JPH04218508A - α−オレフィン系重合体の製造方法 - Google Patents

α−オレフィン系重合体の製造方法

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JPH04218508A
JPH04218508A JP3080161A JP8016191A JPH04218508A JP H04218508 A JPH04218508 A JP H04218508A JP 3080161 A JP3080161 A JP 3080161A JP 8016191 A JP8016191 A JP 8016191A JP H04218508 A JPH04218508 A JP H04218508A
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JP
Japan
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compound
olefin
catalyst component
ether bonds
carbon atoms
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Pending
Application number
JP3080161A
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English (en)
Inventor
Mamoru Kioka
木 岡   護
Tetsunori Shinozaki
篠 崎  哲 徳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、α−オレフィン系共重合
体に関し、さらに詳しくは、炭素原子数が4以上のα−
オレフィンを少なくとも70モル%以上含有する重合体
または共重合体の製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来より、エチレンおよびα−オ
レフィンの単独重合体あるいは共重合体などのオレフィ
ン重合体を製造するために用いられる触媒として、活性
状態のハロゲン化マグネシウムに担持されたチタン化合
物を含む触媒が知られている。
【0003】このようなオレフィン重合用触媒(以下、
重合用触媒とは共重合用触媒を包含して用いることがあ
る)としては、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび
電子供与体からなる固体状チタン触媒成分と有機金属化
合物からなる触媒が知られている。
【0004】この触媒は、エチレンの重合と同様に、プ
ロピレン、ブテン−1などの炭素原子数3以上のα−オ
レフィンの重合および該α−オレフィンから選択される
2種以上の共重合においても高い活性を有し、また得ら
れた共重合体の立体規則性および結晶性向上させ、高融
点とすることができる。
【0005】これらの触媒の中で特に、フタル酸エステ
ルを典型的な例とするカルボン酸エステルから選択され
る電子供与体が担持された固体状チタン触媒成分と、助
触媒成分としてアルミニウム−アルキル化合物と、少な
くとも一つのSi−OR(式中、Rは炭化水素基である
)を有するケイ素化合物とを用いた場合に優れた性能を
発現することが知られている。
【0006】本発明者らは、重合活性、立体規則性およ
び結晶性がより一層優れたオレフィン重合用触媒を得る
ことを目的として研究を行った結果、電子供与体として
二個以上のエーテル結合を有する化合物を含む固体状チ
タン触媒成分および電子供与体として該二個以上のエー
テル結合を有する化合物を含む触媒が本目的を達成する
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】なお、マグネシウム、チタン、ハロゲン原
子および電子供与体を含む固体成分を、ベンゼン環に1
〜6個のアルコキシ基が置換されて成るアルコキシ基含
有芳香族化合物に接触させて得た固体触媒成分と、有機
アルミニウム化合物との組合せからなる触媒系を用いる
と、立体規則性の低い重合体を製造できることが見い出
されている(特開平1−236203号公報参照)。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に鑑み
てなされたものであって、立体規則性および結晶性に優
れたα−オレフィン系重合体を高い触媒活性にて得るこ
とができるα−オレフィン系重合体の製造方法を提供す
ることを目的としている。
【0009】
【発明の概要】本発明に係るα−オレフィン系共重合体
の第1の製造方法は、[Ia]チタンと、マグネシウム
と、ハロゲンと、複数の原子を介して存在する二個以上
のエーテル結合を有する化合物とを含む固体状チタン触
媒成分、および[II]周期律表の第I族ないし第II
I族金属を含む有機金属化合物触媒成分を含むオレフィ
ン重合用触媒の存在下に、炭素原子数が2以上のα−オ
レフィンでありかつ炭素原子数が4以上のα−オレフィ
ンを主成分とするα−オレフィンを重合または共重合さ
せることにより、炭素原子数が4以上のα−オレフィン
を少なくとも70モル%以上含有する重合体または共重
合体を製造することを特徴としている。
【0010】本発明に係るα−オレフィン系重合体の第
1の製造方法によれば、上記二個以上のエーテル結合を
有する化合物を含む固体状チタン触媒成分[Ia]と、
上記有機金属化合物触媒成分[II]とを含む触媒を用
いると、結晶性および立体規則性に優れたα−オレフィ
ン系重合体を高い触媒活性にて製造することができる。
【0011】本発明に係るα−オレフィン系重合体の第
2の製造方法は、[Ib]チタンと、マグネシウムと、
ハロゲンと、電子供与体(a)(ただし、電子供与体(
a)は、複数の原子を介して存在する二個以上のエーテ
ル結合を有する化合物を含まない)とを含む固体状チタ
ン触媒成分、[II]周期律表の第I族ないし第III
族金属を含む有機金属化合物触媒成分、および[III
]複数の原子を介して存在する二個以上のエーテル結合
を有する化合物を含むオレフィン重合用触媒の存在下に
、炭素原子数が2以上のα−オレフィンでありかつ炭素
原子数が4以上のα−オレフィンを主成分とするα−オ
レフィンを重合または共重合させることにより、炭素原
子数が4以上のα−オレフィンを少なくとも70モル%
以上含有する重合体または共重合体を製造することを特
徴としている。
【0012】本発明に係るα−オレフィン系重合体の第
2の製造方法によれば、上記固体状チタン触媒成分[I
a]と、上記有機金属化合物触媒成分[II]と、二個
以上のエーテル結合を有する化合物[III]を含む触
媒を用いると、結晶性および立体規則性に優れたα−オ
レフィン系重合体を高い触媒活性にて製造することがで
きる。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るα−オレフィ
ン系重合体(共重合体の意味も含む)の製造方法を具体
的に説明する。
【0014】本発明に係るα−オレフィン系重合体の第
1の製造方法では、チタンと、マグネシウムと、ハロゲ
ンと、複数の原子を介して存在する二個以上のエーテル
結合を有する化合物とを含む固体状チタン触媒成分[I
a]および特定の有機金属化合物触媒成分[II]を含
んだ触媒(以下第2の触媒と記すこともある)を用いて
いる。
【0015】また、本発明に係るα−オレフィン系の第
2の製造方法では、チタン、マグネシウム、ハロゲンお
よび電子供与体(a)を含む固体状チタン触媒成分[I
b]と、特定の有機金属化合物触媒成分[II]と、上
記二個以上のエーテル結合を有する化合物[III]と
を含む触媒(以下第2の触媒と記すこともある)を用い
ている。
【0016】このような第1、第2の触媒を構成する固
体状チタン触媒成分[Ia]または[Ib]は、マグネ
シウム化合物およびチタン化合物と、上記二個以上のエ
ーテル結合を有する化合物または電子供与体(a)とを
用い、これら化合物をを接触させることにより調製され
る。
【0017】固体状チタン触媒成分[Ia]および[I
b]の調製には、マグネシウム化合物を用いることがで
きるが、このマグネシウム化合物としては、還元能を有
するマグネシウム化合物および還元能を有しないマグネ
シウム化合物を挙げることができる。
【0018】ここで、還元能を有するマグネシウム化合
物としては、たとえば式XnMgR2−n(式中、nは
0≦n<2であり、Rは水素または炭素数1〜20のア
ルキル基、アリール基またはシクロアルキル基であり、
nが0である場合二個のRは同一でも異なっていてもよ
く、Xはハロゲンである)で表わされる有機マグネシウ
ム化合物を挙げることができる。
【0019】このような還元能を有する有機マグネシウ
ム化合物としては、具体的には、ジメチルマグネシウム
、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジ
ブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウム、ジヘキシ
ルマグネシウム、ジデシルマグネシウム、エチル塩化マ
グネシウム、プロピル塩化マグネシウム、ブチル塩化マ
グネシウム、ヘキシル塩化マグネシウム、アミル塩化マ
グネシウム、ブチルエトキシマグネシウム、エチルブチ
ルマグネシウム、オクチルブチルマグネシウム、ブチル
マグネシウムハイドライドなどを挙げることができる。 これらマグネシウム化合物は、単独で用いることもでき
るし、後述する有機アルミニウム化合物と錯化合物を形
成していてもよい。また、これらのマグネシウム化合物
は、液体であっても固体であってもよい。
【0020】還元性を有しないマグネシウム化合物の具
体的な例としては、塩化マグネシウム、臭化マグネシウ
ム、沃化マグネシウム、弗化マグネシウムなどのハロゲ
ン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキ
