JP2000095179A - 電動補助自転車 - Google Patents

電動補助自転車

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JP2000095179A
JP2000095179A JP10266798A JP26679898A JP2000095179A JP 2000095179 A JP2000095179 A JP 2000095179A JP 10266798 A JP10266798 A JP 10266798A JP 26679898 A JP26679898 A JP 26679898A JP 2000095179 A JP2000095179 A JP 2000095179A
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pushing
push
electric motor
walking
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JP10266798A
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Yoshitaka Ijima
淑隆 井島
Kosaku Yamauchi
幸作 山内
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電動補助自転車を押し歩きする際に、押し歩く
人の体力差、体調、道路状況等に見合う大きさの押し歩
き補助力を電動モータに出力させて押し歩きを容易にす
る。 【解決手段】人力による駆動系と電動モータ11による
駆動系とを併設し、電動モータ11の駆動力で人力によ
る駆動系および押し歩きの際の駆動を補助する電動補助
自転車において、ハンドルバーに回転可能に取り付けた
グリップ23の回転変位量を検出する変位量検出手段2
9と、この変位量検出手段29の出力電圧の変化に基づ
いて電動モータ11による押し歩き補助力を制御するコ
ントローラ18とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車の車体に電
動モータを搭載し、この電動モータから出力される補助
駆動力でペダル踏力をアシストすることにより、登坂走
行や向い風を受けながらの走行を容易にした電動補助自
転車に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電動補助自転車において、通常
走行時のみならず、急な坂道等で自転車を降りて押し歩
く際にも電動モータに弱い補助駆動力(以下、押し歩き
補助力と呼ぶ)を出力させ、車体の押し歩き労力が軽減
されるように構成されたものがある。
【0003】このような電動補助自転車としては、例え
ば特開平4−358988号公報や特開平8−1273
86号公報に開示されたものがある。上記特開平4−3
58988号公報に開示された電動補助自転車は、車体
を手で押しながら歩く状態を判別する押し歩き判別手段
と、押し歩きの状態で電動モータを歩行速度よりやや遅
い押し歩き速度(2〜3km/h)に制御するコントローラ
とを備えている。
【0004】また、特開平8−127386号公報に開
示された電動補助自転車は、車体を押し歩きするときに
電動モータによる駆動系を押し歩きモードに切り換え、
上記電動モータに、車体全体を押し歩きするのに必要な
トルクと、車体全体から一定荷重を除いた分の車体を押
し歩きするのに必要な仮想トルクとの差に相当するトル
クを発生させるものである。
【0005】すなわち、この従来例では、車体全体を押
し歩きするのに必要な力をすべて電動モータに負担させ
るのではなく、一定荷重を除いた分の車体(例えば、電
動モータを搭載しない通常の自転車)を押し歩きするの
に必要な重量分は電動モータに負担させずに、人力で負
担するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術に
おいて、特開平4−358988号公報に開示された電
動補助自転車は、歩行速度よりやや遅い押し歩き速度
(2〜3km/h)の一定速度に制御し、また特開平8−1
27386号公報に開示された電動補助自転車も同様に
