JP7177622B2 - 圧縮成形法による樹脂封止プロセス用離型フィルム - Google Patents
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Description
近年、大容量のNAND型フラッシュメモリが増えてきている。この種の素子はメモリチップを多段に積層するため、全体の厚みが大きい。したがって、これを製造するための金型のキャビティも深くなってきている。圧縮成形法にて離型フィルムを用いる場合、金型の表面に配置された離型フィルムは一度伸ばされ、その後に縮められるため、離型フィルムにシワが発生する問題がある。シワの問題は、金型のキャビティが深くなるにつれて顕著になり、場合によっては、シワになった離型フィルムが硬化性樹脂に食い込み離型しない、という現象が発生する。すなわち、大容量のNAND型フラッシュメモリ等の厚みの大きい素子の製造プロセスにおいては、シワによる剥離不良や外観不良の問題が一層深刻であり、その解決が強く求められていた。
半導体チップ等を樹脂封止する際の剥離不良や外観不良を防止するための対策としては、金型設計を改良することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この対策は金型の構造を複雑化し、また金型設計上の自由度を制限するため、可能な限りプロセス用離型フィルムで剥離不良対策をすることが好ましい。
また、伸縮時のシワの防止については、特定の物性を有するエチレン-テトラフルオロエチレン共重合体フィルムをプロセス用離型フィルムとして使用することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、剥離不良の防止の点で、更なる改良の余地があった。
すなわち本発明は、
[1]圧縮成形法による樹脂封止プロセスに使用するプロセス用離型フィルムであって、その少なくとも1の表面の水に対する接触角が、90°から130°であり、
前記フィルムのMD方向(フィルムの流れ方向)における、温度175℃で、100mm/分で37.5%伸長させたときの引張強度が1.0MPaから10.0MPaであり、
かつ同条件でMD方向に37.5%伸長後に、2分間静止後、圧縮方向に100mm/分で原点方向へ戻したとき、荷重が0になるまでの変位である戻り値から、下記式(1)式にしたがって得られる復元率(%)が、30~80(%)である、前記プロセス用離型フィルム、である。
戻り値/伸長長さ×100=復元率% ・・・(1)。
[2]
前記圧縮成形法による樹脂封止プロセスにおいて、キャビティの初期深さとキャビティの最終深さの差が、1.0mm以上である、[1]に記載のプロセス用離型フィルム。
[3]
前記圧縮成形法による樹脂封止プロセスにおいて、封止後の樹脂厚みが0.5mm以上である、[1]又は[2]に記載のプロセス用離型フィルム。
[4]
前記圧縮成形法による樹脂封止プロセスにおける最高温度が、110から190℃である、[1]から[3]のいずれか一項に記載のプロセス用離型フィルム。
[5]
前記圧縮成形法による樹脂封止プロセスにおいて用いる封止樹脂が、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、及びシリコーン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂を含有する、[1]から[4]のいずれか一項に記載のプロセス用離型フィルム。
[6]
前記圧縮成形法による樹脂封止プロセスにおいて、半導体チップが封止される、[1]から[5]のいずれか一項に記載のプロセス用離型フィルム。
[7]
離型層Aと、耐熱樹脂層Bと、を含み、前記少なくとも1の表面が離型層Aの表面で構成される、前記[1]から[6]のいずれか一項に記載のプロセス用離型フィルム。
[8]
前記離型層Aが、フッ素樹脂、4-メチル-1-ペンテン(共)重合体、及びポリスチレン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む、[1]から[7]のいずれか一項に記載のプロセス用離型フィルム。
[9]
更に離型層A’を有し、かつ、前記離型層Aと、前記耐熱樹脂層Bと、前記離型層A’とが、この順で積層され、前記離型層Aと、前記離型層A’の水に対する接触角が、90°から130°である、[1]から[8]のいずれか一項に記載のプロセス用離型フィルム。
[10]
前記離型層A’が、フッ素樹脂、4-メチル-1-ペンテン(共)重合体、及びポリスチレン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む、樹脂を含む、[9]に記載のプロセス用離型フィルム。
なお、上記課題は、下記[11]の本願第二発明によっても解決される、
[11]圧縮成形法による樹脂封止プロセスに使用するプロセス用離型フィルムであって、その少なくとも1の表面の水に対する接触角が、90°から130°であり、離型層Aと、耐熱樹脂層Bとを少なくとも含み、前記少なくとも1の表面が離型層Aの表面で構成され、かつ耐熱樹脂層Bの、温度175℃で、100mm/分でMD方向(フィルムの流れ方向)に37.5%伸長後に、2分間静止後、圧縮方向に100mm/分で原点方向へ戻したとき、荷重が0になるまでの変位である戻り値から、下記式(1)式にしたがって得られる復元率(%)が30~80(%)である、上記プロセス用離型フィルム、
