ある実施形態において、本明細書に記載される化合物(例えば、式(I)の化合物)またはその薬学的に許容できる塩と、任意選択的に薬学的に許容できる賦形剤とを含む医薬組成物が提供される。
特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、アルギニンメチルトランスフェラーゼ(RMT)(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)の活性を阻害する。特定の実施形態において、アルギニンメチルトランスフェラーゼを阻害する方法であって、アルギニンメチルトランスフェラーゼを、有効量の、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容できる塩と接触させる工程を含む方法が提供される。RMTは、精製されていてもまたは粗製であってもよく、細胞、組織、または被験体中に存在し得る。したがって、このような方法は、インビトロおよびインビボの両方のRMT活性の阻害を包含する。特定の実施形態において、RMTは、野生型である。特定の実施形態において、RMTは、過剰発現される。特定の実施形態において、RMTは、突然変異体である。特定の実施形態において、RMTは、細胞中にある。ある実施形態において、RMTは、被験体中で通常のレベルで発現されるが、被験体には、RMT阻害が有効であり得る(例えば、被験体が、通常のレベルのRMTを有する基質のメチル化を増加させる、RMT基質における1つまたは複数の突然変異を有するため)。ある実施形態において、RMTは、異常なRMT活性(例えば、過剰発現)を有することが認識または確認された被験体中にある。
特定の実施形態において、細胞中の遺伝子発現を修飾する方法であって、細胞を、有効量の、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、またはその医薬組成物と接触させる工程を含む方法が提供される。特定の実施形態において、細胞は、インビトロで培養物中である。特定の実施形態において、細胞は、動物、例えば、ヒト中にある。
特定の実施形態において、細胞中の転写を修飾する方法であって、細胞を、有効量の、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、またはその医薬組成物と接触させる工程を含む方法が提供される。特定の実施形態において、細胞は、インビトロで培養物中である。特定の実施形態において、細胞は、動物、例えば、ヒト中にある。
ある実施形態において、RMT媒介性疾患(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、またはPRMT8媒介性疾患)を治療する方法であって、有効量の、本明細書に記載される化合物(例えば、式(I)の化合物)、またはその薬学的に許容できる塩、またはその医薬組成物を、RMT媒介性疾患に罹患した被験体に投与する工程を含む方法が提供される。特定の実施形態において、RMT媒介性疾患は、増殖性疾患である。特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、癌を治療するのに有用である。特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、乳癌、前立腺癌、肺癌、結腸癌、膀胱癌、または白血病を治療するのに有用である。特定の実施形態において、RMT媒介性疾患は、筋疾患である。特定の実施形態において、RMT媒介性疾患は、自己免疫疾患である。特定の実施形態において、RMT媒介性疾患は、神経疾患である。特定の実施形態において、RMT媒介性疾患は、血管疾患である。特定の実施形態において、RMT媒介性疾患は、代謝障害である。
本明細書に記載される化合物は、生物学的および病理学的現象におけるアルギニンメチルトランスフェラーゼの研究、アルギニンメチルトランスフェラーゼによって媒介される細胞内シグナル伝達経路の研究、および新規なRMT阻害剤の比較評価にも有用である。
本出願は、様々な交付された特許、公開された特許出願、学術論文、および他の刊行物に言及しており、それらは全て、参照により本明細書に援用される。
特定の官能基および化学用語の定義が、以下により詳細に記載される。化学元素は、元素周期表、CAS版、Handbook of Chemistry and Physics,75th Ed.の表紙裏にしたがって特定され、特定の官能基は、一般に、その中に記載されるように定義される。さらに、有機化学の一般的原理、ならびに特定の官能部分および反応性が、Thomas Sorrell,Organic Chemistry,University Science Books,Sausalito,1999;Smith and March,March’s Advanced Organic Chemistry,5th Edition,John Wiley&Sons,Inc.,New York,2001;Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers,Inc.,New York,1989;およびCarruthers,Some Modern Methods of Organic Synthesis,3rd Edition,Cambridge University Press,Cambridge,1987に記載される。
本明細書に記載される化合物は、1つまたは複数の不斉中心を含むことがあり、したがって、様々な異性体、例えば、鏡像異性体および/またはジアステレオマーで存在し得る。例えば、本明細書に記載される化合物は、個々の鏡像異性体、ジアステレオマーまたは幾何異性体の形態であり得、またはラセミ混合物および1つまたは複数の立体異性体が富化された混合物を含む、立体異性体の混合物の形態であり得る。異性体は、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)ならびにキラル塩の形成および結晶化を含む、当業者に公知の方法によって混合物から単離され得;または好ましい異性体は、不斉合成によって調製され得る。例えば、Jacques et al.,Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley Interscience,New York,1981);Wilen et al.,Tetrahedron 33:2725(1977);Eliel,Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw−Hill,NY,1962);およびWilen,Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p.268(E.L.Eliel,Ed.,Univ.of Notre Dame Press,Notre Dame,IN 1972)を参照されたい。本開示は、他の異性体を実質的に含まない個々の異性体として、あるいは、様々な異性体の混合物として、本明細書に記載される化合物をさらに包含する。
本発明の化合物は、様々な互変異性体として示され得ることが理解されるべきである。化合物が互変異性体を有する場合、全ての互変異性体が、本発明の範囲に含まれることが意図され、本明細書に記載されるいずれの化合物の命名も、互変異性体形態を除外しないことも理解されるべきである。
特に記載しない限り、本明細書に示される構造は、1つまたは複数の同位体が濃縮された原子の存在のみが異なる化合物を含むことも意図される。例えば、重水素または三重水素による水素の置換、18Fによる19Fの置換、または13C−もしくは14C富化炭素の置換を除いて本発明の構造を有する化合物が、本開示の範囲内である。このような化合物は、例えば、生物学的アッセイにおける分析手段またはプローブとして有用である。
数値の範囲が列挙される場合、その範囲内の各値および部分範囲を包含することが意図される。例えば、「C1〜6アルキル」は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C1〜6、C1〜5、C1〜4、C1〜3、C1〜2、C2〜6、C2〜5、C2〜4、C2〜3、C3〜6、C3〜5、C3〜4、C4〜6、C4〜5、およびC5〜6アルキルを包含することが意図される。
「ラジカル」は、特定の基における結合点を指す。ラジカルは、特定の基の二価ラジカルを含む。
「アルキル」は、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状飽和炭化水素基の基(「C1〜20アルキル」)を指す。ある実施形態において、アルキル基は、1〜10個の炭素原子を有する(「C1〜10アルキル」)。ある実施形態において、アルキル基は、1〜9個の炭素原子を有する(「C1〜9アルキル」)。ある実施形態において、アルキル基は、1〜8個の炭素原子を有する(「C1〜8アルキル」)。ある実施形態において、アルキル基は、1〜7個の炭素原子を有する(「C1〜7アルキル」)。ある実施形態において、アルキル基は、1〜6個の炭素原子を有する(「C1〜6アルキル」)。ある実施形態において、アルキル基は、1〜5個の炭素原子を有する(「C1〜5アルキル」)。ある実施形態において、アルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する(「C1〜4アルキル」)。ある実施形態において、アルキル基は、1〜3個の炭素原子を有する(「C1〜3アルキル」)。ある実施形態において、アルキル基は、1〜2個の炭素原子を有する(「C1〜2アルキル」)。ある実施形態において、アルキル基は、1個の炭素原子を有する(「C1アルキル」)。ある実施形態において、アルキル基は、2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルキル」)。C1〜6アルキル基の例としては、メチル(C1)、エチル(C2)、n−プロピル(C3)、イソプロピル(C3)、n−ブチル(C4)、tert−ブチル(C4)、sec−ブチル(C4)、イソ−ブチル(C4)、n−ペンチル(C5)、3−ペンタニル(C5)、アミル(C5)、ネオペンチル(C5)、3−メチル−2−ブタニル(C5)、第三級アミル(C5)、およびn−ヘキシル(C6)が挙げられる。アルキル基のさらなる例としては、n−ヘプチル(C7)、n−オクチル(C8)などが挙げられる。特定の実施形態において、アルキル基の各例は、独立して、任意選択的に置換され、例えば、非置換(「非置換アルキル」)であるかまたは1つまたは複数の置換基で置換される(「置換アルキル」)。特定の実施形態において、アルキル基は、非置換C1〜10アルキル(例えば、−CH3)である。特定の実施形態において、アルキル基は、置換C1〜10アルキルである。
ある実施形態において、アルキル基は、1つまたは複数のハロゲンで置換される。「パーハロアルキル」は、本明細書において定義される置換アルキル基であり、水素原子の全てが、独立して、ハロゲン、例えば、フルオロ、ブロモ、クロロ、またはヨードで置換される。ある実施形態において、アルキル部分は、1〜8個の炭素原子を有する(「C1〜8パーハロアルキル」)。ある実施形態において、アルキル部分は、1〜6個の炭素原子を有する(「C1〜6パーハロアルキル」)。ある実施形態において、アルキル部分は、1〜4個の炭素原子を有する(「C1〜4パーハロアルキル」)。ある実施形態において、アルキル部分は、1〜3個の炭素原子を有する(「C1〜3パーハロアルキル」)である。ある実施形態において、アルキル部分は、1〜2個の炭素原子を有する(「C1〜2パーハロアルキル」)。ある実施形態において、水素原子の全てが、フルオロで置換される。ある実施形態において、水素原子の全てが、クロロで置換される。パーハロアルキル基の例としては、−CF3、−CF2CF3、−CF2CF2CF3、−CCl3、−CFCl2、−CF2Clなどが挙げられる。
「アルケニル」は、2〜20個の炭素原子と、1つまたは複数の炭素−炭素二重結合(例えば、1,2、3、または4つの二重結合)と、任意選択的に1つまたは複数の三重結合(例えば、1,2、3、または4つの三重結合)とを有する直鎖状または分枝鎖状炭化水素基の基(「C2〜20アルケニル」)を指す。特定の実施形態において、アルケニルは三重結合を含まない。ある実施形態において、アルケニル基は、2〜10個の炭素原子を有する(「C2〜10アルケニル」)。ある実施形態において、アルケニル基は、2〜9個の炭素原子を有する(「C2〜9アルケニル」)。ある実施形態において、アルケニル基は、2〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルケニル」)。ある実施形態において、アルケニル基は、2〜7個の炭素原子を有する(「C2〜7アルケニル」)。ある実施形態において、アルケニル基は、2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルケニル」)。ある実施形態において、アルケニル基は、2〜5個の炭素原子を有する(「C2〜5アルケニル」)。ある実施形態において、アルケニル基は、2〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルケニル」)。ある実施形態において、アルケニル基は、2〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルケニル」)。ある実施形態において、アルケニル基は、2個の炭素原子を有する(「C2アルケニル」)。1つまたは複数の炭素−炭素二重結合は、内部(2−ブテニル中など)または末端(1−ブテニル中など)にあり得る。C2〜4アルケニル基の例としては、エテニル(C2)、1−プロペニル(C3)、2−プロペニル(C3)、1−ブテニル(C4)、2−ブテニル(C4)、ブタジエニル(C4)などが挙げられる。C2〜6アルケニル基の例としては、上記のC2〜4アルケニル基ならびにペンテニル(C5)、ペンタジエニル(C5)、ヘキセニル(C6)などが挙げられる。アルケニルのさらなる例としては、ヘプテニル(C7)、オクテニル(C8)、オクタトリエニル(C8)などが挙げられる。特定の実施形態において、アルケニル基の各例は、独立して、任意選択的に置換され、例えば、非置換(「非置換アルケニル」)であるかまたは1つまたは複数の置換基で置換される(「置換アルケニル」)。特定の実施形態において、アルケニル基は、非置換C2〜10アルケニルである。特定の実施形態において、アルケニル基は、置換C2〜10アルケニルである。
「アルキニル」は、2〜20個の炭素原子と、1つまたは複数の炭素−炭素三重結合(例えば、1,2、3、または4つの三重結合)と、任意選択的に1つまたは複数の二重結合(例えば、1,2、3、または4つの二重結合)とを有する直鎖状または分枝鎖状炭化水素基の基(「C2〜20アルキニル」)を指す。特定の実施形態において、アルケニルは三重結合を含まない。ある実施形態において、アルキニル基は、2〜10個の炭素原子を有する(「C2〜10アルキニル」)。ある実施形態において、アルキニル基は、2〜9個の炭素原子を有する(「C2〜9アルキニル」)。ある実施形態において、アルキニル基は、2〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルキニル」)。ある実施形態において、アルキニル基は、2〜7個の炭素原子を有する(「C2〜7アルキニル」)。ある実施形態において、アルキニル基は、2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルキニル」)。ある実施形態において、アルキニル基は、2〜5個の炭素原子を有する(「C2〜5アルキニル」)。ある実施形態において、アルキニル基は、2〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルキニル」)。ある実施形態において、アルキニル基は、2〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルキニル」)。ある実施形態において、アルキニル基は、2個の炭素原子を有する(「C2アルキニル」)。1つまたは複数の炭素−炭素三重結合は、内部(2−ブチニル中など)または末端(1−ブチニル中など)にあり得る。C2〜4アルキニル基の例としては、限定はされないが、エチニル(C2)、1−プロピニル(C3)、2−プロピニル(C3)、1−ブチニル(C4)、2−ブチニル(C4)などが挙げられる。C2〜6アルケニル基の例としては、上記のC2〜4アルキニル基ならびにペンチニル(C5)、ヘキシニル(C6)などが挙げられる。アルキニルのさらなる例としては、ヘプチニル(C7)、オクチニル(C8)などが挙げられる。特定の実施形態において、アルキニル基の各例は、独立して、任意選択的に置換され、例えば、非置換(「非置換アルキニル」)であるかまたは1つまたは複数の置換基で置換される(「置換アルキニル」)。特定の実施形態において、アルキニル基は、非置換C2〜10アルキニルである。特定の実施形態において、アルキニル基は、置換C2〜10アルキニルである。
「縮合」または「オルト縮合」は、本明細書において同義的に使用され、2つの原子および1つの結合を共有する2つの環、例えば、
を指す。
「架橋」は、(1)架橋された原子または同じ環の2つ以上の非隣接位置を結合する原子の基;または(2)架橋された原子または環系の異なる環の2つ以上の位置を結合し、それによって、オルト縮合環、例えば、
を形成しない原子の基を含有する環系を指す。
「スピロ」または「スピロ縮合」は、炭素環式または複素環系の同じ原子に結合し(ジェミナル結合)、それによって、環、例えば、
を形成する原子の基を指す。架橋された原子におけるスピロ縮合も考えられる。
「カルボシクリル」または「炭素環式」は、非芳香環系中に3〜14個の環炭素原子(「C3〜14カルボシクリル」)および0個のヘテロ原子を有する非芳香族環状炭化水素基の基を指す。特定の実施形態において、カルボシクリル基は、非芳香環系中に3〜10個の環炭素原子(「C3〜10カルボシクリル」)および0個のヘテロ原子を有する非芳香族環状炭化水素基の基を指す。ある実施形態において、カルボシクリル基は、3〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8カルボシクリル」)。ある実施形態において、カルボシクリル基は、3〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6カルボシクリル」)。ある実施形態において、カルボシクリル基は、3〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6カルボシクリル」)。ある実施形態において、カルボシクリル基は、5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10カルボシクリル」)。例示的なC3〜6カルボシクリル基としては、限定はされないが、シクロプロピル(C3)、シクロプロペニル(C3)、シクロブチル(C4)、シクロブテニル(C4)、シクロペンチル(C5)、シクロペンテニル(C5)、シクロヘキシル(C6)、シクロヘキセニル(C6)、シクロヘキサジエニル(C6)などが挙げられる。例示的なC3〜8カルボシクリル基としては、限定はされないが、上記のC3〜6カルボシクリル基ならびにシクロヘプチル(C7)、シクロヘプテニル(C7)、シクロヘプタジエニル(C7)、シクロヘプタトリエニル(C7)、シクロオクチル(C8)、シクロオクテニル(C8)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(C7)、ビシクロ[2.2.2]オクタニル(C8)などが挙げられる。例示的なC3〜10カルボシクリル基としては、限定はされないが、上記のC3〜8カルボシクリル基ならびにシクロノニル(C9)、シクロノネニル(C9)、シクロデシル(C10)、シクロデセニル(C10)、オクタヒドロ−1H−インデニル(C9)、デカヒドロナフタレニル(C10)、スピロ[4.5]デカニル(C10)などが挙げられる。上記の例が示すように、特定の実施形態において、カルボシクリル基は、単環式(「単環式カルボシクリル」)であるか、または二環系(「二環式カルボシクリル」)などの縮合、架橋またはスピロ縮合環系であり、飽和または部分的に不飽和であり得る。「カルボシクリル」は、上に定義されるカルボシクリル環が1つまたは複数のアリールまたはヘテロアリール基と縮合され、結合点がカルボシクリル環上にある環系も含み、このような場合、炭素の数は、炭素環系中の炭素の数を引き続き表す。特定の実施形態において、カルボシクリル基の各例は、独立して、任意選択的に置換され、例えば、非置換(「非置換カルボシクリル」)であるかまたは1つまたは複数の置換基で置換される(「置換カルボシクリル」)。特定の実施形態において、カルボシクリル基は、非置換C3〜10カルボシクリルである。特定の実施形態において、カルボシクリル基は、置換C3〜10カルボシクリルである。
ある実施形態において、「カルボシクリル」は、3〜14個の環炭素原子を有する単環式、飽和カルボシクリル基(「C3〜14シクロアルキル」)である。ある実施形態において、「カルボシクリル」は、3〜10個の環炭素原子を有する単環式、飽和カルボシクリル基(「C3〜10シクロアルキル」)。ある実施形態において、シクロアルキル基は、3〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8シクロアルキル」)。ある実施形態において、シクロアルキル基は、3〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6シクロアルキル」)。ある実施形態において、シクロアルキル基は、5〜6個の環炭素原子を有する(「C5〜6シクロアルキル」)。ある実施形態において、シクロアルキル基は、5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10シクロアルキル」)。C5〜6シクロアルキル基の例としては、シクロペンチル(C5)およびシクロヘキシル(C5)が挙げられる。C3〜6シクロアルキル基の例としては、上記のC5〜6シクロアルキル基ならびにシクロプロピル(C3)およびシクロブチル(C4)が挙げられる。C3〜8シクロアルキル基の例としては、上記のC3〜6シクロアルキル基ならびにシクロヘプチル(C7)およびシクロオクチル(C8)が挙げられる。特定の実施形態において、シクロアルキル基の各例は、独立して、非置換(「非置換シクロアルキル」)であるかまたは1つまたは複数の置換基で置換される(「置換シクロアルキル」)。特定の実施形態において、シクロアルキル基は、非置換C3〜10シクロアルキルである。特定の実施形態において、シクロアルキル基は、置換C3〜10シクロアルキルである。
「ヘテロシクリル」または「複素環式」は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、各ヘテロ原子が、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される3〜14員非芳香環系の基(「3〜14員ヘテロシクリル」)を指す。特定の実施形態において、ヘテロシクリルまたは複素環式は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、各ヘテロ原子が、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される3〜10員非芳香環系の基(「3〜10員ヘテロシクリル」)を指す。1つまたは複数の窒素原子を含有するヘテロシクリル基において、結合点は、原子価が許容される場合、炭素または窒素原子であり得る。ヘテロシクリル基は、単環式(「単環式ヘテロシクリル」)または二環系(「二環式ヘテロシクリル」)などの縮合、架橋またはスピロ縮合環系のいずれかであり得、飽和または部分的に不飽和であり得る。ヘテロシクリル二環式環系は、一方または両方の環中に1つまたは複数のヘテロ原子を含み得る。「ヘテロシクリル」は、上に定義されるヘテロシクリル環が1つまたは複数のカルボシクリル基と縮合され、結合点がカルボシクリルまたはヘテロシクリル環上にある環系、または上に定義されるヘテロシクリル環が1つまたは複数のアリールまたはヘテロアリール基と縮合され、結合点がヘテロシクリル環上にある環系も含み、このような場合、環員の数は、ヘテロシクリル環系中の環員の数を引き続き表す。特定の実施形態において、ヘテロシクリルの各例は、独立して、任意選択的に置換され、例えば、非置換(「非置換ヘテロシクリル」)であるかまたは1つまたは複数の置換基で置換される(「置換ヘテロシクリル」)。特定の実施形態において、ヘテロシクリル基は、非置換3〜10員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、ヘテロシクリル基は、置換3〜10員ヘテロシクリルである。
ある実施形態において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、各ヘテロ原子が、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される5〜10員非芳香環系(「5〜10員ヘテロシクリル」)である。ある実施形態において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、各ヘテロ原子が、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される5〜8員非芳香環系(「5〜8員ヘテロシクリル」)である。ある実施形態において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、各ヘテロ原子が、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される5〜6員非芳香環系(「5〜6員ヘテロシクリル」)である。ある実施形態において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有する。ある実施形態において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。ある実施形態において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個の環ヘテロ原子を有する。
1個のヘテロ原子を含有する例示的な3員ヘテロシクリル基としては、限定はされないが、アジリジニル、オキシラニル、およびチイラニル(thiiranyl)が挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な4員ヘテロシクリル基としては、限定はされないが、アゼチジニル、オキセタニル、およびチエタニル(thietanyl)が挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロシクリル基としては、限定はされないが、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ジヒドロピロリル、およびピロリル−2,5−ジオンが挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロシクリル基としては、限定はされないが、ジオキソラニル、オキサスルフラニル(oxasulfuranyl)、ジスルフラニル(disulfuranyl)、およびオキサゾリジン−2−オンが挙げられる。3個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロシクリル基としては、限定はされないが、トリアゾリニル(triazolinyl)、オキサジアゾリニル、およびチアジアゾリニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロシクリル基としては、限定はされないが、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、およびチアニル(thianyl)が挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロシクリル基としては、限定はされないが、ピペラジニル、モルホリニル、ジチアニル、およびジオキサニルが挙げられる。3個のヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロシクリル基としては、限定はされないが、トリアジナニル(triazinanyl)が挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な7員ヘテロシクリル基としては、限定はされないが、アゼパニル、オキセパニル(oxepanyl)およびチエパニル(thiepanyl)が挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な8員ヘテロシクリル基としては、限定はされないが、アゾカニル(azocanyl)、オキセカニル(oxecanyl)、およびチオカニル(thiocanyl)が挙げられる。C6アリール環に縮合された例示的な5員ヘテロシクリル基(本明細書において、5,6−二環式複素環とも呼ばれる)としては、限定はされないが、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリノニルなどが挙げられる。アリール環に縮合された例示的な6員ヘテロシクリル基(本明細書において、6,6−二環式複素環とも呼ばれる)としては、限定はされないが、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニルなどが挙げられる。
「アリール」は、芳香環系中に提供される6〜14個の環炭素原子および0個のヘテロ原子を有する単環式または多環式(例えば、二環式または三環式)の4n+2個の芳香環系(例えば、環状配置で共有される6、10、または14個のπ電子を有する)の基(「C6〜14アリール」)を指す。ある実施形態において、アリール基は、6個の環炭素原子を有する(「C6アリール」;例えば、フェニル)。ある実施形態において、アリール基は、10個の環炭素原子を有する(「C10アリール」;例えば、1−ナフチルおよび2−ナフチルなどのナフチル)。ある実施形態において、アリール基は、14個の環炭素原子を有する(「C14アリール」;例えば、アントラシル(anthracyl))。「アリール」は、上に定義されるアリール環が1つまたは複数のカルボシクリルまたはヘテロシクリル基と縮合され、基または結合点がアリール環上にある環系も含み、このような場合、炭素原子の数は、アリール環系中の炭素原子の数を引き続き表す。特定の実施形態において、アリール基の各例は、独立して、任意選択的に置換され、例えば、非置換(「非置換アリール」)であるかまたは1つまたは複数の置換基で置換される(「置換アリール」)。特定の実施形態において、アリール基は、非置換C6〜14アリールである。特定の実施形態において、アリール基は、置換C6〜14アリールである。
「ヘテロアリール」は、芳香環系中に提供される環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、各ヘテロ原子が、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される5〜14員単環式または多環式(例えば、二環式または三環式)の4n+2個の芳香環系(例えば、環状配置で共有される6または10個のπ電子を有する)の基(「5〜14員ヘテロアリール」)を指す。特定の実施形態において、ヘテロアリールは、芳香環系中に提供される環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、各ヘテロ原子が、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される5〜10員単環式または二環式の4n+2個の芳香環系の基(「5〜10員ヘテロアリール」)を指す。1つまたは複数の窒素原子を含有するヘテロアリール基において、結合点は、原子価が許容される場合、炭素または窒素原子であり得る。ヘテロアリール二環式環系は、一方または両方の環中に1つまたは複数のヘテロ原子を含み得る。「ヘテロアリール」は、上に定義されるヘテロアリール環が1つまたは複数のカルボシクリルまたはヘテロシクリル基と縮合され、結合点がヘテロアリール環上にある環系を含み、このような場合、環員の数は、ヘテロアリール環系中の環員の数を引き続き表す。「ヘテロアリール」は、上に定義されるヘテロアリール環が1つまたは複数のアリール基と縮合され、結合点がアリールまたはヘテロアリール環のいずれかにある環系も含み、このような場合、環員の数は、縮合(アリール/ヘテロアリール)環系中の環員の数を表す。1つの環がヘテロ原子を含有しない二環式ヘテロアリール基(例えば、インドリル、キノリニル、カルバゾリルなど)において、結合点は、環、例えば、ヘテロ原子を担持する環(例えば、2−インドリル)またはヘテロ原子を含有しない環(例えば、5−インドリル)のいずれかにあり得る。
ある実施形態において、ヘテロアリール基は、芳香環系に提供される環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する5〜14員芳香環系であり、各ヘテロ原子が、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜14員ヘテロアリール」)。ある実施形態において、ヘテロアリール基は、芳香環系中に提供される環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、各ヘテロ原子が、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される5〜10員芳香環系(「5〜10員ヘテロアリール」)である。ある実施形態において、ヘテロアリール基は、芳香環系中に提供される環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、各ヘテロ原子が、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される5〜8員芳香環系(「5〜8員ヘテロアリール」)である。ある実施形態において、ヘテロアリール基は、芳香環系中に提供される環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、各ヘテロ原子が、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される5〜6員芳香環系(「5〜6員ヘテロアリール」)である。ある実施形態において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有する。ある実施形態において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。ある実施形態において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。特定の実施形態において、ヘテロアリール基の各例は、独立して、任意選択的に置換され、例えば、非置換(「非置換ヘテロアリール」)であるかまたは1つまたは複数の置換基で置換される(「置換ヘテロアリール」)。特定の実施形態において、ヘテロアリール基は、非置換5〜14員ヘテロアリールである。特定の実施形態において、ヘテロアリール基は、置換5〜14員ヘテロアリールである。
1個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロアリール基としては、限定はされないが、ピロリル、フラニルおよびチオフェニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロアリール基としては、限定はされないが、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、およびイソチアゾリルが挙げられる。3個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロアリール基としては、限定はされないが、トリアゾリル、オキサジアゾリル、およびチアジアゾリルが挙げられる。4個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロアリール基としては、限定はされないが、テトラゾリルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロアリール基としては、限定はされないが、ピリジニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロアリール基としては、限定はされないが、ピリダジニル、ピリミジニル、およびピラジニルが挙げられる。3個または4個のヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロアリール基としては、限定はされないが、それぞれトリアジニルおよびテトラジニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な7員ヘテロアリール基としては、限定はされないが、アゼピニル、オキセピニル(oxepinyl)、およびチエピニル(thiepinyl)が挙げられる。例示的な6,6−二環式ヘテロアリール基としては、限定はされないが、ナフチリジニル、プテリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、フタラジニル、およびキナゾリニルが挙げられる。例示的な5,6−二環式ヘテロアリール基としては、限定はされないが、以下の式:
のいずれか1つが挙げられる。単環式または二環式ヘテロアリールのいずれかにおいて、結合点は、原子価が許容される場合、任意の炭素または窒素原子であり得る。
「部分的に不飽和」は、少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む基を指す。「部分的に不飽和」という用語は、複数の不飽和部位を有する環を包含するが、本明細書において定義される芳香族基(例えば、アリールまたはヘテロアリール基)を含むことは意図されない。同様に、「飽和」は、二重結合または三重結合を含有しない、すなわち、全て単結合を含有する基を指す。
ある実施形態において、本明細書において定義される、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリール基は、任意選択的に置換される(例えば、「置換」または「非置換」アルキル、「置換」または「非置換」アルケニル、「置換」または「非置換」アルキニル、「置換」または「非置換」カルボシクリル、「置換」または「非置換」ヘテロシクリル、「置換」または「非置換」アリールあるいは「置換」または「非置換」ヘテロアリール基)。一般に、「置換」という用語は、「任意選択的に」という用語が前にあるか否かにかかわらず、基(例えば、炭素または窒素原子)に存在する少なくとも1つの水素が、許容できる置換基、例えば、置換により、安定した化合物、例えば、転位、環化、脱離、または他の反応などによって自然に変換を起こさない化合物をもたらす置換基で置換されることを意味する。特に示されない限り、「置換」基は、基の1つまたは複数の置換可能な位置に置換基を有し、任意の所与の構造中の2つ以上の位置が置換される場合、置換基は、各位置において同じかまたは異なる。「置換」という用語は、安定した化合物の形成をもたらす本明細書に記載される置換基のいずれかを含む、有機化合物の全ての許容できる置換基による置換を含むものと考えられる。本開示は、安定した化合物に到達するためにあらゆるこのような組成物を想定している。本開示の趣旨では、窒素などのヘテロ原子は、水素置換基および/またはヘテロ原子の原子価を満たし、安定した部分の形成をもたらす本明細書に記載される任意の好適な置換基を有し得る。
例示的な炭素原子置換基としては、以下に限定はされないが、ハロゲン、−CN、−NO2、−N3、−SO2H、−SO3H、−OH、−ORaa、−ON(Rbb)2、−N(Rbb)2、−N(Rbb)3 +X−、−N(ORcc)Rbb、−SH、−SRaa、−SSRcc、−C(=O)Raa、−CO2H、−CHO、−C(ORcc)2、−CO2Raa、−OC(=O)Raa、−OCO2Raa、−C(=O)N(Rbb)2、−OC(=O)N(Rbb)2、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCO2Raa、−NRbbC(=O)N(Rbb)2、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb)2、−OC(=NRbb)N(Rbb)2、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb)2、−C(=O)NRbbSO2Raa、−NRbbSO2Raa、−SO2N(Rbb)2、−SO2Raa、−SO2ORaa、−OSO2Raa、−S(=O)Raa、−OS(=O)Raa、−Si(Raa)3、−OSi(Raa)3−C(=S)N(Rbb)2、−C(=O)SRaa、−C(=S)SRaa、−SC(=S)SRaa、−SC(=O)SRaa、−OC(=O)SRaa、−SC(=O)ORaa、−SC(=O)Raa、−P(=O)2Raa、−OP(=O)2Raa、−P(=O)(Raa)2、−OP(=O)(Raa)2、−OP(=O)(ORcc)2、−P(=O)2N(Rbb)2、−OP(=O)2N(Rbb)2、−P(=O)(NRbb)2、−OP(=O)(NRbb)2、−NRbbP(=O)(ORcc)2、−NRbbP(=O)(NRbb)2、−P(Rcc)2、−P(Rcc)3、−OP(Rcc)2、−OP(Rcc)3、−B(Raa)2、−B(ORcc)2、−BRaa(ORcc)、C1〜10アルキル、C1〜10パーハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールが挙げられ、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールが、独立して、0、1、2、3、4、または5つのRdd基で置換され;
または炭素原子上の2つのジェミナル水素が、基=O、=S、=NN(Rbb)2、=NNRbbC(=O)Raa、=NNRbbC(=O)ORaa、=NNRbbS(=O)2Raa、=NRbb、または=NORccで置換され;
Raaの各例が、独立して、C1〜10アルキル、C1〜10パーハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択され、または2つのRaa基が、結合されて、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールが、独立して、0、1、2、3、4、または5つのRdd基で置換され;
Rbbの各例が、独立して、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc)2、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc)2、−CO2Raa、−SO2Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc)2、−SO2N(Rcc)2、−SO2Rcc、−SO2ORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc)2、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)2Raa、−P(=O)(Raa)2、−P(=O)2N(Rcc)2、−P(=O)(NRcc)2、C1〜10アルキル、C1〜10パーハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択され、または2つのRbb基が、結合されて、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールが、独立して、0、1、2、3、4、または5つのRdd基で置換され;
Rccの各例が、独立して、水素、C1〜10アルキル、C1〜10パーハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択され、または2つのRcc基が、結合されて、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールが、独立して、0、1、2、3、4、または5つのRdd基で置換され;
Rddの各例が、独立して、ハロゲン、−CN、−NO2、−N3、−SO2H、−SO3H、−OH、−ORee、−ON(Rff)2、−N(Rff)2、−N(Rff)3 +X−、−N(ORee)Rff、−SH、−SRee、−SSRee、−C(=O)Ree、−CO2H、−CO2Ree、−OC(=O)Ree、−OCO2Ree、−C(=O)N(Rff)2、−OC(=O)N(Rff)2、−NRffC(=O)Ree、−NRffCO2Ree、−NRffC(=O)N(Rff)2、−C(=NRff)ORee、−OC(=NRff)Ree、−OC(=NRff)ORee、−C(=NRff)N(Rff)2、−OC(=NRff)N(Rff)2、−NRffC(=NRff)N(Rff)2、−NRffSO2Ree、−SO2N(Rff)2、−SO2Ree、−SO2ORee、−OSO2Ree、−S(=O)Ree、−Si(Ree)3、−OSi(Ree)3、−C(=S)N(Rff)2、−C(=O)SRee、−C(=S)SRee、−SC(=S)SRee、−P(=O)2Ree、−P(=O)(Ree)2、−OP(=O)(Ree)2、−OP(=O)(ORee)2、C1〜6アルキル、C1〜6パーハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールから選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールが、独立して、0、1、2、3、4、または5つのRgg基で置換され、または2つのジェミナルRdd置換基が結合されて、=Oまたは=Sを形成することができ;
Reeの各例が、独立して、C1〜6アルキル、C1〜6パーハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員ヘテロシクリル、および3〜10員ヘテロアリールから選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールが、独立して、0、1、2、3、4、または5つのRgg基で置換され;
Rffの各例が、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6パーハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリールおよび5〜10員ヘテロアリールから選択され、または2つのRff基が結合されて、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールが、独立して、0、1、2、3、4、または5つのRgg基で置換され;
Rggの各例が、独立して、ハロゲン、−CN、−NO2、−N3、−SO2H、−SO3H、−OH、−OC1〜6アルキル、−ON(C1〜6アルキル)2、−N(C1〜6アルキル)2、−N(C1〜6アルキル)3 +X−、−NH(C1〜6アルキル)2 +X−、−NH2(C1〜6アルキル)+X−、−NH3 +X−、−N(OC1〜6アルキル)(C1〜6アルキル)、−N(OH)(C1〜6アルキル)、−NH(OH)、−SH、−SC1〜6アルキル、−SS(C1〜6アルキル)、−C(=O)(C1〜6アルキル)、−CO2H、−CO2(C1〜6アルキル)、−OC(=O)(C1〜6アルキル)、−OCO2(C1〜6アルキル)、−C(=O)NH2、−C(=O)N(C1〜6アルキル)2、−OC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)C(=O)(C1〜6アルキル)、−NHCO2(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)N(C1〜6アルキル)2、−NHC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH2、−C(=NH)O(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)OC1〜6アルキル、−C(=NH)N(C1〜6アルキル)2、−C(=NH)NH(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH2、−OC(=NH)N(C1〜6アルキル)2、−OC(NH)NH(C1〜6アルキル)、−OC(NH)NH2、−NHC(NH)N(C1〜6アルキル)2、−NHC(=NH)NH2、−NHSO2(C1〜6アルキル)、−SO2N(C1〜6アルキル)2、−SO2NH(C1〜6アルキル)、−SO2NH2,−SO2C1〜6アルキル、−SO2OC1〜6アルキル、−OSO2C1〜6アルキル、−SOC1〜6アルキル、−Si(C1〜6アルキル)3、−OSi(C1〜6アルキル)3−C(=S)N(C1〜6アルキル)2、C(=S)NH(C1〜6アルキル)、C(=S)NH2、−C(=O)S(C1〜6アルキル)、−C(=S)SC1〜6アルキル、−SC(=S)SC1〜6アルキル、−P(=O)2(C1〜6アルキル)、−P(=O)(C1〜6アルキル)2、−OP(=O)(C1〜6アルキル)2、−OP(=O)(OC1〜6アルキル)2、C1〜6アルキル、C1〜6パーハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロアリールであり;または2つのジェミナルRgg置換基が、結合されて、=Oまたは=Sを形成することができ;ここで、X−が対イオンである。
「対イオン」または「アニオン性対イオン」は、電子的中立性を維持するために、カチオン性第四級アミノ基と結合される負の電荷を帯びた基である。例示的な対イオンとしては、ハロゲン化物イオン(例えば、F−、Cl−、Br−、I−)、NO3 −、ClO4 −、OH−、H2PO4 −、HSO4 −、スルホン酸イオン(例えば、メタンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、10−カンファースルホネート、ナフタレン−2−スルホネート、ナフタレン−1−スルホン酸−5−スルホネート、エタン−1−スルホン酸−2−スルホネートなど)、およびカルボン酸イオン(例えば、アセテート、エタノエート、プロパノエート、ベンゾエート、グリセレート、ラクテート、タートレート、グリコレートなど)が挙げられる。
