めには400nm以下であることが好ましい。
【0035】ハードコート層にバインダー樹脂として電
離放射線硬化型樹脂が使用される場合には、その硬化方
法は通常の電離放射線硬化型樹脂の硬化方法、即ち、電
子線または紫外線の照射によって硬化することができ
る。例えば、電子線硬化の場合にはコックロフトワルト
ン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器
型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子
線加速器から放出される50〜1000KeV、好まし
くは100〜300KeVのエネルギーを有する電子線
等が使用され、紫外線硬化の場合には超高圧水銀灯、高
圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアー
ク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線等
が利用できる。
【0036】低屈折率層:前記したハードコート層上に
接して該ハードコート層の屈折率よりも低い屈折率の低
屈折率層が形成されている。この低屈折率層の屈折率n
L は、ハードコート層の屈折率nH に比べて低い範囲の
ものであることは勿論であるが、下記の式(3)、
【0037】
【数3】 に近づく程、反射防止効果は向上するので、上記式
(3)の条件に近づけることが望ましい。
【0038】低屈折率層の形成に使用される低屈折率材
料は上記条件を満足するものであればどのような材料で
もよく、無機材料、有機材料が使用できる。
【0039】低屈折率無機材料としては、例えば、Li
F(屈折率1.4)、MgF2 (屈折率1.4)、3N
aF・AlF3 (屈折率1.4)、AlF3 (屈折率
1.4)、Na3 AlF6 (氷晶石、屈折率1.3
3)、SiOX (x:1.50≦x≦4.00)(屈折
率1.35〜1.48)、NaMgF3 (屈折率1.3
6)等の無機材料が使用される。
【0040】低屈折率無機材料で形成される膜は、硬度
が高く、特にプラズマCVD法で、SiOX (xは1.
50≦x≦4.00、望ましくは1.70≦x≦2.2
0)の膜を形成したものは、一般の真空蒸着法による蒸
着膜よりも密度が高いため硬度が良好で耐擦傷性の膜と
なり、且つハードコート層との密着性に優れ、透明基材
フィルムの熱ダメージを他の気相法に比べて軽減できる
ので好ましい。さらにプラズマCVD法により形成した
SiOx 膜は、通常の真空蒸着膜と比べてガスバリヤー
性が高い。そのため、防湿性に優れるのでプラズマCV
D法によるSiOx 膜を形成した反射防止フィルムを偏
光素子にラミネートして使用する場合に、湿気に弱いと
されている偏光素子を防湿する利点がある。
【0041】下記の表1にプラズマCVD法により形成
したSiOx 膜の優位性を示す実験データを示す。防湿
実験の対象としたフィルムには、トリアセチルセルロー
スフィルム(TACと表示する)、トリアセチルセルロ
ースフィルム上に膜厚7μmのハードコート樹脂の塗膜
を形成したもの〔HC(7μm)/TACと表示す
る〕、トリアセチルセルロースフィルム上に膜厚1μm
のフッ化ビニリデンの塗膜を形成したもの〔Kコート:
フッ化ビニリデン(1μm)/TACと表示する〕、ト
リアセチルセルロースフィルム上に膜厚1000ÅのS
iOx のプラズマCVD膜を形成したもの〔SiO
x (1000Å)/TACと表示する〕を使用した。こ
れらの各フィルムを湿度90%、温度40℃で、JIS
(Z0208)の防湿試験に従ってその1日当りの透湿
度を測定した。
【0042】
【表1】 上記表1によれば、SiOx (1000Å)/TACが
透湿度が一番少なく、防湿性に優れていることが分か
る。なお、フッ化ビニリデン(1μm)/TACは、防
