JPH10300902A - 反射防止フィルム及びその製造方法 - Google Patents

反射防止フィルム及びその製造方法

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JPH10300902A
JPH10300902A JP10007544A JP754498A JPH10300902A JP H10300902 A JPH10300902 A JP H10300902A JP 10007544 A JP10007544 A JP 10007544A JP 754498 A JP754498 A JP 754498A JP H10300902 A JPH10300902 A JP H10300902A
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refractive index
index layer
layer
film
medium
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JP10007544A
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English (en)
Inventor
Kiyotaka Takematsu
松 清 隆 竹
Hiroomi Katagiri
桐 博 臣 片
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、各種ディスプレイに使用する反射
防止フィルムにおいて、表面の光の反射を防止して、必
要な視覚情報を明確に判読できる反射防止フィルムを提
供する。 【解決手段】 透明基材フィルム5に、ハードコート層
4、中屈折率層3、高屈折率層2及び低屈折率層1をこ
の順に形成してなり、上記各層の隣接する屈折率は、
2.20>高屈折率層の屈折率>中屈折率層の屈折率>
低屈折率層の屈折率>1.40の関係を満足する反射防
止フィルムに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防眩性をもつ光学
的機能をもつフィルムに関し、特にワープロ、コンピュ
ータ、テレビなどの各種ディスプレイ、液晶表示装置に
用いる偏光板の表面、透明なプラスチック類からなりサ
ングラスのレンズ、度付きメガネのレンズ、カメラ用フ
ァインダーのレンズなどの光学レンズ、各種計器のカバ
ー、自動車、電車などの窓ガラスの表面の反射防止フィ
ルムに適する光学的特性に優れたフィルムに属する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】カー
ブミラー、バックミラー、ゴーグル、窓ガラス、パソコ
ン、ワープロなどのディスプレイその他種々の商業ディ
スプレイなどには、ガラスやプラスチックなどの透明基
板が使用されている。そして、これらの透明基板を通し
て物体や文字、図形などの視覚情報、あるいはミラーか
らの像を透明基板を通して反射層からの像を観察する場
合に、これら透明基板の表面が光を反射して、内部の必
要な視覚情報が判読し難いという問題点があった。
【0003】従来、これらの光の反射を防止する技術に
は、ガラスやプラスチックの表面に反射防止塗料を塗工
する方法、ガラスなどの透明基板の表面に厚み0.1μ
m程度のMgF2 などの極薄膜や金属蒸着膜を設ける方
法、プラスチックレンズなどの表面に電離放射線硬化型
樹脂を塗工し、更に、その上に蒸着によりSiOxやM
gF2 の膜を形成する方法、電離放射線硬化型樹脂の硬
化膜の上に更に低屈折率の塗膜を形成したりする方法な
どがあった。
【0004】前記のガラスに形成された厚みが0.1μ
m程度のMgF2 の薄膜を更に詳述する。該薄膜は、空
気中で入射光が薄膜に垂直に入射する場合に、特定の波
長をλ0 とし、この波長に対する反射防止膜の屈折率を
0 、反射防止膜の厚みをh、及び基板の屈折率をnz
とすると、反射防止膜が光の反射を100%防止して、
かつ、光を100%透過するための条件は次の式1及び
式2の関係を満たすことが必要であることは既に知られ
ている。(サイエンスライブラリ物理学=9「光学」7
0〜72頁、昭和55年、(株)サイエンス社発行)。
【0005】 n0 =(nz 1/2 (式1) n0 h=λ0 /4 (式2) ガラスの屈折率nz =1.5であり、MgF2 の膜の屈
折率n0 =1.38、入射光の波長λ0 =5500オン
グストローム(基準)は既知である。これらの数値を前
記の(式2)に代入すると反射防止膜の厚みhは約0.
