JP3529144B2 - 強誘電体のドメイン反転構造形成方法 - Google Patents

強誘電体のドメイン反転構造形成方法

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JP3529144B2
JP3529144B2 JP02115293A JP2115293A JP3529144B2 JP 3529144 B2 JP3529144 B2 JP 3529144B2 JP 02115293 A JP02115293 A JP 02115293A JP 2115293 A JP2115293 A JP 2115293A JP 3529144 B2 JP3529144 B2 JP 3529144B2
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  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基本波を第2高調波に
変換する光波長変換素子、特に詳細には周期ドメイン反
転構造を有する光波長変換素子を作成するために、非線
形光学効果を有する強誘電体に所定パターンのドメイン
反転構造を形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非線形光学効果を有する強誘電体の自発
分極(ドメイン)を周期的に反転させた領域を設けた光
波長変換素子を用いて、基本波を第2高調波に波長変換
する方法が既にBleombergenらによって提案されている
(Phys.Rev.,vol.127,No.6,1918(1962)参照)。
この方法においては、ドメイン反転部の周期Λを、 Λc=2π/{β(2ω)−2β(ω)} ……(1) ただしβ(2ω)は第2高調波の伝搬定数 β(ω)は基本波の伝搬定数 で与えられるコヒーレント長Λcの整数倍になるように
設定することで、基本波と第2高調波との位相整合を取
ることができる。非線形光学材料のバルク結晶を用いて
波長変換する場合は、位相整合する波長が結晶固有の特
定波長に限られるが、上記の方法によれば、任意の波長
に対して(1) を満足する周期Λを選択することにより、
効率良く位相整合を取ることが可能となる。
【0003】上述のような周期ドメイン反転構造を形成
する方法としては従来より、 1)LiTaOの−z面に周期的にプロトン交換を
施し、キュリー点近傍の温度で熱処理する方法(K.Y
amamoto ,K.Mizuuchi ,and T.Taniuchi, Op
tics Letters,vol.16, No.15,1156(1991)参照) 2)室温下で電子線ビームを直接LiTaOやLi
NbOの−z面に照射する方法(H.Ito,C.T
akyu,and H.Inaba,Electronics Letters, vo
l.27, No.14,1221(1991)参照) 等が知られている。
【0004】上記1)の方法を実施する場合、3次の周
期ドメイン反転構造を形成し、その後さらにプロトン交
換によりチャンネル導波路を形成して、導波路型光波長
変換素子を形成することも提案されている。そのような
光波長変換素子においては断面を観察すると半円形状の
周期ドメイン反転構造が形成され、基本波光源としてT
i:Alレーザを用いたとき、99mWの基
本波入力に対して2.4mWの第2高調波出力が得られ
ており、3次の周期における理論値に近い波長変換効率
が達成されている。
【0005】一方2)の方法で作成される光波長変換素
子は、LiNbOの基板厚さ(例えば0.5mm程
度)に亘って、つまり−z面から+z面まで貫通する周
期ドメイン反転部が形成されるため、バルク型の光波長
変換素子としての応用が可能である。この方法により3
次の周期ドメイン反転構造を形成した光波長変換素子で
は、Ti:Alレーザを波長掃引して、バル
クでの位相整合が確認されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、導波路型光
波長変換素子の場合、基本波光源として出力100mW
程度の単一横モードの半導体レーザを用いて、数mW程
度の実用レベルの第2高調波を得るためには、1次の周
期ドメイン反転構造を形成し、3次の周期構造に対して
約1桁高い波長変換効率を実現することが必要である。
【0007】しかし上記1)の方法では、熱処理時にプ
ロトン交換領域で発生する空間電荷電界によってドメイ
ンを反転させているため、1次の微小な周期3.6μm
のときにはドメイン反転部の深さが1.6μm程度しか
得られない。このためドメイン反転部が、通常2.4μ
m程度の導波路厚さよりもかなり浅くなってしまうの
で、基本波とドメイン反転部との重なり積分が大きくな
り得ず、3次周期の場合に対して約2倍程度の高効率化
に留まっている。またこの1)の方法では、500〜600
℃程度の熱処理温度まで急速に昇温しなければプロトン
交換領域が拡散することがあり、そのため再現性に難が
ある。
【0008】一方2)の電子線ビームを照射する方法で
は、基板裏まで貫通するような深いドメイン反転部を形
成可能であるが、ドメイン反転構造の制御性が悪いとい
う問題が認められている。また電子線照射装置側の都合
から、一度の照射面積が現状では2×2mm程度に限ら
れるので、基本波に対する素子の相互作用長を長くして
波長変換効率を上げようとする場合には、周期ドメイン
反転パターン同士を精度良くつなぐ必要があるが、その
つなぎ精度を高く確保することが難しいという問題も認
められる。さらに、電子線照射装置は大面積を描画する
のに長時間を要するので、この方法では生産性を上げる
のが困難となっている。