湿性はやや良いが、その塗膜が柔らかいこと及び経時的
に黄変するため光学材料として用いることは好ましくな
い。
【0043】さらにその偏光素子や、その他の層中に染
料等が使用されている場合には、プラズマCVD膜はそ
れらの劣化を防止することができる。また、プラズマC
VD法は通常の真空蒸着膜と比べて、SiOx 膜のxの
値の変更が比較的容易であり、さらに通常の真空蒸着膜
のxがせいぜい2未満であるのに対して、プラズマCV
D法による膜は2を越えることが可能である。そのた
め、プラズマCVD法により形成したSiOx 膜は、通
常の真空蒸着膜よりも低屈折率とすることができ、得ら
れた膜は透明性が高いとう利点がある。
【0044】低屈折率有機材料には、フッ素原子の導入
されたポリマー等の有機物がその屈折率が1.45以下
と低い点から好ましい。溶剤が使用できる樹脂としてそ
の取扱いが容易であることからポリフッ化ビニリデン
(屈折率n=1.40)が挙げられる。低屈折率の有機
材料としてこのポリフッ化ビニリデンを用いた場合に
は、低屈折率層の屈折率はほぼ1.40程度となるが、
さらに低屈折率層の屈折率を低くするためにはトリフル
オロエチルアクリレート(屈折率n=1.32)のよう
な低屈折率アクリレートを10重量部から300重量
部、好ましくは100重量部から200重量部添加して
もよい。
【0045】なお、このトリフルオロエチルアクリレー
トは単官能型であり、そのため低屈折率層に膜強度がで
ないので、さらに多官能アクリレート、例えば、電離放
射線硬化型樹脂であるジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート(略号:DPHA,4官能型)を添加するこ
とが望ましい。このDPHAによる膜強度は添加量が多
いほど高いが、低屈折率層の屈折率を低くする観点から
はその添加量は少ない方がよく、1〜50重量部、好ま
しくは5〜20重量部添加することが推奨される。
【0046】低屈折率層の形成方法は、高屈折率ハード
コート層上に、低屈折率の無機質材料で気相法(真空蒸
着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イ
オンプレーティング法、プラズマCVD法等)により皮
膜を単層又は多層形成するか、或いは、低屈折率の無機
質材料を含有させた低屈折率樹脂組成物又は低屈折率有
機材料を塗布により単層又は多層の塗膜を形成して行な
うことができる。
【0047】他の層:本発明の反射防止フィルムには、
上記に説明した各層の他に、各種機能性を付与するため
の層をさらに設けることができる。例えば、透明基材フ
ィルムとハードコート層との接着性を向上させる等の理
由で、透明基材フィルム上にプライマー層や或いは接着
剤層を設けたり、また、ハード性能向上のためにハード
コート層を複数層設けてもよい。上記のように透明基材
フィルムとハードコート層の中間に設けられるその他の
層の屈折率は、透明基材フィルムの屈折率とハードコー
ト層の屈折率との中間の値とすることが好ましい。
【0048】他の層の形成方法は、上記のように透明基
材フィルム上に直接又は間接的に塗布して形成してもよ
く、また透明基材フィルム上にハードコート層を転写に
より形成する場合には、予め離型フィルム上に形成した
ハードコート層上に、他の層を塗布して形成し、その
後、透明基材フィルムと離型フィルムとを塗布面を内側
にしてラミネートし、次いで離型フィルムを剥離するこ
とにより、透明基材フィルムに他の層を転写してもよ
い。
【0049】本発明の反射防止フィルムの下面には、粘
着剤が塗布されていてもよく、この反射防止フィルムは
反射防止すべき対象物、例えば、偏光素子に貼着して用
いることができる。
【0050】界面での反射防止が行なえる作用:図1
は、屈折率1.49のトリアセチルセルロースフィルム
