JPH0430129Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は封緘機能付きの合成樹脂製容器に係る。

「従来の技術と考案が解決しようとする課題」 例えば、実公昭44−12951号公報の容器は、周
壁上端から内向きフランジを介して上部筒部を起
立すると共に、該上部筒部の下端から下部筒部を
周壁内に垂下し、かつ内向きフランジの前部に切
欠き部を形成した容器体と、上記内向きフランジ
の外周縁後部に肉薄ヒンジを介して連結した容器
体閉塞用の蓋体とからなり、該蓋体の前部から破
断部を介して垂下したフツク板を、上記切欠き部
を通して周壁の前上部内面と下部筒部の前上部外
面との間に挿通させ、かつそのフツク板を下部筒
部の前部下端に係合させ、肉薄ヒンジを中心に蓋
体を後方へ回動することで、破断部を破断し、蓋
体を開蓋するよう形成している。しかしながら、
蓋体を回動することで、つまり引張り力で破断部
を破断することは必ずしも容易ではなかつた。

本案は、蓋体の一部に破断部を回転力でねじ切
るための摘みを付設し、かつ該摘みを横板状に形
成することで、摘み回動時のトルクが大となるよ
うにし、破断部のねじ切りを軽い操作で行うこと
ができるようにした容器に係る。

「課題を解決するための手段」 容器体１の周壁上端縁後部に、容器体の上端開
口を閉塞する蓋板９の周縁後部を肉薄ヒンジ１０
を介して連結した容器において、容器体１の周壁
前面上端から破断部４を介して突設した屋根形係
合片５の上部前面に横板状の摘み６を付設し、か
つ屋根形係合片５の下面左右両先端部に、蓋板９
の周縁前部から左右に離間して垂下したフツク板
１１，１１を係合させた。

「作用」 開蓋状態では、第２図に示すように、フツク板
１１，１１を屋根形係合片５の下面左右両先端部
に係合させているので、破断部４を破断しない限
り、蓋板９を開蓋することはできない。また、蓋
板９を開蓋する場合は、破断部４を中心に摘み６
を回動させて破断部４をねじ切り、フツク板１
１，１１と屋根形係合片５との係合を外す。

「実施例」 本案容器は、容器体１と蓋板９とからなり、容
器体１は、底壁２周縁から周壁３を起立し、該周
壁の前面上端から破断部４を介して突設した屋根
形係合片５の上部前面に横板状の摘み６を付設し
ている。また、上記底壁２の上面から一対の縦板
部７，７を起立し、これ等両縦板部の前後方向中
間部に収納物載置用の切欠き凹部８，８を形成す
る。

蓋板９は、その周縁後部を既述周壁３の上端縁
後部に肉薄ヒンジ１０を介して一体に連結させた
もので、該蓋板の周縁前部に左右に離間してフツ
ク板１１，１１を設け、閉蓋状態では、第２図に
示すようにそれ等両フツク板１１，１１間に、既
述屋根形係合片５を強制的に押込みし、該屋根形
係合片の下面左右両先端部にフツク板１１，１１
を係合させる。

尚、上記各部は合成樹脂材で形成する。

「考案の効果」 本案は上記構成とするものであり、周壁３の前
面上端から破断部４を介して突設した屋根形係合
片５の下面左右両先端部に、蓋板９の周縁前部か
ら左右に離間して垂下したフツク板１１，１１を
係合させたから、破断部４を破断しない限り蓋板
９を開蓋できず、従つて、一旦開蓋すると再び元
の通り閉蓋できないので、封緘機能が確実であ
る。また、屋根形係合片５の下面左右両先端部に
フツク板１１，１１を係合させると共に、屋根形
係合片５の上部前面に横板状の摘み６を付設した
から、破断部４を中心にその摘み６を回動させる
ことで破断部４をねじ切ることができ、かつ横板
状の摘みを用いて屋根形係合片５を回動させるか
ら、該回動時のトルクが大となり、よつて、破断
部４を容易に破断することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本案容器の開蓋状態での斜視図、第
２図は、その容器の要部の拡大斜視図である。 １……容器体、９……蓋板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器体１の周壁上端縁後部に、容器体の上端開
   口を閉塞する蓋板９の周縁後部を肉薄ヒンジ１０
   を介して連結した容器において、容器体１の周壁
   前面上端から破断部４を介して突設した屋根形係
   合片５の上部前面に横板状の摘み６を付設し、か
   つ屋根形係合片５の下面左右両先端部に、蓋板９
   の周縁前部から左右に離間して垂下したフツク板
   １１，１１を係合させたことを特徴とする合成樹
   脂製容器。