JPH07223579A - パワーアシスト自転車 - Google Patents

パワーアシスト自転車

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Publication number
JPH07223579A
JPH07223579A JP3660294A JP3660294A JPH07223579A JP H07223579 A JPH07223579 A JP H07223579A JP 3660294 A JP3660294 A JP 3660294A JP 3660294 A JP3660294 A JP 3660294A JP H07223579 A JPH07223579 A JP H07223579A
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JP
Japan
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stage
electric motor
torque
pedal
pedal effort
Prior art date
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Pending
Application number
JP3660294A
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English (en)
Inventor
Shuzo Moroto
脩三 諸戸
Takahiro Iwami
隆広 岩見
Yasuhiro Matsuda
保洋 松田
Toshihisa Yoshida
寿久 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Equos Research Co Ltd
Original Assignee
Equos Research Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平坦路でも坂道でも電動モータによる補助力
をペダル踏力に応じた適切な大きさに調節できるように
し、かつ電動モータによる補助力が周期的に切れるよう
なことをなくす。 【構成】 走行開始直後の発進段階では、車速とペダル
踏力とにより決定される初期トルクT0 が電動モータか
ら出力され、モータトルクはこの初期トルクT0から徐
々に増加する。車速が1 (Km/h) を越えて低速段階にな
ると、モータトルクは、この時からその時点(車速が1
(Km/h) の時点)におけるトルクT1 を基準にして、ペ
ダル踏力に応じて増減される。車速が5 (Km/h) を越え
て中速段階になると、モータトルクは次第に減少し、6
(Km/h) を越えて高速段階となった時点で零になる。そ
の後は人力のみにより走行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動モータの駆動力に
より人力を補助して走行することができるパワーアシス
ト自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】足踏み式の自転車では、重い荷物を積ん
で発進する場合や、登り坂での発進時において、ペダル
には強いトルクが必要であり、特に高年齢者にとっては
利用しづらいという面があった。また、人力を用いるこ
となく走ることができる原動機付きの自転車もあるが、
これでは必要以上に原動機を使用することになり、バッ
テリの容量および搭載性の点で問題があった。
【0003】従来、人力による駆動系と電動モータによ
る駆動系とを並列に設け、人力による駆動力に電動モー
タによる駆動力を補助として作用させて走行する電動モ
ータ付きの自転車が種々開発されている。例えば、特開
平2−74491号公報明細書では、二次電池からの供
給を受けて車輪を回転駆動する電動機を備え、ペダルの
踏力を検出し、その踏力に応じて電動機への電力供給を
オン・オフ制御している。即ち、この自転車において
は、スプロケット間に連結されたチェーンの張力を検出
して、この張力が一定値以上の時は電動モータに電力を
供給している。
【0004】また、図14に示したように、随時運転者
のペダル踏力によるトルクaとほぼ同じ大きさのモータ
トルクbを補助力として加えて、人力を補助するようモ
ータ出力を増減させることにより、坂道等で良好な運転
ができるようにした電動機付きの自転車も公知となって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
オン・オフ制御の自転車では、走行中に自転車自体の慣
性が働くために、平坦路や下りの坂道等ではチェーンの
張力が緩くなり、モータアシストが途中で切れてしま
う。そこで速度が欲しくなるため、ペダルを踏み込む