1μmが最適であることが算出される。
【0006】前記(式1)によれば、光の反射を100
%防止するためには、上層側の塗膜の屈折率が、それが
設けられる下層の屈折率の平方根の値に近い材料を選択
すればよい。
【0007】本発明は、各種ディスプレイに使用して透
明基板を通して識別する物体や文字、図形などの視覚情
報、あるいはミラーからの像を透明基板を通して反射層
からの像を観察する場合に、これら透明基板の表面が光
の反射を防止して、内部の必要な視覚情報を透過して、
明瞭に判読できる反射防止フィルムの提供を課題とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明は、図1又は図2に示すように、透明基材フィルム
5に、ハードコート層4を介して、中屈折率層3、高屈
折率層2及び低屈折率層1を順に形成した反射防止フィ
ルム10にあって、SiOx層よりなる低屈折率層1、
バインダーと、1.5以上の屈折率をもつ超微粒子とか
らなる塗料の塗工で構成された中屈折率層3、導電性を
もつ高屈折率層2を有してなり、かつ、2.20>高屈
折率層の屈折率>中屈折率層の屈折率>低屈折率層の屈
折率>1.40の関係、低屈折率層が80〜110n
m、高屈折率層が30〜110nmそして中屈折率層が
50〜100nmである各屈折率層の厚み、可視光の波
長以下である光学的膜厚D(D=n・d、但し、n:中
屈折率の屈折率、d=中屈折率層の厚み)を有してなる
反射防止フィルムである。
【0009】本発明においては、上記ハードコート層4
が、好ましくは、中屈折率層3と接する面に凹凸形状を
もち、透明基材フィルム5には図6に示すように、直接
あるいはプライマー層7及び/又は接着剤層9を介して
ハードコート3を設けた反射防止フィルム10である。
【0010】また、上記中屈折率層は、好ましくは、熱
硬化型樹脂及び/又は電離放射線型樹脂1重量部に対し
て、超微粒子のZnO、TiO2 、CeO2 、Sb2
5 、SnO2 、ITO、Y2 3 、La2 3 、Al2
3 、Hf2 3 およびZrO2 からなる群から選ばれ
た1種類以上の微粒子から選択したマット材が、0.1
〜20重量部で構成されている反射防止フィルムであ
る。
【0011】また、上記高屈折率層、及び低屈折率層
は、好ましくは、真空コーティングで設けられた層であ
る反射防止フィルムである。
【0012】そして、上記高屈折率層が、好ましくは、
有機シロキサンの原料ガスの放電によるプラズマCVD
によって形成され、未分解の有機シロキサンがSiOx
に対して0.1〜0.2部残存する反射防止フィルムで
ある。
【0013】また、上記高屈折率層、更に防汚コート層
を形成することもできる。
【0014】本発明の反射防止フィルムの第1の製造方
法は、図3に示すように、硬化反応型の未硬化のハード
コート層46を透明基材フィルム5に設け、次いで、バ
インダーと、該バインダーの屈折率より高い屈折率をも
つ微粒子とを含む組成物からなる未硬化の中屈折率層3
6を透明基材フィルムに塗工・形成する。
【0015】そして、上記未硬化のハードコート層及び
中屈折率層に、微細な凹凸をもつマット状の賦型フィル
ム6を積層・賦型した積層物(図3(a)参照)を加熱
処理及び/又は電離放射線処理によりハードコート層と
中屈折率層とを硬化する。
【0016】更に、硬化した積層物から前記賦型フィル
ム6Hを剥離・除去して図3(b)に示すとおりハード
コート層4の表面に凹凸をもつ中屈折率層3を形成す
る。
【0017】そして、凹凸形状をもつ硬化形成した中屈
折率層3に、図3(c)に示すように高屈折率層2を真
空蒸着、又はスパッタリングにて形成し、更に、SiO
x層よりなる低屈折率層1を真空蒸着、スパッタリング
又はプラズマCVDで形成して反射防止フィルム10を
構成する。
【0018】また、上記の反射防止フィルムを製造する
第2の製造方法は、表面に凹凸形状をもつマット状の賦
型フィルム6に、バインダーと、該バインダーの屈折率
より高い屈折率をもつ微粒子を含む組成物からなる未硬
化の中屈折率層36を塗工し、図4(a)に示すように
前記未硬化の中屈折率層と、透明基材フィルム5に設け
た未硬化のハードコート層46とを積層する。
【0019】そして、得られた積層物を加熱処理及び/
又は電離放射線処理により中屈折率層とハードコート層
とを硬化し、硬化した積層物から前記賦型フィルム6H
を剥離・除去してハードコート層4の表面に凹凸をもつ
中屈折率層3を形成する(図4(b)参照)。
【0020】そして、図4(c)に示すように、第1の
製造方法と同様にして、高屈折率層2及び低屈折率層4
を積層形成するものである。また必要によっては防汚コ
ート層42を低屈折率層に形成することもできる。
【0021】本発明の反射防止フィルムを製造する第3
の方法は、図5(a)に示すとおり、賦型フィルム6
に、バインダーと該バインダーの屈折率より高い屈折率
をもつ微粒子を含む未硬化の中屈折率層及び未硬化のハ
ードコート層4を塗布・硬化して形成する。
【0022】一方、透明基材フィルムに反応型接着剤層
9を塗工した未硬化状態の面と、前記の硬化した中屈折
率層とを積層して、得られた積層物を加熱処理及び/又
は電離放射線による処理を施し接着剤層を硬化して図5