(略:TAC基材フィルム)1上に屈折率1.46のS
iOX 蒸着膜3が形成された積層フィルムを示す。図5
にこの積層フィルムの分光反射率曲線を示す。
【0051】図2は、屈折率1.49のTAC基材フィ
ルム1上に屈折率1.49のハードコート層(略:HC
層)2、及びさらにその上に屈折率1.46のSiOX
蒸着膜3が形成された積層フィルムを示す。図6にこの
積層フィルムの分光反射率曲線を示す。
【0052】図3は、図2の積層フィルムにおけるHC
層の屈折率を高めたものについてであり、屈折率1.4
9のTAC基材フィルム1上に屈折率1.55のHC層
2、及びさらにその上に屈折率1.46のSiOX 蒸着
膜3が形成された積層フィルムを示す。図7にこの積層
フィルムの分光反射率曲線を示す。図7の分光反射率曲
線を図6のものと重ね合わせると、目標波長550nm
(人間の目に最も感じられると言われている波長)付近
では、図7の波の一番高い所と図6の曲線が重なり、図
7の他の波長部分では、波が低くなった分だけ反射率は
低くなる。
【0053】従って、SiOX 蒸着層とTAC基材フィ
ルムとの中間のHC層の屈折率を、他の各層よりも高く
すると界面での反射防止が行なえることが分かる。
【0054】また、図8の分光反射率曲線によれば、波
のピッチは、膜厚が薄くなると大きくなることを示して
いる。この場合も、図5と図8に示されている反射率の
傾向は同じであることが分かる。なお、図8の分光反射
率曲線を持つ積層フィルムの層構成は、基材TAC(屈
折率1.49)/HC層(膜厚3μm、屈折率1.5
5)/低屈折率層(膜厚95nm、屈折率1.46)か
らなる。
【0055】図9は、図3の積層フィルムにおいて、H
C層の屈折率をさらに1.65に高めた場合の分光反射
率曲線を示す。このようにHC層の屈折率を上げると、
波が大きく(深くなり)、その分だけ反射率を下げるこ
とができることが分かる。
【0056】図4は、ケン化処理された屈折率1.49
のTAC基材フィルム1上に、屈折率1.55のプライ
マー層4を設け、さらにその上に高屈折率微粒子である
ZnOを分散した樹脂からなる屈折率1.65のHC層
2を形成し、さらにその上に屈折率1.46のSiOX
蒸着膜3が形成された積層フィルムを示す。ここで、こ
のプライマー層4はHC層2に比べて厚みが薄い層と
し、その屈折率は、HC層2とTAC基材フィルム1の
各屈折率の中間程度のものとした。図10にこの積層フ
ィルムの分光反射率曲線を示す。図10の分光反射率曲
線によれば、その分光反射率は、図9の波の間の値にな
り、目標波長550nm付近では、波の高さが小さくな
って、最表層にSiOX よりも低い屈折率の材料を積層
したような効果を生じたことを示している。
【0057】しかしながら、HC層とプライマー層は、
ロールコート等のようなコーティング塗膜であるので、
HC層−透明基材フィルム間の界面、HC層−プライマ
ー層間の界面、プライマー−透明基材フィルム間の界面
は明確ではないと思われ、屈折率差ができにくく、実際
には、分光反射率曲線に表れる波は出来にくい。
【0058】図11に、TAC基材フィルム(屈折率
1.49)/高屈折率ハードコート層(屈折率1.6
2)/低屈折率層(屈折率1.46)からなる積層フィ
ルムの分光反射率曲線を示し、比較のため、TAC基材
フィルムのみの場合と、TAC基材フィルム(屈折率
1.49)/通常ハードコート層(屈折率1.49)/
低屈折率層(屈折率1.46)からなる積層フィルムの
分光反射率曲線を併せて示す。図11によれば、短波長
側ではほとんど波が無くなっている。
【0059】偏光板及び液晶表示装置:偏光素子に本発
明の反射防止フィルムをラミネートすることによって、
反射防止性の改善された偏光板とすることができる。こ
の偏光素子には、よう素又は染料により染色し、延伸し
てなるポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルホル
マールフィルム、ポリビニルアセタールフィルム、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体系ケン化フィルム等を用いる
ことができる。このラミネート処理にあたって接着性を
増すため及び静電防止のために、前記反射防止フィルム
の基材フィルムが例えば、トリアセチルセルロースフィ
ルムである場合には、トリアセチルセルロースフィルム
にケン化処理を行う。このケン化処理はトリアセチルセ
ルロースフィルムにハードコートを施す前または後のど
ちらでもよい。
【0060】図14に本発明の反射防止フィルムが使用
された偏光板の一例を示す。図中、15は本発明の反射
防止フィルムであり、前記で説明したように透明基材フ
ィルムとしてのTACフィルム(トリアセチルセルロー
スフィルムの略)17、高屈折率ハードコート層12、
低屈折率層13から形成されている。該反射防止フィル
ム15が偏光素子16上にラミネートされており、一
方、偏光素子16の他面にはTACフィルム17がラミ
ネートされている。この偏光板の各層間には必要に応じ
て接着剤層が設けられる。特に、高屈折率ハードコート
層12と透明基材フィルムとしてのTACフィルム17
との間に、接着剤層を設けることが望ましい。この図1
4に示した偏光板の層構成は、TACフィルム/偏光素
子/反射防止フィルムと簡略に表示することができる。
また本発明の反射防止フィルムが使用された偏光板の別
の例には、偏光素子16の両面に本発明の反射防止フィ
ルム15がラミネートされたものでもよい。
【0061】図15に本発明の反射防止フィルムが使用
された液晶表示装置の一例を示す。液晶表示素子18上
に、図14に示した偏光板、即ち、TACフィルム/偏
光素子/反射防止フィルムからなる層構成の偏光板がラ
ミネートされており、また液晶表示素子18の他方の面
には、TACフィルム/偏光素子/TACフィルムから
なる層構成の偏光板がラミネートされている。図15の
液晶表示装置において、最下面のTACフィルム17側
にさらに高屈折率ハードコート層12が、さらにその高
屈折率ハードコート層12の外側に低屈折率層13が形
成されていてもよい。図15に示した液晶表示装置にお
いて、バックライトは図15の下側から照射される。な
お、STN型の液晶表示装置には、液晶表示素子と偏光
板との間に、位相差板が挿入される。この液晶表示装置
の各層間には必要に応じて接着剤層が設けられる。
【0062】
【実施例】
〔実施例1〕透明基材フィルムとして厚さ80μmのト
リアセチルセルロースフィルム(FT−UV−80:商
品名、富士写真フィルム製、屈折率1.49)を用意し
た。一方、ZnO超微粒子(ZS−300:商品名、住
友セメント製、屈折率1.9)と電離放射線硬化型樹脂
(HN−2:商品名、三菱油化製、屈折率1.54)を
重量比で2:1に混合して得られた樹脂組成物を、前記
トリアセチルセルロースフィルム上に、7μm/dry
となるようにグラビアリバースコートにより塗工し、電
子線を150KVで3Mrad照射し、塗膜を硬化して
高屈折率のハードコート層を形成した。
【0063】前記ハードコート層上に、プラズマCVD
法にてSiOX (屈折率1.46)を膜厚100nmと
なるように成膜して低屈折率層を形成した。
【0064】得られた本実施例1の反射防止フィルムの
全光線透過率は94.2%、ヘイズ値1.0であり、反
射防止性は優れていた。またその表面鉛筆硬度が3Hで
あり、ハード性能にも優れていた。
【0065】図12は、本実施例1で得られた反射防止
フィルムの層構成を示す断面図である。11は透明基材
フィルム、12は高屈折率ハードコート層、13は低屈
折率層である。
【0066】〔実施例2〕厚さ80μmのトリアセチル
