JP7293953B2 - 車両用操作検出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両用操作検出装置に関する。
特許文献1に開示された静電容量検出装置では、基準容量を有する第1コンデンサと、検出対象の接離に伴って静電容量が変化する第2コンデンサとが接続されている。この静電容量検出装置では、第1コンデンサを放電させて2つのコンデンサ間の電位を初期電位とした後、第2コンデンサの放充電を繰り返して、2つのコンデンサ間の電位を徐々に低下させる。そして、2つのコンデンサ間の電位が基準電位に至るまでの第2コンデンサの放充電の繰り返しの回数に基づいて、静電容量の変化を検出する。
特開2005-106665号公報
特許文献1の静電容量検出装置を車両用操作検出装置として利用した場合、第2コンデンサの近傍を雨滴が通過し、それに応じて静電容量が変化することがある。こうした静電容量の変化は、静電容量の経時変化においてはノイズになる。検出対象の接離に応じた静電容量の変化を精度良く判定する上では、本来抽出したい静電容量の変化を、上記のようなノイズと切り分けることが望まれる。特許文献1の静電容量検出装置では、ノイズの切り分けに関して、静電容量の変化が、予め定めた誤差範囲よりも大きいか否かによって判定しているものの、こうした方法では、本来抽出したい静電容量の変化が小さい場合には、必ずしも適切にノイズを切り分けることができない。
上記課題を解決するための車両用操作検出装置は、検出対象との間隔が短いほど静電容量が大きくなるセンサ電極と、前記センサ電極の静電容量の変化に応じて、車両の開閉体の開閉に関する出力信号を出力する出力部と、前記センサ電極の静電容量を繰り返し検出して第1検出信号として経時的に出力する第1検出部と、前記センサ電極の静電容量を、前記第1検出部とは異なるタイミングで繰り返し検出して第2検出信号として経時的に出力する第2検出部とを備える車両用操作検出装置であって、前記第1検出部の検出と前記第2検出部の検出とは交互に行われ、前記出力部は、ずれたタイミングで交互に入力される前記第1検出信号と前記第2検出信号とを逐次加算又は逐次乗算して合成信号を生成し、前記合成信号の変化を前記センサ電極の静電容量の変化として、前記出力信号を出力する。
第1検出信号の変化や第2検出信号の変化が、雨滴の通過等に起因する場合、変化している期間が短いと予想される。そのため、第1検出信号と第2検出信号とでは異なるタイミングで変化する蓋然性が高い。したがって、合成信号においては、変化量同士が重畳される可能性は低い。一方で、第1検出信号と第2検出信号とにおける変化が、検出対象の接離に応じた静電容量の変化である場合、変化している期間が相応に長いと予想される。そのため、第1検出信号が変化している期間と第2検出信号が変化している期間とが一部重複する。したがって、合成信号においては、変化量同士が重畳される。このように、雨滴の通過等に起因する信号の変化量は重畳されない一方で、検出対象の接離に応じた信号の変化量は重畳されるので、両者の差が増幅することになり、両者を適切に切り分けることができる。
車両用操作検出装置において、前記センサ電極は、複数並設されており、前記出力部は、隣り合う前記センサ電極のうちの一方のセンサ電極についての前記合成信号の値が予め定められた第1規定容量値以上である状態から予め定められた第1規定時間以内に、他方のセンサ電極についての前記合成信号の値が前記第1規定容量値以上になった場合に、前記開閉体の開閉に関する第1出力信号を出力してもよい。
複数のセンサ電極によって検出対象の動きを検出しようとする場合、静電容量が変化する期間が短く、その変化量も小さいと予想される。このように検出対象の動きを検出する場合において、上述した合成信号を用いて、本来抽出したい静電容量の変化とノイズとを切り分けることは、特に好適である。
車両用操作検出装置において、前記出力部は、前記第1検出信号と前記第2検出信号とを乗算して合成信号を生成し、隣り合う前記センサ電極のうちの一方の前記センサ電極についての前記合成信号の値が前記第1規定容量値以上になってから、前記第1規定時間以内に他方の前記センサ電極についての前記合成信号の値が前記第1規定容量値以上になった場合に、前記開閉体の開閉に関する前記第1出力信号を出力してもよい。
第1検出信号と第2検出信号との乗算によって合成信号が生成される場合、第1検出信号が変化している期間と第2検出信号が変化している期間とが重複していれば、合成信号の変化量は相当に大きくなる。したがって、複数のセンサ電極によって検出対象の動きを検出しようとする場合において、こうした合成信号を利用することは、静電容量の小さな変化をノイズと切り分ける上で好適である。
車両用操作検出装置においては、前記第1検出信号及び前記第2検出信号の少なくとも一方について、規定周波数範囲外の周波数成分を遮断して前記規定周波数範囲内の周波数成分をフィルタ後信号として出力するバンドパスフィルタを備え、前記出力部は、いずれかのセンサ電極についての前記フィルタ後信号の値が予め定められた第2規定容量値以上である状態が予め定められた第2規定時間以上継続した場合に、前記開閉体の開閉に関する第2出力信号を出力してもよい。
上記構成によれば、静電容量の変化が、第2規定時間以上という相応の期間に亘って継続することを、合成信号ではなく、バンドパスフィルタが出力するフィルタ後信号に基づいて判定する。このように、検出したい静電容量の変化の仕方に応じて、合成信号かフィルタ後信号かを使い分けることで、より正確なノイズの切り分けが可能となる。
車両用操作検出装置において、前記出力部は、前記第1検出信号と前記第2検出信号とを平均化して平均信号を生成し、いずれかのセンサ電極についての前記平均信号の値が予め定められた第3規定容量値以上である状態が、前記第2規定時間よりも短い時間として予め定められた第3規定時間以上継続した場合に、前記開閉体の開閉に関する第3出力信号を出力してもよい。
上記構成によれば、静電容量の変化が、第3規定時間以上という第2規定時間よりも短い期間に亘って継続することを、フィルタ後信号ではなく、第1検出信号と第2検出信号とを平均化した平均信号に基づいて判定する。このように、検出したい静電容量の変化の仕方に応じて、フィルタ後信号か平均信号かを使い分けることで、より正確なノイズの切り分けが可能となる。
上記課題を解決するための車両用操作検出装置は、検出対象との間隔が短いほど静電容量が大きくなる一対のセンサ電極と、一対の前記センサ電極の静電容量の変化に応じて、車両の開閉体の開閉に関する出力信号を出力する出力部と、一対の前記センサ電極のうちの一方のセンサ電極の静電容量を繰り返し検出して第1検出信号として経時的に出力する第1検出部と、一対の前記センサ電極のうちの他方のセンサ電極の静電容量を繰り返し検出して第2検出信号として経時的に出力する第2検出部とを備える車両用操作検出装置であって、前記第1検出部の検出と前記第2検出部の検出とは同一のタイミングで検出され、前記出力部は、同一のタイミングで入力される前記第1検出信号と前記第2検出信号とを逐次加算又は逐次乗算して合成信号を生成し、前記合成信号の変化を一対の前記センサ電極の静電容量の変化として、前記出力信号を出力する。
