JPH109345A - Ｖリブドベルトおよび同ベルトの製造方法 - Google Patents
Ｖリブドベルトおよび同ベルトの製造方法Info
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- JPH109345A JPH109345A JP18139396A JP18139396A JPH109345A JP H109345 A JPH109345 A JP H109345A JP 18139396 A JP18139396 A JP 18139396A JP 18139396 A JP18139396 A JP 18139396A JP H109345 A JPH109345 A JP H109345A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 Ｖ溝付きプーリにＶリブ部を嵌合せしめての
Ｖリブドベルト本来の使用は勿論、平プーリに掛装せし
めての平ベルトとしての使用時にも、そのスティックス
リップ音の発生を極力抑制せしめうるＶリブドベルトを
提供する。 【解決手段】 Ｖリドベルトのリブ部５のうち、リブ先
端部６には短繊維７をベルト平面と垂直方向に配向埋設
して、その一部をリブ底面より突出させ、残余のリブ本
体部８には短繊維９をベルト長手方向と略直交する方向
に配向埋設して、その一部をリブ側面より突出させた埋
設短繊維の方向性の異なる二層構造からなるリブ部を形
成する。
Ｖリブドベルト本来の使用は勿論、平プーリに掛装せし
めての平ベルトとしての使用時にも、そのスティックス
リップ音の発生を極力抑制せしめうるＶリブドベルトを
提供する。 【解決手段】 Ｖリドベルトのリブ部５のうち、リブ先
端部６には短繊維７をベルト平面と垂直方向に配向埋設
して、その一部をリブ底面より突出させ、残余のリブ本
体部８には短繊維９をベルト長手方向と略直交する方向
に配向埋設して、その一部をリブ側面より突出させた埋
設短繊維の方向性の異なる二層構造からなるリブ部を形
成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明はＶリブドベルトお
よびその製造方法に関し、一般産業用、自動車用、農機
具用、家電用として使用され、特にＶリブ部に短繊維群
を埋設せしめたＶリブドベルトおよび同ベルトの製造方
法に関する。
よびその製造方法に関し、一般産業用、自動車用、農機
具用、家電用として使用され、特にＶリブ部に短繊維群
を埋設せしめたＶリブドベルトおよび同ベルトの製造方
法に関する。
【０００２】
【従来の技術】Ｖリブドベルトは複数本の環状Ｖ形溝を
周面に形成したプーリに掛装されて、ベルトＶリブ群と
プーリのＶ形溝との間の摩擦力による動力伝達を実行し
ている。その折、ベルトＶリブ部の耐側圧性向上とＶリ
ブ部の補強を目的として、Ｖリブ部に短繊維群をベルト
長手方向に対し略直交方向に配向性を保って埋設せしめ
たＶリブドベルトが広く知られている。そして、この短
繊維として耐摩耗性、耐側圧性に優れたアラミド繊維
（芳香族ポリアミド繊維）が実開昭５４−１６２０５５
号公報に開示されている。
周面に形成したプーリに掛装されて、ベルトＶリブ群と
プーリのＶ形溝との間の摩擦力による動力伝達を実行し
ている。その折、ベルトＶリブ部の耐側圧性向上とＶリ
ブ部の補強を目的として、Ｖリブ部に短繊維群をベルト
長手方向に対し略直交方向に配向性を保って埋設せしめ
たＶリブドベルトが広く知られている。そして、この短
繊維として耐摩耗性、耐側圧性に優れたアラミド繊維
（芳香族ポリアミド繊維）が実開昭５４−１６２０５５
号公報に開示されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】Ｖリブ部に短繊維群を
ベルトの幅方向に配向埋設せしめたＶリブドベルトは、
このベルトを平ベルトとして平プーリに掛装し、動力伝
達用として走行せしめることが多々ある。この折、Ｖリ
ブの先端部寄りに位置する短繊維は、ベルト、特にベル
トリブ部の研磨時、Ｖリブ部表面より脱落しやすいた
め、ベルトＶリブ部には十分量の短繊維の露出が困難
