JPH0143309Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 開示技術は、２ドアタイプの自動車の前部シー
トが後席乗員の乗降時にシートバツクを前傾した
状態のまま前出する装置の構造の技術分野に属す
る。

而して、この考案は２ドアタイプ自動車の前部
座席フロアに設けられた１対の前後位置調節用シ
ートトラツクのロアレールに対しシートを載架す
るアツパレールがヘルパスプリングを介して車両
前方へ付勢されると共に摺動自在に設けられ、
又、該ロアレールに付設されて対向する１対のシ
ート位置固定用ロツクプレートに対して係合する
ロツクレバーが上記アツパレールに付設され、ケ
ーブルを介してシートバツクを固設するアツパア
ームに連係されて該ロツクプレートの溝に離反自
在にされるシートのウオークイン装置に関する考
案であり、特に、上記アツパレールはそのスライ
ドストロークが上記ロアレールに対してロツク位
置より所定量オーバースライドバツクするように
され、又、上記アツパアームに設けたラチエツト
の隣の劣孤状の切欠き部に摺接し、かつ、シート
バツクの起き上りを規制するロツクアームがロア
アームに枢支されると共に、又、該ロアアームが
ロアレールに一体のカムに従動するアツパレール
の前後位置感知レバーに先端を連係したケーブル
の後端にあそびを介して連結されて該アツパアー
ムに係合されるようにし、ロツクレバーの爪に対
するロツクプレートの平行溝の対向端にテーパを
形成したシートのウオークイン装置に係る考案で
ある。

＜従来技術＞ 周知の如く、従来第１図に示す様な２ドアタイ
プの自動車の前部シート１は後席乗員の乗降を容
易ならしめるべくウオークイン装置２を有してい
るものが多い。

即ち、後部座席からの乗降に際し、前部シート
１のリクライニングハンドル３を上方に旋動させ
ると、アツパアーム４の図示しないラチエツトか
らポールが外れ、シートバツク５が前傾倒伏し、
第２，３図に示す様なケーブル６の基端７が該ア
ツパアーム４に掛止されて引張され、その結果、
該ケーブル６はアウタケーブル８にガイドされて
上記シート１を載架する両側のシートトラツクの
一方のアツパレール９に上端が枢支付設されたロ
ツクレバー１０を上方に旋動させ、その先端の爪
１０を該アツパレール９が摺接スライドするロア
レール１１に固設するロツクプレート１２の溝１
２′から解離させる。

一方、それと同時に上記一側のアツパレール９
に対向する他側のアツパレール９′に付設された
ロツクレバー１０′も該一側のロツクレバー１
０′とリレーケーブル１３を介して面対称に旋動
され、同じくロツクが解除される。

そこで、上記シート１は図示しないヘルパスプ
リングの引張力で、上記アツパレール９，９′を
介して前出移動するようにされた態様のウオーク
イン装置２が案出採用されている。

而して、該種のウオークイン装置２を有するシ
ート１に於いては図示しないロツク機構によりシ
ートバツク５が前傾倒伏状態でロツクされて該ウ
オークイン状態では安全上、乗員が座着するのが
阻止されるようにされている。

＜考案が解決しようとする課題＞ さりながら、該種従来技術に基づくウオークイ
ン装置においてはウオークイン状態でシートバツ
クはロツクされてはいるものの、スライドバツク
時の該シートバツクのロツク解除はスライドロツ
ク位置でのみ行われるとは限らないために座着状
態で不測にて急発進すると、慣性力でシートが後
方移動する欠点があつた。

これに対処するにシートバツクをスライドバツ
クさせてシートに対するスライドロツク位置にて
シートバツクのロツクを解除するようにすればこ
のような虞は無くなりはする。

又、そのようにすることは逆にシートバツクを
前傾倒伏させてスライドロツク位置より少しでも
シートが前送されると、シートバツクがロツクさ
れることが保証されることになる。

しかしながら、前述在来態様のウオークイン装
置２のロツクプレート１２の溝１２′とロツクレ
バー１０の爪１０′とスライドロツク位置はただ
一点のみに規制されているので、シート１をスラ
イドバツクさせた時のスライドロツク位置とシー
トバツク５のロツク位置とを上述２つの対処手段
を満足するように相対的にセツテイングすること
は部品製造誤差、或いは、組み付け誤差を考慮す
ると極めて困難であるという難点があつた。

