JP3579172B2 - 液体収納容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液体収納容器、例えば冷蔵庫内に入れておき、随時取出して飲用する冷水収納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば上記冷水収納容器は、冷蔵庫内への収納又取出しの際に収納水が零ぼれないよう、容器体頂壁から起立する口頸部に口キャップを螺合させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の液体収納容器は、液体取出しの際に口キャップを外して口頸部から注出し、注出後再び口キャップを螺合させるからその口キャップの着脱が面倒であった。
【0004】
該面倒を除いた容器として、実開平3‐105458号公報の容器が知られている。該容器は、容器体口頸部に螺合させたキャップの頂壁中央部を開口して、その開口周縁からノズルを起立すると共に、その開口周縁から垂設した複数連結片下端に弁体を付設し、又上記頂壁は斜下内方へテーパ状に、弾性反転可能に垂設し、上記ノズル引上げにより頂壁が弾性反転して上方へテーパ状に起立したときは容器体口部が解放され、又ノズル押下げで頂壁が下方へ弾性反転すると、上記弁体が口頸部上端の口部を閉塞するよう設けたものである。
【0005】
上記従来の容器は、キャップの着脱を要せず、ノズルの引上げと押下げとで容器体口部を開閉できる便利があるが、口部解放時において容器体口頸部の上端面上方に弁体が位置して、流出液体はその口頸部の上端内縁と弁体外面との間、およびその弁体を吊下げている複数連結片の相互間を通って、更にノズル内を通って流出されることとなるためその流出路が比較的狭くなり、よって少量注出には適するものの、比較的多く注出する容器としては不適当であった。又ノズルを上方へ起立するため容器体持ち運びの際にノズルが他物に触れ易い欠点もあった。
【0006】
本発明の請求項1記載の容器は、上記従来例のように、ノズル引上げによりノズル下方の吐出弁が開き、又ノズル押下げにより吐出弁が開くよう設けた容器であり乍ら、弁体を容器体側に、弁座をノズル側に設けることで液体流出路を広く形成できるよう設けたものであり、
【0007】
請求項2記載の容器は、上記請求項1記載容器の課題のほか、吐出弁の弁体付き容器体の形成が容易に、かつノズル押下げ時にそのノズル上面が蓋体よりも上方へ突出して他物に触れて邪魔となることがないようにしたものであり、
【0008】
更に請求項3記載の容器は、請求項1又は2記載容器の課題のほか、ノズル上部の左右両側に指掛け片をそれぞれ付設して、ノズルの押下げおよび引上げに便利であるよう設けたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の手段として、上端面開口の周壁2を起立する容器体1と、上記周壁2の上端面へ係合させた外向きフランジ12から周壁2の上部内面へ嵌合させて嵌合壁13を垂下し、該嵌合壁下端面を頂壁14で閉塞する蓋体11とからなり、
【0010】
上記容器体の周壁2の上部内面の一部から台板6を内方突出して、該台板上面に球面状***弁体7を形成すると共に、
【0011】
該***弁体7上方の頂壁部分を、肉薄ヒンジ17を介して傾斜角の小さい截頭円錐形状の肉薄バネ板18として弾性反転可能に***し、かつ該肉薄バネ板の上端周縁から筒部19を起立し、更に上端部を横方向へ屈曲してその先端開口面20が上記外向きフランジ12よりも上方に位置するノズル21となし、
【0012】
又上記筒部19の下端面を弁座24として、該弁座と上記***弁体7とで、ノズル21の上下動による肉薄バネ板18の上下方向への弾性反転で開閉される吐出弁23を形成した。
【0013】
第2の手段として、上記第1の手段を有すると共に容器体周壁2の前後両壁の左右方向中間部の少くとも一方を、下端から上部まで容器体内方へ凹状に弯曲して周壁内面に対する突条部5に形成し、その突条部上壁で台板6を形成し、
【0014】
又吐出弁23が閉塞したとき、ノズル21の先端開口面20が蓋体嵌合壁13の内壁面で閉塞され、かつこのときノズル上面が蓋体外向きフランジ12上面から突出しないよう設けた。