一対のセンサ電極は別々の位置に配置されることから、これらの双方が例えば雨滴の通過を同時に検出することは考え難い。そのため、第1検出信号の変化や第2検出信号の変化が、雨滴の通過等に起因する場合、第1検出信号と第2検出信号との一方が変化しても他方は変化しない蓋然性が高い。したがって、合成信号においては、変化量同士が重畳される可能性は低い。一方で、一対のセンサ電極は、相応の大きさの検出対象の接離を同時に検出することから、第1検出信号と第2検出信号とにおける変化が、検出対象の接離に応じた静電容量の変化である場合、第1検出信号と第2検出信号とは同時に変化することが予想される。そのため、合成信号においては、変化量同士が重畳される。このように、雨滴の通過等に起因する信号の変化量は重畳されない一方で、検出対象の接離に応じた信号の変化量は重畳されるので、両者の差が増幅することになり、両者を適切に切り分けることができる。
本発明によれば、本来抽出したい静電容量の変化を、適切にノイズと切り分けることができる。
車両用操作検出装置を備える車両の模式図。 図1の2-2矢視方向の断面図。 車両用操作検出装置の概略構成を示す模式図。 第1検出信号及び第2検出信号を説明する模式図。 車両ドアが開動作する際の各パラメータのタイムチャート。 開動作用処理の処理手順を表したフローチャート。 停止用処理の処理手順を表したフローチャート。
以下、車両用操作検出装置(以下、検出装置と略記する。)の一実施形態を、図面を参照して説明する。
先ず、車両ドアの概略構成について説明する。
図1に示すように、自動車などの車両1のボデー2の側部には開口2aが形成されている。また、ボデー2の側部には、前後方向への移動に伴って開口2aを開閉する開閉体であるスライド式の車両ドア3が搭載されている。この車両ドア3は、その下部を構成する略袋状のドア本体4を有するとともに、当該ドア本体4から上下方向に進退する窓ガラス5を有する。そして、ドア本体4には、閉状態にある車両ドア3を施解錠するドアロック6が設置されている。
車両ドア3には、例えばドア本体4において、ドア駆動ユニット11が設置されている。このドア駆動ユニット11は、例えば電動モータなどの電気的駆動源を主体に構成されており、適宜のドア駆動機構を介してボデー2と機械的に連係されることで車両ドア3を開閉駆動する。また、車両ドア3には、例えばドアロック6に隣接して、ドアロック駆動ユニット12が設置されている。このドアロック駆動ユニット12は、例えば電動モータなどの電気的駆動源を主体に構成されており、適宜のロック駆動機構を介してドアロック6と機械的に連係されることで当該ドアロック6を施錠駆動・解錠駆動する。
ドア駆動ユニット11及びドアロック駆動ユニット12は共に、マイコンなどからなるドアECU10に電気的に接続されており、当該ドアECU10によって個別に駆動制御される。ドアECU10は、利用者が携帯する電子キー及び後述する検出装置30から開動作指令信号が入力された場合に、ドア駆動ユニット11を駆動し、車両ドア3を開動作させる。また、ドアECU10は、電子キー及び検出装置30から閉動作指令信号が入力された場合に、ドア駆動ユニット11を駆動し、車両ドア3を閉動作させる。また、ドアECU10は、電子キー及び検出装置30から停止指令信号が入力された場合に、ドア駆動ユニット11を停止し、開閉動作する車両ドア3を停止させる。また、ドアECU10は、電子キー及び検出装置30から施錠指令信号が入力された場合に、ドアロック駆動ユニット12を駆動し、ドアロック6を施錠動作させる。また、ドアECU10は、電子キー及び検出装置30から解錠指令信号が入力された場合に、ドアロック駆動ユニット12を駆動し、ドアロック6を解錠動作させる。
図2に示すように、ドア本体4は、例えば金属板からなる略皿状のドアアウタパネル21及びドアインナパネル22の開口端同士が嵌着されることで略袋状に成形されている。また、ドアインナパネル22には、車両1の室内の意匠を形成するドアトリム23が取着されている。そして、ドアトリム23の上部には、利用者の車両外側からの操作を検出する検出装置30が配置されている。
次に、検出装置30について説明する。
図3に示すように、検出装置30は、車両ドア3の開閉方向に間隔をあけて配置される第1センサ電極31、第2センサ電極32、及び第3センサ電極33を備える。また、検出装置30は、第1センサ電極31、第2センサ電極32、及び第3センサ電極33に接続される検出回路34と、ドアECU10に制御用の出力信号を出力する出力回路35とを備えている。これら検出装置30の各構成部材は、筐体36に収容されている。
図1及び図3に示すように、筐体36は、長尺状且つ略直方体状をなしている。筐体36の長手方向における長さは、車両ドア3の窓ガラス5の前後方向における長さよりも短くなっている。
図3に示すように、第1センサ電極31、第2センサ電極32、及び第3センサ電極33は、略矩形板状をなしている。第1センサ電極31、第2センサ電極32、及び第3センサ電極33は、各々のセンサ電極31,32,33に接近した検出対象とともに擬似的なコンデンサを形成する。このため、第1センサ電極31、第2センサ電極32、及び第3センサ電極33は、各々のセンサ電極31,32,33に検出対象が近付くほど、検出対象との関係で定まる静電容量が高くなる。以降の説明では、こうしたセンサ電極と検出対象との関係で求まる静電容量を単に「センサ電極における静電容量」とも言う。また、各々のセンサ電極31,32,33のうちの任意のセンサ電極を説明する場合には符号を省略する。なお、後述する第1検出信号、第2検出信号、乗算合成信号、平均信号に関しても、任意のセンサ電極のものを説明する場合には符号を省略する。
第1センサ電極31、第2センサ電極32、及び第3センサ電極33は、検出対象の検出範囲が車両の幅方向外側に広がるように配置されている。また、複数のセンサ電極の中で、第1センサ電極31は最も車両前方に位置し、第3センサ電極33は最も車両後方に位置し、第2センサ電極32は第1センサ電極31と第3センサ電極33との間に位置している。この実施形態において、車両ドア3の開方向は車両後方向である。すなわち、第1センサ電極31、第2センサ電極32、及び第3センサ電極33はこの順番で開方向に並んでいる。
検出回路34は、取得回路34aと、第1検出回路34bと、第2検出回路34cとを含んで構成されている。取得回路34aは、各センサ電極31,32,33の電位と、基準電位との電位差に基づいて、各センサ電極31,32,33における静電容量を検出する。そして、取得回路34aは、各センサ電極31,32,33における静電容量に応じた信号を第1検出回路34b及び第2検出回路34cの双方に出力する。なお、取得回路34aは、一定の出力時間間隔N1毎に、各センサ電極31,32,33における静電容量を検出するとともに静電容量に応じた信号を第1検出回路34b及び第2検出回路34cへ出力する。出力時間間隔N1は、例えば10ミリ秒である。
第1検出回路34bは、取得回路34aから入力される第1センサ電極31の静電容量に関する信号を、出力時間間隔N1の2倍の長さである検出時間間隔N2毎に検出し、出力する。つまり、図4に示すように、第1検出回路34bは、取得回路34aから入力される信号を、2回に1回の割合で繰り返し検出する。そして、第1検出回路34bは、検出した信号を、第1センサ電極31の静電容量に関する第1検出信号A1として経時的に出力回路35に出力する。第1検出回路34bは、第2センサ電極32についても、第1センサ電極31の場合と同様にして、第1検出信号A2を経時的に出力回路35に出力する。第1検出回路34bは、第3センサ電極33についても、第1センサ電極31の場合と同様にして、第1検出信号A3を経時的に出力回路35に出力する。このように、第1検出回路34bは、各センサ電極31,32,33の静電容量を繰り返し検出して第1検出信号として経時的に出力する第1検出部となっている。