又、上記セツテイングを行つたとしても、振動
等により経時的にずれる可能性もある不具合があ
る。

この考案の目的は従来技術に基づくウオークイ
ン装置の問題点を解決すべき技術的課題とし、ロ
ツク位置のセツテイングが容易であるばかりでな
く、シートバツクを前傾倒伏してシートをスライ
ドロツク位置より少しでも前送すると、シートバ
ツクのロツクがなされ、又、スライドバツク時に
はスライドロツク位置で始めてシートバツクのロ
ツクが解除されるようにし、更に、対向するロツ
クレバーが軽く常に同時に旋動することが出来る
ようにして自動車等車輛産業におけるシートロツ
ク技術利用分野に益する優れたウオークイン装置
を提供せんとするものである。

＜課題を解決するための手段＞ 上述目的に沿い先述実用新案登録請求の範囲を
要旨とするこの考案の構成は、前述課題を解決す
るため、車体フロアに設けた１対の前後位置調節
用シートトラツクのロアレールに対しアツパレー
ルがヘルパスプリングを介して進退自在に付設さ
れ、又該ロアレールに付設されたシート位置固定
用のロツクプレートに対して離反自在に係合する
ロツクレバーが上記アツパレールに付設されると
共にケーブルを介してシートバツクのアツパアー
ムに連係されているシートのウオークイン装置で
あつて、上記アツパレールは上記ロアレールに対
してスライドロツク位置より後方に所定量オーバ
ースライドバツク自在にされ、上記アツパアーム
のラチエツトに隣接する切欠き部に当接するロツ
クアームが上記ロアアームのカムに係合離反自在
にされている前後位置感知レバーに連結されたケ
ーブルにあそびを介して係合されており、而して
ロアレールに一体に設けられたシート固定用のロ
ツクプレートに係合離反するロツクレバーの爪に
対する該ロツクプレートの平行溝の対向端にテー
パが形成されていることを特徴とするシートのウ
オークイン装置としたものである。

＜作用＞ 而して、前部シートを固設するロアアームに併
設されたリクライニングハンドルを上方旋動させ
て該ロアアームに枢支されると共にシートバツク
を固設するアツパアームを前傾倒伏させると、該
アツパアームに掛止されたケーブルが該前傾倒伏
の際に引張され、その引張力は中途の分岐部を介
しシートトラツクに立設されて対向する１対のア
ツパレールにそれぞれ付設されたロツクレバーを
同時に旋動させ、該ロツクレバーの先端爪を該ア
ツパレールを挿通するロアレールに固設されたシ
ート位置固定用ロツクプレートの平行溝から解離
させ、シートスライドロツクが解除されると、シ
ートが載架された該アツパレールは前傾倒伏状態
のシートバツクとシートクツシヨンを一体的にし
てヘルパスプリングの引張力で前進されてウオー
クイン姿勢となり前部シートに対する座着を阻止
し、一方、該前部シートを初期姿勢に復帰させる
には、該前部シートを前傾倒伏状態のシートバツ
クを後進させることによりアツパレールとロアレ
ールに張設したヘルパスプリングに抗してスライ
ドバツクさせて所定ロツク位置よりさらに所定量
オーバースライドさせた位置でストツパに当接さ
せ、その間、アツパレールに施設した前後位置感
知レバーがロアレールに設けた前後位置感知プレ
ートのカムと協働してロツクアームを引き、アツ
パアームを引き起こしてケーブルの引張力を解放
し、シートバツクは起き上がり、したがつて、該
ロツクレバーはその先端爪をして上記ロツクプレ
ートの先端を平行溝のテーパ状の対向端に臨ませ
れ、そこで、上記前部シートを上記ヘルパスプリ
ングの引張力により前送させれば、上記爪は該テ
ーパ状の対向端に沿つて摺動した後、ロツクプレ
ートの溝に係合掛止めされ、前部シートがロツク
されるようにした技術的手段を講じたものであ
る。

＜実施例＞ 次に、この考案の１実施例を第４図以下の図面
に基づいて説明すれば以下の通りである。

尚、第１〜３図と同一態様部分については同一
符号を用いて説明するものとする。

１は２ドアタイプの自動車の前部シートでこれ
に設けられたウオークイン装置２′はこの考案の
要旨を成すものであり、第７図に示す様に、車体
フロア１３の前部座席フロアにブラケツト１４を
介して設けられた前後位置調節用シートラツクの
並行１対のロアレール１１，１１に対してスライ
ド自在にそれぞれ外挿されたアツパレール９，９
には各々左右のロアアーム１５，１５が立設さ
れ、その後部にはアツパアーム１６の基部が枢支
されている。

