JPH0565541A - 延性および3点曲げ特性に優れている自動車用高強度電縫鋼管の製造方法 - Google Patents

延性および3点曲げ特性に優れている自動車用高強度電縫鋼管の製造方法

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JPH0565541A
JPH0565541A JP25836291A JP25836291A JPH0565541A JP H0565541 A JPH0565541 A JP H0565541A JP 25836291 A JP25836291 A JP 25836291A JP 25836291 A JP25836291 A JP 25836291A JP H0565541 A JPH0565541 A JP H0565541A
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Akishi Sasaki
晃史 佐々木
Masayuki Minami
正進 南
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価な成分系で、引張り強さ150 〜190kgf/
mm2 級の延性および3点曲げ特性に優れた自動車用高強
度電縫鋼管を提供する。 【構成】 C、Si、Mn、P、S、Cr、Ti、B、Ca、Nを
特定量含有し、または/およびNb、V、Moの1種または
2種を特定量含有した素材鋼板を電縫溶接で鋼管とした
後、高周波加熱、焼入れの高周波熱処理をして自動車用
高強度電縫鋼管を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量化と安全性向上の
観点から自動車、二輪車等に必要とされる高強度な構造
材用鋼管に適用、使用するもので特に自動車の補強材と
してドア補強材(インパクトビームとも呼ばれる)やバ
ンパー用芯材料としてや二輪車のフロントフォーク用に
適用できる高強度で曲げ特性に優れた電縫鋼管の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の軽量化をさらに達成するために
安価な材料で高張力化が求められている。高張力化自体
については例えば、日本鉄鋼協会編“鋼の熱処理” 411
頁に説明されているように、 150〜200kgf/mm2 級の高
張力鋼としては1)低合金鋼、2) 中合金鋼、3)高合金鋼
(マルエイジング鋼系)が知られている。しかしこれら
の合金系はいずれもCrやNiを1%以上含有しており、特
にマルエイジング鋼は多量のNiを含有しており非常に高
価である。しかもこれらの鋼はいずれも焼入れ熱処理に
加えて焼もどし熱処理を行って強度と延性および靱性の
バランスを良くしており工程的に2回の熱処理が必要で
あり負荷が大きい。高価な元素を含有しないで焼入れ熱
処理により 150〜200kgf/mm2 級の高張力鋼を得るには
中、高炭素鋼を用いる必要がある。例えば門間改三著
“鉄鋼材料学” 175頁に 0.2%C鋼と 0.4%C鋼の焼入
れ及び焼きもどした場合の機械的性質が示されている
が、 0.4%C鋼では焼入れ状態で180kgf/mm2 程度の引
張強さが得られるが、伸びはほとんどなく数%以下であ
る。このように高炭素鋼とするだけでは焼入れ処理によ
り高強度でかつ十分な延性を確保することはできない。
【0003】自動車用高強度電縫鋼管の高張力化の達成
例としては特開平1-205032号公報に開示されているよう
に 140〜160kgf/mm2 級が得られている。しかし高張力
化を行うと延性すなわち破断伸びが低下し、実施例にも
示されているように8%程度に低下している。多くの場
合、引張り強さ 80kgf/mm2 以上の自動車用高強度電縫
鋼管を得るためには電縫鋼管に成形した後、焼入れ熱処
理により高強度化される。例えば特開昭60-215719 号公
報には二輪車フロントフォーク用電縫鋼管の製造方法が
開示されているが、それは従来高CにしたりNiやCr等の
合金元素が多く添加して焼入れ性を高めていたのを、Ti
とBを添加することにより焼入れ性を高め合金元素量を
抑えることによって延性を改善した方法である。しかし
その第1図に示されているように、引張強さが150kgf/
mm2 を超えると伸びが平均的には10%以下となり160kgf