第2検出回路34cは、取得回路34aから入力される第1センサ電極31の静電容量に関する信号を、上記の検出時間間隔N2毎に検出し、出力する。つまり、図4に示すように、第2検出回路34cは、取得回路34aから入力される信号を、2回に1回の割合で繰り返し検出する。このとき、第2検出回路34cは、第1検出回路34bとは異なるタイミング、すなわち、第1検出回路34bが取得回路34aから入力される信号を検出するのよりも出力時間間隔N1だけ遅れたタイミングで取得回路34aからの信号を検出する。換言すると、第1検出回路34b及び第2検出回路34cは、取得回路34aから入力される信号を、交互に検出する。第2検出回路34cは、検出した信号を、第1センサ電極31の静電容量に関する第2検出信号B1として経時的に出力回路35に出力する。第2検出回路34cは、第2センサ電極32についても、第1センサ電極31の場合と同様にして、第2検出信号B2を経時的に出力回路35に出力する。第2検出回路34cは、第3センサ電極33についても、第1センサ電極31の場合と同様にして、第2検出信号B3を経時的に出力回路35に出力する。このように、第2検出回路34cは、各センサ電極31,32,33の静電容量を繰り返し検出して第2検出信号として経時的に出力する第2検出部となっている。
出力回路35は、第1検出回路34bから出力される第1検出信号、及び第2検出回路34cから出力される第2検出信号に基づいて各種の演算処理を実行し、その結果に応じた出力信号をドアECU10に出力する。詳しくは、出力回路35は、利用者の操作により、第1センサ電極31、第2センサ電極32、及び第3センサ電極33における静電容量が特定の条件を満たすように変化する場合に、車両ドア3を開動作させるための開動作指令信号や、車両ドア3を停止させるための停止指令信号をドアECU10に出力する。このように、出力回路35は、各センサ電極31,32,33における静電容量の変化に応じて車両ドア3の開閉に関する制御用の出力信号を出力する出力部となっている。
出力回路35は、利用者が意図的に操作を行っていることを検出装置30に認識させるための認証操作を検出した場合、ドアECU10に解錠指令信号を出力する。認証操作は、利用者が窓ガラス5に手を接触させることなく、認証電極である第1センサ電極31に手を接近させた状態を暫くの間に亘って維持するかざし操作である。また、検出装置30は、認証操作を検出した後、利用者による車両ドア3を開動作させるための開操作を検出した場合に、ドアECU10に開動作指令信号を出力する。開操作は、利用者の手をセンサ電極にかざしつつ、当該利用者の手を、並設されている3つのセンサ電極31,32,33に沿って車両ドア3の開方向である車両後方向へ移動させる操作である。つまり、開操作では、第1センサ電極31、第2センサ電極32、第3センサ電極33の順に、利用者が手を接近させるセンサ電極が切り替えられる。
出力回路35は、第1検出信号と第2検出信号とを乗算した乗算合成信号に基づいて、利用者による開操作を検出する。ここで、出力回路35には、第1検出信号と第2検出信号とが、出力時間間隔N1分だけずれたタイミングで入力される。出力回路35は、第1タイミングtm1において第1検出回路34bから入力される第1検出信号と、第1タイミングtm1よりも出力時間間隔N1だけ後の第2タイミングtm2において第2検出回路34cから入力される第2検出信号とを、同一のタイミングにおける静電容量に係る信号として取り扱う。そして、出力回路35は、第1タイミングtm1において第1検出回路34bから入力される第1検出信号と、第2タイミングtm2において第2検出回路34cから入力される第2検出信号とを乗算して乗算合成信号を生成する。出力回路35は、第2センサ電極32に関する第1検出信号A2と第2検出信号B2と乗算して、第2センサ電極32に関する乗算合成信号P2を経時的に生成する。また、出力回路35は、第3センサ電極33に関する第1検出信号A3と第2検出信号B3と乗算して、第3センサ電極33に関する乗算合成信号P3を経時的に生成する。
出力回路35は、第2センサ電極32及び第3センサ電極33に関する乗算合成信号の経時変化に関して、つぎの第1条件及び第2条件が成立すると、利用者による開操作を検出する。第1条件は、認証操作が検出された後、利用者による第1センサ電極31に対する手かざしが検出されなくなってから第1規定時間H1以内に、第2センサ電極32に関する乗算合成信号P2の値が、第1規定容量値C1以上となることである。第2条件は、第1条件が成立してから第1規定時間H1以内に第3センサ電極33に関する乗算合成信号P3の値が第1規定容量値C1以上となることである。第1規定時間H1は、センサ電極の大きさや隣り合うセンサ電極間の間隔、さらには利用者が手を移動させる際の好適な操作速度等を考慮して定められており、例えば0.1秒である。出力回路35は、利用者による開操作を検出すると、車両ドア3の開閉に関する第1出力信号W1として開動作指令信号を出力する。
出力回路35は、第1センサ電極31に関する第1検出信号A1にフィルタリングを施したフィルタ後信号F1に基づいて、認証操作を検出する。ここで、出力回路35は、遮断規定周波数以上の成分を遮断して遮断規定周波数未満の周波数の成分をフィルタ後信号として出力するローパスフィルタとして機能する。遮断規定周波数は、検出装置30の近傍を通過する雨滴に起因した第1検出信号のノイズや、取得回路34aにおける電磁ノイズに起因した第1検出信号のノイズを除去できる値として定められる。
出力回路35は、第1センサ電極31に関するフィルタ後信号F1の値が、予め定められた第2規定容量値C2以上である状態が予め定められた第2規定時間H2以上継続した場合に、利用者による認証操作を検出する。第2規定時間H2は、利用者が手を静止する動作を、利用者が手を移動させる動作と切り分けて判定することが可能な値として定められており、例えば0.5秒である。出力回路35は、利用者による認証操作を検出すると、車両ドア3の開閉に関する第2出力信号W2として解錠指令信号を出力する。
さて、出力回路35は、車両ドア3が開動作しているときに、利用者による停止操作を検出すると、ドアECU10に停止指令信号を出力する。停止操作は、利用者が窓ガラス5に手を接触させつつ、停止電極である第2センサ電極32に手を接近させた状態を暫くの間に亘って維持する接触操作である。
出力回路35は、第2センサ電極32に関する第1検出信号A2と第2検出信号B2とを平均化した平均信号Q2に基づいて、利用者による停止操作を検出する。出力回路35は、乗算合成信号を生成する場合と同様、第1タイミングtm1において第1検出回路34bから入力される第1検出信号A2と、第1タイミングtm1よりも出力時間間隔N1だけ後の第2タイミングtm2において第2検出回路34cから入力される第2検出信号B2とを、同一のタイミングにおける静電容量に係る信号として取り扱う。そして、出力回路35は、第1タイミングtm1において第1検出回路34bから入力される第1検出信号A2と、第2タイミングtm2において第2検出回路34cから入力される第2検出信号B2とを加算して「2」で除することにより平均化して平均信号Q2を生成する。
