JPH056318Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、コンテナクレーンのトロリーにより
陸揚げされて吊り下げられたコンテナをコンテナ
クレーンの下方に待機するトレーラシヤーシ上に
積載すべく案内するためのコンテナガイド装置に
関する。

［従来の技術］ この種のコンテナガイド装置は既に知られてい
る（特公昭53−37616号公報）。

この装置は、コンテナクレーンの脚部にブラケ
ツトを介してガイドフレームの一端を枢支し、ト
ロリーにより吊り下げられたコンテナをコンテナ
クレーンの下方に待機するトレーラシヤーシ上に
積載すべく上記ガイドフレームに沿つて案内する
ようになつている。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、上記装置にあつては、コンテナ
の積載時にその位置決めを行なうガイドフレーム
がトレーラシヤーシの幅方向にのみ揺動する構造
であつた。このため、トレーラシヤーシの長手方
向の位置決めができないことから、トレーラシヤ
ーシを動かしてコンテナの位置決めを行なう必要
があり、コンテナの芯合せ（位置決め）に時間が
かかるという問題があつた。

そこで、本考案は上記問題点を解決すべくなさ
れたもので、その目的はトレーラシヤーシの幅方
向及び長手方向へのコンテナの位置決めを行なう
ことができ、トレーラシヤーシ上へのコンテナの
芯合せを短時間で行なうことができるコンテナガ
イド装置を提供することである。

［問題点を解決するための手段］ 上記目的を達成するために本考案は、コンテナ
クレーンから吊り下げられるコンテナを下方に待
機するトレーラシヤーシ上に案内するためのコン
テナガイド装置において、上記コンテナクレーン
の脚部に設けられた基部フレームに、その長手方
向に沿つて適宜間隔を隔てて配置されると共にユ
ニバーサルジヨイントを介して断面Ｌ字状に垂下
され、上記コンテナのコーナー部に係合して上記
コンテナクレーンから吊り下げられるコンテナの
降下を上記トレーラシヤーシ上に案内するガイド
フレームと、そのガイドフレームの下端部を上記
シヤーシのコーナー部に係脱自在に係合させるべ
くガイドフレームをトレーラシヤーシの長手方向
および幅方向に傾動させる位置決め用シリンダと
を備えたものである。

［作用］ トレーラシヤーシがコンテナクレーン下に停止
したなら、ガイドフレームをシリンダにより傾動
させて下端部をトレーラシヤーシのコーナー部に
押し当てる。次いで、コンテナクレーンによりコ
ンテナを降下させ、コンテナのコーナー部を上記
ガイドフレームに係合させてこれに沿つて滑らせ
ればよい。これにより、コンテナが自動的に位置
決めされながらトレーラシヤーシ上に積載され
る。

［実施例］ 以下に本考案の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。

第１図〜第３図において、１はコンテナクレー
ンの脚部２にその走行方向と直交する方向に掛渡
された左右一対の横フレームであり、これら横フ
レーム１にはこれらに跨つてＵ字状の基部フレー
ム３が着脱自在に取付けられている。

上記基部フレーム３はコンテナクレーンの走行
方向と平行な水平部３ａと、この水平部３ａの両
端部から垂直に立ち上がつた垂直部３ｂとからな
り、水平部３ａはコンテナクレーンの脚部２間に
形成される作業エリア４に待機するトレーラシヤ
ーシ５よりも高く形成されている。また、基部フ
レーム３の垂直部３ｂの上端外側部にはこれを横
フレーム１に係止するための凸部６が形成される
と共に横フレーム１には上記凸部６を上方から係
合させる受部７が適宜形成され、必要に応じて基
部フレーム３を横フレーム１から取外したり、取
付けたりできるようになつている。

コンテナクレーンは横フレーム１より上方にこ
れと平行な図示しない水平ガーダを有し、この水
平ガーダにはコンテナ８を吊り下げて横行する図
示しないトロリーが横行自在に支持されている。
そして、基部フレーム３の水平部３ａには上記ト
ロリーにより吊り下げられて搬送されるコンテナ
８を作業エリア４に待機するトレーラシヤーシ５
上に積載すべく案内するためのガイドフレーム９
がユニバーサルジヨイント１０を介して傾動自在
に垂下されている。図示例では、１つの水平部３
ａに４つのガイドフレーム９が適宜間隔で設けら
れ、コンテナ長さの大小に従つて９ａ，９ｄある
いは９ｂ，９ｃを使用し、又これらのうち外側の
もの９ａ，９ｄは水平部３ａに沿つて所定の範囲
で位置調節できるようになつている。即ち、ガイ
ドフレーム９のうち、内側のガイドフレーム９
ｂ，９ｃの上端部はユミバーサルジヨイント１０
を介して水平部３ａに枢支され、外側のガイドフ
レーム９ａ，９ｄの上端部は水平部３ａに車輪１
１を介してスライド自在に支持されたスライドフ
レーム１２にユニバーサルジヨイント１０を介し
て枢支されている。外側のガイドフレーム９ａ，
９ｄの位置調節を行なうために、スライドフレー
ム１２には一端を水平部３ａに連結したシリンダ
１３の他端が連結されている。また、スライドフ
レーム１２は水平部３ａに形成されたピン孔に挿
入されるピン１４を介して水平部３ａに位置決め
固定されるようになつている。