「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素(フルオロ、−F)、塩素(クロロ、−Cl)、臭素(ブロモ、−Br)、またはヨウ素(ヨード、−I)を指す。
窒素原子は、原子価が許容される場合、置換または非置換であり得、第一級、第二級、第三級、および第四級窒素原子を含み得る。例示的な窒素原子置換基としては、以下に限定はされないが、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc)2、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc)2、−CO2Raa、−SO2Raa、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc)2、−SO2N(Rcc)2、−SO2Rcc、−SO2ORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc)2、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)2Raa、−P(=O)(Raa)2、−P(=O)2N(Rcc)2、−P(=O)(NRcc)2、C1〜10アルキル、C1〜10パーハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールが挙げられ、または窒素原子に結合される2つのRcc基が、結合されて、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールが、独立して、0、1、2、3、4、または5つのRdd基で置換され、Raa、Rbb、RccおよびRddが上に定義されるとおりである。
特定の実施形態において、窒素原子上に存在する置換基は、窒素保護基(アミノ保護基とも呼ばれる)である。窒素保護基としては、以下に限定はされないが、−OH、−ORaa、−N(Rcc)2、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc)2、−CO2Raa、−SO2Raa、−C(=NRcc)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc)2、−SO2N(Rcc)2、−SO2Rcc、−SO2ORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc)2、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、C1〜10アルキル(例えば、アラルキル、ヘテロアラルキル)、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリール基が挙げられ、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アラルキル、アリール、およびヘテロアリールが、独立して、0、1、2、3、4、または5つのRdd基で置換され、Raa、Rbb、Rcc、およびRddが、本明細書において定義されるとおりである。窒素保護基は、当該技術分野において周知であり、参照により本明細書に援用されるProtecting Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,3rd edition,John Wiley&Sons,1999に詳細に記載されるものを含む。
アミド窒素保護基(例えば、−C(=O)Raa)としては、以下に限定はされないが、ホルムアミド、アセトアミド、クロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリフルオロアセトアミド、フェニルアセトアミド、3−フェニルプロパンアミド、ピコリンアミド、3−ピリジルカルボキサミド、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、ベンズアミド、p−フェニルベンズアミド、o−ニトロフェニルアセトアミド、o−ニトロフェノキシアセトアミド、アセトアセトアミド、(N’−ジチオベンジルオキシアシルアミノ)アセトアミド、3−(p−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド、3−(o−ニトロフェニル)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−ニトロフェノキシ)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−フェニルアゾフェノキシ)プロパンアミド、4−クロロブタンアミド、3−メチル−3−ニトロブタンアミド、o−ニトロシンナミド(nitrocinnamide)、N−アセチルメチオニン、o−ニトロベンズアミド、およびo−(ベンゾイルオキシメチル)ベンズアミドが挙げられる。
カルバメート窒素保護基(例えば、−C(=O)ORaa)としては、以下に限定はされないが、カルバミン酸メチル、カルバミン酸エチル、9−フルオレニルメチルカルバメート(Fmoc)、9−(2−スルホ)フルオレニルメチルカルバメート、9−(2,7−ジブロモ)フルオレニルメチルカルバメート、2,7−ジ−t−ブチル−[9−(10,10−ジオキソ−10,10,10,10−テトラヒドロチオキサンチル)]メチルカルバメート(DBD−Tmoc)、4−メトキシフェナシルカルバメート(Phenoc)、2,2,2−トリクロロエチルカルバメート(Troc)、2−トリメチルシリルエチルカルバメート(Teoc)、2−フェニルエチルカルバメート(hZ)、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチルカルバメート(Adpoc)、1,1−ジメチル−2−ハロエチルカルバメート、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチルカルバメート(DB−t−BOC)、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルカルバメート(TCBOC)、1−メチル−1−(4−ビフェニリル)エチルカルバメート(Bpoc)、1−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−1−メチルエチルカルバメート(t−Bumeoc)、2−(2’−および4’−ピリジル)エチルカルバメート(Pyoc)、2−(N,N−ジシクロヘキシルカルボキサミド)エチルカルバメート、カルバミン酸t−ブチル(BOC)、1−アダマンチルカルバメート(Adoc)、カルバミン酸ビニル(Voc)、カルバミン酸アリル(Alloc)、1−イソプロピルアリルカルバメート(Ipaoc)、カルバミン酸シンナミル(Coc)、4−ニトロシンナミルカルバメート(Noc)、8−キノリルカルバメート、N−ヒドロキシピペリジニルカルバメート、アルキルジチオカルバメート、カルバミン酸ベンジル(Cbz)、p−メトキシベンジルカルバメート(Moz)、p−ニトロベンジルカルバメート、p−ブロモベンジルカルバメート、p−クロロベンジルカルバメート、2,4−ジクロロベンジルカルバメート、4−メチルスルフィニルベンジルカルバメート(Msz)、9−アントリルメチルカルバメート、ジフェニルメチルカルバメート、2−メチルチオエチルカルバメート、2−メチルスルホニルエチルカルバメート、2−(p−トルエンスルホニル)エチルカルバメート、[2−(1,3−ジチアニル)]メチルカルバメート(Dmoc)、4−メチルチオフェニルカルバメート(Mtpc)、2,4−ジメチルチオフェニルカルバメート(Bmpc)、2−ホスホニオエチルカルバメート(Peoc)、2−トリフェニルホスホニオイソプロピルカルバメート(Ppoc)、1,1−ジメチル−2−シアノエチルカルバメート、m−クロロ−p−アシルオキシベンジルカルバメート、p−(ジヒドロキシボリル)ベンジルカルバメート、5−ベンズイソオキサゾリルメチルカルバメート、2−(トリフルオロメチル)−6−クロモニルメチルカルバメート(Tcroc)、m−ニトロフェニルカルバメート、3,5−ジメトキシベンジルカルバメート、o−ニトロベンジルカルバメート、3,4−ジメトキシ−6−ニトロベンジルカルバメート、フェニル(o−ニトロフェニル)メチルカルバメート、t−アミルカルバメート、S−ベンジルチオカルバメート、p−シアノベンジルカルバメート、シクロブチルカルバメート、シクロヘキシルカルバメート、シクロペンチルカルバメート、シクロプロピルメチルカルバメート、p−デシルオキシベンジルカルバメート、2,2−ジメトキシアシルビニルカルバメート、o−(N,N−ジメチルカルボキサミド)ベンジルカルバメート、1,1−ジメチル−3−(N,N−ジメチルカルボキサミド)プロピルカルバメート、1,1−ジメチルプロピニルカルバメート、ジ(2−ピリジル)メチルカルバメート、2−フラニルメチルカルバメート、2−ヨードエチルカルバメート、イソボルニルカルバメート、イソブチルカルバメート、イノニコチニルカルバメート、p−(p’−メトキシフェニルアゾ)ベンジルカルバメート、1−メチルシクロブチルカルバメート、1−メチルシクロヘキシルカルバメート、1−メチル−1−シクロプロピルメチルカルバメート、1−メチル−1−(3,5−ジメトキシフェニル)エチルカルバメート、1−メチル−1−(p−フェニルアゾフェニル)エチルカルバメート、1−メチル−1−フェニルエチルカルバメート、1−メチル−1−(4−ピリジル)エチルカルバメート、カルバミン酸フェニル、p−(フェニルアゾ)ベンジルカルバメート、2,4,6−トリ−t−ブチルフェニルカルバメート、4−(トリメチルアンモニウム)ベンジルカルバメート、および2,4,6−トリメチルベンジルカルバメートが挙げられる。
スルホンアミド窒素保護基(例えば、−S(=O)2Raa)としては、以下に限定はされないが、p−トルエンスルホンアミド(Ts)、ベンゼンスルホンアミド、2,3,6,−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mtr)、2,4,6−トリメトキシベンゼンスルホンアミド(Mtb)、2,6−ジメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Pme)、2,3,5,6−テトラメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mte)、4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mbs)、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホンアミド(Mts)、2,6−ジメトキシ−4−メチルベンゼンスルホンアミド(iMds)、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホンアミド(Pmc)、メタンスルホンアミド(Ms)、β−トリメチルシリルエタンスルホンアミド(SES)、9−アントラセンスルホンアミド、4−(4’,8’−ジメトキシナフチルメチル)ベンゼンスルホンアミド(DNMBS)、ベンジルスルホンアミド、トリフルオロメチルスルホンアミド、およびフェナシルスルホンアミドが挙げられる。
他の窒素保護基としては、以下に限定はされないが、フェノチアジニル−(10)−アシル誘導体、N’−p−トルエンスルホニルアミノアシル誘導体、N’−フェニルアミノチオアシル誘導体、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、N−アセチルメチオニン誘導体、4,5−ジフェニル−3−オキサゾリン−2−オン、N−フタルイミド、N−ジチアスクシンイミド(Dts)、N−2,3−ジフェニルマレイミド、N−2,5−ジメチルピロール、N−1,1,4,4−テトラメチルジシリルアザシクロペンタン付加物(STABASE)、5−置換1,3−ジメチル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、5−置換1,3−ジベンジル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、1−置換3,5−ジニトロ−4−ピリドン、N−メチルアミン、N−アリルアミン、N−[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチルアミン(SEM)、N−3−アセトキシプロピルアミン、N−(1−イソプロピル−4−ニトロ−2−オキソ−3−ピロリン−3−イル)アミン、第四級アンモニウム塩、N−ベンジルアミン、N−ジ(4−メトキシフェニル)メチルアミン、N−5−ジベンゾスベリルアミン、N−トリフェニルメチルアミン(Tr)、N−[(4−メトキシフェニル)ジフェニルメチル]アミン(MMTr)、N−9−フェニルフルオレニルアミン(PhF)、N−2,7−ジクロロ−9−フルオレニルメチレンアミン、N−フェロセニルメチルアミノ(Fcm)、N−2−ピコリルアミノN’−オキシド、N−1,1−ジメチルチオメチレンアミン、N−ベンジリデンアミン、N−p−メトキシベンジリデンアミン、N−ジフェニルメチレンアミン、N−[(2−ピリジル)メシチル]メチレンアミン、N−(N’,N’−ジメチルアミノメチレン)アミン、N,N’−イソプロピリデンジアミン、N−p−ニトロベンジリデンアミン、N−サリチリデンアミン、N−5−クロロサリチリデンアミン、N−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンアミン、N−シクロヘキシリデンアミン、N−(5,5−ジメチル−3−オキソ−1−シクロヘキセニル)アミン、N−ボラン誘導体、N−ジフェニルボリン酸誘導体、N−[フェニル(ペンタアシルクロム−またはタングステン)アシル]アミン、N−銅キレート、N−亜鉛キレート、N−ニトロアミン、N−ニトロソアミン、アミンN−オキシド、ジフェニルホスフィンアミド(Dpp)、ジメチルチオホスフィンアミド(Mpt)、ジフェニルチオホスフィンアミド(Ppt)、ジアルキルホスホルアミデート、ジベンジルホスホルアミデート、ジフェニルホスホルアミデート、ベンゼンスルフェンアミド、o−ニトロベンゼンスルフェンアミド(Nps)、2,4−ジニトロベンゼンスルフェンアミド、ペンタクロロベンゼンスルフェンアミド、2−ニトロ−4−メトキシベンゼンスルフェンアミド、トリフェニルメチルスルフェンアミド、および3−ニトロピリジンスルフェンアミド(Npys)が挙げられる。
特定の実施形態において、酸素原子上に存在する置換基は、酸素保護基(ヒドロキシル保護基とも呼ばれる)である。酸素保護基としては、以下に限定はされないが、−Raa、−N(Rbb)2、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−CO2Raa、−C(=O)N(Rbb)2、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb)2、−S(=O)Raa、−SO2Raa、−Si(Raa)3、−P(Rcc)2、−P(Rcc)3、−P(=O)2Raa、−P(=O)(Raa)2、−P(=O)(ORcc)2、−P(=O)2N(Rbb)2、および−P(=O)(NRbb)2が挙げられ、ここで、Raa、Rbb、およびRccが、本明細書において定義されるとおりである。酸素保護基は、当該技術分野において周知であり、参照により本明細書に援用されるProtecting Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,3rd edition,John Wiley&Sons,1999に詳細に記載されるものを含む。
例示的な酸素保護基としては、以下に限定はされないが、メチル、メトキシルメチル(MOM)、メチルチオメチル(MTM)、t−ブチルチオメチル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル(SMOM)、ベンジルオキシメチル(BOM)、p−メトキシベンジルオキシメチル(PMBM)、(4−メトキシフェノキシ)メチル(p−AOM)、グアイアコールメチル(guaiacolmethyl)(GUM)、t−ブトキシメチル、4−ペンテニルオキシメチル(POM)、シロキシメチル、2−メトキシエトキシメチル(MEM)、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEMOR)、テトラヒドロピラニル(THP)、3−ブロモテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1−メトキシシクロヘキシル、4−メトキシテトラヒドロピラニル(MTHP)、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル、4−メトキシテトラヒドロチオピラニルS,S−ジオキシド、1−[(2−クロロ−4−メチル)フェニル]−4−メトキシピペリジン−4−イル(CTMP)、1,4−ジオキサン−2−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7,8,8−トリメチル−4,7−メタノベンゾフラン−2−イル、1−エトキシエチル、1−(2−クロロエトキシ)エチル、1−メチル−1−メトキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシ−2−フルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、2−(フェニルセレニル)エチル、t−ブチル、アリル、p−クロロフェニル、p−メトキシフェニル、2,4−ジニトロフェニル、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、p−ハロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、p−シアノベンジル、p−フェニルベンジル、2−ピコリル、4−ピコリル、3−メチル−2−ピコリルN−オキシド、ジフェニルメチル、p,p’−ジニトロベンズヒドリル、5−ジベンゾスベリル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、p−メトキシフェニルジフェニルメチル、ジ(p−メトキシフェニル)フェニルメチル、トリ(p−メトキシフェニル)メチル、4−(4’−ブロモフェナシルオキシフェニル)ジフェニルメチル、4,4’,4”−トリス(4,5−ジクロロフタルイミドフェニル)メチル、4,4’,4”−トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチル、4,4’,4”−トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メチル、3−(イミダゾール−1−イル)ビス(4’,4”−ジメトキシフェニル)メチル、1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−1’−ピレニルメチル、9−アントリル、9−(9−フェニル)キサンテニル、9−(9−フェニル−10−オキソ)アントリル、1,3−ベンゾジスルフラン−2−イル、ベンズイソチアゾリルS,S−ジオキシド、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、ジメチルイソプロピルシリル(IPDMS)、ジエチルイソプロピルシリル(DEIPS)、ジメチルテキシルシリル、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、トリベンジルシリル、トリ−p−キシリルシリル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル(DPMS)、t−ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)、ホルメート、ベンゾイルホルメート、アセテート、クロロアセテート、ジクロロアセテート、トリクロロアセテート、トリフルオロアセテート、メトキシアセテート、トリフェニルメトキシアセテート、フェノキシアセテート、p−クロロフェノキシアセテート、3−フェニルプロピオネート、4−オキソペンタノエート(レブリネート)、4,4−(エチレンジチオ)ペンタノエート(レブリノイルジチオアセタール)、ピバロエート、アダマントエート(adamantoate)、クロトネート、4−メトキシクロトネート、ベンゾエート、p−フェニルベンゾエート、2,4,6−トリメチルベンゾエート(メシトエート)、t−ブチルカーボネート(BOC)、アルキルメチルカーボネート、9−フルオレニルメチルカーボネート(Fmoc)、アルキルエチルカーボネート、アルキル2,2,2−トリクロロエチルカーボネート(Troc)、2−(トリメチルシリル)エチルカーボネート(TMSEC)、2−(フェニルスルホニル)エチルカーボネート(Psec)、2−(トリフェニルホスホニオ)エチルカーボネート(Peoc)、アルキルイソブチルカーボネート、アルキルビニルカーボネート、アルキルアリルカーボネート、アルキルp−ニトロフェニルカーボネート、アルキルベンジルカーボネート、アルキルp−メトキシベンジルカーボネート、アルキル3,4−ジメトキシベンジルカーボネート、アルキルo−ニトロベンジルカーボネート、アルキルp−ニトロベンジルカーボネート、アルキルS−ベンジルチオカーボネート、4−エトキシ−1−ナフチルカーボネート、メチルジチオカーボネート、2−ヨードベンゾエート、4−アジドブチレート、4−ニトロ−4−メチルペンタノエート、o−(ジブロモメチル)ベンゾエート、2−ホルミルベンゼンスルホネート、2−(メチルチオメトキシ)エチル、4−(メチルチオメトキシ)ブチレート、2−(メチルチオメトキシメチル)ベンゾエート、2,6−ジクロロ−4−メチルフェノキシアセテート、2,6−ジクロロ−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシアセテート、2,4−ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェノキシアセテート、クロロジフェニルアセテート、イソブチレート、モノスクシノエート(monosuccinoate)、(E)−2−メチル−2−ブテノエート、o−(メトキシアシル)ベンゾエート、α−ナフトエート、ニトレート、アルキルN,N,N’,N’−テトラメチルホスホロジアミデート、アルキルN−フェニルカルバメート、ボレート、ジメチルホスフィノチオイル、アルキル2,4−ジニトロフェニルスルフェネート、サルフェート、メタスルホネート(メシレート)、ベンジルスルホネート、およびトシレート(Ts)が挙げられる。
特定の実施形態において、硫黄原子上に存在する置換基は、硫黄保護基(チオール保護基とも呼ばれる)である。硫黄保護基としては、以下に限定はされないが、−Raa、−N(Rbb)2、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−CO2Raa、−C(=O)N(Rbb)2、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb)2、−S(=O)Raa、−SO2Raa、−Si(Raa)3、−P(Rcc)2、−P(Rcc)3、−P(=O)2Raa、−P(=O)(Raa)2、−P(=O)(ORcc)2、−P(=O)2N(Rbb)2、および−P(=O)(NRbb)2が挙げられ、ここで、Raa、Rbb、およびRccが、本明細書において定義されるとおりである。硫黄保護基は、当該技術分野において周知であり、参照により本明細書に援用されるProtecting Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,3rd edition,John Wiley&Sons,1999に詳細に記載されるものを含む。
これらのおよび他の例示的な置換基は、詳細な説明、実施例、および特許請求の範囲により詳細に説明される。本開示は、置換基の上記の例示的なリストによって決して限定されることは意図されない。
「薬学的に許容できる塩」は、妥当な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わずにヒトおよび他の動物の組織と接触した状態で使用するのに好適であり、かつ妥当なベネフィット/リスク比に見合う塩を指す。薬学的に許容できる塩は、当該技術分野において周知である。例えば、Bergeらが、J.Pharmaceutical Sciences(1977)66:1−19において詳細に薬学的に許容できる塩を説明している。本明細書に記載される化合物の薬学的に許容できる塩は、好適な無機および有機酸および塩基から誘導されるものを含む。薬学的に許容できる非毒性酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸とともに、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、またはマロン酸などの有機酸とともに、あるいはイオン交換などの当該技術分野において使用される他の方法を用いることによって形成されるアミノ基の塩である。他の薬学的に許容できる塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩(pectinate)、過硫酸塩、3−フェニルプロピオネート、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。適切な塩基から誘導される塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびN+(C1〜4アルキル)4塩が挙げられる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。さらなる薬学的に許容できる塩としては、適切な場合、第四級塩が挙げられる。
投与が想定される「被験体」としては、以下に限定はされないが、ヒト(例えば、任意の年齢層の男性または女性、例えば、小児の被験体(例えば、乳児、幼児、青年)または成人の被験体(例えば、若年成人、中高年))および/または他の非ヒト動物、例えば、非ヒト哺乳動物(例えば、霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル);ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、および/またはイヌなどの商業に関連する哺乳動物)、鳥類(例えば、ニワトリ、カモ、ガチョウ、および/またはシチメンチョウなどの商業に関連する鳥類)、げっ歯類(例えば、ラットおよび/またはマウス)、は虫類、両生類、および魚類が挙げられる。特定の実施形態において、非ヒト動物は、哺乳動物である。非ヒト動物は、任意の発育段階の雄または雌であり得る。非ヒト動物は、トランスジェニック動物であり得る。
「病態」、「疾患」、および「障害」は、本明細書において同義的に使用される。
「治療する」、「治療すること」および「治療」は、病態の重症度を軽減し、または病態の進行を遅延させまたは遅らせる、被験体が病態に罹患している間に行われる行動(「治療的処置」)を包含する。「治療する」、「治療すること」および「治療」は、病態の重症度を抑制または軽減する、被験体が病態に罹患し始める前に行われる行動(「予防的処置」)も包含する。
化合物の「有効量」は、所望の生体反応を引き起こす、例えば、病態を治療するのに十分な量を指す。当業者によって理解されるように、本明細書に記載される化合物の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、化合物の薬物動態、治療される病態、投与方法、ならびに被験体の年齢および健康などの要因に応じて変化し得る。有効量は、治療的処置および予防的処置を包含する。
化合物の「治療的に有効な量」は、病態の処置に有効な治療を提供するか、または病態に関連する1つまたは複数の症状を遅延させるかまたは最小限に抑えるのに十分な量である。化合物の治療的に有効な量は、単独でまたは他の治療と組み合わせて、病態の処置に有効な治療を提供する、治療剤の量を意味する。「治療的に有効な量」という用語は、全体的な治療を改善し、症状または病態の原因を軽減または回避し、または別の治療剤の治療効果を促進する量を包含し得る。
化合物の「予防的に有効な量」は、病態、または病態に関連する1つまたは複数の症状を予防するかまたはその再発を予防するのに十分な量である。化合物の予防的に有効な量は、単独でまたは他の剤と組み合わせて、病態の予防における予防効果を提供する、治療剤の量を意味する。「予防的に有効な量」という用語は、全体的な予防を改善し、または別の予防薬の予防効果を促進する量を包含し得る。
本明細書において使用される際、「メチルトランスフェラーゼ」という用語は、供与体分子から受容体分子、例えば、タンパク質のアミノ酸残基またはDNA分子の核酸塩基へとメチル基を転移することができるトランスフェラーゼクラス酵素を表す。メチルトランスフェラーゼは、典型的に、メチル供与体としてのS−アデノシルメチオニン(SAM)中の硫黄に結合された反応性メチル基を使用する。ある実施形態において、本明細書に記載されるメチルトランスフェラーゼは、タンパク質メチルトランスフェラーゼである。ある実施形態において、本明細書に記載されるメチルトランスフェラーゼは、ヒストンメチルトランスフェラーゼである。ヒストンメチルトランスフェラーゼ(HMT)は、ヒストンタンパク質のリジンおよびアルギニン残基への1つまたは複数のメチル基の転移を触媒する、ヒストン修飾酵素(ヒストン−リジンN−メチルトランスフェラーゼおよびヒストン−アルギニンN−メチルトランスフェラーゼを含む)である。特定の実施形態において、本明細書に記載されるメチルトランスフェラーゼは、ヒストン−アルギニンN−メチルトランスフェラーゼである。
一般に上述されるように、本明細書に提供されるのは、アルギニンメチルトランスフェラーゼ(RMT)阻害剤として有用な化合物である。ある実施形態において、本開示は、式(I):
(式中、
XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5であり;または
XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5であり;または
XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNであり;または
XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4であり;
R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキルまたは任意選択的に置換されるC
3〜4シクロアルキルであり;
L
1が、結合、−O−、−N(R
B)
−、−S−、−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)S−、−C(O)N(R
B)−、−C(O)N(R
B)N(R
B)
−、−OC(O)−、−OC(O)N(R
B)−、−NR
BC(O)−、−NR
BC(O)N(R
B)−、−NR
BC(O)N(R
B)N(R
B)−、−NR
BC(O)O−、−SC(O)−、−C(=NR
B)−、−C(=NNR
B)−、−C(=NOR
A)−、−C(=NR
B)N(R
B)−、−NR
BC(=NR
B)−、−C(S)−、−C(S)N(R
B)
−、−NR
BC(S)−、−S(O)−、−OS(O)
2−、−S(O)
2O−、−SO
2−、−N(R
B)SO
2−、−SO
2N(R
B)−、または任意選択的に置換されるC
1〜6飽和または不飽和炭化水素鎖であり、ここで、炭化水素鎖の1つまたは複数のメチレン単位が、任意選択的にかつ独立して、−O−、−N(R
B)
−、−S−、−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)S−、−C(O)N(R
B)−、−C(O)N(R
B)N(R
B)−、−OC(O)−、−OC(O)N(R
B)−、−NR
BC(O)−、−NR
BC(O)N(R
B)−、−NR
BC(O)N(R
B)N(R
B)−、−NR
BC(O)O−、−SC(O)−、−C(=NR
B)−、−C(=NNR
B)−、−C(=NOR
A)−、−C(=NR
B)N(R
B)−、−NR
BC(=NR
B)−、−C(S)−、−C(S)N(R
B)−、−NR
BC(S)−、−S(O)−、−OS(O)
2−、−S(O)
2O−、−SO
2−、−N(R
B)SO
2−、または−SO
2N(R
B)−で置換され;
各R
Aが、独立して、水素、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、酸素原子に結合される場合に酸素保護基、および硫黄原子に結合される場合に硫黄保護基からなる群から選択され;
各R
Bが、独立して、水素、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、および窒素保護基からなる群から選択され、または同じ窒素原子におけるR
BおよびR
Wが、介在窒素と一緒になって、任意選択的に置換される複素環を形成してもよく;
R
Wが、水素、ハロゲン、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールであり、ただし、L
1が結合である場合、R
Wが、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールでなく;
R
3が、水素、C
1〜4アルキル、またはC
3〜4シクロアルキルであり;
R
4が、水素、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、任意選択的に置換されるC
2〜6アルケニル、任意選択的に置換されるC
2〜6アルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル;または任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル−Cyであり;
Cyが、任意選択的に置換されるC
3〜7シクロアルキル、任意選択的に置換される4〜7員ヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールであり;
R
5が、水素、ハロ、−CN、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル、または任意選択的に置換されるC
3〜4シクロアルキルである)の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
特定の実施形態において、R4が、水素、任意選択的に置換されるC1〜6アルキル、任意選択的に置換されるC2〜6アルケニル、任意選択的に置換されるC2〜6アルキニル、任意選択的に置換されるC3〜7シクロアルキル、任意選択的に置換される4〜7員ヘテロシクリル;または任意選択的に置換されるC1〜4アルキル−Cyである。
特定の実施形態において、L1が結合である場合、RWが水素でない。特定の実施形態において、L1が結合である場合、RWが、水素、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールでない。
しかしながら、特定の実施形態において、L1が結合であり、RWが、水素、ハロゲン、または任意選択的に置換されるC1〜6アルキルである。特定の実施形態において、L1が結合であり、RWが、水素、ハロゲン、または任意選択的に置換されるC1〜6アルキルであり、XがCR5であり、ZがNであり、YがNR4であり、ここで、R4が、任意選択的に置換されるカルボシクリルまたは任意選択的に置換されるヘテロシクリルであり、このような場合、R4が、環Aとも呼ばれる。
本明細書において一般に記載されるように、RWが、環Aと呼ばれることもあり、ここで、環Aが、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールであり、ただし、L1が結合である場合、RWが、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールでない。したがって、RWが環状部分を表す場合、RWおよび環Aは本明細書において同義的に使用される。さらに、上述されるように、特定の実施形態において、R4が、任意選択的に置換されるカルボシクリルまたは任意選択的に置換されるヘテロシクリル基を包含する場合、環AおよびR4は本明細書において同義的に使用される。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(II):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、R
W、L
1、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。特定の実施形態において、L
1が、任意選択的に置換されるC
2〜6アルキレン、任意選択的に置換されるC
2〜6アルケニレン、または任意選択的に置換されるC
2〜6アルキニレン鎖であり、R
Wが、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(III):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、R
W、L
1、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。特定の実施形態において、L
1が、任意選択的に置換されるC
2〜6アルキレン、任意選択的に置換されるC
2〜6アルケニレン、または任意選択的に置換されるC
2〜6アルキニレン鎖であり、R
Wが、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(IV):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、R
W、L
1、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。特定の実施形態において、L
1が、任意選択的に置換されるC
2〜6アルキレン、任意選択的に置換されるC
2〜6アルケニレン、または任意選択的に置換されるC
2〜6アルキニレン鎖であり、R
Wが、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(V):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、R
W、L
1、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。特定の実施形態において、L
1が、任意選択的に置換されるC
2〜6アルキレン、任意選択的に置換されるC
2〜6アルケニレン、または任意選択的に置換されるC
2〜6アルキニレン鎖であり、R
Wが、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
4が、任意選択的に置換されるカルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換されるヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
特定の実施形態において、R
4が環A(ここで、環Aが、任意選択的に置換されるカルボシクリルまたは任意選択的に置換されるヘテロシクリルである)である場合、提供される化合物は、式(XII−a5):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、R
W、L
1、R
3、R
5、R
x、および環Aが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、水素、ハロゲン、または任意選択的に置換されるC
1〜4アルキルである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。特定の実施形態において、環Aが、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、L
1、環A、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。特定の実施形態において、L
1が、任意選択的に置換されるC
2〜6アルキレン、任意選択的に置換されるC
2〜6アルケニレン、または任意選択的に置換されるC
2〜6アルキニレン鎖であり、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI−a):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、環A、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNである。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI−b):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、環A、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNである。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI−c)または(VI−c’):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、環A、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNである。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI−d):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、環A、R
B、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNである。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI−e):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、環A、R
B、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNである。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI−f):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、環A、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNである。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI−g):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、環A、R
B、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNである。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI−h):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、環A、R
B、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNである。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI−i):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、環A、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりであり、pが、1、2、3、4、5、または6である。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNである。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。特定の実施形態において、pが、1、2、または3である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI−j):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、環A、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNである。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI−k):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、環A、R
B、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNである。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、式(VI−l):
のものまたはその薬学的に許容できる塩であり、式中、環A、R
B、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書に記載されるとおりである。特定の実施形態において、R
xが、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
3が、水素またはC
1〜4アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、XがNであり、ZがNR
4であり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがNR
4であり、ZがNであり、YがCR
5である。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNR
4であり、YがNである。特定の実施形態において、XがCR
5であり、ZがNであり、YがNR
4である。特定の実施形態において、R
4が、水素または任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル(例えば、メチル)である。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換されるC
3〜6カルボシクリルまたは任意選択的に置換される5〜6員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環A(R
Wの一部)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式カルボシクリル)または任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリル(例えば、任意選択的に置換されるスピロ縮合二環式ヘテロシクリル)である。
上に一般に定義されるように、L1が、結合、−O−、−N(RB)−、−S−、−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)S−、−C(O)N(RB)−、−C(O)N(RB)N(RB)−、−OC(O)−、−OC(O)N(RB)−、−NRBC(O)−、−NRBC(O)N(RB)−、−NRBC(O)N(RB)N(RB)−、−NRBC(O)O−、−SC(O)−、−C(=NRB)−、−C(=NNRB)−、−C(=NORA)−、−C(=NRB)N(RB)−、−NRBC(=NRB)−、−C(S)−、−C(S)N(RB)−、−NRBC(S)−、−S(O)−、−OS(O)2−、−S(O)2O−、−SO2−、−N(RB)SO2−、−SO2N(RB)−、または任意選択的に置換されるC1〜6飽和または不飽和炭化水素鎖であり、ここで、炭化水素鎖の1つまたは複数のメチレン単位が、任意選択的にかつ独立して、−O−、−N(RB)−、−S−、−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)S−、−C(O)N(RB)−、−C(O)N(RB)N(RB)−、−OC(O)−、−OC(O)N(RB)−、−NRBC(O)−、−NRBC(O)N(RB)−、−NRBC(O)N(RB)N(RB)−、−NRBC(O)O−、−SC(O)−、−C(=NRB)−、−C(=NNRB)−、−C(=NORA)−、−C(=NRB)N(RB)−、−NRBC(=NRB)−、−C(S)−、−C(S)N(RB)−、−NRBC(S)−、−S(O)−、−OS(O)2−、−S(O)2O−、−SO2−、−N(RB)SO2−、または−SO2N(RB)−で置換される。ある実施形態において、L1が結合である。ある実施形態において、L1が、−O−、−N(RB)−、−S−である。ある実施形態において、L1が−O−である。ある実施形態において、L1が−N(RB)−である。ある実施形態において、L1が−NH−である。ある実施形態において、L1が−C(O)−である。ある実施形態において、L1が、−C(O)N(RB)−または−NRBC(O)−である。ある実施形態において、L1が−C(O)NH−である。ある実施形態において、L1が−NHC(O)−である。ある実施形態において、L1が、−N(RB)SO2−または−SO2N(RB)−である。ある実施形態において、L1が−NHSO2−である。ある実施形態において、L1が−SO2NH−である。