尚、該ロアアーム１５，１５間にはシートクツ
シヨンが上設固設され、又、該アツパアーム１
６，１６間にはシートバツク５が固設されてい
る。

而して、上記１対のロアレール１１，１１の底
部に相対向して固設された各ロツクプレート１７
は第６図に示す様に、対向端１８，１８がロツク
レバー２１に交叉するテーパ形状を成し、該各対
向端１８，１８から、側方に並行１対の溝１９，
１９が切欠状に形成されている。

一方、該溝１９，１９に対して係合離反自在な
爪２０，２０を先端に有するロツクレバー２１
は、第５図に示す様に、その上端が上記アツパレ
ール９の上部内側のヒンジに枢設されており、該
アツパレール９の上面にはケーブルサポート２２
が内端を下向きにオーバーハングして溶接一体固
定されている。

又、ロツクレバー２１の自由端の背面に一端を
掛止するケーブル２３は第４，５図に示す様に、
上記ケーブルサポート２２に螺着されたアウタケ
ーブル２４に挿通されて、前部シート１の底部に
付設された分配器２５に延出され、該分配器２５
にて収束された後、その後端はアツパアーム１６
の一方に他のアウターケーブル２４′を通して掛
止連絡されている。

尚、上記ケーブル２３は所定の所謂あそびを有
しているものとし、上記アツパアーム１６が後述
の旋回角θに傾斜する付近から引張されるように
されている。

また、第４図に示す様に、上記ロアレール１１
側に先端を掛止するヘルパスプリング２６はその
基端が上記アツパレール９側に掛止されて、該ア
ツパレール９を前部シート１ごと前送付勢するよ
うにされている。

而して、アツパアーム１６は第７図に示す様
に、ロアアーム１５の枢支点の周囲にて優孤状に
形成されたプレートの外周１６′にラチエツト２
７が、また、該ラチエツト２７に後部で隣接して
劣孤状の切欠き部２８がそれぞれ設けられてい
る。

又、該ラチエツト２７に対して噛合する爪２９
を有するポール３０がロアアーム１５にピンで枢
支され、戻りスプング３′で戻り付勢されている
リクライニングハンドル３の先端に共軛旋回自在
に連係されている。

一方、シートバツク５の前傾倒伏姿勢ロツク用
のロツクアーム３１は第７図に示す様に、アツパ
アーム１６の切欠き部２８に当接し、又、優孤状
の外周部１６′にも当接し得る先端３１′が設けら
れ、その中途はロアアーム１５に枢支され、又、
トーシヨンスプリング３２を介して切欠き部２
８、及び、外周部１６′に当接するように付勢さ
れており、その先端にはケーブル３３の一端が
Δlだけのあそびを有して挿通されている。

而して、該ケーブル３３は第７図に示す様に、
両端を上記ロアアーム１５にブラケツト３４，３
４を介して支持されたアウタケーブル３５に挿通
されて延設され、その前端は第８図に示す様に、
ロアアーム１５に設けたブラケツト３７にピンを
介して設けたＬ型の前後位置感知レバー３６の基
端に掛止固定されている。

そして、第８図に示す様に、該前後位置感知レ
バー３６の先端にはローラ３８が枢支されてい
る。

一方、ロアレール１１にはカムとしての前後位
置感知プレート３９が内向きに突設されており、
該カム３９に対し上記ローラ３８が所定に当接係
合離反自在にされている。

尚、第７，８図は通常のシートスライドロツク
状態を示すものである。

而して、第９図に示す様に、リクライニングハ
ンドル３を上方に旋回させてポール２９をしてラ
チエツト２７から解除し、アツパアーム１６が旋
回角θ分だけ前傾すると、ロツクアーム３１の先
端３１′はアツパアーム１６の外周部１６′を相対
スライドして切欠き部２８に落ち込んで係合さ
れ、その時の旋動量はケーブル３３とのあそび
Δlに吸収される。

又、切欠き部２８は第１２図に示す様に、アツ
パアーム１６の旋回角θと同角度分に対するだけ
の孤の長さを有している。

更に、アツパレール９は第１６図に示す様に、
ロアレール１１に対して通常のロツク状態からオ
ーバハング量Δlだけのストロークでオーバース
ライドバツクするようにされている。

上述構成において、第７図に示す様な通常のシ
ートスライドロツク状態で後席乗員の乗降に際
し、前部シート１のシートバツク５を前傾倒伏す
べくリクライニングハンドル３を戻りスプリング
３′に抗して上方に旋回させると、第９図に示す
様に、ポール３０の爪２９がアツパアーム１６の
ラチエツト２７から離反し、図示しない戻りスプ
リングに付勢されてシートバツク５が前傾し、こ
れに一体随伴してアツパアーム１６はθ角度だけ
旋動して前倒する。