上記ガイドフレーム９はコンテナ８のコーナー
部８ａを係合させて案内できるように断面Ｌ字状
に形成され、ユニバーサルジヨイント１０を支点
としてトレーラシヤーシ５の幅方向及び長手方向
に傾動自在になつている。ユニバーサルジヨイン
ト１０はスライドフレーム１２又は水平部３ａに
形成された一対のブラケツト１５間に水平に掛渡
され、回動自在に取付けられた十字形軸１６を有
し、ガイドフレーム９の裏面には上記十字形軸１
６の垂直軸部１７の軸回りに回動する軸受１８が
取付けられている。

そして、ガイドフレーム９をトレーラシヤーシ
５の長手方向及び幅方向に傾動させて下端部をト
レーラシヤーシのコーナー部へ押し当てる手段と
して、スライドフレーム１２又は水平部３ａには
ガイドフレーム９の自由端側を支持してトレーラ
シヤーシ５の長手方向に動かす位置決め用シリン
ダ１９と、トレーラシヤーシ５の幅方向に動かす
位置決め用シリンダ２０とが取付けられている。

以上の構成において、トレーラシヤーシがコン
テナクレーン下でとまると、ガイドフレーム９を
位置決め用シリンダ１９，２０によりトレーラシ
ヤーシ５の長手方向あるいは幅方向に傾動させて
下端部をトレーラシヤーシ５のコーナー部に押し
当てる。その後トロリーにより吊り下げられて海
側から陸側に搬送されたコンテナ８はコンテナク
レーンの下方のトレーラシヤーシ５上に積載すべ
く降下される。この降下途中でコンテナ８のコー
ナ部８ａがガイドフレーム９に係合し、このガイ
ドフレーム９に沿つて降下させることにより、ト
レーラシヤーシ５に対するコンテナ８の位置決め
を行なう。このように位置決め用シリンダ１９，
２０を用いてガイドフレーム９を２次元方向に動
かすようにしたので、トレーラシヤーシ５上のコ
ンテナ８の芯合せを短時間で行なうことができ
る。

なお、コンテナを安全に降下させるために、ガ
イドフレーム９がトレーラシヤーシ５の定位置に
臨んでいるか否か、あるいはトレーラシヤーシ５
上に障害物があるか否かを検出するセンサをコン
テナガイド装置に設けるようにしてもよい。

［考案の効果］ 以上要するに本考案によれば次のような優れた
効果を発揮する。

(1) ガイドフレームの下端部がトレーラシヤーシ
のコーナー部に係合し、このガイドフレームに
コンテナのコーナー部を係合させてコンテナの
降下を案内するため、ガイドフレームに沿つて
コンテナを降下させるだけで、コンテナをシヤ
ーシ上に案内でき、コンテナの位置決めを容易
になし得る。

(2) ガイドフレームがコンテナのコーナー部およ
びトレーラシヤーシのコーナー部に係合すべく
断面Ｌ字状に形成されるため、コンテナをシヤ
ーシの長手方向および幅方向に位置決めするこ
とができる。荷役効率を著しく向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図はコンテナクレーンの脚部を示す側面図、第３
図は第１図Ａ−Ａ矢視側面図、第４図は第１図Ｂ
−Ｂ矢視平面図である。 図中、２はコンテナクレーンの脚部、３は基部
フレーム、５はトレーラシヤーシ、８はコンテ
ナ、８ａはコンテナのコーナー部、９はガイドフ
レーム、１９，２０は位置決め手段である位置決
め用シリンダである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンテナクレーンから吊り下げられるコンテナ
   を下方に待機するトレーラシヤーシ上に案内する
   ためのコンテナガイド装置において、上記コンテ
   ナクレーンの脚部に設けられた基部フレームに、
   その長手方向に沿つて適宜間隔を隔てて配置され
   ると共にユニバーサルジヨイントを介して断面Ｌ
   字状に垂下され、上記コンテナのコーナー部に係
   合して上記コンテナクレーンから吊り下げられる
   コンテナの降下を上記トレーラシヤーシ上に案内
   するガイドフレームと、該フレームの下端部を上
   記シヤーシのコーナー部に係脱自在に係合させる
   べくガイドフレームをトレーラシヤーシの長手方
   向および幅方向に傾動させる位置決め用シリンダ
   とを備えたことを特徴とするコンテナガイド装
   置。