【0015】
第3の手段として、上記第1又は第2の手段を有すると共にノズル21の横向き筒部分の基部左右両側に指掛け片22, 22を付設した。
【0016】
【発明の実施の形態】
1は容器体で、上端面開口の周壁2を起立する。その周壁上部には外向きフランジ3を付設し、該フランジ上方の周壁部分の上端部外面には斜下外方への傾斜面を付形し、かつその傾斜面下端と外向きフランジとの間の周壁部分外面に凹溝を周設して、上記傾斜面下端部分を係合突条4に形成している。
【0017】
周壁2は前後方向が長い平面矩形状とし、かつその周壁の前後両壁2a, 2aにはその左右方向中間の下端から上部まで、容器体内方へ弯曲して周壁内面に対する突条部5に形成し、かつその突条部上面が形成する台板6の内端部に球面状の***弁体7を形成している。上記突条部5および***弁体7は、前後両壁2a, 2aの一方にだけ設けてもよいが、図示のように双方へ設けることで、後述ノズルが前後いずれにあっても蓋体を嵌合できる便利がある。又突状部5は図示のように周壁一部を容器体内方側へ弯曲させることなく、周壁内面から内方へ台板6を突出させて形成することも出来る。尚8は突状部5外面側に形成された凹条である。
【0018】
11は蓋体で、上記容器体周壁2の上端面へ係合させた外向きフランジ12を有し、該フランジから周壁2の上部内面へ嵌合させて嵌合壁13を垂下し、該嵌合壁下端面を頂壁14で閉塞する。上記外向きフランジ外周からは図示のように外壁15を垂下し、該外壁の下端部内面に周設した係合突条16を既述容器体周壁2上端部外面の係合突条16下面へ係合させてもよい。
【0019】
既述***弁体7一方上方の頂壁14部分は、肉薄ヒンジ17を介して傾斜角の小さい截頭円錐形状の肉薄バネ板18として弾性反転可能に***し、かつ該肉薄バネ板の上端周縁から筒部19を起立し、更に上端部を横方向へ屈曲してその先端開口面20が既述外向きフランジ12よりも上方に位置するノズル21とする。該ノズルの横向き筒部分の基部左右両側には指掛け片22, 22を付設することが望ましい。
【0020】
該ノズル21は、下方への押下げにより肉薄ヒンジ17を中心として肉薄バネ板18が下方へ、図2が二点鎖線で示すように弾性反転して、このとき筒部19下端面が形成する弁座24が既述***弁体7上面へ圧接してその筒孔下端面を気密ないし水密に閉塞するよう設ける。又ノズル引上げにより肉薄バネ板18は上方へ弾性反転して図2が実線で示すようにノズル起立筒部分の筒孔下端が開口するよう設ける。つまり***弁体7とノズルの起立筒部分下端とで吐出弁23を形成し、その開閉はノズル21の引上げと押下げとで行うことが可能とする。ノズル21の先端開口面20は、ノズル21押下げ時に図2が二点鎖線で示すように、蓋体嵌合壁13の内壁面で閉塞され、又このときノズル21上面が、蓋体外向きフランジ12の上面から突出しないように設けることが望ましい。
既述容器体1と蓋体11とは、それぞれ合成樹脂材で一体成形するとよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明は既述構成とするものであり、請求項1記載の容器は、容器体周壁の上部内面から内方突設した台板6の上面に球面状***弁体7を形成すると共に、容器体周壁2の上面に嵌合させた蓋体頂壁14の上記***弁体上方部分を肉薄ヒンジ17を周設して、弾性反転可能な肉薄バネ板18とし、かつその肉薄バネ板18の上端周縁から筒部19を起立し、該筒部上端部を横外方へ屈曲してノズル21としたから、又その筒部19の下端面を弁座24として、ノズル21の押下げと引上げの都度、上記肉薄バネ板18が弾性反転して上記弁座24と***弁体7とが形成する吐出弁23が閉じ、又開くよう設けたから、ノズル21の開閉操作が極めて容易であり、しかも吐出弁開弁時において、***弁体7とノズルの筒部下端が形成する弁座24との間は広く解放されて、既述従来例の場合のような液体流出を防げるものが存在しないから、液体流出を円滑に行うことが出来る。
【0022】