出力回路35は、第2センサ電極32に関する平均信号Q2の値が、予め定められた第3規定容量値C3以上である状態が、上記の第2規定時間H2よりも短い時間として予め定められた第3規定時間H3以上継続した場合に、利用者による停止操作を検出する。第3規定時間H3は、例えば0.3秒である。第3規定容量値C3は、第2規定容量値C2よりも大きくなっている。これは、停止操作においては窓ガラス5に利用者が手を接触させていることを前提としているのに対し、認証操作においては窓ガラス5に利用者が手を接触させていないことを前提としていることから、停止操作では認証操作よりも、検出される静電容量が大きくなる蓋然性が高いからである。出力回路35は、利用者による接触操作を検出すると、車両ドア3に対する第3出力信号W3として停止指令信号を出力する。
上記の出力回路35及びドアECU10は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサを含む回路(circuitry)として構成し得る。なお、出力回路35及びドアECU10は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する、特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路、又はそれらの組み合わせを含む回路として構成してもよい。プロセッサは、CPU及び、RAM並びにROM等のメモリを含む。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
次に、車両ドア3を開動作させるために出力回路35が実行する開動作用処理について説明する。出力回路35は、車両ドア3が全閉位置で停止しているときに開動作用処理を実行する。ここで、後述する停止用処理では、車両ドア3の開動作中に、当該車両ドア3が全閉位置と全開位置との間で停止される。こうした事情から、出力回路35は、車両ドア3が全閉位置と全開位置との間で停止しているときにも、開動作用処理を実行する。出力回路35は、開動作用処理を実行する間、第1センサ電極31に関するフィルタ後信号F1、第2センサ電極32に関する乗算合成信号P2、及び第3センサ電極33に関する乗算合成信号P3をバックグラウンドで経時的に算出する。
図6に示すように、出力回路35は開動作用処理を開始すると、処理をステップS10に進める。ステップS10において、出力回路35は、第1センサ電極31に関するフィルタ後信号F1の値が、第2規定容量値C2以上であるか否かを判定する。出力回路35は、フィルタ後信号F1の値が第2規定容量値C2よりも小さい場合(ステップS10:NO)、すなわち利用者による第1センサ電極31に対する手かざしが検出されない場合、一連の処理を終了する。出力回路35は、一連の処理を終了した場合、再度、開動作用処理を実行する。
一方、出力回路35は、フィルタ後信号F1の値が第2規定容量値C2以上である場合(ステップS10:YES)、すなわち、利用者による第1センサ電極31に対する手かざしが検出される場合、処理をステップS20に進める。
ステップS20において、出力回路35は、開動作用処理の開始後にステップS10の判定が初めてYESになってからの継続時間D1を取得する。この継続時間D1は、利用者による第1センサ電極31に対する手かざしが検出されてからの継続時間となっている。出力回路35は、ステップS20の処理の後、ステップS30に処理を進める。
ステップS30において、出力回路35は、利用者による手かざしを検出されてからの継続時間D1が第2規定時間H2以上であるか否かを判定する。出力回路35は、継続時間D1が第2規定時間H2未満である場合(ステップS30:NO)、すなわち、手かざしの継続時間が、認証操作の検出に必要な継続時間に至っていない場合、ステップS10の処理に戻る。そして、出力回路35は、再度ステップS10の処理を実行する。
出力回路35は、ステップS10の処理を再度実行した際にその判定がYESである場合、すなわち、利用者による手かざしが継続して検出される場合、ステップS20において、開動作用処理の開始後にステップS10の判定が初めてYESになってからの継続時間D1、すなわち利用者による手かざしが検出されてからの継続時間の最新値を取得し、ステップS30の処理を実行する。なお、このとき出力回路35が取得する継続時間D1は、前回のステップS20の処理で出力回路35が取得した継続時間D1から更新されたものであり、前回のステップS20の処理で取得した継続時間D1よりも長くなっている。こうして出力回路35は、ステップS10~ステップS30の処理を繰り返す。その間に、フィルタ後信号F1の値が第2規定容量値C2よりも小さくなる場合(ステップS10:NO)、すなわち利用者による第1センサ電極31に対する手かざしが検出されなくなった場合、出力回路35は、一連の処理を終了する。
一方、出力回路35は、ステップS10~ステップS30の処理を繰り返している間に、フィルタ後信号F1の値が第2規定容量値C2以上である状態(ステップS10:YES)が継続したまま、継続時間D1が第2規定時間H2に至った場合(ステップS30:YES)、利用者による認証操作があったことを検出し、処理をステップS40に進める。
ステップS40において、出力回路35は、ドアECU10に解錠指令信号を出力する。解錠指令信号を受けたドアECU10は、ドアロック駆動ユニット12を介してドアロック6を解錠して、車両ドア3を開くことができるようにする。この後、出力回路35は、処理をステップS50に進める。
ステップS50において、出力回路35は、ステップS30の判定がYESになってからの経過時間である操作連続時間D2を取得する。この操作連続時間D2は、認証操作が検出された後、利用者による第1センサ電極31に対する手かざしが継続して検出される時間となっている。出力回路35は、ステップS50の後、処理をステップS60に進める。
ステップS60において、出力回路35は、操作連続時間D2が所定の判定時間HL以下であるか否かを判定する。ここで、第1センサ電極31に関するフィルタ後信号F1が第2規定容量値C2以上である状態が過度に長く継続する場合、例えば利用者が車両ドア3にもたれかかっている等、利用者による意図的な操作ではない静電容量の変化を検出しているおそれがある。上記の判定時間HLは、利用者が意図的に認証操作を行ったか否かを切り分ける値として定められており、例えば0.2秒である。
ステップS60において操作連続時間D2が判定時間HLよりも長い場合(ステップS60:NO)、出力回路35は一連の処理を終了する。一方、操作連続時間D2が判定時間HL以内である場合(ステップS60:YES)、出力回路35は処理をステップS70に進める。
ステップS70において、出力回路35は、利用者による第1センサ電極31に対する手かざしが検出されなくなってからの経過時間D3を取得する。出力回路35は、ステップS70の処理の後、ステップS80の処理を実行する。
ステップS80において、出力回路35は、利用者による第1センサ電極31に対する手かざしが検出されなくなってからの経過時間D3が第1規定時間H1以下であるか否かを判定する。出力回路35は、経過時間D3が第1規定時間H1以下である場合(ステップS80:YES)、処理をステップS90に進める。
ステップS90において、出力回路35は、第2センサ電極32に関する乗算合成信号P2の値が第1規定容量値C1以上であるか否かを判定する。出力回路35は、乗算合成信号P2の値が第1規定容量値C1未満である場合(ステップS90:NO)、すなわち利用者による第2センサ電極32への手の移動操作が検出されない場合、ステップS70に戻る。この場合、出力回路35は、ステップS70において、第1センサ電極31に対する手かざしが検出されなくなってからの経過時間D3の最新値を取得し、ステップS80の処理を実行する。この後、出力回路35は、ステップS70~ステップS90の処理を繰り返す。この繰り返しの間において、第2センサ電極32に関する乗算合成信号P2の値が第1規定容量値C1未満の状態(ステップS90:NO)が継続したまま、ステップS80において経過時間D3が第1規定時間H1よりも長くなった場合(ステップS80:NO)、すなわち、利用者による第2センサ電極32への手の移動操作が検出されないまま、第1センサ電極31に対する手かざしが検出されなくなってから第1規定時間H1が経過した場合、出力回路35は一連の処理を終了する。