押し歩きするときに2〜3km/hの一定速度で制御してい
る。
【0007】しかしながら、人の走行速度は各人の体力
差(若者と老人,女性等)、坂道の勾配および交通の混
み具合等により、押し歩き速度は大幅に変化する。した
がって、一定速度(2〜3km/h)に制御される上記各従
来例では、人と道路状況とによって車体が人の意思と異
なった動作をすることがあり、操作性を著しく低下させ
るという課題があった。
【0008】また、上記各従来例では、人力による駆動
トルクが0、車速が前進方向に一定速度以上、およびハ
ンドルバーのグリップを握っていると、必然的に押し歩
き補助力が出力されるように構成されている。そのた
め、混雑した場所で急停止させたい時や急に下り坂にな
った時等では、グリップを握ったままとなり押し歩き補
助力が出力されることとなる。したがって、押し歩き補
助力が出力されたままで下り坂を走行した場合には、車
速がさらに高まり、操作性を一段と低下させるという課
題があった。
【0009】さらに、上記各従来例では、前進時の車速
を検出し、歩行速度よりやや遅い押し歩き速度でアシス
トするので、電動モータの駆動により逆に制動感が発生
し、良好なアシスト感覚が得られないという課題があっ
た。
【0010】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的は、電動補助自転車を押し歩
きする際に、押し歩く人の体力差(若者と老人,女性
等)、体調、坂道の勾配および交通の混み具合等に見合
う大きさの押し歩き補助力を電動モータに出力させて押
し歩きを容易にするとともに、良好なアシスト感覚を得
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、本発明に係る電動補助自転車は、請求項1に記
載したように、人力による駆動系と電動モータによる駆
動系とを併設し、前記電動モータの駆動力で人力による
駆動系および押し歩きの際の駆動を補助する電動補助自
転車において、ハンドルバーに回転可能に取り付けたグ
リップの回転変位量を検出する変位量検出手段と、この
変位量検出手段の出力電圧の変化に基づいて前記電動モ
ータによる押し歩き補助力を制御するコントローラとを
備えたことを特徴とする。
【0012】また、本発明に係る電動補助自転車は、請
求項2に記載したように、請求項1に記載の電動モータ
による押し歩き補助力は、前記グリップの車体前進方向
の回転に従って増加するようにした。
【0013】さらに、本発明に係る電動補助自転車は、
請求項3に記載したように、請求項1に記載の変位量検
出手段は、左右のグリップの内、左側のグリップに取り
付けた。
【0014】さらにまた、本発明に係る電動補助自転車
は、請求項4に記載したように、請求項1に記載の電動
補助自転車において、押し歩きスイッチを設けた。
【0015】そして、本発明に係る電動補助自転車は、
請求項5に記載したように、請求項4に記載の押し歩き
スイッチは、グリップの近傍であってハンドルバー5に
対して車体の進行方向後側に設置した。
【0016】請求項1のように電動補助自転車を構成し
た場合は、グリップの回転変位量を変位量検出手段によ
って検出し、この変位量検出手段の出力電圧の変化に基
づいてコントローラにより電動モータによる押し歩き補
助力を制御することにより、電動補助自転車を押し歩き
する際に、押し歩く人の体力差(若者と老人,女性
等)、体調、坂道の勾配および交通の混み具合等に見合
う大きさの押し歩き補助力を電動モータに出力させて押
し歩きを容易にするとともに、良好なアシスト感覚を得
ることができる。
【0017】請求項2のように電動補助自転車を構成し
た場合、電動モータによる押し歩き補助力は、グリップ
の車体前進方向の回転に従って増加することにより、人
が車体を押そうとする力が増加すると、グリップが車体
前進方向へ回転し易くなって押し歩き補助力が増加する
一方、車体が人より先に前進しようとすると、グリップ
が車体後進方向へ回転し易くなって押し歩き補助力が減
少する。
【0018】請求項3のように電動補助自転車を構成し
た場合、変位量検出手段は、左右のグリップの内、左側
のグリップに取り付けたことにより、車体の左側に立っ
て押し歩きをする人が多いことから、グリップの回転操