/mm2 を超えるとさらに伸びが低下することが開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】自動車の軽量化をさら
に達成するためにインパクトビームについても高張力化
が求められているが、次のような問題がある。本発明で
は引張強さ150kgf/mm2 以上の高張力化を意図している
が高強度化されると延性が低下すること、例えば単にC
量を単に増量して高張力化したのでは延性が数%以下に
低下するなど、従来技術の延長では高張力化によりさら
に延性が低下するという問題があった。その理由はイン
パクトビームへ高張力化鋼管を適用する場合、インパク
トビームの役目は衝突時に曲げ変形をうけエネルギーを
吸収することを目的にしているので、鋼管特性として3
点曲げ試験での最高荷重、吸収エネルギーなどの曲げ特
性が優れていることが重要になるからである。
【0005】鋼管の3点曲げ試験方法を図2に、試験後
の荷重変位曲線の概要を図3に示す。鋼管の曲げ変形時
に吸収するエネルギーは図3に示した斜線部の面積とし
て求められる。最高荷重が大きくなるためには引張強さ
(TS)が大きい必要があり、吸収エネルギーが大きくなる
ためにはTSが大きいだけでなく、曲げに対して荷重低下
しないで曲げ変位が大きくなることが必要である。荷重
低下しないで曲げ変位が大きくなるためには種々の改善
因子が考えられるが、延性を良くすること、曲げ変形時
にくびれ、割れ等の発生をおさえることが重要である。
図3に示した例では曲線2の方が曲線1より吸収エネル
ギーが小さい。しかし原因は必ずしも明らかでなく、高
張力化すると、3点曲げ試験で十分な変形を生じないう
ちに荷重低下が生じたり、割れや破断することがあり吸
収エネルギーが低下するという問題があった。割れや破
断については、高強度になるとシーム位置での割れ感受
性が高くなって割れやすくなることも関係しており、従
ってより健全なシーム特性が求められる。さらに高強度
化と直接関係ないが焼入れ処理によりパイプに曲がりを
生じ易いという問題もあり、曲がり防止対策も求められ
ていた。このような観点から自動車用電縫鋼管について
安価な成分系で高張力化を達成すると同時に、延性の低
下を防止でき、さらに鋼管の3点曲げ特性が向上できれ
ばその意義は大きく、加えて鋼管の曲がり防止ができれ
ば一層効果が大きい。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の要
請に応えるべく成分と熱処理条件について種々検討した
結果、通常の炉加熱、焼入れと高周波加熱、焼入れとを
比較すると、高周波加熱、焼入れの方が高強度が得られ
るとの知見をえた。この知見に基づくと炉加熱、焼入れ
の場合より高周波加熱、焼入れの方が、高強度化される
のでC量を低減しても高炭素鋼の炉加熱、焼入れの場合
と同じ強度が得られる。焼入れ性向上のためにB及びTi
を添加することは良く知られているが、B及びTiに加え
て適量のCr, Mnを添加し、その際高周波での焼入れ条件
を適正化することによりさらに焼入れ特性が向上し、通
常の炉加熱、焼入れで高張力化する場合よりC量及び合
金元素量を抑えられることに加えて同時に延性の向上も
はかれることがわかったのである。さらにCaを添加する
ことにより造管時のシーム部の健全性を高めることがで
き、その結果高張力化後の3点曲げ試験時において曲げ
変形途中での割れはなくなり、高荷重を維持して十分変
形するため吸収エネルギーが高まることがわかった。
【0007】すなわちC量を適正レベルにし、Cr, Mnを
適量添加し、また焼入れ性を高めるためTiとBを適量添
加し、さらにCaを適量添加することにより電縫管溶接後
も健全なシーム特性が得られ、さらにこの電縫鋼管を適
切な条件の高周波熱処理にて焼き入れることにより従来
得られてなかった、高強度でかつ延性に優れた鋼管が得
られた。3点曲げ特性についても曲げ時に割れ等の発生
はなく十分変形し高荷重や大きい吸収エネルギーが得ら
れた。このように素材と製造方法の検討により従来達成
されなかった特性を得ることができた。
【0008】本発明は、C:0.15〜0.27%,Si: 0.5
%以下,Mn:0.80〜1.70%,P:0.02%以下, S:0.02
%以下,Cr: 0.1〜 0.7%,Ti:0.005 〜 0.040%,
B:0.0005〜0.0025%,Ca:0.0004〜0.0100%, N:0.
