JP2520783Y2 - シートロック/解除機構付きはね上げ式シート装置 - Google Patents

シートロック/解除機構付きはね上げ式シート装置

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JP2520783Y2 JP1990063749U JP6374990U JP2520783Y2 JP 2520783 Y2 JP2520783 Y2 JP 2520783Y2 JP 1990063749 U JP1990063749 U JP 1990063749U JP 6374990 U JP6374990 U JP 6374990U JP 2520783 Y2 JP2520783 Y2 JP 2520783Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、自動車等の車両におけるはね上げ式シート
装置に関するもので、特にそのはね上げ動作の禁止およ
び解除を行なえるようにした、シートロック/解除機構
付きはね上げ式シート装置に関する。
[従来の技術] 従来より、車室内後部に荷物搭載部を有するバンタイ
プあるいはワンボックスタイプの自動車では、リヤシー
トが折り畳めるようになっている。
即ち、リヤシートのシートバックのみが前方に倒れる
ものとか、リヤシートのシートクッションを前方に倒し
てそのあとにシートバックを倒すものとか、あるいはリ
ヤシートのシートバックをまず前方に倒してシートクッ
ション上に重ね合わせたのち、これと一緒にシートクッ
ションを前方にはね上げて、フロントシートの後方に沿
わせるようにした2段折り畳みのはね上げ式のものが提
案されている。
さらに、次のようなものも提案されている。即ち、シ
ートバックをシートクッション側に重合させるようにし
て折り畳み可能なシート装置として構成され、更にこの
シート装置のシートクッションにアッパレールを取り付
けるとともに、車体に前端部を枢着されると共にアッパ
レールを案内することによりシート装置を前後にスライ
ドさせうるロアレールを設けて、シート装置を前後にス
ライドしうるようにし、且つ、シートバックをシートク
ッション側に重合させるようにして折り畳んだ状態にし
て、ロアレールの前端部を中心にシート装置,アッパレ
ールおよびロアレールを回転させてはね上げることがで
きるようにしたものである。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、上記のように前後スライド式で且つ2
段折り畳みはね上げ式のシート装置では、これを前方に
移動させた状態で、折り畳みを行なおうとすると、二重
に折り畳んだものが前方のシートとの間に納まらず、前
方のフロントシートに当るおそれがある。
ところで、例えば実願昭55−186714号(実開昭57−10
9032号)のマイクロフィルムには、はね上げ式のシート
装置の1つとしてのスライド機構付き折りたたみシート
構造が開示されている。
しかしながら、この技術は、1つのロック装置で、シ
ートバックを前方に折り畳むためのロック装置としての
機能と、シートクッションをはね上げるためのロック装
置としての機能とを有するように構成したものであっ
て、シートクッションの所定のスライド位置でシートク
ッションをはね上げを禁止するようなものではなかっ
た。したがって、シートクッションをはね上げると不都
合となるようなスライド位置でも上記係合が解除される
という課題がある。
本考案は、このような問題点に鑑みなされたもので、
シートを例えば後方に位置させた状態でないと、シート
を折り畳みはね上げることができないようにした、シー
トロック/解除機構付きはね上げ式シート装置を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上述の目的を達成するため、本考案のシートロック/
解除機構付きはね上げ式シート装置は、シートクッショ
ン側に取り付けられたアッパレールと、一端部が車体側
に枢着され該アッパレールを案内するロアレールと、該
ロアレールの他端部側に設けられ車体側と係止可能なロ
ックプレートと、該アッパレール側に設けられたロック
解除部材とをそなえ、該アッパレールのスライドにより
該ロックプレートと該ロック解除部材とが係合可能な位
置と係合不可能な位置とを有し、該係合可能な位置にお
いて該ロックプレートの車体側への係止を解除可能に構
成されていることを特徴としている。
[作用] 上述の本考案のシートロック/解除機構付きはね上げ
式シート装置では、シートクッション側のアッパレール
をロアレールに対してスライドさせて、ロックプレート
とロック解除部材とが係合可能な位置になったときにの
み、ロックプレートの車体側への係止が解除可能とな
り、シートクッションのはね上げが可能となる。
また、シートクッション側の位置が、ロックプレート
とロック解除部材との係合が不可能な位置であると、シ
ートクッションのはね上げが禁止される。
[実施例] 以下、図面により本考案の一実施例としてのシートロ