戻り値/伸長長さ×100=復元率% ・・・(1)。
なお、本願第二発明の好ましい諸態様及び諸実施形態として、[11]記載の本願第二発明に、上記[1]から[10]記載の技術的事項の少なくとも一部を適宜付加したもの、を挙げることができる。
本発明は、圧縮成形法による樹脂封止プロセスに使用するプロセス用離型フィルムであって、その少なくとも1の表面の水に対する接触角が、90°から130°であり、
前記フィルムのMD方向(フィルムの流れ方向)における、温度175℃で、100mm/分で37.5%伸長させたときの引張強度が1.0MPaから10.0MPaであり、
かつ同条件でMD方向に37.5%伸長後に、2分間静止後、圧縮方向に100mm/分で原点方向へ戻したとき、荷重が0になるまでの変位である戻り値から、下記式(1)式にしたがって得られる復元率(%)が、30~80(%)である、前記プロセス用離型フィルム、である。
戻り値/伸長長さ×100=復元率% ・・・(1)。
本発明のプロセス用離型フィルムは、その少なくとも1の表面の水に対する接触角は、好ましくは95°から120°であり、より好ましくは98°から115°、更に好ましくは100°から110°である。
本発明のプロセス用離型フィルムは、その両面の水に対する接触角が、上記条件を満たすことが好ましい。両面の水に対する接触角が、上記条件を満たすことで、封止樹脂及び金型の両方からの離型性に優れる、プロセス用離型フィルムを実現することができる。
フィルム表面の水に対する接触角は、当該技術分野における通常の方法で測定すればよく、例えば本願実施例に記載の方法で測定することができる。
引張強度が上記範囲内にあることで、本発明のプロセス用離型フィルムは、樹脂封止プロセスにおける破れやシワ等の問題を有効に抑制することができる。
本発明のプロセス用離型フィルムの、MD方向(フィルムの流れ方向)における、温度175℃で、100mm/分で37.5%伸長させたときの引張強度の上限は、9.0MPaであることが好ましく、8.0MPaであることがより好ましい。また、本発明のプロセス用離型フィルムの、MD方向(フィルムの流れ方向)における、温度175℃で、100mm/分で37.5%伸長させたときの引張強度の下限は、2.0MPaであることが好ましく、4.0MPaであることがより好ましく、6.0MPaであることが更に好ましい。
更にはMD方向およびMD方向に直交するTD方向において、ともに上記条件を満たすことがより好ましい。
フィルムの引張強度は、当該技術分野において従来公知の方法で測定することができ、例えば本願明細書実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明のプロセス用離型フィルムの引張強度は、フィルムの素材、厚み、製造条件、とりわけ延伸及び熱処理条件を適宜設定することで、調整することができる。また、本発明のプロセス用離型フィルムが多層フィルムである場合には、各層を構成するフィルムの素材、厚み、製造条件等を適宜組み合わせることで、調整することができる。
戻り値/伸長長さ×100=復元率% ・・・(1)。
復元率が上記条件を満たすことで、本発明のプロセス用離型フィルムは、樹脂封止プロセスにおける破れや成形体の外観不良等の問題を有効に抑制しながら、離型フィルムの噛み込みによる剥離不良を効果的に防止することができる。
復元率は、43%以上であることが好ましく、45%以上であることが特に好ましい。
更にはMD方向およびMD方向に直交するTD方向において、ともに上記条件を満たすことがより好ましい。
まず、測定するフィルムを、テンシロン万能材料試験機等の引張試験を行うことができる試験機にチャック間距離L0でセットする(図3(a))。
次に、温度175℃で、チャック間に引張応力をかけ、100mm/分で37.5%伸張させる(伸びΔL1=L0×0.375)(図3(b))。
そのまま2分間静止した後、圧縮方向(伸張とは逆方向)に100mm/分で戻したとき、荷重が0になる点の変異を戻り値ΔL2とした(図3(c))。
上記測定結果から、復元率を下式に従い算出する。
復元率(%)=100×ΔL2/ΔL1
これにより得られる荷重と変位との関係を模式的に図4に示す。
より具体的には、プロセス用離型フィルムが下金型上に配置された直後(図2(a))と比較して、真空吸着工程後(図2(b))には、プロセス用離型フィルムは初期キャビティ深さの例えば2倍(2×a1)伸張した状態にある。
その後、型締め、圧縮を行なうと、プロセス用離型フィルムは、圧縮方向(伸張とは逆方向)に戻された状態になり、キャビティ深さは、初期と比べ例えば1/3程度に圧縮される。このとき、復元率がキャビティ深さの減少率(a1-a2)/a1と較べて極端に小さいと、キャビティ側面の離型フィルムにシワが発生しやすくなり、その結果封止樹脂との間に噛みこみが発生しやすくなる方向に作用し得ることと、何らかの関係があることが推定される。