0080%以下を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物よ
りなる素材鋼板を、電縫溶接により鋼管とした後、該鋼
管に加熱温度850 〜1050℃でかつ冷却速度が 100℃/s
以上の条件で、高周波加熱、焼入れの高周波熱処理を行
うことを特徴とする引張り強さ150〜190kgf/mm2
で、延性および3点曲げ特性に優れている自動車用高強
度電縫鋼管の製造方法であり、またC:0.15〜0.27
%,Si: 0.5%以下,Mn:0.80〜1.70%,P:0.02%以
下, S:0.02%以下,Cr: 0.1〜 0.7%,Ti:0,005 〜
0.040%,B:0.0005〜0.0025%,Ca:0.0004〜0.0100
%, N:0.0080%以下,さらにNb: 0.1%以下, V:
0.1%以下, Mo:0.5%以下の1種または2種以上を含有
し、残部はFeおよび不可避的不純物よりなる素材鋼板
を、電縫溶接により鋼管とした後、該鋼管に加熱温度 8
50〜1050℃でかつ冷却速度が 100℃/s以上の条件で、
高周波加熱、焼入れの高周波熱処理を行うことを特徴と
する引張り強さ 150〜190kgf/mm 級で、延性および3
点曲げ特性に優れている自動車用高強度電縫鋼管の製造
方法であり、さらに前項またはにおける高周波熱
処理に際し、鋼管の管軸回りに回転速度 300回/分以上
の回転を鋼管に与えつつ高周波熱処理を行うことを特徴
とする延性および3点曲げ特性に優れている自動車用高
強度電縫鋼管の製造方法である。
【0009】
【作用】以下に本発明における成分と製造条件の限定理
由を説明する。 C:0.15〜0.27% Cは安価な元素で焼入れ後の強度を高めるのに有効な元
素であるが、引張強さ(TS)150kgf/mm2 以上を得るため
には0.15%以上の添加が必要である。一方添加量を増せ
ばTSは増加するものの焼入れ後の引張試験時の伸びは低
下する。後述のようにBとTiを適正量添加した成分系
で、MnおよびCrや場合によってはMo等を適正量添加する
ことによりCが0.27%までは伸びが10%以上得られると
の知見により上限を0.27%とした。 Mn:0.80〜1.70% Mnは焼入れ性を高め高張力化に有効な元素であるが、こ
の効果を有効に得るためには 0.8%以上の添加が必要で
ある。一方、多量に添加すると溶接部に酸化物を発生さ
せ溶接欠陥が発生しやすくなるので上限を1.70%とし
た。 P,S:0.02%以下 PとSはよく知られているように延性、靱性を害し、0.
02%を超えると悪影響を及ぼすのでいずれも上限を0.02
%とした。 Cr: 0.1〜 0.7% Crは焼入れ性を大幅に高め高張力化に有効な元素であ
り、その効果を有効に得るには0.10%以上の添加が必要
である。成分と熱処理条件について種々検討した結果、
CとMnを適正量添加し、さらに焼入れ性を高めるためB
とTiを適正量添加して高周波で焼入れ処理を行うと、強
度が上昇するだけでなく延性が改善されるとの知見がえ
られた。一方、0.7 %以上の添加はコスト上昇となるば
かりでなく、造管時の溶接部に欠陥を生じやすくなるの
で上限を0.70%とした。
【0010】B:0.0005〜0.0025% Bは焼入れ性の向上に極めて大きい効果を有するが、そ
の効果を得るためには0.0005%以上の添加が必要であ
り、一方0.0025%を超えるとその効果が飽和傾向を示し
さらに表面疵や靱性劣化の原因となりやすいので上限を
0.0025%とした。 Ti: 0.005〜 0.040% TiはNを固定してBの焼入れ性効果を発揮させるために
添加する元素である。この目的のためには 0.005%以上
の添加が必要であり、一方 0.040%を超えての添加は疵
を発生しやすくするので上限を 0.040%とした。 Ca:0.0004〜0.0100% Caは脱酸作用および介在物の形態制御により素材の延性
および靱性の改善作用を有するとともに電縫溶接部の欠
陥抑制効果を有する。この効果を得るためには0.0004%
以上の添加が必要であり、一方0.0100%を超えての添加
はかえって延性、靱性が低下するので上限を0.0100%と
した。 N:0.0080%以下 Nは鋼中にガス成分として存在しBと作用してBNを形成
