JPH05323407A - 部分的分極反転領域の形成方法および光第二高調波発生素子 - Google Patents

部分的分極反転領域の形成方法および光第二高調波発生素子

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JPH05323407A
JPH05323407A JP4228554A JP22855492A JPH05323407A JP H05323407 A JPH05323407 A JP H05323407A JP 4228554 A JP4228554 A JP 4228554A JP 22855492 A JP22855492 A JP 22855492A JP H05323407 A JPH05323407 A JP H05323407A
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electrode
forming
substrate
region
polarization
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Application number
JP4228554A
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Inventor
Michio Miura
道雄 三浦
Ippei Sawaki
一平 佐脇
Sunao Kurimura
直 栗村
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第2高調波発生素子用の光導波路を作成する
ための分極反転領域の形成方法に関し、横方向への広が
りを押さえながら基板内部まで分極を反転させることを
目的とする。 【構成】 強誘電体からなる基板1上に金属からなるマ
スク5を形成するマスク形成工程と、マスク5の開口部
51を通して基板1の構成イオンをプロトンと交換する
プロトン交換工程と、基板1のマスク5を形成してなる
面の反対側の面に電極6を形成する電極形成工程と、マ
スク5と電極6の間に直流電圧を印加する分極反転工程
とを含み分極反転領域を基板1の内部に進行させるよう
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第2高調波発生素子用
の光導波路を作製するための部分的分極反転領域の形成
方法に関する。
【0002】近年、レーザプリンタやレーザスキャナ、
光ディスク等の光源として半導体レーザ(LD)が広く
利用されている。その一方で記憶容量の拡大や取扱いの
利便のために赤外光から可視光へ等、短波長化に対する
要求が強くなっている。
【0003】LDの短波長化も進められているが現在の
技術レベルではその発振波長を600nm以下にすることは
極めて困難であり、その他の技術、例えば第2高調波を
発生させて短波長のコヒーレント光を得る第2高調波発
生(SHG)素子が注目されている。
【0004】第2高調波発生素子としてバルク型の非線
形光学結晶にレーザ光を通すものがよく知られている。
しかし、非線形光学定数の大きい光学結晶が無く変換効
率が低いため大きい基本波パワーを必要としLDを光源
にすることができない。
【0005】そこで最近になって大きい非線形光学定数
を利用することができ高変換効率が得られる有力な方法
として、強誘電体基板上に形成された光導波路と部分的
分極反転領域を組み合わせた光導波路型の第2高調波発
生素子が提案されている。
【0006】
【従来の技術】図16に、従来のSHG素子を説明する
ための図を示す。図16(A)のSHG素子111 A は、
放射モードとの位相整合をとる、いわゆるチェレンコフ
放射型のもので、LiNbO3 (リチウムナイオベー
ト)、LiTaO3 (リチウムタンタレート)等の強誘
電体から成る基板112 の表面上に、光導波路113 を形成
したものである。
【0007】光導波路113 は、基板112 の表面を安息香
酸やピロリン酸等でプロトン交換して形成したもので、
この内部に基本波を閉じ込めて、第二高調波の放射モー
ドと位相整合をとるものである。
【0008】しかし、この方式ではビーム形状が細い三
ヶ月状に歪んでしまい、μm 程度まで集光することがで
きず、光ディスク等への応用が困難である。
【0009】そこで、図16(B)に示すような、擬似
位相整合(QPM)型のSHG素子が考えられている。
図16(B)において、SHG素子111 B は、前述と同
様の基板112 上に光導波路113 が形成されており、同一
面上に基板112 の分極方向をそのまま維持してなる分極
非反転領域114 と、分極方向を部分的に反転させてなる
分極反転領域115 が一定の周期で光の進行方向に交互に
配列形成されている。
【0010】分極非反転領域114 と分極反転領域115 の
幅及び配列周期は基本波と第2高調波の位相が擬似的に
整合するよう定められており、かかる第2高調波発生素
子の光導波路113 に例えば図の左側から基本波を入射さ
せると、光導波路113 を伝播する間に第2高調波に変換
され光導波路113 から図の右側に出射される。
【0011】すなわち、周期的分極反転上に基本波を伝
播させることにより、擬似的に位相整合をとるもので、
ビーム形状に歪みが無く、集光が容易であることから光
ディスクへの応用が可能となる。
【0012】分極方向を部分的に反転させる手段として
LiNbO3 (LN)基板にTiを拡散し拡散部の
分極方向を反転させる方法、 LiNbO3 (LN)
基板の表面からLi2 Oを外部に放出し放出部分の分極
方向を反転させる方法、LiTaO3 (LT)基板の
Li+ をいわゆるプロトン交換法でプロトンH+ に置き
換え熱処理によって分極方向を反転させる方法、電子
ビームを細く絞り、このビームを移動して直接分極反転