一方、経過時間D3が第1規定時間H1以内である間に(ステップS80:YES)、乗算合成信号P2の値が第1規定容量値C1以上になった場合(ステップS90:YES)、すなわち利用者による第2センサ電極32への手の移動操作が検出される場合、出力回路35は処理をステップS100に進める。この場合、開操作の第1条件が成立する。
ステップS100において、出力回路35は、ステップS90の判定がYESになってからの経過時間D4を取得する。この経過時間D4は、開操作の第1条件が成立してからの経過時間となっている。出力回路35は、ステップS100の処理の後、ステップS110の処理を実行する。
ステップS110において、出力回路35は、開操作の第1条件が成立してからの経過時間D4が、第1規定時間H1以下であるか否かを判定する。出力回路35は、経過時間D4が第1規定時間H1以下である場合(ステップS110:YES)、処理をステップS120に進める。
ステップS120において、出力回路35は、第3センサ電極33に関する乗算合成信号P3の値が第1規定容量値C1以上であるか否かを判定する。出力回路35は、乗算合成信号P3の値が第1規定容量値C1未満である場合(ステップS120:NO)、すなわち利用者による第3センサ電極33への手の移動操作が検出されない場合、ステップS100に戻る。この場合、出力回路35は、ステップS100において、ステップS90の判定がYESになってからの経過時間D4の最新値、すなわち第1条件が成立してからの経過時間の最新値を取得し、ステップS110の処理を実行する。この後、出力回路35は、ステップS100~ステップS120の処理を繰り返す。この繰り返しの間において、第3センサ電極33に関する乗算合成信号P3の値が第1規定容量値C1未満の状態(ステップS120:NO)が継続したまま、ステップS110において経過時間D4が第1規定時間H1よりも長くなった場合(ステップS110:NO)、すなわち、利用者による第3センサ電極33への手の移動操作が検出されないまま、第1条件が成立してから第1規定時間H1が経過した場合、出力回路35は一連の処理を終了する。
一方、経過時間D4が第1規定時間H1以内である間に(ステップS110:YES)、乗算合成信号P3の値が第1規定容量値C1以上になった場合(ステップS120:YES)、出力回路35は利用者による開操作を検出する。そして、出力回路35は処理をステップS130に進める。
ステップS130において、出力回路35は、ドアECU10に開動作指令信号を出力する。この後、出力回路35は一連の処理を終了する。なお、このステップS130を経て、一連の処理が終了した場合には、開動作指令信号に応じて車両ドア3が開動作する。すなわち、車両ドア3は、車両ドア3が全閉位置で停止していない。したがって、車両ドア3が閉操作されて再び全閉位置で停止するまで、又は、後述の停止用処理に伴って車両ドア3が全閉位置と全開位置との途中で停止されるまでは、一連の開動作用処理は実行されない。
次に、開動作中の車両ドア3を停止させるために出力回路35が実行する停止用処理について説明する。出力回路35は、車両ドア3が開動作していることを条件に停止用処理を実行する。出力回路35は、停止用処理を実行する間、第2センサ電極32に関する平均信号Q2をバックグラウンドで経時的に算出する。
図7に示すように、出力回路35は停止用処理を開始すると、処理をステップS210に進める。ステップS210において、出力回路35は、第2センサ電極32に関する平均信号Q2の値が、第3規定容量値C3以上であるか否かを判定する。出力回路35は、平均信号Q2の値が第3規定容量値C3よりも小さい場合(ステップS210:NO)、すなわち利用者による窓ガラス5への接触が検出されない場合、一連の処理を終了する。出力回路35は、一連の処理を終了した場合、再度、停止用処理を実行する。
一方、出力回路35は、平均信号Q2の値が第3規定容量値C3以上である場合(ステップS210:YES)、すなわち、利用者による窓ガラス5への接触が検出される場合、処理をステップS220に進める。
ステップS220において、出力回路35は、停止用処理の開始後にステップS210の判定が初めてYESになってからの継続時間D5を取得する。この継続時間D5は、利用者による窓ガラス5への接触が検出されてからの継続時間となっている。出力回路35は、ステップS220の処理の後、ステップS230に処理を進める。
ステップS230において、出力回路35は、利用者による窓ガラス5への接触が検出されてからの継続時間D5が第3規定時間H3以上であるか否かを判定する。出力回路35は、継続時間D5が第3規定時間H3未満である場合(ステップS230:NO)、すなわち、窓ガラス5への接触が検出されてからの継続時間が、停止操作の検出に必要な継続時間に至っていない場合、ステップS210の処理に戻る。そして、出力回路35は、再度ステップS210の処理を実行する。
出力回路35は、ステップS210の処理を再度実行した際にその判定がYESである場合、すなわち、利用者による窓ガラス5への接触が継続していることが検出される場合、ステップS220において、ステップS210の判定が初めてYESになってからの継続時間D5、すなわち利用者による窓ガラス5への接触が検出されてからの継続時間の最新値を取得し、ステップS230の処理を実行する。こうして出力回路35は、ステップS210~ステップS230の処理を繰り返す。その間に、平均信号Q2の値が第3規定容量値C3よりも小さくなった場合(ステップS210:NO)、すなわち利用者による窓ガラス5への接触が検出されなくなった場合、出力回路35は、一連の処理を終了する。
一方、出力回路35は、ステップS210~ステップS230の処理を繰り返している間に、平均信号Q2の値が第3規定容量値C3以上である状態(ステップS210:YES)が継続したまま、継続時間D5が第3規定時間H3に至った場合(ステップS230:YES)、利用者による停止操作があったことを検出し、処理をステップS240に進める。ステップS240において、出力回路35は、ドアECU10に停止指令信号を出力する。この場合、車両ドア3が停止する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図5に示すように、時刻t0において利用者が第1センサ電極31に対する手かざしを行うと、第1センサ電極31に関するフィルタ後信号F1の値が第2規定容量値C2よりも大きくなる(ステップS10:YES)。この後、利用者が、第1センサ電極31に対する手かざしを継続すると、フィルタ後信号F1の値が第2規定容量値C2よりも大きい状態が維持される。フィルタ後信号F1の値が第2規定容量値C2よりも大きい状態が、時刻t0から第2規定時間H2が経過した時刻t1まで継続されると、時刻t1で認証操作が検出される(ステップS30:YES)。認証操作が検出されると、解錠指令信号に応じてドアロック6が解錠される(ステップS40)。
