JPH05204189A - 静電潜像現像用キャリア - Google Patents

静電潜像現像用キャリア

Info

Publication number
JPH05204189A
JPH05204189A JP4037322A JP3732292A JPH05204189A JP H05204189 A JPH05204189 A JP H05204189A JP 4037322 A JP4037322 A JP 4037322A JP 3732292 A JP3732292 A JP 3732292A JP H05204189 A JPH05204189 A JP H05204189A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
coupling agent
image
toner
coating layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4037322A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3286849B2 (ja
Inventor
Masanori Suzuki
政則 鈴木
Fumihiro Sasaki
文浩 佐々木
Toshiki Minamitani
俊樹 南谷
Masami Tomita
正実 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP03732292A priority Critical patent/JP3286849B2/ja
Publication of JPH05204189A publication Critical patent/JPH05204189A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3286849B2 publication Critical patent/JP3286849B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 導電性微粉末とシランカップリング剤を含有
したシリコーン樹脂被覆層を有し、更に該シランカップ
リング剤の濃度が、シリコーン樹脂被覆層の厚さ方向に
対して、濃度勾配を有する静電潜像現像用キャリア。 【効果】 本発明の電子写真用現像用キャリアは、前記
構成からなるので、連続複写後も初期画像と同等の品質
を示す画像が得られ、安定した摩擦帯電性が得られ、鮮
明なコピー画像が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電印刷
法などに用いられる静電潜像用現像剤、特に静電潜像現
像用キャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】従来からキャリア粒子とトナー粒子との
混合物からなるいわゆる二成分系乾式現像剤はよく知ら
れている。この二成分系乾式現像剤は、比較的大きな粒
子表面上に微小なトナー粒子が、両粒子の摩擦により発
生した電気力により保持されており、静電潜像に近接す
ると静電潜像が形成する電界によるトナー粒子に対する
潜像方向への吸引力が、トナー粒子とキャリア粒子間の
結合力に打ち勝って、トナー粒子は静電潜像上に吸着付
着されて静電潜像が可視化されるものである。そして、
現像剤は現像によって消費されたトナーを補充しながら
反復使用される。
【0003】一般的に、二成分系現像剤用キャリア材料
として広く使用されているのがマグネタイト、フェライ
トなどの金属酸化物であり、鉄粉キャリアなどに比べて
見かけ密度が小さく現像剤として軽量化が可能であるた
め、現像器内において現像剤を撹拌する場合その撹拌抵
抗が小さくなるという利点を有している。更に鉄粉キャ
リアに比べて磁気特性上、残留磁束密度が低く、また抗
磁力も小さく、結果的にヒステリシスループの面積が小
さい特徴を有し、磁化反転及び磁化履歴に対して常に初
期特性を保持する特性を有している。またマグネタイ
ト、フェライトなどは酸化物であるため化学的に安定で
あり、複写機内で発生するオゾン、NOx等による化学
変化が起きにくい。
【0004】しかしながら、このようなフェライト、マ
グネタイト等の酸化物キャリアも、高速現像や多数枚複
写による現像剤粒子間の衝突、または現像剤粒子と現像
機械との衝突等の機械的衝突、またはこれらの作用によ
る発熱でキャリア表面上にトナー膜が形成される、いわ