パターンを形成する方法等がある。
【0013】ここで、図17及び図18に、従来の部分
的分極反転領域の形成方法を示す模式図を示す。図17
は上記を示すもので、LN基板112 a上に開口パター
ンのチタン膜121 を蒸着等により形成する(図17
(A))。そして、キュリー点(1210℃)直下の熱処理
でチタンを拡散させて分極反転させ、分極非反転領域11
4及び分極反転領域115 を形成するものである(図17
(B))。
【0014】また、図18は上記を示すもので、LN
基板112 a上に開口パターンのシリコン酸化膜122 をス
パッタ等により形成する(図18(A))。そして、キ
ュリー点直下の熱処理で表面からLi2 Oを外部に放出
し、放出部分の分極方向を反転させて分極非反転領域11
4 及び分極反転領域115 を形成するものである(図18
(B))。
【0015】しかし、図17及び図18に示すやに
おいて用いられるLiNbO3 基板は光損傷しきい値が
低いため第2高調波発生素子としての実用化が困難であ
る。それに対しにおいて用いられるLiTaO3 基板
は光損傷しきい値が高く、しかも配列周期の1/4 程度の
深さの分極反転領域115 が得られる点から第2高調波発
生素子として有望である。
【0016】LiTaO3 基板を用いて形成される光導
波路113 の深さは2μm 以上あり、これより浅くするこ
とは困難である。かかる光導波路113 を伝播する間に高
効率で基本波を第2高調波に変換するには分極反転領域
115 の深さが、光導波路113の底に達しているか或いは
底に達していなくとも充分な深さまで達していなければ
ならない。
【0017】ここで、上記に示す方法を用いた従来の
部分的分極反転領域の形成方法を図19により詳細に説
明する。なお+C面は分極が向かう方向にある面を意味
し、−C面はその反対側の面を意味している。
【0018】マスク形成工程では、主面がZ軸と直交す
るように切り出され単一分極化されたZ板LiTaO3
を基板112 cとして用い、図19(A)に示す如く基板
1の−C面を鏡面研磨してそこにTaからなる金属膜を
被着せしめマスク123 を形成する。マスク123 は基板11
2 cの分極反転領域に相当する位置にY軸と平行な複数
の開口部123aを具えている。
【0019】プロトン交換工程では、上記処理基板112
cをピロリン酸中に浸漬し、250 ℃で30分間プロトン
交換処理を行う。かかるプロトン交換処理によって図1
9(B)に示す如く基板112 cのLi+ は開口部123 a
を通してプロトンH+ に置き換えられる。
【0020】分極反転工程では上記処理基板112 cのマ
スク123 を除去したあとキュリー点温度直下(〜590
℃)まで急加熱することによって、プロトン濃度の高い
領域の分極方向が図19(C)に示す如く反転し、分極
非反転領域114 と分極反転領域115 が形成される。
【0021】一方、前記の方法は、非常に深い分極反
転パターンの形成が可能であるが、分極反転させたいす
べての領域上に電子ビームを走査する必要があり、作業
時間が長い欠点がある。
【0022】なお、図17〜図19において図示省略さ
れているが、レーザ光を伝播する光導波路113 は分極非
反転領域114 と分極反転領域115 が形成された後、上記
処理基板112 上にマスクを形成しプロトン交換法によっ
て例えば基板112 のX軸と平行に設けられる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】図16(B)や図17
(B)、さらに図18(B)あるいは図19(C)に示
す如く、従来の部分的分極反転領域の形成方法によって
形成された分極反転領域の幅は基板の表面において分極
非反転領域の幅とほぼ等しく、その断面はほぼ半円形で
ある。即ち、基本波の波長が1μm 程度のレーザ光に適
用する第2高調波発生素子は配列周期が約6μm で、分
極反転領域の幅は配列周期の1/2 で約3μm に、深さは
配列周期の1/4 で約1.5 μm になる。しかし、半導体レ
ーザの波長(〜0.85μm )に対して必要な配列周期(3
〜4μm )を想定すると、分極反転領域の深さはその1/
4 で1μm 以下になり光導波路の深さ2μmに比べると
不足するという問題がある。
【0024】本発明の目的は横方向への広がりを押さえ
ながら基板内部まで分極を反転させる部分的分極反転領
域の形成方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題は、強誘電体か
らなる基板上に金属からなるマスクを形成するマスク形
成工程と、マスクの開口部を通して基板の構成イオンを
プロトンと交換するプロトン交換工程と、基板のマスク
を形成してなる面の反対側の面に電極を形成する電極形
成工程と、マスクと電極の間に直流電圧を印加する分極
反転工程とを少なくとも含み、分極反転領域を基板の内
部に進行させる本発明になる部分的分極反転領域の形成
方法によって達成される。
【0026】
【作用】強誘電体からなる基板のプロトン濃度の高い部
分は電界を印加することによって部分的に分極を反転さ
せることができる。しかもこのとき同じ電界でプロトン
が基板の内部へ移動していくため分極反転領域も基板内
部に進行する。その結果、通常の熱処理のみで分極を反
転させる場合とは異なり基板内部まで分極を反転させる
ことが可能になる。即ち、横方向への広がりを押さえな
がら基板内部まで分極を反転させる部分的分極反転領域
の形成方法を実現することができる。
【0027】
【実施例】図1に、本発明の第1の実施例の製造工程図
を示す。図1は、本発明になる部分的分極反転領域の形
成方法について説明したものである。なお、+C面は分
極が向かう方向にある面を意味し−C面はその反対側の
面を意味している。
【0028】マスク形成工程では、主面がZ軸と直交す
