JPS5818271Y2 - 油入り変圧器用端子接続装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は油入り変圧器における外部配線の端子との接
続装置に係り、とくにＸ線装置におけるＸ線管用油入り
変圧器に好適な端子接続装置に関するものである。

油入り変圧器は、一般に、箱の内部に鉄心および巻線を
収容し、箱内に油を入れ、蓋により密閉しである。

巻線と外部配線との接続は、箱あるいは蓋に端子接続装
置を設け、この接続装置を通じてなすようにしである。

たとえば、医療用Ｘ線装置における油入り変圧器は、第
１図に示すように、箱１の内部に変圧器２を収容し、箱
に油を入れ、蓋により密閉しである。

変圧器の一次側巻線は箱１に設けた接続板３を介在して
、また二次側巻線は同じく箱１に設けた接続板５を介在
して、それぞれ外部配線に接続されている。

接続板３は、第２図および第３図に示すように、箱１に
ある孔を覆うように固定された基板に端子棒６を多数段
けである。

変圧器の巻線は端子棒における箱内部の部分に、そして
外部配線は箱外部にある部分に、それぞれ端子７をねじ
８により締結することによって接続されている。

が、このようなものでは、外部配線の接続に際して、端
子が密接して並んでいるため誤配線をしやすく、また誤
配線があっても確認に手間がかかり、また接続端子がね
じを中心に回転して相互に接触しゃすい欠点がある。

本考案はこのような問題点を除去できる油入り変圧器用
接続端子装置を提供するものである。

以下、本考案の附子接続装置の一実施例を、添付図面に
したがって詳述する。

図面に示す端子接続装置はＸ線装置のＸ線管のフィラメ
ントに高電圧を供給する油入り変圧器にたいするもので
ある。

この端子接続装置は、外部機器につながるケーブル上の
端子と、外部機器を変圧器を介在させて電気的に接続さ
せる変圧器箱上の本体とからなっている。

本体は基板１１とこれに固定された固定端子棒１２とを
有していて、固定端子棒の一方の取付部１２ａが変圧器
側に位置するように変圧器箱に固定させられている。

変圧器箱に収容された巻線のうち低圧側巻線の巻数を変
えるためのタップから延びるケーブルは端子によって固
定端子棒の取付部１２ａにねじ止めして、そして外部配
線は同じ構成を有する端子を固定端子棒の取付部１２ｂ
にねじ止めすることによって、この端子接続装置に連結
されている。

詳しく説明する。

基板１１は電気絶縁材からなっていて、径の異なるふた
つの円板を積み重ねた形態を有している。

基板の小径部１１ａは変圧器箱１にある孔にぴったりか
ん合できる径を有し、また大径部１１ｂは前記孔よりも
十分に大きな径を有している。

基板は、その小径部が変圧器箱の孔にかん合され、大径
部の下面が変圧器箱の孔のまわりに当接するように、は
め込れ、かつ固定される。

基板の片側、すなわち大径部１１ｂ側の表面には隔壁１
６が設けである。

隔壁は電気絶縁材からなっていて、はぼ両端を開放され
た中空の円筒形に形成さレル遁。

この隔壁は、周面を基板の表面にたいして直交するよう
に配置し、そして端面を基板表面にあるへこみにはみ込
むと共に接着剤で固定することによって、基板に設置さ
れている。

固定端子棒１２は導電性の丸棒からなっていて、両端に
平坦な取付面が形成されていると共に、中間部分の局面
に複数の環状溝が形成されている。

各固定端子棒は、両端が基板の表面から突出しかつ中間
部分が基板内に位置するように基板に配置され、基板と
一体にモールドされ、さらに基体に充填されたエポキシ
系などの接着剤１９によりジードルされている。

隔壁の内外表面に近接して配置されている固定端子棒群
あるいは固定端子棒列は、隔壁の中心軸を中心とする同
心円上に位置するように配置されている。

隔壁の外側に位置する固定端子棒には、その中心と端面
との距離がこの固定端子棒に接続される端子７の孔と端
縁との距離にほぼ等しくなるように配設されている。

すなわち、第６図に示すように、端子７はそれ自身公知
のもので、平坦な板材に孔７ａを形成し、一端にケーブ
ルの芯線の抱持部７ｂを形成し、ケーブルに対向する端
縁７ｃをケーブルに直角な直線に形成しである。