(b)に示す積層体を作成する。
【0023】そして、硬化した積層物から前記賦型フィ
ルム6Hを剥離除去して透明基材フィルム5に接着剤層
9とハードコート層4を介して中屈折率層3を形成す
る。
【0024】そして、第1の製造方法と同様にして、図
5(c)に示すように高屈折率層2及び低屈折率層1を
積層して反射防止フィルム10を構成するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図に基づいて好ましい実施
形態を挙げ説明を行う。
【0026】図1又は図2に示すように、本発明の反射
防止フィルム10は、透明基材フィルム5の一方の面
に、ミラー状又は凹凸形状を賦型したハードコート層4
を介して、中屈折率層(第1層)3、高屈折率層(第2
層)2及び低屈折率層(第3層)1を順に積層したもの
である。
【0027】そして、低屈折率層1は、SiOx層であ
り、中屈折率層3は、凹凸形状に賦型したハードコート
層4に、1.5以上の屈折率をもつ超微粒子とバインダ
ーとからなる塗料の塗工で構成され、高屈折率層2は、
導電性、電磁遮蔽性をもち、かつ、上記各層の隣接する
屈折率層の各屈折率は、2.20>高屈折率層の屈折率
>中屈折率層(又は凹凸形状を賦型した中屈折率層)の
屈折率>低屈折率層の屈折率>1.40の関係を満足
し、各屈折率層の厚みは、低屈折率層1が80〜100
nm、高屈折率層が30〜110nm、そして中屈折率
層3が50〜100nmの範囲を有し、D=n・d(但
し、n:中屈折率層の屈折率、d=中屈折率層の厚み)
の式で、算出される光学的膜厚Dが可視光の波長以下で
ある反射防止フィルム10である。
【0028】好ましくは、上記ハードコート層4の中屈
折率層3と接するハードコート層側が凹凸形状をもち、
ハードコート層は、透明基材フィルム5に直接あるいは
図6に示すプライマー層7を設けたり、図5に示す接着
剤層9を介して設けられたり、また低屈折率層1に防汚
コート層42を設けることがある反射防止フィルム10
である。
【0029】上記中屈折率層3は、好ましくは、熱硬化
型樹脂及び/又は電離放射線型樹脂1重量部に対して、
超微粒子のZnO(屈折率1.90、以下数値は屈折率
を示す)、TiO2 (2.3〜2.7)、CeO
2 (1.95)、Sb2 5(1.71)、ITO(屈
折率1.95)、Y2 3 (屈折率1.87)、La2
3 (屈折率1.95)、ZrO2 (屈折率2.0
5)、Al2 3(1.63)からなる群から選ばれた
1種類以上の微粒子から選択したマット材が、0.1〜
20重量部で構成されている反射防止フィルム10であ
る。超微粒子は、中屈折率層のバインダーよりも屈折率
が、高く、かつ屈折率が1.5以上のものが好ましい。
超微粒子の平均粒径は、5〜50nmが好ましく、さら
に好ましくは、5〜10nmである。
【0030】また、上記高屈折率層2、及び低屈折率層
1は好ましくは、真空コーティングで設けられた層であ
る。
【0031】そして、上記SiOx層よりなる高屈折率
層1は、好ましくは、有機シロキサンの原料ガスの放電
によるプラズマCVDにより形成され、未分解の有機シ
ロキサンがSiOx層に残存している層からなる。
【0032】また、上記高屈折率層1に、更に図6で示
す防汚コート層42を形成することもできる。
【0033】本発明の透明基材シートは、ガラスなどの
セラミックス、又は透明のプラスチックの延伸又は未延
伸のフィルムから形成される。
【0034】通常の光学ガラスの他に、ポリエステル、
ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリメチル
ペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポ
リメタアクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリウレ
タンなどの熱可塑性樹脂を使用することができる。
【0035】透明基材フィルムに、直接又はハードコー
ト層の接着を強固にするプライマー層を設けて、微細凹
凸形状をもつハードコート層に図2に示す中屈折率層3
を設けて他の屈折層を設けることもできる。
【0036】中屈折率層3は、高屈折率層2より屈折率
が低く、低屈折率層1ハードコート層4及び/又は透明
基材フィルム5よりは高い屈折率をもつものである。
【0037】中屈折率層3は、好ましくは、バインダー
にZnO、TiO2 、CeO2 (屈折率1.95)や、
Sb2 5 、SnO2 、ITO、Y2 3 、La
2 3 、ZrO2 (屈折率2.05)、Al2 3 およ
びHf2 3 からなる群から選ばれた1種類以上の微粒
子から選択したマット材の超微粒子の金属酸化物からな
る組成物を塗工して塗膜を形成して基材フィルム5に設
けるものである。
【0038】中屈折率層3は、図3に示すように、上記
組成物の未硬化のハードコート層46を透明基材フィル
ム5に塗工し、更に未硬化の中屈折率層36を塗工して
未硬化状態で賦型フィルム6と積層して加熱及び/又は
電離放射線処理で硬化して、賦型フィルム6を剥離して
形成する。
【0039】また、図4に示すように、凹凸形状をもつ
賦型フィルム6に未硬化の中屈折率層36及びハードコ