るように切り出され単一分極化されたZ板LiTaO3
(リチウムタンタレートLT)を基板1として用い、図
1(A)に示す如く基板1の+C面を鏡面研磨してそこ
にTaからなる金属膜を被着せしめマスク5を形成す
る。マスク5は基板1の分極反転領域に相当する位置に
Y軸と平行な複数の開口部5aを具えている。
【0029】プロトン交換工程では、上記処理基板1を
ピロリン酸中に浸漬し、250 ℃で30分間プロトン交換
処理を行う。かかるプロトン交換処理によって図1
(B)に示す如く基板1のLi+ (リチウムイオン)は
開口部5aを通してプロトンH+に置き換えられる。
【0030】電極形成工程では、次いで上記処理基板1
のマスク形成面と反対側の面、即ち−C面に、図1
(C)に示す如くTaからなる金属膜を被着せしめ電極
6を形成する。
【0031】そして、分極反転工程では図1(D)に示
す如く直流電源7の正電極をマスク5に接続すると共に
負電極を電極6に接続し電界を印加することによって、
プロトン濃度の高い領域の分極方向が反転し分極非反転
領域3と分極反転領域4が形成される。
【0032】そのとき印加されている電界は電極6側が
負になる電界でありプロトンは電極6に引かれて基板1
の内部へ移動して行く。その結果、電圧を印加している
時間が経過するに伴って図1(E)に示す如く分極反転
領域3も基板内部に進行する。
【0033】なお、マスク5と電極6の間に直流電圧を
印加するだけでも分極が反転するが、その際上記処理基
板1を適宜加熱することによって、プロトン濃度の高い
領域の分極反転が促進されると共に、分極反転領域3の
基板内部への進行が容易になる。
【0034】また、基板1の表面にあるときの分極反転
領域3はプロトンの濃度が高く比較的低い電圧の印加で
分極方向が反転するが、分極反転領域3が基板内部に進
行するに伴ってプロトンの濃度が低下し分極方向が反転
し難くなる。また、分極反転領域3は基板内部に進行す
るに伴って輪郭がぼやけ横にも広がる可能性がある。
【0035】かかる場合は、プロトンを交換した領域の
分極反転の進行状況と断面形状の変化に合わせて、前記
マスク5と電極6の間に印加する直流電圧を適宜変化せ
しめることによって分極反転領域3の形状を制御するこ
とが可能である。
【0036】このように、強誘電体からなる基板1のプ
ロトン濃度の高い部分は電界を印加することで分極方向
を反転させることができる。しかもこのとき同じ電界で
プロトンが基板1の内部へ移動していくため分極反転領
域3も基板内部に進行する。その結果、通常の熱処理の
みで分極を反転させる場合とは異なり基板内部まで分極
を反転させることが可能になる。即ち、横方向への広が
りを押さえながら基板内部まで分極を反転させる部分的
分極反転領域の形成方法を実現することができる。
【0037】次に、図2及び図3に、本発明の第2の実
施例の製造工程図を示す。図2及び図3において、ま
ず、LiTaO3 の基板1の+C面に、Ta(タンタ
ル)からなる金属膜を被着したマスク10(3.4 μm 周
期、1.0 μm 開口部10a)を形成する(図2
(A))。
【0038】これを255 ℃のピロリン酸中で20分間プ
ロトン交換を行う(図2(B))。このとき、マスク1
0の開口部10a部分における基板1の表面上のプロト
ン交換領域11でLi+ とプロトンH+ とが交換され
る。このプロトン交換領域11は後に電圧印加により分
極反転する場合に、反転しきい値を低下させる。
【0039】続いて、マスク10上にレジスト12を塗
布し(図2(C))、+C面側から露光して現像を行う
(図2(D))。その上に、Ti(チタン)膜13a,
13bを蒸着により形成し(図2(E))、アセトンで
洗浄してレジスト12上のTi膜13aを、該レジスト
12と共に除去する(図3(F))。
【0040】その後、CF4 (フッ化炭素)+O2 ガス
によるRIE(反応性イオンエッチング)でTaのマス
ク10をエッチングすることにより、プロトン交換領域
上にチタン膜の電極13bが形成される(図3
(G))。また、基板1の−C面の全体にTi膜を蒸着
し、電極6を形成する(図3(H))。
【0041】そして、±C面の電極13b,6間に直流
電源7により200 kV/cm の電界を約1分間印加する。こ
れにより、+C面の電極13b下に深さ数十μm の分極
反転領域4が形成される(図3(I))。すなわち、基
板1の表面の分極を反転すべき領域と、分極を反転しな
い領域の反転しきい値に、プロトン交換領域11により
差を持たせ、反転領域上の電極で電界印加することで、
基板深くまで周期的分極反転領域を形成するものであ
る。
【0042】その後、電極13b,6を除去し、+C面
に光導波路(図示せず)を作製することにより、第二高
調波発生(SHG)素子が得られる。
【0043】一方、電極をパターニングするだけでは、
電荷の結晶表面での移動により電極間の電位が上昇し、
電極下部のみならず電極間の分極も反転してしまい、周
期的反転パターンの形成が困難であった。本発明によれ
ば、反転領域を形成すべき部分の反転閾値を反転領域を
形成しない部分の反転閾値よりも低くし、反転領域を形
成すべき部分のみが反転するような強度の電界をかける
ことにより、反転部電極の下部のみの分極を反転させる
ことができる。
【0044】従って、基板深くまで達する周期的分極反
転領域の形成が可能となり、光導波路を極端に浅く作ら
なくとも、導波光と分極反転との相互作用が大きくな
り、波長変換素子の変換効率を向上させることができ
る。すなわち、光導波路を埋め込み型にしたり、閉じ込
めをやや弱くしても導波光と分極反転の相互作用が保た
れ変換効率への影響が少ないため、結晶表面の散乱のな
い低損失の光導波路や、第二高調波のパワー密度の低下
に伴う光損傷に対して強い光導波路を作製することがで
きる。
【0045】次に、図4に、本発明の第3の実施例の構