で、この分、平プーリとの摩擦力、即ち動力伝達力が高
くなり、ベルトのスリップ時、大きなキシミ音、即ちス
ティツクスリップ音を発生せしめる弊害が大きかった。
ベルトの幅方向に配向埋設せしめたＶリブドベルトは、
このベルトを平ベルトとして平プーリに掛装し、動力伝
達用として走行せしめることが多々ある。この折、Ｖリ
ブの先端部寄りに位置する短繊維は、ベルト、特にベル
トリブ部の研磨時、Ｖリブ部表面より脱落しやすいた
め、ベルトＶリブ部には十分量の短繊維の露出が困難
で、この分、平プーリとの摩擦力、即ち動力伝達力が高
くなり、ベルトのスリップ時、大きなキシミ音、即ちス
ティツクスリップ音を発生せしめる弊害が大きかった。
【０００４】この発明は、複数本のＶ形溝を周方向に形
成したＶ溝付きプーリにＶリブ部を嵌合せしめてのＶリ
ブドベルト本来の使用は勿論、平プーリに掛装せしめて
の平ベルトとしての使用時にも、そのスティックスリッ
プ音の発生を極力抑制せしめて得るＶリブドベルトを提
供することを目的とする。
成したＶ溝付きプーリにＶリブ部を嵌合せしめてのＶリ
ブドベルト本来の使用は勿論、平プーリに掛装せしめて
の平ベルトとしての使用時にも、そのスティックスリッ
プ音の発生を極力抑制せしめて得るＶリブドベルトを提
供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係る請求項１のＶリブドベルトは、ベル
ト本体の下面にはベルト長手方向に平行して伸びる複数
本のリブ群の、リブ先端部には短繊維をベルト平面と略
垂直方向に配向埋設して、その一部をリブ底面より突出
させ、残余のリブ本体部分には短繊維をベルト長手方向
と略直交する（ベルト幅方向に一致する）方向に配向埋
設し、その一部をリブ側面より突出させた埋設短繊維の
方向性の異なる二層構造からなるリブ部を形成したこと
を特徴とする。そして短繊維をベルト平面と垂直方向に
配向埋設せしめたリブ先端部は、リブ全高の１０〜３０
％の範囲に設定されている。
に、この発明に係る請求項１のＶリブドベルトは、ベル
ト本体の下面にはベルト長手方向に平行して伸びる複数
本のリブ群の、リブ先端部には短繊維をベルト平面と略
垂直方向に配向埋設して、その一部をリブ底面より突出
させ、残余のリブ本体部分には短繊維をベルト長手方向
と略直交する（ベルト幅方向に一致する）方向に配向埋
設し、その一部をリブ側面より突出させた埋設短繊維の
方向性の異なる二層構造からなるリブ部を形成したこと
を特徴とする。そして短繊維をベルト平面と垂直方向に
配向埋設せしめたリブ先端部は、リブ全高の１０〜３０
％の範囲に設定されている。
【０００６】又、請求項３のＶリブドベルトの製造方法
は、弾性体シート内に短繊維をシート長手方向に配向埋
設した単一弾性体シートを複数枚列理方向を一致させて
積層貼着して弾性体シート積層体を形成し、該シート積
層体を所定長さでもって垂直方向に裁断し、９０°回転
させて短繊維が平面に対し垂直方向になるようにした状
態で順次接合して補強弾性体シートを形成した後、円筒
状成形ドラムの周面にゴム付き帆布、接着ゴム、抗張体
ロープ、接着ゴム及び短繊維を巾方向に配向埋設した弾
性体シートを順次巻付けた後、該補強弾性体シートを積
層貼着して円筒状の未加硫積層体を形成し、その後公知
の加圧加熱手段により加硫された幅広の平ベルト状の加
硫スリーブを研磨切削してＶ型リブを有するＶリブドベ
ルトを形成する。
は、弾性体シート内に短繊維をシート長手方向に配向埋
設した単一弾性体シートを複数枚列理方向を一致させて
積層貼着して弾性体シート積層体を形成し、該シート積
層体を所定長さでもって垂直方向に裁断し、９０°回転
させて短繊維が平面に対し垂直方向になるようにした状
態で順次接合して補強弾性体シートを形成した後、円筒
状成形ドラムの周面にゴム付き帆布、接着ゴム、抗張体
ロープ、接着ゴム及び短繊維を巾方向に配向埋設した弾
性体シートを順次巻付けた後、該補強弾性体シートを積
層貼着して円筒状の未加硫積層体を形成し、その後公知
の加圧加熱手段により加硫された幅広の平ベルト状の加
硫スリーブを研磨切削してＶ型リブを有するＶリブドベ
ルトを形成する。
【０００７】次に、この発明に係るＶリブドベルトの具