ック/解除機構付きはね上げ式シート装置について説明
すると、第1図はそのシートロック/解除機構の斜視
図、第2図は本シート装置が後方位置にある場合の側視
図、第3図は本シート装置が前方位置にある場合の側視
図、第4図は本シート装置の折り畳みはね上げ状態を示
す斜視図、第5図はそのシートロック/解除機構の作動
状態を示す拡大側視図であり、各図中、同じ符号はほぼ
同様の部分を示している。
さて、本考案によるシートロック/解除機構付きはね
上げ式シート装置として構成されるリヤシートでは、第
2図に示すように、車体1の床面1aに車体1の前後方向
に向かって2本のロアレール2(この図では1本のみの
ロアレールが図示されている)が並設されている。
そして、このロアレール2は前端部の下方にて床面1a
の固定金具3と軸4により枢着支持され、この軸4を中
心として後端部が上方に回転するようになっている。
さらに、このロアレール2上にシートクッション5の
下面に取り付けたアッパレール6が、前後方向にはスラ
イド可能であるが、上下方向には係止されるようにして
載置されている。
従って、シートクッション5はロアレール2とともに
前端部を軸4として回転しはね上げられる構成となって
いる。
また、対をなすロアレール2の何れか一方あるいは両
方の後端寄り部分には、車体1との間に上記シート装置
のはね上げを禁止し又はこの禁止を解除しうるシートロ
ック/解除機構Aが設けられている。
このシートロック/解除機構Aは、ロアレール2の後
方側面に軸17を中心に回転可能に設けられたロックプレ
ート7(このロックプレート7はシートロック機構を構
成する)をそなえており、このロックプレート7の回転
によって、ロックプレート下端側の係止部7aと車体床面
1aに固定されたストライカのごときロック金具8との係
止にてロックされ、またこの係止が外れることによって
ロックが解除されるようになっている。
なお、このロックプレート7は、図示しない戻しばね
により、常時ロック金具8と係止する方向に付勢されて
いる。
さらに、ロックプレート7の上端側には、ピン9が側
方に突出されていて、このピン9の上方よりアッパレー
ル6側に軸15を中心に回転可能に設けたロック解除部材
としてのロックオフカム10の先端部10aが被さるように
して対設されている。
そして、このロックオフカム10が回転すると、その先
端部10aがピン9を下方に押しロックプレート7が回転
して係止部7aとロック金具8との係止が外れる構成とな
っている。
また、ロックオフカム10の他端部10bにはワイヤ11の
一端が定着され、且つ、ワイヤ11の他端はシートクッシ
ョン5の辺部に設けられたロック解除レバー12に連結さ
れている。
そして、ロック解除レバー12を操作することにより、
ワイヤ11に引かれてロックオフカム10が矢印d方向(第
5図参照)に回り、更にピン9を介してロックプレート
7を矢印e方向に回してシートロック/解除機構Aが外
れるようになっている。
また、このロックオフカム10は戻しばね13によってワ
イヤ11の牽引と反対方向の付勢がなされている。
そして、上記したようなロックオフカム10とロックプ
レート7との対応関係はシートクッション5がロアレー
ル2上の後方端即ち所定の後方位置にあるときに実現さ
れるもので、シートクッション5が少しでも前方にスラ
イドした例えば第1図中に二点鎖線にて示すような位置
では、ロックオフカム10とロックプレート7とは離隔さ
れて、ロックオフカム10が回っても、ピン9に当らずロ
ックプレート7は作動しない状態となるようになってい
る。
なお、図中、符号14はロックオフカム10をアッパレー
ル6に取り付けるための取付金具、16はロックプレート
7をロアレール2に取り付けるための取付金具であり、
また18はシートクッション5に取り付けた起倒自在なシ
ートバックを示している。
次に、上記実施例によるはね上げ式シート装置の動作
を説明すると、第2図に示すように、シートクッション
5をロアレール2の最後端(所定位置)に位置させて、
シートバック18を矢印a方向に倒し、ロック解除レバー
12を操作すると、第5図に示すようにワイヤ11は矢印c
方向に引かれ、ロックオフカム10は矢印d方向に回る。
これにより、ピン9を押し下げロックプレート7を矢印
e方向に回しロック金具8と係止部7aとの係止が外れ
て、シートロック/解除機構Aのロックが解除される。
従って、シートクッション5を軸4を中心として第2
図の矢印b方向に回転させ、第4図に示す状態にはね上
げさせることができ、これによりシート装置の折り畳み
収納が完了する。
その後、ロック解除レバー12から手を離すと、ばね13
によりロックオフカム10は元の位置(第5図の実線位
置)に戻り、且つ、ロックプレート7も図示しないばね
により元の位置(第5図の実線位置)に戻されている。
従って、シート装置を第4図に示す状態から第2図の
状態に戻すとき、ロックプレート7はロック金具8に押
されて一旦矢印f方向に回った後、戻しばねの作用によ
って、自動的にロック金具8と係止して、シート装置の
はね上げが禁止される状態となる。