成図を示す。図4において、まず、LiTaO3 の基板
1の+C面に、開口幅2μm パターンのTa金属膜のマ
スク(図4(B)の22参照)を形成し、250 ℃のピロ
リン酸中で30分間プロトン交換を行い、光導波路2を
形成する。その後、マスクを除去し、導波路損失の低減
と非線形光学定数の回復のため、空気中で360 ℃,2時
間のアニールを行う。
【0046】続いて、光導波路2上にSiO2 膜等の透
明な絶縁膜41aを形成し、その上にTi等の金属膜で
くし歯状のパターン電極42a,42bを形成する。こ
のパターン電極42a,42bは、幅0.7 μm ,ピッチ
3.4 μm のくし歯を互いにかみ合わせ状態で整合させた
ものである。また、基板1の対向する面に電極6を形成
する。また、パターン電極42a,42b上に、上述と
同様の絶縁膜41bが形成される。この絶縁膜41b
は、電界印加時にパターン電極42a,42b間の放電
を防止する役割を果たす。
【0047】そこで、パターン電極42aに直流電源7
aを接続し、パターン電極42bに直流電源7bを接続
する。
【0048】そして、分極を反転すべき領域の直上のパ
ターン電極42aと、裏面の電極6との間に210 kV/cm
の電界を約1分印加する。この際、分極非反転領域3の
直上のパターン電極42bには、裏面の電極6との電界
強度として、パターン電極42aと裏面の電極6との電
界強度よりも小さくなるような電位(望ましくは200kV/
cm 以下)を与えておく。
【0049】なお、このパターン電極42a,42b間
の電位差は、電極間放電や絶縁破壊による電極の損傷が
生じない限り大きいほうが望ましく、必要に応じてパル
ス状の電界印加などの手法を用いることも有効であり、
真空中で電界印加を行うことも有効である。
【0050】この場合、反転領域直上のパターン電極4
2a幅よりやや広がった分極反転領域4が、基板1の表
面から数十μm の深さまで形成される。このようにして
作製した長さ10mmの第二高調波発生素子に、波長840
nmの半導体レーザ光を入射したところ、青色光(波長42
0 nm)が得られた。
【0051】このように、電界の印加により強誘電体の
分極が反転する現象は知られているが、通常のパターン
電極のみの方法ではパターン電極が形成されている結晶
表面における電極間への電荷の移動により、電極下部の
みならず電極間の分極も反転してしまい、周期的反転パ
ターンの形成が困難である。そこで、反転領域を形成す
べき部分と、それ以外の部分の双方に独立にパターン電
極42a,42bを形成し、パターン電極42bと電極
6との電位差を、パターン電極42aと電極6との電位
差よりも低くすることにより、パターン電極42aの下
部のみの分極を深くまで反転させることが可能になる。
【0052】ここで、図5に、第4の実施例の他の実施
例の構成図を示す。図5は、図4における光導波路を形
成するにあたり、埋め込み型の光導波路2aとしたもの
である。この場合、基板1上に形成される絶縁膜41a
の形成は省略される。これは、図4における絶縁膜41
aは、パターン電極42a,42bによる光の吸収を防
ぐためのものであり、埋め込み型の光導波路2aにする
ことにより光の影響を防ぐことができるからである。
【0053】このように、基板1深くまで達する周期的
分極反転領域4の形成が可能となり、光導波路2を極端
に浅く作らなくとも、光導波路と分極反転との相互作用
が大きくなり、波長変換素子の変換効率を向上させるこ
とができる。また、光導波路2aを埋め込み型にした
り、閉じ込めをやや弱くしても変換効率への影響が少な
いため、低損失の光導波路が作製でき光損傷に対しても
強くすることができる。次に、図6に、本発明の第4の
実施例の製造工程図を示す。図6(A)において、ま
ず、例えば厚さ500 μm のLiTaO3 の基板1の+C
面に通常のフォトリソグラフィの手法により、例えば厚
さ約1000Å,周期3.4 μm ,幅1μm のTi金属のパタ
ーン電極21を形成する。また、−C面には接地用のT
i膜の電極6を形成する。次に、この基板を真空中に置
き、+C面に形成されたTi金属のパターン電極21に
正の電位を与える。すなわち、直流電源7より210kV
/cmの電界を1分間印加することにより、パターン電極
21の金属部の幅よりやや拡がった分極反転領域4が、
基板1の表面から少なくとも数十μm の深さまで形成さ
れる。このように真空中で電界を印加するのは、結晶表
面での電荷の移動を抑止し、電極パターンのない部分の
分極反転を防ぐためである。
【0054】印加電圧や時間は分極反転領域4と分極非
反転領域3との大きさの比が1:1に近づくように調整
する。このようにして、周期的分極反転パターンを形成
した後、表面のパターン電極21を除去する。この状態
で、反転層の深い周期的分極反転領域が作製される。な
お、パルス状の電界(例えば、ピーク電界400kv/
cm、パルス幅10msec、1Hzで10秒間)の印
加も、放電の防止には有効であることは当然である。
【0055】続いて、光導波路を形成する場合は、図6
(B)において、基板1の+C面に、Ta金属膜を被着
し、導波路形成のための開口部22a(幅2μm )が形
成されたマスク22を設ける。
【0056】これを、例えばピロリン酸23中に浸漬
し、250 ℃で30分間のプロトン交換を行い、光導波路
2を形成する。
【0057】その後、マスク22を除去し、導波路損失
の低減と非線型光学定数の回復のためアニールを行う。
このようにして作製した長さ10mmの第二高調波発生素
子に、波長840 nmの半導体レーザ光を入射したところ、
青色光(波長420 nm)が得られた。
【0058】なお、図6において、図6(B)により光
導波路2を形成した後、図6(A)による分極反転を行
ってもよい。
【0059】ここで、図7及び図8に、第4の実施例に