し、Bの焼入れ性効果を減じるので少ないほうが望まし
く、0.0080%以下とした。Nb,V,Moはいずれも鋼の焼
入れ性を高める作用があるが多量に添加すると靱性を低
下させる恐れがあるのでそれぞれ 0.1%、0.1 %、0.5
%以下とした。
【0011】高周波での加熱温度を 850〜1050℃とした
のは加熱温度と焼入れ後の強度、延性を調査した結果に
よるものである。 850℃未満では焼入れが不十分で高強
度が得られず、一方1050℃を超えると焼入れ後の延性、
靱性の低下を生じるので、加熱温度は 850〜1050℃とし
た。冷却速度を 100℃/s以上としたのは高周波での焼
入れ実験結果によるもので、 100℃/s未満の冷却速度
では焼入れが不十分となり十分な高張力化が得られない
ためである。冷却速度は速い方が焼入れが十分となり好
ましいが、あまり速くしようとすると冷却設備にコスト
がかさむことになるので上限は500 ℃/S以下が好適であ
る。鋼管を300回/分以上の回転速度で該鋼管の管軸回
りに回転させるのは、焼入れ時の鋼管の曲がりを防止す
るためであり、 300回/分未満の回転速度では十分な効
果が得られないためである。回転速度は速い方が均一加
熱、冷却に好ましいが、あまり速くしようとすると回転
設備系にコストがかさむことになるので上限は1200回/
分以下が好適である。
【0012】
【実施例】
(実施例1)表1に示した化学組成を有する電縫鋼管3
1.8mmφ×2.3mmtについて、炉加熱、焼入れと高周波加
熱、焼入れとの2種類で熱処理を行いその後、JIS11
号試験片による引張試験と鋼管の3点曲げ試験を行っ
た。こゝで炉加熱、焼入れは1000℃に加熱し水槽に焼入
れし、高周波加熱、焼入れは 930℃に加熱し、冷却速度
250℃/sで焼入れを行った。鋼管の3点曲げ試験は図
2に示す試験方法で行ったが、曲げダイス3の半径R:
6インチ(152.4mm)、スパンL:700mm であり、曲げス
ピード:5mm/s、曲げ変位:155mm の試験条件で行っ
た。その結果を表2に示したが、高周波加熱、焼入れの
方が高張力化され、しかも延性も大であり、3点曲げ試
験においても最高荷重、吸収エネルギーとも高周波加
熱、焼入れの方が優れている。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】(実施例2)表3に示した化学組成を有す
る電縫鋼管25.4mmφ×2.8mmtについて、実施例1と同じ
条件で、炉加熱、焼入れと高周波加熱、焼入れの2種類
で熱処理を行い、その後JIS11号試験片による引張試
験と鋼管の3点曲げ試験を行った。その結果を表4に示
したが、高周波加熱、焼入れの方が高張力化されしかも
延性も大であり、3点曲げ試験においても最高荷重、吸
収エネルギーとも高周波加熱、焼入れの方が優れてい
る。さらにCrを添加しなかった比較例は焼入れ後の強度
が低下するだけでなく高周波焼入れ後の伸びがCrを添加
した場合より低下している。
【0018】(実施例3)表5に示した化学組成を有す
る電縫鋼管31.8mmφ×2.3mmtについて、実施例1と同じ
条件で高周波加熱、焼入れにて熱処理を行い、その後曲
げダイスの半径R、スパンL、曲げスピードは実施例1
と同じで、曲げ変位:305mm 、シーム位置:0度、90
度、 180度の条件で鋼管の3点曲げ試験を行った。3点
曲げ試験後の電縫(シーム)部の管軸方向ごとの割れ発
生状況を表6に示したが、Caを添加した実施例について
はシーム部の管軸方向の割れは発生せず、Caを添加しな
かった比較例についてはシームによらず一部割れが発生
した。このようにCaを添加することによりシーム部の健
全性が高められる。
【0019】
【表5】
【0020】
【表6】
【0021】(実施例4)表7に示した化学組成を有す
る電縫鋼管25.4mmφ×2.8mmtについて、実施例1と同じ
条件で高周波加熱、焼入れにて熱処理を行いその後引張
試験を行い、その結果を表8に示した。本発明範囲に属
する成分系についてはいずれも150kgf/mm2 以上の引張
強さと15%以上の伸びが得られるのに対して、本発明範
囲外の成分系ではいずれも150kgf/mm2 以下の引張強さ