作が容易になり、使い勝手がよくなる。
【0019】請求項4のように電動補助自転車を構成し
た場合、請求項1記載の電動補助自転車において、押し
歩きスイッチを設けたことにより、押し歩きスイッチを
オンしなければ、グリップの回転による押し歩き補助力
の制御が行われないので、誤って押し歩き補助力を制御
することがなくなる。
【0020】請求項5のように電動補助自転車を構成し
た場合、押し歩きスイッチは、グリップの近傍であって
ハンドルバーに対して車体の進行方向後側に設置したこ
とにより、押し歩きスイッチのオン,オフ操作が容易に
なり、また車体の転倒時や走行時に押し歩きスイッチを
地面や他の物に直接衝突するのを回避することができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0022】図1は本発明に係る電動補助自転車の一実
施形態を示す左側面図である。
【0023】この電動補助自転車は、図1に示すように
例えば金属管製の車体フレーム1を備えており、この車
体フレーム1の前頭部には前輪2を支持するフロントフ
ォーク3が左右回動自在に設けられ、このフロントフォ
ーク3の上部にハンドルポスト4を介してハンドルバー
5が回動一体に設けられている。一方、車体フレーム1
の後部には後輪6が軸支され、車体フレーム1の中央上
部にはサドルポスト7を介してサドル8が設置されてい
る。
【0024】そして、車体フレーム1の中央下部には、
電動補助装置(パワーユニット)10が搭載されてい
る。この電動補助装置10には電動モータ11と合力装
置12とトルクセンサー13等の機器類が内蔵されると
ともに、車幅方向に貫通する形でクランク軸14が軸支
されており、このクランク軸14の両端部に左右一対の
クランク15が回転一体に固定され、両クランク15の
先端部にそれぞれペダル16が回転自在に設けられてい
る。
【0025】また、クランク軸14には電動補助装置1
0の右側に位置する図示しないドライブスプロケットが
軸装され、このドライブスプロケットと後輪6の右側に
設けられた図示しないドリブンスプロケットとの間にド
ライブチェーン17(またはドライブベルト)が巻装さ
れている。
【0026】さらに、電動補助装置10の上部には電動
モータ11の出力を制御するためのコントローラ18が
取り付けられ、このコントローラ18はマイコン等によ
って構成された制御装置である。一方、合成樹脂等で形
成されたフレームカバー20が車体フレーム1の前半部
から電動補助装置10とコントローラ18までを覆って
おり、このフレームカバー20の前部には電動モータ1
1の電源となるバッテリーユニット21が着脱可能に設
けられている。なお、フレームカバー20前端側面には
キー式のメインスイッチ22が設けられおり、このメイ
ンスイッチ22をオン操作して電動補助自転車を起動さ
せる。
【0027】そして、ハンドルバー5の両端には、左右
のグリップ23が設けられ、これらのグリップ23の
内、左側のグリップ23近傍のハンドルバー5に押し歩
きスイッチ24が取り付けられている。
【0028】また、前輪2の車軸部には車速センサー2
6が設けられ、この車速センサー26は通常走行時にお
ける車速を検出するとともに、後述する押し歩きモータ
制御実行時における車速および車速変化の検出にも使用
される。
【0029】さらに、サドル8内にはサドルスイッチ2
8が設けられ、このサドルスイッチ28は、電動補助自
転車が押し歩き状態にあるか否かを判別するための1つ
の手段として設けられたもので、サドル8に加わる荷重
の有無を検出することによってサドル8に人が腰掛けて
いるかどうかを判別し、その判別信号をコントローラ1
8に送出する。この実施形態では、例えばサドル8に人
が腰掛けるとサドルスイッチ28がオフになるように構
成されている。
【0030】図2は本発明に係る電動補助自転車の一実
施形態における制御系統を示すブロック図である。図2
に示すように、コントローラ18には、電動モータ1
1、トルクセンサー13、バッテリーユニット21、押
し歩きスイッチ24、車速センサー26、サドルスイッ
チ28、および変位量検出手段としての変位センサー2
9等の機器類が接続されている。
【0031】電動補助自転車の通常走行時において、電