シ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム
、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシ
ウムなどのアルコキシマグネシウムハライド;  フェ
ノキシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネ
シウムなどのアルコキシマグネシウムハライド;エトキ
シマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキ
シマグネシウム、n−オクトキシマグネシウム、2−エ
チルヘキソキシマグネシウムなどのアルコキシマグネシ
ウム;フェノキシマグネシウム、ジメチルフェノキシマ
グネシウムなどのアリロキシマグネシウム;ラウリン酸
マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムなどのマグネ
シウムのカルボン酸塩などを挙げることができる。
【0021】これら還元性を有しないマグネシウム化合
物は、上述した還元性を有するマグネシウム化合物から
誘導した化合物あるいは触媒成分の調製時に誘導した化
合物であってもよい。還元性を有しないマグネシウム化
合物を、還元性を有するマグネシウム化合物から誘導す
るには、たとえば、還元性を有するマグネシウム化合物
を、ポリシロキサン化合物、ハロゲン含有シラン化合物
、ハロゲン含有アルミニウム化合物、エステル、アルコ
ールなどのハロゲン含有化合物、あるいはOH基や活性
な炭素−酸素結合を有する化合物と接触させればよい。
【0022】なお、マグネシウム化合物は上記の還元性
を有するマグネシウム化合物および還元性を有しないマ
グネシウム化合物の外に、上記のマグネシウム化合物と
他の金属との錯化合物、複化合物あるいは他の金属化合
物との混合物であってもよい。さらに、上記の化合物を
2種以上組み合わせた混合物であってもよく、また液状
状態で用いても固体状態で用いてもよい。該化合物が固
体である場合、アルコール類、カルボン酸類、アルデヒ
ド類、アミン類、金属酸エステル類等を用いて液状化す
ることができる。
【0023】これらの中でも、還元性を有しないマグネ
シウム化合物が好ましく、特に好ましくはハロゲン含有
マグネシウム化合物であり、さらに、これらの中でも塩
化マグネシウム、アルコキシ塩化マグネシウム、アリロ
キシ塩化マグネシウムが好ましく用いられる。
【0024】本発明に係る第1、第2の方法で使用され
る触媒に含まれた固体状チタン触媒成分[Ia]および
[Ib]を調製する際に用いられる液状状態のチタン化
合物としては、たとえば一般式、 Ti(OR)gX4−g (Rは炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、0
≦g≦4である) で示される4価のチタン化合物を挙げることができる。 より具体的には、 TiCl4、TiBr4、TiI4 などのテトラハロ
ゲン化チタン; Ti(OCH3)Cl3、 Ti(OC2H5)Cl3、 Ti(On−C4H9)Cl3、 Ti(OC2H5)Br3、 Ti(OisoC4H9)Br3 などのトリハロゲン
化アルコキシチタン; Ti(OCH3)2Cl2、 Ti(OC2H5)2Cl2、 Ti(On−C4H9)2Cl2、 Ti(OC2H5)2Br2などのジハロゲン化アルコ
キシチタン; Ti(OCH3)3Cl、 Ti(OC2H5)3Cl、 Ti(On−C4H9)3Cl、 Ti(OC2H5)3Br; Ti(OCH3)4 、 Ti(OC2H5)4 、 Ti(On−C4H9)4  Ti(Oiso−C4H9)4  Ti(O−2−エチルヘキシル)4 などのテトラアル
コキシチタン; Ti(OCH3)4 、 Ti(OC2H5)4 、 Ti(On−C4H9)4、 Ti(Oiso−C4H9)4、 Ti(O−2−エチルヘキシル)4などのモノハロゲン
化アルコキシチタンなどを挙げることができる。
【0025】これらの中で好ましいものは、テトラハロ
ゲン化チタンであり、特に四塩化チタンが好ましい。こ
れらのチタン化合物は単独で用いてもよく、混合物の形
で用いてもよい。あるいは炭化水素、ハロゲン化炭化水
素に希釈して用いてもよい。
【0026】本発明で用いられる第1の触媒に含まれる
固体状チタン触媒成分[Ia]の調製では、上記したよ
うな化合物に加えて複数の原子を介して存在する二個以
上のエーテル結合を有する化合物が用いられる。
【0027】また、本発明に係る第2の方法で用いられ
る触媒に含まれる固体状チタン触媒成分[Ib]は、上
記二個以上のエーテル結合を有する化合物以外の電子供
与体(a)を用いて調製される。
【0028】このような固体状チタン触媒成分[Ia]
の調製に用いられる二個以上のエーテル結合を有する化
合物としては、これらエーテル結合間に存在する原子が
、炭素、ケイ素、酸素、イオウ、リン、ホウ素あるいは
これらから選択される2種以上である化合物などを挙げ
ることができ、このうちエーテル結合間の原子に比較的
嵩高い置換基が結合しており、二個以上のエーテル結合
間に存在する原子に複数の炭素原子が含まれた化合物が
好ましい。
【0029】このような二個以上のエーテル結合を有す
る化合物としては、例えば以下の式、
【0030】
【化3】
【0031】(ただし式中、nは2≦n≦10の整数で
あり、R1〜R26は炭素、水素、酸素、ハロゲン、窒
素、硫黄、リン、ホウ素およびケイ素から選択される少
なくとも1種の元素を有する置換基であり、任意のR1
〜R26、好ましくはR1〜R2nは共同してベンゼン
環以外の環を形成していてもよく、主鎖中に炭素以外の
原子が含まれていてもよい。)で示される化合物を挙げ
ることができる。
【0032】上記のような二個以上のエーテル結合を有
する化合物としては、 2−(2−エチルヘキシル)−1,3−ジメトキシプロ
パン、2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン
、2−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−s−
ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−シクロヘキ
シル−1,3−ジメトキシプロパン、2−フェニル−1
,3−ジメトキシプロパン、2−クミル−1,3−ジメ
トキシプロパン、2−(2−フェニルエチル)−1,3
−ジメトキシプロパン、2−(2−シクロヘキシルエチ
ル)−1,3−ジメトキシプロパン、 2−(p−クロロフェニル)−1,3−ジメトキシプロ
パン、2−(ジフェニルメチル)−1,3−ジメトキシ
プロパン、2−(1−ナフチル)−1,3−ジメトキシ
プロパン、2−(2−フルオロフェニル)−1,3−ジ
メトキシプロパン、2−(1−デカヒドロナフチル)−
1,3−ジメトキシプロパン、 2−(p−t−ブチルフェニル)−1,3−ジメトキシ
プロパン、2,2−ジシクロヘキシル−1,3−ジメト
キシプロパン、2,2−ジエチル−1,3−ジメトキシ
プロパン、2,2−ジプロピル−1,3−ジメトキシプ
ロパン、2,2−ジブチル−1,3−ジメトキシプロパ
ン、2−メチル−2−プロピル−1,3−ジメトキシプ
ロパン、2−メチル−2−ベンジル−1,3−ジメトキ
シプロパン、2−メチル−2−エチル−1,3−ジメト
キシプロパン、2−メチル−2−イソプロピル−1,3
−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−フェニル−1
,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−シクロヘ
キシル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(
p−クロロフェニル)−1,3−ジメトキシプロパン、 2,2−ビス(2−シクロヘキシルエチル)−1,3−
ジメトキシプロパン、 2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジメトキシプロ
パン、2−メチル−2−(2−エチルヘキシル)−1,
3−ジメトキシプロパン、 2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、
2,2−ジフェニル−1,3−ジメトキシプロパン、2
,2−ジベンジル−1,3−ジメトキシプロパン、2,
2−ビス(シクロヘキシルメチル)−1,3−ジメトキ
シプロパン、 2,2−ジイソブチル−1,3−ジエトキシプロパン、
2,2−ジイソブチル−1,3−ジブトキシプロパン、
2−イソブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキ
シプロパン、 2,2−ジ−s−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン
、2,2−ジ−t−ブチル−1,3−ジメトキシプロパ
ン、2,2−ジネオペンチル−1,3−ジメトキシプロ
パン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−
ジメトキシプロパン、 2−フェニル−2−ベンジル−1,3−ジメトキシプロ
パン、2−シクロヘキシル−2−シクロヘキシルメチル
−1,3−ジメトキシプロパン、 2,3−ジフェニル−4−ジエトキシブタン、2,3−
ジシクロヘキシル−1,4−ジエトキシブタン、2,2
−ジベンジル−1,4−ジエトキシブタン、2,3−ジ
シクロヘキシル−1,4−ジエトキシブタン、2,3−
ジイソプロピル−1,4−ジエトキシブタン、2,2−
ビス(p−メチルフェニル)−1,4−ジメトキシブタ
ン、 2,3−ビス(p−クロロフェニル)−1,4−ジメト
キシブタン、 2,3−ビス(p−フルオロフェニル)−1,4−ジメ
トキシブタン、 2,4−ジフェニル−1,5−ジメトキシペンタン、2
,5−ジフェニル−1,5−ジメトキシヘキサン、2,
4−ジイソプロピル−1,5−ジメトキシペンタン、2
