JPH04102174U - 雄型コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コネクタ本体と、雌型コネクタの被係止部に
係止される係止部が形成された可撓性ロックアームと、
この可撓性ロックアームをコネクタ本体に支持する支持
部とを備えた雄型コネクタにおいて、係止部の雌型コネ
クタへの係止状態を解除する解除力を低減し、可撓性ロ
ックアームの過大変位を防止する。 【構成】 本考案の雄型コネクタは、後方支持部１７よ
り雌型コネクタ７の嵌合フード部９への雄型コネクタ２
７の挿入方向（矢印ａ方向）手前側に、可撓性ロックア
ーム１５と後方支持部１７とを連結する弾性屈曲部２９
を設け、後方支持部１７に、可撓性ロックアーム１５の
へ変位量を規制する可撓性ロックアーム受け部３１を形
成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、雌型コネクタの嵌合フード部内に挿入される雄型コネクタに係り、 支持部を介して可撓性ロックアームがコネクタ本体に支持された雄型コネクタに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３及び図４には従来の雄型コネクタ１が示されている。図３及び図４に示さ れるように雄型コネクタ１は、雌型コネクタ７の嵌合フード部９に挿入嵌合され 、２個の端子収容室３が形成されたコネクタ本体５と、雌型コネクタ７の嵌合フ ード部９の係止穴（被係止部）１１に係止される係止突起（係止部）１３が形成 され、コネクタ本体５に２点の支持部１７、１８を有する両持の可撓性ロックア ーム１５を備えている。また、可撓性ロックアーム１５には押圧部２１が形成さ れ、係止突起１３には雄型コネクタ１の嵌合フード部９への挿入方向前方側に傾 斜部１３ａが形成されている。

【０００３】 また雌型コネクタ７は、２個の端子収容室が形成されたハウジング部２３と、 矩形状の係止穴１１が形成された嵌合フード部９とで構成されている。

【０００４】 なお、上記コネクタ本体５の端子収容室３には図示しない雌型端子金具がそれ ぞれ収容されており、雌型コネクタ７の嵌合フード部９内に突出しハウジング部 ２３に形成された端子収容室２５内に収容される図示しない雄型端子金具の先端 部が雌型端子金具に嵌合されて電気的に接続される。

【０００５】 上記雄型コネクタ１を雌型コネクタ７の嵌合フード部９に挿入すると、係止突 起１３が嵌合フード部９の開口縁部９ａに当接して図４（ｂ）に示されるように 可撓性ロックアーム１５がコネクタ本体５に接近する方向に撓む。さらに嵌合フ ード部９の奥方に雄型コネクタ１を挿入すると係止突起１３が係止穴１１内に挿 入されて可撓性ロックアーム１５が図４（ａ）に示されるように元の形状に復帰 し、係止突起１３が解除ラインＡ上に突出する。これにより雄型コネクタ１が雌 型コネクタ７の嵌合フード部９に嵌合され、係止突起１３が係止穴１１に係止さ れることによりその嵌合状態が保持されるようになっている。

【０００６】 そして、雌型コネクタ７の嵌合フード部９内に嵌合されている状態から雄型コ ネクタ１を抜き出す場合には、押圧部２１を図矢印ｂ方向に押圧して、可撓性ロ ックアーム１５を強制的に撓ませて、係止突起１３を係止穴１１から抜き出し、 係止穴１１へ係止突起１３の係止状態を解除する。この状態から雄型コネクタ１ を嵌合フード部９から抜き出す。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、図４（ｂ）に示されるように、可撓性ロックアーム１５の両端 部は剛性の強い支持部１７、１８でコネクタ本体５に支持されているので、押圧 部２１を押圧して可撓性ロックアーム１５を撓ませるには、大きな力が必要であ る。このため係止穴１１への係止突起１３の係止状態を解除する解除力が大きく なるので、係止穴１１からの係止突起１３の解除性が悪いという問題がある。

【０００８】 また、押圧部２１を押圧し、可撓性ロックアーム１５を必要以上に撓ませて過 大変位させることがある。

【０００９】 そこで本考案は、雌型コネクタの被係止部への係止部の係止状態を解除する解 除力を低減し、可撓性ロックアームの過大変位を防止することが出来る雄型コネ クタを提供することが目的である。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため請求項１記載の考案では、可撓性ロックアームと支持 部との間に弾性屈曲部を設けたことを特徴としている。

【００１１】 請求項２記載の考案では、可撓性ロックアームの変位量を規制する可撓性ロッ クアーム受け部を支持部に設けたことを特徴としている。

【００１２】

【作用】

請求項１の考案によれば、可撓性ロックアームを強制的に撓ませて、被係止部 への係止部の係止状態を解除することにより雌型コネクタの嵌合フード部内から 雄型コネクタを抜き出すことが出来る。この時、弾性屈曲部が支持部と可撓性ロ ックアームとの間に形成されているので、小さい力で可撓性ロックアームを撓ま せることが出来る。

【００１３】 従って、雌型コネクタの嵌合フード部への係止部の係止状態を解除する場合に 、可撓性ロックアームを撓ませて、被係止部に係止された係止部の係止状態を解 除する解除力を低減することが出来る。

【００１４】 また請求項２の考案によれば、請求項１の支持部に可撓性ロックアーム受け部 を形成したので、可撓性ロックアームが撓んだ変位量を規制することが出来る。 これにより可撓性ロックアームの過大変位を防止することが出来る。