ート46を設けて透明基材フィルムに必要によっては接
着剤層9を設けて積層して硬化・賦型する転写方法で中
屈折率層を構成することができる。
【0040】中屈折率層における、超微粒子とバインダ
ーとの比率(重量比)は、バインダーが1に対して超微
粒子が1〜20が好ましく、1未満では、反射防止の効
果が低下し、20を超えると超微粒子の固着性が低下し
脱落する傾向が増大するという問題がある。
【0041】本発明の中屈折率層を設ける凹凸形状は、
賦型したハードコート層3上に設けるばかりでなく、透
明基材フィルムに設ける層である接着剤層9、プライマ
ー層7に凹凸形状を賦型して同一の機能をもたせること
もできる。ハードコート層4の凹凸形状は、中屈折率層
3と直接に接触されるものであり、その屈折率は、中屈
折率層の屈折率より小さく形成する。
【0042】上記の、要件を満たす、中屈折率層又はハ
ードコート層を形成するための反応型の樹脂は、好まし
くは、アクリレート系の官能基をもつもの、例えば、比
較的低分子量のポリエステル、ポリエーテル、アクリル
系樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、アルキッド樹
脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン、ポリチオ
ールポリエン系樹脂、多価アルコールなどの多官能化合
物の(メタ)アクリレート(以下本明細書では、アクリ
レートとメタアクリレートとを(メタ)アクリレートと
記載する。)などのオリゴマー又はプレポリマー及び反
応性の希釈剤であるエチル(メタ)アクリレート、エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルト
ルエン、N−ビニルピロリドンなどの単官能モノマー、
並びに多官能モノマー、例えばトリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)
アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどを
比較的多量に含むものを使用する。
【0043】更に、上記の電離放射線硬化型樹脂を紫外
線硬化型樹脂として使用するときは、これらの中に光重
合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン
類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシ
ムエステル、チオキサントン類や、光増感剤としてn−
ブチルアミン、トリエチルアミン、トリn−ブチルホス
フィンなどを混合して使用することが好ましい。
【0044】上記の電離放射線硬化型樹脂には、次の反
応性有機ケイ素化合物を含ませることもできる。
【0045】Rm Si(0R′)n で表せる化合物であ
り、ここでR、R′は炭素数1〜10のアルキル基を表
し、m+n=4であり、そしてm及びnはそれぞれ整数
である。更に具体的には、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラ
ン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブト
キシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ
−tert−ブトキシシラン、テトラペンタエトキシシ
ラン、テトラペンタ−iso−プロポキシシラン、テト
ラペンタ−n−プロポキシシラン、テトラペンタ−n−
ブトキシシラン、テトラペンタ−sec−ブトキシシラ
ン、テトラペンタ−tert−ブトキシシラン、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチ
ルトリプロポキシシラン,メチルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラ
ン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラ
ン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラ
ン、ヘキシルトリメトキシシランなどがあげられる。
【0046】ハードコート層4の厚みは、好ましくは、
0.5〜6μm、さらに好ましくは3μm以上に形成す
る。0.5μm未満では、透明基材フィルムに形成する
中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層の硬度を維持でき
ず、3μm以上にした場合、良好な硬度を維持すること
ができ反射防止フィルムにハード性能を与えることがで
きる。
【0047】ハードコート層を必要以上に厚くすること
は、反射防止フィルムの可撓性を損なうばかりでなく、
硬化時間を必要とし生産性、コスト面からの制約を受け
ることとなる。
【0048】なお、本発明において、「ハード性能」あ
るいは「ハードコート」とは、JISK5400で示す
鉛筆硬度試験で、H以上の硬度を示すを意味する。
【0049】本発明の高屈折率層2に用いる材料は、中
屈折率層のバインダーよりも屈折率が高く、かつ屈折率