,4−ジイソブチル−1,5−ジメトキシペンタン、2
,4−ジイソアミル−1,5−ジメトキシペンタン、3
−メトキシメチルテトラヒドロフラン、3−メトキシメ
チルジオキサン、 1,2−ジイソブトキシプロパン、 1,2−ジイソブトキシエタン、 1,3−ジイソアミロキシエタン、 1,3−ジイソアミロキシプロパン、 1,3−ジイソネオペンチロキシエタン、1,3−ジネ
オペンチロキシプロパン、2,2−テトラメチレン−1
,3−ジメトキシプロパン、2,2−ペンタメチレン−
1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ヘキサメチレン
−1,3−ジメトキシプロパン、1,2−ビス(メトキ
シメチル)シクロヘキサン、2,8−ジオキサスピロ[
5,5]ウンデカン、3,7−ジオキサビシクロ[3,
3,1]ノナン、3,7−ジオキサビシクロ[3,3,
0]オクタン、3,3−ジイソブチル−1,5−オキソ
ノナン、6,6−ジイソブチルジオキシヘプタン、1,
1−ジメトキシメチルシクロペンタン、1,1−ビス(
ジメトキシメチル)シクロヘキサン、1,1−ビス(メ
トキシメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、 1,1−ジメトキシメチルシクロペンタン、2−メチル
−2−メトキシメチル−1,3−ジメトキシプロパン、
2−シクロヘキシル−2−エトキシメチル−1,3−ジ
エトキシプロパン、 2−シクロヘキシル−2−メトキシメチル−1,3−ジ
メトキシプロパン、 2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシシクロヘキ
サン、2−イソプロピル−2−イソアミル−1,3−ジ
メトキシシクロヘキサン、 2−シクロヘキシル−2−メトキシメチル−1,3−ジ
メトキシシクロヘキサン、 2−イソプロピル−2−メトキシメチル−1,3−ジメ
トキシシクロヘキサン、 2−イソブチル−2−メトキシメチル−1,3−ジメト
キシシクロヘキサン、 2−シクロヘキシル−2−エトキシメチル−1,3−ジ
エトキシシクロヘキサン、 2−シクロヘキシル−2−エトキシメチル−1,3−ジ
メトキシシクロヘキサン、 2−イソプロピル−2−エトキシメチル−1,3−ジエ
トキシシクロヘキサン、 2−イソプロピル−2−エトキシメチル−1,3−ジメ
トキシシクロヘキサン、 2−イソブチル−2−エトキシメチル−1,3−ジエト
キシシクロヘキサン、 2−イソブチル−2−エトキシメチル−1,3−ジメト
キシシクロヘキサン、 トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン、メチルフ
ェニルビス(メトキシメチル)シラン、ジフェニルビス
(メトキシメチル)シラン、メチルシクロヘキシルビス
(メトキシメチル)シラン、ジ−t−ブチルビス(メト
キシメチル)シラン、シクロヘキシル−t−ブチルビス
(メトキシメチル)シラン、 i−プロピル−t−ブチルビス(メトキシメチル)シラ
ンを例示することができる。
【0033】このうち、1,3−ジエーテル類が好まし
く、特に、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシ
プロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,
3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロヘキシル−
1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(シクロヘ
キシルメチル)1,3−ジメトキシプロパンが好ましい
【0034】なお、第1の触媒の調製に用いられる固体
状チタン触媒成分[Ia]は、上記のマグネシウム化合
物、二個以上のエーテル結合を有する化合物および液状
状態のチタン化合物に加えて、担体化合物および反応助
剤等として用いられる珪素、リン、アルミニウムなどを
含む有機および無機化合物、後述の電子供与体(a)な
どを使用し、これらを接触させて調製してもよい。
【0035】このような担体化合物としては、Al2O
3、SiO2、B2O3、MgO、CaO、TiO2、
ZnO、ZnO2、SnO2、BaO、ThO、スチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体等の樹脂などが用いられ
る。 この中でAl2O3、SiO2、スチレン−ジビニルベ
ンゼン共重合体が好ましい。
【0036】また、電子供与体(a)は、必ずしも出発
物質として使用する必要はなく、固体状チタン触媒成分
[Ia]調製の過程で生成させることもできる。本発明
に係る第2の方法で使用される触媒に含まれる固体状チ
タン触媒成分[Ib]は、上記二個以上のエーテル結合
を有する化合物以外の電子供与体(a)を用いて調製さ
れている。このような電子供与体(a)としては、有機
酸エステル、有機酸ハライド、有機酸無水物、エーテル
、ケトン、第三アミン、亜リン酸エステル、リン酸エス
テル、リン酸アミド、カルボン酸アミド、ニトリルなど
を例示でき、具体的には、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾ
フェノン、シクロヘキサノン、ベンゾキノンなどの炭素
数3〜15のケトン類;アセトアルデヒド、プロピオン
アルデヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、
トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなどの炭素数2〜1
5のアルデヒド類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シ
クロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草
酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メ
タクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサン
カルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、
安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル
、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香
酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、ト
ルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチ
ル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、γ−ブ
チロラクトン、δ−バレロラクトン、クマリン、フタリ
ド、炭酸エチレンなどの炭素数2〜18の有機酸エステ
ル類;アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トルイ
ル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素数2〜15
の酸ハライド類;メチルエーテル、エチルエーテル、イ
ソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル
、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテ
ルなどの炭素数2〜20のエーテル類;酢酸N,N−ジ
メチルアミド、安息香酸N,N−ジエチルアミド、トル
イル酸N,N−ジメチルアミドなどの酸アミド類、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、
トリベンジルアミン、テトラメチルエチレンジアミンな
どの第三アミン類;アセトニトリル、ベンゾニトリル、
トリニトリルなどのニトリル類などを例示することがで
き、これらの内では芳香族カルボン酸エステルが好まし
い。これら化合物は2種以上併用することができる。
【0037】またさらに、有機酸エステルとしては、多
価カルボン酸エステルを特に好ましい例として挙げるこ
とができ、このような多価カルボン酸エステルとしては
、下記一般式、
【0038】
【化4】
【0039】(ただし、R1は置換または非置換の炭化
水素基、R2、R5、R6は水素または置換または非置
換の炭化水素基、R3、R4は、水素あるいは置換また
は非置換の炭化水素基であって、好ましくはその少なく
とも一方は置換または非置換の炭化水素基であり、R3
とR4は互いに連結されていてもよく、炭化水素基R1
〜R6が置換されている場合の置換基は、N、O、Sな
どの異原子を含み、例えばC−O−C、COOR、CO
OH、OH、SO3H、−C−N−C−、NH2などの
基を有する)で表される骨格を有する化合物を例示でき
る。
【0040】このような、多価カルボン酸エステルとし
ては、具体的には、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチ
ル、メチルコハク酸ジエチル、α−メチルグルタル酸ジ
イソブチル、メチルマロン酸ジエチル、エチルマロン酸
ジエチル、イソプロピルマロン酸ジエチル、ブチルマロ
ン酸ジエチル、フェニルマロン酸ジエチル、ジエチルマ
ロン酸ジエチル、ジブチルマロン酸ジエチル、マレイン
酸モノオクチル、マレイン酸ジオクチル、マレイン酸ジ
ブチル、ブチルマレイン酸ジブチル、ブチルマレイン酸
ジエチル、β−メチルグルタル酸ジイソプロピル、エチ
ルコハク酸ジアルリル、フマル酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、イタコン酸ジエチル、シトラコン酸ジオクチルなど
の脂肪族ポリカルボン酸エステル、1,2−シクロヘキ
サンカルボン酸ジエチル、1,2−シクロヘキサンカル