ある実施形態において、L1が、任意選択的に置換されるC1〜6飽和または不飽和炭化水素鎖であり、ここで、炭化水素鎖の1つまたは複数のメチレン単位が、任意選択的にかつ独立して、−O−、−N(RB)−、−S−、−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)S−、−C(O)N(RB)−、−C(O)N(RB)N(RB)−、−OC(O)−、−OC(O)N(RB)−、−NRBC(O)−、−NRBC(O)N(RB)−、−NRBC(O)N(RB)N(RB)−、−NRBC(O)O−、−SC(O)−、−C(=NRB)−、−C(=NNRB)−、−C(=NORA)−、−C(=NRB)N(RB)−、−NRBC(=NRB)−、−C(S)−、−C(S)N(RB)−、−NRBC(S)−、−S(O)−、−OS(O)2−、−S(O)2O−、−SO2−、−N(RB)SO2−、または−SO2N(RB)−で置換される。ある実施形態において、L1が、任意選択的に置換されるC1〜6飽和または不飽和炭化水素鎖である。ある実施形態において、L1が、任意選択的に置換されるC1〜6アルキレン鎖である。ある実施形態において、L1が、非置換C1〜6アルキレン鎖である。ある実施形態において、L1が、任意選択的に置換されるC2〜6アルケニレン鎖である。ある実施形態において、L1が、非置換C2〜6アルケニレン鎖である。ある実施形態において、L1が−CH=CH−である。ある実施形態において、L1が、任意選択的に置換されるC2〜6アルキニレン鎖である。ある実施形態において、L1が、非置換C2〜6アルキニレン鎖である。ある実施形態において、L1が−C≡C−である。ある実施形態において、L1が、任意選択的に置換されるC1〜6飽和または不飽和炭化水素鎖であり、ここで、炭化水素鎖の1つのメチレン単位が、任意選択的にかつ独立して、−O−、−N(RB)−、−S−、−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)S−、−C(O)N(RB)−、−C(O)N(RB)N(RB)−、−OC(O)−、−OC(O)N(RB)−、−NRBC(O)−、−NRBC(O)N(RB)−、−NRBC(O)N(RB)N(RB)−、−NRBC(O)O−、−SC(O)−、−C(=NRB)−、−C(=NNRB)−、−C(=NORA)−、−C(=NRB)N(RB)−、−NRBC(=NRB)−、−C(S)−、−C(S)N(RB)−、−NRBC(S)−、−S(O)−、−OS(O)2−、−S(O)2O−、−SO2−、−N(RB)SO2−、または−SO2N(RB)−で置換される。ある実施形態において、L1が、任意選択的に置換されるC1〜6飽和または不飽和炭化水素鎖であり、ここで、炭化水素鎖の2つのメチレン単位が、任意選択的にかつ独立して、−O−、−N(RB)−、−S−、−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)S−、−C(O)N(RB)−、−C(O)N(RB)N(RB)−、−OC(O)−、−OC(O)N(RB)−、−NRBC(O)−、−NRBC(O)N(RB)−、−NRBC(O)N(RB)N(RB)−、−NRBC(O)O−、−SC(O)−、−C(=NRB)−、−C(=NNRB)−、−C(=NORA)−、−C(=NRB)N(RB)−、−NRBC(=NRB)−、−C(S)−、−C(S)N(RB)−、−NRBC(S)−、−S(O)−、−OS(O)2−、−S(O)2O−、−SO2−、−N(RB)SO2−、または−SO2N(RB)−で置換される。ある実施形態において、L1が、任意選択的に置換されるC1〜6飽和または不飽和炭化水素鎖であり、ここで、炭化水素鎖の3つのメチレン単位が、任意選択的にかつ独立して、−O−、−N(RB)−、−S−、−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)S−、−C(O)N(RB)−、−C(O)N(RB)N(RB)−、−OC(O)−、−OC(O)N(RB)−、−NRBC(O)−、−NRBC(O)N(RB)−、−NRBC(O)N(RB)N(RB)−、−NRBC(O)O−、−SC(O)−、−C(=NRB)−、−C(=NNRB)−、−C(=NORA)−、−C(=NRB)N(RB)−、−NRBC(=NRB)−、−C(S)−、−C(S)N(RB)−、−NRBC(S)−、−S(O)−、−OS(O)2−、−S(O)2O−、−SO2−、−N(RB)SO2−、または−SO2N(RB)−で置換される。ある実施形態において、L1が、任意選択的に置換されるC1〜6飽和または不飽和炭化水素鎖であり、ここで、炭化水素鎖の1つまたは複数のメチレン単位が、任意選択的にかつ独立して、−O−、−N(RB)−、−S−、−C(O)−、−C(O)N(RB)−、−NRBC(O)−、−SO2−、−N(RB)SO2−、または−SO2N(RB)−で置換される。ある実施形態において、L1が、−CH2O−または−OCH2−である。
上に一般に定義されるように、RWが、水素、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールであり;ただし、L1が結合である場合、RWが、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールでない。特定の実施形態において、L1が結合である場合、RWが水素でない。ある実施形態において、L1が結合である場合、RWが、水素、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールでない。
特定の実施形態において、L1が結合であり、RWが、水素、ハロゲン、または任意選択的に置換されるC1〜6アルキルである。特定の実施形態において、L1が結合であり、RWが水素である。特定の実施形態において、L1が結合であり、RWが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L1が結合であり、RWが、任意選択的に置換されるC1〜6アルキル、例えば、非置換C1〜6アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。特定の実施形態において、L1が結合であり、RWが、水素、ハロゲン、または任意選択的に置換されるC1〜6アルキルであり、XがCR5であり、ZがNであり、YがNR4であり、R4が、任意選択的に置換されるカルボシクリルまたは任意選択的に置換されるヘテロシクリルである(このような場合、R4が、環Aと呼ばれることもある)。
ある実施形態において、RWが水素である。
ある実施形態において、RWが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。
ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるC1〜6アルキルである。ある実施形態において、RWが、非置換C1〜6アルキルである。ある実施形態において、RWが、メチル、エチル、プロピル、またはブチルである。ある実施形態において、RWが、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるC2〜6アルケニルである。ある実施形態において、RWがC2〜6アルキニルである。
ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるカルボシクリルである。ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるC3〜6カルボシクリルである。ある実施形態において、RWが、非置換シクロプロピルである。ある実施形態において、RWが、置換シクロプロピルである。ある実施形態において、RWが、非置換シクロブチルである。ある実施形態において、RWが、置換シクロブチルである。ある実施形態において、RWが、非置換シクロペンチルである。ある実施形態において、RWが、置換シクロペンチルである。ある実施形態において、RWが、非置換シクロヘキシルである。ある実施形態において、RWが、置換シクロヘキシルである。ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるシクロペンテニルまたは任意選択的に置換されるシクロヘキセニルである。
ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるヘテロシクリルである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される4〜7員ヘテロシクリル環である。ある実施形態において、RWが、アゼチジニルまたはオキセタニルである。ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるテトラヒドロフラニル、任意選択的に置換されるピロリジニル、任意選択的に置換されるジヒドロピロリル、または任意選択的に置換されるピロリル−2,5−ジオンである。ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるピペリジニル、任意選択的に置換されるテトラヒドロピラニル、任意選択的に置換されるジヒドロピラニル、任意選択的に置換されるジヒドロピリジニル、および任意選択的に置換されるチアニルである。特定の実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるピペリジニルである。ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるピペラジニル、任意選択的に置換されるモルホリニル、任意選択的に置換されるジチアニル、および任意選択的に置換されるジオキサニルである。ある実施形態において、RWが、C6アリール環に縮合される5〜6員ヘテロシクリル基である。ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるインドリニル、任意選択的に置換されるイソインドリニル、任意選択的に置換されるジヒドロベンゾフラニル、任意選択的に置換されるジヒドロベンゾチエニル、または任意選択的に置換されるベンゾオキサゾリノニルである。ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるテトラヒドロキノリニルまたは任意選択的に置換されるテトラヒドロイソキノリニルである。
ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるアリールである。ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるフェニルである。ある実施形態において、RWが、非置換フェニルである。ある実施形態において、RWが、置換フェニルである。ある実施形態において、RWが、一置換フェニルである。ある実施形態において、RWが、二置換フェニルである。ある実施形態において、RWが、三置換フェニルである。ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるナフチルである。ある実施形態において、RWが、非置換ナフチルである。
ある実施形態において、RWが、任意選択的に置換されるヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜10員ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜8員ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜6員ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜6員ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜6員ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜6員ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される8〜10員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される9〜10員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される9員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される9員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される9員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される9員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される10員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される10員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される10員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、RWが、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される10員二環式ヘテロアリールである。
ある実施形態において、RWが、置換または非置換ピロリル、置換または非置換フラニル、置換または非置換チエニル、置換または非置換イミダゾリル、置換または非置換ピラゾリル、置換または非置換オキサゾリル、置換または非置換チアゾリル、置換または非置換イソチアゾリル、置換または非置換トリアゾリル、置換または非置換チアジアゾリル、置換または非置換チアジアゾリル、置換または非置換テトラゾリル、置換または非置換ピリジル、置換または非置換ピリミジル、置換または非置換ピラジニル、置換または非置換ピリダジニル、置換または非置換トリアジニル、置換または非置換インドリル、置換または非置換イソインドリル、置換または非置換インダゾリル、置換または非置換ベンゾトリアゾリル、置換または非置換ベンゾチオフェニル、置換または非置換イソベンゾチオフェニル、置換または非置換ベンゾフラニル、置換または非置換ベンゾイソフラニル、置換または非置換ベンズイミダゾリル、置換または非置換ベンゾオキサゾリル、置換または非置換ベンゾオキサジアゾリル、置換または非置換ベンゾイソオキサゾリル、置換または非置換ベンズチアゾリル、置換または非置換ベンズイソチアゾリル、置換または非置換ベンズチアジアゾリル、置換または非置換インドリジニル、置換または非置換プリニル、置換または非置換ピロロピリジニル、置換または非置換トリアゾロピリジニル、置換または非置換ナフチリジニル、置換または非置換プテリジニル、置換または非置換キノリニル、置換または非置換イソキノリニル、置換または非置換シンノリニル、置換または非置換キノキサリニル、置換または非置換キナゾリニル、または置換または非置換フタラジニルである。
本明細書において一般に記載されるように、RWが、環Aと呼ばれることもあり、ここで、環Aが、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールであり、ただし、L1が結合である場合、RWが、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールでない。したがって、RWが環状部分を表す場合、RWおよび環Aは本明細書において同義的に使用される。さらに、上述されるように、特定の実施形態において、R4が、任意選択的に置換されるカルボシクリルまたは任意選択的に置換されるヘテロシクリル基を包含する場合、環AおよびR4は本明細書において同義的に使用される。
ある実施形態において、環A(RWまたはR4に対応する)が、任意選択的に置換されるカルボシクリルである。ある実施形態において、環Aが、任意選択的に置換されるC3〜6カルボシクリルである。ある実施形態において、環Aが、任意選択的に置換されるC3〜8カルボシクリルである。ある実施形態において、環Aが、任意選択的に置換されるC3カルボシクリル、C4カルボシクリル、C5カルボシクリル、C6カルボシクリル、C7カルボシクリル、またはC8カルボシクリルである。ある実施形態において、環Aが、非置換シクロプロピルである。ある実施形態において、環Aが、置換シクロプロピルである。ある実施形態において、環Aが、非置換シクロブチルである。ある実施形態において、環Aが、置換シクロブチルである。ある実施形態において、環Aが、非置換シクロペンチルである。ある実施形態において、環Aが、置換シクロペンチルである。ある実施形態において、環Aが、非置換シクロヘキシルである。ある実施形態において、環Aが、置換シクロヘキシルである。ある実施形態において、環Aが、任意選択的に置換されるシクロペンテニルまたは任意選択的に置換されるシクロヘキセニルである。
ある実施形態において、環A(RWまたはR4に対応する)が、任意選択的に置換される二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、環Aが、縮合二環式カルボシクリルであり、例えば、環Aが、縮合された任意選択的に置換されるC3〜10カルボシクリル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリール環を含む任意選択的に置換されるC3〜10カルボシクリル基である。特定の実施形態において、環Aが、架橋二環式カルボシクリル、例えば、1、2、3、4、または5個の直鎖状原子を含む基によって架橋される任意選択的に置換されるC3〜10カルボシクリル基である。特定の実施形態において、環Aが、スピロ縮合二環式カルボシクリル、例えば、スピロ縮合された任意選択的に置換されるC3〜10カルボシクリル環を含む任意選択的に置換されるC3〜10カルボシクリル基である。
ある実施形態において、環A(RWまたはR4に対応する)が、任意選択的に置換されるヘテロシクリルである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される4〜7員ヘテロシクリル環である。ある実施形態において、環Aが、アゼチジニルまたはオキセタニルである。ある実施形態において、環Aが、任意選択的に置換されるテトラヒドロフラニル、任意選択的に置換されるピロリジニル、任意選択的に置換されるジヒドロピロリル、または任意選択的に置換されるピロリル−2,5−ジオンである。ある実施形態において、環Aが、任意選択的に置換されるピペリジニル、任意選択的に置換されるテトラヒドロピラニル、任意選択的に置換されるジヒドロピラニル、任意選択的に置換されるジヒドロピリジニル、および任意選択的に置換されるチアニルである。特定の実施形態において、環Aが、任意選択的に置換されるピペリジニルである。ある実施形態において、環Aが、任意選択的に置換されるピペラジニル、任意選択的に置換されるモルホリニル、任意選択的に置換されるジチアニル、および任意選択的に置換されるジオキサニルである。ある実施形態において、環Aが、C6アリール環に縮合される5〜6員ヘテロシクリル基である。ある実施形態において、環Aが、任意選択的に置換されるインドリニル、任意選択的に置換されるイソインドリニル、任意選択的に置換されるジヒドロベンゾフラニル、任意選択的に置換されるジヒドロベンゾチエニル、または任意選択的に置換されるベンゾオキサゾリノニルである。ある実施形態において、環Aが、任意選択的に置換されるテトラヒドロキノリニルまたは任意選択的に置換されるテトラヒドロイソキノリニルである。
ある実施形態において、環A(RWまたはR4に対応する)が、任意選択的に置換される二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Aが、縮合二環式ヘテロシクリルであり、例えば、環Aが、縮合された任意選択的に置換されるC3〜10カルボシクリル、任意選択的に置換される3〜10員ヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリール環を含む任意選択的に置換される3〜10員ヘテロシクリル基である。特定の実施形態において、環Aが、架橋二環式ヘテロシクリル、例えば、1、2、3、4、または5個の直鎖状原子を含む基によって架橋される任意選択的に置換される3〜10員ヘテロシクリル基である。特定の実施形態において、環Aが、スピロ縮合二環式ヘテロシクリル、例えば、スピロ縮合された任意選択的に置換されるC3〜10カルボシクリル環または任意選択的に置換される3〜10員ヘテロシクリル環を含む任意選択的に置換される3〜10員ヘテロシクリル基である。
ある実施形態において、環A(RWに対応する)が、任意選択的に置換されるアリールである。ある実施形態において、環Aが、任意選択的に置換されるフェニルである。ある実施形態において、環Aが、非置換フェニルである。ある実施形態において、環Aが、置換フェニルである。ある実施形態において、環Aが、一置換フェニルである。ある実施形態において、環Aが、二置換フェニルである。ある実施形態において、環Aが、三置換フェニルである。ある実施形態において、環Aが、任意選択的に置換されるナフチルである。ある実施形態において、環Aが、非置換ナフチルである。
ある実施形態において、環A(RWに対応する)が、任意選択的に置換されるヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜10員ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜8員ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜6員ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜6員ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜6員ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜6員ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される8〜10員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される9〜10員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される9員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される9員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される9員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される9員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される10員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される10員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される10員二環式ヘテロアリールである。ある実施形態において、環Aが、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される10員二環式ヘテロアリールである。
ある実施形態において、環A(RWに対応する)が、置換または非置換ピロリル、置換または非置換フラニル、置換または非置換チエニル、置換または非置換イミダゾリル、置換または非置換ピラゾリル、置換または非置換オキサゾリル、置換または非置換チアゾリル、置換または非置換イソチアゾリル、置換または非置換トリアゾリル、置換または非置換チアジアゾリル、置換または非置換チアジアゾリル、置換または非置換テトラゾリル、置換または非置換ピリジル、置換または非置換ピリミジル、置換または非置換ピラジニル、置換または非置換ピリダジニル、置換または非置換トリアジニル、置換または非置換インドリル、置換または非置換イソインドリル、置換または非置換インダゾリル、置換または非置換ベンゾトリアゾリル、置換または非置換ベンゾチオフェニル、置換または非置換イソベンゾチオフェニル、置換または非置換ベンゾフラニル、置換または非置換ベンゾイソフラニル、置換または非置換ベンズイミダゾリル、置換または非置換ベンゾオキサゾリル、置換または非置換ベンゾオキサジアゾリル、置換または非置換ベンゾイソオキサゾリル、置換または非置換ベンズチアゾリル、置換または非置換ベンズイソチアゾリル、置換または非置換ベンズチアジアゾリル、置換または非置換インドリジニル、置換または非置換プリニル、置換または非置換ピロロピリジニル、置換または非置換トリアゾロピリジニル、置換または非置換ナフチリジニル、置換または非置換プテリジニル、置換または非置換キノリニル、置換または非置換イソキノリニル、置換または非置換シンノリニル、置換または非置換キノキサリニル、置換または非置換キナゾリニル、または置換または非置換フタラジニルである。
特定の実施形態において、R
W(または環A)が、式(q−1):
のものである。
特定の実施形態において、R
W(または環A)が、式(q−2):
のものである。
特定の実施形態において、R
W(または環A)が、式(q−3):
のものである。
特定の実施形態において、R
W(または環A)が、式(q−4):
のものである。
本明細書において使用される際、原子価が許容される場合、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9の各例が、独立して、O、S、N、NRN、C、またはCRCであってもよく、ここで、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9の少なくとも1つが、O、S、N、NRNであり、ここで:
RCの各例が、独立して、水素、ハロ、−CN、−NO2、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるヘテロアリール、−ORA、−N(RB)2、−SRA、−C(=O)RA、−C(O)ORA、−C(O)SRA、−C(O)N(RB)2、−C(O)N(RB)N(RB)2、−OC(O)RA、−OC(O)N(RB)2、−NRBC(O)RA、−NRBC(O)N(RB)2、−NRBC(O)N(RB)N(RB)2、−NRBC(O)ORA、−SC(O)RA、−C(=NRB)RA、−C(=NNRB)RA、−C(=NORA)RA、−C(=NRB)N(RB)2、−NRBC(=NRB)RB、−C(=S)RA、−C(=S)N(RB)2、−NRBC(=S)RA、−S(O)RA、−OS(O)2RA、−SO2RA、−NRBSO2RA、または−SO2N(RB)2からなる群から選択され;
RNの各例が、独立して、水素、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、−C(=O)RA、−C(=O)ORA、−C(=O)SRA、−C(=O)N(RB)2、−C(=NRB)RA、−C(=NNRB)RA、−C(=NORA)RA、−C(=NRB)N(RB)2、−C(=S)RA、−C(=S)N(RB)2、−S(=O)RA、−SO2RA、−SO2N(RB)2、および窒素保護基からなる群から選択される。
特定の実施形態において、V1が、O、S、NまたはNRNである。特定の実施形態において、V1が、NまたはNRNである。特定の実施形態において、V1がOである。特定の実施形態において、V1がSである。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの1つのみが、O、S、N、およびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの1つのみが、NおよびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの1つのみがOである。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの1つのみがSである。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの2つのみがそれぞれ、独立して、O、S、N、およびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの2つのみがそれぞれ、独立して、NおよびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの2つのみがそれぞれ、独立して、O、NおよびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの2つのみがそれぞれ、独立して、S、NおよびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの3つのみがそれぞれ、独立して、O、S、N、およびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの3つのみがそれぞれ、独立して、NおよびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの3つのみがそれぞれ、独立して、O、NおよびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの3つのみがそれぞれ、独立して、S、NおよびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの4つのみがそれぞれ、独立して、O、S、N、およびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの4つのみがそれぞれ、独立して、NおよびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの4つのみがそれぞれ、独立して、O、NおよびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの4つのみがそれぞれ、独立して、S、NおよびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの5つのみがそれぞれ、独立して、O、S、N、およびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、およびV9のうちの5つのみがそれぞれ、独立して、NおよびNRNからなる群から選択される。
特定の実施形態において、R
W(または環A)が、任意選択的に置換される5員ヘテロアリール環である。特定の実施形態において、R
W(または環A)が、式(q−5):
のものである。
本明細書において使用される際、原子価が許容される場合、V10、V11、V12、V13、およびV14の各例が、独立して、O、S、N、NRN、C、またはCRCであってもよく、ここで、RNおよびRCが、本明細書において定義されるとおりであり、V10、V11、V12、V13、およびV14の少なくとも1つが、O、S、N、またはNRNである。特定の実施形態において、V10、V11、V12、V13、およびV14のうちの1つのみが、O、S、N、およびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V10、V11、V12、V13、およびV14のうちの2つのみが、O、S、N、およびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V10、V11、V12、V13、およびV14のうちの3つのみが、O、S、N、およびNRNからなる群から選択される。特定の実施形態において、V10、V11、V12、V13、およびV14のうちの4つのみが、O、S、N、およびNRNからなる群から選択される。
特定の実施形態において、R
W(または環A)が、任意選択的に置換される6員ヘテロアリール環である。特定の実施形態において、R
W(または環A)が、式(q−6):
のものである。
式(q−6)の化合物において、V15、V16、V17、V18、V19、およびV20がそれぞれ、独立して、NまたはCRCからなる群から選択され、ここで、V15、V16、V17、V18、V19、およびV20の少なくとも1つがNである。特定の実施形態において、V15、V16、V17、V18、V19、およびV20のうちの1つのみがNである。特定の実施形態において、V15、V16、V17、V18、V19、およびV20のうちの2つのみがNである。特定の実施形態において、V15、V16、V17、V18、V19、およびV20のうちの3つのみがNである。
特定の実施形態において、環A(RWまたはR4に対応する)が、任意選択的に置換されるカルボシクリルまたは任意選択的に置換されるヘテロシクリル、例えば、任意選択的に置換されるC6カルボシクリル、任意選択的に置換される6員ヘテロシクリル、スピロ縮合された任意選択的に置換されるC3〜10カルボシクリル環もしくは任意選択的に置換される3〜10員ヘテロシクリル環を含む任意選択的に置換されるC6カルボシクリル基、またはスピロ縮合された任意選択的に置換されるC3〜10カルボシクリル環もしくは任意選択的に置換される3〜10員ヘテロシクリル環を含む任意選択的に置換される6員ヘテロシクリル基である。さらに、特定の実施形態において、L1が結合であり、RWが、水素、ハロゲン、または任意選択的に置換されるC1〜6アルキルであり、XがCR5であり、ZがNであり、YがNR4であり、R4が、任意選択的に置換されるカルボシクリルまたは任意選択的に置換されるヘテロシクリル、例えば、任意選択的に置換されるC6カルボシクリル、任意選択的に置換される6員ヘテロシクリル、スピロ縮合された任意選択的に置換されるC3〜10カルボシクリル環もしくは任意選択的に置換される3〜10員ヘテロシクリル環を含む任意選択的に置換されるC6カルボシクリル基、またはスピロ縮合された任意選択的に置換されるC3〜10カルボシクリル環もしくは任意選択的に置換される3〜10員ヘテロシクリル環を含む任意選択的に置換される6員ヘテロシクリル基である。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−7)〜(q−17):
のものであり、
式中、
原子価が許容される場合、V
21、V
22、V
23、およびV
24がそれぞれ、独立して、O、S、NR
N、C=O、またはC(R
C)
2であり、ただし、V
21、V
22、V
23、およびV
24のうちの2つ以下が、ヘテロ原子O、S、およびNR
Nであり、あるいは、互いに隣接する、V
21、V
22、V
23、およびV
24のうちの1つおよびV
21、V
22、V
23、およびV
24のうちのもう1つが、結合して、N=C(R
C)またはC(R
C)=C(R
C)基を形成し、ただし、このように形成される環が、芳香環でなく;
R
Cの各例が、独立して、水素、ハロ、−CN、−NO
2、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるヘテロアリール、−OR
A、−N(R
B)
2、−SR
A、−C(=O)R
A、−C(O)OR
A、−C(O)SR
A、−C(O)N(R
B)
2、−C(O)N(R
B)N(R
B)
2、−OC(O)R
A、−OC(O)N(R
B)
2、−NR
BC(O)R
A、−NR
BC(O)N(R
B)
2、−NR
BC(O)N(R
B)N(R
B)
2、−NR
BC(O)OR
A、−SC(O)R
A、−C(=NR
B)R
A、−C(=NNR
B)R
A、−C(=NOR
A)R
A、−C(=NR
B)N(R
B)
2、−NR
BC(=NR
B)R
B、−C(=S)R
A、−C(=S)N(R
B)
2、−NR
BC(=S)R
A、−S(O)R
A、−OS(O)
2R
A、−SO
2R
A、−NR
BSO
2R
A、または−SO
2N(R
B)
2であり;
R
Nの各例が、独立して、水素、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、−C(=O)R
A、−C(=O)OR
A、−C(=O)SR
A、−C(=O)N(R
B)
2、−C(=NR
B)R
A、−C(=NNR
B)R
A、−C(=NOR
A)R
A、−C(=NR
B)N(R
B)
2、−C(=S)R
A、−C(=S)N(R
B)
2、−S(=O)R
A、−SO
2R
A、−SO
2N(R
B)
2、または窒素保護基であり、または2つのR
N基が、結合して、任意選択的に置換される複素環を形成し、または1つのR
N基および1つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換される複素環を形成し;
R
Fの各例が、独立して、水素またはハロであり;
R
Dの各例が、独立して、水素、ハロ、−CN、−NO
2、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるヘテロアリール、−OR
A、−N(R
B)
2、−SR
A、−C(=O)R
A、−C(O)OR
A、−C(O)SR
A、−C(O)N(R
B)
2、−C(O)N(R
B)N(R
B)
2、−OC(O)R
A、−OC(O)N(R
B)
2、−NR
BC(O)R
A、−NR
BC(O)N(R
B)
2、−NR
BC(O)N(R
B)N(R
B)
2、−NR
BC(O)OR
A、−SC(O)R
A、−C(=NR
B)R
A、−C(=NNR
B)R
A、−C(=NOR
A)R
A、−C(=NR
B)N(R
B)
2、−NR
BC(=NR
B)R
B、−C(=S)R
A、−C(=S)N(R
B)
2、−NR
BC(=S)R
A、−S(O)R
A、−OS(O)
2R
A、−SO
2R
A、−NR
BSO
2R
A、または−SO
2N(R
B)
2であり;または2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環または任意選択的に置換される複素環を形成する。
特定の実施形態において、V21、V22、V23、およびV24の各例がC(RC)2である。特定の実施形態において、V21、V22、V23、およびV24の1つの例がOである。特定の実施形態において、V21、V22、V23、およびV24の1つの例がSである。特定の実施形態において、V21、V22、V23、およびV24の1つの例がNRNである。特定の実施形態において、V21、V22、V23、およびV24のうちの1つのみが、O、S、およびNRNから選択されるヘテロ原子である。特定の実施形態において、V21、V22、V23、およびV24のうちの2つが、O、S、およびNRNから選択されるヘテロ原子である。
特定の実施形態において、V
21が、O、S、およびNR
Nから選択されるヘテロ原子である。特定の実施形態において、V
21がOである。特定の実施形態において、V
21がNR
Nである。例えば、V
21が、OまたはNR
Nである特定の実施形態において、式:
の環A(R
WまたはR
4)基が提供される。
特定の実施形態において、V
22が、O、S、およびNR
Nから選択されるヘテロ原子である。特定の実施形態において、V
22がOである。特定の実施形態において、V
22がNR
Nである。例えば、V
22が、OまたはNR
Nである特定の実施形態において、式:
の環A(R
WまたはR
4)基が提供される。
特定の実施形態において、V
23が、O、S、およびNR
Nから選択されるヘテロ原子である。特定の実施形態において、V
23がOである。特定の実施形態において、V
23がNR
Nである。例えば、V
23が、OまたはNR
Nである特定の実施形態において、式:
の環A(R
WまたはR
4)基が提供される。
特定の実施形態において、V
24が、O、S、およびNR
Nから選択されるヘテロ原子である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24がNR
Nである。例えば、V
24が、OまたはNR
Nである特定の実施形態において、式:
の環A(R
WまたはR
4)基が提供される。
特定の実施形態において、RDの少なくとも1つの例、例えば、(q−10)の場合は各例;(q−7)、(q−9)、(q−12)、(q−13)、(q−14)、(q−15)、(q−16)、および(q−17)の場合は1または2つの例;および(q−8)の場合は1、2、3、または4つの例が水素である。しかしながら、特定の実施形態において、RDの少なくとも1つの例、例えば、(q−10)の場合は各例;(q−7)、(q−9)、(q−12)、(q−13)、(q−14)、(q−15)、(q−16)、および(q−17)の場合は1または2つの例;および(q−8)の場合は1、2、3、または4つの例が非水素基である。例えば、特定の実施形態において、RDの各例が非水素基である。
特定の実施形態において、2つのRD基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環、例えば、任意選択的に置換されるC3〜6炭素環を形成する。特定の実施形態において、2つのRD基が、結合して、任意選択的に置換されるC3炭素環、任意選択的に置換されるC4炭素環、任意選択的に置換されるC5炭素環、または任意選択的に置換されるC6炭素環を形成する。特定の実施形態において、RD基が、結合して、非置換炭素環を形成する。しかしながら、特定の実施形態において、RD基が、結合して、例えば、1つまたは複数のアルキル基で置換される置換炭素環を形成する。
特定の実施形態において、2つのRD基が、結合して、任意選択的に置換される複素環、例えば、酸素、窒素、または硫黄から選択される1または2個のヘテロ原子を含む任意選択的に置換される3〜6員複素環を形成する。特定の実施形態において、2つのRD基が、結合して、任意選択的に置換される3員複素環、任意選択的に置換される4員複素環、任意選択的に置換される5員複素環、または任意選択的に置換される6員複素環を形成する。特定の実施形態において、RD基が、結合して、非置換複素環を形成する。しかしながら、特定の実施形態において、RD基が、結合して、例えば、1つまたは複数のアルキル基で置換される置換複素環を形成する。
特定の実施形態において、2つのRN基が、結合して、任意選択的に置換される複素環、例えば、任意選択的に置換される3〜6員複素環を形成する。特定の実施形態において、2つのRN基が、結合して、任意選択的に置換される5員複素環、または任意選択的に置換される6員複素環を形成する。特定の実施形態において、RN基が、結合して、非置換複素環を形成する。しかしながら、特定の実施形態において、RN基が、結合して、例えば、1つまたは複数のアルキル基で置換される置換複素環を形成する。
特定の実施形態において、1つのRN基および1つのRD基(例えば、ここで、RN基が結合されるN原子およびRD基が、同じ炭素原子に結合する)が、結合して、任意選択的に置換される複素環、例えば、任意選択的に置換される3〜6員複素環を形成する。特定の実施形態において、1つのRN基および1つのRD基が、結合して、任意選択的に置換される5員複素環、または任意選択的に置換される6員複素環を形成する。特定の実施形態において、1つのRN基および1つのRD基が、結合して、非置換複素環を形成する。しかしながら、特定の実施形態において、1つのRN基および1つのRD基が、結合して、例えば、1つまたは複数のアルキル基で置換される置換複素環を形成する。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−18)〜(q−31):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、およびR
Dが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−32)〜(q−45):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−46)〜(q−49):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、R
A、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−50)〜(q−57):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−58)〜(q−72):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、R
A、R
D、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−73)および(q−76)〜(q−79):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、R
A、R
D、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−74)、(q−75)および(q−80)〜(q−87):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、R
A、R
D、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−88)〜(q−102):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、R
D、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−103)〜(q−117):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、R
D、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−7a)〜(q−17a):
(式中、R
D、R
N、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−18a)〜(q−31a):
(式中、R
Dが本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−32a)〜(q−45a):
(式中、R
Fが本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−46a)〜(q−49a):
(式中、R
AおよびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−50a)〜(q−57a):
(式中、R
Fが本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−58a)〜(q−72a):
(式中、R
A、R
D、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、R
W(または環A)またはR
4(上に列挙される例に提供される)が、式(q−73a)、および(q−76a)〜(q−79a):
(式中、R
A、R
D、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−74a)、(q−75a)および(q−80a)〜(q−87a):
(式中、R
A、R
D、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−88a)〜(q−102a):
(式中、R
D、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、環A(R
WまたはR
4)が、式(q−103a)〜(q−117a):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、R
D、およびR
Fが、本明細書において定義される)のものである。
例えば、2つのR
D基が、結合して、C
5〜6員炭素環、または5〜6員複素環を形成する特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−1)および(r−2):
のものであり、式(q−9)は、式(r−3)および(r−4):
のものであり、
式中、
V
21、V
22、V
23、およびV
24が、本明細書において定義されるとおりであり;
原子価が許容される場合、V
26、V
27、V
28、V
29、およびV
30がそれぞれ、独立して、O、S、NR
Na、C=O、またはC(R
E)
2であり、ただし、V
26、V
27、V
28、V
29、およびV
30のうちの2つ以下が、ヘテロ原子O、S、およびNR
Naであり;あるいは、互いに隣接する、V
26、V
27、V
28、V
29、およびV
30のうちの1つおよびV
26、V
27、V
28、V
29、およびV
30のうちのもう1つが、結合して、N=C(R
E)またはC(R
E)=C(R
E)基を形成し;
R
Eの各例が、独立して、水素、ハロ、−CN、−NO
2、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるヘテロアリール、−OR
A、−N(R
B)
2、−SR
A、−C(=O)R
A、−C(O)OR
A、−C(O)SR
A、−C(O)N(R
B)
2、−C(O)N(R
B)N(R
B)
2、−OC(O)R
A、−OC(O)N(R
B)
2、−NR
BC(O)R
A、−NR
BC(O)N(R
B)
2、−NR
BC(O)N(R
B)N(R
B)
2、−NR
BC(O)OR
A、−SC(O)R
A、−C(=NR
B)R
A、−C(=NNR
B)R
A、−C(=NOR
A)R
A、−C(=NR
B)N(R
B)
2、−NR
BC(=NR
B)R
B、−C(=S)R
A、−C(=S)N(R
B)
2、−NR
BC(=S)R
A、−S(O)R
A、−OS(O)
2R
A、−SO
2R
A、−NR
BSO
2R
A、または−SO
2N(R
B)
2であり;または2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環または任意選択的に置換される複素環を形成し;
R
Naの各例が、独立して、水素、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、−C(=O)R
A、−C(=O)OR
A、−C(=O)SR
A、−C(=O)N(R
B)
2、−C(=NR
B)R
A、−C(=NNR
B)R
A、−C(=NOR
A)R
A、−C(=NR
B)N(R
B)
2、−C(=S)R
