JPH06105214A - ジャイロセンサ付カメラ及びビデオプリンタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常サイズのネガ情報と等価な情報量を持
ち、かつ合成容易な画像を撮影するカメラと、そのカメ
ラで撮影された複数の画像をレイアウト編集し、隙間な
く合成して高画質のパノラマ画像を得る。 【構成】 第１の撮影場面からそれに隣接する第２の撮
影場面にカメラ101を移動させたとき、ジャイロセンサ1
04がそのカメラの移動を検出し、その検出信号に基づい
てファインダー内の表示によりカメラの撮影位置の正し
い設定を指示する。また、前記カメラにより撮影した複
数の画像を、ビデオプリンタ装置により隙間なくレイア
ウト編集する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、インテリジェントなカ
メラ及びそのカメラで撮影された画像を所望の画像に編
集するビデオプリンタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のパノラマ写真は、縦又は横に長い
画像であるため、一般的に撮影したネガ２コマ分で構成
されていると思われがちであるが、実際は、図２に示し
たように、広角レンズで撮影された１コマの上下をトリ
ミングし、ノーマル撮影時より拡大率を上げてプリント
されているのが実情である。従って、ノーマルプリント
時より多少画質の劣化を招く。しかし、図２のようにす
ることで、特別な装置を用いることなく、ネガをプリン
トすることができるため、ノーマル時のプリント代から
かけ離れた代金を請求する必要もなく、比較的安価にパ
ノラマ写真を提供でき、受取側も、その写真を手にし
て、今までにない広範囲な画像に満足しているのも事実
である。

【０００３】しかしながら、通常サイズよりさらに拡大
したいといった場合には、図２の被写体に対する情報量
の減少は、プリント品質に大きく影響を及ぼす。特に、
スチルビデオカメラで撮影した画像をプリントアウトす
るビデオプリンタの場合、通常サイズといえども、この
劣化が顕著に現われる。

【０００４】ユーザー自らがパノラマプリントを出力す
る場合、図２のフォーマットが前提であるため、図３に
示したように、隣接する画像を隙間なく接続すると言っ
たレイアウト可能なビデオプリンタ装置はこれまでなか
った。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決しようとするものであり、通常サイズのネ
ガ情報と等価な情報量を持ち、かつ合成容易な画像を撮
影するカメラと、そのカメラで撮影された複数の画像を
レイアウト編集し、隙間なく合成して高画質の画像を出
力するビデオプリンタ装置を提供することを目的とする
ものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のカメラは、第１の撮影場面からそれに隣接
する第２の撮影場面にカメラを移動させたとき、そのカ
メラの移動を検出するジャイロセンサと、このジャイロ
センサの検出信号に基づいてカメラの撮影位置の正しい
設定を指示する手段とを備えた構成とする。

【０００７】また、本発明のビデオプリンタ装置は、前
記カメラにより撮影した複数の画像を、隙間なくレイア
ウト編集する手段を備えた構成とする。

【０００８】

【作用】上記構成によれば、まず、基準となる第１の撮
影場面を撮影し、次いで、カメラを水平方向あるいは垂
直方向、さらには斜め方向に移動させて、第１の撮影場
面に連続した第２の撮影場面にカメラを向けるが、その
とき、ジャイロセンサが移動方向を検出し、その検出信
号に基づいて、ファインダー内にカメラの撮影位置の正
しい設定を指示する表示を行なう。撮影者はその指示に
従ってカメラを正しくセットし、撮影することにより、
通常サイズのネガ情報と等価な情報量を持つ複数のネガ
を得る。このようにして得た複数の画像は、ビデオプリ
ンタにより隙間なくレイアウト編集され、希望のパノラ
マ写真を得ることができる。

【０００９】

【実施例】以下、図面を参照して実施例を詳細に説明す
る。図１は、本発明の一実施例のジャイロセンサ付カメ
ラの概略構成を示したものであり、100はカメラ本体
で、ビューファインダー(以下、ファインダーという)10
1、シャッター102、レンズ(撮影部)103が配置されてい
る。さらに、カメラ本体100を移動体として捉え、その
移動を検出するジャイロセンサ104がカメラ本体の上部
に設けられている。なお、カメラに内蔵されていてもよ
い。

【００１０】このジャイロセンサ104は、三自由度、つ
まり三次元の変位を検出する機能を有している。三次元
の座標軸をファインダー101から見たカメラを想定し、
水平方向右側を＋ｘ軸、垂直方向上側を＋ｙ軸、被写体
方向を＋ｚ軸と仮定する。図３では、図２の構図におい
て、１枚目の画像を撮影した後、ｙ軸回りにカメラ本体
100を時計方向に所定の角度だけ回動させて２枚目の画
像を撮影したことを意味している。また、逆に、図３の
２枚目の画像をまず撮影した後、カメラ本体を反時計方
向に所定角度だけ回動させて１枚目の画像を撮影しても
同じ画像が得られる(この場合、図３のコマの画像が入
れ替わる)。つまり、カメラの移動情報がわかれば、よ
りバラエティーに富んだパノラマ写真を撮ることができ
る。

【００１１】図４は、ファインダーから見た本実施例の
カメラで撮り得る画像構成を示したものである。いま、
カメラは図中(e)の太線枠で示す位置にある。ファイン
ダー内にある内側の細線が画像取込枠、点Ａ，Ｂ，Ｃ，
Ｄが位置合致を知らせるインジケータ、200は水平方向
の移動指示を、201は垂直方向の移動指示をそれぞれ知
らせるインジケータである。

