JPH058015Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、車両のシヤシーフレームを反転する
装置に関する。

＜従来の技術＞ 自動車のシヤシーフレームにアクスル等を組付
ける場合、予め反転されたシヤシーフレームを組
付け作業台上にセツトしてアクスル等を組付け、
しかる後にシヤシーフレームを正規の向きに反転
して次工程へ搬送している。

前記組付け作業台上でのシヤシーフレームを正
規の向きに反転する手段としては第３図で示すよ
うに、シヤシーフレームＦにチエーンＣを回し掛
けし、このチエーンＣを電動ホイストでチエーン
ブロツクＢを介して吊り上げ、シヤシーフレーム
Ｆを組付作業台で垂直に立ち上げて作業者がシヤ
シーフレームを押し込んで反転させ、その後チエ
ーンブロツクＢを下降して組付作業台上に載せ、
巻き付けたチエーンを解いていた。

＜考案が解決しようとする問題点＞ 上記従来の反転作業は、シヤシーフレームを組
付作業台上で持ち上げ、下降動する作業のみが機
械的に自動化であり、シヤシーフレームの反転は
作業者による手作業であつて、安全性、省力化に
問題がある。またチエーンの巻き付けによりシヤ
シーフレームに傷がつくこともある。

＜問題点を解決するための手段＞ 本考案は、上記従来の問題点を解決した反転装
置を提供するものであり、その特徴とする構成
は、シヤシーフレームの支持台の一側端に四角形
の枠体を前後傾可能に軸支し、この枠体の上端に
スプロケツトを回転自在に軸承すると共に、チエ
ーンをスプロケツトに掛け回し、このチエーンの
一端に前記枠体に上下方向に案内されかつ離脱す
るフツクを取り付け、他端には前記枠体を案内と
するウエイトが取り付けられ、前記枠体を支軸を
中心に前後傾するシリンダと、前記スプロケツト
を回転駆動するモータとを備えたものである。

＜作用＞ フツクを下降端により上昇動させ、支持台上の
シヤシーフレームの一側端を前記フツクによつて
掛け止めして吊り上げ、枠体を支持台上面側へ前
傾旋回し、フツクを下降動することによりシヤシ
ーフレームを全自動反転する。

＜実施例＞ 以下本考案の実施例を第１図及び第２図に基づ
いて説明する。１は支持台であり、搬送台車によ
り搬送されてくるシヤシーフレームＦが載せられ
る。この支持台１の一側端に四角形の枠体２を支
軸３によつて旋回可能に軸支する。この枠体２の
上端に前記支軸３と平行な軸線の回転軸５が取り
付けられ、この回転軸５に少なくとも一対のスプ
ロケツト４が左右軸間距離を持つて固設されてい
る。このスプロケツト４にはチエーン１２が掛け
回され、その一端は連結板６に結合され、他端は
ウエイト９に結合されている。前記連結板６の左
右両端にはフツク７が設けられている。このフツ
ク７の背面には凹溝８が設けられていて、これが
枠体２の縦部材に離脱可能に案内されている。ま
た前記ウエイト９も枠体２の縦部材に案内されて
いる。すなわち、フツク７とウエイト９はチエー
ン１２とスプロケツト４とによつてつるべ式に吊
り下げられている。

さらに、枠体２を支軸３を中心に前後傾するシ
リンダ１０が支持台１又はフロア上に設置され、
回転軸５を回転駆動するモータ１１が枠体２の下
端部に設置されている。モータ１１から回転軸５
への動力伝達は、スプロケツト１３ａ，１３ｂと
エンドレスチエーン１４とによつて構成されてい
る。

次に本考案の動作について説明する。枠体２は
シヤシーフレームＦの搬入、アクスル等の組付時
においては第２図イの位置で示すように支持台１
に対し後傾角度で位置され、フツク７は枠体２の
下端に下降している。

支持台１上でアクスル等の組付が完了し、次工
程へ搬送する前に正規の向きにシヤシーフレーム
Ｆを反転する場合にはモータ１１を起動してフツ
ク７上昇動する。この場合、フツク７は後傾して
いる枠体２に案内されて上昇を行い、支持台１上
のシヤシーフレームＦの一側端（第２図において
右端）を掛け止めして持ち上げる。フツク７が枠
体２の上端に上昇したときシヤシーフレームＦは
枠体２と略平行に立ち上げられ、シヤシーフレー
ムＦの下端は支持台１上の一側端に当接する。こ
の時、図略のアンチバツク駒が支持台１上より突
出し、シヤシーフレームＦの下端を抑えて立ち上
がり姿勢を保持する。

次にシリンダ１０を作動して枠体２を台２図ロ
の位置のように支持台１に対して前傾位置する。
そして、モータ１１を逆転してフツク７を下降動
する。このフツクの下降動によりシヤシーフレー
ムＦは下端を支点にして下降旋回動する。従つ
て、フツク７の凹溝８は枠体２より離脱してフツ
ク７で掛け止めされている側のシヤシーフレーム
Ｆの一側端を支持台１上に降ろして、シヤシーフ
レームＦが水平となつたところで支持台１上に完
全反転して載せられる。さらに、フツク７のみが
下降移動し、フツク７はシヤシーフレームＦより
外れる。外れたフツク７はふたたび上昇端まで移
動させ、枠体２をイ位置に後傾旋回し、その後フ
ツク７を下降端まで移動することにより反転サイ
クルを完了する。

＜考案の効果＞ 以上のように本考案によると、支持台に前後傾
可能に軸支した枠体と、この枠体に昇降動可能に
設けたフツクとによる簡単な構成により、支持台
上のシヤシーフレームの立ち上げ、反転姿勢変更
及び支持台への反転降ろしの全てが自動的に行わ
れるので、作業の安全性が確保されると共に、反
転作業の能率が向上する。また、従来のようにチ
エーンによるシヤシーフレームの傷付きも解消さ
れる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の斜視図、第２図は本考案
装置の動作を説明する側面図、第３図は従来装置
の側面図である。 １……支持台、２……枠体、４……スプロケツ
ト、７……フツク、９……ウエイト、１０……シ
リンダ、１１……モータ、１２……チエーン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シヤシーフレームの支持台の一側端に四角形の
   枠体を前後傾可能に軸支し、この枠体の上端にス
   プロケツトを回転自在に軸承すると共に、チエー
   ンをスプロケツトに掛け回し、このチエーンの一
   端に前記枠体に上下方向に案内されかつ離脱する
   フツクを取り付け、他端には前記枠体を案内とす
   るウエイトが取り付けられ、前記枠体を支軸を中
   心に前後傾するシリンダと、前記スプロケツトを
   回転駆動するモータとを備えたことを特徴とする
   シヤシーフレーム反転装置。