【0009】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、所定周期のドメイン反転構造を深く、制御性良
く、そして大面積に亘って簡便に形成することができる
強誘電体のドメイン反転構造形成方法を提供することを
目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の強誘
電体のドメイン反転構造形成方法は、単分極化された非
線形光学効果を有する強誘電体基板に、所定パターンの
プロトン交換部を形成した後、このプロトン交換部を加
熱した状態で、該プロトン交換部の前記パターンが表れ
ている基板の表面に対して全面的にコロナ帯電法により
電場を印加して、該基板を貫通するように局部的なドメ
イン反転部を形成することを特徴とするものである。
【0011】また、本発明による第2の強誘電体のドメ
イン反転構造形成方法は、単分極化された非線形光学効
果を有する強誘電体基板に、所定パターンのTi拡散部
を形成した後、このTi拡散部を加熱した状態で、該T
i拡散部の前記パターンが表れている基板の表面に対し
て全面的にコロナ帯電法により電場を印加して、該基板
を貫通するように局部的なドメイン反転部を形成するこ
とを特徴とするものである。
【0012】また、本発明による第3の強誘電体のドメ
イン反転構造形成方法は、単分極化された非線形光学効
果を有する強誘電体基板に、所定パターンの外拡散部を
形成した後、この外拡散部を加熱した状態で、該外拡散
部の前記パターンが表れている基板の表面に対して全面
にコロナ帯電法により電場を印加して、該基板を貫通
するように局部的なドメイン反転部を形成することを特
徴とするものである。
【0013】
【0014】また、本発明による第の強誘電体のドメ
イン反転構造形成方法は、単分極化された非線形光学効
果を有する強誘電体基板に、所定パターンのTi拡散部
を形成した後、このTi拡散部を加熱した状態で、該T
i拡散部の前記パターンが表れている基板の表面に対し
て全面的に、該基板の表面に形成された電極を介して直
流電圧あるいはパルス電圧を印加して、該基板を貫通す
ように局部的なドメイン反転部を形成することを特徴
とするものである。
【0015】さらに、本発明による第の強誘電体のド
メイン反転構造形成方法は、単分極化された非線形光学
効果を有する強誘電体基板に、所定パターンの外拡散部
を形成した後、この外拡散部を加熱した状態で、該外拡
散部の前記パターンが表れている基板の表面に対して全
面的に、該基板の表面に形成された電極を介して直流電
圧あるいはパルス電圧を印加して、該基板を貫通する
うに局部的なドメイン反転部を形成することを特徴とす
るものである。
【0016】なお、上記の強誘電体基板としては、Mg
O−LiNbTa(1−X)(0≦x≦1)基板
や、MgO−LiNbTa(1−X)(0≦x≦
1)基板を好適に用いることができる。
【0017】また、本発明による強誘電体のドメイン反
転構造形成方法においては、強誘電体に局部的なドメイ
ン反転部を形成した後、該強誘電体を熱処理することが
望ましい。その際、強誘電体としてLiNbO基板
あるいはMgO−LiNbO基板を用いる場合は、
上記熱処理の温度を100 〜700 ℃の範囲内に設定するこ
とが望ましい。また、強誘電体としてLiTaO
板を用いる場合は、上記熱処理の温度を100 〜600 ℃の
範囲内に設定することが望ましい。
【0018】
【作用および発明の効果】上記構成を有する本発明の各
方法において、強誘電体に形成されたプロトン交換部、
Ti拡散部あるいは外拡散部を加熱しながらそこに電場
を印加すると、ドメイン反転部が電場に沿って長く成長
するようになる。
【0019】そこで、このドメイン反転部を基板を貫通
するように極めて深く形成することができ、ドメイン反
転部と基本波との重なり積分を大きく確保して、波長変
換効率を十分に高めることが可能となる。また、このよ
うにドメイン反転部を極めて深く形成できれば、ドメイ
ン反転部を強誘電体基板の一表面から他表面まで同一断
面形状で延ばすことも可能で、その周期精度を大幅に向
上させることができる。またこの方法は、電子線ビーム
照射等に比べるとプロセスが容易で、大面積の処理を一
度に行なうことができ、よって生産性にも優れたものと
なる。
【0020】また本発明の方法において、強誘電体に局
部的なドメイン反転部を形成した後に前述の熱処理を行
なうと、電場印加により生じた局部的な屈折率変化が無
くなる。そこで、本方法により形成されたドメイン反転
構造に光を通す際に、光の散乱や回折等が少なくなり、
損失が小さく抑えられる。したがって、このドメイン反
転構造を有する光波長変換素子を前述のようにレーザ共
振器内に配置すれば、共振器内部損失が低く抑えられ
て、効率良く第2高調波が発生するようになる。
【0021】以上説明した本発明の各方法によれば、1
次周期のドメイン反転構造を形成した後に例えばチャン
ネル光導波路を形成して、光導波路とドメイン反転領域
との相互作用長を十分に長く取ることができる。それに
より、レーザダイオード等を基本波光源とする高効率の
導波路型光波長変換素子を得ることが可能となる。さら
に本方法によれば、ドメイン反転部を極めて深く形成す
ることができるから、レーザダイオード励起固体レーザ
に組み込む光波長変換素子や、あるいは外部共振器型の
バルク結晶型光波長変換素子を形成することも可能とな
る。
【0022】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。まず図1を参照して、本発明の第1実
施例について説明する。この図1中、1は非線形光学効
果を有する強誘電体であるMgO−LiNbOの基
板である。この基板1は単分極化処理がなされて厚さ0.