ボン酸ジイソブチル、テトラヒドロフタル酸ジエチル、
ナジック酸ジエチルのような脂肪族ポリカルボン酸エス
テル、フタル酸モノエチル、フタル酸ジメチル、フタル
酸メチルエチル、フタル酸モノイソブチル、フタル酸ジ
エチル、フタル酸エチルイソブチル、フタル酸ジn−プ
ロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジn−ブチ
ル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジn−ヘプチル、
フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジn−オク
チル、フタル酸ジネオペンチル、フタル酸ジデシル、フ
タル酸ベンジルブチル、フタル酸ジフェニル、ナフタリ
ンジカルボン酸ジエチル、ナフタリンジカルボン酸ジブ
チル、トリメリット酸トリエチル、トリメリット酸ジブ
チルなどの芳香族ポリカルボン酸エステル、3,4−フ
ランジカルボン酸などの異節環ポリカルボン酸エステル
などを好ましい例として挙げることができる。
【0041】また、多価カルボン酸エステルの他の例と
しては、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル
、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジn−ブチル
、セバシン酸ジn−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチ
ルヘキシルなどの長鎖ジカルボン酸のエステルなどを挙
げることができる。これら化合物の中では、カルボン酸
エステルを用いることが好ましく、特に多価カルボン酸
エステル、とりわけフタル酸エステル類を用いることが
好ましい。
【0042】またこれら電子供与体(a)は、必ずしも
出発物質として使用する必要はなく、固体状チタン触媒
成分[Ib]調製の過程で生成させることもできる。ま
た、固体状チタン触媒成分[Ib]は、上記のマグネシ
ウム化合物、二個以上のエーテル結合を有する化合物、
液状状態のチタン化合物に加えて、担体化合物および反
応助剤等として用いられる珪素、リン、アルミニウムな
どを含む有機および無機化合物などを使用し、これらを
接触させて調製してもよい。
【0043】本発明に係る方法で用いられる第1の触媒
に含まれた固体状チタン触媒成分[Ia]は、上記した
ようなマグネシウム化合物、液状状態のチタン化合物と
、二個以上のエーテル結合を有する化合物と、必要に応
じて担体化合物、電子供与体(a)などとを接触させて
調製される。
【0044】以下に、これらの化合物を用いた固体状チ
タン触媒成分[Ia]の製造方法に特に制限に制限はな
いが、ここでその方法を数例挙げて以下に簡単に述べる
。 (1)マグネシウム化合物と、上記二個以上のエーテル
結合を有する化合物と、チタン化合物とを任意の順序で
接触、反応させる方法。この反応は、各成分を該二個以
上のエーテル結合を有する化合物および/または電子供
与体(a)、有機アルミニウム化合物、ハロゲン含有ケ
イ素化合物などの反応助剤で予備処理してもよい。 (2)還元性を有しない液状状態のマグネシウム化合物
と、液状チタン化合物とを、上記二個以上のエーテル結
合を有する化合物の存在下で反応させて固体状のマグネ
シウム・チタン複合体を析出させる方法。 (3)(2)で得られた反応生成物に、チタン化合物を
さらに反応させる方法。 (4)(1)あるいは(2)で得られる反応生成物に、
電子供与体(a)およびチタン化合物をさらに反応させ
る方法。 (5)マグネシウム化合物と上記二個以上のエーテル結
合を有する化合物と、チタン化合物とを粉砕して得られ
た固体状物を、ハロゲン、ハロゲン化合物および芳香族
炭化水素のいずれかで処理する方法。なお、この方法に
おいては、マグネシウム化合物のみを、あるいはマグネ
シウム化合物と上記二個以上のエーテル結合を有する化
合物とを、あるいはマグネシウム化合物とチタン化合物
を粉砕する工程を含んでもよく、粉砕助剤などの存在下
に粉砕してもよい。また、粉砕後に、反応助剤で予備処
理し、次いで、ハロゲンなどで処理してもよい。なお、
反応助剤としては、有機アルミニウム化合物あるいはハ
ロゲン含有ケイ素化合物などが挙げられる。 (6)前記(1)〜(4)で得られる化合物をハロゲン
またはハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する
方法。 (7)金属酸化物などの担体化合物、有機マグネシウム
化合物およびハロゲン含有化合物との接触反応物を、上
記二個以上のエーテル結合を有する化合物およびチタン
化合物と接触させる方法。 (8)有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウ
ム、アリロキシマグネシウムなどのマグネシウム化合物
を、上記二個以上のエーテル結合を有する化合物と、チ
タン化合物および必要に応じてハロゲン含有化合物とに
接触させる方法。 (9)マグネシウム化合物とアルコキシチタンとを少な
くとも含む溶液とチタン化合物、上記二個以上のエーテ
ル結合を有する化合物および必要に応じて、ハロゲン含
有ケイ素化合物などのハロゲン含有化合物とを反応させ
る方法。 (10)還元性を有しない液状状態のマグネシウム化合
物と有機アルミニウム化合物とを反応させて固体状のマ
グネシウム・アルミニウム複合体を折出させ、次いで、
上記二個以上のエーテル結合を有する化合物およびチタ
ン化合物を反応させる方法。
【0045】このような方法によって、固体状チタン触
媒成分[Ia]を製造する際、マグネシウム化合物、液
状状態のチタン化合物および二個以上のエーテル結合を
有する化合物の使用量については、その種類、接触条件
、接触順序などによって異なるが、マグネシウム1モル
に対し、該二個以上のエーテル結合を有する化合物は、
0.01モル〜5モル、特に好ましくは0.1モル〜1
モルの量で用いられ、液状状態のチタン化合物は0.1
モル〜1000モル、特に好ましくは1モル〜200モ
ルの量で用いられる。
【0046】これらの化合物を接触させる際の温度は、
通常−70℃〜200℃、好ましくは10℃〜150℃
である。このようにして得られる固体状チタン触媒成分
[Ia]は、チタン、マグネシウムおよびハロゲンと、
上記二個以上のエーテル結合を有したエーテル化合物と
を含有している。
【0047】この固体状チタン触媒成分[Ia]におい
て、ハロゲン/チタン(原子比)は、2〜100、好ま
しくは4〜90であり、前記二個以上のエーテル結合を
有する化合物/チタン(モル比)は、0.01〜100
、好ましくは0.2〜10であり、マグネシウム/チタ
ン(原子比)は、2〜100、好ましくは4〜50であ
ることが望ましい。
【0048】また、本発明で用いられる触媒に含まれる
固体状チタン触媒成分[Ib]は、マグネシウム化合物
と、液状状態のチタン化合物と、電子供与体(a)と必
要に応じて更に担体化合物などを接触させて調製される
【0049】このような固体状チタン触媒成分[Ib]
の調製方法に特に制限はないが、ここでこの方法を数例
挙げて以下に簡単に説明する。 (1)マグネシウム化合物と、電子供与体(a)と、チ
タン化合物とを任意の順序で接触、反応させる方法。こ
の反応は、各成分を電子供与体(a)および/または有
機アルミニウム化合物やハロゲン含有ケイ素化合物など
の反応助剤で予備処理してもよい。なお、この方法にお
いては、上記電子供与体(a)を少なくとも一回は用い
る。 (2)還元性を有しない液状のマグネシウム化合物と、
液状チタン化合物とを、電子供与体(a)の存在下で反
応させて固体状のマグネシウム・チタン複合体を析出さ
せる方法。 (3)(2)で得られた反応生成物に、チタン化合物を
さらに反応させる方法。 (4)(1)あるいは(2)で得られる反応生成物に、
電子供与体(a)およびチタン化合物をさらに反応させ
る方法。 (5)マグネシウム化合物と、電子供与体(a)と、チ
タン化合物とを粉砕して得られた固体状物を、ハロゲン
、ハロゲン化合物および芳香族炭化水素のいずれかで処
理する方法。なお、この方法においては、マグネシウム
化合物のみを、あるいはマグネシウム化合物と電子供与
体とからなる錯化合物を、あるいはマグネシウム化合物
とチタン化合物を粉砕する工程を含んでもよい。また、
粉砕後に反応助剤で予備処理し、次いでハロゲンなどで
処理してもよい。反応助剤としては、有機アルミニウム
化合物あるいはハロゲン含有ケイ素化合物などが挙げら
れる。 (6)前記(1)〜(4)で得られる化合物をハロゲン
またはハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する
方法。 (7)金属酸化物などの担体化合物、有機マグネシウム
およびハロゲン含有化合物との接触反応物を、電子供与
体(a)およびチタン化合物と接触させる方法。 (8)有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウ
ム、アリーロキシマグネシウムなどのマグネシウム化合
物を、電子供与体(a)、チタン化合物および必要に応
じてハロゲン含有化合物と反応させる方法。 (9)マグネシウム化合物とアルコキシチタンとを少な
くとも含む溶液、チタン化合物、電子供与体(a)およ
び必要に応じてハロゲン含有ケイ素化合物などのハロゲ
ン含有化合物とを反応させる方法。 (10)還元性を有しない液状状態のマグネシウム化合
物と有機アルミニウム化合物とを反応させて固体状のマ
グネシウム・アルミニウム複合体を折出させ、次いで、
電子供与体(a)およびチタン化合物を反応させる方法
【0050】このような方法によって、固体状チタン触
媒成分[Ib]を製造する際、マグネシウム化合物、液
状状態のチタン化合物および電子供与体(a)の使用量
に付いては、その種類、接触条件、接触順序などによっ
て異なるが、マグネシウム1モルに対し、該電子供与体
(a)は、0.01モル〜5モル、特に好ましくは0.