と、チェーンが張り、再びモータがオンされる。このた
め人に係わる負担が急減するという問題があった。
【0006】また、後者の電動機付きの自転車において
は、図14に示した波形図からも明らかなように、自転
車のクランクの構造上、ペダルの半回転中に必ず踏力が
零になる瞬間がある。従って、極低速時や登板時に電動
モータによる補助力が周期的に切れることになる。その
ため運転者の負担が急に大きくなるという問題があっ
た。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、平坦路でも坂道でも、電動モータに
よる補助力を走行状態に応じた適切な大きさに調節する
ことができるパワーアシスト自転車を提供することにあ
る。
【0008】本発明は、また、平坦路でも坂道でも、電
動モータによる補助力が走行状態に応じた適切な大きさ
に調節されると共に、電動モータによる補助力が周期的
に切れるようなことがなく、よって運転者の負担が急に
大きくなることのないパワーアシスト自転車を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
人力によるトルク不足時に電動モータの出力トルクを補
助パワーとして車輪に伝達して走行するパワーアシスト
自転車において、車輪の回転速度より車速を検出する車
速検出手段と、ペダルの踏力の大きさを検出するペダル
踏力検出手段と、前記車速検出手段およびペダル踏力検
出手段の各検出信号を受けて、発進段階では前記電動モ
ータの出力トルクが初期値から増加するように制御し、
発進段階に続く低速段階では前記電動モータの出力トル
クが発進段階の終了時における値を基準にして前記ペダ
ル踏力の増減に対応して変化するように制御し、低速段
階に続く中速段階では前記電動モータの出力トルクが低
速段階の終了時における値から中速段階の終了時まで減
少するように制御するモータ駆動制御手段とを備える構
成としたものである。
【0010】このパワーアシスト自転車では、モータ駆
動制御手段により、発進段階(例えば車速が0〜1 (Km
/h) の間)では、電動モータの出力トルク(モータトル
ク)が初期値から徐々に増加する。この発進段階に続く
低速段階(例えば車速が1〜5 (Km/h) の間)では、モ
ータトルクが発進段階の終了時における値を基準にして
ペダル踏力の増減に対応して変化する。更に、この低速
段階に続く中速段階(例えば車速が5〜6 (Km/h) の
間)では、モータトルクが低速段階の終了時における値
から中速段階の終了時まで減少する。この中速段階を過
ぎて高速段階(例えば車速が6 (Km/h) 以上)になる
と、電動モータによる補助力は切れ、人力のみにより走
行する。
【0011】すなわち、このパワーアシスト自転車で
は、走行状態を発進段階、低速段階および中速段階の3
段階に分け、各段階に対応させて電動モータの制御状態
を切り換えるものである。これにより平坦路や坂道にか
かわらず適切なモータトルクを補助力として出力するこ
とができ、運転者の意思に合わせてペダル踏力に応じた
モータトルクを出力することができる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載のパ
ワーアシスト自転車において、前記電動モータの出力ト
ルクの初期値を、前記車速検出手段およびペダル踏力検
出手段の各出力値を基に決定するようにしたものであ
る。
【0013】このパワーアシスト自転車では、発進時に
おいて、車速検出手段およびペダル踏力検出手段の各出
力値からモータトルクの初期値が決定され、この初期値
により走行開始からペダル踏力に応じた補助力が付加さ
れ、特に登り坂において発進する際に走行が容易にな
る。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のパワーアシスト自転車において、前記モータ駆動
制御手段が、前記ペダル踏力センサの出力信号を所定の
単位時間毎にサンプリングし、ペダル踏力が零から最高
値になるまでの期間は、サンプリングデータ各々に対応
させて前記電動モータの出力トルクを決定し、ペダル踏
力が最高値になった後から零になるまでの期間は、連続
する複数のサンプリングデータ毎にそのうちの最も値の
大きなデータを選択し、このペダル踏力に対応させて前
記電動モータの出力トルクを決定するようにしたもので
ある。
【0015】このパワーアシスト自転車では、ペダルの
半回転の間において、特に、ペダル踏力が最高値になっ
た後から零になるまでの期間は、連続する複数のサンプ
リングデータ毎にそのうちの最も値の大きなデータが選
択され、このペダル踏力に対応させてモータトルクが決
定されることから、ペダル踏力が零になる瞬間において
も、電動モータからは補助のトルクが出力される。従っ
て、平坦路でも坂道でも、電動モータによる補助力がペ
ダル踏力に応じた適切な大きさに調節されると共に、電