A、−C(=S)N(R
B)
2、−S(=O)R
A、−SO
2R
A、−SO
2N(R
B)
2、または窒素保護基である。
特定の実施形態において、式(q−7)または(q−9)は、式(r−5)〜(r−24):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、V
29、V
30、およびR
Naが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)または(q−9)は、式(r−25)〜(r−44):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、V
29、V
30、およびR
Naが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)または(q−9)は、式(r−45)〜(r−68):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、V
29、V
30、R
Na、およびR
Aが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)または(q−9)は、式(r−69)〜(r−76):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、V
29、V
30、およびR
Naが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)または(q−9)は、式(r−77)〜(r−99):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、R
E、およびR
Naが、本明細書において定義され、zが、0、1、2、3、または4である)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)または(q−9)は、式(r−100)〜(r−119):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、R
E、およびR
Naが、本明細書において定義され、zが、0、1、2、3、または4である)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−120)〜(r−143):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、R
A、R
E、およびR
Naが、本明細書において定義され、zが、0、1、2、3、または4である)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−144)〜(r−147):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、およびR
Eが、本明細書において定義され、zが、0、1、2、3、または4である)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−148)〜(r−161):
(式中、R
Eが本明細書において定義され、zが、0、1、2、3、または4である)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−162)〜(r−173):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、およびR
Eが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−174)〜(r−185):
(式中、R
Eが本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−186)〜(r−193):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、およびR
Eが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−194)〜(r−213):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、およびR
Eが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−214)〜(r−217):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、z、およびR
Eが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−218)〜(r−227):
のものであり、
式中、V
21、V
22、V
23、V
24、z、およびR
Eが、本明細書において定義され;
R
Gの各例が、独立して、水素、ハロ、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、または任意選択的に置換されるカルボシクリルであり;または2つのR
G基が、一緒になって、任意選択的に置換される炭素環を形成することができ;
R
Hが、水素、ハロ、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、または任意選択的に置換されるヘテロアリールである。
特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−228)〜(r−230):
のものであり、
式中、V
21、V
22、V
23、V
24、R
E、およびR
Gが、本明細書において定義され;
zが、0、1、2、3、または4であり;
Aの各例が、独立して、NまたはCR
Haであり、ただし、Aの2つ以下の例が、Nであることができ;
R
Haの各例が、独立して、水素、ハロ、−CN、−NO
2、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるヘテロアリール、−OR
A、−N(R
B)
2、−SR
A、−C(=O)R
A、−C(O)OR
A、−C(O)SR
A、−C(O)N(R
B)
2、−C(O)N(R
B)N(R
B)
2、−OC(O)R
A、−OC(O)N(R
B)
2、−NR
BC(O)R
A、−NR
BC(O)N(R
B)
2、−NR
BC(O)N(R
B)N(R
B)
2、−NR
BC(O)OR
A、−SC(O)R
A、−C(=NR
B)R
A、−C(=NNR
B)R
A、−C(=NOR
A)R
A、−C(=NR
B)N(R
B)
2、−NR
BC(=NR
B)R
B、−C(=S)R
A、−C(=S)N(R
B)
2、−NR
BC(=S)R
A、−S(O)R
A、−OS(O)
2R
A、−SO
2R
A、−NR
BSO
2R
A、または−SO
2N(R
B)
2である。
特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−231)〜(r−233):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、z、R
E、R
G、およびR
Haが、本明細書において定義される)のものである。
特定の実施形態において、式(q−7)は、式(r−234)〜(r−236):
(式中、V
21、V
22、V
23、V
24、z、R
E、R
G、およびR
Haが、本明細書において定義される)のものである。
ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるカルボシクリルである。ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるC3〜6カルボシクリルである。ある実施形態において、−L1−RWが、非置換シクロプロピルである。ある実施形態において、−L1−RWが、置換シクロプロピルである。ある実施形態において、−L1−RWが、非置換シクロブチルである。ある実施形態において、−L1−RWが、置換シクロブチルである。ある実施形態において、−L1−RWが、非置換シクロペンチルである。ある実施形態において、−L1−RWが、置換シクロペンチルである。ある実施形態において、−L1−RWが、非置換シクロヘキシルである。ある実施形態において、−L1−RWが、置換シクロヘキシルである。ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるシクロペンテニルまたは任意選択的に置換されるシクロヘキセニルである。
ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるヘテロシクリルである。ある実施形態において、−L1−RWが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される4〜7員ヘテロシクリル環である。ある実施形態において、−L1−RWが、アゼチジニルまたはオキセタニルである。ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるテトラヒドロフラニル、任意選択的に置換されるピロリジニル、任意選択的に置換されるジヒドロピロリル、または任意選択的に置換されるピロリル−2,5−ジオンである。ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるピペリジニル、任意選択的に置換されるテトラヒドロピラニル、任意選択的に置換されるジヒドロピラニル、任意選択的に置換されるジヒドロピリジニル、および任意選択的に置換されるチアニルである。特定の実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるピペリジニルである。ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるピペラジニル、任意選択的に置換されるモルホリニル、任意選択的に置換されるジチアニル、および任意選択的に置換されるジオキサニルである。ある実施形態において、−L1−RWが、C6アリール環に縮合される5〜6員ヘテロシクリル基である。ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるインドリニル、任意選択的に置換されるイソインドリニル、任意選択的に置換されるジヒドロベンゾフラニル、任意選択的に置換されるジヒドロベンゾチエニル、または任意選択的に置換されるベンゾオキサゾリノニルである。ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるテトラヒドロキノリニルまたは任意選択的に置換されるテトラヒドロイソキノリニルである。
ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるアルキルである。ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるアルケニルである。ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるアルキニルである。ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるC1〜6アルキルである。ある実施形態において、−L1−RWが、非置換C1〜6アルキルである。ある実施形態において、−L1−RWが、メチル、エチル、プロピル、またはブチルである。ある実施形態において、−L1−RWが、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。ある実施形態において、−L1−RWが、任意選択的に置換されるC2〜6アルケニルである。ある実施形態において、−L1−RWが、C2〜6アルキニルである。
上に一般に定義されるように、R3が、水素、C1〜4アルキル、またはC3〜4シクロアルキルである。特定の実施形態において、R3が水素である。特定の実施形態において、R3がC1〜4アルキルである。特定の実施形態において、R3がメチルである。特定の実施形態において、R3がエチルである。特定の実施形態において、R3が、プロピルまたはブチルである。特定の実施形態において、R3がシクロプロピルである。特定の実施形態において、R3がシクロブチルである。
上に一般に定義されるように、R4が、水素、任意選択的に置換されるC1〜6アルキル、任意選択的に置換されるC2〜6アルケニル、任意選択的に置換されるC2〜6アルキニル、任意選択的に置換されるC3〜7シクロアルキル、任意選択的に置換される4〜7員ヘテロシクリル;または任意選択的に置換されるC1〜4アルキル−Cyであり、ここで、Cyが、任意選択的に置換されるC3〜7シクロアルキル、任意選択的に置換される4〜7員ヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールである。あるいは、上記および本明細書において定義されるように、L1が結合であり、RWが水素である場合、XがCR5であり、ZがNであり、YがNR4である場合、R4が、任意選択的に置換されるカルボシクリルまたは任意選択的に置換されるヘテロシクリルである。
特定の実施形態において、R4が水素である。特定の実施形態において、R4が、任意選択的に置換されるC1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R4が、非置換C1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R4が、メチル、エチル、またはイソプロピルである。特定の実施形態において、R4が、置換C1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R4がメトキシエチルである。特定の実施形態において、R4が、ヒドロキシエチルまたはプロパン−1,2−ジオールである。特定の実施形態において、R4が、任意選択的に置換されるC3〜7シクロアルキルである。特定の実施形態において、R4が、非置換C3〜7シクロアルキルである。特定の実施形態において、R4が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。特定の実施形態において、R4が、任意選択的に置換される4〜7員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、R4が、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される4〜7員ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、R4が、オキセタン、テトラヒドロフラン、またはテトラヒドロピランである。
特定の実施形態において、R
4が、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキル−Cyであり、ここで、Cyが、任意選択的に置換されるC
3〜7シクロアルキル、任意選択的に置換される4〜7員ヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールである。ある実施形態において、Cyが、任意選択的に置換されるC
3〜7シクロアルキルである。ある実施形態において、Cyが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される4〜7員ヘテロシクリルである。ある実施形態において、Cyが、オキセタン、テトラヒドロフラン、またはテトラヒドロピランである。ある実施形態において、Cyが、任意選択的に置換されるアリールである。ある実施形態において、Cyが、任意選択的に置換されるフェニルである。ある実施形態において、Cyが、非置換フェニルである。ある実施形態において、Cyが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換されるヘテロアリールである。ある実施形態において、Cyが、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する任意選択的に置換される5〜6員ヘテロアリールである。ある実施形態において、Cyがピリジルである。ある実施形態において、R
4が、
である。ある実施形態において、R
4が、
である。ある実施形態において、R
4が、
である。
上に一般に定義されるように、R5が、水素、ハロ、−CN、任意選択的に置換されるC1〜4アルキル、または任意選択的に置換されるC3〜4シクロアルキルである。特定の実施形態において、R5が水素である。特定の実施形態において、R5がハロである。特定の実施形態において、R5がクロロである。特定の実施形態において、R5がフルオロである。特定の実施形態において、R5が−CNである。特定の実施形態において、R5が、任意選択的に置換されるC1〜4アルキルである。特定の実施形態において、R5が、非置換C1〜4アルキルである。特定の実施形態において、R5がメチルである。特定の実施形態において、R5がエチルである。特定の実施形態において、R5が、プロピルまたはブチルである。特定の実施形態において、R5が、1つまたは複数のフルオロ基で置換されるC1〜4アルキルである。特定の実施形態において、R5が−CF3である。特定の実施形態において、R5が−CHF2である。特定の実施形態において、R5が、任意選択的に置換されるC3〜4シクロアルキルである。特定の実施形態において、R5が、シクロプロピルまたはシクロブチルである。
上に一般に定義されるように、Rxが、任意選択的に置換されるC1〜4アルキルまたは任意選択的に置換されるC3〜4シクロアルキルである。特定の実施形態において、Rxが、任意選択的に置換されるC1〜4アルキルである。特定の実施形態において、Rxが、非置換C1〜4アルキルである。特定の実施形態において、Rxがメチルである。特定の実施形態において、Rxがエチルである。特定の実施形態において、Rxがイソプロピルである。特定の実施形態において、Rxが、プロピルまたはブチルである。特定の実施形態において、Rxが、置換C1〜4アルキルである。特定の実施形態において、Rxが、ヒドロキシルまたはアルコキシで置換されるC1〜4アルキルである。特定の実施形態において、Rxが、ヒドロキシエチルまたはメトキシエチルである。特定の実施形態において、Rxが、任意選択的に置換されるC3〜4シクロアルキルである。特定の実施形態において、Rxが、非置換C3〜4シクロアルキルである。特定の実施形態において、Rxがシクロプロピルである。特定の実施形態において、Rxがシクロブチルである。
上に一般に定義されるように、各RAが、独立して、水素、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、酸素原子に結合される場合に酸素保護基、および硫黄原子に結合される場合に硫黄保護基からなる群から選択される。ある実施形態において、RAが水素である。ある実施形態において、RAが、任意選択的に置換されるアルキルである。ある実施形態において、RAが、任意選択的に置換されるアルキル−Cyを形成するためにCy基で置換される任意選択的に置換されるアルキルであり、ここで、Cyが、本明細書に記載される。ある実施形態において、RAが、任意選択的に置換されるアルケニルまたは任意選択的に置換されるアルキニルである。ある実施形態において、RAが、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールである。ある実施形態において、RAが、酸素原子に結合される場合に酸素保護基である。ある実施形態において、RAが、酸素保護基でない。ある実施形態において、RAが、硫黄原子に結合される場合に硫黄保護基である。ある実施形態において、RAが、硫黄保護基でない。
上に一般に定義されるように、各RBが、独立して、水素、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、および任意選択的に置換されるヘテロアリール、および窒素保護基からなる群から選択され、または同じ窒素における2つのRB基、またはRB基およびRW基が、それらの介在原子と一緒になって、任意選択的に置換される複素環を形成する。ある実施形態において、RBが水素である。ある実施形態において、RBが、任意選択的に置換されるアルキルである。ある実施形態において、RBが、任意選択的に置換されるアルキル−Cyを形成するためにCy基で任意選択的に置換されるアルキルであり、ここで、Cyが、本明細書に記載される。ある実施形態において、RBが、任意選択的に置換されるアルケニルまたは任意選択的に置換されるアルキニルである。ある実施形態において、RBが、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールである。ある実施形態において、RBが、窒素保護基である。ある実施形態において、RBが、窒素保護基でない。ある実施形態において、2つのRB基が、それらの介在原子と一緒になって、任意選択的に置換される複素環を形成する。ある実施形態において、同じ窒素におけるRB基およびRw基が、それらの介在原子と一緒になって、任意選択的に置換される複素環を形成する。
上に一般に定義されるように、REの各例が、独立して、水素、ハロ、−CN、−NO2、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアルケニル、任意選択的に置換されるアルキニル、任意選択的に置換されるカルボシクリル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクリル、任意選択的に置換されるヘテロアリール、−ORA、−N(RB)2、−SRA、−C(=O)RA、−C(O)ORA、−C(O)SRA、−C(O)N(RB)2、−C(O)N(RB)N(RB)2、−OC(O)RA、−OC(O)N(RB)2、−NRBC(O)RA、−NRBC(O)N(RB)2、−NRBC(O)N(RB)N(RB)2、−NRBC(O)ORA、−SC(O)RA、−C(=NRB)RA、−C(=NNRB)RA、−C(=NORA)RA、−C(=NRB)N(RB)2、−NRBC(=NRB)RB、−C(=S)RA、−C(=S)N(RB)2、−NRBC(=S)RA、−S(O)RA、−OS(O)2RA、−SO2RA、−NRBSO2RA、または−SO2N(RB)2であり;または2つのRE基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環または任意選択的に置換される複素環を形成する。特定の実施形態において、REが水素である。特定の実施形態において、REが水素でない。特定の実施形態において、REがハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード)である。特定の実施形態において、REが、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、REが、任意選択的に置換されるC1〜6アルキルである。特定の実施形態において、REが、非置換C1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、REが、非置換分枝鎖状C3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、REがメチルである。特定の実施形態において、REが、C1〜6ハロアルキル(例えば、−CF3、−CF2H、または−CF2CH3)である。特定の実施形態において、REが−CF3である。特定の実施形態において、REが、アルコキシアルキル(例えば、−CH2ORAまたは−CH2CH2ORA)である。特定の実施形態において、REが、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロプロピル)である。特定の実施形態において、REが、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロプロピル)である。特定の実施形態において、REが、置換フェニルである。特定の実施形態において、REが、非置換フェニルである。特定の実施形態において、REが、任意選択的に置換される複素環(例えば、アゼチジン、オキセタン、フラン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、またはモルホリン)である。特定の実施形態において、REが、非置換複素環(例えば、アゼチジン、オキセタン、フラン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、またはモルホリン)である。特定の実施形態において、REが、任意選択的に置換されるヘテロアリール環(例えば、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリミジン、またはピリジジン(pyridizine))である。特定の実施形態において、REが、非置換ヘテロアリール環(例えば、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリミジン、またはピリジジン)である。特定の実施形態において、REがアルコキシである。特定の実施形態において、REが−ORAであり;RAが、任意選択的に置換されるC1〜6アルキルである。特定の実施形態において、REが−ORAであり;RAが、非置換C1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、またはプロピル)である。特定の実施形態において、2つのRE基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環または任意選択的に置換される複素環を形成する。特定の実施形態において、2つのRE基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのRE基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのRE基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのRE基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。
特定の上述される実施形態の様々な組合せが本明細書においてさらに考えられる。
例えば、特定の実施形態において、式XII−a1〜XII−a5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、およびR
xが、本明細書において定義され;環Aが、式(q−7)〜(q−117)、(q−7a)〜(q−117a)、または(r−1)〜(r−236)のいずれかである。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(q−7)のものである場合、式XII−b1〜XII−b5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、R
Dが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
22およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
22がOである。特定の実施形態において、V
22が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例が水素である。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例がハロ(例えば、フルオロ、クロロ、またはブロモ)である。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキルである。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例が、非置換分枝鎖状C
3〜4アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチル)である。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例が、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例が、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキルである。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例が、分枝鎖状C
3〜4アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチル)である。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例がメチルである。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例がエチルである。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例がイソプロピルである。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例がイソブチルである。特定の実施形態において、R
Dの両方の例が、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキルである。特定の実施形態において、R
Dの両方の例がメチルである。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの1つの例が−OR
Aである。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるアルコキシアルキル(例えば、−CH
2OR
A、−CH
2CH
2OR
A、または−CH
2CH
2CH
2OR
A)である。特定の実施形態において、R
Dの両方の例が、任意選択的に置換されるアルコキシアルキル(例えば、−CH
2OR
A、−CH
2CH
2OR
A、または−CH
2CH
2CH
2OR
A)である。特定の実施形態において、2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環または任意選択的に置換される複素環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロペンタンを形成する。特定の実施形態において、2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロヘキサンを形成する。特定の実施形態において、2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換されるフランを形成する。特定の実施形態において、2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換されるピランを形成する。特定の実施形態において、2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換されるピロリジノンを形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(q−9)のものである場合、式XII−c1〜XII−c5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、R
Dが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21およびV
22の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
22がOである。特定の実施形態において、V
22が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
21がOである。特定の実施形態において、V
21が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例が水素である。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例がハロ(例えば、フルオロ、クロロ、またはブロモ)である。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキルである。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例が、非置換分枝鎖状C
3〜4アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチル)である。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例が、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例が、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキルである。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例が、分枝鎖状C
3〜4アルキル(例えば、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチル)である。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例がメチルである。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例がエチルである。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例がイソプロピルである。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの第2の例がイソブチルである。特定の実施形態において、R
Dの両方の例が、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキルである。特定の実施形態において、R
Dの両方の例がメチルである。特定の実施形態において、R
Dの1つの例が水素であり;R
Dの1つの例が−OR
Aである。特定の実施形態において、R
Dの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるアルコキシアルキル(例えば、−CH
2OR
A、−CH
2CH
2OR
A、または−CH
2CH
2CH
2OR
A)である。特定の実施形態において、R
Dの両方の例が、任意選択的に置換されるアルコキシアルキル(例えば、−CH
2OR
A、−CH
2CH
2OR
A、または−CH
2CH
2CH
2OR
A)である。特定の実施形態において、2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環または任意選択的に置換される複素環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロペンタンを形成する。特定の実施形態において、2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロヘキサンを形成する。特定の実施形態において、2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換されるフランを形成する。特定の実施形態において、2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換されるピランを形成する。特定の実施形態において、2つのR
D基が、結合して、任意選択的に置換されるピロリジノンを形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(q−46)または(q−47)のものである場合、式XII−d1〜XII−d5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、R
A、およびR
Fが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
22およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
22がOである。特定の実施形態において、V
22が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、R
Fの少なくとも2つの例が水素である。特定の実施形態において、R
Fの4つ全ての例が水素である。特定の実施形態において、R
Aの各例が、独立して、水素である。特定の実施形態において、R
Aの両方の例が水素である。特定の実施形態において、R
Aのいずれの例も水素でない。特定の実施形態において、R
Aの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Aの両方の例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Aの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキルである。特定の実施形態において、R
Aの両方の例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜4アルキルである。特定の実施形態において、R
Aの少なくとも1つの例が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
Aの両方の例が、独立して、非置換アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
Aの少なくとも1つの例がメチルである。特定の実施形態において、R
Aの両方の例がメチルである。特定の実施形態において、R
Aの少なくとも1つの例がエチルである。特定の実施形態において、R
Aの両方の例がエチルである。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(q−58)のものである場合、式XII−e1〜XII−e5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、R
A、およびR
Dが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
22およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
22がOである。特定の実施形態において、V
22が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、R
Dが水素である。特定の実施形態において、R
Aが水素である。特定の実施形態において、R
Aが水素でない。特定の実施形態において、R
Aが、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Aが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Aが、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Aが、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Aがメチルである。特定の実施形態において、R
Aがエチルである。特定の実施形態において、R
Aが3−ペンチルである。特定の実施形態において、R
Dが水素であり;R
Aがメチルである。特定の実施形態において、R
Dが水素であり;R
Aがエチルである。特定の実施形態において、R
Dが水素であり;R
Aが3−ペンチルである。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(q−59)のものである場合、式XII−f1〜XII−f5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、R
A、R
D、およびR
Fが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
22およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
22がOである。特定の実施形態において、V
22が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、R
Fの両方の例が水素である。特定の実施形態において、R
Dが水素である。特定の実施形態において、R
Aが水素である。特定の実施形態において、R
Aが水素でない。特定の実施形態において、R
Aが、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Aが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Aが、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Aが、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Aがメチルである。特定の実施形態において、R
Aがエチルである。特定の実施形態において、R
Aが3−ペンチルである。特定の実施形態において、R
Dが水素であり;R
Aがメチルである。特定の実施形態において、R
Dが水素であり;R
Aがエチルである。特定の実施形態において、R
Dが水素であり;R
Aが3−ペンチルである。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(q−60)のものである場合、式XII−g1〜XII−g5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、R
A、R
D、およびR
Fが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
22およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
22がOである。特定の実施形態において、V
22が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、R
Fの少なくとも2つの例が水素である。特定の実施形態において、R
Fの4つ全ての例が水素である。特定の実施形態において、R
Dが水素である。特定の実施形態において、R
Aが水素である。特定の実施形態において、R
Aが水素でない。特定の実施形態において、R
Aが、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Aが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Aが、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Aが、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Aがメチルである。特定の実施形態において、R
Aがエチルである。特定の実施形態において、R
Aが3−ペンチルである。特定の実施形態において、R
Dが水素であり;R
Aがメチルである。特定の実施形態において、R
Dが水素であり;R
Aがエチルである。特定の実施形態において、R
Dが水素であり;R
Aが3−ペンチルである。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(r−1)のものである場合、式XII−h1〜XII−h5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、およびV
29が、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
22およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
22がOである。特定の実施形態において、V
22が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど1つの例がOである。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど2つの例がOである。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど1つの例がOであり;V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど1つの例がOであり;V
26、V
27、V
28、またはV
29の第2の例が−C(R
E)
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど1つの例がOであり;V
26、V
27、V
28、またはV
29の第2の例が−C(Me)
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、およびV
29の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、およびV
29の8つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど1つの例がNR
Naであり;V
26、V
27、V
28、またはV
29の第2の例がC=Oである。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29の少なくとも1つの例が−C(R
E)
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど1つの例が−C(R
E)
2−であり;R
Eの各例が、独立して、ハロゲン(例えば、フルオロ、クロロ、またはブロモ)である。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(r−3)のものである場合、式XII−i1〜XII−i5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、およびV
29が、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
23およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
23がOである。特定の実施形態において、V
23が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど1つの例がOである。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど2つの例がOである。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど1つの例がOであり;V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど1つの例がOであり;V
26、V
27、V
28、またはV
29の第2の例が−C(R
E)
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど1つの例がOであり;V
26、V
27、V
28、またはV
29の第2の例が−C(Me)
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、およびV
29の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、およびV
29の8つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど1つの例がNR
Naであり;V
26、V
27、V
28、またはV
29の第2の例がC=Oである。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29の少なくとも1つの例が−C(R
E)
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、またはV
29のちょうど1つの例が−C(R
E)
2−であり;R
Eの各例が、独立して、ハロゲン(例えば、フルオロ、クロロ、またはブロモ)である。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(r−2)のものである場合、式XII−j1〜XII−j5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、V
29、およびV
30が、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
22およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
22がOである。特定の実施形態において、V
22が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど1つの例がOである。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど2つの例がOである。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど1つの例がOであり;V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど1つの例がOであり;V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30の第2の例が−C(R
E)
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど1つの例がOであり;V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30の第2の例が−C(Me)
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、およびV
