JPH0330391Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はコンテナーガイド構造に関する。

〔従来の技術〕

コンテナー荷役を効率的に行うには、コンテナ
ー吊具のコンテナーに対する位置決めを容易に行
うことと、吊具で吊つたコンテナーを台車上に置
く場合のコンテナーの位置決めを容易に行うこと
が必要であり、特にコンテナー荷役を自動化する
場合には、位置決めの自動化が必須である。

ところで、この種のコンテナ位置決め治具とし
ては、従来、例えば、第４図正面図及び第５図部
分拡大斜視図に示すように、下方に開口するコ字
状フレームｆの両脚上部に左右一対の倒立ハ字状
ガイドｄ，ｄの上端を枢着し、ガイドｄ，ｄの下
端をエアシリンダーｅ，ｅを介して内向きに移動
することにより、台車ａの左右端をはさみ、吊具
ｃ，ｃで吊り下げたコンテナーｂを傾斜ガイド
ｄ，ｄに沿つて下降し、これを台車ａ上に案内す
るものが知られている。

しかしながら、この種のコンテナー位置決め治
具は、コンテナーを台車上に降ろす場合には有益
であるが、地上に載置されたフレームｆに基づい
て、ガイドの台車に対する位置決めを行うので、
使用上の制約及び取付場所の制約が多く実用上必
ずしも便利であるとは限らない。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案はこのような事情に鑑みて提案されたも
ので、使用上及び取付場所の制約を解消し、吊具
のコンテナーに対する位置決めを容易にするとと
もにコンテナーの台車に対する位置決めを容易と
する経済的なコンテナーガイド構造を提供するこ
とを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

そのために、本考案は、コンテナーの長さにほ
ぼ等しい距離を隔てて同一水平面上に互いに平行
し、同期的に昇降可能に支持された可動支持梁
と、上記各可動支持梁のそれぞれ左右端寄りに央
部がそれぞれ水平ピンを介して枢支され上半部分
及び下半部分が当該可動支持梁を含む鉛直面内で
へ字状に互いに対称的に屈曲してなる左右一対の
可動ガイド部材と、上記一対の可動ガイド部材間
に連結され上記一対の可動ガイド部材の端間間隔
を互いに拡縮する駆動手段とを具えたことを特徴
とする。

〔作用〕

このような構成により、使用上及び取付場所の
制約を解消し、吊具のコンテナーに対する位置決
めを容易とするとともにコンテナーの台車に対す
る位置決めを容易とする経済的なコンテナーガイ
ド構造を得ることができる。

〔実施例〕

本考案をコンテナークレーンに適用した一実施
例を図面について説明すると、第１図はその部分
正面図、第２図は第１図の−に沿つた縦断面
図、第３図は第１図のコンテナーガイドの作用説
明図である。

まず、第１〜２図において、第４図と同一の記
号はそれぞれ同図と同一の部材を示し、１は岸壁
上を縦走するコンテナークレーンの立方体状脚
柱、２は脚栓１の上部間に水平方向に架設された
平行横梁、３は両端がそれぞれ平行横梁９，９の
上面に走行機構２，２を介して支持された可動平
行縦梁１０，１０に転輪６及び巻上装置７を介し
て垂下された巻上げロープ、４，４はそれぞれ両
端が巻上げロープ３，３を介して巻上装置７，７
に吊下された水平支持梁８に央部がそれぞれ水平
ピン１１で枢支された本考案に係る左右一対のか
つ前後一対計４個のコンテナーガイド部材で、コ
ンテナーガイド部材４，４の央部の水平支持梁８
に対する枢着ピン１１の上半部分は互いに対称的
に折れ曲がつて外方へ拡がるほぼ倒立ハ字状をな
し、下半分は互いに対称的に折れ曲がつて下方へ
若干細まるほぼ倒立ハ字状をなし、上半部分及び
下半部分は一体的にほぼへ字状をなしている。

このような構造において、支持梁８は巻上装置
７の巻上げロープ３で両端支持され連動して昇降
することができ、巻上装置７は走行機構２でコン
テナークレーンのスパン方向に自由に横行できる
とともに、位置調整ローラー６によつて、クレー
ンの走行方向に自由に縦行することができる。