5 mmに形成され、最も大きい非線形光学定数d33
有効に利用できるようにz面で光学研磨されている。こ
の基板1の−z面1a上に金属Taをスパッタして厚さ
50nmのTa薄膜を形成した後、フォトリソグラフィー
とドライエッチングにより、同図(a)に示されるよう
なTaマスク2の周期パターンを形成する。このパター
ンの周期Λは、MgO−LiNbOの屈折率の波長分
散を考慮し、基板1のx方向に沿って880 nm近辺で1
次の周期となるように4μmとした。
【0023】次に上記基板1に対して、ピロリン酸中で
230 ℃×15分間のプロトン交換処理を行ない、同図
(b)に示されるような厚み0.5 μmの周期プロトン交
換部3を形成する。このプロトン交換後、Taマスク2
はNaOHとHの混合エッチング液で除去す
る。
【0024】さらに、後述の電場印加をする際の電位を
均一にするため、基板裏面の+z面1bに金属Pt5を
EB蒸着する。このようにして作成したサンプルを、同
図(c)に示すようにアース7に接続されたヒーター6
で温度200 ℃に加熱し、それとともに該サンプルにコロ
ナ帯電により電場を印加した。この際、コロナワイヤー
4と基板1との距離は10mmに設定し、高圧電源8から
このコロナワイヤー4を介して−5kVの電圧を10分間
印加した。以上の処理後、+z面1bに蒸着した金属P
t5を除去し、y面を切断、研磨した後、HFとHNO
とが1:2に混合されてなるエッチング液を用いて
選択エッチングを行なった。
【0025】この基板1の断面(y面)を観察したとこ
ろ、同図(d)に示すようにプロトン交換部3が形成さ
れていた箇所において、Λ=4μmの周期で−z面から
+z面まで貫通する周期ドメイン反転部9が形成されて
いるのが確認された。なおこの図1(d)の矢印10は、
分極の方向を示している。
【0026】なおこの後にチャンネル導波路を形成する
場合には、プロトン交換した領域の屈折率変化が導波路
の伝搬損失に影響するので、屈折率を均一化してこの影
響を回避するために、例えば400 ℃で4時間アニール処
理を行なう。
【0027】次に本発明の第2実施例を説明する。本実
施例において強誘電体としては、例えば第1実施例のも
のと同様のMgO−LiNbO基板が用いられる。
まずこの基板の+z面上にフォトリソグラフィーにより
第1実施例と同様の周期のマスクパターンを形成する。
次に金属Tiをスパッタして65nmの厚さのTi薄膜を
形成した後、リフトオフによりTiの周期パターンを形
成する。次にウエット酸素雰囲気中で1035℃×10時間の
Ti拡散処理を行ない、周期的なTi拡散部を形成す
る。
【0028】その後、第1実施例と同様にサンプルを加
熱しながらコロナ帯電をすることにより、上記のTi拡
散部を周期ドメイン反転部とした。y面の断面を観察し
たところ、この場合もドメイン反転部が、基板を貫通す
る状態に深く形成されていることが確認された。
【0029】次に本発明の第3実施例を説明する。本実
施例においても強誘電体としては、第1実施例のものと
同様のMgO−LiNbO基板が用いられる。まず
この基板の+z面上にSiOをスパッタして、厚さ
が100 nmのSiO薄膜を形成する。その後、フォ
トリソグラフィーとドライエッチングにより、第1実施
例と同様の周期のSiOマスクパターンを形成す
る。次に1100℃の酸素雰囲気中で熱処理することによ
り、周期的なLiの外拡散部を形成する。
【0030】その後第1実施例と同様にPtを蒸着後、
サンプルを加熱処理しながらコロナ帯電をすることによ
り、上記のLi外拡散部を周期ドメイン反転部とした。
y面の断面を観察したところ、この場合もドメイン反転
部が、基板を貫通する状態に深く形成されていることが
確認された。
【0031】なお電場印加方法としては、以上説明した
第1、2および3実施例における方法の他、図2に示す
ように基板1の−z面1a、+z面1bの双方に電極と
して金属Pt5を蒸着し、これらの電極を介して電源11
から直流電圧、あるいはパルス電圧を印加する方法を採
用してもよい。なおこの図2において、図1中の要素と
同等のものには同番号を付してあり、それらについての
重複した説明は省略する(以下、同様)。また強誘電体
材料としては、上述のMgO−LiNbO以外に、L
iTaO、LiNbO等を用いることもでき
る。
【0032】以上説明した本発明による強誘電体のドメ
