JPH0634375Y2 - 高速練条機用トップローラ - Google Patents

高速練条機用トップローラ

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JPH0634375Y2
JPH0634375Y2 JP15041889U JP15041889U JPH0634375Y2 JP H0634375 Y2 JPH0634375 Y2 JP H0634375Y2 JP 15041889 U JP15041889 U JP 15041889U JP 15041889 U JP15041889 U JP 15041889U JP H0634375 Y2 JPH0634375 Y2 JP H0634375Y2
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rubber
layer
hardness
metal core
adhesive
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JP15041889U
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満 磯崎
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Yamauchi Corp
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Yamauchi Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、精紡機に入る前の工程で、繊維束を延伸し
て繊維の配列を整え、太さを均一化する練条機用のゴム
製トップローラに関する。
なお、この明細書において、「硬度」は、すべてJISに
よるAスケールで示すものである。
従来の技術 この種の練条機用トップローラは、一般に直径15〜30mm
程度の金属芯体の外周面に、ゴム硬度75〜85°程度のゴ
ム層をゴム系接着剤を介して厚さ5〜15mm程度に被覆一
体化したものが用いられている。
ところで、練条機用ゴム製トップローラは、実用下にお
いて、外周面に軸線方向の多数の溝を形成したワリスロ
ーラに、50〜100kg程度のニップ荷重を負荷して対接さ
れ、上記ワリスローラの駆動に伴って従動回転されるも
のであるため、ボトムワリスローラとの接触部分におい
てゴム層が繰返し圧縮され、この圧縮歪が剛性の金属芯
体とゴム層との接着界面にせん断力を伴って繰返し作用
される。このためにゴム層と金属芯体とが比較的早期に
剥離し易く、延伸作用に悪影響を及ぼして糸むらを発生
させるとか、煩だしくは脱芯を生じさせるなど、耐久性
の面で問題があった。
このような問題に対し、従来、金属芯体に対するゴム層
の接着強度を向上する目的において、たとえば特開昭49
−109644号公報に見られるような提案に準じ、第3図に
示すように金属芯体(11)の外周面に円周方向の多数の
環状ないし螺旋状の溝(11a)を刻設し、この溝付き面
に対してゴム層(10)の内面を接着剤(12)を介して接
着することが行われている。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、近時の練条機においては、トップローラ
の回転速度が益々高速化される傾向にあり、従来の溝付
き鉄芯を用いたトップローラでは、周速度200〜300m/mi
n程度の通常運転速度の練条機用としてはほゞ満足程度
の耐久性を確保し得るものゝ、近時要求される周速度60
0〜1200m/minにも及ぶ高速回転下に用いられるときは、
かえってゴム層(10)が金属芯体との接着界面付近で早
期のうちに亀裂を生じ、これがゴム層中で生長して表面
のゴム割れを招来し、耐久性に著るしく劣るものとなる
という欠点を派生することが知見された。
この考案は、このような新たな知見に基づき、特に高速
練条機用に適合使用しうる耐久性に優れたゴムトップロ
ーラを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本考案者は、上記の目的において種々実験と研究の結
果、従来の溝付き金属芯体(11)を用いたトップローラ
では、特に高荷重、高速回転下に使用される場合、金属
芯体(11)の外周面の溝(11a)による凹凸の影響でゴ
ム層(10)の内層部分にゴムの破断強度限界をこえる圧
縮歪が生じ易いものとなっていることを解明し、この解
明を基礎として本考案を完成したものである。
従って、この考案は、先ず金属芯体としてその外周面を
フラット面に形成したものを用い、該金属芯体に対して
ゴム層の強固な固着状態を確保しうるように、使用する
接着剤の選択、ゴム層の構成に改善を加えたものであ
る。
即ち、この考案は、ローラの金属芯体の外周面がフラッ
ト面に形成されると共に、該金属芯体の外周面に、硬度
90〜98°のゴム系接着剤を介して硬度70〜90°のゴム内
層が被覆接着一体化され、かつこのゴム内層上に、可撓
性を有する抗張性補強材層を介して、硬度80〜95°のゴ
ム外層が被覆一体化されてなることを特徴とする高速練
条機用トップローラを要旨とする。
構成の具体的な説明 この考案の構成を更に具体的に第1図および第2図に基
いて詳しく説明すれば次のとおりである。
第1図及び第2図において、(1)は金属芯体、(2)
はその外周面(1a)にゴム系接着剤(3)を介して被覆
形成されたゴム層であり、内側のゴム内層(2a)と、外
側のゴム外層(2b)と、それらの間に介在された抗張性
補強材層(4)とからなる。