ゆるスペント化が生じ、キャリアの帯電特性が使用時間
とともに低下し、トナー飛散、地かぶり等が発生すると
いう欠点があった。
【0005】このようなスペント化を防止するために、
従来から核体粒子表面に種々の樹脂を被覆する方法が提
案されているが、未だに満足のゆくものは得られていな
い。例えばスチレン−メタクリレート共重合体、スチレ
ン重合体等の樹脂で被覆されたキャリアは、帯電特性は
優れているが、表面の臨界表面張力が比較的高く、繰り
返し複写するうちにやはりスペント化が起こるため現像
剤としての寿命があまり長くなかった。また、四フッ化
エチレン重合体を被覆したキャリアはトナーのスペント
化は起きにくいが、四フッ化エチレン重合体が摩擦帯電
系列上最も負側に位置していることからトナーを負極性
に帯電しようとする場合には用いることができない。
【0006】これに対して、キャリア表面をシリコーン
のような低表面エネルギーを有する材料で被覆する方法
が考え出されているが、このような樹脂被覆を施したキ
ャリアについても以下に述べる二つの欠点が見られた。
第1の欠点は、キャリアの電気抵抗が高いために現像剤
として用いた場合、エッジ現像や電荷の蓄積減少によっ
て画像品質が劣るというものであった。また、第2の欠
点は、高速現像や多数枚複写による現像剤粒子間の摩
擦、または現像剤粒子と現像機械との摩擦等の機械的摩
擦により、使用時間とともにキャリアのコート膜が摩耗
し、帯電特性が低下するというものであった。
【0007】この被覆キャリアの前者の欠点に関して
は、被覆層に導電性物質を分散させることにより改良す
ることができる。即ち、キャリアにある程度の導電性が
与えられるとキャリアが現像電極として作用し、現像電
極と現像される感光体の表面が非常に密接した状態で現
像が行われるために、線部はいうまでもなく大面積の黒
部であっても原稿どおり忠実に再現される。
【0008】従来、このような導電性材料としてはカー
ボン、酸化スズ等が用いられているが、このような導電
性材料をキャリアの被覆層に分散させた場合次のような
欠点が生じた。
【0009】一般に、トナーとキャリアは両者が接触す
ることにより帯電する。この場合、キャリアの電気抵抗
が小さくなるとトナーに発生した電荷はキャリアを通し
て減衰してしまい帯電量を維持できない。また、経時の
使用により導電性材料が被覆層から離脱してしまい帯電
量が変化してしまうという欠点があった。この欠点を解
決するために、特開昭62−182759では、カーボ
ンをアミノシラン、アミノ変性シリコンオイル等で処理
することによって改良しているが、処理工程が増えるた
めにコストが高くなることが問題であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、地汚
れやトナー飛散がなく、エッジ現像や電荷の蓄積現像に
よって画像品質の劣化がなく、連続使用時においても被
覆層の剥がれ・導電性微粉末の離脱がないため摩擦帯電
が安定で、初期画像と同等の忠実度の高い画像の得られ
る負帯電静電潜梅現像用キャリアを提供することであ
る。更に、他の目的は連続使用時においてキャリア被覆
層が摩耗しても帯電特性の低下がないため摩擦帯電が安
定で、初期画像と同等の忠実度の高い画像が得られる静
電潜像現像用キャリアを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、シリコーン樹脂被覆層を有する電子写真用
キャリアにおいて、導電性微粉末とシランカップリング
剤を含有するシリコーン樹脂被覆層を有し、さらにシラ
ンカップリング剤を、シリコーン樹脂被覆層の厚さ方向
に対して、濃度勾配を設けることで上記問題が解決する
ことを見出した。すなわち、本発明によれば、導電性微
粉末とシランカップリング剤を含有したシリコーン樹脂
被覆層を有し、更に該シランカップリング剤の濃度が、
シリコーン樹脂被覆層の厚さ方向に対して、濃度勾配を
有することを特徴とする静電潜像現像用キャリアが提供
される。
【0012】また本発明において、前記導電性微粉末と
してカーボンブラックを用いることにより、耐久性があ
り、エッジ現像や電荷の蓄積現像によって画像品質の劣
化がなく、経時使用においても安定した摩擦帯電付与性
を発揮する電子写真用2成分系現像用キャリアが得られ
る。
【0013】また本発明において、前記該シランカップ
リング剤としてアミノ基を有するアミノシランカップリ
ング剤であることにより、耐久性があり、エッジ現像や