動モータによる補助力が周期的に切れるようなことがな
くなる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0017】図1は本発明の一実施例に係るパワーアシ
スト自転車1の外観構成を表すものである。このパワー
アシスト自転車1は2つの前輪10および1つの後輪1
1を備えた前2輪型の三輪車である。人力により得られ
たペダル12の踏力はチェーン13および歯付きチェー
ンホイール14を介して後輪11に伝達されるようにな
っている。このペダル12への踏力の大きさはフレーム
15に取り付けられたペダル踏力センサ16により検出
されるようになっている。
【0018】図2はこのペダル踏力センサ16の取付部
の構造を拡大して表すものである。ペダル踏力センサ1
6は、図2では図示しないが2つの近接スイッチA,B
により構成されている。フレーム15にはこのペダル踏
力センサ16の下部近傍位置に取付部材17が固定さ
れ、この取付部材17には揺動部材18の基部が回動自
在に取り付けられている。揺動部材18にはスイッチ駆
動片19が取り付けられるとともに、その先端部にはア
イドラプーリ20が回動自在に取り付けられている。一
方、フレーム21にはスプリング取付部22が設けら
れ、このスプリング取付部22の一端部とアイドラプー
リ20の軸部34aとの間にスプリング36が張設され
ている。このスプリング36の付勢力によりアイドラプ
ーリ20の周縁部が、ペダル12のトルクを後輪11へ
伝達するためのチェーン13の上面に当接し、チェーン
13に対して一定の張力が付与される。そしてペダル1
2の踏力が変化してチェーン13の張力が大きくなる
と、それに伴いアイドラプーリ20が上方に変位すると
同時に、揺動部材18が軸部18aを中心に回動し、ス
イッチ駆動片19が近接スイッチA,Bを異なるタイミ
ングで駆動させる。ペダル踏力センサ16はこれら近接
スイッチA,Bのオン・オフの組み合わせにより異なる
パターンの信号を発生する。次表はペダル12の踏力の
大きさとこの信号パターンとの関係を表すものである。
【0019】
【0020】なお、ここでは2つのスイッチA,Bを用
い、0,5,10Kgの3段階のペダル踏力を計測する
構成としたが、より多くの多段階のスイッチを設けるこ
とによって踏力をより分解能よく検知することができ
る。更に、ポテンショメータの原理を利用することによ
り踏力の大きさを連続的に検出することができる。
【0021】図3ないし図5は、この原理を用いたペダ
ル踏力センサ40の構成を説明するための図である。こ
こに、図3はこのペダル踏力センサ40の取付部の構造
を拡大して表し、図4は図3のA−A線に沿った断面構
成を表すものである。これらの図において、取付部材1
7には揺動部材18の基部が回動自在に取り付けられて
いる。取付部材17には支持部材51を介してボリュー
ム50が取り付けられている。このボリューム50には
図5に回路構成を示すように、可変抵抗器を構成する抵
抗体Rと、これに摺接するブラシSが内蔵されている。
ブラシSはボリューム50の軸部50aに固定されてい
る。軸部50aは揺動部材18に対して支持部材52を
介して揺動部材18の軸部18aと同軸的になるように
取り付けられている。その他の構成は図2と同様である
ので、その説明は省略する。
【0022】すなわち、この例ではペダル12の踏力が
変化してチェーン13の張力が大きくなると、それに伴
いアイドラプーリ20が上方に変位すると同時に、揺動
部材18が軸部18aを中心に回動し、同時にボリュー
ム50の軸部50aと共にブラシSが回転することによ
り可変抵抗器の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化を
図5に示した端子B,C間の電圧値の変化で検出する。
これにより揺動部材18の回転角、つまりペダル12の
踏力の大きさを連続的に検出することができる。
【0023】図1に戻って説明を続ける。フレーム21
には更に後輪11の回転速度(すなわち車速)を検出す
るための車速センサ24が取り付けられている。また、
後輪11側には、さらにチェーン25および歯付きチェ
ーンホイール26を介して後輪11を駆動するためのモ
ータ駆動機構27が設けられている。
【0024】本実施例では、前輪10側の荷物籠28の
下部位置にコントロールボックス29が取り付けられて
いる。ハンドル30には電源スイッチ31が設けられて
おり、この電源スイッチ31のオン時においてモータ駆
動機構27が作動可能状態となるようになっている。さ
らにハンドル30には表示部32が設けられ、この表示
部32に車速表示、およびモータによるアシストオン表
示がなされるようになっている。また、ブレーキセンサ
33によりブレーキがかかっているか否かが検出される
ようになっている。
【0025】図6はコントロールボックス29およびそ
