JPH0125079Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車用ピラーカバーの取付構造に
関するものである。

ピラーカバーは車体のピラーの外方に取付けて
自動車の外観を整えるものであるが、取付ネジを
ピラーカバーの外面からねじ込んで固定するよう
にしてあるものが多い。

第２図、第３図はその従来例の構造を示すもの
で次のようになつている。

ピラー１はピラーアウタ２とピラーインナ３と
をフランジ部４および５において結合して閉断面
形に構成してある。フランジ部４にガーニツシユ
６を嵌着して車内の美観を保持するとともに、ピ
ラーアウタ２の前面にウエザストリツプ７を抱持
したリテーナ８を固着し、ウエザストリツプ７に
ドアガラス９が当接するようになつている。また
フランジ部５に接着剤１０を塗布してウインドガ
ラス１１を接着し、ダムラバー１２により接着剤
１０の流動を阻止するようになつている。

このように構成してあるピラー１に対して、そ
の外面に取付ネジ１３によりピラーカバー１４を
固定する。すなわちピラーアウタ２に設けた取付
ネジ１３の挿通孔２ａの内方にナツト１５を溶接
しておき、これに取付ネジ１３をねじ込むのであ
るが、取付けたのちピラーカバー１４の外面に取
付ネジ１３の頭部が残つて車外から見られるの
で、外観を損うという欠点がある。

また実開昭55−66867号公報によるものは、ピ
ラーカバーの取付構造に関するものであつて、ピ
ラーカバーはその上端部内側においてジヨイント
の取付片に係止するようになつており、下端部を
外方からねじ込んだ取付ネジによりピラーに固定
するようになつている。この取付ネジの頭部はド
アを閉扉したとき内側に隠れて見えなくなるか
ら、外観を損うことはないが、取付ネジを設けま
たその挿通孔を穿設するなどの煩わしい構成にな
る。

本考案はきわめて簡単な構造からなるととも
に、前記の欠点を解消したものであつて、これを
第４図〜第６図に示す実施例について説明すると
次のようになつている。

第４図、第５図は後部のピラーに関するもので
あつて、ピラー２０はピラーアウタ２１とピラー
インナ２２とをフランジ部２３および２４におい
て結合して構成してある。フランジ部２３にガー
ニツシユ２５を嵌着するとともに、ピラーアウタ
２１の前面にウエザストリツプ２６を抱持したリ
テーナ２７を固着する。そしてウエザストリツプ
２６にドアガラス２８が当接するようになつてい
る。またフランジ部２４に接着剤２９を塗布して
ウインドガラス３０を接着し、ダムラバー３１に
より接着剤２９の流動を阻止するようになつてい
る。

このピラー２０の外方にピラーカバー３２を取
付ける。ピラーカバー３２は一方の側縁部に爪部
３２ａが形成してあり、他方の側縁部に爪部３２
ｂと延長部３２ｃとが形成してある。そしてピラ
ーカバー３２を取付けるとき、爪部３２ａがリテ
ーナ２７の縁部２７ａに係止し、また他方の爪部
３２ｂがウインドガラス３０の縁部３０ａに係止
するとともに、延長部３２ｃがウインドガラス３
０の外面を抑えるようになつている。

ピラーカバー３２は爪部３２ａ、爪部３２ｂ、
延長部３２ｃを一体に成形し、また取付ネジの挿
通孔が不用であるから、部品形状が簡単になり製
造が容易である。そして爪部３２ａがリテーナ２
７の縁部２７ａに係止されるから取付けが確実に
行われ、また他方の爪部３２ｂがウインドガラス
３０の縁部３０ａに係止されるとともに、爪部３
２ｂが接着剤２９によつて接着されるから取付け
が強固に行われる。

第６図はセンタピラーに関するものであつて、
ピラー４０はピラーアウタ４１とピラーインナ４
２とをフランジ部４３および４４において結合し
て構成してある。フランジ部４３にガーニツシユ
４５を嵌着し、またフランジ部４４にガーニツシ
ユ４６を嵌着してある。そしてピラーアウタ４１
前面にウエザストリツプ４７を抱持したリテーナ
４８を固着する。このウエザストリツプ４７にド
アガラス４９が当接するようになつている。また
ピラーアウタ４１の後面にウエザストリツプ５０
を抱持したリテーナ５１を固着する。このウエザ
ストリツプ５０にドアガラス５２が当接するよう
になつている。

このピラー４０の外方にピラーカバー５３を取
付ける。ピラーカバー５３は一方の側縁部に爪部
５３ａが形成してあり、他方の側縁部に爪部５３
ｂが形成してある。そしてピラーカバー５３を取
付けるとき、爪部５３ａがリテーナ４８の縁部４
８ａに係止し、爪部５３ｂがリテーナ５１の縁部
５１ａに係止するようになつている。

ピラーカバー５３は爪部５３ａと爪部５３ｂと
を一体に形成してあり、取付ネジの挿通孔が不用
であるから、部品形状が簡単になり製造が容易で
ある。そして爪部５３ａおよび爪部５３ｂがリテ
ーナ４８，５１の縁部にそれぞれ係止されるか
ら、取付けが確実に行われる。

前述のように本考案のピラーカバーの取付構造
は、従来例の構造に比して取付ネジを用いずまた
リテーナがピラーカバーによつて覆われるように
なるから、外観が向上してすつきりしたものにな
る。また部品点数が少なくなり製造費用が安くて
済む。そしてピラーに取付孔をあける必要がない
から、漏水や発錆のおそれがない。さらに取付け
がきわめて容易であるから、その工数が節減され
るなどの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車の側面図、第２図は従来例のピ
ラーカバーの取付構造を示す第１図Ａ−Ａ線の拡
大断面図、第３図は第２図のピラーとピラーカバ
ーを示す斜視図、第４図は本考案の実施例による
ピラーカバーの取付構造を示す第１図Ａ−Ａ線の
拡大断面図、第５図は第４図のピラーカバーを示
す斜視図、第６図は本考案の実施例によるピラー
カバーの取付構造を示す第１図Ｂ−Ｂ線の拡大断
面図である。 １……ピラー、２……ピラーアウタ、３……ピ
ラーインナ、７……ウエザストリツプ、８……リ
テーナ、９……ドアガラス、１０接着剤、１１…
…ウインドガラス、１３……取付ネジ、１４……
ピラーカバー、２０……ピラー、２１……ピラー
アウタ、２２……ピラーインナ、２６……ウエザ
ストリツプ、２７……リテーナ、２７ａ……縁
部、２８……ドアガラス、２９……接着剤、３０
……ウインドガラス、３０ａ……縁部、３２……
ピラーカバー、３２ａ，３２ｂ……爪部、４０…
…ピラー、４１……ピラーアウタ、４２……ピラ
ーインナ、４７……ウエザストリツプ、４８……
リテーナ、４８ａ……縁部、４９……ドアガラ
ス、５０……ウエザストリツプ、５１……リテー
ナ、５１ａ……縁部、５２……ドアガラス、５３
……ピラーカバー、５３ａ，５３ｂ……爪部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ピラーカバーの側縁部をドアガラスが当接する
   ウエザストリツプのリテーナの縁部に係止するよ
   うにしたことを特徴とする自動車用ピラーカバー
   の取付構造。