30の5つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、V
29、およびV
30の9つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど1つの例がNR
Naであり;V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30の第2の例がC=Oである。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30の少なくとも1つの例が−C(R
E)
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど1つの例が−C(R
E)
2−であり;R
Eの各例が、独立して、ハロゲン(例えば、フルオロ、クロロ、またはブロモ)である。特定の実施形態において、V
30が−CF
2−であり;V
26、V
27、V
28、およびV
29が−CH
2−である。特定の実施形態において、V
30が−CF
2−であり;V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、およびV
29が−CH
2−である。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(r−4)のものである場合、式XII−k1〜XII−k5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、V
29、およびV
30が、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
23およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
23がOである。特定の実施形態において、V
23が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど1つの例がOである。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど2つの例がOである。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど1つの例がOであり;V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど1つの例がOであり;V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30の第2の例が−C(R
E)
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど1つの例がOであり;V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30の第2の例が−C(Me)
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、およびV
30の5つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、V
29、およびV
30の9つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど1つの例がNR
Naであり;V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30の第2の例がC=Oである。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30の少なくとも1つの例が−C(R
E)
2−である。特定の実施形態において、V
26、V
27、V
28、V
29、またはV
30のちょうど1つの例が−C(R
E)
2−であり;R
Eの各例が、独立して、ハロゲン(例えば、フルオロ、クロロ、またはブロモ)である。特定の実施形態において、V
30が−CF
2−であり;V
26、V
27、V
28、およびV
29が−CH
2−である。特定の実施形態において、V
30が−CF
2−であり;V
21、V
22、V
23、V
24、V
26、V
27、V
28、およびV
29が−CH
2−である。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(r−81)のものである場合、式XII−l1〜XII−l5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、zおよびR
Eが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
23およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
23がOである。特定の実施形態において、V
23が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、zが2である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例がメチルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(r−82)のものである場合、式XII−m1〜XII−m5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、zおよびR
Eが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
23およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
23がOである。特定の実施形態において、V
23が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、zが2である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例がメチルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(r−85)のものである場合、式XII−n1〜XII−n5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、zおよびR
Eが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
23およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
23がOである。特定の実施形態において、V
23が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、zが2である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例がメチルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(r−86)のものである場合、式XII−o1〜XII−o5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、zおよびR
Eが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
23およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
23がOである。特定の実施形態において、V
23が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、zが2である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例がメチルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(r−87)のものである場合、式XII−p1〜XII−p5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、zおよびR
Eが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
23およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
23がOである。特定の実施形態において、V
23が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、zが2である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例がメチルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(r−214)のものである場合、式XII−q1〜XII−q5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、zおよびR
Eが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
23およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
23がOである。特定の実施形態において、V
23が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、zが2である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例が、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも1つの例がメチルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Eの少なくとも2つの例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの両方の例が、同じ炭素に結合され;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例が、独立して、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、zが2であり;R
Eの各例が、異なる炭素に結合され;R
Eの各例がメチルである。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(r−222)のものである場合、式XII−r1〜XII−r5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、z、R
E、R
G、およびR
Hが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
23およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
23がOである。特定の実施形態において、V
23が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、zが0である。特定の実施形態において、R
Gの少なくとも1つの例が水素である。特定の実施形態において、R
Gの両方の例が水素である。特定の実施形態において、R
Hが水素である。特定の実施形態において、R
Hが、任意選択的に置換されるアルキルである。特定の実施形態において、R
Hが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキルである。特定の実施形態において、R
Hが、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Hが、非置換分枝鎖状C
3〜6アルキル(例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、または3−ペンチル)である。特定の実施形態において、R
Hがメチルである。特定の実施形態において、R
Hがエチルである。特定の実施形態において、R
Hがイソプロピルである。特定の実施形態において、R
Hがtert−ブチルである。特定の実施形態において、R
Hが、任意選択的に置換されるカルボシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。特定の実施形態において、R
Hが、任意選択的に置換されるアリールである。特定の実施形態において、R
Hが、任意選択的に置換されるヘテロシクリルである。特定の実施形態において、R
Hが、任意選択的に置換されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、環Aが、式(r−231)のものである場合、式XII−s1〜XII−s5:
の化合物またはその薬学的に許容できる塩が提供され;式中、R
3、R
4、R
5、R
x、V
21、V
22、V
23、V
24、z、R
E、R
G、およびR
Haが、本明細書において定義される。特定の実施形態において、R
3が水素である。特定の実施形態において、R
3が、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
3がメチルである。特定の実施形態において、R
4が水素である。特定の実施形態において、R
4が、非置換C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、またはブチル)である。特定の実施形態において、R
4がメチルである。特定の実施形態において、R
xが、非置換C
1〜4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)である。特定の実施形態において、R
xがメチルである。特定の実施形態において、R
5が水素である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも1つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも2つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の少なくとも3つが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
21、V
22、V
23、およびV
24の4つ全てが−CH
2−である。特定の実施形態において、V
23およびV
24の少なくとも1つが、Oまたは−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
23がOである。特定の実施形態において、V
23が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、V
24がOである。特定の実施形態において、V
24が−CH(OR
A)−である。特定の実施形態において、zが0である。特定の実施形態において、R
Gの少なくとも1つの例が水素である。特定の実施形態において、R
Gの両方の例が水素である。特定の実施形態において、R
Haが、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、または臭素)である。特定の実施形態において、R
Haがフッ素である。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換される炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、任意選択的に置換されるシクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)を形成する。特定の実施形態において、2つのR
E基が、結合して、非置換シクロプロピル環を形成する。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが水素であり、R
5が水素である。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。特定の実施形態において、L
1が結合であり、R
Wが、任意選択的に置換されるC
1〜6アルキル、例えば、非置換C
1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、またはイソアミルである。
特定の実施形態において、提供される化合物は、表1A、表1Bに列挙される化合物、またはその薬学的に許容できる塩である。
特定の実施形態において、提供される化合物は、RMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、野生型PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、突然変異体RMTを阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、例えば、本明細書に記載されるアッセイにおいて測定した際に、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8を阻害する。特定の実施形態において、RMTは、ヒトに由来する。特定の実施形態において、提供される化合物は、10μM以下のIC50で、RMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、1μM以下のIC50で、RMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、0.1μM以下のIC50で、RMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、0.01μM以下のIC50で、RMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、10μM以下のEC30で細胞中のRMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、12μM以下のEC30で細胞中のRMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、3μM以下のEC30で細胞中のRMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、12μM以下のEC30で細胞中のPRMT1を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、3μM以下のEC30で細胞中のPRMT1を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、1μM以下のEC30で細胞中のRMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、0.1μM以下のEC30で細胞中のRMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、10μM以下のEC50で細胞増殖を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、1μM以下のEC50で細胞増殖を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物は、0.1μM以下のEC50で細胞増殖を阻害する。
RMTが、野生型、または任意の突然変異体または変異体であり得ることが当業者によって理解されよう。
本開示は、本明細書に記載される化合物、例えば、本明細書に記載される式(I)の化合物、またはその薬学的に許容できる塩と、任意選択的に薬学的に許容できる賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。本明細書に記載される化合物、またはその塩が、非晶質、水和物、溶媒和物、または多形体などの様々な形態で存在し得ることが当業者によって理解されよう。特定の実施形態において、提供される組成物は、本明細書に記載される2つ以上の化合物を含む。特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容できる塩は、医薬組成物中に有効量で提供される。特定の実施形態において、有効量は、治療的に有効な量である。特定の実施形態において、有効量は、RMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)を阻害するのに有効な量である。特定の実施形態において、有効量は、RMT媒介性疾患(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8媒介性疾患)を治療するのに有効な量である。特定の実施形態において、有効量は、予防的に有効な量である。特定の実施形態において、有効量は、RMT媒介性疾患を予防するのに有効な量である。
薬学的に許容できる賦形剤は、所望の特定の剤形に適するように、あらゆる溶媒、希釈剤、または他の液体ビヒクル、分散体、懸濁助剤、表面活性剤、等張剤、増粘剤または乳化剤、保存料、固体結合剤、潤滑剤などを含む。医薬組成物の薬剤の製剤化および/または製造における一般的な考慮事項が、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Sixteenth Edition,E.W.Martin(Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,1980)、およびRemington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition(Lippincott Williams&Wilkins,2005)に見ることができる。
本明細書に記載される医薬組成物は、薬理学の技術分野において公知の任意の方法によって調製され得る。一般に、このような調製方法は、本明細書に記載される化合物(「活性成分」)を、担体および/または1つまたは複数の他の補助的な成分と合わせる工程と、次に、必要であるかおよび/または望ましい場合、生成物を、所望の単回または複数回用量単位へと成形および/または包装する工程とを含む。
医薬組成物は、単回単位用量として、および/または複数の単回単位用量として、大量に調製、包装、および/または販売され得る。本明細書において使用される際、「単位用量」は、所定の量の活性成分を含む医薬組成物の個別の量である。活性成分の量は、一般に、被験体に投与され得る活性成分の投与量および/または例えば、このような投与量の2分の1または3分の1などの、このような投与量の好都合な割合に等しい。
本開示の医薬組成物中の活性成分、薬学的に許容できる賦形剤、および/または任意のさらなる成分の相対量は、治療される被験体の属性、サイズ、および/または病態に応じて、さらに組成物が投与される経路に応じて変化することになる。例として、組成物は、0.1%〜100%(w/w)の活性成分を含み得る。
ある実施形態において、本明細書に記載される医薬組成物は滅菌される。
提供される医薬組成物の製造に使用される薬学的に許容できる賦形剤としては、不活性希釈剤、分散剤および/または造粒剤、表面活性剤および/または乳化剤、崩壊剤、結合剤、保存料、緩衝剤、平滑剤、および/または油が挙げられる。カカオ脂および坐薬ワックスなどの賦形剤、着色剤、コーティング剤、甘味料、香味料、および芳香剤も、組成物中に存在し得る。
例示的な希釈剤としては、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウムラクトース、スクロース、セルロース、微結晶性セルロース、カオリン、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、塩化ナトリウム、乾燥でんぷん、トウモロコシでんぷん、粉砂糖、およびそれらの混合物が挙げられる。
例示的な造粒剤および/または分散剤としては、ジャガイモでんぷん、トウモロコシでんぷん、タピオカでんぷん、でんぷんグリコール酸ナトリウム、粘土、アルギン酸、グアーガム、柑橘類の絞りかす、寒天、ベントナイト、セルロースおよび木材製品、天然海綿、カチオン交換樹脂、炭酸カルシウム、シリケート、炭酸ナトリウム、架橋ポリ(ビニル−ピロリドン)(クロスポビドン)、ナトリウムカルボキシメチルでんぷん(でんぷんグリコール酸ナトリウム)、カルボキシメチルセルロース、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース(クロスカルメロース)、メチルセルロース、アルファでんぷん(スターチ1500)、微結晶性でんぷん、水不溶性でんぷん、カルシウムカルボキシメチルセルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum)、ラウリル硫酸ナトリウム、第四級アンモニウム化合物、およびそれらの混合物が挙げられる。
例示的な表面活性剤および/または乳化剤としては、天然乳化剤(例えば、アカシア、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、コンドラックス(chondrux)、コレステロール、キサンタン、ペクチン、ゼラチン、卵黄、カゼイン、羊毛脂、コレステロール、ワックス、およびレシチン)、コロイド粘土(例えば、ベントナイト(ケイ酸アルミニウム)およびVeegum(ケイ酸アルミニウムマグネシウム))、長鎖アミノ酸誘導体、高分子量アルコール(例えば、ステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール、トリアセチンモノステアレート、エチレングリコールジステアレート、モノステアリン酸グリセリル、およびプロピレングリコールモノステアレート、ポリビニルアルコール)、カルボマー(carbomer)(例えば、カルボキシポリメチレン、ポリアクリル酸、アクリル酸ポリマー、およびカルボキシビニルポリマー)、カラギーナン、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、粉末セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース)、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween20)、ポリオキシエチレンソルビタン(Tween60)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween80)、ソルビタンモノパルミテート(Span 40)、ソルビタンモノステアレート(Span 60)、ソルビタントリステアレート(Span 65)、グリセリルモノオレエート、ソルビタンモノオレエート(Span 80))、ポリオキシエチレンエステル(例えば、ポリオキシエチレンモノステアレート(Myrj 45)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエトキシ化ヒマシ油、ポリオキシメチレンステアレート、およびSolutol)、スクロース脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(例えば、Cremophor(商標))、ポリオキシエチレンエーテル、(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(Brij 30))、ポリ(ビニル−ピロリドン)、ジエチレングリコールモノラウレート、トリエタノールアミンオレエート、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸エチル、オレイン酸、ラウリン酸エチル、ラウリル硫酸ナトリウム、Pluronic F68、ポロキサマー188、臭化セトリモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、ドクサートナトリウム、および/またはそれらの混合物が挙げられる。
例示的な結合剤としては、でんぷん(例えば、トウモロコシでんぷんおよびでんぷん糊)、ゼラチン、糖類(例えば、スクロース、グルコース、デキストロース、デキストリン、糖蜜、ラクトース、ラクチトール、マンニトールなど)、天然および合成ゴム(例えば、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アイリッシュモスの抽出物、パンワーガム(panwar gum)、ガティガム(ghatti gum)、イサポール皮の粘液(mucilage of isapol husk)、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶性セルロース、酢酸セルロース、ポリ(ビニル−ピロリドン)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum)、およびカラマツアラビノガラクタン)、アルギネート、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、無機カルシウム塩、ケイ酸、ポリメタクリレート、ワックス、水、アルコール、および/またはそれらの混合物が挙げられる。
例示的な保存料としては、酸化防止剤、キレート剤、抗菌性保存料、抗真菌性保存料、アルコール保存料、酸性保存料、および他の保存料が挙げられる。
例示的な酸化防止剤としては、αトコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、モノチオグリセロール、メタ重亜硫酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、および亜硫酸ナトリウムが挙げられる。
例示的なキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)ならびにその塩および水和物(例えば、エデト酸ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二カリウムなど)、クエン酸ならびにその塩および水和物(例えば、クエン酸一水和物)、フマル酸ならびにその塩および水和物、リンゴ酸ならびにその塩および水和物、リン酸ならびにその塩および水和物、ならびに酒石酸ならびにその塩および水和物が挙げられる。例示的な抗菌性保存料としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、ブロノポール、セトリミド、塩化セチピリジニウム、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クロロキシレノール、クレゾール、エチルアルコール、グリセリン、ヘキセチジン、イミド尿素、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀、プロピレングリコール、およびチメロサールが挙げられる。
例示的な抗真菌性保存料としては、ブチルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、およびソルビン酸が挙げられる。
例示的なアルコール保存料としては、エタノール、ポリエチレングリコール、フェノール、フェノール化合物、ビスフェノール、クロロブタノール、ヒドロキシベンゾエート、およびフェニルエチルアルコールが挙げられる。例示的な酸性保存料としては、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、β−カロテン、クエン酸、酢酸、デヒドロ酢酸、アスコルビン酸、ソルビン酸、およびフィチン酸が挙げられる。
他の保存料としては、トコフェロール、酢酸トコフェロール、メシル酸デテロキシム(deteroxime mesylate)、セトリミド、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、エチレンジアミン、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、Glydant Plus、Phenonip、メチルパラベン、Germall 115、Germaben II、Neolone、Kathon、およびEuxylが挙げられる。特定の実施形態において、保存料は、酸化防止剤である。他の実施形態において、保存料は、キレート剤である。
例示的な緩衝剤としては、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、塩化アンモニウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルビオン酸カルシウム、グルコヘプトン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、D−グルコン酸、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、プロパン酸、レブリン酸カルシウム、ペンタン酸、第二リン酸カルシウム、リン酸、第三リン酸カルシウム、水酸化カルシウムリン酸塩、酢酸カリウム、塩化カリウム、グルコン酸カリウム、カリウム混合物、第二リン酸カリウム、第一リン酸カリウム、リン酸カリウム混合物、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム混合物、トロメタミン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルギン酸、発熱性物質除去水、等張食塩水、リンゲル液、エチルアルコール、およびそれらの混合物が挙げられる。
例示的な平滑剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、シリカ、タルク、麦芽、ベヘン酸グリセリル、水添植物油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物が挙げられる。
例示的な天然油としては、アーモンド油、キョウニン油、アボカド油、ババス油、ベルガモット油、カシス種子油、ボラジ油、カデ油、カミツレ油、キャノーラ油、カラウェー油、カルナバ油、ヒマシ油、ケイ皮油、カカオ脂、ヤシ油、タラ肝油、コーヒー油、トウモロコシ油、綿実油、エミュー油、ユーカリ油、月見草油、魚油、アマニ油、ゲラニオール、ヒョウタン(gourd)油、ブドウ種油、ヘーゼルナッツ油、ヒソップ油、ミリスチン酸イソプロピル、ホホバ油、ククイナッツ油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、アオモジ(litsea cubeba)油、マカデミアナッツ油、ゼニアオイ油、マンゴー種子油、メドウフォーム種子油、ミンク油、ニクズク油、オリーブ油、オレンジ油、オレンジラフィー油、パーム油、パーム核油、トウニン油、ピーナッツ油、ケシ油、カボチャ種子油、菜種油、ぬか油、ローズマリー油、ベニバナ油、ビャクダン油、サザンカ(sasquana)油、セイバリー油、シーバックソーン油、ゴマ油、シアバター、シリコーン油、ダイズ油、ヒマワリ油、ティーツリー油、アザミ油、椿油、ベチバー油、クルミ油、および小麦胚芽油が挙げられる。例示的な合成油としては、以下に限定はされないが、ステアリン酸ブチル、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、シクロメチコン、セバシン酸ジエチル、ジメチコン360、ミリスチン酸イソプロピル、鉱油、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、シリコーン油、およびそれらの混合物が挙げられる。
経口および非経口投与用の液体剤形としては、薬学的に許容できる乳剤、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤が挙げられる。活性成分に加えて、液体剤形は、例えば、水または他の溶媒などの当該技術分野において一般的に使用される不活性希釈剤、可溶化剤およびエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(例えば、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルなどの乳化剤、およびそれらの混合物を含み得る。不活性希釈剤に加えて、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味料、香味料、および芳香剤などの補助剤を含み得る。非経口投与の特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、Cremophor(商標)、アルコール、油、変性油、グリコール、ポリソルベート、シクロデキストリン、ポリマー、およびそれらの混合物などの可溶化剤と混合される。
注射用製剤、例えば、滅菌した注射用水性または油性懸濁液が、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて、公知の技術にしたがって製剤化され得る。滅菌した注射用製剤が、非毒性の非経口的に許容できる希釈剤または溶媒中で、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液としての、滅菌した注射用溶液、懸濁液または乳剤であり得る。用いられ得る許容できるビヒクルおよび溶媒は、中でも特に、水、リンゲル液、米国薬局方(U.S.P.)グレードおよび等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、滅菌固定油は、溶媒または懸濁媒体として好都合に用いられる。このために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激固定油が用いられ得る。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が、注射用製剤に使用される。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルタを介したろ過によって、または使用前に、滅菌水または他の滅菌した注射用媒体に溶解または分散され得る滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって滅菌され得る。
薬剤の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの薬剤の吸収を遅らせるのが望ましいことが多い。これは、難水溶性の結晶性または非晶質材料の液体懸濁液の使用によって達成され得る。次に、薬剤の吸収速度は、その溶解速度に応じて決まり、溶解速度は、今度は、結晶サイズおよび結晶形態に応じて決まり得る。あるいは、非経口投与される薬剤形態の遅延吸収は、薬剤を油ビヒクルに溶解または懸濁させることによって行われる。
直腸または膣内投与用の組成物は、典型的に、本明細書に記載される化合物を、周囲温度で固体であるが体温で液体であり、したがって、直腸または膣腔内で溶融し、活性成分を放出する、カカオ脂、ポリエチレングリコールまたは坐薬ワックスなどの好適な非刺激性賦形剤または担体と混合することによって調製され得る坐薬である。
経口投与用の固体剤形としては、カプセル剤、錠剤、丸薬、粉剤、および顆粒が挙げられる。このような固体剤形において、活性成分は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1つの不活性な薬学的に許容できる賦形剤または担体および/またはa)でんぷん、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤または増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカでんぷん、アルギン酸、特定のシリケート、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤(solution retarding agent)、f)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコールおよびグリセロールモノステアレートなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイト粘土などの吸収剤、およびi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物などの潤滑剤と混合される。カプセル剤、錠剤および丸薬の場合、剤形は、緩衝剤を含み得る。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を用いて、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル剤中の充填剤として用いられ得る。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸薬、および顆粒の固体剤形は、腸溶コーティングおよび医薬品製剤化の技術分野において周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製され得る。それらは、乳白剤を任意選択的に含んでいてもよく、腸管の特定の部分のみでまたはそこで優先的に、任意選択的に、遅延させるように、活性成分を放出する組成物でできていてもよい。使用され得る埋め込み型組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。同様のタイプの固体組成物は、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を用いて、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル剤中の充填剤として用いられ得る。
活性成分は、上述される1つまたは複数の賦形剤を含むマイクロカプセル化形態であり得る。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸薬、および顆粒の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティングおよび医薬品製剤化の技術分野において周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製され得る。このような固体剤形において、活性成分は、スクロース、ラクトース、またはでんぷんなどの少なくとも1つの不活性希釈剤と混合され得る。このような剤形は、通常の慣行どおりに、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば、ステアリン酸マグネシウムおよび微結晶性セルロースなどの、錠剤化潤滑剤および他の錠剤化助剤を含み得る。カプセル剤、錠剤、および丸薬の場合、剤形は、緩衝剤を含み得る。それらは、乳白剤を任意選択的に含んでいてもよく、腸管の特定の部分のみでまたはそこで優先的に、任意選択的に、遅延させるように、活性成分を放出する組成物でできていてもよい。使用され得る埋め込み型組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。
提供される化合物の局所および/または経皮投与用の剤形は、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ジェル、粉剤、液剤、噴霧剤、吸入剤および/または貼付剤を含み得る。一般に、活性成分は、薬学的に許容できる担体および/または必要とされ得る際に任意の所望の保存料および/または緩衝液と、滅菌条件下で混合される。さらに、本開示は、経皮パッチの使用を包含し、経皮パッチは、身体への活性成分の制御された送達を提供する追加の利点を有することが多い。このような剤形は、例えば、活性成分を適切な媒体中に溶解および/または分散させることによって調製され得る。その代わりにまたはそれに加えて、速度が、速度制御膜を提供することによって、および/または活性成分をポリマーマトリックスおよび/またはゲル中に分散させることによって制御され得る。
局所投与に適した製剤としては、以下に限定はされないが、塗布剤、ローション、クリーム、軟膏および/またはペーストなどの水中油型および/または油中水型乳剤、および/または液剤および/または懸濁液などの、液体および/または半液体製剤が挙げられる。局所投与可能な製剤は、例えば、約1%〜約10%(w/w)の活性成分を含み得るが、活性成分の濃度は、溶媒中の活性成分の溶解限度程度の高さであり得る。局所投与用の製剤は、本明細書に記載されるさらなる成分の1つまたは複数をさらに含み得る。
提供される医薬組成物は、口腔を介して経肺投与に適した製剤中で調製、包装、および/または販売され得る。このような製剤は、活性成分を含み、かつ約0.5〜約7ナノメートルまたは約1〜約6ナノメートルの範囲の直径を有する乾燥粒子を含み得る。このような組成物は、噴射剤の流れを、粉末を分散させるように導くことができる乾燥粉末リザーバを含むデバイスを用いた、および/または密閉容器中の低沸点の噴射剤に溶解および/または懸濁された活性成分を含むデバイスなどの自己推進型の(self propelling)溶媒/粉末分注容器を用いた投与のために、乾燥粉末の形態であるのが好都合である。このような粉末は、重量で粒子の少なくとも98%が0.5ナノメートル超の直径を有し、数で粒子の少なくとも95%が7ナノメートル未満の直径を有する粒子を含む。あるいは、重量で粒子の少なくとも95%が1ナノメートル超の直径を有し、数で粒子の少なくとも90%が6ナノメートル未満の直径を有する。乾燥粉末組成物は、糖などの固体微粉末希釈剤を含んでいてもよく、単位用量形態で提供されるのが好都合である。
低沸点の噴射剤は、一般に、大気圧で65°F未満の沸点を有する液体噴射剤を含む。一般に、噴射剤は、組成物の50〜99.9%(w/w)を占めてもよく、活性成分は、組成物の0.1〜20%(w/w)を占め得る。噴射剤は、液体非イオン性および/または固体アニオン性界面活性剤および/または固体希釈剤(これは、活性成分を含む粒子と同程度の粒度を有し得る)などのさらなる成分をさらに含み得る。
肺送達用に製剤化された医薬組成物は、液剤および/または懸濁液の液滴の形態で活性成分を提供し得る。このような製剤は、活性成分を含む、任意選択的に滅菌した水性および/または希アルコール液剤および/または懸濁液として調製、包装、および/または販売され得、任意の噴霧および/または霧化デバイスを用いて好都合に投与され得る。このような製剤は、以下に限定はされないが、サッカリンナトリウムなどの着香料、揮発性油、緩衝剤、表面活性剤、および/またはヒドロキシ安息香酸メチルなどの保存料を含む1つまたは複数のさらなる成分をさらに含み得る。この投与経路によって提供される液滴は、約0.1〜約200ナノメートルの範囲の平均直径を有し得る。
肺送達に有用であると本明細書に記載される製剤は、医薬組成物の鼻腔内送達に有用である。鼻腔内投与に適した別の製剤は、活性成分を含み、約0.2〜500マイクロメートルの平均粒子を有する粗粉末である。このような製剤は、鼻孔に近接して保持された粉末の容器から鼻道を通して急速吸入によって投与される。
経鼻投与用の製剤は、例えば、約0.1%(w/w)程度から100%(w/w)もの活性成分を含んでいてもよく、本明細書に記載されるさらなる成分の1つまたは複数を含み得る。提供される医薬組成物は、口腔投与用の製剤中で、調製、包装、および/または販売され得る。このような製剤は、例えば、従来の方法を用いて作製される錠剤および/または舐剤の形態であってもよく、例えば、0.1〜20%(w/w)の活性成分、口腔で溶解可能および/または分解可能な組成物を含む残りの部分および、任意選択的に、本明細書に記載されるさらなる成分の1つまたは複数を含有し得る。代わりに、口腔投与用の製剤は、活性成分を含む、粉剤および/またはエアロゾル化および/または霧化された液剤および/または懸濁液を含み得る。このような粉末化、エアロゾル化、および/または霧化された製剤は、分散された場合、約0.1〜約200ナノメートルの範囲の平均粒度および/または液滴径を有していてもよく、本明細書に記載されるさらなる成分の1つまたは複数をさらに含み得る。
提供される医薬組成物は、眼内投与用の製剤中で、調製、包装、および/または販売され得る。このような製剤は、例えば、水性または油性液体担体中に、液剤および/または懸濁液の例えば0.1/1.0%(w/w)の活性成分を含む点眼剤の形態であり得る。このような液滴は、緩衝剤、塩、および/または1つまたは複数の他の本明細書に記載されるさらなる成分をさらに含み得る。有用な他の眼内投与可能な製剤としては、微結晶形態および/またはリポソーム製剤で活性成分を含むものが挙げられる。点耳剤および/または点眼剤は、本開示の範囲内であると考えられる。
本明細書に提供される医薬組成物の説明は、主に、ヒトへの投与に適した医薬組成物に関するが、このような組成物が、一般に、あらゆる種類の動物への投与に適していることが当業者によって理解されよう。組成物を様々な動物への投与に適するようにするための、ヒトへの投与に適した医薬組成物の改変は、よく理解されており、通常の技能を有する獣医学的薬理学者は、通常の実験によりこのような改変を設計および/または実行することができる。
本明細書に提供される化合物は、典型的に、投与の容易さおよび投薬の均一性のために、投薬単位形態で製剤化される。しかしながら、提供される組成物の一日の総使用量が、妥当な医学的判断の範囲内で担当医によって決定されることが理解されよう。任意の特定の被験体または生物の特定の治療的に有効な用量レベルは、治療される疾患、障害、または病態および障害の重症度;用いられる特定の活性成分の活性;用いられる特定の組成物;被験体の年齢、体重、全体的な健康、性別および食事;投与の時間、投与経路、および用いられる特定の活性成分の排出速度;治療の持続時間;用いられる特定の活性成分と組み合わせてまたは同時に使用される薬剤;および医学技術分野で周知の類似の要因を含む、様々な要因に応じて決まる。
本明細書に提供される化合物および組成物は、腸内(例えば、経口)、非経口、静脈内、筋肉内、動脈内、髄内、髄腔内、皮下、脳室内、経皮、皮内、経直腸、膣内、腹腔内、局所(粉剤、軟膏、クリーム、および/または点滴剤などによる)、経粘膜、経鼻、口腔、舌下;気管内注入、気管支内注入、および/または吸入による;および/または経口噴霧、経鼻噴霧、および/またはエアゾールとしてなどを含む任意の経路によって投与され得る。特に考えられる経路は、経口投与、静脈内投与(例えば、全身性静脈注射)、血液および/またはリンパ液供給による局所的な投与、および/または患部への直接投与である。一般に、最も適切な投与経路は、薬剤の性質(例えば、胃腸管の環境内でのその安定性)、および/または被験体の病態(例えば、被験体が経口投与に耐えられるかどうか)を含む様々な要因に応じて決まる。