体的実施例を図面を用いて詳細に説明する。図１は、こ
の発明に係るＶリブドベルトの一部の斜視図であり、図
中、１はＶリブドベルトで、ポリエステル、ナイロン、
芳香族ポリアミド繊維などの低伸度高強力のロープから
なる抗張体２を、ＮＲ、ＳＢＲ、ＣＲなどの単一材また
はこれらを適宜ブレンドしてなる接着ゴム層３中に埋設
して平ベルトを形成しており、該接着ゴム層３の上面に
は経緯糸で織成されたゴム付き帆布４がバイアス状に、
少なくとも一枚積層貼着されている。
体的実施例を図面を用いて詳細に説明する。図１は、こ
の発明に係るＶリブドベルトの一部の斜視図であり、図
中、１はＶリブドベルトで、ポリエステル、ナイロン、
芳香族ポリアミド繊維などの低伸度高強力のロープから
なる抗張体２を、ＮＲ、ＳＢＲ、ＣＲなどの単一材また
はこれらを適宜ブレンドしてなる接着ゴム層３中に埋設
して平ベルトを形成しており、該接着ゴム層３の上面に
は経緯糸で織成されたゴム付き帆布４がバイアス状に、
少なくとも一枚積層貼着されている。
【０００８】該接着ゴム層３の下面には、該接着ゴム層
３と同材質のＶ形圧縮層を形成するＶ形リブ５がベルト
長手方向に平行に複数個形成され、このリブ部５は、該
リブ部内に埋設される短繊維７、９の配向性を異にする
ことにより、二層構造を作り出している。即ち、Ｖ形リ
ブ５の先端部、より具体的にはＶ形リブ全体高さの厚み
部分にて形成されるリブ先端部６には、ナイロン、ビニ
ロン、ポリエステル、芳香族ポリアミド等の合成繊維、
或いは綿、パルプと前記各合成繊維との混合糸よりなる
長さ３〜１０ｍｍの短繊維７が、ゴム１００重量部に対
し５〜３０重量部の割合をもって、ベルト平面と垂直方
向に配向性を保って埋設されている。
３と同材質のＶ形圧縮層を形成するＶ形リブ５がベルト
長手方向に平行に複数個形成され、このリブ部５は、該
リブ部内に埋設される短繊維７、９の配向性を異にする
ことにより、二層構造を作り出している。即ち、Ｖ形リ
ブ５の先端部、より具体的にはＶ形リブ全体高さの厚み
部分にて形成されるリブ先端部６には、ナイロン、ビニ
ロン、ポリエステル、芳香族ポリアミド等の合成繊維、
或いは綿、パルプと前記各合成繊維との混合糸よりなる
長さ３〜１０ｍｍの短繊維７が、ゴム１００重量部に対
し５〜３０重量部の割合をもって、ベルト平面と垂直方
向に配向性を保って埋設されている。
【０００９】一方、Ｖ形リブ５の先端部６を除く残余の
リブ本体部８には、該短繊維と同質の短繊維９が、ゴム
１００重量部に対し、５〜３０重量部の割合をもってベ
ルト長手方向に対し、略直交する配向性（ベルト幅方向
の配向性）をもって埋設されており、これによりＶ形リ
ブ５部は埋設短繊維の配向性を相違せしめた二層構造を
有している。
リブ本体部８には、該短繊維と同質の短繊維９が、ゴム
１００重量部に対し、５〜３０重量部の割合をもってベ
ルト長手方向に対し、略直交する配向性（ベルト幅方向
の配向性）をもって埋設されており、これによりＶ形リ
ブ５部は埋設短繊維の配向性を相違せしめた二層構造を
有している。
【００１０】図２は図１のＶ形リブ部５を拡大して示し
た断面図であって、該のリブ部二層構造は、その先端部
６と残余の本体部８にて構成され、この先端部６の高さ
をｈ、リブ全体の高さをＨとして場合、先端部の高さｈ
は（０．１〜０．３）Ｈの範囲に設定されている。
た断面図であって、該のリブ部二層構造は、その先端部
６と残余の本体部８にて構成され、この先端部６の高さ
をｈ、リブ全体の高さをＨとして場合、先端部の高さｈ
は（０．１〜０．３）Ｈの範囲に設定されている。
【００１１】そして、Ｖ形リブ５の先端部６に垂直方向
に埋設された短繊維７は、リブ形成時にグラインダーホ
イールでの研磨によってその一部をリブ底面に突出せし
め、これらの構成によりＶ形リブの先端部分の摩擦係数
を低下させている。又、Ｖ形リブ５の本体部８にベルト
幅方向に埋設された短繊維９は、リブ形成時にグライン
ダーホイールの研磨によってその一部をリブ側面に突出
せしめている。
に埋設された短繊維７は、リブ形成時にグラインダーホ
イールでの研磨によってその一部をリブ底面に突出せし
め、これらの構成によりＶ形リブの先端部分の摩擦係数