イン反転構造形成方法においては、プロトン交換、Ti
拡散、あるいはLiの外拡散を行なうことにより、強誘
電体のバルク結晶に対してキュリー点温度および電気伝
導度等が変化し、さらに電場を印加しながら熱処理をす
ることにより、選択的に極めて深いドメイン反転部が形
成されるものと考えられる。
【0033】次に、第1実施例で作成された1次の周期
ドメイン反転構造を用いた導波路型光波長変換素子につ
いて説明する。図3にこの導波路型光波長変換素子の概
略構成を示す。第1実施例の通りにして基板1に周期ド
メイン反転部9を形成した後、x方向に光が伝搬するよ
うにチャンネル導波路12を形成する。このチャンネル導
波路12は、以下の通りにして形成する。基板1の−z面
上に金属Taをスパッタして厚さ50nmのTa薄膜を形
成した後、フォトリソグラフィーとドライエッチングに
より幅4μmのマスクパターンを形成する。次に上記基
板1に対して、ピロリン酸中で230 ℃×15分間プロトン
交換処理を行ない、TaマスクをNaOHとH
の混合エッチング液で除去した後、300 ℃で5分間
アニールし、チャンネル導波路12を作成する。最後に、
こうして作成したチャンネル導波路型光波長変換素子20
の入力端20aおよび出力端20bをエッジ研磨する。
【0034】以上のようにして作成した導波路型光波長
変換素子20に、基本波として波長λのレーザ光を入力端
20aから入射させると、導波−導波モードの位相整合が
取られて、出力端20bから波長λ/2の第2高調波を効
率良く出射させることができる。
【0035】一例として、基本波光源にレーザダイオー
ドを用いた場合について、図4を参照して説明する。レ
ーザダイオード13から出射した基本波としてのレーザビ
ーム14(波長=880 nm)はコリメートレンズ15によっ
て平行光化された後、λ/2板16でチャンネル導波路12
のz軸方向に偏光方向を合わせ、集光レンズ17により集
光されてチャンネル導波路12の端面12aにおいて収束す
る。それにより基本波14はチャンネル導波路12内に入射
し、そこを導波する。
【0036】導波モードで進行する基本波14は、導波路
12中の周期ドメイン反転領域で位相整合して第2高調波
18に波長変換される。この第2高調波18もチャンネル導
波路12を導波モードで伝搬し、出力端20bから効率良く
出射する。出力された第2高調波18の偏光方向もz軸方
向であるので、MgO−LiNbOの最も大きい非
線形光学定数d33が利用されていることになる。ここ
で、レーザダイオード13の出力が100 mW、導波路型光
波長変換素子20の基本波との相互作用長が10mmのと
き、第2高調波出力は12mWであった。
【0037】なお本素子20は、0.5 mm厚の基板1を貫
通する周期ドメイン反転構造が形成されているから、バ
ルク結晶型光波長変換素子として用いることも可能であ
る。したがって、例えば1064nmで発振するYAG、Y
VO、LNP等のレーザ結晶を用いたレーザダイオ
ード励起固体レーザの共振器内に従来から配置されてい
る光波長変換用KTPを、この光波長変換素子20に置き
換えることもできる。KTPの非線形光学定数7pm/
Vに対して、MgO−LiNbOの実効非線形光学
定数は25pm/V程度であるから、この光波長変換素子
20を採用することにより、大幅に波長変換効率を高める
ことができる。
【0038】またKTPの場合には、TYPEIIの位相
整合が取られるため、基本波の偏光が変化して温度や結
晶長により第2高調波出力が変動する問題が生じ得る
が、上記の光波長変換素子20を用いる場合にはTYPE
Iの位相整合が取られるため、このような問題も解決可
能となる。
【0039】さらには、本発明方法により周期ドメイン
反転構造を形成したバルク結晶をリング共振器に研磨す
ることにより、外部共振器型の光波長変換素子を作成す
ることもできる。そうする場合、ドメイン反転周期を任
意に選ぶことにより、紫外以上の波長領域の第2高調波
を自由に得ることが可能である。
【0040】ここで、以下の実施例に関連する、本発明
外の第1の参考例について説明する。図5は、この第1
の参考例としての方法によってドメイン反転構造を形成
する工程を示している。この図5において、31は非線形
光学効果を有する強誘電体であるLiNbOの基板
である。このLiNbO基板31は公知の方法により
予め単分極化処理がなされたもので、一例として厚さ0.