セルロースフィルム(FT−UV−80:商品名、富士
写真フィルム製)を60℃の2N KOH槽中に1分間
浸漬し、ケン化処理を行なって、透明基材フィルム(屈
折率1.49)とした。一方、塩酢ビ系樹脂(SBPプ
ライマーG:商品名、大日精化製)に硬化剤としてイソ
シアネートを樹脂に対して10重量部加えてなるプライ
マー(屈折率1.55)を、前記透明基材フィルム上に
膜厚0.7μm/dryになるようにグラビアリバース
コートにより塗工し、60℃で1分間乾燥後、40℃で
2日間エージングした。得られたフィルム上に前記実施
例1と同様の方法で、高屈折率のハードコート層及び低
屈折率層を形成した。
【0067】得られた本実施例2の反射防止フィルムの
全光線透過率は94.5%、ヘイズ値1.0であり、反
射防止性は優れていた。またその表面鉛筆硬度が3Hで
あり、ハード性能にも優れていた。
【0068】図13は、本実施例2で得られた反射防止
フィルムの層構成を示す断面図である。11は透明基材
フィルム、14はプライマー層、12は高屈折率ハード
コート層、13は低屈折率層である。
【0069】〔実施例3〕前記実施例2における反射防
止フィルムの製造方法において、低屈折率層としてプラ
ズマCVD法によるSiOX 膜の形成の代わりに、フッ
化マグネシウム超微粒子(屈折率1.4)を重量比で1
0%含有した電離放射線硬化型樹脂(DT−1:商品
名、住友セメント製、屈折率1.42)を100nm/
dryの膜厚になるようにグラビアリバースコートによ
り塗工した後、電子線を150KVで2Mrad照射し
塗膜を硬化した。この塗膜の屈折率は1.42であっ
た。
【0070】得られた本実施例3の反射防止フィルムの
全光線透過率は94.7%、ヘイズ値1.0であり、反
射防止性は優れていた。またその表面鉛筆硬度がHであ
り、ハード性能にも優れていた。
【0071】〔実施例4〕前記実施例2における反射防
止フィルムの製造方法において、高屈折率のハードコー
ト層及び低屈折率層の形成を次のように変更した。即
ち、ケン化されたトリアセチルセルロースフィルム上に
プライマー層を形成した後に、そのプライマー層上に、
ZnO超微粒子(ZS−300:商品名、住友セメント
製、屈折率1.9)と電離放射線硬化型樹脂(EXG4
0−9:商品名、大日精化製、屈折率1.49)を重量
比で2:1に混合した樹脂組成物を、膜厚7μm/dr
yとなるようにグラビアリバースコートにより塗工し、
電子線を150KVで3Mrad照射し、塗膜を硬化し
た。このフィルム上に前記実施例1と同様にSiOX
を100nmの膜厚で形成した。
【0072】得られた本実施例4の反射防止フィルムの
全光線透過率は93.8%、ヘイズ値1.0であり、反
射防止性は優れていた。またその表面鉛筆硬度が3Hで
あり、ハード性能にも優れていた。
【0073】〔実施例5〕表面が平滑なPETフィルム
フィルム(T−600:商品名、ダイヤホイル株式会社
製、厚さ50μm)上に電子線硬化型樹脂(HN−3:
商品名、三菱油化製)とZnO超微粒子(ZS−30
0:商品名、住友セメント製、屈折率1.9)を2:1
に配合した樹脂を7μ/dryになるようにグラビアリ
バースコートにより塗工し、電子線を加速電圧175K
Vで4Mrad照射して塗膜を硬化して高屈折率ハード
コート層を形成した。得られたPETフィルムの高屈折
率ハードコート層上に接着剤(タケラック:商品名、武
田薬品工業製)をグラビアリバースコートにより塗工し
て接着剤層を形成し、次いで、この接着剤層を介してト
リアセチルセルロースフィルム(FT−UV−80:商
品名、富士フィルム製、厚さ80μm)をラミネート
し、40℃で3日間エージングした後、PETフィルム
を剥離して、高屈折率ハードコート層をトリアセチルセ
ルロースフィルム上に転写させた。このトリアセチルセ