支持梁８はコンテナーの長さにほぼ等しい距離
を隔てて一対として 設され、コンテナーサイズ
により、位置調整ローラー６によつて、相互の間
隔を調整できるようになつており、各支持梁８に
は、左右一対のガイド部材４，４が央部で回動可
能に枢支され、左右のガイド部材４，４はエアシ
リンダー５で伸縮可能に連結されている。

本ガイド構造は使用にあたつては下記の手順で
操作する。

(1) 第３図１に示すように、走行機構により本装
置を移動して、地上の台車停車位置上方に持ち
来たす。

(2) 台車上方位置に停止後、巻上装置７でガイド
部材４，４を適正位置に下げる。

(3) 位置調整ローラー６によつて、前後のガイド
部材位置をコンテナーサイズに合わせる。

(4) コンテナーを台車から吊上げる場合は、エア
シリンダー５を縮長させ、同図２に示すよう
に、ガイド部材の上半分を互いに近づけ、これ
に沿つてコンテナー吊具をコンテナー上に下ろ
す。

(5) コンテナーを台車上に下ろす場合は、同図３
に示すように、エアシリンダー５を伸長してガ
イド部材４，４の下端間に台車をはさみ、コン
テナーをガイド部材に沿つて台車上に下ろす。

このような操作を容易に自動化することが可能
であり、さらに、ガイド部材を利用して、吊具又
はコンテナーの位置決めも自動化することが可能
で、全体として、この部分に関するコンテナー荷
役の自動化の実施は容易である。

上記実施例では、本装置をクレーン本体から吊
り下げているが、地上を走行できる構造にこれを
取り付けることも可能である。

また、前後に分設された支持梁８，８をスライ
ド可能なリンク又は支持材でつなぐことも可能で
ある。

さらに、ガイドは左右位置決めのみに使用する
代わりに第５図に示したようにその隅角部に沿つ
て案内する構造として、前後方向の位置決めにも
利用することもできる。

〔考案の効果〕

要するに本考案によれば、コンテナーの長さに
ほぼ等しい距慮を隔てて同一水平面上に互いに平
行し、同期的に昇降可能に支持された可動支持梁
と、上記各可動支持梁のそれぞれ左右端寄りに央
部がそれぞれ水平ピンを介して枢支され上半部分
及び下半部分が当該可動支持梁を含む鉛直面内で
へ字状に互いに対称的に屈曲してなる左右一対の
可動ガイド部材と、上記一対の可動ガイド部材間
に連結され上記一対の可動ガイド部材の端間間隔
を互いに拡縮する駆動手段とを具えたことによ
り、使用上及び取付場所の制約を解消し、吊具の
コンテナーに対する位置決めを容易にするととも
にコンテナーの台車に対する位置決めを容易とす
る経済的なコンテナーガイド構造を得るから、本
考案は産業上極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案をコンテナークレーンに適用し
た一実施例を示す部分正面図、第２図は第１図の
−に沿つた縦断面図、第３図は第１図のコン
テナーガイドの作用説明図である。第４図は公知
のコンテナーガイド装置を示す正面図、第５図は
第４図のガイドを示す部分拡大斜視図である。 １……クレーン脚、２……走行機構、３……巻
上げロープ、４……ガイド部材、５……油圧シリ
ンダー、６……位置調整ローラー、７……巻上装
置、８……支持梁、９……横梁、１０……可動縦
梁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンテナーの長さにほゞ等しい距離を隔てゝ同
   一水平面上に互いに平行し、同期的に昇降可能に
   支持された可動支持梁と、上記各可動支持梁のそ
   れぞれ左右端寄りに央部がそれぞれ水平ピンを介
   して枢支され上半部分及び下半部分が当該可動支
   持梁を含む鉛直面内でへ字状に互いに対称的に屈
   曲してなる左右一対の可動ガイド部材と、上記一
   対の可動ガイド部材間に連結され上記一対の可動
   ガイド部材の端間間隔を互いに拡縮する駆動手段
   とを具えたことを特徴とするコンテナーガイド構
   造。