多層フィルムである場合のフィルム構成にも特に限定は無いが、成形品や金型に対する離型性を有する離型層A、及び該離型層Aを支持する耐熱樹脂層B、を含む積層フィルムであることが好ましい。この形態においては、プロセス用離型フィルムの、水に対する接触角が、90°から130°である少なくとも1の表面は、離型層Aで構成される。
この形態のプロセス用離型フィルムは、所望により、更に離型層A’を有していてもよく、このとき、離型層Aと、耐熱樹脂層Bと、離型層A’とが、この順で積層されることが好ましい。更にこのとき、離型層A’の水に対する接触角も、90°から130°であることが好ましい。
離型層Aの水に対する接触角は、90°から130°であり、この様な接触角を有することにより離型層Aは濡れ性が低く、硬化した封止樹脂や金型表面に固着することなく、成形品を容易に離型することができる。
離型層Aの水に対する接触角は、好ましくは95°から120°であり、より好ましくは98°から115°、更に好ましくは100°から110°である。
上記好ましい実施形態のプロセス用離型フィルムを構成する離型層Aは、水に対する接触角が、90°から130°であり、好ましくは95°から120°であり、より好ましくは98°から115°、更に好ましくは100°から110°である。成形品の離型性に優れること、入手の容易さなどから、フッ素樹脂、4-メチル-1-ペンテン(共)重合体、及びポリスチレン系樹脂からなる群より選ばれる樹脂を含むことが好ましい。
チル-1-ペンテンに可とう性を付与し得る。炭素原子数2~20のオレフィンの例には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン等が含まれる。これらのオレフィンは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合せて用いてもよい。
ポリスチレン系樹脂は、アイソタクチックポリスチレンであってもシンジオタクチックポリスチレンであってもよいが、透明性、入手の容易さなどの観点からはアイソタクチックポリスチレンが好ましく、離型性、耐熱性などの観点からは、シンジオタクチックポリスチレンが好ましい。ポリスチレンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
離型層Aに結晶性をもたらすため、例えばフッ素樹脂においてはテトラフルオロエチレンから導かれる構成単位を少なくとも含むことが好ましく、4-メチル-1-ペンテン(共)重合体においては4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位を少なくとも含むことが好ましく、ポリスチレン系樹脂においてはシンジオタクチックポリスチレンを少なくとも含むことが好ましい。離型層Aを構成する樹脂に結晶成分が含まれることにより、樹脂封止工程等において皺が発生し難く、皺が成形品に転写されて外観不良を生じることを抑制するのに好適である。
上させることができる。離型層Aの表面に凹凸を付与する方法は、特に制限はないが、エ
ンボス加工等の一般的な方法が採用できる。
上記実施形態のプロセス用離型フィルムは、離型層A及び耐熱樹脂層Bに加えて、更に離型層A’を有していてもよい。すなわち、本形態のプロセス用離型フィルムは、離型層Aと、耐熱樹脂層Bと、離型層A’とをこの順で含む積層フィルムであるプロセス用離型フィルムであってもよい。
本発明のプロセス用離型フィルムを構成してもよい離型層A’の水に対する接触角は、90°から130°であり、好ましくは95°から120°であり、より好ましくは98°から115°、更に好ましくは100°から110°である。そして、離型層A’の好ましい材質、構成、物性等は、上記において離型層Aについて説明したものと同様である。
反りの防止や、いずれの面も同様の離型性を有することによる取り扱いの容易さ等の観点からは、離型層Aと離型層A’とは同一または略同一の構成であることが好ましく、離型層Aと離型層A’とを使用するプロセスとの関係でそれぞれ最適に設計する観点、例えば、離型層Aを金型からの離型性に優れたものとし、離型層A’を成形物からの剥離性に優れたものとする等の観点からは、離型層Aと離型層A’とを異なる構成のものとすることが好ましい。
離型層Aと離型層A’とを異なる構成のものとする場合には、離型層Aと離型層A’とを同一の材料であって厚み等の構成が異なるものとしてもよいし、材料もそれ以外の構成も異なるものとしてもよい。
上記実施形態のプロセス用離型フィルムを構成する耐熱樹脂層Bは、離型層A(及び場合により離型層A’)を支持し、かつ金型温度等による皺発生を抑制する機能を有することが好ましい。
戻り値/伸長長さ×100=復元率% ・・・(1)。
耐熱樹脂層Bの復元率が上記条件を満たすことで、本実施形態のプロセス用離型フィルムが所定の復元率を具備することが容易になり、当該プロセス用離型フィルムが、樹脂封止プロセスにおける破れや成形体の外観不良等の問題を有効に抑制しながら、離型フィルムの噛み込みによる剥離不良を防止することが、いっそう容易になる。