この後、利用者が第1センサ電極31に対する手かざしを止め、第2センサ電極32、第3センサ電極33の前へと順に手を移動させると、第1センサ電極31に関するフィルタ後信号F1の値が徐々に小さくなり、第2センサ電極32に関する乗算合成信号P2、及び第3センサ電極33に関する乗算合成信号P3が順に大きくなる。このとき、認証操作が検出されてからの利用者の手の操作が比較的に速いとする。そして、第1センサ電極31に対する手かざしが検出されなくなってから第1規定時間H1が経過するよりも前の時刻t2に第2センサ電極32に関する乗算合成信号P2が第1規定容量値C1に至ると(ステップS90:YES)、開操作の第1条件が成立する。そして、時刻t2から第1規定時間H1が経過するよりも前の時刻t3で第3センサ電極33に関する乗算合成信号P3が第1規定容量値C1に至ると(ステップS120:YES)、開操作が検出される。開操作が検出されると、開動作指令信号に応じて車両ドア3が開動作を開始する(ステップS130)。
なお、利用者による第1センサ電極31に対する手かざしの時間が比較的に短く、手かざしが開始される時刻t0から第2規定時間H2が経過する前に第1センサ電極31に関するフィルタ後信号F1が第2規定容量値C2未満となった場合、認証操作は検出されない。また、利用者による手の移動操作が比較的に遅く、認証操作が検出された時刻t1から判定時間HLが経過してもフィルタ後信号F1が第2規定容量値C2以上であったり、第2センサ電極32に関する乗算合成信号P2が第1規定容量値C1に至った時刻t2から第1規定時間H1が経過しても第3センサ電極33に関する乗算合成信号P3が第1規定容量値C1に至っていなかったりする場合には、開操作は検出されない。
さて、上記のように開操作が時刻t3で検出され、車両ドア3が開動作しているものとする。車両ドア3が開動作している途中の時刻である時刻t4において利用者が窓ガラス5における第2センサ電極32と対向する位置を触ると、第2センサ電極32に関する平均信号Q2の値が第3規定容量値C3よりも大きくなる(ステップS210:YES)。利用者が窓ガラス5に対する接触を継続すると、平均信号Q2の値は第3規定容量値C3よりも大きい状態が維持される。平均信号Q2の値が第3規定容量値C3よりも大きい状態が、時刻t4から第3規定時間H3が経過した時刻t5まで継続されると、停止操作が検出される(ステップS230:YES)。停止操作が検出されると、停止指令信号に応じて車両ドア3が停止される(ステップS240)。
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)認証操作においては、開操作や停止操作に比べて、比較的に長い時間幅で静電容量の変化が生じる。上記構成では、第1センサ電極31に関する第1検出信号A1にローパスフィルタを施したフィルタ後信号F1を利用して認証操作を検出している。ローパスフィルタであれば、比較的に長い時間幅での静電容量の変化のみを抽出できることから、認証操作に伴う静電容量の変化をノイズと切り分けて検出する上で好適である。
ここで、静電容量の経時変化に含まれるノイズの要因として、雨滴の通過が挙げられる。そして、雨滴の通過に伴う静電容量の変化に係る周波数の下限値は、ある程度決まっている。こうして下限値を遮断規定数数としてローパスフィルタを施すことで、雨滴の通過に伴う静電容量の変化を確実に除去できる。このように、意図的に特定の変動成分を除去することにより、認証操作に伴う静電容量の変化を、適切にノイズと切り分けることができる。
(2)開操作のように、利用者の手が動く場合、静電容量の変化は比較的小さくなる。そのため、検出対象の動作に伴う静電容量の変化をノイズと切り分けて検出することは、非常に困難である。
上記構成では、第1検出信号と第2検出信号とを乗算した乗算合成信号を利用して開操作を検出している。ここで、第1検出信号の変化や第2検出信号の変化が、雨滴の通過等に起因する場合、変化している期間は短いと予想される。そのため、第1検出信号が入力される第1タイミングtm1において検出された変動が、第2検出信号が入力される第2タイミングtm2においては検出されない蓋然性が高く、乗算合成信号においては、両検出信号の変化量同士が重畳される可能性は低い。一方で、第1検出信号と第2検出信号とにおける変化が、利用者の手の動作に応じた静電容量の変化である場合、変化している期間は相応に長いと予想される。そのため、第1検出信号が入力される第1タイミングtm1において検出された変動は、第2検出信号が入力される第2タイミングtm2においても検出される可能性が高く、第1検出信号と第2検出信号とで変化している期間とが一部重複する。したがって、乗算合成信号においては、変化量同士が重畳される。しかも、乗算合成信号は、第1検出信号と第2検出信号とを乗算したものであることから、利用者の手の動作に応じた当該乗算合成信号の変化の度合いは相当に大きくなる。そのため、図5に示すように、時刻t2における、第2センサ電極32に関する乗算合成信号P2の値は、その前後の時刻における乗算合成信号P2の値よりも突出して大きくなる。時刻t3における、第3センサ電極33に関する乗算合成信号P3の値についても同様である。こうした乗算合成信号を利用することで、開操作に伴う静電容量の変化を、適切にノイズと切り分けることができる。
(3)停止操作のように、利用者の手が静止する期間が比較的短い場合、利用者の手の接近に応じた静電容量の変化をできるだけ早いタイミングから捉えることが好ましい。その理由は、仮に、静電容量の変化を捉えるのが遅くなると、実際には検出対象がセンサ電極近傍において所定の規定時間に亘って静止していたにも拘わらず、第1検出信号や第2検出信号の経時変化においては、静電容量が所定の規定値を越えた状態が規定時間に亘って継続するのよりも前に静電容量が規定値よりも低くなってしまうといった事態が生じ、この結果として静電容量が変化した状態が規定時間に亘って継続していないと誤判定されるおそれがある。利用者の手の接近に応じた静電容量の変化をできるだけ早いタイミングから捉える上では、ノイズを極力抑えて静電容量の変化を適切に捉えることが好ましい。そこで、第1検出信号や第2検出信号にローパスフィルタを適用することが考えられる。しかし、ローパスフィルタを適用した場合には、図5の二点鎖線のQ2aで示すように、静電容量が変化し始める際の立ち上がりや変化し終える際の立ち下がりが緩やかになってしまう。この場合、利用者の手の接近に応じて静電容量が実際に変化を開始した後、ローパスフィルタを適用した静電容量値が第3規定容量値C3を越えるまでには相応の時間がかかり、静電容量が変化したと判定し始めるまでに遅れが生じる。
この点、上記構成では、第2センサ電極32に関する平均信号Q2を利用して停止操作を検出している。平均信号Q2であれば、ローパスフィルタを適用した場合のような立ち上がりの遅れを回避でき、静電容量の変化を早いタイミングから捉えることができる。しかも、平均信号Q2では、乗算値である乗算合成信号P2に比べてノイズに伴う変化量を小さく抑えることができる。こうした平均信号Q2を利用することで、利用者の停止操作に伴う静電容量の変化を、適切にノイズと切り分けることができる。