電荷の蓄積現像によって画像品質の劣化がなく、経時使
用においても安定した負極性の摩擦帯電付与性を発揮す
る電子写真用2成分系現像用キャリアが得られた。
【0014】更に、前記該シランカップリング剤がエポ
キシ基を有するアミノシランカップリング剤を用いるこ
とにより、耐久性があり、エッジ現像や電荷の蓄積現像
によって画像品質の劣化がなく、経時使用においても安
定した正極性の摩擦帯電付与性を発揮する電子写真用2
成分系現像用キャリアが得られる。
【0015】すなわち、本発明は、核体粒子表面に導電
性微粉末とシランカップリング剤を含有したシリコーン
樹脂で被覆することにより、従来のシリコーン樹脂被覆
キャリアの有している利点を同様に維持し、キャリアに
導電性を付与することによりキャリアへの電荷の蓄積現
像と被覆層の剥がれ・導電性微粉末の脱離を効果的に抑
止するものである。
【0016】また、本発明はシリコーン樹脂被覆層の厚
さ方向に対して、シランカップリング剤の濃度勾配を設
けたことから、たとえキャリアコート膜が摩耗しても、
シランカップリング剤が表面に露出するため、そのシラ
ンカップリング剤が有する極性に支配される部分がキャ
リア表面で増えることで、トナーを所望の帯電量に帯電
させることができる。
【0017】また特に、正極性基を有するアミノシラン
カップリング剤を用いた場合、膜の摩耗に従ってキャリ
アの正帯電特性が上昇し、トナーを負に帯電させやすい
という利点があり、所望の帯電量を持った負帯電トナー
を得るのにより好都合である。
【0018】更に、負極性基を有するエポキシシランカ
ップリング剤を用いた場合、膜の摩耗に従ってキャリア
の負帯電特性が上昇し、トナーを正に帯電させやすいと
いう利点があり、所望の帯電量を持った正帯電トナーを
得るのにより好都合である。
【0019】また本発明においては、所望の安定した負
帯電性トナーを得るのに、シリコーン樹脂被覆層の厚さ
方向に対するアミノシランカップリング剤の濃度勾配の
濃度範囲を、0.5重量%〜10重量%にするとより好
都合である。
【0020】特に、所望の安定した正帯電性トナーを得
るのに、シリコーン樹脂被覆層の厚さ方向に対するエポ
キシシランカップリング剤の濃度勾配の濃度範囲を、
0.5重量%〜10重量%にするとより好都合である。
【0021】ここで、濃度が0.5重量%より小さい場
合、シランカップリング剤が有する極性に支配される部
分のキャリア表面への出合率が少ないため、特にシラン
カップリング剤添加による大きな効果は見られず、ま
た、その濃度が10重量%より大きな場合は、シランカ
ップリング剤の表面への出現率が大きすぎて、即ち帯電
付与効果が大きすぎて所望の帯電量を得ることができな
い。
【0022】本発明においてシリコーン樹脂で被覆する
キャリア核体粒子としては、従来より公知のものでよく
例えば鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属;マグネ
タイト、ヘマタイト、フェライトなどの合金や化合物;
ガラスビーズ等が挙げられる。これら核体粒子の平均粒
径は通常10〜1000μm、好ましくは30〜500
μmである。なお、シリコーン樹脂の使用量としては、
通常キャリア核体粒子に対して1〜10重量%である。
【0023】本発明で用いられるシリコーン樹脂として
は従来より知られるいずれのシリコーン樹脂であったも
よく、例えば市販品として入手できる信越シリコーン社
製KR261、KR271、KR272、KR275、
KR280、KR282、KR285、KR251、K
R155、KR220、KR201、KR204、KR
205、KR206、SA−4、ES1001、ES1
001N、ES1002T、KR3093や東レシリコ
ーン社製のSR2100、SR2101、SR210
7、SR2110、SR2108、SR2109、SR
2400、SR2410、SR2411、SH805、
SH806A、SH840等が用いられる。シリコーン
樹脂層の形成法としては、従来と同様、キャリア核体粒
子の表面に噴霧法、浸漬法等の手段でシリコーン樹脂を
塗布すればよい。
【0024】被覆層組成物はシリコーン樹脂溶液中に導
電性微粉末とシランカップリング剤を添加して適宜のミ
キサーで分散して調製される。
【0025】被覆層中に分散される導電性微粉末として
は従来より公知のカーボンブラックでよく、コンタクト
ブラック、ファーネスブラック、サーマルブラックが挙
げられる。被覆層中に分散される導電性微粉末は、0.