動補助装置10のクランク軸14は、サドル8に着座し
た乗員が足でペダル16を踏むことより前転駆動され
る。同時に、電動補助装置10内の電動モータ11が作
動し、クランク軸14の駆動トルク(ペダル踏力P)と
電動モータ11の出力(補助駆動力M)とが合力装置1
2により合成され、その合力P+Mがドライブチェーン
17を介して後輪6に伝達される。
【0032】この時、トルクセンサー13は常にクラン
ク軸14に加わる駆動トルクを検出し、そのデータをコ
ントローラ18に送出する。このコントローラ18は上
記駆動トルクのデータからペダル踏力Pを算出し、この
ペダル踏力Pと補助駆動力Mとの比率(アシスト比)が
常時一定の比率(例えば1対1)になるように電動モー
タ11への印加電流を制御する。このように、補助駆動
力Mのアシストによってペダル踏力Pが大幅に低減され
るため、特に登坂走行や向い風を受けながらの走行が非
常に楽になる。
【0033】また、コントローラ18は、上述のような
通常走行時のみならず、車体を押して歩く際にも電動モ
ータ11に弱い補助駆動力(押し歩き補助力m)を出力
させて押し歩きに伴う労力を軽減させる『押し歩きモー
タ制御』を実行するようにプログラムされている。
【0034】この押し歩きモータ制御を実行可能な状態
であるか否かは、以下の何れかの条件によりコントロー
ラ18で判別される。すなわち、(1)メインスイッチ
22がオンで、トルクセンサー13がクランク軸14に
加わる駆動トルクを検出しない時、(2)メインスイッ
チ22がオンで、サドルスイッチ28がオンの時、
(3)メインスイッチ22がオンで、押し歩きスイッチ
24がオンの時、(4)メインスイッチ22がオン、押
し歩きスイッチ24がオン、トルクセンサー13がクラ
ンク軸14に加わる駆動トルクを検出しない時、(5)
メインスイッチ22がオン、押し歩きスイッチ24がオ
ン、サドルスイッチ28がオンの時、(6)メインスイ
ッチ22がオン、押し歩きスイッチ24がオン、サドル
スイッチ28がオン、トルクセンサー13がクランク軸
14に加わる駆動トルクを検出しない時である。
【0035】このようにして押し歩きモータ制御は、コ
ントローラ18が押し歩き状態にあるか否かを判別し、
押し歩き状態にあると判断した場合には、変位センサー
29の出力電圧の変化に基づいてコントローラ18によ
り押し歩き補助力mを算出し電動モータ11を制御す
る。この変位センサー29の出力電圧は、ハンドルバー
5のグリップ23の回転変位量(角度)に基づいて変化
する。
【0036】次に、図3〜図6に基づいてグリップおよ
びブレーキレバーの取付構造を説明する。図3は図1の
グリップおよびブレーキレバーを示す部分断面平面図、
図4は図3のA−A線に沿う断面図、図5は図3のB−
B線に沿う断面図、図6は図3の左側面図である。な
お、図3〜図6のグリップ23およびブレーキレバー3
0は左側のグリップおよびブレーキレバーを示してい
る。
【0037】図3および図5に示すように、レバーブラ
ケット31は、左側のグリップ23に隣接するハンドル
バー5に巻き掛けられ、ブラケットナット32にブラケ
ットスクリュー33を螺合することで、ハンドルバー5
に固定される。また、レバーブラケット31には、ブラ
ケットカバー34が固着され、このレバーブラケット3
1にはブレーキレバー30内に設けられたレバーブッシ
ュ(図示せず)が嵌め込まれ、このレバーブッシュにレ
バーリベット36を挿通して固定することで、レバーブ
ラケット31にブレーキレバー30が回動(変位)可能
に堅固に固定される。
【0038】レバーブラケット31には、図3に示すよ
うにブレーキケーブル37の端部が導かれ、この端部に
太鼓状に形成された係止部38が固着されている。一
方、ブレーキレバー30には、ニップルプラー39の一
端がプラーリベット40により回動可能に固定され、ニ
ップルプラー39の他端には、ブレーキケーブル37の
端部に固着された係止部38が嵌着されている。したが
って、レバーリベット36を中心としてブレーキレバー
30を回動することで、ニップルプラー39を介してブ
レーキケーブル37を引張りブレーキがかかるように構
成されている。
【0039】一方、グリップ23の近傍におけるハンド
ルバー5には、図3に示すように上述した変位センサー