5 mmに形成され、その最も大きい非線形光学材料定数
33が有効に利用できるように、z面で光学研磨され
たz板が使用されている。そして同図(a)に示すよう
に、この基板31の+z面31aに、所定ピッチで並ぶ金属
マスク32を公知のフォトリソ法によって設ける。この金
属マスク32は例えばAuからなり、厚さ1μmに形成さ
れる。なお図5の矢印10は、基板31の分極の方向を示し
ている。
【0041】次にこのLiNbO基板31に、金属マ
スク32側からMg 2+イオン33を全面的に照射する。こ
のときのイオン加速電圧は例えば100 keV、ドーズ量
は1×1015とする。この処理により基板31には、金属
マスク32が設けられていない部分からMg 2+イオン33
が注入される。その後金属マスク32は除去される。以上
の処理により基板31には、同図(b)に示すように、基
板厚さ方向に延び、所定周期Λで繰り返すパターンのイ
オン注入部34が形成される。このイオン注入部34におい
ては、電気伝導率がその他の部分よりも上昇する。なお
同図中の35は、イオン注入がなされていない部分であ
る。
【0042】次に同図(c)に示すように、基板31の+
z面31aおよび−z面31bにそれぞれCrからなる金属
電極36、37を設け、これらの金属電極36、37を介して直
流電源38により基板31に全面的に電場を加える。この際
の電場は例えば1000V/mmとし、印加時間は10分間と
する。またこのとき基板31の温度は、そのキュリー点よ
りも低い200 ℃とする。
【0043】この電場印加により、電気伝導率が上昇し
ているイオン注入部34では分極の向きが反転するが、電
気伝導率が比較的低いままに保たれている部分35では分
極の向きは反転しない。なおこのイオン注入部34は電場
の向きに沿って成長し、最終的には、基板31を貫通する
まで十分深く成長する。したがって、このイオン注入部
34とその他の部分35とは、基板31の深さ(厚さ)方向の
長い領域に亘って互いに明確に区別して形成されること
になる。それにより基板31には、同図(d)に示すよう
に基板裏まで貫通し、所定周期Λで繰り返すパターンの
ドメイン反転部39が制御性良く形成される。ここで上記
周期Λは、LiNbOの屈折率の波長分散を考慮し
て、基板31のx方向に沿って880 nm近辺で1次の周期
となるように4μmとした。
【0044】次に、上記方法で周期ドメイン反転構造が
形成された基板31から光波長変換素子を作成した場合に
ついて説明する。基板31のx面および−x面を研磨して
それぞれ光通過面40a、40bとすることにより、図6に
示すようなバルク結晶型の光波長変換素子40が得られ
る。この周期ドメイン反転構造を有するバルク結晶型光
波長変換素子40を、同図に示すレーザダイオード励起Y
AGレーザの共振器内に配置した。
【0045】このレーザダイオード励起YAGレーザ
は、波長809 nmのポンピング光としてのレーザビーム
43を発するレーザダイオード44と、発散光状態のレーザ
ビーム43を収束させる集光レンズ45と、Nd(ネオジウ
ム)がドーピングされたレーザ媒質であって上記レーザ
ビーム43の収束位置に配されたYAG結晶46と、このY
AG結晶46の前方側(図中右方)に配された共振器ミラ
ー47とからなる。光波長変換素子40は結晶長が1mmと
され、この共振器ミラー47とYAG結晶46との間に配置
されている。
【0046】YAG結晶46は波長809 nmのレーザビー
ム43により励起されて、波長946 nmのレーザビーム48
を発する。この固体レーザビーム48は、所定のコーティ
ングが施されたYAG結晶端面46aと共振器ミラー47の
ミラー面47aとの間で共振し、光波長変換素子40に入射
して波長が1/2すなわち473 nmの第2高調波49に変
換される。基本波としての固体レーザビーム48と第2高
調波49は、周期ドメイン反転領域において位相整合(い
わゆる疑似位相整合)し、ほぼこの第2高調波49のみが
共振器ミラー47から出射する。
【0047】本例においては、レーザダイオード44の出
力が200 mWのとき、1mWと高出力の第2高調波49が
得られた。
【0048】次に、本発明の第4実施例について説明す
る。図1に示すようなMgO−LiNbO基板1
に、第1実施例と同様にして周期ドメイン反転部9を形
成した。なお、このときの周期は、YAGの946 nm近
傍で1次周期となるように4.6μmとした。次いでこの
基板1を、MgO−LiNbOのキュリー点(1210
℃)より低い600 ℃で3時間、空気中で熱処理した。こ
のようにキュリー点未満の温度で熱処理を行なえば、電
場印加により所定の向きに設定された分極方向が、この
熱処理により変化してしまうことはない。
【0049】以上の熱処理の前と後において基板1を、
研磨したx面から偏光顕微鏡で観察した。偏光顕微鏡下
においては、基板1の屈折率が局部的に変化せず均一で
あれば、消光位において全面が消光して暗くなる。熱処
理前の基板1を観察した際は、プロトン交換部を核とし
たドメイン反転部9(図1参照)が消光位において消光
せず、明らかに高電場印加で分極反転した部分が歪みに