その間、シートバツク５が前倒すると、ロツク
アーム３１はその先端３１′がアツパアーム１６
の外周部１６′を相対摺動して切欠き部２８に移
転して落ち込み係合し、その旋動量は下端に挿通
されたケーブル３３とのあそびΔlで吸収され、
一方、相対向する左右アツパレール９，９に付設
された各ロツクレバー２１，２１はアツパアーム
１６の回動モーメントにより引張されるケーブル
２３の分配器２５を介した引張力で同時に内向旋
回され、第１０，１１図に示す様に、その各爪２
０がロツクプレート１７の各溝１９を内方へ摺動
する。

さりながら、この段階では完全に爪２０は各溝
１９から離脱せず、僅かに係合している。

次いで、第１２図に示す様に、アツパアーム１
６をシートバツク５を介してθ′だけ更に旋動して
前倒させると、ロツクレバー２１の爪２０は第１
３，１４図に示す様に、上記ロツクプレート１７
の溝１９から完全に離反してスライドロツクが解
除される。

その結果、アツパレール９はロアレール１１に
対しヘルパスプリング２６の引張力で所定に前送
されていく。

一方、その間ロツクアーム３１は、その先端３
１′が上記切欠き部２８の範囲で相対摺動するだ
けなのでケーブル３３を引張することは無く、
又、アツパアーム１６はθ′の範囲で段差を介して
外周部１６′に対してアツパアーム１６を戻り旋
回下能にし、即ち、シートバツク５はロツクさ
れ、更に、第１５図に示す様に、前後位置感知レ
バー３６はロアアーム１５と一体に前進して前後
位置感知プレート３９のカムから離反される。

このようにして、シートバツク５は前傾倒伏状
態で前部シート１ごと僅かでも前送されると、該
シートバツク５はロツクされ、該前部シート１へ
の座着は阻止される。

而して、前送された状態からシートバツク５を
手でもつて後退させると、アツパレール９をヘル
パスプリングに抗して後方に退行させる事となる
ため、該アツパレール９は第１６図に示す様に、
ロアレール１１に対して初期の正姿勢位置より
Δl分だけオーバースライドバツクして図示しな
いストツパに当接してストツプする。

その間、アツパアーム１６は第１２図の状態か
ら第９図の状態の様にθ′だけ復帰されているの
で、その分、ロツクレバー２１は戻され、第１
７，１８図に示す様に、その爪２０がロツクプレ
ート１７のテーパ状の対向端１８にガイドされて
内方に摺動していくが、第１８図に示す様に完全
には溝１９に入らず、噛合い状態にはならない。

又、前後位置感知レバー３６は第１９図に示す
様に、ロアアームと一体に後退してそのローラ３
８がカム３９上に乗り上げ、転動して回転し、前
後位置感知レバー３６の旋動量でケーブル３３を
介しロツクアーム３１をスプリング３２に抗して
図上時計廻りに回転し、その先端を切欠き部２８
から離反する。

したがつて、アツパアーム１６、即ち、シート
バツク５はロツクが解除され、手動押し戻しによ
る角だけさらに戻り完全に起き上り、通常の座着
可能姿勢に復帰され、それに伴い、ケーブル２３
も緩められる。

そこで、後退力を解放すると、アツパレール９
はヘルパスプリング２６の引張力で前送力が印加
されて前出し、爪２０はテーパ状の対向端１８に
案内されて溝１９に入り、これと噛合い初期スラ
イドロツク位置で所定の初期状態に正しくスライ
ドロツクがなされる。

この間、前後位置感知レバー３６がロアアーム
１５と一体前進することにより前後位置感知プレ
ート３９から離れ、したがつて、ケーブル３３が
後退し、ロツクアーム３１はその戻りスプリング
３２によりアツパアーム１６の外周部１６′に当
接復帰し、リクライニングハンドル３は戻りスプ
リング３′により復位し、ポール３０はラチエツ
ト２７にフリーに復位する。

したがつて、ウオークイン状態については前部
シート１をスライドバツクした場合、スライドロ
ツク位置にてのみ正しくスライドロツクされるこ
とになる。

又、オーバースライドバツクの状態からアツパ
アーム１６が完全に復帰されないままいじわる的
にシートバツク５をゆさぶつても、爪２０が溝１
９の上部に僅かではあるが係止されるので、不測
に前出される虞れはないし、第９図に示す様に、
シートバツク５をθ角だけ半倒しに前傾させて
も、シートスライドロツクは外れず、したがつ
て、前部シートの前送は不可能である。