が1.5以上のものが高屈折率層の屈折率を高くするた
めに望ましく、中屈折率層で用いた微粒子材料と同様の
材料を用いることができる。上記の中から選ばれた1種
類以上の材料を用いて、高屈折率層ぬえて、真空蒸着又
はスパッタリングすることによって形成する。そして、
その厚みdは、80〜110nm、それによって得られ
る屈折率nは1.90〜2.10になるように本発明の
各層のなかで最も屈折率を高くするようにする。そし
て、屈折率nと厚みdとの積(光学的厚みD)が、可視
光の波長以下に構成して、光の反射を防止するととも
に、可視光の透過を最適に行えるようにする。
【0050】上記高屈折率層は、好ましくは、ITOの
スパッタ膜からなり、かつ、その表面抵抗値が103 Ω
/□以下であることが望ましい。
【0051】さらに、この場合、中屈折率層のバインダ
ーが、熱及び/又は電離放射線硬化型有機ケイ素化合物
からなることが好ましい。これにより、上述したITO
層との密着性をさらに向上させることができる。
【0052】また、上記の中屈折率層の超微粒子は、Z
rO2 粒子からなることが耐久性を一層すぐれたものと
する上で特に好ましい。
【0053】本発明の低屈折率層は、SiOx(xは
1.5〜4.0)からなり、CVD、好ましくは有機シ
ロキサンを原料ガスとして、他の無機蒸着源が存在しな
い条件下でプラズマCVDによって形成され得る。そし
て、被蒸着フィルムをできるだけ低温度に維持する。
【0054】本発明のSiOx層(低屈折率層)には未
分解の有機シロキサンを含み、ケイ素に対して炭素が
0.1〜0.2残存するようにすることにより、SiO
xの可撓性と接着性を維持する効果をさらに向上させる
ことができる。
【0055】このようにして形成された上記低屈折率層
は、水に対する表面の接触角が、40〜180度のSi
Ox層からなり、したがって、粉塵の付着を防止する上
でもすぐれている。
【0056】上記のように構成された反射防止フィルム
10を、偏光素子と積層して得られる偏光板や、反射防
止フィルム10を表面に貼合したブラウン管は、鮮明な
画像をもつとともに反射のないものである。
【0057】そして、上記の偏光板を、組込んだ液晶表
示装置においても、反射光のない鮮明な画像を表示する
ものである。
【0058】
【実施例】以下、実施例について図面を参照して更に詳
細に説明する。
【0059】実施例1 図4に示す賦型フィルム6として、厚み50μmの二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)
製 ルミラーT−60#50)の一方の側に、ZrO2
微粒子コーティング液No.1275(ZrO2 微粒子
100重量部に対しバインダー(電離放射線硬化型有機
ケイ素化合物)0.3重量部よりなる塗工液(住友大阪
セメント(株)製 商品名)を厚み57nm(乾燥時の
厚みを示す、以下同様)になるように、未硬化の中屈折
率層36(屈折率1.74)をワイヤーバーで塗工し
た。
【0060】一方、紫外線硬化型樹脂(PET−D3
1:大日精化工業(株)製 商品名)を、透明基材フィ
ルム5として厚み188μmのPETフィルム(A−4
350#188 東洋紡(株)商品名)に、厚みが6μ
mになるように塗工して、溶剤成分を乾燥して未硬化ハ
ードコート層46を形成した。
【0061】次いで、前記の賦型フィルム6に設けた未
硬化の中屈折率層36と、透明基材フィルム5に設けた
未硬化ハードコート層46とを相接するように積層・圧
着して、紫外線を480mJ(10m/min)照射し
て、未硬化の中屈折率層36とハードコート層46を硬
化して中屈折率層3とハードコート層4とを形成し、賦
型フィルム6を剥離した。
【0062】図4(b)に示すように、剥離賦型フィル
ム6Hを除いた透明基材フィルム5には、中屈折率層3
の微粒子が、ハードコート層4の表面に埋没・転写され
て、ハードコート層4と中屈折率層3とが透明基材フィ
ルム5の上に積層・形成された。
【0063】更に、図4(c)に示すように、前記中屈
折率層3の側に、ITOスパッタリング(屈折率:2.
0)を、真空度が5×10-6torr、基板温度が室
温、アルゴンが100scc/min、酸素5scc/
minを導入し、デポジットレート1.6オングストロ
ーム/sで105nmの条件で行い、高屈折率層2を形
成した。
【0064】そして、前記の高屈折率層2に更に、Si
2 (屈折率:1.46)を、真空度が5×10-6to
rr、基板温度が室温、蒸着速度を26オングストロー
ム/sで85nmの低屈折率層1を構成した。
【0065】上記、低屈折率層2の側に、更に、フッ素
界面活性剤剤FC−772(3M製商品名)をワイヤー
バーで、厚み2nmで塗工して実施例1の反射防止フィ
ルム10を作製した。
【0066】実施例2 図5に示すように、表面にアクリル・メラミン樹脂によ
り処理された厚み50μmの賦型フィルム6としてMC
−19(麗光(株)製 商品名)の一方の側に、ZrO
2 微粒子コーティング液No.1221(ZrO2 微粒
子100重量部に対しバインダー(電離放射線硬化型有
機ケイ素化合物)0.3重量部よりなるコーティング
液:住友大阪セメント(株)製 商品名)を膜厚が57
nmになるように未硬化の中屈折率層36(屈折率1.