1モル〜1モルの量で用いられ、液状状態のチタン化合
物は0.1モル〜1000モル、特に好ましくは1モル
〜200モルの量で用いられる。
【0051】これらの化合物を接触させる際の温度は、
通常−70℃〜200℃、好ましくは10℃〜150℃
である。このようにして得られる固体状チタン触媒成分
[Ib]は、チタン、マグネシウムおよびハロゲンと、
電子供与体(a)とを含有している。
【0052】この固体状チタン触媒成分[Ib]におい
て、ハロゲン/チタン(原子比)は、2〜100、好ま
しくは4〜90であり、電子供与体(a)/チタン(モ
ル比)は0.01〜100、好ましくは0.2〜10で
あり、前記マグネシウム/チタン(原子比)は、2〜1
00、好ましくは4〜50であることが望ましい。
【0053】本発明に係る第1の方法で用いられる触媒
は、上記したような固体状チタン触媒成分[Ia]と、
有機金属化合物触媒成分[II]を含んでいる。第1図
に、本発明に係る第1の方法で用いられる触媒の調製工
程の説明図を示す。
【0054】このような有機金属化合物触媒成分[II
]としては、例えば有機アルミニウム化合物、I族金属
とアルミニウムとの錯アルキル化物、II族金属の有機
金属化合物などを用いることができる。
【0055】このような有機金属化合物触媒成分として
は、たとえばRan AlX3−n (式中、Ra は
炭素数1〜12の炭化水素基であり、Xはハロゲンまた
は水素であり、nは1≦n≦3である)で示される有機
アルミニウム化合物を例示することができる。
【0056】上記式において、Ra は炭素数1〜12
の炭化水素基たとえばアルキル基、シクロアルキル基ま
たはアリール基であるが、具体的には、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基
、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基などで
ある。
【0057】このような有機アルミニウム化合物として
は、具体的には以下のような化合物が用いられる。トリ
メチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイ
ソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム
、トリオクチルアルミニウム、トリ2−エチルヘキシル
アルミニウムなどのトリアルキルアルミニム;イソプレ
ニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム;ジメ
チルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロ
リド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブ
チルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロ
ミドなどのジアルキルアルミニウムハライド;メチルア
ルミニウムセスキクロリド、エチルアウミニウムセスキ
クロリド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド、
ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウ
ムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハ
ライド;メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミ
ニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリ
ド、エチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアル
ミニウムジハライドなど。
【0058】また有機アルミニウム化合物の他の例とし
ては、RanAlY3−n(式中Ra は上記と同様で
あり、Yは−ORb 基、−OSi Rc3 基、−O
AlRd2基、−NRe2 基、−SiRf3 基また
は−N(Rg)AlRh2 基であり、nは1〜2であ
り、Rb、Rc、RdおよびRhはメチル基、エチル基
、イソプロピル基、イソブチル基、シクロヘキシル基、
フェニル基などであり、Reは水素、メチル基、エチル
基、イソプロピル基、フェニル基、トリメチルシリル基
などであり、RfおよびRgはメチル基、エチル基など
である)で示される化合物を用いることもできる。
【0059】このような有機アルミニウム化合物として
は、具体的には、以下のような化合物が用いられる。 (i)RanAl(ORb)3−n  ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウ
ムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムメトキシドな
ど、 (ii)RanAl(OSiRc3)3−n Et2A
l(OSiMe3) (iso−Bu)2Al(OSiMe3)(iso−B
u)2Al(OSiEt3)など、(iii)RanA
l(OARd2)3−n Et2AlOAlEt2  (iso−Bu)2AlOAl(iso−Bu)2など
、(iv)RanAl(NRe2)3−n Me2Al
NEt2  Et2AlNHMe  Me2AlNHEt  Et2AlN(Me3Si)2  (iso−Bu)2AlN(Me3Si)2 など、(
v)RanAl(SiRf3)3−n (iso−Bu
)2AlSiMe3など、(vi)RanAl(NRg
AlRh2)3−n Et2AlN(Me)AlEt2
  (iso−Bu)2AlN(Et)Al(iso−Bu
)2など。
【0060】上記のような有機アルミニウム化合物とし
ては、Ra3Al、RanAl(ORb)3−n 、R
anAl(OAlRd2)3−n で表わされる有機ア
ルミニウム化合物を好適な例として挙げることができる
【0061】I族金属とアルミニウムとの錯アルキル化
物としては、一般式 M1AlRj4 (但し、M1はLi、Na、Kであり、Rjは炭素数1
〜15の炭化水素基である)で表される化合物を例示で
き、具体的には、LiAl(C2H5)4、LiAl(
C7H15)4などを挙げることができる。
【0062】II族金属の有機金属化合物としては、一
般式  R1R2M2(但し、Rk、Rlは炭素数1〜
15の炭化水素基あるいはハロゲンであり、互いに同一
でも異なっていてもよいが、いずれもハロゲンである場
合は除く。M2はMg、Zn、Cdである)で表される
化合物を例示でき、具体的には、ジエチル亜鉛、ジエチ
ルマグネシウム、ブチルエチルマグネシウム、エチルマ
グネシウムクロリド、ブチルマグネシウムクロリドなど
を挙げることができる。
【0063】これらの化合物は、2種以上混合して用い
ることもできる。また、本発明の第1の方法で用いられ
る触媒に含まれた固体状チタン触媒成分[Ia]では、
このような有機金属化合物触媒成分[II]と共に、必
要に応じて上記二個以上のエーテル結合を有する化合物
および/または電子供与体(b)を用いてもよく、この
ような電子供与体(b)としては、前述した電子供与体
(a)および下記一般式で示される有機ケイ素化合物を
用いることができ、この内特に二個以上のエーテル結合
を有する化合物および有機ケイ素化合物を用いることが
好ましい。
【0064】RnSi(OR’)4−n       
(式中、RおよびR’は炭化水素基であり、0<n<4
である)上記のような一般式で示される有機ケイ素化合
物としては、具体的には、トリメチルメトキシシラン、
トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン
、ジメチルジエトキシシシラン、ジイソプロピルジメト
キシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−
ブチルメチルジエトキシシラン、t−アミルメチルジエ
トキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニル
メチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン
、ビスo−トリルジメトキシシラン、ビスm−トリルジ
メトキシシラン、ビスp−トリルジメトキシシラン、ビ
スp−トリルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジ
メトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、
シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシ
ルメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン
、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエト
キシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロ
ルプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、t−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルト
リエトキシシラン、iso−ブチルトリエトキシシラン
、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、クロルトリエトキシシラン、エチル
トリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン
、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシル
トリエトキシシラン、2−ノルボルナントリメトキシシ
ラン、2−ノルボルナントリエトキシシラン、2−ノル
ボルナンメチルジメトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ
酸ブチル、トリメチルフェノキシシラン、メチルトリア
リロキシ(allyloxy)シラン、ビニルトリス(
β−メトキシエトキシシラン)、ビニルトリアセトキシ
シラン、ジメチルテトラエトキシジシロキサン; シクロペンチルトリメトキシシラン、2−メチルシクロ
ペンチルトリメトキシシラン、2,3−ジメチルシクロ
ペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエト
キシシラン; ジシクロペンチルジメトキシシラン、ビス(2−メチル
シクロペンチル)ジメトキシシラン、ビス(2,3−ジ
メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジシクロペ
ンチルジエトキシシラン; トリシクロペンチルメトキシシラン、トリシクロペンチ
ルエトキシシラン、ジシクロペンチルメチルメトキシシ
ラン、ヘキセニルトリメトキシシラン、ジシクロペンチ
ルエチルメトキシシラン、ジシクロペンチルメチルエト
キシシラン、シクロペンチルジメチルメトキシシラン、
シクロペンチルジエチルメトキシシラン、シクロペンチ
ルジメチルエトキシシランが用いられる。
【0065】このうちエチルトリエトキシシラン、n−
プロピルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエト
キシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ジフェニルジ
メトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビ
スp−トリルジメトキシシラン、p−トリルメチルジメ
トキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シ
クロヘキシルメチルジメトキシシラン、2−ノルボルナ
ントリエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメト
キシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジシクロペ
ンチルジメトキシシラン、ヘキセニルトリメトキシシラ
ン、シクロペンチルトリエトキシシラン、トリシクロペ
ンチルメトキシシラン、シクロペンチルジメチルメトキ
シシランなどが好ましく用いられる。これらの有機ケイ
素化合物は、2種以上混合して用いることもできる。
【0066】また、これら有機ケイ素化合物以外に用い
ることができる電子供与体(b)としては、窒素含有化
合物、他の酸素含有化合物、燐含有化合物などを挙げる
ことができる。
【0067】このような窒素含有化合物としては、具体
的には、以下に示すような化合物を用いることができる
【0068】
【化5】
【0069】
【化6】
【0070】などの2,6−置換ピペリジン類:
【00
71】
【化7】
【0072】などの2,5−置換ピペリジン類:N,N
,N’,N’−テトラメチルメチレンジアミン、N,N
,N’,N’−テトラエチルメチレンジアミンなどの置
換メチレンジアミン類:1,3−ジベンジルイミダゾリ
ジン、1,3−ジベンジルー2−フェニルイミダゾリジ
ンなどの置換メチレンジアミン類など。
【0073】燐含有化合物としては、具体的には、以下
に示すような亜リン酸エステル類を用いることができる
。トリエチルホスファイト、トリn−プロピルホスファ
イト、トリイソプロピルホスファイト、トリn−ブチル
ホスファイト、トリイソブチルホスファイト、ジエチル
n−ブチルホスファイト、ジエチルフェニルホスファイ
トなどの亜リン酸エステル類など。
【0074】また、酸素含有化合物としては、以下に示
すような化合物を用いることができる。
【0075】
【化8】
【0076】などの2,6−置換テトラヒドロピラン類
【0077】
【化9】
【0078】などの2,5−置換テトラヒドロピラン類
など。本発明に係る第2の方法で用いられる触媒は、上
記したような固体状チタン触媒成分[Ib]および有機
金属触媒成分[II]と、複数の原子を介して存在する
二個以上のエーテル結合を有した化合物[III]とを
含んでいる。
【0079】第2図に、本発明に係る第2の方法で用い
られる触媒の調製工程の説明図を示す。このような有機
金属化合物触媒成分[II]としては、たとえば本発明
に係る第1の方法で用いられる触媒を調製する際に用い
られるのと同様の有機金属化合物からなる触媒成分が用
いられる。
【0080】上記したような二個以上のエーテル結合を
有した化合物[III]としては、本発明に係る第1の
固体状チタン触媒成分の調製に用いられるのと同様の二
個以上のエーテル結合を有する化合物が用いられる。
【0081】また、本発明に係る第2の方法で用いられ
る触媒は、上記二個以上のエーテル結合を有する化合物
以外に、電子供与体を含んでいてもよく、このような電
子供与体としては、たとえば本発明に係る第1の方法で
用いられる触媒の調製に用いられた電子供与体(b)を
用いることができる。
【0082】本発明に係るα−オレフィン系重合体の第
1の製造方法は、上記したような第1の触媒の存在下に
、炭素原子数が2以上のα−オレフィンでありかつ炭素
原子数が4以上のα−オレフィンを主成分とするα−オ
レフィンを重合または共重合させることにより、炭素原
子数が4以上のα−オレフィンを少なくとも70モル%
以上、好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは9
0モル%以上含有する重合体または共重合体を製造して
いる。
【0083】本発明に係るα−オレフィン系重合体の第
2の製造方法は、上記したような第2の触媒の存在下に
、炭素原子数が2以上のα−オレフィンでありかつ炭素
原子数が4以上のα−オレフィンを主成分とするα−オ
レフィンを重合または共重合させることにより、炭素原
子数が4以上のα−オレフィンを少なくとも70モル%
以上、好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは9
0モル%以上含有する重合体または共重合体を製造して
いる。
【0084】このような炭素原子数2以上のα−オレフ
ィンとしては、たとえばエチレン、プロピレン、1−ブ
テン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−
 ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン
、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデ
セン、1−エイコセンなどを挙げることができる。
【0085】また、本発明に係る第1、第2の重合方法
においては、さらにスチレン、アリルベンゼン等の芳香
族ビニル化合物、ビニルシクロヘキサンなどの脂環族ビ
ニル化合物、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボ
ルネン、5−メチル−2− ノルボルネン、テトラシク
ロドデセン、2−メチル−1,4,5,8− ジメタノ
−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ
ナフタレンなどの環状オレフィン、6−メチル−1,6
−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、
6−エチル−1,6−オクタジエン、6−プロピル−1
,6−オクタジエン、6−ブチル−1,6−オクタジエ
ン、6−メチル−1,6−ノナジエン、7−メチル−1
,6−ノナジエン、6−エチル−1,6−ノナジエン、
7−エチル−1,6−ノナジエン、6−メチル−1,6
−デカジエン、7−メチル−1,6−デカジエン、6−
メチル−1,6−ウンデカジエン、イソプレン、ブタジ
エンなどのジエン類などの共役ジエンや非共役ジエンの
ような多不飽和結合を有する化合物を重合原料として用
いることもできる。
【0086】本発明に係る第1、第2の方法では、触媒
にα− オレフィンを予備重合させておくことが好まし
い。この予備重合は、オレフィン重合用触媒1g当り0
.1〜1000g好ましくは0.3〜500g、特に好
ましくは1〜200gの量でα−オレフィンを予備重合
させることにより行なわれる。
【0087】予備重合では、本重合における系内の触媒
濃度よりも高い濃度の触媒を用いることができる。  
本発明に係る第1、第2の重合方法では、予備重合にお
ける固体状チタン触媒成分[Ia]または[Ib]の濃
度は、液状媒体1リットル当り、チタン原子換算で、通
常約0.001〜200ミリモル、好ましくは約0.0
1〜50ミリモル、特に好ましくは0.1〜20ミリモ
ルの範囲とすることが望ましい。
【0088】有機金属化合物触媒成分[II]の量は、
固体状チタン触媒成分[Ia]または[Ib]1g当り
0.1〜1000g好ましくは0.3〜500gの重合
体が生成するような量であればよく、固体状チタン触媒
成分[Ia]または[Ib]中のチタン原子1モル当り
、通常約0.1〜300モル、好ましくは約0.5〜1
00モル、特に好ましくは1〜50モルの量であること
が望ましい。
【0089】本発明に係る第1および第2の重合方法で
は、予備重合に、必要に応じて上記二個以上のエーテル
結合を有する化合物ないし電子供与体(b)を用いるこ
ともできる。
【0090】この際本発明に係る第1の方法では、これ
ら化合物は、固体状チタン触媒成分[Ia]中のチタン
原子1モルに当り、0.1〜50モル、好ましくは0.
5〜30モル、さらに好ましくは1〜10モルの量で用
いられる。
【0091】また、本発明に係る第2の方法では、これ
ら化合物は、固体状チタン触媒成分[Ib]中のチタン
原子1モルに当り、0.1〜50モル、好ましくは0.
5〜30モル、さらに好ましくは1〜10モルの量で用
いられる。
【0092】予備重合は、不活性炭化水素媒体にオレフ
ィンおよび上記の触媒成分を加え、温和な条件下に行な
うことができる。この際用いられる不活性炭化水素媒体
としては、具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯
油などの脂肪族炭化水素; シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタ
ンなどの脂環族炭化水素; ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;
エチレンクロリド、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭
化水素、あるいはこれらの混合物などを挙げることがで
きる。これらの不活性炭化水素媒体のうちでは、とくに
脂肪族炭化水素を用いることが好ましい。このように、
不活性炭化水素媒体を用いる場合、予備重合はバッチ式
で行なうことが好ましい。一方、オレフィン自体を溶媒
に予備重合を行なうこともできるし、実質的に溶媒のな
い状態で予備重合することもできる。
【0093】予備重合で使用されるオレフィンは、後述
する本重合で使用されるオレフィンと同一であっても、