29が取り付けられている。そして、ハンドルバー5と
グリップ23との間には、グリップホルダ41が嵌着さ
れ、このグリップホルダ41はグリップ23と回転一体
に固定されている。グリップホルダ41は、図4に示す
ようにセンサーブラケット42内において可変抵抗器の
移動接点43a,43bが固定され、この移動接点43
aと固定接点ベース44との間には、接点復帰スプリン
グ45が介装されている、固定接点ベース44がハンド
ルバー5に固定されている。
【0040】また、図示しない可変抵抗器は、ハンドル
バー5とセンサーブラケット42との間に固定ねじ46
によって固定されている。そして、符号47は固定接点
側を示している。これら移動接点43a,43b、固定
接点ベース44および可変抵抗器により、グリップ23
の回転変位量を検出する変位センサー29が構成されて
いる。
【0041】したがって、押し歩きスイッチ24をオン
し、図4に示すようにグリップ23を矢印C方向(車体
前進方向・反時計方向)に回転させると、移動接点43
aが接点復帰スプリング45の付勢力に抗して固定接点
ベース44側に回転してグリップ23の回転角度が徐々
に大きくなる。
【0042】すると、図示しない可変抵抗器の抵抗値が
減少し、図7に示すように補助禁止(押し歩き補助力を
オフ)領域を経て変位センサー29の出力電圧が徐々に
増加するとともに、図8(A),(B)に示すように電
動モータ11の駆動力が増え、かつ車速も速くなる。こ
れにより押し歩き補助力が徐々に増加して上限値に達す
ることになる。
【0043】逆に、グリップ23を矢印D方向(車体後
進方向・時計方向)に回転させると、移動接点43aが
接点復帰スプリング45の付勢力により固定接点ベース
44側から離れるように回転してグリップ23の回転角
度が徐々に小さくなる。
【0044】すると、可変抵抗器の抵抗値が増加し、図
7に示すように変位センサー29の出力電圧が徐々に低
下するとともに、図8(A),(B)に示すように電動
モータ11の駆動力が減少と、かつ車速も遅くなる。こ
れにより押し歩き補助力が徐々に減少する。
【0045】このようにグリップ23の回転変位量(角
度)は、図7に示すように変位センサー29の出力電圧
の変化として捉えられ、そのデータがコントローラ18
に送出される。このコントローラ18は、上記出力電圧
の変化に基づいて電動モータ11による押し歩き補助力
を制御する。
【0046】以下、押し歩きモータ制御の流れを図9に
示すフローチャートに基づいて説明する。
【0047】まず、制御のスタート後、ステップS1で
押し歩きスイッチ24がオンになっているか否かを判断
し、し、ステップS1がYESである場合、ステップS
2でトルクセンサー13が作動していないことを判断す
る。すなわち、ステップS2では、ペダル踏力Pによる
駆動トルクTが検出され、その駆動トルクTが一定値以
下であるかが判定される。ここでの一定値とは、例えば
車体を発進させるために必要最小限な駆動トルクの2分
の1程度とされる。さらに、ステップS2がYESであ
る場合には、ステップS3でサドルスイッチ28がオン
になっているかを判断する。
【0048】ステップS1,S2,S3がNOである場
合、つまりステップS1で押し歩きスイッチ24がオフ
の状態であり、ステップS2でトルクセンサー13が作
動状態あって駆動トルクTが一定値以上である状態であ
り、S3でサドルスイッチ28がオフの場合は、サドル
8に人が腰掛けている状態である。このような状態で
は、ステップS4へ移行し、このステップS4では、通
常走行時用のモータ制御、すなわちペダル踏力Pに対す
る補助駆動力Mのアシスト比が常時一定の比率となるよ
うに電動モータ11の出力が制御され、押し歩きモータ
制御は行われない。
【0049】また、ステップS3がYESである場合に
は、ステップS5で変位センサー29によりグリップ2
3の回転変位量が検出され、ステップS6に移行する。
このステップS6では、電動モータ11が押し歩き補助
の範囲内であるか否かが判断され、押し歩き補助範囲内
である場合には、ステップS7でグリップ23の回転変
位量に対応した電動モータ11の駆動量が算出され、ス
テップS8でその駆動量に従って押し歩きモータ制御を
実行する。