おける他の実施例の構成図を示す。図7において、Li
TaO3 の基板1の+C面にTaマスクパターンを形成
し、図6(B)と同様の手順で光導波路2を作製する。
次に、光導波路2上にSiO 2 膜等の絶縁膜24aを形
成した後、その上にTi金属膜のパターン電極21を形
成する。
【0060】さらに、パターン電極21上に例えば厚さ
数千ÅのSiO2 膜等の絶縁膜24bをかぶせ、裏面の
電極6との間に図6(A)と同様の電界を1分間印加す
るものである。
【0061】このように、パターン電極21間が絶縁膜
24a,24bで覆われているため、空気中での処理が
可能である。また、LiTaO3 の表面状態の影響を受
けないため再現性の良い分極反転パターン形成が可能で
ある。
【0062】光導波路2とパターン電極21との間の絶
縁膜24aは電極による光の吸収を防ぐためであるが、
この代わりに図8に示すように、光導波路2aを埋め込
み型にしてもよい。
【0063】なお、図6と同様に、光導波路2aを後か
ら作製することも可能である。その場合には基板1とパ
ターン電極21との間の絶縁膜24aの形成は不要であ
るが、分極反転パターン形成後にパターン電極21と上
部の絶縁膜24bの除去が必要となる。
【0064】このように、図6〜図8に示すように、基
板深くまで達する周期的分極反転領域の形成が可能とな
り、光導波路を極端に浅く作らなくとも、導波光と分極
反転との相互作用が大きくなり、波長変換素子の変換効
率を向上させることができる。また、光導波路を埋め込
み型にしたり、閉じ込めをやや弱くしても変換効率への
影響が少ないため、低損失の光導波路が作製でき光損傷
に対しても強くすることができる。
【0065】次に、図9に、本発明の第5の実施例の製
造工程図を示す。図9において、まず、LiTaO
3 (又はLiNbO3 )の基板1の±C面に、例えばT
iの金属膜の電極51,6を蒸着等により形成する(図
9(A))。そして、+C面の電極51(−C面の電極
6でもよい)を、例えば3.4 μm 周期でパターニングし
てパターン電極51aを形成する(図9(B))。
【0066】続いて、このパターン電極51a間又はパ
ターン電極51a自体を切断して、緩衝部である溝52
を基板1の+C面に形成する(図9(C))。この溝5
2が電界印加時の放電を防止する役割を果たす。この場
合、加熱により水分を蒸発させればなおよい。
【0067】そこで、主パターン電極51aと電極6と
の間に、直流電源7より、例えば210 kV/cm の電界を印
加して主パターン電極51a下で周期的に分極反転さ
せ、分極非反転領域3と分極反転領域4を形成する(図
9(D))。例えば、基板1が厚さ0.5 mmのLiTa
3 の場合、210 kV/cm の電界を印加するためには10.5
kvの電圧を電極間に印加する必要があるが、溝52を
形成しない場合には空気中における素子表面の放電電界
を越えることから印加することができないが、溝52に
より限界を上昇させることができるものである。
【0068】そして、パターン電極51a及び電極6を
除去し、形成された分極非反転領域3及び分極反転領域
4に垂直方向に、通常の方法(例えばプロトン交換)に
より光導波路2を形成する(図9(E))。
【0069】このように溝52を形成することにより、
空気中で高電界を印加することができ、20μm 以上の
深さの分極反転領域4を形成することができる。従っ
て、光導波路2とのオーバーラップを十分にとることが
できる。もちろん、真空中の電界印加や、パルス状の電
界印加の併用も効果がある。
【0070】ここで、図10に、第5の実施例の他の実
施例の製造工程図を示す。図10において、図10
(A),(B)は、図9(A),(B)と同様である。
このパターン電極51aのうち、不要部分を除去して主
パターン電極51bを残し、他の部分を緩衝部である空
間緩衝領域53とする(図10(C))。この空間緩衝
領域53が、図9(C)と同様に、電界印加時の放電を
防止する役割を果たす。また、この場合も同様に、加熱
により水分を蒸発させればなおよい。
【0071】そこで、主パターン電極51bと電極6と
の間に、直流電源7より、例えば210 kV/cm の電界を印
加して主パターン電極51b下で周期的に分極反転さ
せ、分極非反転領域3及び分極反転領域4を形成する
(図10(D))。そして、図9(E)と同様に、光導
波路2を形成するものである(図10(E))。
【0072】このように、この方法によっても20μm
以上の深さの分極反転領域4を形成することができ、光
導波路2とのオーバーラップを十分にとることができ
る。
【0073】次に、図11に、本発明の第6の実施例の
製造工程図を示す。図11において、図11(A),
(B)の工程は、図9(A),(B)と同様であり、図
11(B)は基板1を反転させた状態を示している。
【0074】そこで、これを真空室54内に位置させ、
パターン電極51aを接地して、電極6に電子ビーム5
5を照射する(図11(C))。この場合、電子ビーム
55により印加電界が210 kV/cm に達するまで照射させ
て分極を反転させ、分極非反転領域3及び分極反転領域
4を形成する。そして、図9(E)と同様に、光導波路
2を形成するものである(図11(D))。
【0075】なお、図11(C)において、電子ビーム
55を照射した場合を示したが、イオンビームを照射し
てもよい。また、図9及び図10と同様に、パターン電
極51aが形成された基板1上に、緩衝部の溝又は空間
緩衝領域を形成してもよい。
【0076】このように、3.4 μm 周期で20μm 以上
の充分な深さをもつ分極反転を、光導波路2の伝播方向
に長く作製することができる。これにより、光導波路2
と分極反転の相互作用領域を、深さ方向、長さ方向共に
長くとることができ、波長変換素子の変換効率を向上さ
せることができる。しかも、周期的分極反転の作製時間