耐熱樹脂層B復元率は、40%以上であることが好ましく、45%以上であることがより好ましく、50%以上であることが特に好ましい。
本実施形態のプロセス用離型フィルムにおいては、耐熱樹脂層BのMD方向において復元率が上記条件を満たすことが好ましく、プロセス用離型フィルムのMD方向に相当する方向において復元率が上記条件を満たすことがより好ましい。MD方向およびTD方向において、ともに上記条件を満足することがさらに好ましい。
これらのうちでは、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリイミド系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーが好ましく、更には、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーが特に好ましい。
ハードセグメントを構成するポリウレタン成分としては、短鎖グリコール(低分子ポリオール)とイソシアネートの反応で得られるポリウレタン由来する構成単位を含むことができる。ここでポリウレタンとは、イソシアネート(-NCO)とアルコール(-OH)の重付加反応(ウレタン化反応)で得られる、ウレタン結合(-NHCOO-)を有する化合物の総称である。より具体的には、ポリエステル型ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエーテル型ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、及びポリカーボネート型ポリウレタン系熱可塑性エラストマー挙げられる。
上記延伸フィルムを得るための方法、装置にも特に限定は無く、当業界において公知の方法で延伸を行えばよい。例えば、加熱ロールやテンター式延伸機で延伸することができる。
延伸ポリアミドフィルムを構成するポリアミドには特に限定は無いが、ポリアミド-6、ポリアミド-66等を好ましく用いることができる。
延伸ポリエチレンフィルムとしては、一軸延伸ポリエチレンフィルム、二軸延伸ポリエチレンフィルム等を好ましく用いることができる。
延伸ポリプロピレンフィルムとしては、一軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等を好ましく用いることができる。
延伸倍率には特に限定はなく、熱寸法変化率を適切に制御し、好適な機械的性質を実現するために適切な値を適宜設定すれば良いが、例えば縦方向、横方向ともに2.0~10.0倍の範囲であることが好ましい。
耐熱樹脂層Bに前記結晶性樹脂の結晶成分を含ませることにより、本発明所定の引張強度、及び復元率を実現するのにより有利になる。また、樹脂封止工程等において皺が発生し難く、皺が成形品に転写されて外観不良を生じることを抑制するのにより有利となる。
ここで、耐熱樹脂層Bの復元率は、耐熱樹脂層B単独(積層しない状態)で、温度175℃で、100mm/分でMD方向に37.5%伸長し、2分間静止後、圧縮方向に100mm/分で原点方向へ戻したとき、荷重が0になるまでの変位である戻り値から、下記式(1)式にしたがって得られるものである。
戻り値/伸長長さ×100=復元率% ・・・(1)
耐熱樹脂層Bの復元率は40%以上が好ましく、45%以上であることがより好ましく、50%以上であることが特に好ましい。
本願第二発明を構成する耐熱樹脂層Bは、そのMD方向における、温度175℃で、100mm/分で37.5%伸長させたときの引張強度が、1.0MPaから30.0MPaであることが好ましい。当該引張強度は、5.0MPaから25.0MPaであることがより好ましく、10.0MPaから20.0MPaであることが特に好ましい。
本願の課題を効率よく解決する観点からは、本願第二発明のプロセス用離型フィルムは、本発明についての要件の少なくとも一部を具備していることが好ましく、本発明についての要件の全てを具備していることが特に好ましい。
本願の課題を効率よく解決する観点からは、本願第二発明のプロセス用離型フィルムは、本発明について本願明細書に記載された、好ましい技術的特徴の少なくとも一部を具備していることが好ましい。
本形態のプロセス用離型フィルムは、本発明の目的に反しない限りにおいて、離型層A、耐熱樹脂層B及び離型層A’以外の層を有していてもよい。例えば、離型層A(又は離型層A’)と耐熱樹脂層Bとの間に、必要に応じて接着層やクッション層を有してもよい。接着層に用いる材料は、離型層Aと耐熱樹脂層Bとを強固に接着でき、樹脂封止工程や離型工程においても剥離しないものであれば、特に制限されない。クッション層に用いる材料は、金型や被成形品上の凹凸にスムーズに追随させられるようにフィルムの破れ等なく段差を追随できるものであれば、特に制限されない。
また例えば、クッション層は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、α-オレフィン系共重合体、ポリエステル系、アクリル系、フッ素ゴム系等であることが好ましい。クッション層の厚みは、所望の段差追随性を満たせられるクッション性が得られれば、特に制限はないが、例えば10~250μmが好ましい。