＜他の実施例＞ 尚、この考案の実施態様は上述実施例に限るも
のでないことは勿論であり、種々の態様が採用可
能である。

＜考案の効果＞ 以上の如く、この考案によれば、シートのウオ
ークイン装置において、基本的にアツパレールが
ロアレールに対し所定量オーバスライドバツクさ
れた後、ヘルパスプリングにより前出されて初め
て所定スライドロツク位置にロツクレバーの爪が
ロツクプレートの平行溝にテーパ対向端を介して
嵌まり込み、スライドロツクされるので、基本的
にアツパレール、ロアレールの係止時の相対位置
が部品製造、或いは、組立て誤差でずれた場合で
も、オーバスライドバツクの範囲内であれば、確
実にシートはスライドロツクされ、したがつて、
調整が不要となり、製造、組立てが容易であるば
かりでなく、品質も充分に保証されるという優れ
た効果が奏される。

而して、シートはウオークイン姿勢からスライ
ドバツクした場合、スライドロツク位置でのみシ
ートロツクが解除され、又、逆にシートバツクを
前傾しても少しでも前送するようにする場合のみ
シートロツクがなされるようにすることが出来、
シートバツクが起きた状態では前送されたり、バ
ツクしたりすることがなく、したがつて、座着し
た状態で急発進したような場合、乗員に対して極
めて安全であるという優れた効果が奏される。

又、上記オーバースライドバツク時にアツパレ
ールに付設されたロツクレバーの爪はシートトラ
ツクに固設されたテーパ状の対向端間を摺動し
て、その溝に係合するので、不測にしてシートが
前送されようとしても、該爪が溝に係止して、該
シートは所定位置にロツクされてシートが前出し
ないようにされるという優れた効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

第１図は前部シートの概略斜視図、第２図は従
来技術に基づくウオークイン装置の部分詳細正面
図、第３図は同底面図、第４図以下はこの考案の
１実施例を示す図面であり、第４図は概略斜視
図、第５図はその要部正面図、第６図は第５図の
部分底面図、第７図は第４図の要部側面図、第８
図は第７図の部分平面図、第９，１２，１６図は
第７図の作動状態を示す側面図、第１０，１３，
１７図は第５図の作動状態を示す部分正面図、第
１１，１４，１８図は第６図の同側面図、第１
５，１９図は第８図の同平面図である。 １……シート、２′……ウオークイン装置、１
３……車体フロア、１１……ロアレール、９……
アツパレール、２６……ヘルパスプリング、１７
……シート位置固定用ロツクプレート、２１……
ロツクレバー、２３……ケーブル、１６……アツ
パアーム、３１……ロツクアーム、２８……切欠
き部、３９……カム部材、３６……前後位置感知
レバー、２０……爪、１８……テーパ、Δl……
オーバースライド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体フロアに設けた１対の前後位置調節用シー
   トトラツクのロアレールに対しアツパレールがヘ
   ルパスプリングを介して車両前方へ付勢されると
   共に摺動自在に設けられ、又該ロアレールに付設
   されたシート位置固定用のロツクプレートに対し
   て離反自在に係合し、ロツク方向へ付勢されたロ
   ツクレバーが上記アツパレールに枢支されると共
   にケーブルを介してシートバツクのアツパアーム
   に連係されているシートのウオークイン装置にお
   いて、ロアレールのロツク位置より所定量後方で
   アツパレールの後方への移動を阻止するストツパ
   と、アツパレールに枢支され、シートバツクのア
   ツパアームと当接する方向へ付勢されるロツクア
   ームと、アツパアームに形成され、シートバツク
   の前傾時にロツクアームと係合してシートバツク
   の後方への揺動を阻止する切欠き部と、アツパレ
   ールに設けられ、かつ、前記ロツクアームに所定
   量のあそびを介して連結されると共に、アツパレ
   ールがロアレールに対するロツク位置より後方へ
   移動させられた際、ロアレールに設けられたカム
   部材を当接して回動することによりロツクアーム
   を回転させ、ロツクアームとアツパアームの切欠
   き部との係合を解除する前後位置感知レバーと、
   ロアレールに一体に設けられたシート位置固定用
   のロツクプレート上に形成され、アツパレールが
   ロアレールとのロツク位置より後方へ移動した
   際、ロツクレバーの爪と当接してシートバツクの
   前方移動に伴いロツクレバーをロツクプレートに
   対するロツク位置へ案内するテーパとを有するこ
   とを特徴とするシートのウオークイン装置。