01〜5.0μm程度の粒径のものが好ましく、シリコ
ーン樹脂100重量部に対して0.01〜30重量部添
加されることが好ましく、さらには0.1〜20重量部
が好ましい。
【0026】シランカップリング剤としては X−Si−Rn(n:1〜3の整数) なる式で表される化合物であり、Xは有機質と反応する
官能基で、Rはアルコキシ基又は、塩素原子である。特
に、負極性を有する現像剤を得る場合には、Xにアミノ
基を有するアミノシランカップリング剤が望ましい。ま
た特に、正極性を有する現像剤を得る場合には、エポキ
シ基を有するエポキシシランカップリング剤が望まし
い。
【0027】本発明において使用されるシランカップリ
ング剤の具体的な例としては、次のような構造の化合物
が使用できる。
【0028】
【表1−(1)】
【表1−(2)】
【表1−(3)】
【0029】本発明においてシリコーン樹脂被覆層の厚
さ方向に対するシランカッフリング剤の濃度勾配の作成
方法としては、流動床型塗布装置での樹脂被覆層形成中
の樹脂被覆層形成液のシランカップリング剤濃度を徐々
に薄くすることで行う方法と、樹脂被覆形成液のシラン
カップ剤濃度を変えたものを何回かに分けて層構造に樹
脂被覆層を形成することで行う方法等が考えられるが、
特にこれらの方法に限定されるものではない。なお、部
数はすべて重量部である。
【0030】次にいくつかのシリコーン樹脂を被覆層に
有するキャリアの製造例を示す。これらは、公知の手段
により行なうことができる。
【0031】製造例1 被覆層形成液の組成 シリコン樹脂溶液 100部 カーボンブラック 3部 トルエン 100部 上記処方をホモミキサーで30分間分散して樹脂被覆層
形成液を調製した。その液に例示シランカップリング剤
(1)総計2部に樹脂被覆層形成液を、樹脂被覆層形成
中に徐々に添加することで、シランカップリング剤濃度
が徐々に薄くなるようにしたものを、平均粒径100μ
mの球状フェライト1000部の表面に流動床型塗布装
置を用いて被覆し、それをキャリアAとした。
【0032】製造例2〜18 下記表2に示す各成分とトルエン100部を混合し、ホ
モミキサーで30分間分散して被覆層形成液を調製し
た。
【表2】 キャリア処方
【0034】製造例2〜7、10〜16に関しては、上
記樹脂被覆層形成液を平均粒径100μmの球状フェラ
イト1000部の表面に流動床型塗布装置を用いて、前
述のキャリアAと同様にシランカップリング剤に樹脂被
覆層形成液を徐々に添加してシランカップリング剤濃度
を変化させて被覆層を形成し、キャリアB,C,D,
E,F,G,J,K,L,M,N,O,Pを得た。製造
例8,17に関しては、シランカップリング剤の濃度勾
配を特に付けずに前と同様に平均粒径100μmの球状
フェライト1000部の表面に流動床型塗布装置を用い
て被覆し、キャリアH,Qを得た。
【0035】製造例9,18に関しては、各々キャリア
Kと同様な樹脂被覆液の処方でシランカップリング剤が
無添加のものであり、キャリアI,Rとした。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 実施例1 ポリエステル樹脂 80部 スチレン−アクリレート共重合体 20部 カーボンブラック 8部 含金属モノアゾ染料 2部 上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分撹拌混
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
粉砕分級し、5〜20μmの粒径のトナーを得た。この
トナー2.5部に対し、シリコーンキャリアA97.5
部とをボールミルで混合し、現像剤を得た。
【0037】次に上記現像剤を当社製FT7570にセ
ットし、現像を行ったところ、鮮明な高画質が得られ、
その画像は30万枚画像出し後も変わらなかった。ま
た、トナーの帯電量をブローオフ法で測定したところ、
初期の帯電量は−27.9μC/gであり、30万枚ラ
ンニング後におけるトナーの帯電量は−25.3μC/
gと初期値とほとんど差がなかった。また、この時のキ
ャリア被覆膜の厚さは、初期から約0.1μm摩耗して
いた。
【0038】実施例2 ポリエステル樹脂 75部 スチレン−アクリレート共重合体 15部 カーボンブラック 8部 含金属モノアゾ染料 1.5部 上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分撹拌混
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
粉砕分級し、5〜20μmの粒径のトナーを得た。この
トナー2.5部に対し、シリコーンキャリアB97.5
部で実施例1と同様にして現像剤を作成し、同様な画像
出しテストを行ったところ、鮮明な高画質が得られ、そ
の画像は30万枚画像出し後も変わらなかった。
【0039】また、トナーの帯電量をブローオフ法で測
定したところ、初期の帯電量は−26.2μC/gであ
り、30万枚ランニング後におけるトナーの帯電量は−
24.6μC/gと初期値とほとんど差がなかった。ま
た、この時のキャリア被覆膜の厚さは、初期から約0.