固定端子は、その中心と隔壁表面との距離りが端子の孔
７ａと端縁７ｃの長さＬ′とほぼ等しくなるように、配
置されている。

他方、隔壁の内側にある固定端子１２は、隔壁の外側の
固定端子の中間に位置するように配設されている。

隔壁には、これらの内側の固定端子の各々に対応して、
切欠１８を設けられである。

さらにまた、隔壁の内側には、隔壁のほぼ中心に位置し
て固定端子棒を配設しである。

隔壁の内側に近接する固定端子棒群は他の固定端子棒群
、すなわち隔壁の中心にある一本固定端子棒および隔壁
の外側にある固定端子棒列にたいして、距離Ｈだけ高く
構成されている。

このような端子接続装置は、基板１１の小径部１１ａを
変圧器箱１の開口にかん合し、大径部と変圧器箱の外面
とを当接させかつ接着剤などで固定することによって、
変圧器箱に固定される。

変圧器箱内の巻線のタップから延びるケーブルの各端子
は、各固定端子棒の変圧器箱内側の端面に当接され、ね
じにより止められる。

また、外部配線の端子１５は、各固定端子棒の変圧器箱
の外側にある端面に当接され、かつねじにより止められ
る。

このとき、隔壁の両側に配設された固定端子に止めた端
子は隔壁によって隔てられているので、相互に接触を阻
止される。

また、隔壁の外側に位置する固定端子に止められた端子
は、その端縁が隔壁の外表面に当接され、回転を阻止さ
れるため、相互の接触が生じない。

さらに、隔壁の内側に位置する固定端子棒に止められた
端子は、これから延びるケーブルが隔壁にある切欠１８
にはめ込むことにより、ケーブルおよび端子の回転を阻
止されるので、相互に接触することがない。

これらに加えて、隔壁の内側にある固定端子と中央の固
定端子とは相互に高さが異なるため、両方の固定端子棒
に接続される端子同志の接触も阻止することができる。

本考案の端子接続装置は、以上述べた実施例にもあるよ
うに、基板が筒形の隔壁を具備し、固定端子棒が隔壁の
内外に位置して基板に設けられ、隔壁の外側にある固定
端子棒が相互に間隔を形成して配置されていると共に、
隔壁の内側にある固定端子棒が外側の固定端子棒のすき
間に対応するように配置されかつ基板からの高さを外側
の固定端子棒と異ならされていて、各固定端子棒に端子
を介在して接続されるケーブルが相互に重ならないよう
にすることができるので、誤配線を防ぐことができ、た
とえ誤配線をなしてもすぐに発見することができる。

さらに、外側の固定端子棒に接続される端子がケーブル
に直角な端縁を備えていると共に、外側の固定端子棒が
その中心と隔壁の外面とのなす距離と端子の中心と端縁
との距離にほぼ等しくなるように配置されていて、外側
の固定端子棒に接続される端子の回転を阻止しであると
共に、隔壁がその上端に内側の固定端子棒に対応して切
欠を設けられていて、内側の端子棒に接続されるケーブ
ルあるいは端子を切欠によって回転を阻止しであるので
、各端子同志の接触も確実に防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は公知の端子接続装置を示していて
、第１図は端子接続装置が設置される油入り変圧器の構
成を示す説明図、第２図は端子接続装置の平面図、第３
図は第２図その正面図である。 第４図ないし第６図は本考案の端子接続装置の一実施例
を示していて、第４図は平面図、第５図は第４図■−■
線にその断面図、第６図は端子との関係を示す説明図で
ある。 ７・・・・・・端子、１１・・・・・・基板、１２・・
・・・・固定端子棒、１６・・・・・・隔壁、１８・・
・・・・切欠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 変圧器が絶縁油とともに封入された変圧器箱にこれにあ
   る孔を覆うように固定される基板と、変圧器箱と反対側
   に位置して基板に設けられた端部を開放された筒形の隔
   壁と、隔壁の内外に位置してかつ基板を貫通して基板に
   設けられた固定端子棒とからなる本体と、固定端子棒の
   端面にねじ止めされる端子とを含み、隔壁の外側に位置
   する固定端子棒が相互に間隔を形成して隔壁と平行に配
   置され、隔壁の内側に位置する固定端子棒が外側の固定
   端子棒間のすき間に対応する位置に配置されていると共
   に、基板表面からの高さを外側の固定端子棒と異ならさ
   れて配置され、外側の固定端子棒に接続される端子がケ
   ーブルにほぼ直角な端縁を有し、外側の固定端子棒がそ
   の中心と隔壁の外面とのなす距離を端子の中心と端縁と
   の距離にほぼ等しくなるように配置され、隔壁がその上
   端に内側の固定端子棒に対応する位置に切欠を設けられ
   ていること、を特徴としている油入り変圧器用端子接続
   装置。