の周辺部のブロック構成を表すものである。コントロー
ルボックス29は、タイマ34aを内蔵したコントロー
ラ34を備えている。コントローラ34にはペダル回転
センサ14、ペダル踏力センサ16、速度センサ24お
よびブレーキセンサ33の各検出信号が入力されるよう
になっており、車速センサ24およびペダル踏力センサ
16の各検出信号を受けて、発進段階では後述の電動モ
ータ27aの出力トルク(モータトルク)が初期値から
増加するように制御し、発進段階に続く低速段階ではモ
ータトルクが発進段階の終了時における値を基準にして
ペダル踏力の増減に対応して変化するように制御し、低
速段階に続く中速段階ではモータトルクが低速段階の終
了時における値から中速段階の終了時まで減少するよう
に制御するためのモータ駆動制御手段としての機能を果
たすようになっている。また、このコントローラ33に
おいては、ブレーキセンサ33の検出信号が入力され、
ブレーキオンの状態とするときには、上記制御機能にか
かわらず電動モータ27aの出力トルクを零とするよう
になっている。
【0026】コントローラ34から出力される制御信号
は、表示部32へ送られると同時に、モータドライバ3
5、およびモータ駆動機構27に対する急激な大電流の
流入を防止するためのサーマルリレー36を介してモー
タ駆動機構27へ供給されるようになっている。コント
ローラ34およびモータドライバ35にはそれぞれ電源
スイッチ31を介してバッテリ37からの直流電力が供
給されるようになっている。
【0027】モータ駆動機構27は、トルクを発生する
ための電動モータ27aを備え、この電動モータ27a
により発生したモータトルクはギア機構38およびワン
ウエイクラッチ39を介して後輪11に伝達されるよう
になっている。
【0028】図7は車速に対する電動モータ27aの出
力トルクの一例を表すものである。本実施例において
は、走行開始時点(車速0 (Km/h) )から車速が例えば
1 (Km/h) になる迄の発進段階、車速が1 (Km/h) から
5 (Km/h) になる迄の低速段階、および車速が5 (Km/
h) から6 (Km/h) になる迄の中速段階の4つの段階に
分けて実線Aで示すようにモータトルクの制御が行われ
る。なお、6 (Km/h) 以上の高速段階においては、モー
タトルクは出力されず、人力のみによる走行となる。
【0029】同図において、走行抵抗は登坂角θが
θ0 ,θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 (θ0 <θ1 <θ2 <θ
3 <θ4 )と大きくなるに従って順次大きくなる。ここ
に、ハッチングで示す領域(ここでは登坂角θ=θ1
での領域)は走行抵抗により車体が移動しない領域を示
している。また、図4において、Bは参考として従来の
制御方法(オン・オフ制御)による制御状態を表すもの
であり、発進段階および低速段階においては、モータト
ルクは一定となっている。
【0030】本実施例では、走行開始時点(車速0 (Km
/h) )から車速が例えば1 (Km/h)になる迄の発進段階
においては、モータトルクの初期値として一定の大きさ
のトルクT0 を出力させるようになっている。この初期
トルクT0 は、そのときの車速センサ24から出力され
る車速とペダル踏力センサ16から出力される踏力とに
より決定される。そしてモータトルクはこの初期値から
徐々に(実施例においては階段状に)増加されるように
なっている。
【0031】図8はこの発進段階の制御状態を更に説明
するためのものであり、走行開始時点からの時間とモー
タトルクの大きさとの関係を表すものである。この図に
おいて、車速1Km/hに達する迄の時間t1 は前述の走行
抵抗θによって変動するもので、この図からも明らかな
ように、t1 が長くなる程、すなわち走行抵抗θが大き
い(登坂角が大きい)程、モータトルクの増加割合が大
きくなるようになっている。但し、モータトルクが所定
の最大トルクTmax となったときには、それ以上の大き
さのトルクは出力しないようになっている。
【0032】図7に戻って説明を続けると、車速が1
(Km/h) を越えて低速段階になると、この時からその時
点(車速が1 (Km/h) の時点)におけるトルクT1 を基
準にして、モータ力トルクをペダル踏力に応じて増減さ
せるようになっている。
【0033】図9はこの低速段階の制御状態を更に説明
するためのものであり、ペダル踏力増加分(ΔF)とモ
ータトルク増加分(ΔTM )との関係を表すものであ
る。この段階では、次式1に従って、現在のペダル踏力
(F)から車速を1Km/hを越えた時のペダル踏力
(F1 )を減算してペダル踏力増分量(ΔF)を求め
る。そして、図9の特性図によってモータトルク増分量
(ΔTM )を算出し、次式2に従って、この増分量を車
速1Km/hを越えた時点のモータトルク(T1 )に加算し