【００１２】図３に示すパノラマ写真を撮影する場合
は、まず、図４(e)にて自動的に焦点を合わせてシャッ
ター102を押し、基準となる画像を撮影する。次に、画
像の右側がファインダー内に入るようにカメラを回動さ
せると、ジャイロセンサ104は自動的に(f)方向と認識
し、(f)におけるファインダー内のＡ点が(e)におけるフ
ァインダー内のＤ点に、(f)におけるＢ点が(e)における
Ｃ点にそれぞれ合致するように、カメラを動かすユーザ
ーに対して、水平・垂直各インジケータ200，201で的確
に指示を与える。指示に従ってカメラが移動され、所定
の位置にセットされれば自動的、あるいはマニュアルに
よりシャッターをオンする。

【００１３】同様にして、(c)の方向にカメラを移動す
る場合は、(c)におけるファインダー内のＢ点が(e)にお
けるファインダー内のＤ点に合致するように水平・垂直
各インジケータ200，201で指示を与える。このような操
作によって、図４のように、上下、左右及び斜めに移動
させたときの画像を任意に組み合わせて撮影することが
できる。図５は、本実施例のジャイロセンサ付カメラの
処理フローを示したものである。

【００１４】図６は、上記ジャイロセンサ付カメラによ
り撮影した複数の画像をレイアウト編集して出力する本
発明の一実施例のビデオプリンタ装置の構成を示したも
のである。300は編集指示などのデータを装置へ入力す
る入力装置、301はスチルビデオ用フロッピーディスク
やＩＣビデオメモリカード等の記録メディアへ書込・読
出する機器を接続するための外部Ｉ/Ｆ、302は演算手段
を内蔵する画像処理装置、303は一般のテレビなどの画
像表示手段を接続するための画像表示Ｉ/Ｆ、304はネガ
フィルムやポジフィルムの画像情報を読み込むための機
器を接続するフィルム読取Ｉ/Ｆ、305は表示画像や編集
画像の画情報を記録するメモリ、306は編集後の画像を
記録紙に出力する画像出力装置であり、これらがシステ
ムバス307によって互いに連結されている。そして、こ
のシステムは、ジャイロセンサ付カメラにより撮影した
複数の画像を、隙間なくレイアウト編集する手段を備え
ているものである。

【００１５】ジャイロセンサ付カメラにより撮影された
画像は、フィルムの場合はフィルム読取Ｉ/Ｆ304を介し
て、それ以外の記録媒体の場合は外部Ｉ/Ｆ301を介して
それらに接続されて機器から編集希望の画像が画像処理
装置302に取り込まれる。編集希望の画像の検索は、図
４(e)のように必ず基準となる画像から記録されるか
ら、ユーザー自身の手間も軽減される。

【００１６】先頭画像の検索後に自動連結処理に移る。
画像表示Ｉ/Ｆ303を介して、図７に示したように、基準
画像310が間引かれて表示され、次の画像が同様にして3
11に表示される。図３の写真構成の場合は、入力装置30
0から５を選択して同じ構図となる。ここで、基準と
２，３，５の４枚構成のパノラマを撮影した場合、図８
のように、それぞれ連結される部分320が自動的にトリ
ミングされ、メモリへ書き込まれる。出力画像は、同図
の右側のように、トリミング分小さい画像となる。この
トリミングは、レンズの収差を考慮したものである。カ
メラのジャイロセンサによる移動量検出により、このト
リミング量が決定される。これによって、図７のレイア
ウトイメージからずれることのない大判の画像を容易に
形成することができる。図９は、本実施例のビデオプリ
ンタ装置の処理フローを示したものである。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ジャイロセンサ付カメラを用いて、基準となる撮影場面
に連続した任意の場面を、カメラが正しくセットされた
状態で容易に撮影することができ、そして、その撮影さ
れた複数の画像は、ビデオプリンタ装置により隙間なく
レイアウト編集されるので、通常サイズのネガ情報と等
価な情報量を持つ高画質のパノラマ写真を得ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のジャイロセンサ付カメラの
概略を示す斜視図である。

【図２】従来のパノラマ写真のネガフィルムを示す図で
ある。

【図３】図１のカメラで撮影可能なパノラマ写真のネガ
フィルムを示す図である。

【図４】基準となる撮影場面からジャイロセンサ付カメ
ラを移動させて隣接する場面を撮影するときのファイン
ダー内の移動指示を示す図である。

【図５】ジャイロセンサ付カメラの処理フローチャート
である。

【図６】本発明の一実施例のビデオプリンタ装置のシス
テムブロック図である。

【図７】画像編集時における画像表示装置の表示状況を
示す図である。

【図８】画像編集時のトリミングと画像合成の説明図で
ある。

【図９】ビデオプリンタ装置の処理フローチャートであ
る。

【符号の説明】

100 … カメラ本体、 101 … ファインダー、 102 …
シャッター、 103 … レンズ、 104 … ジャイロセン
サ、 300 … 入力装置、 301 … 外部Ｉ/Ｆ、 302… 画
像処理装置、 303 … 画像表示Ｉ/Ｆ、 304 … フィル
ム読取Ｉ/Ｆ、 305… メモリ、 306 … 画像出力装置。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の撮影場面からそれに隣接する第２
   の撮影場面にカメラを移動させたとき、そのカメラの移
   動を検出するジャイロセンサと、該ジャイロセンサの検
   出信号に基づいてカメラの撮影位置の正しい設定を指示
   する手段とを備えていることを特徴とするジャイロセン
   サ付カメラ。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のジャイロセンサ付カメ
   ラにより撮影した複数の画像を、隙間なくレイアウト編
   集する手段を備えていることを特徴とするビデオプリン
   タ装置。