有効量を達成するのに必要とされる化合物の正確な量は、例えば、被験体の種、年齢、および全身状態、副作用または障害の重症度、特定の化合物の属性、投与方法などに応じて、被験体ごとに変化することになる。所望の投薬量は、1日に3回、1日に2回、1日に1回、2日に1回、3日に1回、週に1回、2週間に1回、3週間に1回、または4週間に1回送達され得る。特定の実施形態において、所望の投薬量は、複数回投与(例えば、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、11回、12回、13回、14回、またはそれを超える回数の投与)を用いて送達され得る。
特定の実施形態において、70kgの成人への1日に1回または複数回の投与のための化合物の有効量は、単位剤形当たり、約0.0001mg〜約3000mg、約0.0001mg〜約2000mg、約0.0001mg〜約1000mg、約0.001mg〜約1000mg、約0.01mg〜約1000mg、約0.1mg〜約1000mg、約1mg〜約1000mg、約1mg〜約100mg、約10mg〜約1000mg、または約100mg〜約1000mgの化合物を含み得る。
特定の実施形態において、所望の治療効果を得るために、本明細書に記載される化合物は、1日に1回または複数回、1日当たり被験体体重の、約0.001mg/kg〜約1000mg/kg、約0.01mg/kg〜約mg/kg、約0.1mg/kg〜約40mg/kg、約0.5mg/kg〜約30mg/kg、約0.01mg/kg〜約10mg/kg、約0.1mg/kg〜約10mg/kg、または約1mg/kg〜約25mg/kgを送達するのに十分な投薬レベルで投与され得る。
ある実施形態において、本明細書に記載される化合物は、1日に1回または複数回、複数日にわたって投与される。ある実施形態において、投与計画は、数日間、数週間、数ヶ月間、または数年間にわたって継続される。
本明細書に記載される用量範囲が、提供される医薬組成物の成人への投与のための指針を提供することが理解されよう。例えば、子供または青年に投与される量は、医師または当業者が決定することができ、成人に投与される量より少ないかまたは同じであり得る。
本明細書に記載される化合物または組成物が、1つまたは複数のさらなる治療効果のある薬剤と組み合わせて投与され得ることも理解されよう。特定の実施形態において、本明細書に提供される化合物または組成物は、その生物学的利用能を改善し、その代謝を軽減および/または改変し、その排出を阻害し、および/または身体内でのその分布を改変する1つまたは複数のさらなる治療効果のある薬剤と組み合わせて投与される。用いられる治療法は、同じ障害に対する所望の効果を達成することができ、および/またはそれは、異なる効果を達成することができることも理解されよう。
化合物または組成物は、1つまたは複数のさらなる治療効果のある薬剤と同時に、その前に、またはその後に投与され得る。特定の実施形態において、さらなる治療効果のある薬剤は、式(I)の化合物である。特定の実施形態において、さらなる治療効果のある薬剤は、式(I)の化合物でない。一般に、各薬剤は、その薬剤のために決定された用量および/またはタイムスケジュールで投与される。この組合せに用いられるさらなる治療効果のある薬剤が、単一の組成物中で一緒に投与されるかまたは異なる組成物中で別個に投与され得ることがさらに理解されよう。投与計画において用いるための特定の組合せは、提供される化合物と、さらなる治療効果のある薬剤との適合性および/または達成される所望の治療効果を考慮に入れることになる。一般に、併用されるさらなる治療効果のある薬剤が、それらが個別に用いられるレベルを超えないレベルで用いられることが予測される。ある実施形態において、併用されるレベルは、個別の用いられるレベルより低くなる。
例示的なさらなる治療効果のある薬剤としては、以下に限定はされないが、薬剤化合物(例えば、連邦規制基準(the Code of Federal Regulations(CFR))によって示されるように、米国食品医薬品局(U.S.Food and Drug Administration)によって承認される化合物)などの有機小分子、ペプチド、タンパク質、炭水化物、単糖類、オリゴ糖、多糖類、核タンパク質、ムコタンパク質、リポタンパク質、合成ポリペプチドまたはタンパク質、タンパク質に結合される小分子、糖タンパク質、ステロイド、核酸、DNA、RNA、ヌクレオチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、アンチセンスオリゴヌクレオチド、脂質、ホルモン、ビタミン、および細胞が挙げられる。特定の実施形態において、さらなる治療効果のある薬剤は、プレドニゾロン、デキサメタゾン、ドキソルビシン、ビンクリスチン、マホスファミド、シスプラチン、Ara−C、リツキシマブ、アザシタジン(azacitadine)、パノビノスタット、ボリノスタット、エベロリムス、ラパマイシン、ATRA(オールトランスレチノイン酸)、ダウノルビシン、デシタビン、ビダーザ(Vidaza)、ミトキサントロン、またはIBET−151である。
キット(例えば、医薬品包装(pharmaceutical pack))も本開示によって包含される。提供されるキットは、提供される医薬組成物または化合物および容器(例えば、バイアル、アンプル、瓶、注射器、および/またはディスペンサーパッケージ、または他の好適な容器)を含み得る。ある実施形態において、提供されるキットは、任意選択的に、提供される医薬組成物または化合物の希釈または懸濁のための医薬品用賦形剤を含む第2の容器をさらに含み得る。ある実施形態において、容器および第2の容器中に提供される、提供される医薬組成物または化合物は、組み合わされて、1つの単位剤形が形成される。ある実施形態において、提供されるキットは、使用説明書をさらに含む。
本明細書に記載される化合物および組成物は、一般に、RMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)の阻害に有用である。ある実施形態において、被験体のRMT媒介性疾患を治療する方法であって、有効量の本明細書に記載される化合物(例えば、式(I)の化合物)またはその薬学的に許容できる塩)を、治療を必要とする被験体に投与する工程を含む方法が提供される。特定の実施形態において、有効量は、治療的に有効な量である。特定の実施形態において、有効量は、予防的に有効な量である。特定の実施形態において、被験体は、RMT媒介性疾患に罹患している。特定の実施形態において、被験体は、RMT媒介性疾患に罹患しやすい。
本明細書において使用される際、「RMT媒介性疾患」という用語は、RMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)が関与することが知られている任意の疾患、障害、または他の病態を意味する。したがって、ある実施形態において、本開示は、RMTが関与することが知られている1つまたは複数の疾患を治療し、またはその重症度を軽減することに関する。
ある実施形態において、本開示は、RMTを阻害する方法であって、RMTを、有効量の本明細書に記載される化合物(例えば、式(I)の化合物)またはその薬学的に許容できる塩と接触させる工程を含む方法を提供する。RMTは、精製されていてもまたは粗製であってもよく、細胞、組織、または被験体中に存在し得る。したがって、このような方法は、インビトロおよびインビボのRMT活性の両方の阻害を包含する。特定の実施形態において、本方法は、例えば、アッセイ方法などのインビトロの方法である。RMTの阻害が、RMTの全てが阻害剤によって一度に占められることを必ずしも必要としないことが、当業者によって理解されよう。RMT(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8)の阻害の例示的なレベルは、少なくとも10%の阻害、約10%〜約25%の阻害、約25%〜約50%の阻害、約50%〜約75%の阻害、少なくとも50%の阻害、少なくとも75%の阻害、約80%の阻害、約90%の阻害、および90%超の阻害を含む。
ある実施形態において、治療を必要とする被験体(例えば、RMT媒介性疾患を有すると診断された被験体)のRMT活性を阻害する方法であって、有効量の本明細書に記載される化合物(例えば、式(I)の化合物)、またはその薬学的に許容できる塩、またはその医薬組成物を被験体に投与する工程を含む方法が提供される。
特定の実施形態において、細胞中の遺伝子発現を修飾する方法であって、細胞を、有効量の、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩と接触させる工程を含む方法が提供される。特定の実施形態において、細胞は、インビトロの培養物中にある。特定の実施形態において、細胞は、動物、例えば、ヒト中にある。特定の実施形態において、細胞は、治療を必要とする被験体中にある。
特定の実施形態において、細胞中の転写を修飾する方法であって、細胞を、有効量の、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容できる塩と接触させる工程を含む方法が提供される。特定の実施形態において、細胞は、インビトロの培養物中にある。特定の実施形態において、細胞は、動物、例えば、ヒト中にある。特定の実施形態において、細胞は、治療を必要とする被験体中にある。
特定の実施形態において、RMT媒介性疾患または突然変異に関連する疾患に罹患した被験体のための治療法を選択する方法であって、RMT媒介性疾患またはRMT遺伝子(例えば、PRMT1、PRMT3、CARM1、PRMT6、および/またはPRMT8遺伝子)の遺伝子突然変異の存在を決定する工程、またはおよびCRMT媒介性疾患、RMT遺伝子の遺伝子突然変異の存在に基づいて、提供される化合物の投与を含む治療法を選択する工程を含む方法が提供される。特定の実施形態において、疾患は、癌である。
特定の実施形態において、治療を必要とする被験体のための治療の方法であって、RMT媒介性疾患またはRMT遺伝子の遺伝子突然変異の存在を決定する工程と、RMT媒介性疾患またはRMT遺伝子の遺伝子突然変異の存在に基づいて、提供される化合物の投与を含む治療法を用いて、治療を必要とする被験体を治療する工程とを含む方法が提供される。特定の実施形態において、被験体は、癌患者である。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、癌などの増殖性疾患を治療するのに有用である。例えば、何らかの特定の機序に制約されるものではないが、RMTによるタンパク質アルギニンのメチル化が、特に、シグナル伝達、遺伝子転写、DNA修復およびmRNAスプライシングに関与している修飾であり;これらの経路内のRMTの過剰発現が、様々な癌に関連していることが多い。したがって、本明細書に提供される、PRMTの作用を阻害する化合物が、癌の治療に有効である。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、PRMT1の阻害によって癌を治療するのに有効である。例えば、PRMT1過剰発現は、限定はされないが、乳癌、前立腺癌、肺癌、結腸癌、膀胱癌、および白血病を含む、様々なヒトの癌において観察されている。一例において、PRMT1は、ヒストンH4のアルギニン3に非対称性ジメチルアルギニン(aDMA)マーク(H4R3me2a)を特異的に付け、このマークが、転写活性化に関連している。前立腺癌において、H4R3のメチル化状態は、腫瘍悪性度の増加と正に相関し、前立腺癌の再発のリスクを予測するのに使用され得る(Seligson et al.,Nature 2005 435,1262−1266)。したがって、ある実施形態において、本明細書に記載される、PRMT1の阻害剤は、H4R3のメチル化状態に関連する癌、例えば、前立腺癌を治療するのに有用である。さらに、メチルアルギニンエフェクター分子TDRD3は、H4R3me2aマークと相互作用し、TDRD3の過剰発現は、乳癌の患者の生存の予後不良と関連している(Nagahata et al.,Cancer Sci.2004 95,218−225)。したがって、ある実施形態において、PRMT1の阻害が、H4R3のメチル化を減少させ、それによって、H4R3me2aとの、過剰発現したTDRD3の関連を防止するため、本明細書に記載される、PRMT1の阻害剤は、TDRD3の過剰発現に関連する癌、例えば、乳癌を治療するのに有用である。他の例において、PRMT1は、非ヒストン基質を有することが知られている。例えば、PRMT1は、細胞質に局在するとき、シグナル伝達経路に関与するタンパク質、例えば、エストロゲン受容体(ER)をメチル化する。乳癌におけるERの発現状態は、疾患の予後にとって重要であり、ゲノムおよび非ゲノムER経路の両方が、乳癌の発症に関与している。例えば、PRMT1が、ERαをメチル化し、ERαのメチル化が、ERαとSRC(癌原遺伝子チロシン−プロテインキナーゼ)および局所接着キナーゼ(FAK)との集合に必要とされることが示されている。さらに、内在性PRMT1のサイレンシングにより、エストロゲンがAKTを活性化できなくなった。これらの結果は、PRMT1に仲介されるERαメチル化が、細胞増殖および生存を調整する、SRC−PI3K−FAKカスケードおよびAKTの活性化に必要とされることを示唆していた。したがって、乳癌におけるERαの過剰メチル化は、このシグナル伝達経路の過剰活性化を引き起こして、腫瘍細胞に選択的生存の利益をもたらすものと考えられる(Le Romancer et al.,Mol.Cell 2008 31,212−221;Le Romancer et al.,Steroids 2010 75,560−564)。したがって、ある実施形態において、本明細書に記載される、PRMT1の阻害剤は、ERαメチル化に関連する癌、例えば、乳癌を治療するのに有用である。さらに別の例において、PRMT1は、白血病の発症の制御に関与していることが示されている。例えば、SRCが結合された、有糸***中の68kDaのタンパク質(SRC−associated in mitosis 68 kDa protein)(SAM68;KHDRBS1としても知られている)は、十分に特徴付けられたPRMT1基質であり、SAM68またはPRMT1のいずれかが、骨髄性/リンパ性白血病(MLL)遺伝子に直接融合される場合、これらの融合タンパク質は、MLL発癌特性を活性化することがあり、これは、PRMT1によるSAM68のメチル化が、白血病の発症の重要なシグナルであることを示唆する(Cheung et al.,Nature Cell Biol.2007 9,1208−1215)。したがって、ある実施形態において、本明細書に記載される、PRMT1の阻害剤は、SAM68メチル化に関連する癌、例えば、白血病を治療するのに有用である。さらに別の例において、PRMT1は、AML1−ETOのスプライスアイソフォームであるAE9aとのその相互作用によって、白血病の発症に関与している(Shia et al.,Blood 2012 119:4953−62)。PRMT1のノックダウンは、特定のAE9a活性化遺伝子の発現に影響を与え、AE9aの自己複製能を抑制する。AE9aが、PRMT1を、AE9a活性化遺伝子プロモーターに動員し、これが、H4 Arg3メチル化の増加、H3 Lys9/14のアセチル化、および転写の活性化につながることも示されている。したがって、ある実施形態において、本明細書に記載される、PRMT1の阻害剤は、AML1−ETOに関連する癌、例えば、白血病を治療するのに有用である。したがって、何らかの特定の機序に制約されるものではないが、例えば、本明細書に記載される化合物による、PRMT1の阻害は、癌の治療に有益である。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、PRMT3の阻害によって癌を治療するのに有効である。一例において、DAL1腫瘍抑制タンパク質は、PRMT3と相互作用し、そのメチルトランスフェラーゼ活性を阻害することが示されている(Singh et al.,Oncogene 2004 23,7761−7771)。DAL1のエピジェネティックな下方制御が、いくつかの癌(例えば、髄膜腫および乳癌)において報告されており、したがって、PRMT3が、増加した活性示すことが予測され、DAL1サイレンシングを示す癌が、ある態様において、PRMT3阻害剤、例えば、本明細書に記載されるPRMT3阻害剤の適した標的であり得る。したがって、何らかの特定の機序に制約されるものではないが、例えば、本明細書に記載される化合物による、PRMT3の阻害は、癌の治療に有益である。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、CARM1としても知られているPRMT4の阻害によって癌を治療するのに有効である。例えば、PRMT4レベルが、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)、ならびに悪性の***腫瘍において上昇されることが示されている(Hong et al.,Cancer 2004 101,83−89;Majumder et al.,Prostate 2006 66,1292−1301)。したがって、ある実施形態において、本明細書に記載される、PRMT4の阻害剤は、PRMT4過剰発現に関連する癌を治療するのに有用である。PRMT4が、ERα依存性乳癌の細胞分化および増殖に影響を与えることも示されており(Al−Dhaheri et al.,Cancer Res.2011 71,2118−2128)、したがって、ある態様において、本明細書に記載される、PRMT4阻害剤は、細胞分化および増殖を阻害することによって、ERα依存性乳癌を治療するのに有用である。別の例において、PRMT4が、転写活性化補助因子としての(細胞周期調節因子をコードする)E2F1のプロモーターに動員されることが示されている(Frietze et al.,Cancer Res.2008 68,301−306)。したがって、E2F1発現のPRMT4に仲介される上方制御は、癌の進行の一因となり得、E2F1の量の増加としての化学療法抵抗性が、増殖受容体シグナル伝達経路を活性化し、それにより、抗アポトーシス腫瘍環境を促進することによって、浸潤および転移を引き起こす(Engelmann and Puetzer,Cancer Res 2012 72;571)。したがって、ある実施形態において、例えば、本明細書に提供される化合物による、PRMT4の阻害は、E2F1上方制御に関連する癌を治療するのに有用である。したがって、何らかの特定の機序に制約されるものではないが、例えば、本明細書に記載される化合物による、PRMT4の阻害は、癌の治療に有益である。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、PRMT6の阻害によって癌を治療するのに有効である。例えば、PRMT6が、いくつかの癌、例えば、膀胱癌および肺癌において過剰発現されることが報告されている(Yoshimatsu et al.,Int.J.Cancer 2011 128,562−573)。したがって、ある実施形態において、本明細書に提供される化合物による、PRMT6の阻害は、PRMT6過剰発現に関連する癌を治療するのに有用である。ある態様において、PRMT6は、主に、転写抑制因子として機能するものと考えられるが、PRMT6が核内受容体の活性化補助因子として機能することも報告されている。例えば、転写抑制因子として、PRMT6は、トロンボスポンジン1(THBS1としても知られているTSP1;血管新生および内皮細胞移動の強力な天然阻害剤)およびp21(サイクリン依存性キナーゼの天然阻害剤)の発現を抑制し、それによって、癌の発生および進行の一因となる(Michaud−Levesque and Richard,J.Biol.Chem.2009 284,21338−21346;Kleinschmidt et al.,PLoS ONE 2012 7,e41446)。したがって、ある実施形態において、本明細書に提供される化合物による、PRMT6の阻害は、THBs1および/またはp21の抑制を防止することによって、癌を治療するのに有用である。したがって、何らかの特定の機序に制約されるものではないが、例えば、本明細書に記載される化合物による、PRMT6の阻害は、癌の治療に有益である。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、PRMT8の阻害によって癌を治療するのに有効である。例えば、癌ゲノム(例えば、COSMIC)のディープシーケンスの試みは、全てのPRMTのうち、PRMT8が最も突然変異されると報告されることを示した。106個のシーケンスされたゲノムのうち、15個が、PRMT8コード領域における突然変異を有し、これらのうちの9個が、アミノ酸変化をもたらす(Forbes et al.,Nucleic Acids Res.2011 39,D945−D950)。癌における突然変異のその高い率のため、PRMT8が、癌の開始または進行の一因であると考えられる。したがって、何らかの特定の機序に制約されるものではないが、例えば、本明細書に記載される化合物による、PRMT8の阻害は、癌の治療に有益である。
ある実施形態において、本明細書に記載される化合物は、以下に限定はされないが、聴神経腫、腺癌、副腎癌、肛門癌、血管肉腫(例えば、リンパ管肉腫、リンパ管内皮腫、血管内皮腫)、虫垂癌、良性単クローン性免疫グロブリン血症、胆道癌(例えば、胆管癌)、膀胱癌、乳癌(例えば、乳腺腺癌、乳頭癌、乳癌、***の髄様癌)、脳腫瘍(例えば、髄膜腫;神経膠腫、例えば、星細胞腫、乏突起膠腫;髄芽腫)、気管支癌、カルチノイド腫瘍、子宮頸癌(例えば、子宮頚部腺癌)、絨毛腫、脊索腫、頭蓋咽頭腫、結腸直腸癌(例えば、結腸癌、直腸癌、結腸直腸腺癌)、上皮癌、上衣腫、内皮肉腫(例えば、カポジ肉腫、多発性特発性出血性肉腫)、子宮内膜癌(例えば、子宮癌、子宮肉腫)、食道癌(例えば、食道腺癌、バレット腺癌)、ユーイング肉腫、眼癌(例えば、眼内黒色腫、網膜芽細胞腫)、家族性過好酸球増加症、胆嚢癌、胃癌(例えば、胃腺癌)、消化管間質性腫瘍(GIST)、頭頸部癌(例えば、頭頸部扁平上皮細胞癌、口腔癌(例えば、口腔扁平上皮細胞癌(OSCC)、喉の癌(例えば、喉頭癌、咽頭癌、上咽頭癌、口咽頭癌))、造血器癌(例えば、急性リンパ性白血病(ALL)(例えば、B細胞ALL、T細胞ALL)、急性骨髄性白血病(AML)(例えば、B細胞AML、T細胞AML)、慢性骨髄性白血病(CML)(例えば、B細胞CML、T細胞CML)、および慢性リンパ性白血病(CLL)(例えば、B細胞CLL、T細胞CLL)などの白血病;ホジキンリンパ腫(HL)(例えば、B細胞HL、T細胞HL)および非ホジキンリンパ腫(NHL)(例えば、びまん性大細胞型リンパ腫(DLCL)(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL))、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)、外套細胞リンパ腫(MCL)、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、粘膜関連リンパ系組織(MALT)リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、脾性辺縁帯B細胞リンパ腫)、縦隔原発B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(すなわち、「ワルデンストレームマクログロブリン血症」)、有毛細胞白血病(HCL)、免疫芽球性大細胞型リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫および原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫などのB細胞NHL;および前駆Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)(例えば、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)(例えば、菌状息肉腫、セザリー症候群)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラーT細胞リンパ腫、腸症型T細胞リンパ腫、皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫)などのT細胞NHLなどのリンパ腫;上述される1つまたは複数の白血病/リンパ腫の混合;および多発性骨髄腫(MM))、重鎖病(例えば、α鎖病、γ鎖病、μ鎖病)、血管芽腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、免疫細胞性アミロイドーシス、腎臓癌(例えば、腎芽腫(別名、ウィルムス腫瘍)、腎細胞癌)、肝臓癌(例えば、肝細胞癌(HCC)、悪性肝細胞癌)、肺癌(例えば、気管支原性癌、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺腺癌)、平滑筋肉腫(LMS)、肥満細胞症(例えば、全身性肥満細胞症)、骨髄異形成症候群(MDS)、中皮腫、骨髄増殖性疾患(MPD)(例えば、真性赤血球増加症(PV)、本態性血小板血症(ET)、特発性骨髄化生(AMM)(別名、骨髄線維症(MF))、慢性特発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、特発性好酸球増加症候群(HES))、神経芽細胞腫、神経繊維腫(例えば、神経線維腫症(NF)1型または2型、シュワン細胞腫)、神経内分泌癌(例えば、胃腸膵管系神経内分泌腫瘍(GEP−NET)、カルチノイド腫瘍)、骨肉腫、卵巣癌(例えば、嚢胞腺癌、卵巣胎児性癌、卵巣腺癌)、乳頭腺癌、膵臓癌(例えば、膵臓腺癌、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)、膵島細胞腫瘍)、陰茎癌(例えば、***外ページェット病)、松果体腫、原始神経外胚葉性腫瘍(PNT)、前立腺癌(例えば、前立腺腺癌)、直腸癌、横紋筋肉腫、唾液腺癌、皮膚癌(例えば、扁平上皮細胞癌(SCC)、角化棘細胞腫(KA)、黒色腫、基底細胞癌(BCC))、小腸癌(例えば、虫垂癌)、軟組織肉腫(例えば、悪性線維性組織球腫(MFH)、脂肪肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、軟骨肉腫、線維肉腫、粘液肉腫)、脂腺癌、汗腺癌、滑膜腫、精巣癌(例えば、精上皮腫、精巣胎児性癌)、甲状腺癌(例えば、甲状腺乳頭癌、甲状腺乳頭癌(PTC)、甲状腺髄様癌)、尿道癌、膣癌、および外陰癌(例えば、外陰ページェット病)を含む癌を治療するのに有用である。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、血中非対称性ジメチルアルギニン(aDMA)のレベルの上昇に関連する疾患、例えば、心血管疾患、糖尿病、腎不全、腎疾患、肺疾患などを治療するのに有用である。血中aDMAは、非対称性ジメチル化タンパク質のタンパク質分解によって産生される。aDMAメチル化を仲介するPRMTとしては、例えば、PRMT1、PRMT3、PRMT4、PRMT6、およびPRMT8が挙げられる。aDMAが、一酸化窒素合成酵素(NOS)の内在性拮抗阻害剤であり、それによって、一酸化窒素(NO)の生成を減少させるため、aDMAレベルは、様々な疾患に直接関与している(Vallance et al.,J.Cardiovasc.Pharmacol.1992 20(Suppl.12):S60−2)。NOは、血管内皮において強力な血管拡張剤として働き、このため、その生成の阻害は、心血管系における重要な結果をもたらす。例えば、PRMT1が、aDMAを産生する主な酵素であるため、その活性の調節不全は、心血管疾患(Boger et al.,Ann.Med.2006 38:126−36)、および糖尿病などの他の病態生理学的状態(Sydow et al.,Vasc.Med.2005 10(Suppl.1):S35−43)、腎不全(Vallance et al.,Lancet 1992 339:572−5)、および慢性肺疾患(Zakrzewicz et al.,BMC Pulm.Med.2009 9:5)を制御するようである。さらに、PRMT1およびPRMT3の発現が、冠動脈性心疾患において増加されることが実証されている(Chen et al.,Basic Res.Cardiol.2006 101:346−53)。別の例において、aDMAの上昇が、循環からのこの代謝産物のクリアランス障害のため、腎不全の患者に見られる(Jacobi et al.,Am.J.Nephrol.2008 28:224−37)。したがって、血中aDMAレベルが、多くの病態生理学的状態において観察される。したがって、何らかの特定の機序に制約されるものではないが、例えば、本明細書に記載される化合物による、PRMTの阻害は、血中aDMAのレベルの上昇に関連する疾患、例えば、心血管疾患、糖尿病、腎不全、腎疾患、肺疾患などの治療に有益である、血中DMAの低下をもたらす。特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、血管疾患を治療または予防するのに有用である。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、代謝障害を治療するのに有用である。例えば、PRMT1は、グルコース新生におけるFoxO1標的遺伝子のmRNAレベルを高め、それにより、肝臓でのグルコース産生を増加させることが示されており、PRMTのノックダウンは、FoxO1活性の阻害、ひいては肝臓でのグルコース新生の阻害を促進する(Choi et al.,Hepatology 2012 56:1546−56)。さらに、Prmt1の遺伝子ハプロ不全が、マウスモデルにおける血中グルコースレベルを低下させることが示されている。したがって、何らかの特定の機序に制約されるものではないが、例えば、本明細書に記載される化合物による、PRMT1の阻害は、糖尿病などの代謝障害の治療に有益である。ある実施形態において、提供される化合物は、1型糖尿病を治療するのに有用である。ある実施形態において、提供される化合物は、2型糖尿病を治療するのに有用である。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、筋ジストロフィーを治療するのに有用である。例えば、PRMT1、ならびにPRMT3およびPRMT6は、そのC末端の近くに位置する領域において核内ポリ(A)結合タンパク質(PABPN1)をメチル化する(Perreault et al.,J.Biol.Chem.2007 282:7552−62)。この領域は、PABPN1タンパク質の凝集に関与しており、このタンパク質の凝集の異常は、眼咽頭型筋ジストロフィーという疾患に関与している(Davies et al.,Int.J.Biochem.Cell.Biol.2006 38:1457−62)。したがって、何らかの特定の機序に制約されるものではないが、例えば、本明細書に記載される化合物による、PRMTの阻害は、PABPN1のメチル化の量を減少させ、それによって、PABPN1凝集の量を減少させることによって、筋ジストロフィー、例えば、眼咽頭型筋ジストロフィーの治療に有益である。
CARM1はまた、骨格筋細胞において発現される最も多いPRMTであり、グリコーゲン代謝、および関連するAMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)およびp38 MAPK(***促進因子活性化プロテインキナーゼ)発現を調節する経路を選択的に制御することが分かっている。例えば、Wang et al.,Biochem(2012)444:323−331を参照されたい。したがって、ある実施形態において、本明細書に記載される、CARM1の阻害剤は、代謝障害、例えば、例えば骨格筋代謝障害、例えば、グリコーゲンおよびグルコース代謝障害を治療するのに有用である。例示的な骨格筋代謝障害としては、限定はされないが、酸性マルターゼ欠損症(糖原病II型;ポンペ病)、脱分枝酵素欠損症(糖原病III型)、ホスホリラーゼ欠損症(マッカードル病;GSD 5)、X連鎖症候群(GSD9D)、常染色体劣性症候群(GSD9B)、垂井病(糖原病VII型;GSD 7)、ホスホグリセリン酸ムターゼ欠損症(糖原病X型;GSDX;GSD 10)、乳酸脱水素酵素A欠損症(GSD 11)、糖原分枝酵素欠損症(GSD 4)、アルドラーゼA(筋型)欠損症、β−エノラーゼ欠損症、トリオースリン酸イソメラーゼ(TIM)欠損症、ラフォラ病(進行性ミオクローヌスてんかん2型)、糖原病(筋型、0型、ホスホグルコムターゼ1欠損症(GSD 14))、およびグリコゲニン欠損症(GSD 15)が挙げられる。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、自己免疫疾患を治療するのに有用である。例えば、いくつかの一連の証拠が、PRMT阻害剤が、自己免疫疾患、例えば、関節リウマチの治療に有益であり得ることを強く示唆している。PRMTは、いくつかの重要な免疫調節性タンパク質を調節し、制御することが知られている。例えば、T細胞受容体シグナル伝達カスケード内の翻訳後修飾(例えば、アルギニンメチル化)は、Tリンパ球に、病原体に対する迅速で適切な免疫応答を開始させる。CD28共刺激受容体とT細胞受容体との結合(co−engagement)は、PRMT活性および、グアニンン・ヌクレオチド交換因子Vav1のメチル化を含む細胞内タンパク質アルギニンのメチル化を促進する(Blanchet et al.,J.Exp.Med.2005 202:371−377)。PRMT阻害剤は、グアニン交換因子Vav1のメチル化を減少させて、IL−2産生を減少させることがこのように予測される。それに一致して、PRMT5に対するsiRNAが、NFATによるプロモーター活性およびIL−2分泌を阻害することが示された(Richard et al.,Biochem J.2005 388:379−386)。別の例において、PRMT1は、PRMT4と協働して、NFkB p65による転写を促進し、TNFαのようなp65標的遺伝子の転写を促進することが知られている(Covic et al.,Embo.J.2005 24:85−96)。したがって、ある実施形態において、PRMT1および/またはPRMT4阻害剤、例えば、本明細書に記載されるPRMT1および/またはPRMT4阻害剤は、TNFαのようなp65標的遺伝子の転写を減少させることによって、自己免疫疾患を治療するのに有用である。これらの例は、炎症における、アルギニンメチル化の重要な役割を実証している。したがって、何らかの特定の機序に制約されるものではないが、例えば、本明細書に記載される化合物による、PRMTの阻害は、自己免疫疾患の治療に有益である。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経疾患を治療するのに有用である。例えば、ALS、TLS/FUSに関与する遺伝子は、この疾患の特定の家族型において突然変異したアルギニンを含有することが多い(Kwiatkowski et al.,Science 2009 323:1205−8)。これらの突然変異体は、細胞質中に保持され、これは、アルギニンメチル化が核−細胞質シャッフリング(nuclear−cytoplasmic shuffling)に果たす役割を実証しているレポートと同様である(Shen et al.,Genes Dev.1998 12:679−91)。これは、TLS/FUSが少なくとも20のアルギニン残基においてメチル化されることが実証されたため、この疾患におけるPRMT、例えば、PRMT1の機能を示唆している(Rappsilber et al.,Anal.Chem.2003 75:3107−14)。したがって、ある実施形態において、例えば、本明細書に提供される化合物による、PRMTの阻害は、TLS/FUSアルギニンメチル化の量を減少させることによって、ALSを治療するのに有用である。
スキーム1は、式Iのピラゾール化合物の例示的な一般的合成経路を示し、式中、R
W’が、R
Wと同じであるか、またはR
Wの前駆体であり、L
1’が、L
1と同じであるか、またはL
1の前駆体であり、R
W、L
1、R
x、R
3、X、YおよびZが、上に定義されるとおりである。第1の工程において、一般式XIのヨードピラゾールカルボキシアルデヒド(iodopyrazole carboxaldehyde)が、メタノールなどの適切な溶媒中で、還元的アミノ化条件(例えば、シアノ水素化ホウ素ナトリウムおよび酢酸などの触媒酸)下で、モノBoc保護エチレンジアミンXIIと反応されて、一般式XIIIの中間体が得られる。特定の実施形態において、高温で、有機溶媒(例えばトルエン)中で、パラジウム触媒(例えばPdCl
2(dppf))および塩基(例えば炭酸カリウム)の存在下における、一般式XIIIの中間体と、一般式XIV(式中、L
1’が、アセチレンリンカーであり、Qが、ボロン酸またはボロン酸エステル基である)のボロン酸またはボロン酸エステルとの薗頭反応により、一般式XV−a(式中、L
1’が、アセチレンリンカーである)の中間体が得られる。一般式XV−aの中間体のBoc脱保護により、式VI−aのアセチレン化合物が得られる。特定の実施形態において、高温で、有機溶媒(例えばトルエン)中で、パラジウム触媒(例えばPdCl
2(dppf))および塩基(例えば炭酸カリウム)の存在下における、一般式XIIIの中間体と、一般式XIV(式中、L
1’が、トランス−オレフィンリンカーであり、Qが、ボロン酸またはボロン酸エステル基である)のボロン酸またはボロン酸エステルとの鈴木反応により、一般式XV−b(式中、L
1’が、オレフィンリンカーである)の中間体が得られる。一般式XV−bの中間体のBoc脱保護により、式VI−bのオレフィン化合物が得られる。特定の実施形態において、一般式XIIIの中間体と、一般式XIVc(式中、L
1’が結合であり、R
W’が、ヘテロシクロアルケニルまたはシクロアルケニル基であり、Qが、ピナコールボラン基である)のピナコールボランとの鈴木反応により、一般式XV−c(式中、L
1’が結合であり、R
W’が、ヘテロシクロアルケニルまたはシクロアルケニル基である)の中間体が得られる。特定の実施形態において、式I(式中、L
1が結合であり、R
Wが、ヘテロシクリルまたはカルボシクリル基である)の化合物が、式XV−cの中間体の水素化、続いて、Boc脱保護によって調製され得る。特定の実施形態において、式I(式中、L
1が−O−である)の化合物が、式R
WOHのアルコールとのゴルトベルク反応、続いて、Boc脱保護によって、一般式XIIIの中間体から合成され得る。特定の実施形態において、式I(式中、L
1が−N(R
B)−である)の化合物が、式R
WN(R
B)Hのアミンとの、パラジウム触媒ブッフバルトカップリング反応条件、続いて、Boc脱保護によって、一般式XIIIの中間体から合成され得る。特定の実施形態において、式I(式中、L
1が−C(=O)NR
B−である)の化合物が、式R
WC(=O)NHR
Bのアミドとともに、ヨウ化銅、アミンリガンドおよび塩基を用いた、ヨウ化アリールとアミドとの公知の銅触媒カップリング反応条件下、続いて、Boc脱保護によって、一般式XIIIの中間体から合成され得る。
スキーム1.1は、スキーム1.0について詳述される反応順序の最初の2つの工程の順序の逆転を含む、式(I)のピラゾール化合物の代替的な一般的合成経路を示す。したがって、第1の工程において、一般式XIのヨードピラゾールカルボキシアルデヒドが、(例えば、一般式XIVc(式中、L
1’が結合であり、R
W’が、ヘテロシクロアルケニルまたはシクロアルケニル基であり、Qが、ピナコールボラン基である)のピナコールボランとの鈴木反応を介して)一般式XIVの化合物または試薬と結合され、第2の工程において、一般式XVの一般的な中間体を生じる対応する還元的アミノ化反応が行われる。
特定の実施形態において、一般式XIのヨードピラゾールカルボキシアルデヒドが、確立された合成化学方法によって、好適な公知のピラゾール化合物中間体から調製され得る。標準的な方法は、ピラゾール3−カルボキシレートの直接のヨウ素化および3−アミノピラゾール4−カルボキシレートのザンドマイヤー反応を含む。特定の実施形態において、ヨードピラゾールカルボキシアルデヒドが、ヒドロキシメチル基への還元、続いて、カルボキシアルデヒドへの酸化によって、ヨードピラゾールカルボキシレートから誘導され得る。特定の実施形態において、モノBoc保護エチレンジアミンXIIは、エチレンジアミンを誘導体化または調製するための、文献において公知の標準的な方法によって合成され得る。例えば、式XIIの中間体が、Boc
2Oによる対応する非保護ジアミン前駆体の処理およびモノおよびジBoc化(mono and dibocylated)生成物の混合物の精製によって調製され得る。特定の実施形態において、一般式IIのピラゾール化合物が、スキーム2に示されるように、一般式XXIのヨードピラゾールカルボキシアルデヒドから調製され得る。R
4が水素である特定の実施形態において、一般式IIの化合物が、互変異性体である一般式IIIの化合物と同等である。特定の実施形態において、R
4’が、テトラヒドロピラニル(THP)などの保護基であり、それが、最後のBoc脱保護工程において、酸性条件下で、水素に開裂され得る。特定の実施形態において、一般式XXIのヨードピラゾールカルボキシアルデヒドが、スキーム3に示されるように調製され得る。
特定の実施形態において、一般式XXIのヨードピラゾールカルボキシアルデヒドが、一般式XXXIのヨードピラゾールカルボキシアルデヒドも提供するスキーム4に示されるように調製され得る。特定の実施形態において、一般式XXXの中間体のアルキル化により、ピラゾール窒素アルキル化異性体の混合物が得られ、それが、クロマトグラフィーによって分離されて、純粋な異性体XXIおよびXXXIが得られる。特定の実施形態において、一般式IIIのピラゾール化合物が、スキーム5に示されるように、一般式XXXIのヨードピラゾールカルボキシアルデヒドから調製され得る。
特定の実施形態において、一般式IVのピラゾール化合物が、スキーム6に示されるように、一般式XLIのヨードピラゾールカルボキシアルデヒドから調製され得る。R
4が水素である特定の実施形態において、一般式IVの化合物が、互変異性体である一般式Vの化合物と同等である。式IVの化合物中のR
4が水素である特定の実施形態において、中間体XLI中のR
4’が、テトラヒドロピラニル(THP)などの選択された保護基であってもよく、それが、最後のBoc脱保護工程において、酸性条件下で、水素に開裂され得る。
特定の実施形態において、一般式XLIおよびLIのヨードピラゾールカルボキシアルデヒドが、スキーム7に示されるように調製され得る。特定の実施形態において、ヨードピラゾールカルボキシアルデヒドのR
4基が、式XLVIIの中間体のアルキル化によって導入され得る。この反応により、式XLIおよびLIの中間化合物の混合物が得られ、それが、クロマトグラフィーによって分離され得る。特定の実施形態において、式XLVIのTHP保護された中間体が、同様にスキーム7に示されるように、式IV(式中、R
4=Hである)の化合物を調製するのに使用され得る。
特定の実施形態において、一般式Vのピラゾール化合物が、スキーム8に示されるように、一般式LIのヨードピラゾールカルボキシアルデヒドから調製され得る。
特定の実施形態において、一般式XIVa、XIVbおよびXIVcのボロン酸またはエステルが、市販されている。特定の実施形態において、一般式XIVa、およびXIVbの化合物はまた、n−BuLiによる処理、続いて、ホウ酸トリメチルによる中間体リチウム種の捕捉などの標準的な方法を用いて、臭化アルケニルおよび末端アルキンから調製され得る。特定の実施形態において、一般式XIVcの化合物が、スキーム9に示されるように、中間体エノールトリフレートを介して対応する環状ケトンLXから調製され得る。
本明細書に記載される本発明が、より十分に理解され得るために、以下の実施例が記載される。これらの実施例が、あくまでも例示のためのものであり、決して本発明を限定するものと解釈されるものではないことを理解されたい。
合成方法
本発明の化合物を調製し、特性評価するための一般的な方法および実験手順が、以下に記載される。必要なときはいつでも、反応物を、従来の加熱板装置または加熱マントルまたはマイクロ波照射機器を用いて加熱した。反応を、開放容器または閉鎖容器のいずれかの中で、大気圧または高圧下で、撹拌しながらまたは撹拌せずに行った。反応の進行を、以下に記載される計測器および方法を用いて、TLC、HPLC、UPLC、またはLCMSなどの従来の技術を用いて監視した。反応をクエンチし、粗化合物を、提供される特定の実施例に記載されるように、従来の方法を用いて単離した。溶媒の除去を、ロータリーエバポレータまたは遠心エバポレータのいずれかを用いて、大気圧または減圧下で、加熱しながらまたは加熱せずに行った。化合物の精製を、限定はされないが、順相もしくは逆相HPLCまたはフラッシュカラムもしくは分取TLCプレートのいずれかを用いた、酸性、中性、または塩基性条件下における、分取クロマトグラフィーを含む様々な従来の方法を必要に応じて用いて行った。化合物の純度および質量の確認を、標準的なHPLCおよび/またはUPLCおよび/またはMS分光計および/またはLCMSおよび/またはGC機器(例えば、限定はされないが、以下の計測器:ZQ検出器およびESI源と接続された2996PDA検出器を備えたWaters Alliance 2695;Shimadzu LDMS−2020;SQ検出器およびESI源と接続されたPDA検出器を備えたWaters Acquity H Class;PDA検出器を備えたAgilent 1100 Series;2998 PDA検出器を備えたWaters Alliance 2695;ESI源を備えたAB SCIEX API 2000;Agilent 7890 GCを含む)を用いて行った。例示される化合物を、約1mg/mLの濃度になるまで、MeOHまたはMeCNのいずれかに溶解させ、以下の表に示される方法を用いて、適切なLCMSシステム中への0.5〜10μLの注入によって分析した。
化合物構造の確認を、必要なときはいつでもNOeとともに行われる標準的な300または400MHzのNMR分光計を用いて行った。以下の略語を、本明細書において使用した。
略語 意味
ACN アセトニトリル
atm. 気圧
DCM ジクロロメタン
DHP ジヒドロピラン
DIBAL 水素化ジイソブチルアルミニウム
DIEA ジイソプロピルエチルアミン
DMF ジメチルホルムアミド
DMF−DMA ジメチルホルムアミドジメチルアセタール
DMSO ジメチルスルホキシド
dppf 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EA 酢酸エチル
ESI エレクトロスプレーイオン化
EtOH エタノール
FA ギ酸
GC ガスクロマトグラフィー
h 時間
Hex ヘキサン
HMDS ヘキサメチルジシラジド
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
IPA イソプロパノール
LCMS 液体クロマトグラフィー/質量分析法
MeOH メタノール
min 分間
NBS N−ブロモスクシンイミド
NCS N−クロロスクシンイミド
NIS N−ヨードスクシンイミド
NMR 核磁気共鳴
NOe 核オーバーハウザー効果
Prep. 分取
PTSA パラ−トルエンスルホン酸
Rf 遅延係数
rt 室温
RT 保持時間
sat. 飽和
SGC シリカゲルクロマトグラフィー
TBAF テトラブチルアンモニウムフルオリド
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
UPLC 超高速液体クロマトグラフィー
LiHMDS リチウムヘキサメチルジシラジド
TMAD テトラメチルアゾカルボキサミド
中間体合成
中間体tert−ブチル(2−(((3−ヨード−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメートの合成
工程1:tert−ブチル(2−(((3−ヨード−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメート
ジクロロエタン(30mL)中の、3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(3.2g、10.45mmol、1.00当量)と、tert−ブチルN−[2−(メチルアミノ)エチル]カルバメート(2.2g、12.63mmol、1.21当量)と、NaBH(OAc)
3(6.65g、31.38mmol、3.00当量)との混合物を、室温で2時間撹拌した。反応を、50mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチした。得られた混合物を、3×200mLのジクロロメタンで抽出した。組み合わされた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、石油エーテル中30〜100%の酢酸エチルで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、4.05g(83%)のtert−ブチル(2−(((3−ヨード−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメートが淡黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ7.48(s,1H)、5.35−5.30(m,1H)、4.13−4.03(m,1H)、3.71−3.63(m,1H)、3.36(s,2H)、3.26−3.25(m,2H)、2.52−2.49(m,2H)、2.21(s,3H)、2.09−2.01(m,3H)、1.68−1.58(m,3H)、1.44(s,9H)ppm.LCMS(方法C,ESI):RT=0.58min,m/z=465.0[M+H]
+.