ルロースフィルムの高屈折率ハードコート層上に、さら
にSiOX をプラズマCVD法により膜厚が100nm
となるように低屈折率のプラズマCVD膜を形成して、
反射防止フィルムを得た。
【0074】得られた本実施例5の反射防止フィルムの
全光線透過率は94.5%、ヘイズ値0.7であり、反
射防止性は優れていた。またその表面鉛筆硬度が3Hで
あり、ハード性能にも優れていた。
【0075】〔比較例1〕透明基材フィルムとして厚さ
80μmのトリアセチルセルロースフィルム(FT−U
V−80:商品名、富士写真フィルム製、屈折率1.4
9)上に、電離放射線硬化型樹脂(EXG40−9:商
品名、大日精化製、屈折率1.49)を膜厚が7μm/
dryになるようにグラビアリバースコートにより塗工
し、電子線を150KVで3Mrad照射することによ
り塗膜を硬化した。得られたフィルム上に前記実施例1
と同様にSiOX を膜厚が100nmとなるようにプラ
ズマCVD法にて成膜した。
【0076】得られた比較例1のフィルムの全光線透過
率は92.7%、ヘイズ値1.0であり、反射防止性は
前記各実施例に比較して低下している。またその表面鉛
筆硬度が2Hであった。
【0077】〔比較例2〕透明基材フィルムとして厚さ
80μmのトリアセチルセルロースフィルム(FT−U
V−80:商品名、富士写真フィルム製、屈折率1.4
9)上に、電離放射線硬化型樹脂(EXG40−9:商
品名、大日精化製、屈折率1.49)を膜厚が0.3μ
m/dryになるようにグラビアリバースコートにより
塗工し、電子線を150KVで3Mrad照射すること
により塗膜を硬化した。得られたフィルム上に前記実施
例1と同様にSiOX を膜厚が100nmとなるように
プラズマCVD法にて成膜した。 得られた比較例2の
反射防止フィルムの全光線透過率は92.7%、ヘイズ
値1.0であり、反射防止性は前記各実施例に比較して
低下している。またその表面鉛筆硬度がBであった。
【0078】
【発明の効果】本発明の反射防止フィルムによれば、ハ
ードコート層上に低屈折率層が形成されており、そのハ
ードコート層の屈折率が、そのハードコート層が接する
低屈折率層側とは反対側の面に接する層の屈折率よりも
高いので、反射防止性と同時にハード性能を有し、且つ
そのハードコート層が接している層の界面における光の
反射を低減することができる。したがって、本発明の反
射防止フィルムをラミネート、貼着等により積層したも
の、例えば、偏光板、液晶表示装置は、上記の反射防止
フィルムの効果が付与される。
【0079】本発明の反射防止フィルムにおいて、プラ
ズマCVD法により形成したSiOX 膜を低屈折率層と
した場合には、上記した効果に加えて、防湿性、ガスバ
リヤー性、透明性、耐擦傷性、接着性に優れた反射防止
フィルムとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】屈折率1.49のトリアセチルセルロースフィ
ルム上に屈折率1.46のSiOX 蒸着膜が形成された
積層フィルムを示す。
【図2】屈折率1.49のTAC基材フィルム上に屈折
率1.49のハードコート層、及びさらにその上に屈折
率1.46のSiOX 蒸着膜が形成された積層フィルム
を示す。
【図3】屈折率1.49のトリアセチルセルロースフィ
ルム上に屈折率1.55のハードコート層、及びさらに
その上に屈折率1.46のSiOX 蒸着膜が形成された
積層フィルムを示す。
【図4】屈折率1.49のケン化トリアセチルセルロー
スフィルム上に、屈折率1.55のプライマー層を設
け、さらにその上に高屈折率微粒子であるZnOを分散
した樹脂からなる屈折率1.65のハードコート層を形
成し、さらにその上に屈折率1.46のSiOX 蒸着膜
が形成された積層フィルムを示す。
【図5】図1で示される積層フィルムの分光反射率曲線
を示す。