異なっていてもよく、具体的には、プロピレンであるこ
とが好ましい。
【0094】予備重合の際の反応温度は、通常約−20
〜+100℃、好ましくは約−20〜+80℃、さらに
好ましくは0〜+40℃の範囲であることが望ましい。 なお、予備重合においては、水素のような分子量調節剤
を用いることもできる。このような分子量調節剤は、1
35℃のデカリン中で測定した予備重合により得られる
重合体の極限粘度[η]が、約0.2 dl/g以上、
好ましくは約0.5〜10dl/gになるような量で用
いることが望ましい。予備重合は、上記のように、固体
状チタン触媒成分[Ia]または[Ib]1g当り約0
.1〜1000g、好ましくは約0.3〜500g、特
に好ましくは1〜200gの重合体が生成するように行
なうことが望ましい。
【0095】本発明では、重合は溶解重合、懸濁重合な
どの液相重合法あるいは気相重合法いずれにおいても実
施できる。本重合が液相重合の反応形態を採る場合、反
応溶媒としては、上述の不活性炭化水素を用いることも
できるし、反応条件下において液状のオレフィンを用い
ることもできる。
【0096】本発明の第1および第2の重合方法におい
ては、固体状チタン触媒成分[Ia]または[Ib]は
、重合容積1リットル当りTi 原子に換算して、通常
は約0.001〜0.5ミリモル、好ましくは約0.0
05〜0.1ミリモルの量で用いられる。また、有機金
属化合物[II]は、重合系中の予備重合触媒成分中の
チタン原子1モルに対し、金属原子が、通常約1〜20
00モル、好ましくは約5〜500モルとなるような量
で用いられる。
【0097】さらに本発明に係る第2の重合方法におい
ては、上記二個以上のエーテル結合を有する化合物は、
[II]成分の金属原子1モルに対し、通常約0.00
1モル〜10モル、好ましくは0.01モル〜2モルと
なるような量で用いられる。
【0098】本重合時に、水素を用いれば、得られる重
合体の分子量を調節することができ、メルトフローレー
トの大きい重合体が得られる。本発明において、オレフ
ィンの重合温度は、通常、約20〜200℃、好ましく
は約50〜150℃に、圧力は、通常、常圧〜100k
g/cm2、好ましくは約2〜50kg/cm2に設定
される。本発明の重合方法においては、重合を、回分式
、半連続式、連続式の何れの方法においても行なうこと
ができる。さらに重合を、反応条件を変えて2段以上に
分けて行なうこともできる。
【0099】上記のような第1、第2の触媒を用いて、
炭素原子数が2以上のα−オレフィンでありかつ炭素原
子数が4以上のα−オレフィンを主成分とするα−オレ
フィンを重合または共重合させることにより、極限粘度
[η]が0.01〜100dl/g、好ましくは0.1
〜50dl/gの重合体を得ることができる。
【0100】上記のようにして得られたα−オレフィン
系重合体には、必要に応じて耐熱安定剤、耐候安定剤、
帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、核剤、顔料
、染料、無機あるいは有機充填剤などを配合することも
できる。
【0101】なお、本発明では、第1および第2の触媒
は、上記のような各成分以外にも、オレフィン重合に有
用な他の成分を含むことができる。
【0102】
【発明の効果】本発明に係るα−オレフィン系重合体の
第1の製造方法は、チタンと、マグネシウムと、ハロゲ
ンと、複数の原子を介して存在する二個以上のエーテル
結合を有する化合物とを含む固体状チタン触媒成分[I
a]、および周期律表の第I族ないし第III族金属を
含む有機金属化合物触媒成分[II]を含むオレフィン
重合用触媒の存在下に、炭素原子数が2以上のα−オレ
フィンでありかつ炭素原子数が4以上のα−オレフィン
を主成分とするα−オレフィンを重合または共重合させ
ることにより、炭素原子数が4以上のα−オレフィンを
70モル%以上含有する重合体または共重合体を製造し
ている。したがって、本発明に係るα−オレフィン系重
合体の製造方法によれば、上記固体状チタン触媒成分[
Ia]と、上記有機金属化合物触媒成分[II]とを含
む触媒を用いると、立体規則性、結晶性に優れたα−オ
レフィン系重合体を高い触媒活性にて製造することがで
きる。
【0103】本発明に係るα−オレフィン系重合体の第
2の製造方法は、チタンと、マグネシウムと、ハロゲン
と、電子供与体(a)とを含む固体状チタン触媒成分[
Ib]、周期律表の第I族ないし第III族金属を含む
有機金属化合物触媒成分[II]および複数の原子を介
して存在する二個以上のエーテル結合を有する化合物[
III]を含むオレフィン重合用触媒の存在下に、炭素
原子数が2以上のα−オレフィンでありかつ炭素原子数
が4以上のα−オレフィンを主成分とするα−オレフィ
ンを重合または共重合させることにより、炭素原子数が
4以上のα−オレフィンを70モル%以上含有する重合
体または共重合体を製造している。したがって、本発明
に係るα−オレフィン系重合体の第2の製造方法によれ
ば、上記固体状チタン触媒成分[Ia]と、上記有機金
属化合物触媒成分[II]と、二個以上のエーテル結合
を有する化合物[III]を含む触媒を用いると、立体
規則性、結晶性に優れ、高融点のα−オレフィン系重合
体を製造することができる。
【0104】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0105】
【実施例1】[固体状チタン触媒成分[A]の調製]無
水塩化マグネシウム95.2g、デカン442mlおよ
び2−エチルヘキシルアルコール390.6gを130
℃で2時間加熱反応を行なって均一溶液とした後、この
溶液中に無水フタル酸21.3gを添加し、さらに、1
30℃にて1時間撹拌混合を行ない、無水フタル酸をこ
の均一溶液に溶解させた。このようにして得られた均一
溶液を室温に冷却した後、この均一溶液75mlを−2
0℃に保持した四塩化チタン200ml中に1時間にわ
たって全量滴下装入した。装入終了後この混合液の温度
を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したと
ころでジイソブチルフタレート5.22gを添加し、こ
れより2時間同温度にて撹拌下保持した。2時間の反応
終了後、熱濾過にて固体部を採取し、この固体部を27
5mlの四塩化チタンにて再懸濁させた後、再び110
℃で2時間、加熱反応を行なった。反応終了後、再び熱
濾過にて固体部を採取し、110℃デカンおよびヘキサ
ンにて、洗液中に遊離のチタン化合物が検出されなくな
るまで充分洗浄した。以上の操作によって調製した固体
状チタン触媒成分[A]はデカンスラリーとして保存し
たが、この内の一部を触媒組成を調べる目的で乾燥する
。このようにして得られた固体状チタン触媒成分[A]
の組成はチタン2.4重量%、塩素60重量%、マグネ
シウム20重量%およびジイソブチルフタレート13.
0重量%であった。 [固体状チタン触媒成分[A]の予備重合]400ml
の攪拌機付四ツ口ガラス製反応器に窒素雰囲気下精製ヘ
キサン100ml、トリエチルアルミニウム10ミリモ
ル、2−イソプロピル−2− イソペンチル−1,3−
 ジメトキシプロパン(IPAMP)1ミリモルおよび
上記固体状チタン触媒成分[A]をTi原子換算で1.
0ミリモル添加した後、20℃の温度で3.2Nl/時
の速度でプロピレンを1時間、この反応器に供給した。 プロピレンの供給が終了したところで反応器内を窒素で
置換し、上澄液の除去および精製ヘキサンの添加から成
る洗浄操作を2回行なった後、精製ヘキサンで再懸濁し
て触媒ビンに全量移液して予備重合触媒(B)を得た。 [重  合]2リットルのオートクレーブに窒素気流下
n−ヘキサンを500ml加えた。系内を−50℃に冷
却した後500mlの液体のブテン−1、2.0ミリモ
ルのトリエチルアルミニウム、0.2ミリモルの2−イ
ソプロピル−2− イソペンチル−1,3− ジメトキ
シプロパン(IPAMP)および100mlの水素を加
え系内を60℃に昇温し、予備重合触媒(B)をチタン
原子に換算して0.01ミリモル加えて重合を開始した
。1時間重合させた後、系内にメタノールを添加して重
合を停止し、未反応のブテン−1を除去した。反応液を
大量のメタノールに投じた後生じた白色固体をミキサー
で粉砕し、メタノールで洗浄した後減圧乾燥してブテン
−1重合体を得た。
【0106】重合活性、立体規則性指数(3℃でのn−
デカン不溶解成分率:IIと略す)、MFR、デカリン
中135℃での極限粘度[η]の結果を表1に示した。
【0107】
【実施例2】[重  合]2リットルのオートクレーブ
を−50℃に冷却し、500mlのブテン−1、1.0
ミリモルのトリエチルアルミニウム、0.1ミリモルの
2−イソプロピル−2− イソペンチル−1,3− ジ
メトキシプロパン、チタン原子に換算して0.01ミリ
モルの予備重合触媒(B)および400mlの水素を添
加した後30℃に昇温した。30℃で2時間重合を行な
った後メタノールを添加して重合を停止し、未反応のブ
テン−1を除去した。得られた白色固体をメタノールで
洗浄し、ブテン−1重合体を得た。
【0108】重合活性、II、MFR、[η]を表1に
示した。
【0109】
【比較例1】[固体状チタン触媒成分[A]の予備重合
]実施例1において2−イソプロピル−2− イソペン
チル−1,3− ジメトキシプロパンの代わりにジフェ
ニルジメトキシシラン(DPMS)1ミリモルを用いた
以外は、実施例1と同様にして固体状チタン触媒成分[
A]の予備重合を行ない予備重合触媒(C)を得た。 [重  合]予備重合触媒(B)の代わりに(C)を、
トリエチルアルミニウムの代わりにトリイソブチルアル
ミニウムを、IPAMPの代わりにDPMSを用いた以
外は実施例1と同様にしてブテン−1の重合を行なった
【0110】表1に結果を示した。
【0111】
【表1】
【0112】
【実施例3】[固体状チタン触媒成分[D]の調製]内
容積2リットルの高速撹拌装置(特殊機化工業製)を充
分N2 置換したのち、精製灯油700ml、市販Mg
Cl2 10g、エタノール24.2gおよび商品名エ
マゾール320 (花王アトラス(株)製、ソルビタン
ジステアレート)3gを入れ、系を撹拌下に昇温し、1
20℃にて800rpm で30分撹拌した。高速撹拌
下、内径5mmのテフロン製チューブを用いて、あらか
じめ−10℃に冷却された精製灯油1リットルを張り込
んである2リットルのガラスフラスコ(攪拌機付)に移
液した。生成固体を濾過により採取し、ヘキサンで充分
洗浄したのち担体を得た。
【0113】該担体7.5gを室温で150mlの四塩
化チタン中に懸濁させた後、該系を40℃に昇温し、2