中間体tert−ブチル(2−(((3−ヨード−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメートの合成
工程1:エチル3−ヨード−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート
5℃で、50%の硫酸(90mL)中のエチル3−アミノ−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(10g、64.45mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、水(15mL)中のNaNO
2(7.4g、107.25mmol、1.66当量)の溶液を滴下して加えた。反応物を、5℃でさらに30分間撹拌した。水(15mL)中のKI(32.1g、193.37mmol、3.00当量)の溶液を、5℃で滴下して加えた。反応物を、5℃で1時間撹拌させ、次に、50mLの水の添加によってクエンチした。沈殿物をろ過によって収集し、次に、150mLの酢酸エチルに溶解させた。得られた溶液を、1×100mLの飽和Na
2SO
3溶液、1×100mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液および1×100mLの塩水で連続して洗浄した。有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮したところ、10.8g(63%)のエチル3−ヨード−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートが黄色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ8.18(s,1H)、4.38−4.29(m,2H)、1.41−1.33(m,3H)ppm.LCMS(方法B,ESI):RT=1.36min,m/z=267.0[M+H]
+.
工程2:エチル3−ヨード−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート
THF(100mL)中のエチル3−ヨード−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(10.8g、40.60mmol、1.00当量)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(10g、118.88mmol、2.93当量)およびTsOH(780mg、4.53mmol、0.11当量)の溶液を、60℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷まし、100mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液の添加によってクエンチした。得られた溶液を、2×80mLのジクロロメタンで抽出した。組み合わされた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)で溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、13g(91%)のエチル3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(400MHz、CDCl
3):δ8.04(s,1H)、5.40−5.38(m,1H)、4.34−4.29(m,2H)、4.08−4.05(m,1H)、3.73−3.70(m,1H)、2.07−1.98(m,3H)、1.69−1.62(m,3H)、1.39−1.32(m,3H)ppm.LCMS(方法C,ESI):RT=1.53min,m/z=351.0[M+H]
+.
工程3:3−ヨード−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸
THF(300mL)およびメタノール(300mL)中のエチル3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(85g、242.75mmol、1.00当量)の溶液に、水(400mL)中のLiOH(17.5g、730.69mmol、3.01当量)の溶液を加えた。得られた溶液を、室温で一晩撹拌し、次に、減圧下で濃縮して、有機溶媒を除去した。得られた溶液を、400mLのH
2Oで希釈し、次に、1Mの塩酸を用いてpH6.0になるまで酸性化した。混合物を、3×800mLのジクロロメタンで抽出した。組み合わされた有機層を、3×1000mLの塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮したところ、75g(96%)の3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸がオフホワイトの固体として得られた。LCMS(方法D,ESI):RT=1.23min,m/z=323.0[M+H]
+.
工程4:(3−ヨード−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メタノール
5℃で、窒素下で維持される無水THF(300mL)中の3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(28g、86.93mmol、1.00当量)の溶液に、THF(300mL)中のBH
3の1Mの溶液を、撹拌しながら滴下して加えた。反応物を、室温で一晩撹拌し、次に、300mLの飽和NH
4Cl溶液の添加によってクエンチした。得られた混合物を、3×1000mLのジクロロメタンで抽出した。組み合わされた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)で溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、12.67g(47%)の(3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メタノールが白色の固体として得られた。
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6):δ7.73(s,1H)、5.37−5.34(m,1H)、4.92(s,1H)、4.20(d,J=3.6Hz、2H)、3.89−3.88(m,1H)、3.65−3.57(m,1H)、2.09−2.00(m,1H)、1.99−1.90(m,2H)、1.69−1.61(m,1H)、1.49−1.46(m,2H)ppm.LCMS(方法A,ESI):RT=1.16min,m/z=309.0[M+H]
+.
工程5:3−ヨード−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド
パージされた250mLの3つ口丸底フラスコ中で、窒素下で−78℃に維持される無水ジクロロメタン(300mL)中の塩化オキサリル(18.576g、146.35mmol、3.01当量)の撹拌溶液に、DMSO(15.138g、193.75mmol、3.98当量)を滴下して加えた。反応混合物を−65℃で30分間撹拌した。次に、ジクロロメタン(100mL)中の(3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メタノール(15.0g、48.68mmol、1.00当量)の溶液を、−65℃で滴下して加え、反応物を、−65℃でさらに60分間撹拌した。トリエチルアミン(40.6mL)を、−65℃で滴下して加え、反応物を、−65℃で30分間撹拌した。反応物を、0℃に温め、次に、100mLの飽和NH
4Cl溶液の添加によってクエンチした。得られた混合物を、3×400mLのジクロロメタンで抽出した。組み合わされた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)で溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、13.48g(90%)の3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒドが金色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6):δ9.69(s,1H)、8.57(s,1H)、5.49(dd,J=2.7Hz、9.9Hz、1H)、3.95−3.91(m,1H)、3.68−3.62(m,1H)、2.11−2.01(m,3H)、1.69−1.62(m,3H)ppm.LCMS(方法A,ESI):RT=1.35min,m/z=307.0[M+H]
+.
工程6:tert−ブチル(2−(((3−ヨード−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート
ジクロロエタン(300mL)中の、3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(21.5g、70.24mmol、1.00当量)と、tert−ブチルN−メチル−N−(2−(メチルアミノ)エチル)カルバメート(20g、106.23mmol、1.51当量)と、NaBH(OAc)
3(29.8g、137.98mmol、1.96当量)との混合物を、室温で1時間撹拌した。反応物を、300mLのジクロロメタンで希釈し、次に、3×300mLの塩水で洗浄した。有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン中0〜7%のメタノールで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、31g(92%)のtert−ブチル(2−(((3−ヨード−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ7.62(s,1H)、5.34−5.30(m,1H)、4.06−4.02(m,1H)、3.68−3.62(m,1H)、3.42−3.38(m,4H)、2.85(s,4H)、2.62−2.53(m,2H)、2.47−2.46(m,2H)、2.13−1.97(m,3H)、1.74−1.69(m,3H)、1.46(s,9H)ppm.LCMS(方法A,ESI):RT=1.17min,m/z=479.0[M+H]
+.
化合物23
N
1−((3−(4−フルオロフェネチル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−N
1−メチルエタン−1,2−ジアミン
工程1:(R/S)(E)−3−(4−フルオロスチリル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の、(R/S)3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(800mg、2.61mmol、1.00当量)と、1−エテニル−4−フルオロベンゼン(957mg、7.84mmol、3.00当量)と、Pd(PPh
3)
4(302mg、0.26mmol、0.10当量)と、炭酸カリウム(1082mg、7.83mmol、3.00当量)との混合物を、窒素下で、100℃で一晩撹拌した。反応物を室温に冷まし、次に、100mLの水の添加によってクエンチした。得られた混合物を、3×100mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わされた有機層を、3×100mLの塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、石油エーテル中1〜15%の酢酸エチルで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、220mg(28%)の(E)−3−(4−フルオロスチリル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒドが黄色の油として得られた。LCMS(方法D,ESI):RT=1.49min,m/z=301.0[M+H]
+.
工程2:(R/S)(E)−tert−ブチル2−(((3−(4−フルオロスチリル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメート
1,2−ジクロロエタン(10mL)中の(R/S)(E)−3−(4−フルオロスチリル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(220mg、0.73mmol、1.00当量)およびtert−ブチルN−[2−(メチルアミノ)エチル]カルバメート(153mg、0.88mmol、1.20当量)の溶液に、NaBH(OAc)
3(311mg、1.44mmol、1.97当量)を加えた。反応物をを室温で2時間撹拌し、次に、100mLの酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を、3×100mLの塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、石油エーテル中20〜60%の酢酸エチルで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、220mg(65%)の(R/S)(E)−tert−ブチル2−(((3−(4−フルオロスチリル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ8.20(br s,1H)、7.51−7.36(m,3H)、7.05(t,J=8.7Hz、2H)、6.90(d,J=15.9Hz、1H)、5.38(t,J=2.7Hz、1H)、4.12(s,2H)、3.75−3.68(m,1H)、3.51(br s,2H)、2.98(br s,1H)、2.60(br s,2H)、2.19−2.08(m,6H)、1.72−1.62(m,3H)ppm.LCMS(方法D,ESI):RT=1.31min、m/z=459.2[M+H]
+.
工程3:(R/S)tert−ブチル2−(((3−(4−フルオロフェネチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメート
メタノール(50mL)中の、(R/S)(E)−tert−ブチル2−(((3−(4−フルオロスチリル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメート(220mg、0.48mmol、1.00当量)と、ラネーNi(20mg)との混合物を、水素下で、室温で4時間撹拌した。触媒をろ過によって除去し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣を、石油エーテル中1〜7%の酢酸エチルで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、150mg(68%)の(R/S)tert−ブチル2−(((3−(4−フルオロフェネチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメートが無色油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ7.11(t,J=7.8Hz、2H)、6.94(t,J=8.7Hz、2H)、5.31(d,J=6.6Hz、1H)、4.08(d,J=11.4Hz、1H)、3.69(t,J=11.4Hz、1H)、3.44(br s,4H)、3.00−2.85(m,4H)、2.12−2.09(m,3H)、1.76−1.52(m,6H)、1.45(s,9H)ppm.LCMS(方法D,ESI):RT=1.29min、m/z=461.2[M+H]
+.
工程4:N
1−((3−(4−フルオロフェネチル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−N
1−メチルエタン−1,2−ジアミン(化合物23)
3Nの塩酸(20mL)中の(R/S)tert−ブチル2−(((3−(4−フルオロフェネチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメート(150mg、0.33mmol、1.00当量)の溶液を、60℃で一晩撹拌した。得られた混合物を、室温に冷まし、3×20mLのジクロロメタンで洗浄した。水層を減圧下で濃縮し、以下の条件(分取HPLC−025):カラム、XBridge Prep Phenyl OBDカラム、5μm、19×150mm;移動相、10mmolのNH
4HCO
3およびMeCNを含む水(10分間で20.0%のMeCN〜30.0%まで、1分間で95.0%まで、1分間で95.0%を保持、2分間で20.0%まで低下);検出器、UV254/220nmで分取HPLCによって、粗生成物を精製したところ、42.9mg(26%)のN
1−((3−(4−フルオロフェネチル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−N
1−メチルエタン−1,2−ジアミントリフルオロアセテートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O)δ:7.70(s,1H)、6.98−6.86(m,4H)、3.86(s,2H)、3.30(s,4H)、2.97−2.80(m,4H)、2.58(s,3H)ppm.LCMS(方法G,ESI):RT=1.22min,m/z=277.1[M+H]
+.
化合物28
N
1−((3−イソ−ブチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−N
1−メチルエタン−1,2−ジアミン
工程1:tert−ブチル2−(((3−イソ−ブチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメート
エチレングリコールジメチルエーテル(20mL)およびH
2O(2mL)中の、(R/S)tert−ブチルN−[2−([[3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル](メチル)アミノ)エチル]カルバメート(400mg、0.86mmol、1.00当量)と、(2−メチルプロピル)ボロン酸(168mg、1.65mmol、1.50当量)と、K
3PO
4−3H
2O(877mg、3.00当量)と、A−Phos−PdCl
2(77.8mg、0.10当量)との混合物を、窒素下で、100℃で一晩撹拌した。得られた混合物を、室温に冷まし、減圧下で濃縮した。以下の条件(1#−分取HPLC−005(Waters)):カラム、XBridge Shield RP18 OBDカラム、5μm、19×150mm;移動相、10mmolのNH
4HCO
3およびCH
3CNを含む水(10分間で18%のCH
3CN〜58%まで、1分間で95%まで、2分間で18%まで低下);検出器、UV254/220nmで分取HPLCによって、残渣を精製したところ、50mg(15%)のtert−ブチル2−(((3−イソ−ブチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメートが無色油として得られた。LCMS(方法A,ESI):RT=1.27min,m/z=395.0[M+H]
+.
工程2:N
1−((3−イソ−ブチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−N
1−メチルエタン−1,2−ジアミン(化合物28)
THF(10mL)および12Nの塩酸(2mL)中のtert−ブチル2−(((3−イソ−ブチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメート(50mg、0.13mmol、1.00当量)の溶液を、25℃で一晩撹拌した。得られた混合物を、減圧下で濃縮した。残渣を、5mLのテトラヒドロフランで希釈し、溶液のpH値を、10%の炭酸ナトリウム溶液を用いて9に調整した。得られた混合物を、減圧下で濃縮し、残渣を、5mLのメタノールに溶解させ、次に、以下の条件(1#−分取HPLC−005(Waters)):カラム、XBridge Shield RP18 OBDカラム、5μm、19×150mm;移動相、10mmolのNH
4HCO
3およびCH
3CNを含む水(10分間で18%のCH
3CN〜58%まで、1分間で95%まで、2分間で18%まで低下);検出器、UV254/220nmで分取HPLCによって精製したところ、6mg(23%)のN
1−((3−イソ−ブチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−N
1−メチルエタン−1,2−ジアミンが淡黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CD
3OD)7.49(s,1H)、3.44(s,2H)、2.84−2.80(m,2H)、2.56−2.50(m,4H)、2.21(s,3H)、2.03−1.93(m,1H)、0.95−0.92(m,6H)ppm.LCMS(方法AA1 ESI):RT=1.02min,m/z=211.0[M+H]
+.
化合物37
N
1−メチル−N
1−((3−(4−メチルシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)エタン−1,2−ジアミン
工程1:(R/S)tert−ブチル2−(メチル((3−(4−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート
水(1mL)および1,4−ジオキサン(10mL)中の、(R/S)tert−ブチルN−[2−([[3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル](メチル)アミノ)エチル]カルバメート(50mg、0.11mmol、1.00当量)と、炭酸カリウム(45mg、0.33mmol、3.02当量)と、4,4,5,5−テトラメチル−2−(4−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(36mg、0.16mmol、1.51当量)と、Pd(dppf)Cl
2(8mg、0.01mmol、0.10当量)との混合物を、窒素下で、100℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷まし、減圧下で濃縮した。残渣を、石油エーテル中0〜50%の酢酸エチルで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、30mg(64%)の(R/S)tert−ブチル2−(メチル((3−(4−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメートが褐色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ7.29(s,1H)、6.14−6.13(m,1H)、5.36−5.32(m,1H)、4.16−4.07(m,2H)、3.70−3.27(m,2H)、2.54−2.29(m,6H)、2.54−2.29(m,4H)、2.22(s,3H)、2.13−2.07(m,3H)、1.86−1.56(m,4H)、1.47(s,9H)、1.46−1.38(m,3H)ppm.LCMS(方法A,ESI):RT=1.31min,m/z=433.0[M+H]
+.
工程2:(R/S)tert−ブチル2−(メチル((3−(4−メチルシクロヘキシル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート
メタノール(20mL)中の、(R/S)tert−ブチル2−(メチル((3−(4−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート(200mg、0.46mmol、1.00当量)と、10%のパラジウム炭素(30mg)触媒との混合物を、25℃で2日間にわたって、50mLの高圧反応器中で、20気圧の水素下で撹拌した。触媒をろ過によって除去し、ろ液を減圧下で濃縮したところ、200mgの粗製の(R/S)tert−ブチル2−(メチル((3−(4−メチルシクロヘキシル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメートが黄色の油として得られた。粗生成物をさらに精製せずに次の工程に使用した。LCMS(方法C,ESI):RT=0.77min,m/z=435.0[M+H]
+.
工程3:N
1−メチル−N
1−((3−(4−メチルシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)エタン−1,2−ジアミン(化合物37)
4Nの塩酸(10mL)中の(R/S)tert−ブチル2−(メチル((3−(4−メチルシクロヘキシル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート(200mg、0.46mmol、1.00当量)の溶液を、60℃で2時間撹拌した。得られた混合物を、室温に冷まし、減圧下で濃縮した。以下の条件(2#−Waters 2767−2(HPLC−08)):カラム、XBridge Shield RP 18、5μm、19×150mm;移動相、50mmolのCF
3COOHおよびCH
3CNを含む水(2分間で10.0%のCH
3CN〜28.0%まで、10分間で46.0%まで、1分間で100.0%まで、1分間で10.0%まで低下);検出器、UV254nmで分取HPLCによって、粗生成物を精製したところ、62.3mg(28%)のN
1−メチル−N
1−((3−(4−メチルシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)エタン−1,2−ジアミントリフルオロアセテートが無色の半固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O):δ7.78(s,1H)、4.28(s,2H)、3.47−3.31(m,4H)、2.79−2.60(s,4H)、2.74−2.70(m,1H)、1.90−1.25(m,8H)、0.89(d,J=7.2Hz、3H)ppm.LCMS(方法V,ESI):RT=1.51min,9.12min,m/z=251.1[M+H]
+.
化合物38
N
1−((3−(4,4−ジメチルシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−N
1−メチルエタン−1,2−ジアミン
工程1:(R/S)tert−ブチル2−(((3−(4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメート
1,4−ジオキサン(20mL)および水(4mL)中の、(R/S)tert−ブチルN−[2−([[3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル](メチル)アミノ)エチル]カルバメート(300mg、0.65mmol、1.00当量)と、Pd(dppf)Cl
2(52mg、0.07mmol、0.11当量)と、2−(4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(229mg、0.97mmol、1.50当量)と、炭酸カリウム(268mg、1.94mmol、3.00当量)との混合物を、窒素下で、100℃で一晩撹拌した。得られた混合物を、室温に冷まし、減圧下で濃縮した。残渣を、石油エーテル中1〜41%の酢酸エチルで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、250mg(87%)の(R/S)tert−ブチル2−(((3−(4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ7.50(s,1H)、6.14−6.13(m,1H)、5.36−5.32(m,1H)、4.18−4.07(m,2H)、3.74−3.67(m,1H)、3.41−3.25(m,4H)、2.51−2.50(m,3H)、2.20−2.02(m,6H)、1.73−1.71(m,3H)、1.70−1.66(m,6H)、1.47(s,9H)、1.28−1.26(m,4H)ppm.LCMS(方法D,ESI):RT=1.33min,m/z=447.0[M+H]
+.
工程2:(R/S)tert−ブチル2−(((3−(4,4−ジメチルシクロヘキシル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメート
メタノール(20mL)中の、(R/S)tert−ブチル2−(((3−(4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチルカルバメート(250mg、0.56mmol、1.00当量)と、10%のパラジウム炭素(30mg)触媒との混合物を、25℃で2日間にわたって、50mLの高圧反応器中で、20気圧の水素下で撹拌した。触媒をろ過によって除去した。ろ液を減圧下で濃縮したところ、250mgの粗製の(R/S)tert−ブチル2−(((3−(4,4−ジメチルシクロヘキシル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメートが黄色の油として得られた。粗生成物をさらに精製せずに次の工程に使用した。LCMS(方法C,ESI):RT=0.80min,m/z=449.0[M+H]
+.
工程3:N
1−((3−(4,4−ジメチルシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−N
1−メチルエタン−1,2−ジアミン(化合物38)
4Nの塩酸(10mL)中の(R/S)tert−ブチル2−(((3−(4,4−ジメチルシクロヘキシル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)カルバメート(250mg、0.56mmol、1.00当量)の溶液を、60℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷まし、減圧下で濃縮した。以下の条件(2#−Waters 2767−2(HPLC−08)):カラム、XBridge Shield RP 18、5μm、19×150mm;移動相、50mmolのCF
3COOHおよびCH
3CNを含む水(2分間で10.0%のCH
3CN〜28.0%まで、10分間で46.0%まで、1分間で100.0%まで、1分間で10.0%まで低下);検出器、UV254nmで分取HPLCによって、粗生成物を精製したところ、171.2mg(62%)のN
1−((3−(4,4−ジメチルシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−N
1−メチルエタン−1,2−ジアミントリフルオロアセテートが淡黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O):δ7.75(s,1H)、4.30(s,2H)、3.47−3.35(m,4H)、2.77(s,3H)、2.68−2.58(m,1H)、1.71−1.53(m,4H)、1.49−1.37(m,2H)、1.31−1.17(m,2H)、1.89(s,3H)、1.87(s,3H)ppm.LCMS(方法M,ESI):RT=1.15、m/z=265.1[M+H]
+.
化合物39
N
1−((3−(1−イソブチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−N
1,N
2−ジメチルエタン−1,2−ジアミン
工程1:(R/S)tert−ブチル2−(((3−(1−イソブチルピペリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート
1,2−ジクロロエタン(15mL)中の(R/S)tert−ブチルN−メチル−N−[2−[メチル([[1−(オキサン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル])アミノ]エチル]カルバメート(250mg、0.57mmol、1.00当量)および2−メチルプロパナール(62mg、0.86mmol、1.50当量)の溶液に、NaBH(OAc)
3(364mg、3.00当量)を加えた。得られた溶液を、室温で一晩撹拌し、次に、減圧下で濃縮したところ、160mgの粗製の(R/S)tert−ブチル2−(((3−(1−イソブチルピペリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル(メチル)カルバメートが淡黄色の油として得られた。LCMS(方法A,ESI):RT=1.52min,m/z=492.2[M+H]
+.
工程2:N
1−((3−(1−イソブチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−N
1,N
2−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(化合物39)
エタノール(2mL)、1,4−ジオキサン(4mL)および3Nの塩酸(2mL)中のtert−ブチル2−(((3−(1−イソブチルピペリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート(130mg、0.26mmol、1.00当量)の溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、以下の条件(1#−分取HPLC−005(Waters)):カラム、SunFire Prep C18 OBDカラム、5μm、19×150mm;移動相、相A:0.05%のTFAを含む水;相B:MeCN(10分間で5%のCH
3CNから17%まで、0分間で0%まで低下);検出器、UV254/220nmで分取HPLCによって残渣を精製したところ、39.5mg(28%)のN
1−((3−(1−イソブチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−N
1,N
2−ジメチルエタン−1,2−ジアミントリフルオロアセテートが無色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O):δ7.81(s,1H)、4.32(s,2H)、3.71−3.35(m,7H)、3.15−2.89(m,4H)、2.82−2.68(m,6H)、2.22−1.92(m,5H)、0.93(d,J=6.8Hz、6H)ppm.LCMS(方法U,ESI):m/z=308.2[M+H]
+.
化合物40
3−メチル−1−(4−(4−((メチル(2−(メチルアミノ)エチル)アミノ)メチル)−1H−ピラゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)ブタン−1−オン
工程1:(R/S)ベンジル4−(4−(((2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)エチル)(メチル)アミノ)メチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート
1,4−ジオキサン(30mL)および水(3mL)中の、(R/S)tert−ブチルN−[2−([[4−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピロール−3−イル]メチル](メチル)アミノ)エチル]−N−メチルカルバメート(3.15g、6.60mmol、1.00当量)と、ベンジル4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−カルボキシレート(2.5g、7.28mmol、1.10当量)と、Pd(dppf)Cl
2(1.39g、1.90mmol、0.29当量)と、炭酸カリウム(2.72g、19.68mmol、2.98当量)との混合物を、窒素下で、100℃で一晩撹拌した。反応物を室温に冷まし、次に、30mLの水の添加によってクエンチした。得られた混合物を、3×250mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わされた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、石油エーテル中0〜15%の酢酸エチルで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、2.1g(56%)の(R/S)ベンジル4−(4−(((2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)エチル)(メチル)アミノ)メチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ7.58−7.49(m,1H)、7.49−7.35(m,4H)、7.35−7.30(m,1H)、5.33−5.30(m,1H)、5.20(s,2H)、4.25−4.00(m,3H)、3.70−3.69(m,3H)、3.39−3.31(m,3H)、2.84(m,3H)、2.66(m,2H)、2.50(m,2H)、2.25(m,2H)、2.08−2.07(m,3H)、1.73−1.62(m,4H)、1.46(s,9H)、1.31−1.27(m,1H)ppm.LCMS(方法A,ESI):RT=0.74min,m/z=568.0[M+H]
+.
工程2:(R/S)tert−ブチルメチル(2−(メチル((3−(ピペリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート
メタノール(100mL)中の、ベンジル4−(4−(((2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)エチル)(メチル)アミノ)メチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(2g、3.52mmol、1.00当量)と、10%のパラジウム炭素(2g)触媒との混合物を、1気圧の水素下で、室温で6時間撹拌した。触媒をろ過によって除去し、ろ液を減圧下で濃縮したところ、1.1g(72%)の(R/S)tert−ブチルメチル(2−(メチル((3−(ピペリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメートが褐色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ7.46(s,1H)、5.33−5.32(m,1H)、4.24−4.06(m,1H)、3.75−3.66(m,1H)、3.51(s,1H)、3.41−3.15(m,6H)、2.95−2.70(m,6H)、2.62−2.40(m,2H)、2.22(s,3H)、1.55−1.41(m,10H)、1.35−1.21(m,1H)ppm.LCMS(方法A,ESI):RT=1.49min,m/z=436.2[M+H]
+.