【００１５】

【実施例】

次に本考案に係る雄型コネクタの実施例について図１及び図２を用いて説明す る。なお図３及び図４に示される雄型コネクタ１及び雌型コネクタ７と同構成部 分については図面に同符号を付して重複した説明を省略する。

【００１６】 図１及び図２に示されるように、本実施例の雄型コネクタ２７には、後方支持 部１７より、雌型コネクタ７の嵌合フード部９への雄型コネクタ２７の挿入方向 手前側に、可撓性ロックアーム１５と後方支持部１７とを連結する弾性屈曲部２ ９が設けられている。この弾性屈曲部２９は、後方支持部１７から一旦雄型コネ クタ２７の嵌合フード部９への挿入方向と反対側に向けて延出された後に、挿入 方向側（図示矢印ａ方向）に向けて屈曲されて可撓性ロックアーム１５に一体連 結されている。

【００１７】 また、後方支持部１７には傾斜した可撓性ロックアームの受け部３１が形成さ れており、可撓性ロックアーム１５のコネクタ本体５側の内壁が当接して可撓性 ロックアーム１５の変位量を規制する。

【００１８】 次に雄型コネクタ２７を雌型コネクタ７の嵌合フード部９に挿入する嵌合方法 及び雌型コネクタ７の嵌合フード部９から雄型コネクタを抜き出す方法について 説明する。

【００１９】 雄型コネクタ２７を嵌合フード部９内に挿入すると係止突起１３の傾斜部１３ ａが嵌合フード部９の開口縁部９ａに当接する。この状態でさらに雄型コネクタ ２７を嵌合フード部９内に押し込むと、図２（ｂ）に示されるように可撓性ロッ クアーム１５が撓み、雄型コネクタ２７が嵌合フード部９内に完全に挿入される と係止突起１３は嵌合フード部９の係止穴１１内に挿入され係止される。これに より雄型コネクタ２７は嵌合フード部９内に嵌合され、その嵌合状態が保持され る。

【００２０】 次に雄型コネクタ２７が嵌合フード部９内に嵌合された状態すなわち可撓性ロ ックアーム１５が図２（ａ）に示される状態から雄型コネクタ２７を嵌合フード 部９から抜き出す場合には、図２（ａ）に示されるように、矢印ｂ方向に押圧部 ２１を押圧し、可撓性ロックアーム１５を強制的に撓ませる。このとき弾性屈曲 部２９が後方支持部１７より、雄型コネクタ２７の嵌合フード部９への挿入方向 手前側に設けられているので、可撓性ロックアーム１５の見掛けの長さが長くな り該可撓性ロックアーム１５を撓ませる際に小さな押圧力で容易に撓ませること が出来る。また可撓性ロックアームの受け部３１によって可撓性ロックアーム１ ５の変位量が規制されるので、可撓性ロックアーム１５の過大変位を防止するこ とが出来る。

【００２１】 可撓性ロックアーム１５を受け部３１に当接させるまで撓ませると係止突起１ ３が解除ラインＡから下方に移動して、係止穴１１内から抜き出る。この状態か ら、雄型コネクタ２７を矢印ａ方向と逆方向に移動させることにより、雄型コネ クタ２７を雌型コネクタ７の嵌合フード分９内から抜き出すことが出来る。 な お本実施例では後方支持部１７と可撓性ロックアーム１５の一端との間に弾性屈 曲部２９を形成したが、支持部１８と可撓性ロックアーム１５の他端との間に弾 性屈曲部２９を形成しても良い。

【００２２】 なお、押圧部２１の位置は、可撓性ロックアーム１５の受け部３１の上方が好 ましい。

【００２３】

【考案の効果】

以上説明したように本考案に係る雄型コネクタによれば、係止部の係止状態を 解除する解除力を低減し、可撓性ロックアームの過大変位を防止することが出来 るという優れて効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る雄型コネクタと雄型コネクタが嵌
合される雌型コネクタを示す斜視図である。

【図２】可撓性ロックアームの動作を示す断面図であ
る。

【図３】従来の雄型コネクタと雄型コネクタが嵌合され
る雌型コネクタを示す斜視図である。

【図４】従来の雄型コネクタの可撓性ロックアームの撓
み状態を示す断面図である。

【符号の説明】

５ コネクタ本体 ７ 雌型コネクタ ９ 嵌合フード部 １１ 係止穴 １３ 係止突起 １５ 可撓性ロックアーム １７ 後方支持部 ２７ 雄型コネクタ ２９ 弾性屈曲部 ３１ 可撓性ロックアーム受け部

フロントページの続き (72)考案者 樫山 誠久 静岡県榛原郡榛原町布引原206−１ 矢崎 部品株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コネクタ本体と、雌型コネクタの被係止
   部に係止される係止部が形成された２点の支持部を有す
   る両持の可撓性ロックアームを備えた雄型コネクタであ
   って、前記可撓性ロックアームと前記支持部との間に弾
   性屈曲部を設けたことを特徴とする雄型コネクタ。
2. 【請求項２】 前記可撓性ロックアームの変位量を規制
   する可撓性ロックアーム受け部を前記支持部に設けたこ
   とを特徴とする請求項１記載の雄型コネクタ。