は従来の電子ビーム自身を細く絞りパターンを形成する
方法よりも短くすることができる。
【0077】次に、本発明の第7の実施例による光第二
高調波発生素子の製造方法を図12を参照しながら説明
する。
【0078】図12を参照するに、本発明の第7の実施
例では、LiTaO3 よりなる強誘電体基板1の上側主
面に対応する+C面上にTiよりなる金属電極層61を
形成し、さらに同じく基板1の下側主面に対応する−C
面上にも裏側電極層6を形成する。つぎに、電極層61
をパターニングして各々Y方向に伸長する多数の細長い
矩形開口部61aを、X方向に繰り返し形成する。
【0079】本実施例では、電極61と電極6との間に
直流電源が接続され、開口部61aが形成されている部
分を除いて基板中に分極が反転した領域を形成する。す
なわち電極61と6との間に直流電圧を印加することに
より、基板中には開口部61aに対応した矩形形状の分
極反転領域が形成される。さらに、X方向に延在する光
導波路を前記矩形分極反転領域を横切るように形成する
ことにより、基本波と周期的な分極反転領域の繰返しと
の相互作用が増大し、光第2高調波の発生効率が向上し
たSHG素子を形成することが可能になる。
【0080】ところで、かかるSHG素子では、開口部
61aに対応して形成された矩形分極反転領域は、直線
的で明瞭な前縁部および後縁部を有することが、効率的
な波長変換を行う上で重要である。ところが、このよう
な矩形分極反転領域では、特にその長手方向の大きさ、
したがって開口部61aの長さLが大きいと分極反転領
域の前後縁部が直線からずれて波状になってしまう傾向
が見出された。
【0081】図15中縦軸はかかる分極反転領域の前後
縁部の直線からのずれの振幅を示し、一方横軸は矩形開
口部61aの長手方向サイズLを示す。図15よりわか
るように、波動振幅はマスク開口部61aのサイズLが
50μmを超えると非常に増加する。すなわち図15よ
り、サイズLの大きさは50μm以下であるのが好まし
いことがわかる。特に、サイズLが20μm以下の場合
により良い結果が得られるのがわかる。また、これと同
様の関係が、電極61のパターンが反転して開口部61
aの代わりに電極片が形成されている場合にも成立す
る。
【0082】図12の例では、基板1の下主面に形成さ
れた電極6はその両側の部分6a,6bが除去されるよ
うにパターニングされているのがわかる。電極6をこの
ようにパターニングすることにより、上側電極と下側電
極との間で基板側壁を介して放電が生じる可能性を除去
することが可能になる。
【0083】図13は第7の実施例の一変形例を示す。
本変形例では、開口部61aの両側にx方向に延在する
一対の細長い開口部61bが形成されている。本実施例
では、開口部61aをこのように形成することで電界を
開口部61aの両端部に集中させることが可能になり、
これにより分極反転領域をより明瞭に形成することが可
能になる。
【0084】図14は本発明の第7の実施例の別の変形
例を示す。本実施例は矩形分極反転領域の両端部に一層
の電界の集中をもたらすと同時に、図13の構造では開
口部61bにより露出されている基板表面で時折生じる
放電を防止することができる。すなわち、図14の変形
例では単一の連続的な開口部となっている開口部61b
を、架橋導体部61dを設けることにより、より小さな
複数の開口部61cに分割する。また、架橋導体部61
dを形成することで、開口部61aが形成されている部
分に電荷が供給される。
【0085】勿論、第7の実施例に先の実施例で記載し
た様々な特徴を組み合わせることが可能である。例え
ば、図9に示した溝52あるいは図10に示した露出表
面53等の分離領域を図13の実施例に形成し、さらに
直流電圧の印加を図6の場合のように真空中で行うよう
にして本発明の効果を最大限に引き出すことが可能であ
る。
【0086】さらに、本発明は以上の実施例に限定され
るものではなく、さまざまな変形、変更が可能である。
【0087】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、横方向へ
の広がりを押さえながら、基板内部まで深く分極を反転
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の製造工程図である。
【図2】本発明の第2の実施例の製造工程図である。
【図3】本発明の第2の実施例の製造工程図である。
【図4】本発明の第3の実施例の構成図である。
【図5】第3の実施例における他の実施例の構成図であ
る。
【図6】本発明の第4の実施例の製造工程図である。
【図7】第4の実施例における他の実施例の構成図であ
る。
【図8】第4の実施例の他の実施例の構成図である。
【図9】本発明の第5の実施例の製造工程図である。
【図10】第5の実施例の他の実施例の製造工程図であ
る。
【図11】本発明の第6の実施例の製造工程図である。
【図12】本発明の第7の実施例の製造工程図である。
【図13】本発明の第7の実施例の一変形例を示す図で
ある。
【図14】本発明の第7の実施例の別の変形例を示す図
である。
【図15】本発明の第7の実施例の効果を示す図であ
る。
【図16】従来のSHG素子を説明するための図であ
る。
【図17】従来の部分的分極反転領域の形成方法を示す
模式図である。
【図18】従来の部分的分極反転領域の形成方法を示す
模式図である。
【図19】従来の部分的分極反転領域の形成方法を示す
模式図である。
【符号の説明】
1 基板 2,2a 光導波路 3 分極非反転領域 4 分極反転領域 5,10,22 マスク 5a,10a,22a,61a,61b,61c 開口
部 6 電極 6a,6b 露出領域 7,7a,7b 直流電源 11 プロトン交換領域 21 パターン電極 23 ピロリン酸 24a,24b,41a,41b 絶縁膜 42a,42b,51a パターン電極 52 溝 53 空間緩衝領域 55 電子ビーム