本発明のプロセス用離型フィルムは、任意の方法で製造されうる。
本発明のプロセス用離型フィルムが単層フィルムの場合には、押し出し法、延伸法等の従来公知のフィルム製造方法で、本発明のプロセス用離型フィルムを製造することができる。
また、本発明のプロセス用離型フィルムが多層フィルム、例えば離型層Aと耐熱樹脂層Bとを含む多層フィルムである場合、例えば、1)離型層Aと耐熱樹脂層Bを共押出成形して積層することにより、プロセス用離型フィルムを製造する方法(共押出し形成法)、2)耐熱樹脂層Bとなるフィルム上に、離型層Aや接着層となる樹脂の溶融樹脂を塗布・乾燥したり、または離型層Aや接着層となる樹脂を溶剤に溶解させた樹脂溶液を塗布・乾燥したりして、プロセス用離型フィルムを製造する方法(塗布法)、3)予め離型層Aとなるフィルムと、耐熱樹脂層Bとなるフィルムとを製造しておき、これらのフィルムを積層(ラミネート)することにより、プロセス用離型フィルムを製造する方法(ラミネート法)などを採用することができる。
ドライラミネート法では、接着剤を用いて各樹脂フィルムを積層する。接着剤としては、ドライラミネート用の接着剤として公知のものを使用できる。例えばポリ酢酸ビニル系接着剤;アクリル酸エステル(アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシルエステル等)の単独重合体もしくは共重合体、またはアクリル酸エステルと他の単量体(メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等)との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤;シアノアクリレ-ト系接着剤;エチレンと他の単量体(酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等)との共重合体等からなるエチレン共重合体系接着剤;セルロ-ス系接着剤;ポリエステル系接着剤;ポリアミド系接着剤;ポリイミド系接着剤;尿素樹脂またはメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤;フェノ-ル樹脂系接着剤;エポキシ系接着剤;ポリオール(ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等)とイソシアネートおよび/またはイソシアヌレートと架橋させるポリウレタン系接着剤;反応型(メタ)アクリル系接着剤;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン-ブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤;シリコーン系接着剤;アルカリ金属シリケ-ト、低融点ガラス等からなる無機系接着剤;その他等の接着剤を使用できる。3)の方法で積層する樹脂フィルムは、市販のものを用いてもよく、公
知の製造方法により製造したものを用いてもよい。樹脂フィルムには、コロナ処理、大気圧プラズマ処理、真空プラズマ処理、プライマー塗工処理等の表面処理が施されてもよい。樹脂フィルムの製造方法としては、特に限定されず、公知の製造方法を利用できる。
本発明のプロセス用離型フィルムは、圧縮成形法による樹脂封止プロセスに使用するものである。本発明のプロセス用離型フィルムは、金型内に半導体チップ等を配置して樹脂を注入成形する際に、半導体チップ等と金型内面との間に配置して使用することができる。本発明のプロセス用離型フィルムを用いることで、金型からの剥離不良、バリの発生等を効果的に防止することができる。
上記圧縮成形法による製造プロセスに用いる樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよいが、当該技術分野においては熱硬化性樹脂が広く用いられており、特にエポキシ系の熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
フィルム周縁部にある固定代を固定したまま、キャビティ19cの内面に沿って吸着支持されることで、上記プロセス用離型フィルムは、キャビティ深さに略相当する長さだけ伸張される。本工程におけるキャビティ19cの(初期)深さは、本実施形態の樹脂封止プロセスにより作製される樹脂封止半導体素子の厚さに応じて適宜設定することができる。本工程におけるキャビティ19cの(初期)深さは、通常1.0~10.0mmであるが、これに限定されない。
本工程においては、プロセス用離型フィルム11は、容易にキャビティ19cの内面に沿って吸着支持される柔軟性を有するとともに、金型15、19の加熱温度に耐えられる耐熱性を有することが好ましい。また、樹脂封止後に金型19から容易に離型し、かつ、封止樹脂18から容易に剥離できるものであることが好ましい。