より屈折率変化していることが認められた。それに対し
て、熱処理後の基板1を観察した際は消光位において全
面が消光し、ドメイン反転部9の局部的屈折率変化が無
くなって屈折率が均一化されていることが確認された。
このようにして偏光顕微鏡観察により、上記熱処理の効
果を確認することができる。
【0050】上記第4実施例の方法で周期ドメイン反転
構造が形成された基板1から、結晶長=1mmのバルク
結晶型の光波長変換素子を作成し、それを図6に示すよ
うなレーザダイオード励起YAGレーザの共振器内に配
置した。この場合、レーザダイオード44の出力が200 m
Wのとき、10mWの出力の第2高調波49が得られた。そ
してこの第2高調波49は、散乱光や迷光の無いきれいな
プロファイルを有するものである。それに対して、前述
の熱処理を行なわないで、それ以外は上記と同様にして
作成した光波長変換素子を上記レーザダイオード励起Y
AGレーザの共振器内に配置して第2高調波出力を測定
したところ、レーザダイオード44の出力が200 mWのと
き、1mWであった。以上の通り、光波長変換素子を固
体レーザの共振器内に配置する際、前述の熱処理のため
に共振器内部損失が低減して、波長変換効率が向上する
ことが実証された。
【0051】次に本発明の第5実施例について説明す
る。MgO−LiNbO基板1に、第2実施例と同
様にして周期ドメイン反転部9を形成した。次いでこの
基板1に、第4実施例におけるのと同様の熱処理を施し
た。
【0052】上記第5実施例の方法で周期ドメイン反転
構造が形成された基板1から、結晶長=1mmのバルク
結晶型の光波長変換素子を作成し、それを図6に示すよ
うなレーザダイオード励起YAGレーザの共振器内に配
置した。この場合、レーザダイオード44の出力が200 m
Wのとき、10mWの出力の第2高調波49が得られた。そ
れに対して、上述の熱処理を行なわないで、それ以外は
上記と同様にして作成した光波長変換素子を上記レーザ
ダイオード励起YAGレーザの共振器内に配置して第2
高調波出力を測定したところ、レーザダイオード44の出
力が200 mWのとき、1mWであった。
【0053】次に本発明の第6実施例について説明す
る。MgO−LiNbO基板1に、第3実施例と同
様にして周期ドメイン反転部9を形成した。次いでこの
基板1に、第4実施例におけるのと同様の熱処理を施し
た。
【0054】上記第6実施例の方法で周期ドメイン反転
構造が形成された基板1から、結晶長=1mmのバルク
結晶型の光波長変換素子を作成し、それを図6に示すよ
うなレーザダイオード励起YAGレーザの共振器内に配
置した。この場合、レーザダイオード44の出力が200 m
Wのとき、10mWの出力の第2高調波49が得られた。そ
れに対して、上述の熱処理を行なわないで、それ以外は
上記と同様にして作成した光波長変換素子を上記レーザ
ダイオード励起YAGレーザの共振器内に配置して第2
高調波出力を測定したところ、レーザダイオード44の出
力が200 mWのとき、1mWであった。
【0055】次に、上記熱処理の好ましい温度範囲につ
いて説明する。ここでまず、熱処理の効果を確認するた
めの第2の参考例について説明する。図5に示すような
LiNbO基板31に、前記第1の参考例と同様にし
て周期ドメイン反転部39を形成した。次いでこの基板31
に、LiNbOのキュリー点(1130℃)より低い60
0 ℃で3時間、空気中で熱処理した。
【0056】上記の方法で周期ドメイン反転構造が形成
された基板31から、結晶長=1mmのバルク結晶型の光
波長変換素子を作成し、それを図6に示すようなレーザ
ダイオード励起YAGレーザの共振器内に配置した。こ
の場合、レーザダイオード44の出力が200 mWのとき、
10mWの出力の第2高調波49が得られた。それに対し
て、上述の熱処理を行なわないで、それ以外は上記と同
様にして作成した光波長変換素子を上記レーザダイオー
ド励起YAGレーザの共振器内に配置して第2高調波出
力を測定したところ、レーザダイオード44の出力が200
mWのとき、1mWであった。
【0057】次に、熱処理の好ましい温度範囲について
説明する。サンプルとしてLiNbO結晶を複数用
意し、これらの各結晶に、前記第2の参考例におけるの
と同様の方法によりドメイン反転構造を形成した。次に
これらのLiNbO結晶に対して、そのキュリー点
1130℃よりも低い100 〜1000℃の範囲内で適宜温度を変
えて、前述の熱処理を施した。なおこのときの昇温速度
は30℃/分、温度保持時間は2時間、そして降温は自然
冷却とした。
【0058】なお、上記サンプルとしてのLiNb
結晶に対しては、本発明外の方法によって周期ドメ
イン反転部を形成したが、熱処理は周期ドメイン反転部
を形成した後になされるものであるから、本発明の方法
で周期ドメイン反転部を形成する場合も、熱処理による
波長変換効率向上の効果は上記と同様に得られると考え
られる。
【0059】以上のようにそれぞれ異なる温度で熱処理
された各サンプルを偏光顕微鏡で観察したところ、いず
れにおいてもドメイン反転部の局部的屈折率変化が無く
なり、屈折率が均一化されていることが確認された。