一方、シート装置が第3図に示すように少しでも前方
にスライドされている状態では、ロックオフカム10は第
1図及び第5図の二点鎖線で示すようにロックプレート
7のピン9から離れているので、ロック解除レバー12を
操作してロックオフカム10を回しても、ロックオフカム
10がピン9に当接しないので、ロックプレート7は回ら
ず、シートロック/解除機構Aは解除されない。
従って、シート装置のシートバック18は第3図に矢印
aのように倒すこはできるが、シートクッション5をは
ね上げてシート装置全体を折り畳むことはできない。
上記のように、このシート装置では、シート装置のス
ライド位置が最後端に位置しているときのみに限り折り
畳みはね上げ動作が可能であり、シート装置が少しでも
前方にスライドしている状態ではシートクッション5の
はね上げができない。従って、シート装置が前方にスラ
イドしている状態にて、はね上げが行われることによ
り、フロントシートに当るなど無理な折り畳み動作を行
なわせるようなことがなく、これによりこのようなタイ
プのはね上げ式シート装置の損傷を未然に防止できると
ともに、シート装置の収納位置が正確且つ安定に保たれ
得るものである。
なお、車幅方向にスライドしうるはね上げ式シート装
置についても、本考案を同様にして適用できるものであ
る。
[考案の効果] 以上詳述したように、本考案のシートロック/解除機
構付きはね上げ式シート装置によれば、シートクッショ
ン側に取り付けられたアッパレールと、一端部が車体側
に枢着され該アッパレールを案内するロアレールと、該
ロアレールの他端部側に設けられ車体側と係止可能なロ
ックプレートと、該アッパレール側に設けられたロック
解除部材とをそなえ、該アッパレールのスライドにより
該ロックプレートと該ロック解除部材とが係合可能な位
置と係合不可能な位置とを有し、該係合可能な位置にお
いて該ロックプレートの車体側への係止が解除可能に構
成されることにより、アッパレールが一端方向にスライ
ドしているとき、即ちシート装置が一端寄りにスライド
している状態では、ロック解除部材はシートロック機構
を解除できないようになっている。従って、シート装置
が所定の他端寄り位置にある場合にのみ、シート装置の
はね上げが可能であるので、シート装置は所定以外の位
置では、はね上げられることはなく、必然的に正確且つ
確実な折り畳み操作が行なわれて、安定した折り畳み状
態を保持できるスライド可能なはね上げ式シート装置を
提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本考案の一実施例としてのシートロック/
解除機構付きはね上げシート装置を示すもので、第1図
はそのシートロック/解除機構の斜視図、第2図は本シ
ート装置が後方位置にある場合の側視図、第3図は本シ
ート装置が前方位置にある場合の側視図、第4図は本シ
ート装置の折り畳みはね上げ状態を示す斜視図、第5図
はそのシートロック/解除機構の作動状態を示す拡大側
視図である。 1…車体、1a…床面、2…ロアレール、3…固定金具、
4,15,17…軸、5…シートクッション、6…アッパレー
ル、7…シートロック機構を構成するロックプレート、
7a…係止部、8…ロック金具、9…ピン、10…ロックオ
フカム(ロック解除部材)、10a…ロックオフカムの先
端部、10b…ロックオフカムの他端部、11…ワイヤ、12
…ロック解除レバー、13…戻しばね、14,16…取付金
具、18…シートバック、A…シートロック/解除機構。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シートクッション側に取り付けられたアッ
    パレールと、 一端部が車体側に枢着され該アッパレールを案内するロ
    アレールと、 該ロアレールの他端部側に設けられ車体側と係止可能な
    ロックプレートと、 該アッパレール側に設けられたロック解除部材とをそな
    え、 該アッパレールのスライドにより該ロックプレートと該
    ロック解除部材とが係合可能な位置と係合不可能な位置
    とを有し、該係合可能な位置において該ロックプレート
    の車体側への係止を解除可能に構成されていることを特
    徴とする、シートロック/解除機構付きはね上げ式シー
    ト装置。
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CN100384659C (zh) * 2001-08-01 2008-04-30 堤爱思技术株式会社 可弹起的滑动式自由折叠座席
JP6380020B2 (ja) * 2014-11-06 2018-08-29 トヨタ紡織株式会社 乗物用シート

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6037848Y2 (ja) * 1980-12-26 1985-11-12 日産車体株式会社 スライド機構付き折りたたみシ−ト装置

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