て、モータトルク(T)を求めるようになっている。
【0034】
【数1】ΔF=F(ペダル踏力)−F1 (車速1Km/hを
越えた時点のペダル踏力)
【0035】
【数2】T(モータトルク)=ΔTM +T1 (車速1Km
/hを越えた時点のモータトルク)
【0036】図7に戻って説明を続ける。低速段階を過
ぎて、車速が5 (Km/h) を越えると中速段階になる。こ
の中速段階では、更に車速が速くなり6 (Km/h) を越え
て高速段階となった時点で電動モータ27aによる補助
トルクが働かないように、モータトルクを次第に減少さ
せるようになっている。
【0037】図10はこの中速段階の制御状態を更に説
明するためのものであり、車速とモータトルクとの関係
を表すものである。この段階では、高速段階へ移行する
車速6Km/hとなった時点で、モータトルクが零になるよ
うに、電動モータ27aの出力を制御する。ここに、T
5 ,T5', T5'',・・・はそれぞれ車速5Km/hになった
時点のモータトルクの大きさを表している。
【0038】図11ないし図13はそれぞれコントロー
ラ34における、ペダル踏力センサ16から出力される
ペダル踏力信号の処理方法を説明するためのもので、各
々ペダルの周期(時間)とペダル踏力との関係を表して
いる。ここに、図11は発進段階、図12は低速段階、
図13は中速段階にそれぞれ対応している。
【0039】本実施例のコントローラ34では、ペダル
踏力センサ16から出力されたペダル踏力信号を所定の
単位時間(例えば1/60sec)毎にサンプリングし、ペ
ダル踏力が零から最高値になるまでの期間は、図にイで
示すようにサンプリングデータ各々に対応させてモータ
トルクを決定するようになっている。また、ペダル踏力
が最高値になった後から零になるまでの期間は、図にロ
で示すように連続する複数のサンプリングデータ(例え
ば3データ)毎にそのうちの最も値の大きなデータを選
択し、このペダル踏力に対応させてモータトルクを決定
するようになっている。これにより図11ないし図13
各々からも明らかなように、ペダル踏力が零になる時点
においても、モータトルクが出力されるようになってい
る。
【0040】次に、本実施例のパワーアシスト自転車の
動作について説明する。
【0041】本実施例では、電源スイッチ31をオンし
た状態で、ペダル12を正転方向に漕ぐと、電動モータ
27aによる補助動力(モータトルク)がギア機構3
8、ワンウェイクラッチ39およびチェーン13を介し
て後輪11に伝達され、これにより走行が開始される。
【0042】この走行開始時点では、車速センサ24か
ら出力される車速とペダル踏力センサ16から出力され
る踏力とにより決定される初期トルクT0 が出力され、
最初から補助動力が作用する。従って、走行抵抗の大き
な坂道であっても容易に走行が開始される。そして、こ
の初期トルクT0 から徐々にモータトルクが増加する。
【0043】モータトルクが増加し、車速が1 (Km/h)
を越えて低速段階になると、電動モータ27aの出力は
この時からその時点(車速が1 (Km/h) の時点)におけ
るトルクT1 を基準にして、ペダル踏力に応じて増減さ
れる。
【0044】この状態で走行し、車速が5 (Km/h) を越
えると中速段階になる。この中速段階になると、モータ
トルクは次第に減少する。そして、更に速くなり6 (Km
/h)を越えて高速段階となった時点でモータトルクが零
になり、その後は人力のみにより走行する。
【0045】このように本実施例のパワーアシスト自転
車では、走行状態(発進段階、低速段階および中速段階
の3段階)に応じてモータトルクを切り換えるものであ
り、これにより平坦路や坂道にかかわらず適切なモータ
トルクを補助力として出力することができる。すなわち
運転者の意思に合わせてペダル踏力に応じたモータトル
クを出力することができる。
【0046】また、本実施例では、発進、低速および中
速の各段階において、ペダル12の半回転の間におい
て、ペダル踏力が最高値になった後から零になるまでの
期間は、連続する複数のサンプリングデータ毎にそのう
ちの最も値の大きなデータを選択し、このペダル踏力に
対応させてモータトルクの大きさを決定している。この
ためペダル踏力が零になる瞬間においても、モータトル
クが出力される。従って、平坦路でも坂道でも、電動モ
ータ27aによる補助力が周期的に切れるようなことが
なく、よって運転者の負担となる急激な変化がなくな
る。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし3記
載のパワーアシスト自転車によれば、発進段階、低速段
階および中速段階各々に合わせて電動モータの出力トル
クを調整するようにしたので、平坦路や坂道にかかわら
ず適切なモータトルクを補助力として出力することがで
き、乗り心地が向上するという効果を奏する。