【0060】その一方、これらの各サンプルから、前述
と同様にしてバルク結晶型光波長変換素子を形成した。
そしてそれらの光波長変換素子の各々を、前述と同様に
してレーザダイオード励起YAGレーザの共振器内に配
置した。熱処理温度Tを 100℃≦T≦ 700℃の範囲内に
設定したサンプルについては、青色光である第2高調波
の発生が確認され、レーザダイオードの出力が200 mW
のとき10mWの出力の第2高調波が得られた。しかし、
熱処理温度Tを 700℃<T≦1000℃の範囲内に設定した
サンプルについては、第2高調波の発生が確認されなか
った。第2高調波の発生が確認されなかったサンプルに
ついて、エッチングによりドメイン反転部の形状を観察
したところ、周期ドメイン反転構造は全く確認されず、
熱処理によりドメイン反転部の分極方向が変化してしま
ったことが明らかになった。
【0061】なお 100℃未満の温度で熱処理した場合に
は、上記の偏光顕微鏡観察により、ドメイン反転部の局
部的屈折率変化(屈折率段差)が無くなっていないこと
が確認された。そして、そのサンプルを上記のようにレ
ーザダイオード励起YAGレーザの共振器内に配置した
ところ、青色光である第2高調波の発生は確認された
が、レーザダイオードの出力200 mWに対して1.0 mW
の出力の第2高調波しか得られなかった。これは、屈折
率段差に起因する基本波の散乱により内部ロスが増加し
たためである。これらの結果より、100 ℃未満では熱処
理の効果が無いことが明らかである。
【0062】以上により、LiNbOに対してキュ
リー点未満の温度の熱処理を適用する場合は、熱処理温
度Tを 100℃≦T≦ 700℃の範囲内に設定するのがよい
と言える。
【0063】一方、キュリー点が 610℃であるLiTa
についてもサンプルを複数用意し、これらの各結
晶に、前記第22実施例におけるのと同様の方法によりド
メイン反転構造を形成した。熱処理温度範囲は、キュリ
ー点 610℃よりも低い100 〜600 ℃の範囲とした。この
ときの昇温速度は30℃/分、温度保持時間は2時間、そ
して降温は自然冷却とした。
【0064】以上のようにそれぞれ異なる温度で熱処理
された各サンプルを偏光顕微鏡で観察したところ、いず
れにおいてもドメイン反転部の局部的屈折率変化が無く
なり、屈折率が均一化されていることが確認された。
【0065】その一方、これらの各サンプルから、前述
と同様にしてバルク結晶型光波長変換素子を形成した。
そしてそれらの光波長変換素子の各々を、前述と同様に
してレーザダイオード励起YAGレーザの共振器内に配
置した。熱処理温度Tを 100℃≦T≦ 600℃の範囲内に
設定したサンプルについては、青色光である第2高調波
の発生が確認され、レーザダイオードの出力が200 mW
のとき10mWの出力の第2高調波が得られた。しかし、
熱処理温度Tを 600℃<T≦610 ℃の範囲内に設定した
サンプルについては、第2高調波の発生が確認されなか
った。
【0066】なお 100℃未満の温度で熱処理した場合に
は、上記の偏光顕微鏡観察により、ドメイン反転部の局
部的屈折率変化(屈折率段差)が無くなっていないこと
が確認された。そして、そのサンプルを上記のようにレ
ーザダイオード励起YAGレーザの共振器内に配置した
ところ、青色光である第2高調波の発生は確認された
が、レーザダイオードの出力200 mWに対して1.0 mW
の出力の第2高調波しか得られなかった。これは、屈折
率段差に起因する基本波の散乱により内部ロスが増加し
たためである。これらの結果より、100 ℃未満では熱処
理の効果が無いことが明らかである。
【0067】以上により、LiTaOに対してキュ
リー点未満の温度の熱処理を適用する場合は、熱処理温
度Tを 100℃≦T≦ 600℃の範囲内に設定するのがよい
と言える。
【0068】なお本発明によりドメイン反転構造が形成
される強誘電体は、適当な研磨、コーティングを施して
リング共振器の要素とすることにより、外部共振器型レ
ーザの光波長変換素子として適用することもできる。そ
のようにする場合も、レーザダイオード励起固体レーザ
に適用する場合と同様の作用、効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の方法により周期ドメイン
反転構造を形成する様子を示す概略図
【図2】電場印加手段の一例を示す概略図
【図3】周期ドメイン反転構造を有する導波路型光波長
変換素子の概略斜視図
【図4】図3の光波長変換素子の使用状態を示す概略側
面図
【図5】本発明に対する参考例の方法により周期ドメイ
ン反転構造を形成する様子を示す概略図
【図6】上記参考例の方法によりドメイン反転構造が形
成された光波長変換素子を備えた固体レーザの側面図
【符号の説明】