(4)上記構成では、フィルタ後信号、乗算合成信号、平均信号という、異なる手法を適用して算出された信号を、静電容量の変化の仕方に応じて使い分けている。すなわち、それぞれの操作に応じた静電容量の変化をノイズと切り分ける上で最適な信号を、それぞれの操作に応じた静電容量の変化の特徴を考慮して適用している。こうした使い分けにより、それぞれの操作に応じた静電容量の変化をノイズと切り分けて精度良く検出できる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・停止電極として利用するセンサ電極は、第2センサ電極32に限定されない。停止電極は、第1センサ電極31や第3センサ電極33でもよい。停止電極として利用するセンサ電極に関する平均信号が第3規定容量値C3以上である状態が第3規定時間H3以上継続するときに停止操作を検出するように、停止用処理の内容を変更すればよい。
・第1センサ電極31、第2センサ電極32、及び第3センサ電極33のいずれか2つや全てを停止電極として利用してもよい。例えば全てのセンサ電極を停止電極とするのであれば、どのセンサ電極に接触操作を行った場合でも停止操作を検出できるように、停止用処理の内容を変更すればよい。
・上記実施形態では、停止用処理を車両ドア3の停止中に限って行ったが、車両ドア3が全閉位置で停止しているときにも、開動作用処理と並行して停止用処理を行ってもよい。ここで、停止電極と認証電極とが同じセンサ電極である場合、利用者による認証操作に伴って、停止電極となっているセンサ電極に関する平均信号が第3規定容量値C3以上である状態が第3規定時間H3以上継続することもあり得る。この場合、出力回路35は、停止操作を検出して、車両ドア3に停止指令操作を出力することになる。このとき、車両ドア3はもともと停止していることから、車両ドア3の開閉動作には何ら影響は生じない。
・平均信号の値が第3規定容量値C3以上である状態が第3規定時間H3以上継続した場合にドアECU10に出力する第3出力信号W3を、停止指令信号ではない他の出力信号に変更してもよい。第3出力信号W3は、例えば、開動作指令信号や閉動作指令信号でもよいし、ドアロック駆動ユニット12に対する出力信号でもよい。第3出力信号W3の内容に合わせて、平均信号に関する上記の条件の判定を行うための車両ドア3の態様の条件を決めればよい。例えば、第3出力信号W3として解錠指令信号を出力するのであれば、車両ドア3が全閉位置で停止していて、ドアロック6が施錠状態であることを条件に、平均信号に関する上記の条件の判定を行えばよい。また、平均信号に関する上記の条件の判定を行う対象とするセンサ電極は、操作の用途や利用者の操作性を考慮して適宜設定すればよい。
・認証電極として利用するセンサ電極は、第1センサ電極31に限定されない。認証電極は、第2センサ電極32や第3センサ電極33でもよい。認証電極として利用するセンサ電極に関するフィルタ後信号の値が第2規定容量値C2以上である状態が第2規定時間H2以上継続した場合に認証操作を検出するように、開動作用処理の内容を変更すればよい。
・第1センサ電極31、第2センサ電極32、及び第3センサ電極33のいずれか2つや全てを認証電極として利用してもよい。例えば全てのセンサ電極を認証電極とするのであれば、どのセンサ電極に手かざしを行った場合でも認証操作を検出できるように、開動作用処理の内容を変更すればよい。
・フィルタ後信号の値が第2規定容量値C2以上である状態が第2規定時間H2以上継続した場合にドアECU10に出力する第2出力信号W2を、解錠指令信号ではない他の出力信号に変更してもよい。第2出力信号W2は、例えば、開動作指令信号や閉動作指令信号でもよいし、停止指令信号でもよい。第2出力信号W2の内容に合わせて、フィルタ後信号に関する上記の条件の判定を行うための車両ドア3の態様の条件を決めればよい。例えば、第2出力信号W2として開動作指令信号を出力するのであれば、車両ドア3が全閉位置で停止していて、ドアロック6が解錠状態であることを条件に、フィルタ後信号に関する上記の条件の判定を行えばよい。また、フィルタ後信号に関する上記の条件の判定を行う対象とするセンサ電極は、操作の用途や利用者の操作性を考慮して適宜設定すればよい。
・フィルタ後信号の生成に関して、第1検出信号からではなく、第2検出信号からフィルタ後信号を生成してもよい。すなわち、第2検出信号にフィルタリングを施して得られるフィルタ後信号を利用してもよい。第1検出信号と第2検出信号との双方に関してフィルタリングを施して、それらを平均化してもよい。
・フィルタ後信号の生成に関して、特定周波数以上の変動成分を遮断するのみならず、当該特定周波数よりも低い所定の周波数以下の変動成分を遮断するようなフィルタリングを施してもよい。
・開操作の成立の条件を変更するとともに、開操作の検出に利用するセンサ電極を上記実施形態から変更してもよい。例えば、第2センサ電極32及び第3センサ電極33のみを、開操作を検出するためのセンサ電極として利用し、第2センサ電極32に関する乗算合成信号P2の値が第1規定容量値C1以上になってから第1規定時間H1以内に第3センサ電極33に関する乗算合成信号P3の値が第1規定容量値C1以上となる、という条件のみを、開操作の成立の条件としてもよい。開操作の成立の条件を変更する場合、それに合わせて開操作処理の内容を変更すればよい。
・隣り合うセンサ電極のうちの一方のセンサ電極についての乗算合成信号値が第1規定容量値C1以上になってから、第1規定時間H1以内に他方のセンサ電極についての乗算合成信号の値が第1規定容量値C1以上になった場合に車両ドア3に出力する第1出力信号W1を、開動作指令信号ではない他の出力信号に変更してもよい。第1出力信号W1は、例えば、閉動作指令信号や停止指令信号でもよいし、ドアロック駆動ユニット12に対する出力信号でもよい。第1出力信号W1の内容に合わせて、乗算合成信号に関する上記の条件の判定を行うための車両ドア3の態様の条件を決めればよい。例えば、第1出力信号W1として解錠指令信号を出力するのであれば、車両ドア3が全閉位置で停止していて、ドアロック6が開錠状態であることを条件に、乗算合成信号に関する上記の条件の判定を行えばよい。また、乗算合成信号に関する上記の条件の判定を行う対象とするセンサ電極は、操作の用途や利用者の操作性を考慮して適宜設定すればよい。
・乗算合成信号を利用して利用者の動作に伴う静電容量の変化を検出するに際して、車両ドア3の閉方向に利用者が手を移動させることを検出するようにしてもよい。そして、隣り合うセンサ電極のうちの一方のセンサ電極についての乗算合成信号値が第1規定容量値C1以上になってから、第1規定時間H1以内に他方のセンサ電極についての乗算合成信号の値が第1規定容量値C1以上になった場合に車両ドア3に出力する第1出力信号W1を、閉動作指令信号にしてもよい。
・利用者の動作に伴う静電容量の変化を検出するに際して、第1検出信号と第2検出信号とを加算した加算合成信号を利用してもよい。すなわち、隣り合うセンサ電極のうちの一方のセンサ電極についての加算合成信号の値が第1規定容量値C1以上になってから、第1規定時間H1以内に他方のセンサ電極についての加算合成信号の値が第1規定容量値C1以上になった場合に、第1出力信号W1を出力してもよい。この場合、第1規定容量値C1は、加算合成信号の値に適した大きさに調整すればよい。加算合成信号であっても、利用者の動作に応じた当該加算信号の変化量は、雨滴の通過等に起因する当該加算信号の変化量よりも大きくなることから、利用者の動作に伴う静電容量の変化を、雨滴の通過等に伴う静電容量の変化と切り分けることができる。
・出力回路35においては、乗算合成信号又は加算合成信号を生成するとともに、車両ドア3の開閉に係る利用者の操作に伴う静電容量の変化をこれらの合成信号の変化に基づいて検出するようになっていればよい。そして、その検出結果に応じて何らかの出力信号を出力するようになっていればよい。利用者によるどのような用途の操作に対して、乗算合成信号又は加算合成信号の変化を検出するかは問わない。また、利用者の操作を検出するための、乗算合成信号又は加算合成信号の変化の条件は、どのように設定してもよい。例えば、乗算合成信号が所定の閾値を越えるという条件のみをもって、利用者の操作に応じて静電容量が変化したと判定して出力信号を出力してもよい。