または/および10%以下の伸びとなり高強度と高延性を
同時に満足することはできない。
【0022】
【表7】
【0023】
【表8】
【0024】(実施例5)表7に示した素材記号F,O
の化学組成を有する電縫鋼管25.4mmφ×2.8mmtについ
て、高周波加熱、焼入れの条件を変えて熱処理を行いそ
の後引張及び3点曲げ試験を行い、その結果を表9に示
した。表から明らかなように本発明条件内で高周波加
熱、焼入れを行うことにより高強度で伸びも良好であり
かつ3点曲げ時の吸収エネルギー特性にも優れている電
縫鋼管を製造できる。
【0025】(実施例6)電縫鋼管31.8mmφ×2.3mmtに
ついて高周波加熱、焼入れ熱処理を行った。その際該鋼
管の回転数を変えて熱処理を行い、熱処理後の曲がり調
査を行い、その結果を図1に示した。本発明条件の 300
回/分以上のときは曲がりが約 1mm/mと曲がりが少な
いが、回転速度が本発明条件外の 300回/分以下のとき
は曲がりが大きい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、引
張り強さ150kgf/mm2 以上でかつ延性にも優れた高強度
鋼管を高周波加熱、焼入れによって製造でき、その製品
は自動車ドアインパクトビームをはじめ構造材用部材と
して適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼管を回転しながら高周波加熱、焼入れをした
ときの回転数と鋼管の曲がり量との関係を示した特性図
である。
【図2】3点曲げ試験方法の説明図である。
【図3】3点曲げ試験後の荷重と変位との関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 試験片 2 支持具 3 曲げダイス L スパン
【表9】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.15〜0.27%(重量%、以下同
    じ),Si: 0.5%以下,Mn:0.80〜1.70%,P:0.02%
    以下, S:0.02%以下,Cr: 0.1〜 0.7%,Ti:0.005
    〜 0.040%,B:0.0005〜0.0025%,Ca:0.0004〜0.01
    00%, N:0.0080%以下を含有し、残部はFeおよび不可
    避的不純物よりなる素材鋼板を、電縫溶接により鋼管と
    した後、該鋼管に加熱温度850 〜1050℃でかつ冷却速度
    が 100℃/s以上の条件で、高周波加熱、焼入れの高周
    波熱処理を行うことを特徴とする引張り強さ150 〜190k
    gf/mm2 級で、延性および3点曲げ特性に優れている自
    動車用高強度電縫鋼管の製造方法。
  2. 【請求項2】 C:0.15〜0.27%(重量%、以下同
    じ),Si: 0.5%以下,Mn:0.80〜1.70%,P:0.02%
    以下, S:0.02%以下,Cr: 0.1〜 0.7%,Ti:0.005
    〜 0.040%,B:0.0005〜0.0025%,Ca:0.0004〜0.01
    00%, N:0.0080%以下,さらにNb: 0.1%以下, V:
    0.1%以下, Mo: 0.5%以下の1種または2種以上を含
    有し、残部はFeおよび不可避的不純物よりなる素材鋼板
    を、電縫溶接により鋼管とした後、該鋼管に加熱温度 8
    50〜1050℃でかつ冷却速度が 100℃/s以上の条件で、
    高周波加熱、焼入れの高周波熱処理を行うことを特徴と
    する引張り強さ 150〜190kgf/mm2 級で、延性および3
    点曲げ特性に優れている自動車用高強度電縫鋼管の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2における高周波熱処理
    に際し、鋼管の管軸回りに回転速度 300回/分以上の回
    転を鋼管に与えつつ高周波熱処理を行うことを特徴とす
    る延性および3点曲げ特性に優れている自動車用高強度
    電縫鋼管の製造方法。
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