74)をワイヤーバーで塗工して設けた。
【0067】そして、中屈折率層36の側に、紫外線硬
化型樹脂(PET−D31:大日精化工業(株)製 商
品名)を、厚みが8μmになるように塗工して、溶剤成
分を乾燥して未硬化ハードコート層46を形成した。
【0068】次いで、未硬化の中屈折率層36と、ハー
ドコート層46とに紫外線を480mJ(10m/mi
n)照射して、未硬化の中屈折率層及び未硬化のそれぞ
れの樹脂層を硬化して中屈折率層3及びハードコート層
4とを賦型フィルム6に設けた。
【0069】これにより中屈折率層3の超微粒子が、透
明硬化樹脂層4の表面に埋没・転写され、ハードコート
層4の中屈折率層3とが透明離形フィルム8の上に積層
・形成された。
【0070】更に、ハードコート層4の側に、ウレタン
系2液硬化型接着剤:LX−660/KW75=4/1
(DIC製 商品名)を厚み10μmになるようにワイ
ヤーバーコートで設けた、未硬化接着剤層43と、透明
基材フィルム5としてトリアセチルセルロースフィルム
FT−UV80(富士写真フィルム(株)製 商品名)
とを積層し、40℃で7日間のエージングして接着剤の
硬化を完結し、透明硬化接着剤層46を形成し、賦型フ
ィルム6を剥離した。そして剥離した賦型フィルム6H
を除いた中屈折率層3の面に、実施例1と同様の条件で
高屈折率層2となるITOのスパッタリングし、更にS
iO2 をプラズマCVD法により積層して実施例2の反
射防止フィルム10を作製した。
【0071】実施例3 図3に示す透明基材フィルム2として、厚み188μm
の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムT−P
ET(東洋紡(株)製 A−4350)の一方の側に、
実施例1に用いたものと同様の未硬化のハードコート層
46を厚み8μm、及びTiO2 微粒子100重量部に
対しバインダー0.4重量部よりなる塗工液(住友大阪
セメント(株)製 商品名)を57nmになるように塗
工して、未硬化の中屈折率層36(屈折率1.74)と
をワイヤーバーで塗工した。
【0072】そして、上記未硬化の中屈折率層36の面
と実施例1で使用した賦型フィルム6とを積層・硬化し
た。
【0073】そして、実施例1と同様にハードコート層
4と、凹凸形状をもつ中屈折率層3とを形成して剥離賦
型フィルム6Hを剥離した。
【0074】更に、前記中屈折率層3の側に、ITOス
パッタリング(屈折率:2.0)よりなる105nmの
高屈折率層2及びSiO2 (屈折率:1.46)を85
nmで設けて低屈折率層1を構成した。
【0075】上記低屈折率層2の側に、更に実施例1で
用いたフッ素系界面活性剤FC−772を2nm塗工し
た。
【0076】上記、実施例1とは、ZrO2 にかえてT
iO2 とした実施例3の反射防止フィルム10を作製し
た。
【0077】比較例1 図5に示すように、透明基材フィルム5として、厚み1
88μmのPETフィルム(A−4350 #188
東洋紡(株)製 商品名)の一方の側にハードコート層
45を8μm設け、更にMgO(屈折率:1.72)を
57nmになるように蒸着した屈折層26を設けた。次
いで実施例1と同様にITOスパッタリングによる屈折
層27、SiO2 の蒸着による屈折層28を設けた比較
例の反射防止フィルム10Hを構成した。
【0078】比較例2 比較例1の第2屈折層をITOのスパッタリングからT
iO2 の蒸着に代えた以外は、比較例1と同一に構成し
た比較例2の反射防止フィルムを作製した。
【0079】基材フィルム5の一方の側にハードコート
層45を8μm設けた側に、更にMgO(屈折率:1.
72)を57nmになるように蒸着した屈折層26を設
けた。次いで、TiO2 の蒸着による高屈折層27(膜
厚100nm)、SiO2の蒸着による屈折層28(膜
厚85nm)を設けた比較例の反射防止フィルム10H
を構成した。
【0080】比較例3 図6に示すように、比較例1と同様に透明基材フィルム
5にハードコート層45を厚み8μmで設けた。
【0081】更に、前記ハードコート層45の側に、I
TOスパッタリング(屈折率:2.0)を、真空度が5
×10-6torr、基板温度が室温、アルゴンが100
scc/min、酸素5scc/minを導入し、デポ
ジットレート1.6オングストローム/sで膜厚が25
nmの条件で行い、第1屈折率層26を形成した。
【0082】そして、前記の第1屈折率層26に更に、
SiO2 (屈折率:1.43)を、真空度が5×10-6
torr、基板温度が室温、蒸着速度を2オングストロ
ーム/sで、厚みが20nmの第2屈折率層27を構成
した。
【0083】更に、前記第2屈折層27の側にITOス
パッタリングを、真空度が5×10-6torr、基板温
度が室温、アルゴンが100scc/min、酸素5s
cc/minを導入し、デポジットレート1.6オング
ストローム/sで膜厚が120nmとなる条件で行い、
第3屈折率層28を形成した。
【0084】そして、前記の第3屈折率層28にSiO
2 蒸着を、真空度が5×10-6torr、基板温度が室
温、蒸着速度を2オングストローム/sで、厚みが10
0nmの第4屈折率層29を構成して、比較例3の反射
防止フィルムを作製した。
【0085】実施例4 中屈折率層(ZrO2 :n=1.74)の膜厚を90n
