JPH044975Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、測定管内を流れる被測定流体の流量
を電気的に測定する電磁流量計に関する。

〔従来の技術〕 従来、この種の電磁流量計の測定管内壁には通
常ライニング材が被覆されており、その材質は測
定内を流れる被測定流体に応じて変更される。

ところが、被測定流体の変更に伴いその都度ラ
イニング材を変更することは、その作業が煩雑で
あるばかりか、メーカーに依頼する必要上時間を
費やし、測定に支障を来すものである。

このため、近年では電磁流量計として外管およ
び内管からなる２重管構造にしたものが提案され
ている。すなわち、ユーザーサイドにおいては、
被測定流体に応じたライニング材が内張りされた
内管を多数準備しておき、これらの内管を必要に
応じて交換することにより、被測定流体の変更に
対し迅速に対処できるからである。

ところで、この種の電磁流量計においては、内
管内を流れる被測定流体と流量計全体とを同電位
に保つために、従来より内管に接続するアースリ
ングが備えられている。

そして、このアースリード線の接続方式として
は変換器と内管とを直接接続する方式が考えられ
ている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、従来の電磁流量計においては、アー
スリード線が外管に設けたリード線導入用の孔を
挿通する構造であるため、その接続作業を煩雑に
するという問題があつた。

また、アースリード線を接続するためのコネク
タを必要とし、部品点数が嵩むという問題もあつ
た。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案に係る電磁流量計は、コネクタプラグの
貫通孔内に上方開口端より挿入され測定管側に螺
合されたコネクタ抜止め用のねじ棒を備え、この
ねじ棒の反ねじ部側端にアースリード線を接続し
たものである。

〔作用〕

本考案においては、コネクタ抜止め用のねじ棒
の反ねじ部側端にアースリード線を接続する構造
であるため、アースリード線の接続をケースの外
部で行うことができ、またアースリード線用のコ
ネクタが不要になる。

〔実施例〕

第１図は本考案に係る電磁流量計を示す断面図
である。同図において、符号１で示すものは筒状
のケースで、軸線方向中央部に発信器ケース２あ
るいは端子箱を固定するための取付部３が一体に
突設されており、この取付部３の中央部にリード
線導入用の孔４が設けられている。５は両端に鍔
部（図示せず）を有する測定管で、その軸線方向
から挿入されて前記ケース１内に嵌合されてお
り、内周面には絶縁性を有するライニング６が被
覆されている。この測定管５の両鍔部間には、被
測定流体の流れ方向と直角方向に磁界を形成する
一対の励磁コイル７，７および中央に貫通孔８を
有するレセプタクル９が配設されている。また、
測定管５の管壁には一対の電極１０，１０（一方
のみ図示）が被測定流体の流れ方向と直角方向
に、また前記励磁コイル７，７により形成される
磁界を介して互いに対向するように取付けられて
いる。そして、前記レセプタクル９には４本の雄
型コンタクト９ａ〜９ｄ（９ａおよび９ｃは図示
せず）が設けられており、このうち例えば雄型コ
ンタクト９ａおよび９ｃが前記励磁コイル７，７
に、また雄型コンタクト９ｂおよび９ｄが前記電
極１０，１０にそれぞれリード線１１（励磁コイ
ル７，７側のリード線は図示せず）によつて接続
されている。１２は前記レセプタクル９を固定す
るための取付台で、前記測定管５の外周面上に載
置固定されており、前記レセプタクル側には前記
貫通孔８内に連通するねじ孔１３が設けられてい
る。１４は前記レセプタクル９の貫通孔８側に開
口する貫通孔１５を有するコネクタプラグで、前
記レセプタクル９に上端部が前記リード線導入用
の孔４内に臨むように装着されている。このコネ
クタプラグ１４には前記各雄型コンタクト９ａ〜
９ｄに接続する雌型コンタクト１４ａ〜１４ｄ
（１４ａおよび１４ｃは図示せず）が設けられて
いる。これら雌型コンタクト１４ａ〜１４ｄの上
方端には各リード線１６ａ〜１６ｄ（１６ａおよ
び１６ｃは図示せず）の一端が接続されており、
他端は前記発信器ケース２内に配設された変換器
（図示せず）の電気回路（あるいは端子箱の端子）
に接続されている。１７は前記貫通孔１５に連通
する取付管で、下方端が前記コネクタプラグ１４
に設けられており、また上方端は前記発信器ケー
ス２内に露呈している。１８は前記取付管１７に
挿通されたコネクタ抜止め用のねじ棒で、前記コ
ネクタプラグ１４の貫通孔１５の上方開口端より
挿入され、前記レセプタクル９の貫通孔８を貫通
して前記ねじ孔１３に螺合されており、反ねじ部
側端にはアース端子（図示せず）に接続するアー
スリード線１９が接続されている。なお、２０は
前記ケース１内に前記測定管５を固定するための
ボルトである。