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強誘電体からなる基板(1)の両面に電
    極を形成する工程と、 該電極間に、横方向への分極反転領域の成長を抑止しつ
    つ所定の電界を印加して、分極非反転領域(3)及び分
    極反転領域(4)を形成する工程とを含み、前記横方向
    への分極反転領域成長の抑止は、前記分極反転領域
    (4)を形成すべき部分にのみ、前記基板(1)の構成
    イオンをプロトンと交換した後に、所定の電界を印加す
    ることを特徴とする部分的分極反転領域の形成方法。
  2. 【請求項2】 強誘電体からなる基板(1)上に金属か
    らなるマスク(5)を形成するマスク形成工程と、 該マスク(5)の開口部(5a)を通して該基板(1)
    の構成イオンをプロトンと交換するプロトン交換工程
    と、 該基板(1)の該マスク(5)を形成してなる面の反対
    側の面に電極(6)を形成する電極形成工程と、 該マスク(5)と該電極(6)の間に直流電圧を印加す
    る分極反転工程とを少なくとも含み、 分極反転領域を該基板(1)の内部に進行させることを
    特徴とする請求項1記載の部分的分極反転領域の形成方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の分極反転工程において前
    記基板(1)を加熱することを特徴とした部分的分極反
    転領域の形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の分極反転工程にお
    いてプロトンを交換した領域の分極反転の進行に合わせ
    て、前記マスク(5)と前記電極(6)の間に印加する
    直流電圧を変化せしめることを特徴とする部分的分極反
    転領域の形成方法。
  5. 【請求項5】 強誘電体からなる基板(1)上に、金属
    からなるマスク(10)を形成し、該マスク(10)の
    開口部(10a)を通して該基板(1)の構成イオンを
    プロトン交換して、プロトン交換領域(11)を形成す
    る工程と、 該マスク(10)を除去して、該プロトン交換領域(1
    1)上にパターン電極(13b)を形成する工程と、 該基板(1)の該電極(13b)を形成される面の反対
    側の面に、電極(6)を形成する工程と、 該2つの電極(13b,6)間に所定の電圧を印加し
    て、該基板(1)の該電極(13b)下を分極反転させ
    る工程と、 を含むことを特徴とする請求項1記載の部分的分極反転
    領域の形成方法。
  6. 【請求項6】 強誘電体からなる基板(1)の分極反転
    パターンを形成する面上に、近接する2つのパターン電
    極(42a,42b)を形成するとともに、対向する面
    に電極(6)を形成する工程と、 該2つのパターン電極(42a,42b)に独立に、電
    位差を持たせて所定の電界を印加して、一方の該パター
    ン電極(42a)下に分極反転領域(4)を形成し、他
    方の該パターン電極(42b)下に分極非反転領域
    (3)を形成する工程と、 を含むことを特徴とする部分的分極反転領域の形成方
    法。
  7. 【請求項7】 前記2つのパターン電極(42a,42
    b)は、くし歯状の電極を互いにかみ合い状態で整合さ
    せて形成することを特徴とする請求項6記載の部分的分
    極反転領域の形成方法。
  8. 【請求項8】 強誘電体からなる基板(1)の一方面に
    パターン電極(21)を形成すると共に、他方面に電極
    (6)を形成する工程と、 該パターン電極(21)と電極(6)間に、真空中で所
    定の電界を印加して、分極非反転領域(3)及び分極反
    転領域(4)を形成する工程と、 を含むことを特徴とする部分的分極反転領域の形成方
    法。
  9. 【請求項9】 前記所定の電圧印加を真空中で行うこと
    を特徴とする請求項5乃至7記載の部分的分極反転領域
    の形成方法。
  10. 【請求項10】 強誘電体からなる基板(1)の一方面
    にパターン電極(21)を形成すると共に、他方面に電
    極(6)を形成する工程と、 前記パターン電極(21)が形成された前記基板(1)
    の、少なくとも表出している部分に絶縁膜(24b)を
    形成する工程と、 該パターン電極(21)と電極(6)間に所定の電界を
    印加して、分極非反転領域(3)及び分極反転領域
    (4)を形成する工程と、 を含むことを特徴とする部分的分極反転領域の形成方
    法。
  11. 【請求項11】 前記パターン電極が形成された前記基
    板(1)の、少なくとも表出している部分に絶縁膜(2
    4b)を形成する工程を含むことを特徴とする請求項5
    乃至9記載の部分的分極反転領域の形成方法。
  12. 【請求項12】 強誘電体からなる基板(1)の両面に
    電極(51,6)を形成する工程と、 該電極が形成された該基板(1)上に、電界印加時の放
    電を防止する緩衝部(52,53)を形成する工程と、 該電極間に所定の電界を印加して、分極非反転領域
    (3)及び分極反転領域(4)を形成する工程と、 を含むことを特徴とする部分的分極反転領域の形成方
    法。
  13. 【請求項13】 前記電極が形成された前記基板(1)
    上に、電界印加時の放電を防止する緩衝部(52,5
    3)を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1乃
    至11記載の部分的分極反転領域の形成方法。