−イソプロピル−2− イソペンチル−1,3− ジメ
トキシプロパン1.33mlを添加した後100℃に昇
温した。100℃で2時間の撹拌混合した後、固体部を
濾過により採取し、再び150mlの四塩化チタンに懸
濁させ、再度120℃で2時間の撹拌混合を行った。さ
らに該反応物より反応固体物を濾過にて採取し、充分量
の精製ヘキサンにて洗浄することにより固体状チタン触
媒成分[D]を得た。該成分は原子換算でチタン3.1
重量%、塩素58重量%、マグネシウム17重量%、2
−イソプロピル−2− イソペンチル−1,3− ジメ
トキシプロパン19.7重量%であった。 [固体状チタン触媒成分[D]の予備重合]400ml
の攪拌機付四ツ口ガラス製反応器に窒素雰囲気下精製ヘ
キサン100ml、トリエチルアルミニウム10ミリモ
ル、2−イソプロピル−2− イソペンチル−1,3−
 ジメトキシプロパン1ミリモルおよび上記固体状チタ
ン触媒成分[D]をTi原子換算で1.0ミリモル添加
した後、20℃の温度で2.5Nl/時の速度でプロピ
レンを1時間、この反応器に供給した。プロピレンの供
給が終了したところで反応器内を窒素で置換し、上澄液
の除去および精製ヘキサンの添加から成る洗浄操作を2
回行なった後、精製ヘキサンで再懸濁して触媒ビンに全
量移液し、予備重合触媒(E)を得た。 [重  合]1リットルガラス製反応器に窒素気流下で
4−メチル−1− ペンテン500mlを加え50℃に
昇温した。 次にトリエチルアルミニウム0.5ミリモル、シクロヘ
キシルメチルジメトキシシラン(CMMS)0.05ミ
リモルを添加し予備重合触媒(E)0.01ミリモルを
加えることで重合を開始した。反応時間は1時間とし、
メタノールを添加することで重合を停止した。反応液を
大量のメタノール中に注ぎ込み固体部分を濾別し、メタ
ノールで洗浄した後減圧乾燥して4−メチルペンテン−
1重合体2.9gを得た。重合活性は290g/ミリモ
ルTiであった。
【0114】
【実施例4】実施例3において予備重合触媒(D)の代
わりに(B)を、CMMSの代わりにIPAMPを用い
た以外は、実施例3と同様にして重合を行ない、重合体
9.86gを得た。重合活性は990g/ミリモルTi
であった。
【0115】
【実施例5】トリエチルアルミニウムを1.0ミリモル
、IPAMPを0.1ミリモル、予備重合触媒(B)を
チタン原子に換算して0.0025ミリモル用いた以外
は実施例1と同様にしてブテン−1の重合を行なった。
【0116】結果を表2に示した。
【0117】
【実施例6】[固体状チタン触媒成分(F)の調製]無
水塩化マグネシウム95.2g、デカン442mlおよ
び2−エチルヘキシルアルコール390.6gを130
℃で2時間加熱反応を行って均一溶液とした後、この溶
液中に無水フタル酸21.3gを添加し、さらに、13
0℃にて1時間撹拌混合を行い、無水フタル酸をこの均
一溶液に溶解させた。このようにして得られた均一溶液
を室温に冷却した後、この均一溶液75mlを−20℃
に保持した四塩化チタン200ml中に1時間にわたっ
て全量滴下装入した。装入終了後、この混合液の温度を
4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したとこ
ろで2−イソプロピル−2− イソペンチル−1,3−
 ジメトキシプロパン(IPAMP)4.79mlを添
加し、これより2時間同温度にて撹拌下保持した。2時
間の反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、この固体
部を275mlの四塩化チタンにて再懸濁させた後、再
び110℃で2時間、加熱反応を行なった。反応終了後
、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃デカンおよ
びヘキサンにて、洗液中に遊離のチタン化合物が検出さ
れなくなるまで充分洗浄した。以上の操作によって調整
した固体状チタン触媒成分[A]はデカンスラリーとし
て保存したしたが、この内の一部を触媒組成を調べる目
的で乾燥する。このようにして得られた固体状チタン触
媒成分[A]の組成はチタン2.3重量%、塩素63重
量%、マグネシウム22重量%およびIPAMP  9
.8重量%であった。 [重  合]内容積2リットルのオートクレーブに精製
ヘキサン750mlを装入し、40℃、プロピレン雰囲
気にてトリイソブチルアルミニウムとエチルアルミニウ
ムセスキクロリドとをアルミニウム原子換算で2/1(
モル/モル)の比で混合した化合物(以後混合Alと略
す)をアルミニウム原子換算で0.75mmolAlお
よび前記チタン触媒成分をチタン原子換算で0.007
5mmolTi装入した。
【0118】60℃に加温後、水素150mlを導入し
70℃に昇温した後に2時間プロピレン重合を行なった
。 重合中の圧力は7kg/cm2Gに保った。重合終了後
、生成固体を含むスラリーを濾過し白色粉末と液相部に
分離した。乾燥後の白色粉末状重合体の収量は398.
2gであり沸騰ヘプタンによる抽出残率は97.47%
、MFRは1.2dg/min その見掛嵩比重は0.
45g/mlであった。一方液相部の濃縮により溶媒可
溶性重合体2.9gを得た。従って活性は53,500
g−pp/mmol−Ti であり全体におけるII(
t.I.I.)は96.8%であった。[固体状チタン
触媒成分(F)の予備重合]トリエチルアルミニウムを
3.0ミリモル、固体状チタン触媒成分(F)をチタン
原子に換算して1.0ミリモル用い、IPAMPは用い
なかったこと以外は実施例1と同様にして予備重合を行
ない、予備重合触媒(G)を得た。 [重合]予備重合触媒(B)の代わりに予備重合触媒(
G)、水素を200ミリリットル用いた以外は実施例5
と同様にして重合を行なった。
【0119】結果を表2に示した。
【0120】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】  第1図は、本発明に係るオレフィン重合用
触媒の調製工程の説明図である。
【図2】  第2図は、本発明に係るオレフィン重合用
触媒の調製工程の説明図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[Ia]チタンと、マグネシウムと、ハロ
    ゲンと、複数の原子を介して存在する二個以上のエーテ
    ル結合を有する化合物とを含む固体状チタン触媒成分、
    および[II]周期律表の第I族〜第III族金属を含
    む有機金属化合物触媒成分を含むことを特徴とするオレ
    フィン重合用触媒の存在下に、炭素原子数が2以上のα
    −オレフィンでありかつ炭素原子数が4以上のα−オレ
    フィンを主成分とするα−オレフィンを重合または共重
    合させることにより、炭素原子数が4以上のα−オレフ
    ィンを少なくとも70モル%以上含有する重合体または
    共重合体を製造することを特徴とするα−オレフィン系
    重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】上記固体状チタン触媒成分[Ia]に、炭
    素原子数が2〜20のα−オレフィンから選択される少
    なくとも1種が予備重合されていることを特徴とする請
    求項第1項に記載のα−オレフィン系重合体の製造方法
  3. 【請求項3】上記二個以上のエーテル結合を有する化合
    物が、複数の炭素原子を介して存在する二個以上のエー
    テル結合を有する化合物であることを特徴とする請求項
    第1項に記載のα−オレフィン系重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】上記二個以上のエーテル結合を有する化合
    物が、下記式、 【化1】 (ただし式中、nは2≦n≦10の整数であり、R1〜
    R26は炭素、水素、酸素、ハロゲン、窒素、硫黄、リ
    ン、ホウ素およびケイ素から選択される少なくとも1種
    の元素を有する置換基であり、任意のR1〜R26は共
    同してベンゼン環以外の環を形成していてもよく、また
    主鎖中には炭素以外の原子が含まれていてもよい)で表
    わされることを特徴とする請求項第3項に記載のα−オ
    レフィン系重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】[Ib]チタンと、マグネシウムと、ハロ
    ゲンと、電子供与体(a)(ただし、電子供与体(a)
    は、複数の原子を介して存在する二個以上のエーテル結
    合を有する化合物を含まない)とを含む固体状チタン触
    媒成分、[II]周期律表の第I族ないし第III族金
    属を含む有機金属化合物触媒成分、および[III]複
    数の原子を介して存在する二個以上のエーテル結合を有
    する化合物を含むオレフィン重合用触媒の存在下に、炭
    素原子数が2以上のα−オレフィンでありかつ炭素原子
    数が4以上のα−オレフィンを主成分とするα−オレフ
    ィンを重合または共重合させることにより、炭素原子数
    が4以上のα−オレフィンを少なくとも70モル%以上
    含有する重合体または共重合体を製造することを特徴と
    するα−オレフィン系重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】上記固体状チタン触媒成分[Ia]に、炭
    素原子数が2〜20のα−オレフィンから選択される少
    なくとも1種が予備重合されていることを特徴とする請
    求項第5項に記載のα−オレフィン系重合体の製造方法
  7. 【請求項7】上記二個以上のエーテル結合を有する化合
    物が、複数の炭素原子を介して存在する二個以上のエー
    テル結合を有する化合物であることを特徴とする請求項
    第5項に記載のα−オレフィン系重合体の製造方法。
  8. 【請求項8】上記二個以上のエーテル結合を有する化合
    物が、下記式、 【化2】 (ただし式中、nは2≦n≦10の整数であり、R1〜
    R26は炭素、水素、酸素、ハロゲン、窒素、硫黄、リ
    ン、ホウ素およびケイ素から選択される少なくとも1種
    の元素を有する置換基であり、任意のR1〜R26は共
    同してベンゼン環以外の環を形成していてもよく、また
    主鎖中には炭素以外の原子が含まれていてもよい)で表
    わされることを特徴とする請求項第7項に記載のα−オ
    レフィン系重合体の製造方法。
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