したがつて、コネクタプラグ１４とレセプタク
ル９とを結合する場合には、コネクタプラグ１４
をレセプタクル９に差し込み、ねじ棒１８をねじ
孔１３にねじ込む。このとき、ねじ棒１８の頭部
が取付管１７の上方開口端を押圧してコネクタプ
ラグ１４が取付管１７と共に下降する。そして、
コネクタプラグ１４がレセプタクル９に強固に位
置決め固定され、またレセプタクル９の雄型コン
タクト９ａ〜９ｄとコネクタプラグ１４の雌型コ
ンタクト１４ａ〜１４ｄとが接続される。

このように構成された電磁流量計においては、
コネクタ抜止め用のねじ棒１８の反ねじ部側端に
アースリード線１９を接続する構造であるため、
アースリード線１９のねじ棒１８への接続をケー
ス１の外部で行うことができ、またアースリード
線用のコネクタが不要になる。

なお、本実施例においては、ねじ棒１８を取付
台１２のねじ孔１３に螺合する例を示したが、本
考案はこれに限定されるものではなく、第２図に
示すようにレセプタクル９の貫通孔８内にねじ孔
２１を有する導電体２２を設け、この導電体２２
のねじ孔２１にねじ棒１８を螺合しても実施例と
同様の効果を奏する。この場合、ねじ２３が取付
台１２を挿通してねじ孔２１の反ねじ棒側に螺合
されている。

また、第３図に示すように両端にそれぞれねじ
孔２４、有底孔２５を有する導電体２６を貫通孔
８に設け、この導電体２６のねじ孔２４にねじ棒
１８を螺合し、有底孔２５と取付台１２との間に
スプリング２７を弾装しても差支えない。

さらに、第４図に示すようにスプリング２７の
代わりに皿ばね２８等の弾性体を用いても勿論よ
い。この場合、皿ばね２８は導電体２９の取付台
側に取付けられるが、例えば導電体２９の端部を
かしめることにより皿ばね２８が抜けないように
することが望ましい。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、コネクタ
プラグの貫通孔内に上方開口端より挿入され測定
管側に螺合されたコネクタ抜止め用のねじ棒を備
え、このねじ棒の反ねじ部側端にアースリード線
を接続したので、アースリード線の接続をケース
の外部で行うことができ、その接続作業がきわめ
て簡単になる。また、従来必要としたアースリー
ド線接続用のコネクタが不要となり、部品点数を
削減でき、コストの低廉化を計ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る電磁流量計を示す断面
図、第２図、第３図および第４図は他の実施例を
示す断面図である。 １……ケース、４……リード線導入用の孔、５
……測定管、８……貫通孔、９……レセプタク
ル、１４……コネクタプラグ、１５……貫通孔、
１８……コネクタ抜止め用のねじ棒、１９……ア
ースリード線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸線方向中央部にリード線導入用の孔を有する
   筒状のケースと、このケース内に嵌合され両端に
   鍔部を有する測定管と、この測定管の両鍔部間に
   配設され中央に貫通孔を有するレセプタクルと、
   このレセプタクルに上端部が前記リード線導入用
   の孔内に臨むように装着され前記貫通孔側に開口
   する貫通孔を有するコネクタプラグと、このコネ
   クタプラグの貫通孔内に上方開口端より挿入され
   前記測定管側に螺合されたコネクタ抜止め用のね
   じ棒とを備え、このねじ棒の反ねじ部側端にアー
   スリード線を接続したことを特徴とする電磁流量
   計。