金属芯体(1)は直径20〜25mm、面長150〜200mm程度の
一般的には鉄芯が用いられるが、ステンレス芯とか銅芯
を用いることもできる。該金属芯体(1)のゴム層被覆
部分の外周面は、フラット面として形成することを必要
とする。即ち、該外周面に従来品の如く溝等を設けると
きは、かえって高速回転時ゴム層(2)の破壊、剥離を
生じ易いものとなる。しかしながら該フラット面は、必
ずしも鏡面状態の平滑面であることを必要とするもので
はなく、梨地状、ヘアライン状等の微細な粗面化状態に
形成されている場合をもその概念に含まれるものであ
る。
金属芯体(1)にゴム層(2)を接着するゴム系接着剤
(3)は、この考案の所期目的を達成するために硬度に
おいて90〜98°の範囲に限定されるが、ゴム系の種類は
とくに限定されるものではない。特に好ましくはニトリ
ルゴム系接着剤が使われるが、SBR系、CR系、天然ゴム
系等の接着剤を用いても良い。しかし、いずれにあって
も硬度が90°未満では、ゴム層(2)が比較的早期に金
属芯体(1)から脱離してしまうおそれがあり、逆に98
°をこえると硬くなりすぎて接着剤破壊をおこし、やは
り脱芯あるいはゴム層(2)の亀裂破壊に発展するおそ
れがある。最も好ましい硬度は95°程度である。
ゴム層(2)を構成するゴム内層(2a)とゴム外層(2
b)は、前者をもって金属芯体(1)との接着界面から
の割れの発生を防止し、芯体との一体性を良好に確保す
る一方、後者をもって使用時の高荷重に耐えて所要のニ
ップ圧を得るために、相対的にはゴム内層(2a)をゴム
外層(2b)より十分に薄く、かつ若干硬度の低いものと
することが好ましい。而してゴム内層(2a)は、厚さ0.
5〜3.0mm程度に形成されるもので、その硬度は、これが
70°未満では柔かすぎて荷重による歪が生じ易く、ひい
てはゴム層の早期破壊を生じるおそれがあり、90°をこ
えると硬すぎて製造作業性が悪いものとなるため、硬度
70〜90°の範囲に設定される。特に好ましくは75〜85°
程度のものを用いるのが良い。一方、ゴム外層(2b)
は、厚さ3〜30mm程度の範囲に形成されるもので、その
硬度は、これが80°未満では、高荷重下でのゴム外層の
圧縮変形量が大きくなり、発熱して使用できなくなるお
それがある一方、95°をこえると、硬すぎて繊維束に適
切なニップが得られないものとなる。従って、ゴム外層
(2b)の硬度は80〜95°の範囲で、特に85〜90°程度の
硬度のものを用いるのが好ましい。
上記ゴム内層(2a)及びゴム外層(2b)に用いるゴム材
料としては、ゴム状弾性体であれば何でも良い。通常一
般的にはニトリルゴムが好適に用いられるが、そのほか
スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソブチレ
ンゴムなどの合成ゴム、天然ゴムを用いることもでき
る。
ゴム内外層(2a)(2b)間に介在される抗張性補強材層
(4)は、ゴム内層(2a)をまわりから拘束し、ゴム外
層(2b)側からの荷重変形を吸収してゴム内層(2a)に
過度の内部応力を発生させないものとするために有用な
ものである。この補強材層(4)は、厚さ0.1〜1.0mmの
範囲内のものとして構成すべきである。これが薄すぎる
と作用において不十分となるおそれがあり、厚すぎると
ゴム層(2)全体の弾性が損われるおそれがある。ま
た、その構成材料としては、薄く形成し得て可撓性を有
する抗張性材料であれば使用可能であり、好適なものと
して厚さ0.2mm程度の芳香族ポリアミドクロスを挙示し
うる。その他綿織布、不織布等の有機または無機繊維布
帛、合成樹脂シートないしフィルム、繊維コードなどを
も使用しうる。
考案の作用効果 この考案に係る高速練条機用トップローラは、上述の如
く、先ず金属芯体の外周面をフラットなものとしたこと
により、ゴム層の接着界面付近に圧縮歪に基づく局部的
な過度の応力が加わることがなく、ゴム層内面からの亀
裂の早期発生が防止される。かつ接着剤に硬度90〜98°
のものが用いられ、ゴム内層の硬度がそれより相対的に
低いものとなされていることにより、ゴム層と金属芯体
との間での接着力が十分に強固であり、両者間に剥離を
生じることがなく、しかも接着剤自体もその硬度上限が
98°であることによって脆性破壊を生じない。また、ゴ
ム層がゴム内層とゴム外層との間に抗張性補強材層を介
在させたものとなされていることにより、ゴム層に外面
側から生じる荷重歪が補強材層で円周方向に分散吸収さ
れ、ゴム内層側に大きな変形量を生じさせるのを防止
し、ひいては金属芯体との接着界面に剥離原因となる大
きな荷重変形力が加わるのが防止される。更にまたゴム
外層が、硬度80〜95°の比較的硬質のもので構成されて
いることにより、高速回転、高荷重下にあってもそれ自
体が過度の荷重変形を生じることがなく、所要の均一な
ニップ圧を適正に保持する。
従って、上記のような各構成部材相互の諸作用が相俟っ
て、この考案に係るトップローラは、高荷重を負荷さ
れ、しかも周速度が600m/minをこえて1200m/minにも達
するような超高速条件下で使用される場合にあっても、
ゴム層破壊、脱芯等の早期破損を生じることがなく、耐
久性に優れると共に、常時適正なニップ圧を保持して糸
むらのない良好な練条作用を発現しうる。
実施例 次に、この考案の好適な実施例を、比較例との対比にお
いて示す。
実施例 第1図及び第2図において、金属芯体(1)として、直
径22mm、面長180mmの外周面をフラット面に形成した鉄
芯を用い、この鉄芯の外周面に、硬度95°のニトリルゴ
ム系接着剤(3)を介してゴム内層(2a)を被覆接着一