1 MgO−LiNbO単分極化基板(z板) 2 Taマスクパターン 3 プロトン交換部 4 コロナワイヤー 5 金属Pt電極 6 ヒーター 7 アース 8、11 電源 9、39 ドメイン反転部 12 チャンネル導波路 13 レーザダイオード 14 レーザビーム(基本波) 15 コリメートレンズ 16 λ/2板 17 集光レンズ 18 第2高調波 20 導波路型光波長変換素子 31 LiNbO基板 32 金属マスク 33 Mg 2+イオン 34 イオン注入部 35 イオン注入されない部分 36、37 金属電極 38 直流電源 40 バルク結晶型光波長変換素子 43 レーザビーム(ポンピング光) 44 レーザダイオード 45 集光レンズ 46 YAG結晶 47 共振器ミラー 48 固体レーザビーム(基本波) 49 第2高調波
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−287141(JP,A) 特開 平4−3128(JP,A) 特開 平4−264534(JP,A) 特表 平4−507299(JP,A) 国際公開90/09094(WO,A1) 1991年(平成3年)秋季第52回応用物 理学会学術講演会予稿集第3分冊pp. 1036 講演番号11p−ZN−6 遠藤弘 明 他 電子情報通信学会技術研究報告 Vo l.87,No.177,pp.17−22(U S87−37)(1987)中村主良、安藤晴 康、細矢雅彦、清水洋 1990年電子情報通信学会春季全国大会 講演論文集第4分冊 4−280頁 水内 公典 他 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/37

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単分極化された非線形光学効果を有する強
    誘電体基板に、所定パターンのプロトン交換部を形成し
    た後、このプロトン交換部を加熱した状態で、該プロト
    ン交換部の前記パターンが表れている基板の表面に対し
    て全面的にコロナ帯電法により電場を印加して、該基板
    を貫通するように局部的なドメイン反転部を形成するこ
    とを特徴とする強誘電体のドメイン反転構造形成方法。
  2. 【請求項2】単分極化された非線形光学効果を有する強
    誘電体基板に、所定パターンのTi拡散部を形成した
    後、このTi拡散部を加熱した状態で、該Ti拡散部の
    前記パターンが表れている基板の表面に対して全面的
    コロナ帯電法により電場を印加して、該基板を貫通する
    ように局部的なドメイン反転部を形成することを特徴と
    する強誘電体のドメイン反転構造形成方法。
  3. 【請求項3】単分極化された非線形光学効果を有する強
    誘電体基板に、所定パターンの外拡散部を形成した後、
    この外拡散部を加熱した状態で、該外拡散部の前記パタ
    ーンが表れている基板の表面に対して全面的にコロナ帯
    電法により電場を印加して、該基板を貫通するように
    部的なドメイン反転部を形成することを特徴とする強誘
    電体のドメイン反転構造形成方法。
  4. 【請求項4】単分極化された非線形光学効果を有する強
    誘電体基板に、所定パターンのTi拡散部を形成した
    後、このTi拡散部を加熱した状態で、該Ti拡散部の
    前記パターンが表れている基板の表面に対して全面的
    に、該基板の表面に形成された電極を介して直流電圧あ
    るいはパルス電圧を印加して、該基板を貫通するように
    局部的なドメイン反転部を形成することを特徴とする強
    誘電体のドメイン反転構造形成方法。
  5. 【請求項5】単分極化された非線形光学効果を有する強
    誘電体基板に、所定パターンの外拡散部を形成した後、
    この外拡散部を加熱した状態で、該外拡散部の前記パタ
    ーンが表れている基板の表面に対して全面的に、該基板
    の表面に形成された電極を介して直流電圧あるいはパル
    ス電圧を印加して、該基板を貫通するように局部的なド
    メイン反転部を形成することを特徴とする強誘電体のド
    メイン反転構造形成方法。
  6. 【請求項6】前記強誘電体基板がMgO−LiNb
    (1−X)(0≦x≦1)基板であることを特徴
    とする請求項1からいずれか1項記載の強誘電体のド
    メイン反転構造形成方法。
  7. 【請求項7】前記強誘電体基板がLiNbTa
    (1−X)(0≦x≦1)基板であることを特徴と
    する請求項1からいずれか1項記載の強誘電体のドメ
    イン反転構造形成方法。
  8. 【請求項8】前記強誘電体基板がLiNbO基板あ
    るいはMgO−LiNbO基板であり、この強誘電
    体基板に局部的なドメイン反転部を形成した後、該基板
    を100 〜700 ℃の温度で熱処理することを特徴とする請
    求項1からいずれか1項記載の強誘電体のドメイン反
    転構造形成方法。
  9. 【請求項9】前記強誘電体基板がLiTaO基板で
    あり、この強誘電体基板に局部的なドメイン反転部を形
    成した後、該基板を100 〜600 ℃の温度で熱処理するこ
    とを特徴とする請求項1からいずれか1項記載の強誘
    電体のドメイン反転構造形成方法。
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