m 高屈折率層(ITO:n=2.0)の膜厚を40nm 低屈折率層(SiO2 :n=1.46)の膜厚を100
nm とすること以外は実施例1と同様にして反射防止フィル
ムを作製した。
【0086】比較例4 図示はしないが、比較例4と同様にしてPETフィルム
5に比較例4で使用したハードコート層45を7μm設
け、更に第1屈折層、及び第2屈折層からなる2層の屈
折層として、ITO、SiO2 の順に(λ/4−λ/
4)の光学膜厚すなわち蒸着積層膜厚69nm,94n
mで蒸着積層して、比較例5の反射防止フィルムを作製
した。
【0087】実施例及び比較例で得られた試料につい
て、反射防止膜のスペクトル図を測定し、1%以下の低
反射率の領域及び、表面特性(表面抵抗:4端子法で測
定、表面の接触角:エルマ社製接触角測定器 Mode
l G1にて測定、耐湿試験:50℃相対湿度95%の
環境下で48時間放置した後における外観変化の目視評
価、及び動摩擦係数)を測定評価した。
【0088】その測定結果を図9及び表1に示す。
【0089】
【表1】 本発明の反射防止フィルムは、以上説明したように、基
材フィルムに、ハードコート層、中屈折率層、高屈折率
層及び低屈折率層の順で構成され、そして、ハードコー
ト層は、熱硬化又は電離放射線硬化型樹脂で形成されて
いる。したがって、基材フィルムとの接着も強固に安定
し、かつ防眩性に優れた反射防止フィルムを提供でき
る。
【0090】また、実施例1及び2の反射防止フィルム
の屈折層は3層で構成されているにもかかわらず、比較
例2の4層品と同等の反射防止効果が得られ、しかも4
層品と比較して工程数を削減することができる点でも有
利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止フィルムの基本的層構成を示
す断面図。
【図2】本発明の反射防止フィルムに凹凸形状をもつ中
屈折率層を付加した構成を示す断面図。
【図3】図3(a)、3(b)および3(c)は、本発
明の第1の製造方法の工程を示す断面概略図。
【図4】図4(a)、4(b)および4(c)は、本発
明の第2の製造方法の工程を示す断面概略図。
【図5】図5(a)、5(b)および5(c)は、本発
明の第3の製造方法の工程を示す断面概略図。
【図6】本発明の他の構成を示す断面概略図。
【図7】比較例の構成を示す断面概略図。
【図8】他の比較例の構成を示す断面概略図である。
【図9】本発明の実施例及び比較例の反射防止フィルム
の一部について可視光線部における反射スペクトルを示
す図。
【符号の説明】 1 低屈折率層 2 高屈折率層 3 中屈折率層 36 未硬化の中屈折率層 4 ハードコート層 42 防汚コート層 45 比較例のハードコート層 46 未硬化のハードコート層 5 透明基材フィルム 6 賦型フィルム 6H 剥離賦型フィルム 7 プライマー層 9 接着剤層 96 未硬化接着剤層 10 反射防止フィルム 10H 比較例の反射防止フィルム 10 反射防止フィルム 26 第1屈折層 27 第2屈折層 28 第3屈折層 29 第4屈折層

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基材フィルム上に、ハードコート層を
    介して、中屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層がこの
    順序で形成されてなる反射防止フィルムであって、 SiOx層よりなる低屈折率層、 バインダーと、1.5以上の屈折率をもつ超微粒子とか
    らなる塗料の塗工で構成された中屈折率層、 高屈折率層を有してなり、かつ、 2.20>高屈折率層の屈折率>中屈折率層の屈折率>
    低屈折率層の屈折率>1.40の関係を有し、 低屈折率層が80〜110nm、高屈折率層が30〜1
    10nmそして中屈折率層が50〜100nmである各
    屈折率層の厚みを有し、 可視光の波長以下である光学的膜厚D(D=n・d、但
    し、n:中屈折率の屈折率、d=中屈折率の厚み)を有
    する、反射防止フィルム。
  2. 【請求項2】前記ハードコート層の前記中屈折率層と接
    する面に凹凸形状が形成されている、請求項1記載の反
    射防止フィルム。
  3. 【請求項3】前記ハードコート層が、前記透明基材フィ
    ルム上に直接あるいはプライマー層及び/又は接着剤層
    を介して設けられてなる、請求項1記載の反射防止フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】前記中屈折率層が、熱硬化型樹脂、及び/
    又は電離放射線型樹脂1重量部と超微粒子のZnO、T
    iO2 、CeO2 、Sb2 5 、SnO2 、ITO、Y
    2 3 、La2 3 、Al2 3 、Hf2 3 およびZ
    rO2 からなる群から選ばれた1種類以上の超微粒子
    0.1〜20重量部を含んでなる請求項1記載の反射防
    止フィルム。
  5. 【請求項5】前記高屈折率層及び低屈折率層が、真空コ
    ーティングで設けられた層である、請求項1記載の反射
    防止フィルム。
  6. 【請求項6】前記低屈折率層が、有機シロキサンの原料
    ガスの放電によるプラズマCVDによって形成され、未
    分解のカーボンがケイ素に対し0.1〜0.2部残存す