キャビティ19cの初期深さと、圧縮成形後のキャビティ19cの最終深さとの差は、1.0mm以上であることが好ましく、1.3mm以上であることがより好ましく、1.6mm以上であることが特に好ましい。大容量のNAND型フラッシュメモリ等の厚みの大きい半導体チップ17を樹脂封止する場合、キャビティ19cの初期深さと、圧縮成形後のキャビティ19cの最終深さとの差が大きくなる傾向にあり、その様な場合であっても、本発明のプロセス用離型フィルムは、剥離不良等の問題を有効に抑制しながら、厚みの大きい半導体チップ17を適切に樹脂封止することができる。
また、キャビティ19cの最終深さ(圧縮成形後の樹脂厚み)は、0.5mm以上であることが好ましく、0.7mm以上であることがより好ましく、1.0mm以上であることが特に好ましい。キャビティ19cの最終深さが0.5mm以上であることによって、大容量のNAND型フラッシュメモリ等の厚みの大きい半導体チップ17を適切に樹脂封止することができる。
圧縮成形にあたっては、封止樹脂18が適切な流動性を示す温度まで加熱することが好ましく、また封止樹脂18が熱硬化性樹脂である場合にあっては、成形後の封止樹脂が十分に硬化する温度、時間で加熱することが好ましい。例えば、樹脂封止プロセスにおける最高温度を、110から190℃に設定することができ、120から180℃に設定することがより好ましい。
その際の成形圧力、硬化時間にも特に限定は無く、封止樹脂18の種類、および封止温度に対応して適宜好ましい条件を設定すればよいが、例えば成形圧力50~300kN、より好ましくは70~150kN、硬化時間1~60分、より好ましくは2~10分の範囲で適宜設定することができる。
この様な樹脂封止半導体素子をはじめとする樹脂封止成形品は、メモリ系半導体に限らず、ロジック系半導体や、SiP(システムインパッケージ)と呼ばれる異種の半導体パッケージや半導体チップを3次元で積層する高性能半導体チップへも適用でき、更には、光電素子、センサー素子、または光学素子に用いられるレンズ成形などの樹脂成形物、にも適用することができる。
これらの高性能の半導体チップ等が樹脂封止された成形品は、例えば高性能の半導体チップが、封止樹脂中に適切に封止された、優れた樹脂封止半導体素子等の高い付加価値を有するものであり、また生産効率を高めることができるので、電気電子機器、輸送機械等に実装して、その高機能化、高性能化、低コスト化に資することができる。
JIS R 3 2 5 7 に準拠して、接触角測定器(Kyowa Inter face Science社製、FACECA-W)を用いて離型層A又はA’の表面の水接触角を測定した。
各実施例/比較例で作製したプロセス用離型フィルムを用い、初期チャック間を20mmとし、175℃環境下、100mm/minで7.5mm(37.5%)伸長させたときのフィルムにかかる荷重を、引張強度として測定した。
各実施例/比較例で作製したプロセス用離型フィルムを用い、初期チャック間を20mmとし、175℃環境下、100mm/minで7.5mm伸長(このときの伸びΔLを、伸長長さΔL1とする。)後、2分間そのまま保持後、100mm/minで伸びと逆方向にチャックを戻したときの荷重が0になったときの伸びΔLの変位(戻り)量を測定し、戻り値ΔL2(mm)とした。
具体的な、フィルムの伸縮を、図3に示す。図3(a)中、初期フィルム長さL0は、20mmであり、図3(b)中、最大フィルム伸びΔL1は、7.5mmであった。図3(c)中、荷重が0になったときの戻り値ΔL2を各試料について測定し、ΔL1及びΔL2から下式に従い復元率を算出した。
復元率(%)=100×ΔL2/ΔL1
示差走査熱量計(DSC)としてティー・エイ・インスツルメント社製Q100を用い、重合体試料約5mgを精秤し、JISK7121に準拠し、窒素ガス流入量:50ml/分の条件下で、25℃から加熱速度:10℃/分で280℃まで昇温して熱融解曲線を測定し、得られた熱融解曲線から、試料の融点(Tm)を求めた。
各実施例/比較例で作製したプロセス用離型フィルムを用い、図1に示すようなプロセスで、半導体チップの樹脂封止を行なった。
封止樹脂としては、日立化成工業(株)製のエポキシ系リードフレームパッケージ用封止材(銘柄:CEL-9750ZHF10)を用いた。
当該図1のプロセス中の、「4.樹脂+フィルム搬送」、「5.真空吸着」、並びに「7型締め」及び「9.圧縮」の詳細条件を、図2(a)、(b)、並びに(c)に示す。図2(a)中、型締め初期のキャビティ29cの深さa1は、2.4mmであり、図2(b)中、キャビティ29cの幅は、54mmであり、図2(b)中、キャビティ29cの紙面垂直方向の長さは、221mmであり、図2(c)中、型締め、圧縮後のキャビティ最終深さa2は、0.8mmであった。また、成形金型の温度(成形温度)は175℃、成形圧力は96kN、成形時間は120秒であった。
その後、図1中の「9.型開き(離型)」に示すようにして、上金型を引き上げ、樹脂封止された半導体チップ(半導体パッケージ)を離型フィルムから離型した。離型フィルムの離型性を、以下の基準で評価した。
◎:離型フィルムが、金型の開放と同時に自然に剥がれる。
○:離型フィルムは自然には剥がれないが、手で引っ張ると(張力を加えると)簡単に剥がれる。