  14. 【請求項14】 前記緩衝部は、溝(52)又は空間緩
    衝領域(53)又は溝と空間緩衝領域の双方であること
    を特徴とする請求項12又は13記載の部分的分極反転
    領域の形成方法。
  15. 【請求項15】 強誘電体からなる基板(1)の一方面
    にパターン電極(51a)を形成すると共に、他方面に
    電極(6)を形成する工程と、 一方の電極(51a又は6)を接地すると共に、反対側
    の電極(6又は51a)に、真空中で荷電ビーム(5
    5)を照射して所定の電界を印加し、分極非反転領域
    (3)及び分極反転領域(4)を形成する工程と、 を含むことを特徴とする部分的分極反転領域の形成方
    法。
  16. 【請求項16】 前記荷電ビームは、電子ビーム(5
    5)又はイオンビームであることを特徴とする請求項1
    5記載の部分的分極反転領域の形成方法。
  17. 【請求項17】 強誘電体からなる基板(1)の一方面
    に第1の電極(61)を形成すると共に、他方面に第2
    の電極(6)を形成する工程と、 前記第1の電極をパターニングして、前記基板の前記一
    方面上に、複数の細長いパターン(61a)を、相互に
    平行に延在するように、また延在方向とは別の方向に繰
    り返されるように形成する工程と、 前記第1の電極と前記第2の電極との間に所定の直流電
    圧を印加して、前記強誘電体基板中の前記複数の細長い
    パターンに対応する部分に分極の反転を誘起する工程と
    よりなる、部分的分極反転領域の形成方法において、 前記第1の電極をパターニングする工程は、前記複数の
    細長いパターン(61a)の各々が、その長手方向に、
    50μm以下の長さで延在するように形成することを特
    徴とする方法。
  18. 【請求項18】 前記第1の電極をパターニングする工
    程は、前記複数の細長いパターンの各々が、その長手方
    向に、20μm以下の長さで延在するように形成するこ
    とを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 前記第1の電極(61)をパターニン
    グする工程は、前記細長いパターンとして前記第1の電
    極中に複数の細長い開口部(61a)を、各々の細長い
    開口部が前記細長いパターンの延在方向に一致して延在
    するように、かつ前記細長い開口部が前記延在方向とは
    異なった前記別の方向に繰り返されて列を形成するよう
    に形成する工程と、前記細長い開口部の列の両側に、一
    対の別の細長い開口部を前記列の延在方向に延在するよ
    うに形成する工程とよりなることを特徴とする請求項1
    8記載の方法。
  20. 【請求項20】 強誘電体からなる基板(1)の一方面
    に第1の電極(61)を形成すると共に、他方面に第2
    の電極(6)を形成する工程と、 前記第1の電極をパターニングして、前記基板の前記一
    方面上に、複数の細長いパターン(61a)を、相互に
    平行に延在するように、また延在方向とは別の方向に繰
    り返されるように形成する工程と、 前記第1の電極と前記第2の電極との間に所定の直流電
    圧を印加して、前記強誘電体基板中の前記複数の細長い
    パターンに対応する部分に分極の反転を誘起する工程と
    よりなる、部分的分極反転領域の形成方法において、 前記第1の電極と第2の電極との間の放電を防止する構
    造(6a,6b)を形成する工程をさらに含み、 前記第1の電極をパターニングする工程では:前記複数
    の細長いパターン(61a)の各々が、その長手方向
    に、50μm以下の長さで延在するように形成され;ま
    た前記複数の細長いパターンとして、前記第1の電極中
    に複数の細長い開口部(61a)が、各々の細長い開口
    部が前記細長いパターンの延在方向に一致して延在する
    ように、かつ前記細長い開口部が前記延在方向とは異な
    った前記別の方向に繰り返されて列を形成するように形
    成され;さらに前記細長い開口部の列の両側に、一対の
    別の細長い開口部が前記列の延在方向に延在するように
    形成されてなり;前記直流電圧を印加する工程は真空中
    で実行されることを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 前記放電を防止する構造は、前記第2
    の電極(6)をパターニングして、前記細長い開口部
    (61a)の列の方向に略延在する電極パターンを、そ
    の両側で基板(1)の他方面(6a,6b)が露出する
    ように形成することで形成されることを特徴とする請求
    項20記載の方法。
  22. 【請求項22】 部分的分極反転領域(4)が形成され
    た基板(1)と、 該基板(1)内の該分極反転領域(4)と垂直方向に埋
    め込まれて形成され、入射する光より第二高調波を発生
    させる光導波路(2a)と、 を含むことを特徴とする光第二高調波素子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005091066A1 (ja) * 2004-03-24 2005-09-29 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 光学素子ならびに分極反転領域の形成方法
JP2007183316A (ja) * 2006-01-04 2007-07-19 Precise Gauges Co Ltd 波長変換導波路素子及びその製造方法

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