体化せしめた。こゝに、ゴム内層(2a)は、硬度75°の
ニトリルゴムで厚さ1mmに形成した。そして、このゴム
内層(2a)の外周面に、抗張性補強材層(4)として厚
さ0.2mmの芳香族ポリアミドクロス(商品名「コーネッ
クス」帝人株式会社製)を被覆し、更にその外周面に厚
さ5mmのゴム外層(2b)を被覆形成した。このゴム外層
(2b)は、硬度90°のニトリルゴムからなるものとし
た。
この実施例のトップローラの製造は、次の如くして行っ
た。即ち、直径21.5mmの成形用マンドレルに、ゴム内層
(2a)及び抗張性補強材層(4)をクロスヘッドによる
押出し機によって順次に被覆し、次いで更にその外周面
にゴム外層(2b)を押出し成形したのち、加硫してゴム
チューブを作製した。そして、このゴムチューブを180m
mの長さに切断し筒状のゴム層(2)を形成したのち、
その内周面および金属芯体(1)の外周面にゴム系接着
剤(3)を塗布し、両者を嵌め合わせて接着した。接着
剤(3)の硬化後、ゴム外層(2b)の表面を研磨し、外
径34.4mmに仕上げ、前記仕様の高速練条機用トップロー
ラを得た。
比較例 第3図において、金属芯体(11)として、外周面に溝幅
2.0mm、溝深さ2.0mm、溝ピッチ4.5mmの螺旋溝(11a)を
面長部分の全長に亘って形成しているほかは、前記実施
例と同材質、同寸法の鉄芯を用いた。そして、この金属
芯体(11)の溝付き面長部分の外周面に、硬度100°の
ニトリゴム系接着剤(12)を介して、硬度80°、厚さ6m
mのニトリルゴムからなる単一層のゴム層(10)を被覆
接着一体化して従来品相当の練条機用トップローラを作
製した。
そこで、上記実施例によるトップローラと、比較例によ
るトップローラを、それぞれ30本用意し、それらのトッ
プローラの各10本ずつを、それぞれ金属ローラに荷重60
kgを負荷した接触状態下に、金属ローラの周速度を600
m、800m、1200mにそれぞれ設定して24時間連続稼働で7
日間の走行試験を行った。
そして、この試験後の各ローラについて、ゴム層の破壊
状態の発生の有無を詳しく調べると共に、金属芯体を軸
線方向に手で強く引張ってゴム層からの抜けの有無を調
べ、各10本のローラ中、ゴム層に破壊を有しまたは芯抜
けを生じたローラの本数を下記第1表に示した。
上記試験結果から、この考案によるトップローラは、従
来品相当の比較例のものに較べ、高荷重、高速回転に耐
えて優れた耐久性を有するものであることを確認し得
た。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの考案の実施例を示す一部切欠き斜視図、第
2図は第1図II−II線の断面図、第3図は従来品の一部
切欠き斜視図である。 (1)…金属芯体、(2)…ゴム層、(2a)…ゴム内
層、(2b)…ゴム外層、(3)…ゴム系接着剤、(4)
…抗張性補強材層。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属芯体の外周面がフラット面に形成され
    ると共に、該金属芯体の外周面に、硬度90〜98°のゴム
    系接着剤を介して硬度70〜90°のゴム内層が被覆接着一
    体化され、かつこのゴム内層上に、可撓性を有する抗張
    性補強材層を介して、硬度80〜95°のゴム外層が被覆一
    体化されてなることを特徴とする高速練条機用トップロ
    ーラ。
JP15041889U 1989-12-26 1989-12-26 高速練条機用トップローラ Expired - Lifetime JPH0634375Y2 (ja)

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JP15041889U JPH0634375Y2 (ja) 1989-12-26 1989-12-26 高速練条機用トップローラ

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JPH0389179U JPH0389179U (ja) 1991-09-11
JPH0634375Y2 true JPH0634375Y2 (ja) 1994-09-07

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ID=31696767

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JP15041889U Expired - Lifetime JPH0634375Y2 (ja) 1989-12-26 1989-12-26 高速練条機用トップローラ

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JP (1) JPH0634375Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007138342A (ja) * 2005-11-21 2007-06-07 Yamauchi Corp 紡績用ローラー

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007138342A (ja) * 2005-11-21 2007-06-07 Yamauchi Corp 紡績用ローラー

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JPH0389179U (ja) 1991-09-11

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