1μm摩耗していた。
【0040】実施例3 ポリエステル樹脂 80部 スチレン−アクリレート共重合体 20部 カーボンブラック 8部 含金属モノアゾ染料 1部 上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分撹拌混
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
粉砕分級し、5〜20μmの粒径のトナーを得た。この
トナー2.5部に対し、シリコーンキャリアC97.5
部で実施例1と同様にして現像剤を作成し、同様な画像
出しテストを行ったところ、鮮明な高画質が得られ、そ
の画像は30万枚画像出し後も変わらなかった。
【0041】また、トナーの帯電量をブローオフ法で測
定したところ、初期の帯電量は−27.4μC/gであ
り、30万枚ランニング後におけるトナーの帯電量は−
27.6μC/gと初期値とほとんど差がなかった。ま
た、この時のキャリア被覆膜の厚さは、初期から約0.
1μm摩耗していた。
【0042】比較例1 実施例3において、キャリアのアミノシランカップリン
グ剤の濃度勾配を持たせていないキャリアHを用いた以
外は実施例3と同様に現像剤を得、画像テストを行った
ところ、鮮明な画像が得られた。20万枚頃から、カブ
リのある不鮮明な画像になった。また、実施例3と同様
に帯電量を測定したところ、初期の帯電量は−26.1
μC/gであったが、30万枚後には−18.3μC/
gと低下していた。また、この時のキャリア被覆膜の厚
さは、初期から約0.1μm摩耗していた。
【0043】比較例2 実施例3において、キャリアのアミノシランカップリン
グ剤を除いたキャリアIを用いたこと以外は実施例3と
同様に現像剤を得、画像テストを行った。初期画像は、
カブリのない鮮明な画像が得られたが、1万枚頃から、
カブリのある不鮮明な画像になった。また、実施例3と
同様に帯電量を測定したところ、初期の帯電量は−2
0.1μC/gであったが、3万枚後には−10.3μ
C/gと低下していた。また、10万枚後のキャリア被
覆膜の厚さは、初期から約0.2μm摩耗していた。
【0044】実施例4 ポリエステル樹脂 85部 スチレン−アクリレート共重合体 15部 脱遊離脂肪酸カルナウバワックス 3部 カーボンブラック 8部 含金属モノアゾ染料 1.5部 上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分撹拌混
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
粉砕分級し、5〜20μmの粒径のトナーを得た。この
トナー2.5部に対し、シリコーンキャリアD97.5
部で実施例1と同様にして現像剤を作成し、同様な画像
出しテストを行ったところ、鮮明な高画質が得られ、そ
の画像は30万枚画像出し後も変わらなかった。
【0045】また、トナーの帯電量をブローオフ法で測
定したところ、初期の帯電量は−28.4μC/gであ
り、30万枚ランニング後におけるトナーの帯電量は−
28.2μC/gと初期値とほとんど差がなかった。ま
た、この時のキャリア被覆膜の厚さは、初期から約0.