×:離型フィルムが、半導体パッケージの樹脂封止面に密着しており、手では剥がせない。
上記工程で離型を行った際の離型フィルムの金型追随性を、以下の基準で評価した。
◎:半導体パッケージに、樹脂欠け(樹脂が充填されない部分)が全くない。
○:半導体パッケージの端部に、樹脂欠けが僅かにある。
×:半導体パッケージの端部に、樹脂欠けが多くある。または成形時フィルム破れが発生する。
上記工程で離型を行った際の、離型フィルムの側面かみこみによる剥離不良を、以下の基準で評価した。
◎:半導体パッケージ側面に、かみ込み跡もなく剥離不良もなし。
○:半導体パッケージ側面に、かみ込み跡はあるが、剥離不良はなし。
×:半導体パッケージ側面に、かみ込み跡があり、剥離不良も発生あり。
耐熱樹脂層Bとして、膜厚15μmの二軸延伸PBT(ポリブチレンテレフタレート)フィルム(興人フィルム&ケミカルズ社製、銘柄名:ボブレットST、融点223℃)を使用し、離型層A及びA’として、無延伸の4-メチル-1-ペンテン共重合樹脂フィルムを使用した。具体的には、三井化学株式会社製4-メチル-1-ペンテン共重合樹脂(製品名:TPX、銘柄名:MX022)」を270℃で溶融押出して、T型ダイのスリット幅を調整することにより、厚み15μmの無延伸フィルムを成膜したものを使用した。
無延伸の4-メチル-1-ペンテン共重合樹脂フィルムは、接着面となる一方のフィルム表面が、JIS R3257に基づく水接触角が30°以上の場合、30以下となるように、接着剤による接着性向上の観点からコロナ処理を施した。
各フィルムを貼り合せるドライラミ工程で使用する接着剤としては、以下のウレタン系接着剤Aを用いた。
[ウレタン系接着剤A]
主剤:タケラックA-616(三井化学社製)。硬化剤:タケネートA-65(三井化学社製)。主剤と硬化剤とを、質量比(主剤:硬化剤)が16:1となるように混合し、希釈剤として酢酸エチルを用いた。
二軸延伸PBTフィルムの一方の面に、グラビアコートでウレタン系接着剤Aを1.5g/m2で塗工し、無延伸の4-メチル-1-ペンテン共重合樹脂フィルムのコロナ処理面をドライラミネートにて貼り合わせ後、続いてこのラミネートフィルムの二軸延伸PBTフィルム面の側に、ウレタン系接着剤Aを1.5g/m2で塗工し、もう1枚の無延伸の4-メチル-1-ペンテン共重合樹脂フィルムのコロナ処理面をドライラミネートにて貼り合わせて、5層構造(離型層A/接着層/耐熱樹脂層B/接着層/離型層A’)のプロセス用離型フィルムを得た。
ドライラミネート条件は、基材幅900mm、搬送速度30m/分、乾燥温度50~60℃、ラミネートロール温度50℃、ロール圧力3.0MPaとした。
表1に示す組み合わせで表1記載の各フィルムを離型層A及びA’並びに耐熱樹脂層Bとして用いた他は、実施例1と同様にしてプロセス用離型フィルムを作製し、封止、離型を行い、特性を評価した。結果を表1に示す。
一部に側面かみ込みによる剥離不良の抑制が実施例1には及ばないものもあったが、いずれの実施例も離型性、皺の抑制、及び金型追随性が高いレベルでバランスした良好なプロセス用離型フィルムであった。
(TPX-1)無延伸4MP-1(TPX)フィルム
三井化学株式会社製4-メチル-1-ペンテン共重合樹脂(製品名:TPX、銘柄名:MX022、融点:229℃)を用いて厚み15μmの無延伸フィルムを成膜したもの。
(TPX-2)無延伸4MP-1(TPX)フィルム
三井化学株式会社製4-メチル-1-ペンテン共重合樹脂(製品名:TPX、銘柄名:MX022、融点:229℃)を用いて厚み50μmの無延伸フィルムを成膜したもの。
(OPBT1)二軸延伸PBTフィルム
興人フィルム&ケミカルズ社製の厚み15μmの、二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム(銘柄名:ボブレットST、融点:223℃、引張強度:20.0MPa)を用いた。
(OPBT2)二軸延伸PBTフィルム
興人フィルム&ケミカルズ社製の厚み25μmの、二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム(銘柄名:ボブレットST、融点:223℃、引張強度:19.2MPa)を用いた。
(CPBT1)無延伸PBTフィルム
三菱エンジニアリングプラスチックス社製ポリブチレンテレフタレート樹脂(銘柄名:5020、融点:223℃)を用いて、厚み50μmの無延伸単層フィルムを成膜したもの。
(CPBT2)無延伸PBTフィルム
三菱エンジニアリングプラスチックス社製ポリブチレンテレフタレート樹脂(銘柄名:5020、融点:223℃、引張強度:2.1MPa)を用いて、厚み20μmの無延伸単層フィルムを成膜したもの。
(無延伸Ny)無延伸ナイロンフィルム
三菱ケミカル社製の厚み20μmの無延伸ナイロンフィルム(商品名:ダイアミロン C、融点:220℃、引張強度:1.9MPa)を使用した。
(OPET1)二軸延伸PETフィルム
帝人フィルム・ソリューション社製の厚み13μmの二軸延伸PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(製品名:テレフレックスFT、融点:227℃)を使用した。