を低下させている。又、Ｖ形リブ５の本体部８にベルト
幅方向に埋設された短繊維９は、リブ形成時にグライン
ダーホイールの研磨によってその一部をリブ側面に突出
せしめている。
【００１２】尚、ベルトのリブ部５において先端部６の
高さｈが０．１Ｈ未満の場合、リブ先端部６で突出短繊
維を支えるリブゴム中の短繊維７の埋設部分が短くなり
すぎて、突出している短繊維が脱落し易くなる。一方、
リブ先端部の高さｈが０．３Ｈ以上の場合、リブプーリ
と接触するリブ溝側面に垂直方向に埋設した短繊維を持
つリブ部が少なくなり耐摩耗性が低下する。
高さｈが０．１Ｈ未満の場合、リブ先端部６で突出短繊
維を支えるリブゴム中の短繊維７の埋設部分が短くなり
すぎて、突出している短繊維が脱落し易くなる。一方、
リブ先端部の高さｈが０．３Ｈ以上の場合、リブプーリ
と接触するリブ溝側面に垂直方向に埋設した短繊維を持
つリブ部が少なくなり耐摩耗性が低下する。
【００１３】次に、この発明に係るＶリブドベルトの製
造方法について説明する。図３は短繊維群１３を帯状シ
ート長手方向に、かつシート面に対して平行して略均一
に配向混入した単一弾性体シート１０で、この単一弾性
体シート１０は、ゴム等の未加硫弾性体１２中に短繊維
１３をロールあるいは押出機等による公知の手段によっ
てシート長手方向に配向混入して得るものである。
造方法について説明する。図３は短繊維群１３を帯状シ
ート長手方向に、かつシート面に対して平行して略均一
に配向混入した単一弾性体シート１０で、この単一弾性
体シート１０は、ゴム等の未加硫弾性体１２中に短繊維
１３をロールあるいは押出機等による公知の手段によっ
てシート長手方向に配向混入して得るものである。
【００１４】次に図４に示すように前記単一弾性体シー
ト１０を複数枚（図４では４枚）、列理方向を一致させ
て積層貼着して弾性体シート積層体１４を形成する。こ
の弾性体シート積層体１４を所定間隔（リブ先端部ｈの
寸法よりは厚い）にて垂直方向に裁断し帯状小片１１を
形成し、左右いずれかの方向に９０°回転させて短繊維
１３が平面に対し垂直方向になるようにした状態で順次
接合し、結果的に帯状小片の裁断面をシートの上下両面
に位置せしめて短繊維１３がシート面に対し垂直に配向
された補強弾性体シート１５を得る。
ト１０を複数枚（図４では４枚）、列理方向を一致させ
て積層貼着して弾性体シート積層体１４を形成する。こ
の弾性体シート積層体１４を所定間隔（リブ先端部ｈの
寸法よりは厚い）にて垂直方向に裁断し帯状小片１１を
形成し、左右いずれかの方向に９０°回転させて短繊維
１３が平面に対し垂直方向になるようにした状態で順次
接合し、結果的に帯状小片の裁断面をシートの上下両面
に位置せしめて短繊維１３がシート面に対し垂直に配向
された補強弾性体シート１５を得る。
【００１５】図６は上記補強弾性体シート１５を使った
加硫スリーブの製造工程を示す部分断面図で、円筒型成
形ドラムＤの外周面に伸縮性を有するゴム付帆布４をそ
の伸縮方向をベルト長手方向ににくるように１〜複数枚
巻付け、次いで上部接着ゴム３’、低伸度高強力の抗張
体ロープ２、下部接着ゴム３”を順次巻付け、更に前記
接着ゴム３よりも厚みが厚く、短繊維１３を横方向に配
向埋設した弾性体ゴムシート１６を積層し、更に前記し
た弾性体ゴムシートより厚みがうすく、短繊維１３が平
面に対し垂直方向に配向埋設した補強弾性体シート１５
を積層し、円筒状の未加硫積層体を形成する。
加硫スリーブの製造工程を示す部分断面図で、円筒型成
形ドラムＤの外周面に伸縮性を有するゴム付帆布４をそ
の伸縮方向をベルト長手方向ににくるように１〜複数枚
巻付け、次いで上部接着ゴム３’、低伸度高強力の抗張
体ロープ２、下部接着ゴム３”を順次巻付け、更に前記
接着ゴム３よりも厚みが厚く、短繊維１３を横方向に配
向埋設した弾性体ゴムシート１６を積層し、更に前記し
た弾性体ゴムシートより厚みがうすく、短繊維１３が平
面に対し垂直方向に配向埋設した補強弾性体シート１５
を積層し、円筒状の未加硫積層体を形成する。
【００１６】この未加硫積層体は、公知の加圧加熱手段
によって加硫され巾広の平ベルト状の加硫スリーブ２０