2μm摩耗していた。
【0046】実施例5 実施例4において、樹脂被覆層中のシランカップリング
剤の濃度勾配の濃度範囲を0.5wt%より低くしたキ
ャリアFを用いたこと以外は実施例4と同様に現像剤を
得、画像テストを行ったところ、カブリのない鮮明な画
像が得られ、その画像は10万枚画像出し後も変わらな
かった。また、実施例4と同様に帯電量を測定したとこ
ろ、初期の帯電量は−27.1μC/gであったが、1
5万枚後には、−21.0μC/gであった。
【0047】実施例6 実施例4において、樹脂被覆層中のシランカップリング
剤の濃度勾配の濃度範囲を10wt%より高くしたキャ
リアGを用いたこと以外は実施例4と同様に現像剤を
得、画像テストを行ったところ、カブリのない鮮明な画
像が得られ、その画像は10万枚画像出し後も変わらな
かった。また、実施例4と同様に帯電量を測定したとこ
ろ、初期の帯電量は−29.8μC/gであったが、3
0万枚後には、−34.3μC/gであった。
【0048】実施例7 ポリエステル樹脂 85部 スチレン−アクリレート共重合体 10部 ポリプロピレン 7部 C.I.ピクメントブルー15 3部 サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部 上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分撹拌混
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
粉砕分級し、5〜20μmの粒径の青色トナーを得た。
このトナー2.5部に対し、シリコーンキャリアE9
7.5部で実施例1と同様にして現像剤を作成し、同様
な画像出しテストを行ったところ、鮮明な高画質が得ら
れ、その画像は10万枚画像出し後も変わらなかった。
【0041】また、トナーの帯電量をブローオフ法で測
定したところ、初期の帯電量は−25.6μC/gであ
り、10万枚ランニング後におけるトナーの帯電量は−
25.1μC/gと初期値とほとんど差がなかった。ま
た、この時のキャリア被覆膜の厚さは、初期から約0.
1μm摩耗していた。
【0049】実施例8 エポキシ樹脂 93部 フタロシアニンブルー 5部 第4級アンモニウム塩 2部 上記処方の混合物を120℃の熱ロールで溶融混練した
後、冷却固化せしめ、これをジェットミルで粉砕し、分
級して5〜20μmの粒径のトナーを得た。このトナー
2.5部に対してシリコーンキャリアJ97.5部とを
ボールミルで混合し、現像剤を得た。この現像剤を、当
社製の複写機FT7570にセットし、画像テストを行
ったところ、鮮明な高画質が得られ、その画像は20万
枚画像出し後も変わらなかった。
【0050】また、トナーの帯電量をブローオフ法で測
定したところ、初期の帯電量は+26.8μC/gであ
り、20万枚ランニング後におけるトナーの帯電量は+
24.3μC/gと初期値とほとんど差がなかった。ま
た、20万枚後のキャリア被覆膜の厚さは、初期から約
0.1μm摩耗していた。
【0051】実施例9 実施例8において、エポキシカップリング剤を添加した
キャリアKを用いたこと以外は実施例8と同様に現像剤
を得、画像テストを行なったところカブリのない鮮明な
画像が得られ、その画像は20万画像出し後も変わらな
かった。
【0052】比較例3 実施例9において、キャリアのアミノシランカップリン
グ剤の濃度勾配を持たせていないキャリアQを用いた以
外は実施例9と同様に現像剤を得、画像テストを行っ
た。初期画像は、カブリのない鮮明な画像が得られた
が、30万枚頃から、カブリのある不鮮明な画像になっ
た。また、実施例9と同様に帯電量を測定したところ、
初期の帯電量は+26.1μC/gであったが、30万
枚後には+18.3μC/gと低下していた。また、こ
の時のキャリア被覆膜の厚さは、初期から約0.1μm
摩耗していた。
【0053】比較例4 実施例9において、キャリアのアミノシランカップリン
グ剤を除いたキャリアRを用いたこと以外は実施例9と
同様に現像剤を得、画像テストを行った。初期画像は、
カブリのない鮮明な画像が得られたが、1万枚頃から、
カブリのある不鮮明な画像になった。また、実施例9と
同様に帯電量を測定したところ、初期の帯電量は+2
0.1μC/gであったが、3万枚後には+10.3μ
C/gと低下していた。また、10万枚後のキャリア被
覆膜の厚さは、初期から約0.2μm摩耗していた。
【0054】実施例10 スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 88部 カーボンブラック 10部 金属錯体化合物 2部 上記処方の混合物を、実施例8と同様にして5〜20μ
mの粒径のトナーを得た。このトナー3.5部に対し、
シリコーンキャリアL96.5部とをボールミルで混合
し、現像剤を得た。次にこの現像剤を実施例8と同様
に、画像テストを行ったところ、初期の帯電量は+2
3.7μC/gであり、30万枚ランニング後における
トナーの帯電量は+22.7μC/gと初期値とほとん
ど差がなかった。また、20万枚後のキャリア被覆膜の
厚さは、初期から約0.1μm摩耗していた。
【0055】実施例11 スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 88部 カーボンブラック 10部 第4級アンモニウム塩 2部 上記処方の混合物を、実施例8と同様にして5〜20μ
mの粒径のトナーを得た。このトナー2.5部に対して
シリコーンキャリアM97.5部とをボールミルで混合
し、実施例8と同様に現像剤を作成し、同様な画像テス
トを行ったところ、鮮明な高画質が得られ、その画像は
30万枚画像出し後も変わらなかった。また、トナーの
帯電量をブローオフ法で測定したところ、初期の帯電量
は+24.1μC/gであり、30万枚ランニング後に
おけるトナーの帯電量は+23.7μC/gと初期値と
ほとんど差がなかった。また、20万枚後のキャリア被
覆膜の厚さは、初期から約0.1μm摩耗していた。