(OPET2)二軸延伸PETフィルム
帝人フィルム・ソリューション社製の厚み13μmの二軸延伸PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(製品名:テレフレックスFW2、融点:227℃)を使用した。
(EVOH)二軸延伸EVOHフィルム
クラレ社製の厚み15μmの二軸延伸EVOH(エチレン・ビニルアルコール共重合体)フィルム(商品名:エバール EF-XL、融点182℃、引張強度:2.2MPa)を使用した。
これらのフィルムのうち、耐熱樹脂層Bとして使用したものについては、フィルム単独(積層しない状態)についても、上記測定方法に従って戻り値、及び復元率を測定した。結果を表2に示す。
又は表1に示すフィルムを、それぞれ単独でプロセス用離型フィルムとして使用して、実施例1と同様にして封止、離型を行い、プロセス用離型フィルムの特性を評価した。結果を表1に示す。比較例1については、フィルム引張試験、及びフィルム伸びの戻り値評価の結果を図4にも示す。
いずれの比較例も、総合的に実施例には及ばない性能に留まり、特に側面かみ込みによる剥離不良を有効に抑制することができなかった。
表1に示す組み合わせで表1記載の各フィルムを離型層A及びA’並びに耐熱樹脂層Bとして用いたこと以外は、実施例1と同様にしてプロセス用離型フィルムを作製し、封止、離型を行い、特性を評価した。結果を表1に示す。
離型性、及び金型追随性は実施例と同様に良好であったが、皺の発生を抑制することができなかった。
12:カッター
13:X-Yステージ
14、24:枠
15、25:上金型
16:26基板
17:27:半導体チップ
18:封止樹脂
19、29:下金型
19a、29a:キャビティブロック
19b、29b:クランパ
19c、29c:キャビティ
a1: キャビティの初期深さ
a2: キャビティの最終深さ
L0: 初期フィルム長
ΔL1:最大フィルム伸び
ΔL2:戻り値
Claims (9)
- 圧縮成形法による樹脂封止プロセスに使用するプロセス用離型フィルムであって、その少なくとも1の表面の水に対する接触角が、90°から130°であり、
前記フィルムのMD方向における、温度175℃で、100mm/分で37.5%伸長させたときの引張強度が1.0MPaから10.0MPaであり、
かつ同条件でMD方向に37.5%伸長後に、2分間静止後、圧縮方向に100mm/分で原点方向へ戻したとき、荷重が0になるまでの変位である戻り値から、下記式(1)式にしたがって得られる復元率(%)が、30~80(%)であり、
前記圧縮成形による樹脂封止プロセスが、その際に前記プロセス用離型フィルムが伸張及び圧縮されるものであり、
前記圧縮成形法による樹脂封止プロセスにおいて、封止後の樹脂厚みが0.5mm以上であるである、前記プロセス用離型フィルム、
戻り値/伸長長さ×100=復元率% ・・・(1)。 - 前記圧縮成形法による樹脂封止プロセスにおいて、キャビティの初期深さとキャビティの最終深さの差が、1.0mm以上である、請求項1に記載のプロセス用離型フィルム。
- 前記圧縮成形法による樹脂封止プロセスにおける最高温度が、110から190℃である、請求項1又は2に記載のプロセス用離型フィルム。
- 前記圧縮成形法による樹脂封止プロセスにおいて用いる封止樹脂が、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、及びシリコーン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂を含有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のプロセス用離型フィルム。
- 前記圧縮成形法による樹脂封止プロセスにおいて、半導体チップが封止される、請求項1から4のいずれか一項に記載のプロセス用離型フィルム。
- 離型層Aと、耐熱樹脂層Bと、を含み、前記少なくとも1の表面が離型層Aの表面で構成される、前記請求項1から5のいずれか一項に記載のプロセス用離型フィルム。
- 前記離型層Aが、フッ素樹脂、4-メチル-1-ペンテン(共)重合体、及びポリスチレン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のプロセス用離型フィルム。
- 更に離型層A’を有し、かつ、前記離型層Aと、前記耐熱樹脂層Bと、前記離型層A’とが、この順で積層され、前記離型層Aと、前記離型層A’の水に対する接触角が、90°から130°である、請求項1から7のいずれか一項に記載のプロセス用離型フィルム。
- 前記離型層A’が、フッ素樹脂、4-メチル-1-ペンテン(共)重合体、及びポリスチレン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む、樹脂を含む、請求項8に記載のプロセス用離型フィルム。
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