を得る。この加硫スリーブ２０は成形ドラムＤから取り
外され、研磨切削工程へと移される。研磨切削工程で
は、最初から最終研磨深さの０．１〜１．０ｍｍ範囲の
位置までは研磨ホイールを高速研磨とし、残りの０．１
〜１．０ｍｍから最後までは研磨ホイールを低速研磨と
する２段階研磨を行う。このようにして図１に示すＶリ
ブドベルトが得られる。
によって加硫され巾広の平ベルト状の加硫スリーブ２０
を得る。この加硫スリーブ２０は成形ドラムＤから取り
外され、研磨切削工程へと移される。研磨切削工程で
は、最初から最終研磨深さの０．１〜１．０ｍｍ範囲の
位置までは研磨ホイールを高速研磨とし、残りの０．１
〜１．０ｍｍから最後までは研磨ホイールを低速研磨と
する２段階研磨を行う。このようにして図１に示すＶリ
ブドベルトが得られる。
【００１７】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るＶリブドベ
ルトは、Ｖリブ部のうち、リブ先端部には短繊維をベル
ト平面と垂直方向に配向埋設してその一部をリブ底面よ
り突出させ、残余のリブ本体部には短繊維をベルト長手
方向と略直交するベルト巾方向に配向埋設して、その一
部をリブ側面より突出させた埋設短繊維の配向方向の異
なる二層構造からなるリブ部を形成することにより、Ｖ
溝付きプーリに嵌合せしめての本来の使用は勿論、平プ
ーリに掛装せしめての平ベルトとしての使用時にもＶリ
ブドベルトとプーリ間に突出した短繊維を介在させて、
過負荷時に平プーリとＶリブドベルト間にスリップが生
じたとき滑らかにスリップさせることにより、ステック
スリップ音の発生を防止する効果がある。
ルトは、Ｖリブ部のうち、リブ先端部には短繊維をベル
ト平面と垂直方向に配向埋設してその一部をリブ底面よ
り突出させ、残余のリブ本体部には短繊維をベルト長手
方向と略直交するベルト巾方向に配向埋設して、その一
部をリブ側面より突出させた埋設短繊維の配向方向の異
なる二層構造からなるリブ部を形成することにより、Ｖ
溝付きプーリに嵌合せしめての本来の使用は勿論、平プ
ーリに掛装せしめての平ベルトとしての使用時にもＶリ
ブドベルトとプーリ間に突出した短繊維を介在させて、
過負荷時に平プーリとＶリブドベルト間にスリップが生
じたとき滑らかにスリップさせることにより、ステック
スリップ音の発生を防止する効果がある。
【００１８】更に、本発明に係るＶリブドベルトの製造
方法は、弾性体シート内にその長手方向に短繊維を配向
埋設させる比較的容易な点を利用して、このシートを改
めて帯状小片群にシート面より垂直に裁断し、改めて帯
状小片群の各裁断面を持って目的とするシートの上下両
面を形成することにより、容易に且つ短繊維群を垂直方
向に埋設した補強弾性体シートを使って、リブ先端部に
は短繊維をベルト平面と垂直方向に配向埋設したＶリブ
ドベルトが得られる。
方法は、弾性体シート内にその長手方向に短繊維を配向
埋設させる比較的容易な点を利用して、このシートを改
めて帯状小片群にシート面より垂直に裁断し、改めて帯
状小片群の各裁断面を持って目的とするシートの上下両
面を形成することにより、容易に且つ短繊維群を垂直方
向に埋設した補強弾性体シートを使って、リブ先端部に
は短繊維をベルト平面と垂直方向に配向埋設したＶリブ
ドベルトが得られる。
【図１】本発明に係るダブルＶリブドベルトの部分斜視
図である。
図である。
【図２】図１のリブ部を拡大して示した部分断面図であ
る。
る。
【図３】単一弾性体シートの部分斜視図である。
【図４】単一弾性体シートを積層した弾性体シートの部
分斜視図である。
分斜視図である。
【図５】積層弾性体シートを９０°回転させて接合した
補強弾性体シートの斜視図である。
補強弾性体シートの斜視図である。
【図６】加硫スリーブの製造工程を示す部分断面図であ
る。
る。
１ Ｖリブドベルト ５ Ｖ形リブ ６ Ｖ形リブ先端部 ７ 短繊維 ８ Ｖ形リブ本体部 ９ 短繊維 １０ 単一弾性体シート １１ 帯状小片 １４ 弾性体シート積層体 １５ 補強弾性体シート ２０ 加硫スリーブ
Claims (4)
- 【請求項１】 Ｖリドベルトのリブ部のうち、リブ先端