【0056】実施例12 実施例11において、樹脂被覆層中のシランカップリン
グ剤の濃度勾配の濃度範囲を0.5wt%より低くした
キャリアOを用いたこと以外は、実施例11と同様に現
像剤を得、画像テストを行ったところ、カブリのない鮮
明な画像が得られた、その画像は10万枚画像出し後も
変わらなかった。また、実施例11と同様に帯電量を測
定したところ、初期の帯電量は+27.1μC/gであ
ったが、15万枚後には、+21.8μC/gであっ
た。
【0057】実施例13 実施例11において、樹脂被覆層中のシランカップリン
グ剤の濃度勾配の濃度範囲を10wt%より高くしたキ
ャリアPを用いたこと以外は、実施例11と同様に現像
剤を得、画像テストを行ったところ、カブリのない鮮明
な画像が得られた、その画像は10万枚画像出し後も変
わらなかった。また、実施例11と同様に帯電量を測定
したところ、初期の帯電量は+29.8μC/gであっ
たが、30万枚後には、+36.3μC/gであった。
【0058】
【効果】本発明の電子写真用現像用キャリアは、前記構
成からなるので、連続複写後も初期画像と同等の品質を
示す画像が得られ、安定した摩擦帯電性が得られ、鮮明
なコピー画像が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 正実 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性微粉末とシランカップリング剤を
    含有したシリコーン樹脂被覆層を有し、更に該シランカ
    ップリング剤の濃度が、シリコーン樹脂被覆層の厚さ方
    向に対して、濃度勾配を有することを特徴とする静電潜
    像現像用キャリア。
  2. 【請求項2】 該導電性微粉末がカーボンブラックであ
    り、シランカップリング剤がアミノシランカップリング
    剤であることによりトナー負帯電性を付与させることを
    特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用キャリア。
  3. 【請求項3】 アミノシランカップリング剤のシリコー
    ン樹脂被覆層中の濃度が0.5重量%〜10重量%の範
    囲の勾配を持つことを特徴とする請求項2記載の静電潜
    像現像用キャリア。
  4. 【請求項4】 導電性微粉末がカーボンブラックであ
    り、シランカップリング剤がエポキシシランカップリン
    グ剤であることによりトナー正帯電性を付与させること
    を特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用キャリア。
  5. 【請求項5】 エポキシシランカップリング剤のシリコ
    ーン樹脂被覆層中の濃度が0.5重量%〜10重量%の
    範囲の勾配を持つことを特徴とする請求項4記載の静電
    潜像現像用キャリア。
JP03732292A 1992-01-28 1992-01-28 静電潜像現像用キャリア Expired - Lifetime JP3286849B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03732292A JP3286849B2 (ja) 1992-01-28 1992-01-28 静電潜像現像用キャリア

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03732292A JP3286849B2 (ja) 1992-01-28 1992-01-28 静電潜像現像用キャリア

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05204189A true JPH05204189A (ja) 1993-08-13
JP3286849B2 JP3286849B2 (ja) 2002-05-27

Family

ID=12494427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03732292A Expired - Lifetime JP3286849B2 (ja) 1992-01-28 1992-01-28 静電潜像現像用キャリア

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3286849B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07104522A (ja) * 1993-10-01 1995-04-21 Powder Tec Kk 電子写真現像剤用樹脂コートキャリアおよびその製造方法、並びに該キャリアを用いた現像剤
US6235443B1 (en) * 1999-02-18 2001-05-22 Powdertech Co., Ltd. Carrier for electrophotographic developer and electrophotographic developer containing the same
US7070897B2 (en) 2001-10-29 2006-07-04 Sharp Kabushiki Kaisha Developer for use in electrophotography and method and apparatus for image formation
US7470497B2 (en) 2002-10-02 2008-12-30 Panasonic Corporation Two-component developer having a resin coated carrier for electrophotography and toner
JP2011209586A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Powdertech Co Ltd 電子写真現像剤用樹脂被覆キャリア及び該樹脂被覆キャリアを用いた電子写真現像剤