・センサ電極の個数はいくつでもよい。どのセンサ電極を利用してどのように静電容量の変化を検出するかは、操作の用途や利用者の操作性を考慮して定めればよい。
・検出装置30は、利用者の手のような、比較的に大きな検出対象の接近に応じて同じタイミングで静電容量が変化するように位置関係が規定された一対のセンサ電極を備えてもよい。例えば、車両前後方向における同一の位置に、上下に隣接させて一対のセンサ電極を配置してもよい。こうした構成とした場合、取得回路34aによって、これら一対のセンサ電極におけるそれぞれの静電容量を同一のタイミングで検出する。そして、一方のセンサ電極における静電容量に関する信号を第1検出回路34bに出力するとともに、他方のセンサ電極における静電容量に関する信号を第2検出回路34cに出力する。そして、第1検出回路34bは、一方のセンサ電極における静電容量に関する信号が入力される度に、その信号を検出して、その信号を第1検出信号として経時的に出力回路35に出力する。また、第2検出回路34cは、他方のセンサ電極における静電容量に関する信号が入力される度に、その信号を検出して、その信号を第2検出信号として経時的に出力回路35に出力する。つまり、出力回路35には、一方のセンサ電極と他方のセンサ電極とで同一のタイミングで検出された静電容量が、第1検出信号及び第2検出信号として、第1検出回路34b及び第2検出回路34cから同一のタイミングで入力される。このようにして出力回路35に入力された第1検出信号と前記第2検出信号とを加算又は乗算して合成信号を生成し、その合成信号の変化を一対のセンサ電極の静電容量の変化として検出して、ドアECU10に出力信号を出力してもよい。
上記の一対のセンサ電極を利用する構成では、一対のセンサ電極は別々の位置に配置されることから、これらの双方が例えば雨滴のような小さな対象物の移動を同時に捉えることは考え難い。そのため、第1検出信号の変化や第2検出信号の変化が、雨滴の通過等に起因する場合、第1検出信号と第2検出信号との一方が変化しても他方は変化しない蓋然性が高く、合成信号においては、変化量同士が重畳される可能性は低い。一方で、一対のセンサ電極は、利用者の手など、大きな対象物の移動を同時に捉え得ることから、第1検出信号と第2検出信号とにおける変化が、利用者の操作に応じた静電容量の変化である場合、第1検出信号と第2検出信号とは同時に変化することが予想される。そのため、合成信号においては、変化量同士が重畳される。このように、雨滴の通過等に起因する信号の変化量は重畳されない一方で、利用者の操作に応じた信号の変化量は重畳されるので、両者の差が増幅することになり、両者を適切に切り分けることができる。
・上記の変更例における一対のセンサ電極を、複数並設してもよい。
・検出装置30の設置位置は、上記実施形態の例に限定されない。検出装置30は、ボデー2に設けてもよいし、窓ガラス5に設けてもよい。また、検出装置30は、車室内のルーフ等に設けてもよい。
・検出装置30が出力信号を出力する対象物となる開閉体は、上記実施形態の例に限定されない。開閉体は、バックドアやサンルーフ、また、窓ガラス5等であってもよい。
1…車両、3…車両ドア、30…検出装置、31…第1センサ電極、32…第2センサ電極、33…第3センサ電極、34a…取得回路、34b…第1検出回路、34c…第2検出回路、35…出力回路。

Claims (6)

  1. 検出対象との間隔が短いほど静電容量が大きくなるセンサ電極と、
    前記センサ電極の静電容量の変化に応じて、車両の開閉体の開閉に関する出力信号を出力する出力部と、
    前記センサ電極の静電容量を繰り返し検出して第1検出信号として経時的に出力する第1検出部と、
    前記センサ電極の静電容量を、前記第1検出部とは異なるタイミングで繰り返し検出して第2検出信号として経時的に出力する第2検出部と
    を備える車両用操作検出装置であって、
    前記第1検出部の検出と前記第2検出部の検出とは交互に行われ、
    前記出力部は、ずれたタイミングで交互に入力される前記第1検出信号と前記第2検出信号とを逐次加算又は逐次乗算して合成信号を生成し、前記合成信号の変化を前記センサ電極の静電容量の変化として、前記出力信号を出力する
    車両用操作検出装置。
  2. 前記センサ電極は、複数並設されており、
    前記出力部は、
    隣り合う前記センサ電極のうちの一方のセンサ電極についての前記合成信号の値が予め定められた第1規定容量値以上である状態から予め定められた第1規定時間以内に、他方のセンサ電極についての前記合成信号の値が前記第1規定容量値以上になった場合に、前記開閉体の開閉に関する第1出力信号を出力する
    請求項1に記載の車両用操作検出装置。
  3. 前記出力部は、
    前記第1検出信号と前記第2検出信号とを乗算して合成信号を生成し、
    隣り合う前記センサ電極のうちの一方の前記センサ電極についての前記合成信号の値が前記第1規定容量値以上になってから、前記第1規定時間以内に他方の前記センサ電極についての前記合成信号の値が前記第1規定容量値以上になった場合に、前記開閉体の開閉に関する前記第1出力信号を出力する
    請求項2に記載の車両用操作検出装置。
  4. 前記第1検出信号及び前記第2検出信号の少なくとも一方について、規定周波数範囲外の周波数成分を遮断して前記規定周波数範囲内の周波数成分をフィルタ後信号として出力するバンドパスフィルタを備え、
    前記出力部は、いずれかのセンサ電極についての前記フィルタ後信号の値が予め定められた第2規定容量値以上である状態が予め定められた第2規定時間以上継続した場合に、前記開閉体の開閉に関する第2出力信号を出力する
    請求項3に記載の車両用操作検出装置。
  5. 前記出力部は、
    前記第1検出信号と前記第2検出信号とを平均化して平均信号を生成し、
    いずれかのセンサ電極についての前記平均信号の値が予め定められた第3規定容量値以上である状態が、前記第2規定時間よりも短い時間として予め定められた第3規定時間以上継続した場合に、前記開閉体の開閉に関する第3出力信号を出力する
    請求項4に記載の車両用操作検出装置。
  6. 検出対象との間隔が短いほど静電容量が大きくなる一対のセンサ電極と、
    一対の前記センサ電極の静電容量の変化に応じて、車両の開閉体の開閉に関する出力信号を出力する出力部と、
    一対の前記センサ電極のうちの一方のセンサ電極の静電容量を繰り返し検出して第1検出信号として経時的に出力する第1検出部と、
    一対の前記センサ電極のうちの他方のセンサ電極の静電容量を繰り返し検出して第2検出信号として経時的に出力する第2検出部と
    を備える車両用操作検出装置であって、
    前記第1検出部の検出と前記第2検出部の検出とは同一のタイミングで検出され、
    前記出力部は、同一のタイミングで入力される前記第1検出信号と前記第2検出信号とを逐次加算又は逐次乗算して合成信号を生成し、前記合成信号の変化を一対の前記センサ電極の静電容量の変化として、前記出力信号を出力する
    車両用操作検出装置。
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