部には短繊維をベルト平面と垂直方向に配向埋設して、
その一部をリブ底面より突出させ、残余のリブ本体部に
は短繊維をベルト長手方向と略直交する方向に配向埋設
して、その一部をリブ側面より突出させた埋設短繊維の
方向性の異なる二層構造からなるリブ部を形成したこと
を特徴とするＶリブドベルト。 - 【請求項２】 短繊維をベルト平面と垂直方向に配向埋
設せしめたリブ先端部は、リブ全体高さの１０〜３０％
の範囲に設定されている請求項１記載のＶリブドベル
ト。 - 【請求項３】 弾性体シート内に短繊維をシート長手方
向に配向埋設した単一弾性体シートを複数枚列理方向を
一致させて積層貼着して弾性体シート積層体を形成し、
該シート積層体を所定長さでもって垂直方向に裁断し、
９０°回転させて短繊維が平面に対し垂直方向になるよ
うにした状態で順次接合して補強弾性体シートを形成し
た後、円筒状成形ドラムの周面にゴム付き帆布、接着ゴ
ム、抗張体ロープ、接着ゴム及び短繊維を巾方向に配向
埋設した弾性体シートを順次巻付けた後、該補強弾性体
シートを積層貼着して円筒状の未加硫積層体を形成し、
その後公知の加圧加熱手段により加硫された幅広の平ベ
ルト状の加硫スリーブを研磨切削してＶ型リブを有する
Ｖリブドベルトを形成するＶリブドベルトの製造方法。 - 【請求項４】 短繊維をベルト平面と垂直方向に配向埋
設せしめたリブ先端部は、リブ全体高さの１０〜３０％
の範囲に設定されている請求項３記載のＶリブドベルト
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18139396A JPH109345A (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | Ｖリブドベルトおよび同ベルトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18139396A JPH109345A (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | Ｖリブドベルトおよび同ベルトの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH109345A true JPH109345A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=16099966
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18139396A Pending JPH109345A (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | Ｖリブドベルトおよび同ベルトの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH109345A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000063581A1 (fr) * | 1999-04-19 | 2000-10-26 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Courroie de transmission et son procede de fabrication |
| JP2013024349A (ja) * | 2011-07-22 | 2013-02-04 | Mitsuboshi Belting Ltd | 伝動用ｖベルト並びにその製造方法及び使用方法 |
| CN106133390A (zh) * | 2014-03-13 | 2016-11-16 | 阿茨合众有限及两合公司 | 楔形筋条传动带和用于显示楔形筋条传动带上的磨损状态的方法 |
| JP2017015164A (ja) * | 2015-06-30 | 2017-01-19 | 三ツ星ベルト株式会社 | Ｖリブドベルト及びその製造方法 |
-
1996
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