請求項2記載の容器の場合は、上記請求項1記載容器を有するほか、台板6を容器体周壁2の両後両壁の左右方向中間部の少くとも一方を、下端から上部まで容器体内方へ凹状に弯曲して周壁内面に対する突条部5となし、該突条部上壁で形成したから、その台板を有する容器体を合成樹脂材で一体成形することが容易であり、更に吐出弁23閉塞時にノズルの先端開口面が蓋体嵌合壁13の内壁面で閉塞されるよう設けたから、ノズル内壁面に付着したまま残った液体の乾燥を防げて乾燥による結晶体等の発生を防止でき、又該吐出弁閉塞時にノズル21上面が、蓋体外向きフランジ12上面から突出しないよう設けたから、容器持ち運び時にノズルが他物に触れて損傷するようなことがない。
【0023】
請求項3記載の容器の場合は、請求項1又は2記載容器の効果を有するほか、ノズル21の横向き筒部分の基部左右両側に指掛け片22, 22を付設したから、その指掛け板を用いてノズルを押下げ、又引上げできる便利がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明容器の分解斜視図である。
【図2】容器要部の断面図である。
【符号の説明】
6…台板 7…***弁体 14…頂壁
18…肉薄バネ板 21…ノズル 24…弁座
Claims (3)
- 上端面開口の周壁2を起立する容器体1と、上記周壁2の上端面へ係合させた外向きフランジ12から周壁2の上部内面へ嵌合させて嵌合壁13を垂下し、該嵌合壁下端面を頂壁14で閉塞する蓋体11とからなり、
上記容器体の周壁2の上部内面の一部から台板6を内方突出して、該台板上面に球面状***弁体7を形成すると共に、
該***弁体7上方の頂壁部分を、肉薄ヒンジ17を介して傾斜角の小さい截頭円錐形状の肉薄バネ板18として弾性反転可能に***し、かつ該肉薄バネ板の上端周縁から筒部19を起立し、更に上端部を横方向へ屈曲してその先端開口面20が上記外向きフランジ12よりも上方に位置するノズル21となし、
又上記筒部19の下端面を弁座24として、該弁座と上記***弁体7とで、ノズル21の上下動による肉薄バネ板18の上下方向への弾性反転で開閉される吐出弁23を形成したことを特徴とする液体収納容器。 - 容器体周壁2の前後両壁の左右方向中間部の少くとも一方を、下端から上部まで容器体内方へ凹状に弯曲して周壁内面に対する突条部5に形成し、その突条部上壁で台板6を形成し、
又吐出弁23が閉塞したとき、ノズル21の先端開口面20が蓋体嵌合壁13の内壁面で閉塞され、かつこのときノズル上面が蓋体外向きフランジ12上面から突出しないよう設けたことを特徴とする、請求項1記載の液体収納容器。 - ノズル21の横向き筒部分の基部左右両側に指掛け片22, 22を付設したことを特徴とする、請求項1又は2記載の液体収納容器。
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JP06215996A JP3579172B2 (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 液体収納容器 |
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JPH09226802A JPH09226802A (ja) | 1997-09-02 |
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EP3684704B1 (en) * | 2017-09-19 | 2023-08-16 | Puratap Pty Ltd | Spout seal for a container |
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- 1996-02-23 JP JP06215996A patent/JP3579172B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09226802A (ja) | 1997-09-02 |
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