【図6】図2で示される積層フィルムの分光反射率曲線
を示す。
【図7】図3で示される積層フィルムの分光反射率曲線
を示す。
【図8】波のピッチは、膜厚が薄くなると大きくなるこ
とを示す分光反射率曲線を示す。
【図9】図3の積層フィルムにおいて、HC層の屈折率
をさらに1.65に高めた場合の分光反射率曲線を示
す。
【図10】図4で示される積層フィルムの分光反射率曲
線を示す。
【図11】TAC基材フィルム(屈折率1.49)/高
屈折率ハードコート層(屈折率1.62)/低屈折率層
(屈折率1.46)からなる積層フィルムと他の積層フ
ィルムとの分光反射率曲線の比較を示す。
【図12】実施例1で得られた反射防止フィルムの層構
成を示す断面図である。
【図13】実施例2で得られた反射防止フィルムの層構
成を示す断面図である。
【図14】本発明の反射防止フィルムがラミネートされ
た偏光板の層構成を示す。
【図15】本発明の反射防止フィルムがラミネートされ
た偏光板を使用した液晶表示装置の層構成を示す。
【符号の説明】 11 透明基材フィルム 12 高屈折率ハードコート層 13 低屈折率層 14 プライマー層 16 偏光素子 17 TACフィルム 18 液晶表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 裕子 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 太田 友里恵 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 片桐 博臣 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 土屋 充 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 岡 素裕 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)透明基材フィルムの表裏面の少な
    くとも一面に表面層である低屈折率層が、他の層を介し
    て形成されており、 (2)該他の層の少なくとも一層がバインダー樹脂を主
    体とするハードコート層であって、該ハードコート層は
    低屈折率層と直接接しており、 (3)該ハードコート層の屈折率が、該ハードコート層
    の前記低屈折率層側とは反対側の面に接する層の屈折率
    よりも高いことを特徴とする反射防止フィルム。
  2. 【請求項2】 前記ハードコート層の厚みが0.5μm
    以上であることを特徴とする請求項1記載の反射防止フ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 前記ハードコート層は、バインダー樹脂
    と、該バインダー樹脂の屈折率よりも高い屈折率1.5
    以上の高屈折率微粒子とを含むことを特徴とする請求項
    1又は2記載の反射防止フィルム。
  4. 【請求項4】 前記高屈折率微粒子は、ZnO、TiO
    2 、Sb2 5 、SnO2 、ITO、CeO2 から選ば
    れた1種以上の微粒子である請求項3記載の反射防止フ
    ィルム。
  5. 【請求項5】 前記バインダー樹脂はその構成分子又は
    原子として、 (1)芳香族環、(2)F以外のハロゲン原子、(3)
    S、N、Pの原子、から選ばれた1種或いは2種以上の
    分子及び/又は原子を含むことを特徴とする請求項1、
    2、3又は4記載の反射防止フィルム。
  6. 【請求項6】 前記バインダー樹脂は、熱硬化型樹脂及
    び/又は電離放射線硬化型樹脂であることを特徴とする
    請求項1、2、3、4又は5記載の反射防止フィルム。
  7. 【請求項7】 前記低屈折率層は、SiOX (xは1.