JP2014178704A (ja) * 2014-05-12 2014-09-25 Powdertech Co Ltd 電子写真現像剤用樹脂被覆キャリア及び該樹脂被覆キャリアを用いた電子写真現像剤
JP2015004787A (ja) * 2013-06-20 2015-01-08 株式会社リコー 静電潜像現像用キャリア、それを用いた二成分現像剤および補給用現像剤、二成分現像剤を備えるプロセスカートリッジ並びに画像形成装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8178273B2 (en) 2006-09-12 2012-05-15 Ricoh Company, Ltd. Carrier and manufacturing method thereof, developer, process cartridge, image forming apparatus, and image forming method

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07104522A (ja) * 1993-10-01 1995-04-21 Powder Tec Kk 電子写真現像剤用樹脂コートキャリアおよびその製造方法、並びに該キャリアを用いた現像剤
US6235443B1 (en) * 1999-02-18 2001-05-22 Powdertech Co., Ltd. Carrier for electrophotographic developer and electrophotographic developer containing the same
US7070897B2 (en) 2001-10-29 2006-07-04 Sharp Kabushiki Kaisha Developer for use in electrophotography and method and apparatus for image formation
US7470497B2 (en) 2002-10-02 2008-12-30 Panasonic Corporation Two-component developer having a resin coated carrier for electrophotography and toner
JP2011209586A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Powdertech Co Ltd 電子写真現像剤用樹脂被覆キャリア及び該樹脂被覆キャリアを用いた電子写真現像剤
JP2015004787A (ja) * 2013-06-20 2015-01-08 株式会社リコー 静電潜像現像用キャリア、それを用いた二成分現像剤および補給用現像剤、二成分現像剤を備えるプロセスカートリッジ並びに画像形成装置
JP2014178704A (ja) * 2014-05-12 2014-09-25 Powdertech Co Ltd 電子写真現像剤用樹脂被覆キャリア及び該樹脂被覆キャリアを用いた電子写真現像剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP3286849B2 (ja) 2002-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3286849B2 (ja) 静電潜像現像用キャリア
JP3409102B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3458161B2 (ja) 静電荷像現像用負帯電性トナー
JPH06118725A (ja) 電子写真用磁性キャリア
JPH086297A (ja) 静電荷像現像用トナー及びそれを用いた電子写真用現像剤
JPH0355823B2 (ja)
JPH081521B2 (ja) 静電荷現像用トナ−
JP3832683B2 (ja) 現像剤
JP3611334B2 (ja) 静電潜像現像用キャリア及び静電潜像二成分現像剤
JP3986020B2 (ja) 現像剤
JPH05107819A (ja) 静電潜像現像用キヤリア
JPH07181748A (ja) 静電潜像現像用二成分系現像剤
JP3409087B2 (ja) 静電潜像現像用現像剤
JP3227264B2 (ja) 静電荷像現像用負帯電性現像剤
JP2841331B2 (ja) 静電潜像現像用乾式二成分現像剤
JP3398773B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及びそれを用いた電子写真用現像剤
JP3234340B2 (ja) 静電荷像現像用負帯電性現像剤
JP3258094B2 (ja) 静電荷像現像用負帯電性現像剤
JPH0777839A (ja) 静電荷像現像用負帯電性トナー
JPH10339971A (ja) 静電荷像現像用現像剤
JPH086296A (ja) 静電荷像現像用トナー及びそれを用いた電子写真用現像剤
JPH0439669A (ja) 静電荷像現像用トナー
JPH06337547A (ja) 静電荷像現像用負帯電性現像剤
JPH06186777A (ja) 静電荷現像用正帯電性赤色現像剤
JPH07234545A (ja) 静電荷像現像用現像剤

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090315

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100315

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110315

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120315

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term