【0048】特に、請求項3記載のパワーアシスト自転
車によれば、ペダル踏力が最高値になった後から零にな
るまでの期間は、連続する複数のサンプリングデータ毎
にそのうちの最も値の大きなデータに対応させてペダル
踏力を選択し、このペダル踏力に対応させて電動モータ
の出力トルクを決定するようにしたので、電動モータに
よる補助力が周期的に切れるようなことがなく、運転者
の負担となる急激な変化がなくなり、乗り心地がより向
上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るパワーアシスト自転車
を表す側面図である。
【図2】図1の自転車のペダル踏力センサの取付け部の
構成を表す側面図である。
【図3】ペダル踏力センサの他の例を説明するための側
面図である。
【図4】図3のA−A線に沿った断面図である。
【図5】図3のペダル踏力センサの原理を説明するため
の回路構成図である。
【図6】図1の自転車の制御部およびその周辺の構成を
表すブロック図である。
【図7】図1の自転車における車速とモータトルクとの
関係を表す特性図である。
【図8】発進段階におけるモータトルクの制御状態を表
す特性図である。
【図9】低速段階におけるモータトルクの制御状態を表
す特性図である。
【図10】中速段階におけるモータトルクの制御状態を
表す特性図である。
【図11】発進段階におけるペダル踏力のサンプリング
状態を説明するための特性図である。
【図12】低速段階におけるペダル踏力のサンプリング
状態を説明するための特性図である。
【図13】中速段階におけるペダル踏力のサンプリング
状態を説明するための特性図である。
【図14】従来の自転車における補助駆動力の出力状態
を説明するための特性図である。
【符号の説明】
10 前輪 11 後輪 12 ペダル 16 ペダル踏力センサ 24 車速センサ 27 モータ駆動機構 27a 電動モータ 29 コントロールボックス 34 コントローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人力によるトルク不足時に電動モータの
    出力トルクを補助パワーとして車輪に伝達して走行する
    パワーアシスト自転車において、 車輪の回転速度より車速を検出する車速検出手段と、 ペダルの踏力の大きさを検出するペダル踏力検出手段
    と、 前記車速検出手段およびペダル踏力検出手段の各検出信
    号を受けて、発進段階では前記電動モータの出力トルク
    が初期値から増加するように制御し、発進段階に続く低
    速段階では前記電動モータの出力トルクが発進段階の終
    了時における値を基準にして前記ペダル踏力の増減に対
    応して変化するように制御し、低速段階に続く中速段階
    では前記電動モータの出力トルクが低速段階の終了時に
    おける値から中速段階の終了時まで減少するように制御
    するモータ駆動制御手段とを具備したことを特徴とする
    パワーアシスト自転車。
  2. 【請求項2】 前記電動モータの出力トルクの初期値
    は、前記車速検出手段およびペダル踏力検出手段の各出
    力値を基に決定されることを特徴とする請求項1記載の
    パワーアシスト自転車。
  3. 【請求項3】 前記モータ駆動制御手段は、前記ペダル
    踏力センサの出力信号を所定の単位時間毎にサンプリン
    グし、ペダル踏力が零から最高値になるまでの期間は、
    サンプリングデータ各々に対応させて前記電動モータの
    出力トルクを決定し、ペダル踏力が最高値になった後か
    ら零になるまでの期間は、連続する複数のサンプリング
    データ毎にそのうちの最も値の大きなデータを選択し、
    このペダル踏力に対応させて前記電動モータの出力トル
    クを決定することを特徴とする請求項1または2記載の
    パワーアシスト自転車。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0995288A (ja) * 1995-09-29 1997-04-08 Systematic Kk 移動機器駆動装置
JP2011184045A (ja) * 2007-06-26 2011-09-22 Philippe Gilles Pesenti Yvan 自転車用内燃式補助手段
KR101295824B1 (ko) * 2010-07-21 2013-08-12 주식회사 파워라이드 하이브리드 자전거의 동력 보조 시스템
JP2020040503A (ja) * 2018-09-10 2020-03-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 電動自転車及び電動自転車の制御方法

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