    50≦x≦4.00)で形成されていることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5又は6記載の反射防止フィ
    ルム。
  8. 【請求項8】 前記他の層が、接着剤層、プライマー層
    又はハードコート層である請求項1、2、3、4、5、
    6又は7記載の反射防止フィルム。
  9. 【請求項9】 (1)透明基材フィルムの表裏面の少な
    くとも一面に、直接又は他の層を介して、バインダー樹
    脂と該バインダー樹脂の屈折率よりも高い屈折率を有す
    る高屈折率微粒子とを含む樹脂組成物であって、且つ該
    樹脂組成物の屈折率が最終製品としての反射防止フィル
    ムの層構成における該樹脂組成物を使用する層の下側に
    直接接する層の屈折率よりも高い屈折率である樹脂組成
    物を塗工して塗膜を形成し、 (2)該塗膜を硬化させて高屈折率ハードコート層と
    し、 (3)次いで、該高屈折率ハードコート層上に、該高屈
    折率ハードコート層の屈折率よりも低い屈折率の低屈折
    率層を設けることを特徴とする反射防止フィルムの製造
    方法。
  10. 【請求項10】 (1)表面が平滑な離型フィルム上
    に、バインダー樹脂と該バインダー樹脂の屈折率よりも
    高い屈折率を有する高屈折率微粒子とを含む樹脂組成物
    であって、且つ該樹脂組成物の屈折率が最終製品として
    の反射防止フィルムの層構成における該樹脂組成物を使
    用する層の下側に直接接する層の屈折率よりも高い屈折
    率である樹脂組成物を塗工して塗膜を形成し、 (2)一方、透明基材フィルムの表裏面の少なくとも一
    面に、直接又は他の層を介して、前記工程の塗膜が形成
    された離型フィルムを、該塗膜を内側にしてラミネート
    し、 (3)このラミネート物に対して、加熱処理及び/又は
    電離放射線照射処理を行なって、該塗膜を硬化させ、 (4)塗膜の硬化したラミネート物から前記離型フィル
    ムを剥離して高屈折率ハードコート層を前記透明基材フ
    ィルム側に転写し、 (5)次いで、該高屈折率ハードコート層上に、該高屈
    折率ハードコート層の屈折率よりも低い屈折率の低屈折
    率層を設けることを特徴とする反射防止フィルムの製造
    方法。
  11. 【請求項11】 (1)表面が平滑な離型フィルム上
    に、バインダー樹脂と該バインダー樹脂の屈折率よりも
    高い屈折率を有する高屈折率微粒子とを含む樹脂組成物
    であって、且つ該樹脂組成物の屈折率が最終製品として
    の反射防止フィルムの層構成における該樹脂組成物を使
    用する層の下側に直接接する層の屈折率よりも高い屈折
    率である樹脂組成物を塗工して塗膜を形成し、 (2)該塗膜を硬化させて高屈折率ハードコート層と
    し、 (3)一方、透明基材フィルムの表裏面の少なくとも一
    面に、接着剤層を介して、前記工程の高屈折率ハードコ
    ート層が形成された離型フィルムを、該高屈折率ハード
    コート層を内側にしてラミネートし、 (4)前記接着剤層を硬化した後、ラミネート物から前
    記離型フィルムを剥離して該高屈折率ハードコート層を
    前記透明基材フィルム側に転写し、 (5)次いで、該高屈折率ハードコート層上に、該高屈
    折率ハードコート層の屈折率よりも低い屈折率の低屈折
    率層を設けることを特徴とする反射防止フィルムの製造
    方法。
  12. 【請求項12】 前記低屈折率層を設ける方法は、気相
    法により設けるものである請求項9、10又は11記載
    の反射防止フィルムの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記気相法がプラズマCVD法である
    請求項12記載の反射防止フィルムの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記低屈折率層は、SiOX (xは
    1.50≦x≦4.00)を用いて形成することを特徴
    とする請求項9、10、11、12又は13記載の反射
    防止フィルムの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記低屈折率層を設ける方法は、塗布
    により設けるものである請求項9、10又は11記載の
    反射防止フィルムの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記他の層が、接着剤層、プライマー
    層又はハードコート層である請求項9、10、12、1
    3、14又は15記載の反射防止フィルムの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項1、2、3、4、5、6、7又
    は8記載の反射防止フィルムが、偏光素子にラミネート
    されていることを特徴とする偏光板。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の偏光板が、液晶表示
    装置の構成要素として用いられていることを特徴とする
    液晶表示装置。
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