    るようになる、請求項1記載の反射防止フィルム。
  7. 【請求項7】前記低屈折率層に更に防汚コート層を設け
    てなる請求項1記載の反射防止フィルム。
  8. 【請求項8】透明基材フィルム上に、ハードコート層、
    中屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層をこの順序で形
    成してなる反射防止フィルムの製造方法であって、 未硬化のハードコート層を透明基材フィルム上に形成
    し、 バインダーと、該バインダーの屈折率より高い屈折率を
    もつ微粒子とを含む組成物からなる未硬化の中屈折率層
    を透明基材フィルム上に形成し、 前記未硬化の中屈折率層に、ミラー状又は微細な凹凸を
    もつマット状の賦型フィルム6を積層して前記中屈折率
    層の表面を賦型し、 得られた積層物を加熱処理及び/又は電離放射線処理に
    より硬化し、 硬化した積層物から前記賦型フィルムを除去して表面が
    平滑又は微細な凹凸をもつ中屈折率層を透明基材フィル
    ム上に形成し、 前記中屈折率層上に、高屈折率層を、真空蒸着又はスパ
    ッタリングによって形成し、 前記高屈折率層上に、SiOx層よりなる低屈折率層
    を、真空蒸着、スパッタリング又はプラズマCVDによ
    り形成する工程を含む、反射防止フィルムの製造方法。
  9. 【請求項9】透明基材フィルム上に、ハードコート層、
    中屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層をこの順序で形
    成してなる反射防止フィルムの製造方法であって、 ミラー状又は表面に凹凸形状をもつマット状の賦型フィ
    ルムに、バインダーと、該バインダーの屈折率より高い
    屈折率をもつ微粒子を含む組成物からなる未硬化の中屈
    折率層を形成し、 前記未硬化の中屈折率層と、透明基材フィルム上に設け
    た未硬化のハードコート層とを積層し、 得られた積層物を加熱処理及び/又は電離放射線処理に
    より硬化し、 硬化した積層物から前記賦型フィルムを剥離・除去して
    表面が平滑又は微細な凹凸をもつ中屈折率層を透明基材
    フィルム上に形成し、 前記中屈折率層に、更に高屈折率層を、真空蒸着又はス
    パッタリングで形成し、 前記高屈折率層上に、SiOx層よりなる低屈折率層
    を、スパッタリング又はプラズマCVDによって形成す
    る工程を含む、反射防止フィルムの製造方法。
  10. 【請求項10】透明基材フィルム上に、ハードコート層
    を介して、中屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層を順
    に形成してなる反射防止フィルムの製造方法であって、 表面がミラー状又はマット状の賦型フィルム上に、バイ
    ンダーと該バインダーの屈折率より高い屈折率をもつ微
    粒子を含む未硬化の中屈折率層及び未硬化のハードコー
    ト層とを塗工・硬化して中屈折率層及びハードコート層
    を形成し、 一方、透明基材フィルム上に反応型接着剤層を塗工した
    未硬化状態の面と、前記の硬化した中屈折率層とを積層
    する工程、 得られた積層物を加熱処理及び/又は電離放射線による
    処理により前記接着剤層を硬化し、 硬化した積層物から前記離形フィルムを剥離除去して表
    面が平滑又は凹凸をもつ中屈折率層及びハードコート層
    を透明基材フィルム上に形成し、 前記の中屈折率層上に、更に高屈折率層を、真空蒸着又
    はスパッタリングによって形成し、 前記高屈折率層上にSiOx層よりなる低屈折率層をス
    パッタリング又はプラズマCVDによって形成する工程
    を含む、反射防止フィルムの製造方法。
  11. 【請求項11】前記高屈折率層が、ITOのスパッタ膜
    からなり、かつ、その表面抵抗値が103 Ω/□以下で
    ある、請求項1記載の反射防止フィルム。
  12. 【請求項12】前記中屈折率層のバインダーが、熱及び
    /又は電離放射線硬化型有機ケイ素化合物からなる、請
    求項1記載の反射防止フィルム。
  13. 【請求項13】前記中屈折率層の超微粒子が、ZrO2
    粒子からなる、請求項1記載の反射防止フィルム。
  14. 【請求項14】透明基材フィルム上に、ハードコート層
    を介して、中屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層がこ
    の順序で形成されてなる反射防止フィルムであって、 SiOx 層よりなる低屈折率層、 バインダーと、1.5以上の屈折率をもつ超微粒子とか
    らなる塗料の塗工で構成された中屈折率層、導電性をも
    つ高屈折率層を有してない、かつ2.20>高屈折率層
    の屈折率>中屈折率層の屈折率>低屈折率層の屈折率>
    1.40の関係を有し、 前記中屈折率層の超微粒子が、ZrO2 粒子からなる、
    反射防止フィルム。
  15. 【請求項15】前記高屈折率層が導電性を有する、請求
    項1記載の反射防止フィルム。
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