【0050】一方、ステップS6において、電動モータ
11が押し歩き補助の範囲外の場合は、ステップS9に
進み、押し歩きモータ制御を停止する。
【0051】以上のような制御ルーティンが反復される
ことにより、常に電動補助自転車が通常走行状態にある
か、押し歩き状態にあるかが判別されながら最適な大き
さの補助駆動力M、またはグリップ23の回転変位量に
対応した押し歩き補助力mが電動モータ11から出力さ
れる。
【0052】このように上記実施形態によれば、グリッ
プ23の回転変位量を変位センサー29によって検出
し、この変位センサー29の出力電圧の変化に基づいて
コントローラ18により電動モータ11による押し歩き
補助力を制御することにより、押し歩き補助力、つまり
押し歩き速度を微細に制御することができる。その結
果、電動補助自転車を押し歩きする際に、押し歩く人の
体力差(若者と老人,女性等)、体調、坂道の勾配およ
び交通の混み具合等に見合う大きさの押し歩き補助力を
電動モータに出力させて押し歩きを容易にすることがで
きるとともに、良好なアシスト感覚が得られる。
【0053】また、上記実施形態によれば、電動モータ
11による押し歩き補助力mは、グリップ23の車体前
進方向の回転に従って増加することにより、人が車体を
押そうとする力が増加すると、グリップ23が車体前進
方向へ回転し易くなって押し歩き補助力が増加する一
方、車体が人より先に前進しようとすると、グリップ2
3が車体後進方向へ回転し易くなって押し歩き補助力が
減少する。その結果、無意識に人の意思と合致した押し
歩き補助力の制御が可能となる。
【0054】さらに、上記実施形態によれば、変位セン
サー29は、左右のグリップの内、左側のグリップ23
に取り付けたことにより、車体の左側に立って押し歩き
をする人が多いことから、グリップ23の回転操作が容
易になり、使い勝手がよくなり、汎用性を向上させるこ
とができる。
【0055】さらにまた、乗車走行時にもグリップ23
を回転操作させてしまう可能性があるため、押し歩きス
イッチ24を設け、この押し歩きスイッチ24がオンし
ていなければ、グリップ23の回転による押し歩き補助
力の制御を実行しないようにするとともに、逆に押し歩
きスイッチ24がオンしていると、通常走行時用のモー
タ制御を実行しないようにする。この場合には、押し歩
きスイッチ24がオンの状態のままであることを、イン
ジケータランプ等で押し歩きスイッチ24のオン,オフ
状態を表示することにより乗員に知らせるようにしても
よい。
【0056】そして、上記実施形態によれば、押し歩き
スイッチ24は、グリップ23の近傍であってハンドル
バー5に対して車体の進行方向後側に設置したことによ
り、押し歩きスイッチ24のオン,オフ操作が容易にな
り、また車体の転倒時や走行時に押し歩きスイッチ24
を地面や他の物に直接衝突するのを回避することができ
る。
【0057】また、上記実施形態によれば、サドル8に
人が腰掛けている場合には、サドルスイッチ28をオフ
とすることで、乗車走行時に誤って押し歩きスイッチ2
4をオンし、かつグリップ23を回転操作しても、押し
歩きモータ制御を実行しないようにしている。
【0058】なお、上記各構成は電動補助自転車のみな
らず、電動スクーター型車両、電動車椅子等、その他の
電動車両や芝刈機にも幅広く応用することができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によれば、グリップの回転変位量を変位量検出手段によ
って検出し、この変位量検出手段の出力電圧の変化に基
づいてコントローラにより電動モータによる押し歩き補
助力を制御することにより、電動補助自転車を押し歩き
する際に、押し歩く人の体力差、体調、道路状況等に見
合う大きさの押し歩き補助力を電動モータに出力させて
押し歩きを容易にすることができる。その結果、操作性
を著しく向上させることができるとともに、良好なアシ
スト感覚を得ることができる。
【0060】本発明の請求項2によれば、電動モータに
よる押し歩き補助力は、グリップの車体前進方向の回転
に従って増加することにより、人が車体を押そうとする
力が増加すると、グリップが車体前進方向へ回転し易く
なって押し歩き補助力が増加する一方、車体が人より先
に前進しようとすると、グリップが車体後進方向へ回転
し易くなって押し歩き補助力が減少する。その結果、無
意識に人の意思と合致した押し歩き補助力の制御が可能
となる。
【0061】本発明の請求項3によれば、変位量検出手
段は、左右のグリップの内、左側のグリップに取り付け
たことにより、車体の左側に立って押し歩きをする人が
多いことから、グリップの回転操作が容易になり、使い
勝手がよくなる。
【0062】本発明の請求項4によれば、押し歩きスイ
ッチを設けたことにより、押し歩きスイッチをオンしな
ければ、グリップの回転による押し歩き補助力の制御が
行われないので、誤って押し歩き補助力を制御すること
がなくなる。
【0063】本発明の請求項5によれば、押し歩きスイ
ッチは、グリップの近傍であってハンドルバーに対して
車体の進行方向後側に設置したことにより、押し歩きス
イッチのオン,オフ操作が容易になり、また車体の転倒
時や走行時に押し歩きスイッチを地面や他の物に直接衝
突するのを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動補助自転車の一実施形態を示
す左側面図。
【図2】本発明に係る電動補助自転車の一実施形態にお
ける制御系統を示すブロック図。
【図3】図1のグリップおよびブレーキレバーを示す部
分断面平面図。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図。
【図5】図3のB−B線に沿う断面図。
【図6】図3の左側面図。
【図7】グリップの回転角度と変位センサーの出力電圧
との関係を示すグラフ。
【図8】(A),(B)はそれぞれグリップの回転量と
電動モータの駆動力,車速との関係を示す図。
【図9】一実施形態において押し歩きモータ制御の流れ
を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 車体フレーム 2 前輪 3 フロントフォーク 4 ハンドルポスト 5 ハンドルバー 6 後輪 7 サドルポスト 8 サドル 10 電動補助装置 11 電動モータ 12 合力装置 13 トルクセンサー 14 クランク軸 15 クランク 18 コントローラ 22 メインスイッチ 23 グリップ 24 押し歩きスイッチ 26 車速センサー 28 サドルスイッチ 29 変位センサー(変位量検出手段) 30 ブレーキレバー 37 ブレーキケーブル 41 グリップホルダ 42 センサーブラケット 43a,43b 移動接点 44 固定接点ベース 45 接点復帰スプリング

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人力による駆動系と電動モータ11によ
    る駆動系とを併設し、前記電動モータ11の駆動力で人
    力による駆動系および押し歩きの際の駆動を補助する電
    動補助自転車において、ハンドルバー5に回転可能に取
    り付けたグリップ23の回転変位量を検出する変位量検
    出手段29と、この変位量検出手段29の出力電圧の変
    化に基づいて前記電動モータ11による押し歩き補助力
    を制御するコントローラ18とを備えたことを特徴とす
    る電動補助自転車。
  2. 【請求項2】 前記電動モータ11による押し歩き補助
    力は、前記グリップ23の車体前進方向の回転に従って
    増加することを特徴とする請求項1に記載の電動補助自
    転車。
  3. 【請求項3】 前記変位量検出手段29は、左右のグリ
    ップの内、左側のグリップ23に取り付けたことを特徴
    とする請求項1に記載の電動補助自転車。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電動補助自転車におい
    て、押し歩きスイッチ24を設けたことを特徴とする電
    動補助自転車。
  5. 【請求項5】 前記押し歩きスイッチ24は、グリップ
    23の近傍であってハンドルバー5に対して車体の進行
    方向後側に設置したことを特徴とする請求項4に記載の
    電動補助自転車。
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