工程3:(R/S)tert−ブチルメチル(2−(メチル((3−(1−(3−メチルブタノイル)ピペリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート
ジクロロメタン(15mL)中の(R/S)tert−ブチルメチル(2−(メチル((3−(ピペリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート(200mg、0.46mmol、1.00当量)およびトリエチルアミン(1.14g、11.26mmol、24.52当量)の溶液に、3−メチルブタノイルクロリド(67mg、0.56mmol、1.21当量)を加えた。得られた溶液を、室温で2時間撹拌した。次に、反応を、2mLの水の添加によってクエンチした。有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮したところ、250mgの粗製の(R/S)tert−ブチルメチル(2−(メチル((3−(1−(3−メチルブタノイル)ピペリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメートが黄色の固体として得られた。LCMS(方法D,ESI):RT=1.22min,m/z=520.0[M+H]
+.
工程4:3−メチル−1−(4−(4−((メチル(2−(メチルアミノ)エチル)アミノ)メチル)−1H−ピラゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)ブタン−1−オン(化合物40)
エタノール(2mL)、1,4−ジオキサン(4mL)および12Nの塩酸(2mL)中のtert−ブチルメチル(2−(メチル((3−(1−(3−メチルブタノイル)ピペリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート(110mg、0.21mmol、1.00当量)の溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を、減圧下で濃縮し、以下の条件(1#−分取HPLC−005(Waters)):カラム、XBridge Shield RP18 OBDカラム、5μm、19×150mm;移動相、10mmolのNH
4HCO
3およびCH
3CNを含む水(10分間で18%のCH
3CN〜58%まで、1分間で95%まで、2分間で18%まで低下);検出器、UV254/220nmで分取HPLCによって残渣を精製したところ、17.7mg(25%)の3−メチル−1−(4−(4−((メチル(2−(メチルアミノ)エチル)アミノ)メチル)−1H−ピラゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)ブタン−1−オンが無色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O):δ7.53(s,1H)、4.50−4.40(m,1H)、4.10−4.00(m,1H)、3.44(s,2H)、3.25−3.10(m,1H)、3.09−2.95(m,1H)、2.80−2.65(m,3H)、2.53−2.43(m,2H)、2.40−2.20(m,5H)、2.13(s,3H)、2.00−1.75(m,3H)、1.72−1.43(m,2H)、0.88(d,J=6.8Hz、6H)ppm.LCMS(方法R,ESI):RT=1.26min,m/z=336.2[M+H]
+.
化合物43
N
1−メチル−N
1−((3−(4−モルホリノシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)エタン−1,2−ジアミン
工程1:(R/S)tert−ブチル2−(メチル((3−(4−モルホリノシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート
1,4−ジオキサン(20mL)および水(2mL)中の、(R/S)tert−ブチルN−[2−([[3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル](メチル)アミノ)エチル]カルバメート(400mg、0.86mmol、1.00当量)と、Pd(dppf)Cl
2(66mg、0.09mmol、0.10当量)と、炭酸カリウム(356mg、2.58mmol、2.99当量)と、4−[4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル]モルホリン(379mg、1.29mmol、1.50当量)との混合物を、窒素下で、100℃で一晩撹拌した。得られた混合物を、室温に冷まし、次に、減圧下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン中0〜3%のメタノールで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、320mg(74%)の(R/S)tert−ブチル2−(メチル((3−(4−モルホリノシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメートが褐色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ7.52(s,1H)、6.13−6.12(m,1H)、5.35−5.31(m,1H)、4.18−4.11(m,2H)、3.80−3.78(m,5H)、3.45−3.43(m,2H)、3.26−3.25(m,2H)、2.69−2.63(m,5H)、2.54−2.48(m,4H)、2.25−2.20(m,4H)、2.13−2.02(m,4H)、1.67−1.61(m,4H)、1.47(s,9H)ppm.LCMS(方法A,ESI):RT=1.00min,m/z=504.0[M+H]
+.
工程2:(R/S)tert−ブチル2−(メチル((3−(4−モルホリノシクロヘキシル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート
酢酸(15mL)中の、(R/S)tert−ブチル2−(メチル((3−(4−モルホリノシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート(300mg、0.60mmol、1.00当量)と、10%のパラジウム炭素(20mg)触媒との混合物を、25℃で3日間にわたって、50mLの高圧反応器中で、20気圧の水素下で撹拌した。触媒をろ過によって除去し、ろ液を減圧下で濃縮したところ、300mgの粗製の(R/S)tert−ブチル2−(メチル((3−(4−モルホリノシクロヘキシル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメートが黄色の油として得られた。粗生成物をさらに精製せずに次の工程に使用した。LCMS(方法A,ESI):RT=1.01min,m/z=506.0[M+H]
+.
工程3:N
1−メチル−N
1−((3−(4−モルホリノシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)エタン−1,2−ジアミン(化合物43)
4Nの塩酸(15mL)中の(R/S)tert−ブチル2−(メチル((3−(4−モルホリノシクロヘキシル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート(300mg、0.59mmol、1.00当量)の溶液を、60℃で2時間撹拌した。得られた混合物を、室温に冷まし、次に、減圧下で濃縮した。以下の条件(Waters 2767−2(HPLC−08)):カラム、XBridge Shield RP 18、5μm、19×150mm;移動相、50mmolのCF
3COOHおよびCH
3CNを含む水(2分間で10.0%のCH
3CN〜28.0%まで、10分間で46.0%まで、1分間で100.0%まで、1分間で10.0%まで低下);検出器、UV254nmで分取HPLCによって、粗生成物を精製したところ、36.5mg(11%)のN
1−メチル−N
1−((3−(4−モルホリノシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)エタン−1,2−ジアミントリフルオロアセテートが白色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、CD
3OD):δ7.47(s,1H)、3.78−3.71(m,4H)、3.47(s,2H)、2.88−2.80(m,2H)、2.80−2.70(m,1H)、2.70−2.62(m,4H)、2.57−2.50(m,2H)、2.45−2.27(m,1H)、2.23(s,3H)、2.16−1.93(m,4H)、1.75−1.57(m,2H)、1.50−1.34(m,2H)ppm.LCMS(方法M,ESI):m/z=322.2[M+H]
+.
化合物44
N
1−メチル−N
1−((4−(4−モルホリノシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)エタン−1,2−ジアミン
工程1:4−モルホリノシクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネート
窒素下で−78℃に維持される無水テトラヒドロフラン(20mL)中の4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オン(920mg、5.02mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、テトラヒドロフラン中のLiHMDS(6mL)の1Mの溶液を滴下して加えた。−78℃で1時間撹拌した後、テトラヒドロフラン(6mL)中の1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−(トリフルオロメタン)−スルホニルメタン−スルホンアミド(1.97g、5.51mmol、1.10当量)の溶液を加えた。反応物を室温に温め、12時間撹拌した。得られた溶液を、減圧下で濃縮し、残渣を、石油エーテル中50〜100%の酢酸エチルで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、420mg(27%)の4−モルホリノシクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ5.80−5.70(m,1H)、3.90−3.75(m,4H)、2.75−2.00(m,10H)、1.70−1.50(m,1H)ppm.
工程2:4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−3−エニル)モルホリン
1,4−ジオキサン(100mL)中の、4−モルホリノシクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネート(4g、12.69mmol、1.00当量)と、4,4,5,5−テトラメチル−2−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(3.87g、15.24mmol、1.20当量)と、酢酸カリウム(3.73g、38.01mmol、3.00当量)と、Pd(dppf)Cl
2(930mg、1.27mmol、0.10当量)との混合物を、12時間にわたって窒素下で還流させた。反応混合物を室温に冷まし、ろ過し、次に、減圧下で濃縮した。残渣を、石油エーテル中50〜100%の酢酸エチルで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、3.2g(86%)の4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−3−エニル)モルホリンが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ6.60−6.55(m,1H)、3.80−3.66(m,4H)、2.70−2.25(m,8H)、2.20−1.90(m,4H)、1.25(s,12H)ppm.
工程3:(R/S)4−(4−モルホリノシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボアルデヒド
エチレングリコールジメチルエーテル(5mL)中の、4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−3−エニル)モルホリン(293mg、1.00mmol、1.00当量)と、(R/S)4−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボアルデヒド(306mg、1.00mmol、1.00当量)と、K
3PO
4(640mg、3.02mmol、3.02当量)と、Pd(dppf)Cl
2(65.1mg、0.10mmol、0.10当量)との混合物を、12時間にわたって85℃で、窒素下で撹拌した。反応物を室温に冷まし、減圧下で濃縮した。残渣を、石油エーテル中50〜100%の酢酸エチルで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、280mg(81%)の(R/S)4−(4−モルホリノシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボアルデヒドが褐色の油として得られた。LCMS(方法C,ESI):RT=0.70min,m/z=346.2[M+H]
+.
工程4:(R/S)tert−ブチル2−(メチル((4−(4−モルホリノシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート
1,2−ジクロロエタン(20mL)中の(R/S)4−(4−モルホリノシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボアルデヒド(500mg、1.45mmol、1.00当量)およびtert−ブチルN−[2−(メチルアミノ)エチル]カルバメート(378mg、2.17mmol、1.50当量)の溶液に、NaBH(OAc)
3(612mg、2.89mmol、1.99当量)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、次に、飽和NaHCO
3溶液(10mL)でクエンチした。有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、石油エーテル中20〜100%の酢酸エチルで溶離されるシリカゲルカラム上で精製したところ、300mg(41%)の(R/S)tert−ブチル2−(メチル((4−(4−モルホリノシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメートが褐色の油として得られた。LCMS(方法A,ESI):RT=0.66min,m/z=504.4[M+H]
+.
工程5:(R/S)tert−ブチル2−(メチル((4−(4−モルホリノシクロヘキシル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート
酢酸(10mL)中の、(R/S)tert−ブチル2−(メチル((4−(4−モルホリノシクロヘキサ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート(252mg、0.50mmol、1.00当量)と、10%のパラジウム炭素触媒(25mg)との混合物を、25℃で12時間にわたって、20気圧の水素下で、30mLの圧力反応器中で撹拌した。触媒をろ過によって除去し、ろ液を濃縮したところ、250mg(99%)の(R/S)tert−ブチル2−(メチル((4−(4−モルホリノシクロヘキシル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメートが黄色の油として得られた。LCMS(方法C,ESI):RT=0.66min,m/z=506.4[M+H]
+.
工程6:N
1−メチル−N
1−((4−(4−モルホリノシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)エタン−1,2−ジアミン(化合物44)
1,4−ジオキサン(20mL)中の塩化水素の飽和溶液中の、(R/S)tert−ブチル2−(メチル((4−(4−モルホリノシクロヘキシル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)アミノ)エチル)カルバメート(253mg、0.50mmol、1.00当量)の混合物を、25℃で24時間撹拌した。得られた混合物を、減圧下で濃縮し、以下の条件(分取HPLC−005):カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、5μm、19×150mm;移動相、10mmolのNH
4HCO
3およびMeCNを含む水(5分間で4%のMeCNを保持、10分間で5%まで);検出器、UV254/220nmで分取HPLCによって、粗生成物(150mg)を精製したところ、30mg(19%)のN
1−メチル−N
1−((4−(4−モルホリノシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)エタン−1,2−ジアミンが無色油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CD
3OD):δ7.40(s,1H)、3.75−3.65(m,4H)、3.58(s,2H)、2.80−2.72(m,2H)、2.69−2.27(m,8H)、2.19(s,3H)、2.12−1.93(m,4H)、1.55−1.28(m,4H)ppm.LCMS(方法W):m/z=322.2[M+H]
+.
化合物106
メチル[2−(メチルアミノ)エチル]([3−[(5R,8R)−1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミン
工程1:1,4,10−トリオキサジスピロ[4.2.48.25]テトラデカン−9−オン
500mLの3つ口丸底フラスコ中に、THF(150mL)、LDA(1.3当量、−50℃で30分間にわたって13.8mLのジイソプロピルアミンと反応される36mLのn−BuLi(ヘキサン中2.5M)から調製された)を入れた。次に、エチル1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(15g、70.01mmol、1.0当量)を加え、−70℃で30分間撹拌した後、−78℃でオキシラン(THF中の0.22g/mL、28mL)を加えた。得られた溶液を、−70℃で2時間撹拌した。反応を、100mLのNH
4Cl(飽和水溶液)によってクエンチし、次に、100mLのEtOAcで処理した。有機相を分離し、次に、150mLの塩水で洗浄した。有機相を乾燥させ、減圧下で濃縮した。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いたシリカゲルにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、4.5g(30%)の1,4,10−トリオキサジスピロ[4.2.4
8.2
5]テトラデカン−9−オンが黄色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ4.28(t,J=6.6Hz、2H)、4.10−3.85(m,4H)、2.17(t,J=6.6Hz、2H)、2.15−1.85(m,4H)、1.80−1.50(m,4H).
工程2:2−[8−(2−ヒドロキシエチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]プロパン−2−オール
0℃で、THF(100mL)中の1,4,10−トリオキサジスピロ[4.2.4
8.2
5]テトラデカン−9−オン(3.18g、14.98mmol、1.0当量)の撹拌溶液に、MeMgBr(エーテル中1M、75mL、5.0当量)の溶液を滴下して加えた。得られた溶液を、室温に温め、室温で12時間撹拌した。反応を、40mLのNH
4Cl(飽和水溶液)によってクエンチし、次に、300mLのEtOAcで処理した。有機相を分離し、次に、100mLの塩水で洗浄し、次に、無水Na
2SO
4で乾燥させた。減圧下での濃縮により、4.9g(粗製)の2−[8−(2−ヒドロキシエチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]プロパン−2−オールが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ4.00−3.90(m,4H)、3.80−3.40(m,4H)、1.95−1.50(m,10H)、1.40−1.10(m,6H).
工程3:9,9−ジメチル−1,4,10−トリオキサジスピロ[4.2.48.25]テトラデカン
250mLの丸底フラスコ中に、2−[8−(2−ヒドロキシエチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]プロパン−2−オール(4.91g、20.10mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(60mL)、4−ジメチルアミノピリジン(300mg、2.46mmol、0.12当量)およびトリエチルアミン(20mL)を入れた。塩化トシル(tosylchloride)(5.34g、28.01mmol、1.39当量)を加え、得られた溶液を、室温で12時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮乾固させた。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いたシリカゲルにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、3.5g(77%)の9,9−ジメチル−1,4,10−トリオキサジスピロ[4.2.4
8.2
5]テトラデカンが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ3.84(s,4H)、3.66(t,J=7.5Hz、2H)、2.51(t,J=7.5Hz、2H)、1.70−1.25(m,8H)、0.99(s,6H).
工程4:1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカン−8−オン
窒素の雰囲気でパージされ、維持された100mLの丸底フラスコ中に、9,9−ジメチル−1,4,10−トリオキサジスピロ[4.2.4
8.2
5]テトラデカン(1.765g、7.80mmol、1.00当量)、テトラヒドロフラン(16mL)および塩酸(12N、16mL)を入れた。得られた溶液を、室温で6時間撹拌し、次に、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わされた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮したところ、1.259g(89%)の1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカン−8−オンが淡黄色の固体として得られた。
工程5:1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イルトリフルオロメタンスルホネート
乾燥窒素下で、−70℃で、THF(50mL)中の1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(1.695g、9.30mmol、1.00当量)の溶液に、LiHMDS(THF中1M、14mL)の溶液を滴下して加えた。反応混合物を、−70℃で1時間撹拌し、次に、1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−(トリフルオロメタン)スルホニルメタンスルホンアミド(3.490g、9.77mmol、1.05当量)で処理し、−70℃でさらに0.5時間撹拌した。得られた溶液を、室温に温め、さらに12時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(2:1)を用いたシリカにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、2.458g(84%)の1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イルトリフルオロメタンスルホネートが無色油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ5.80−5.70(m,1H)、3.95−3.80(m,2H)、2.50−2.35(m,2H)、2.30−2.15(m,1H)、2.10−1.50(m,5H).
工程6:2−[1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された50mLの丸底フラスコ中に、1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イルトリフルオロメタンスルホネート(1.472g、4.68mmol、1.00当量)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(1.786g)、1,4−ジオキサン(20mL)、酢酸カリウム(1.378g、14.04mmol、3.00当量)およびPdCl
2(dppf)(343mg)を入れた。得られた溶液を、100℃で12時間撹拌し、次に、10mLの水/氷の添加によってクエンチした。得られた溶液を、200mLの酢酸エチルで抽出し、組み合わされた有機層を、50mLの塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(2:1)を用いたシリカゲルにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、715mg(52%)の2−[1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランが白色の固体として得られた。
工程7:(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(3−[1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された50mLの丸底フラスコ中に、2−[1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.164g、3.98mmol、1.00当量)、tert−ブチルN−[2−([[3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル](メチル)アミノ)エチル]−N−メチルカルバメート(2.096g、4.38mmol、1.10当量)、炭酸カリウム(1.650g、11.94mmol、3.00当量)、1,4−ジオキサン(20mL)、水(2mL)およびPdCl
2(dppf)(292mg)を入れた。得られた溶液を、100℃で16時間撹拌し、次に、10mLの水/氷の添加によってクエンチした。得られた溶液を、100mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を分離し、50mLの塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次に、減圧下で濃縮した。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いたシリカゲルカラムにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、1.081g(53%)の(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(3−[1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメートが黄色の油として得られた。
工程8(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(3−[1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された100mLの丸底フラスコ中に、(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(3−[1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート(1.081g、2.09mmol、1.00当量)、テトラヒドロフラン(25mL)、および10%のPd(OH)
2/C(400mg、2.85mmol、1.36当量)を入れた。得られた溶液を、3気圧の水素下で、室温で5時間撹拌した。得られた混合物をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮したところ、860mg(79%)の(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(3−[1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメートが淡黄色の油として得られた。
工程9:メチル[2−(メチルアミノ)エチル]([3−[(5R,8S)−1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミン(化合物106)
メタノール(6mL)中の(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(3−[1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート(400mg、1.20mmol、1.00当量)の溶液を、塩酸(12N、2mL)で処理し、室温で1時間、次に、50℃でさらに2時間撹拌した。次に、反応物を、20mLの炭酸水素ナトリウム(飽和水溶液)の添加によってクエンチし、得られた混合物を、減圧下で濃縮してメタノールの大部分を除去した。得られた溶液を、2×30mLのジクロロメタンで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物(200mg)をキラル分取HPLCによって精製した。カラム:IC4.6×100nm、サイズ:0.46×10cm、5μm;移動相:Hex(0.2%のIPA):IPA=85:15;流量:1.0ml/分;検出器:UV−220nm;機器:LC−05;温度:25℃。これにより、32.6mgのメチル[2−(メチルアミノ)エチル]([3−[(5R,8R)−1,1−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミンが無色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O):δ7.50(s,1H)、3.76(t,J=7.5Hz、2H)、3.42(s,2H)、2.80−2.45(m,5H)、2.31(s,3H)、2.12(s,3H)、2.01(t,J=7.5Hz、2H)、1.80−1.25(m,8H)、1.05(s,6H)ppm.LCMS(方法A11,ESI):RT=1.44min,m/z=335.0[M+H]
+.
化合物133および134
メチル[2−(メチルアミノ)エチル]([3−[(5s,8s)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミンおよびメチル[2−(メチルアミノ)エチル]([3−[(5r,8r)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミン
工程1:3−(ベンジルオキシ)−2,2−ジメチルプロパン−1−オール
250mLの丸底フラスコ中に、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール(10.4g、99.86mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)を入れた。この後、60%の水素化ナトリウム(4g、100.00mmol)を、0℃で少しずつ加えた。これに、0℃で、(ブロモメチル)ベンゼン(13.68g、79.98mmol)を加えた。得られた溶液を、室温で12時間撹拌し、次に、200mLのNH
4Cl(飽和水溶液)で希釈した。得られた溶液を、2×200mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製したところ、12g(62%)の3−(ベンジルオキシ)−2,2−ジメチルプロパン−1−オールが淡黄色の油として得られた。
1H NMR(300MHz、DMSO−d
6):d 7.43−7.24(m,5H)、4.51−4.41(m,3H)、3.25−3.15(m,4H)、0.84(s,6H)ppm.
工程2:[(3−ヨード−2,2−ジメチルプロポキシ)メチル]ベンゼン
250mLの丸底フラスコ中に、3−(ベンジルオキシ)−2,2−ジメチルプロパン−1−オール(4g、20.59mmol)、イミダゾール(2.80g、41.18mmol)、トリフェニルホスフィン(8.1g、30.88mmol)、およびテトラヒドロフラン(100mL)を入れた。この後、ヨウ素(7.85g、30.93mmol)を、0℃で少しずつ加えた。得られた溶液を、室温で12時間、次に、80℃でさらに4時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。石油エーテルを用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製したところ、6g(96%)の[(3−ヨード−2,2−ジメチルプロポキシ)メチル]ベンゼンが無色油として得られた。
1H NMR(300MHz、DMSO−d
6):d 7.42−7.20(m,5H)、4.49(s,2H)、3.30(s,2H)、3.24(s,2H)、1.00(s,6H)ppm.
工程3:8−[3−(ベンジルオキシ)−2,2−ジメチルプロピル]−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
窒素の雰囲気で維持された250mLの3つ口丸底フラスコ中に、テトラヒドロフラン(30mL)を入れた。この後、t−BuLi(ペンタン中1.3M、40mL)を、−78℃で撹拌しながら滴下して加えた。これに、テトラヒドロフラン(30mL)中の[(3−ヨード−2,2−ジメチルプロポキシ)メチル]ベンゼン(6.08g、20.00mmol)の溶液を、−78℃で撹拌しながら滴下して加え、得られた混合物を、−78℃で1時間撹拌した。混合物に、テトラヒドロフラン(30mL)中の1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(4.69g、30.00mmol、1.50当量)の溶液を、−78℃で撹拌しながら滴下して加えた。得られた溶液を、−78℃で1時間撹拌し、次に、ゆっくりと室温に温めた。反応混合物を、120mLのNH
4Cl(飽和水溶液)で希釈した。有機層を収集し、水層を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。H
2O/CH
3CN(3:7)を用いたC18ゲルカラムへと残渣を適用したところ、3.5g(52%)の8−[3−(ベンジルオキシ)−2,2−ジメチルプロピル]−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オールが淡黄色の油として得られた。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6):d7.42−7.20(m,5H)、4.46(s,2H)、3.92(s,1H)、3.82(s,4H)、3.21(s,2H)、1.80−1.67(m,2H)、1.66−1.55(m,2H)、1.55−1.45(m,2H)、1.5−1.35(m,4H)、1.00(s,6H)ppm.
工程4:8−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
100mLの丸底フラスコ中に、8−[3−(ベンジルオキシ)−2,2−ジメチルプロピル]−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(3.35g、10.02mmol)、テトラヒドロフラン(40mL)、および10%のパラジウム/炭素(0.34g)を入れた。この後、ギ酸(3.5mL)を、撹拌しながら滴下して加えた。次に、水素(3気圧)を、反応混合物に適用し、得られた溶液を、室温で4時間撹拌した。固体をろ過によって除去し、溶液を、減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製したところ、1.5g(61%)の8−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オールが白色の固体として得られた。
1H NMR(300MHz、DMSO−d
6):d4.85(t,J=5.4Hz、1H)、4.48(s,1H)、3.82(s,4H)、3.17(d,J=5.4Hz、2H)、1.83−1.58(m,4H)、1.58−1.35(m,6H)、0.90(s,6H)ppm.
工程5:11,11−ジメチル−1,4,9−トリオキサジスピロ[4.2.4^[8].2^[5]]テトラデカン
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された250mLの丸底フラスコ中に、8−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(4g、16.37mmol)、トリブチルホスファン(6.62g、32.72mmol)、およびテトラヒドロフラン(60mL)を入れた。テトラヒドロフラン(80mL)中のTMAD(5.64g、32.75mmol)の溶液を、−40℃で撹拌しながら滴下して加えた。反応混合物を、−40℃で1時間、次に、室温でさらに12時間撹拌した。得られた混合物を、減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製したところ、3.2g(86%)の11,11−ジメチル−1,4,9−トリオキサジスピロ[4.2.4^[8].2^[5]]テトラデカンが無色油として得られた。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6):d3.83(s,4H)、3.38(s,2H)、1.78−1.63(m,4H)、1.63−1.42(m,6H)、1.03(s,6H)ppm.
工程6:3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−オン
100mLの丸底フラスコ中に、11,11−ジメチル−1,4,9−トリオキサジスピロ[4.2.4^[8].2^[5]]テトラデカン(2.0g、8.84mmol、1.00当量)、テトラヒドロフラン(45mL)、および塩酸溶液(15mLの、テトラヒドロフラン中の3Mの溶液)を入れた。得られた溶液を、室温で24時間撹拌し、次に、テトラヒドロフランを減圧下で除去した。得られた溶液を、3×50mLの酢酸エチルで抽出し、組み合わされた有機層を、1×25mLのNa
2CO
3(飽和水溶液)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮したところ、1.4g(87%)の3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−オンが淡黄色の油として得られた。
1H NMR(300MHz、CDCl
3):d3.58(s,2H)、2.78−2.60(m,2H)、2.32−2.17(m,2H)、2.17−2.05(m,2H)、1.92−1.75(m,2H)、1.88(s,2H)1.15(s,6H)ppm.
工程7:3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イルトリフルオロメタンスルホネート
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された250mLの丸底フラスコ中に、LiHMDS(12mLの、テトラヒドロフラン中の1Mの溶液)を入れた。テトラヒドロフラン(10mL)中の3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(1.46g、8.01mmol)の溶液を、−50℃で加え、反応混合物を−50℃で15分間撹拌した。これに、−50℃で、テトラヒドロフラン(30mL)中の1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−(トリフルオロメタン)スルホニルメタンスルホンアミド(2.86g、8.01mmol)の溶液を加えた。得られた溶液を、−50℃で1時間、次に、室温でさらに1時間撹拌した。得られた混合物を、減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(1:9)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製したところ、1.23g(49%)の3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イルトリフルオロメタンスルホネートが淡黄色の油として得られた。
1H NMR(300MHz、CDCl
3):d5.64(d,J=2.7Hz、1H)、3.57−3.50(m,2H)、2.69−2.50(m,1H)、2.50−2.22(m,3H)、2.01−1.87(m,1H)、1.85−1.72(m,1H)、1.72−1.51(m,2H)、1.12(s,6H)ppm.
工程8:2−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された50mLの丸底フラスコ中に、3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イルトリフルオロメタンスルホネート(1.26g、4.01mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(1.22g、4.80mmol)、1,4−ジオキサン(15mL)、酢酸カリウム(1.18g、12.02mmol)、およびPdCl
2(dppf)CH
2Cl
2(327mg、0.40mmol)を入れた。得られた溶液を、100℃で15時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(10:1)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製したところ、0.97g(83%)の2−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランが黄色の油として得られた。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):d6.46(d,J=1.6Hz、1H)、3.52(s,2H)、2.50−2.07(m,4H)、1.80−1.54(m,4H)、1.26(s,12H)、1.11(s,6H)ppm.
工程9:3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された20mLの密閉管中に、3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(964mg、3.15mmol)、2−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(920mg、3.15mmol)、Cs
2CO
3(3080mg、9.45mmol)、1,4−ジオキサン/H
2O(v/v=10:1)(10mL)、およびPdCl
2(dppf)CH
2Cl
2(257mg、0.31mmol)を入れた。得られた溶液を、100℃で15時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、50mLのH
2Oで希釈し、次に、混合物を2×30mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製したところ、630mg(58%)の3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒドが黄色の油として得られた。LCMS:m/z=345.2[M+1];
1H NMR(400MHz、CDCl
3):d9.90(s,1H)、8.13(s,1H)、6.30−6.20(m,1H)、5.40−5.30(m,1H)、4.15−4.00(m,1H)、3.78−3.64(m,1H)、3.57(s,2H)、2.86−2.30(m,4H)、2.20−1.86(m,4H)、1.86−1.60(m,6H)、1.13(s,6H)ppm.
工程10:tert−ブチルN−(2−[[(3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート
100mLの丸底フラスコ中に、3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(630mg、1.83mmol)、tert−ブチルN−メチル−N−[2−(メチルアミノ)エチル]カルバメート(516mg、2.74mmol)、ClCH
2CH
2Cl(20mL)、およびNaBH(AcO)
3(3.1g、14.62mmol)を入れた。得られた溶液を、0℃で5時間撹拌し、次に、30mLのNa
2CO
3(飽和水溶液)の添加によってクエンチした。得られた溶液を、3×50mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(3:2)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製したところ、720mg(76%)のtert−ブチルN−(2−[[(3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメートが淡黄色の油として得られた。LCMS:m/z=517.5[M+1];
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ7.46(s,1H)、6.07(s,1H)、5.45−5.35(m,1H)、4.10−4.00(m,1H)、3.72−3.62(m,1H)、3.60−3.50(m,2H)、3.45−3.20(m,4H)、2.83(s,3H)、2.77−2.64(m,1H)、2.64−2.28(m,5H)、2.22(s,3H)、2.13−1.96(m,3H)、1.90−1.52(m,7H)、1.32(s,9H)、1.13(s,3H)、1.11(s,3H)ppm.
工程11:tert−ブチルN−(2−[[(3−[3,3−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]−エチル)−N−メチルカルバメート
30mLの圧力タンク反応器中に、tert−ブチルN−(2−[[(3−[3,3−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート(720mg、1.39mmol)、酢酸(10mL)、および10%のパラジウム/炭素(100mg)を入れた。次に、反応混合物を水素ガス(圧力10気圧)に曝し、50℃で6時間撹拌した。固体をろ過によって除去し、溶液を、減圧下で濃縮したところ、1g(97%)のtert−ブチルN−(2−[[(3−[3,3−ジメチル−2−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]−エチル)−N−メチルカルバメートが淡黄色の油として得られた。
工程12:メチル[2−(メチルアミノ)エチル]([3−[(5s,8s)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミンおよびメチル[2−(メチルアミノ)エチル]([3−[(5r,8r)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミン(化合物134および化合物135)
50mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−(2−[[(3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート(1g、1.93mmol)、および塩化水素/メタノール(飽和した、10mL)を入れた。得られた溶液を、室温で5時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。以下の条件(分取HPLC−045):カラム、Jupiter 4u Proteo 90A、AXIA Packed、21.2×250mm 4um 9nm;移動相、0.05%のTFAおよびACNを含む水(8分間で5.0%のACN〜30.0%まで、2分間で30.0%を保持);検出器、UV220nmで分取HPLCによって、残渣を精製した。これにより、480.8mg(44%)のメチル[2−(メチルアミノ)エチル]([3−[(5s,8s)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミントリフルオロ酢酸塩が白色の半固体として得られた;LCMS:m/z=335.2[M+1];
1H NMR(300MHz、D
2O):δ7.73(s,1H)、4.28(s,2H)、3.50−3.40(m,6H)、2.74−2.68(m,7H)、1.90−1.86(m,2H)、1.68−1.42(m,8H)1.00(s,6H)ppm.および152.6mg(14%)のメチル[2−(メチルアミノ)エチル]([3−[(5r,8r)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミントリフルオロ酢酸塩が白色の半固体として得られた;LCMS:m/z=335.2[M+1];];
1H NMR(300MHz、D
2O):δ7.73(s,1H)、4.28(s,2H)、3.46−3.34(m,6H)、2.74−2.69(m,7H)、1.83−1.75(m,4H)、1.70(m,2H)、1.57−1.46(m,4H)、1.00(s,6H)ppm.
化合物158
([3−[4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキシル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)(メチル)[2−(メチルアミノ)エチル]アミン塩酸塩
工程1:エチル1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
500mLの丸底フラスコ中に、エチル4−オキソシクロヘキサン−1−カルボキシレート(150g、881.29mmol、1.00当量)、シクロヘキサン(300mL)、H
2NSO
3H(3g)およびエタン−1,2−ジオール(65.7g、1.06mol、1.20当量)を入れた。得られた溶液を、100℃で一晩撹拌し、次に、300mLの酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を、2×200mLの塩水で洗浄し、次に、減圧下で濃縮した。これにより、152g(80%)のエチル1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ4.05(q,J=7.1Hz、2H)、3.95(s,4H)、2.44−2.23(m,1H)、2.00−1.70(m,6H)、1.65−1.47(m,2H)、1.25(t,J=7.1Hz、3H)ppm.
工程2:8,8−ジエチル1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8,8−ジカルボキシレート
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された2Lの3つ口丸底フラスコ中に、(i−Pr)2NH(45.2g)およびテトラヒドロフラン(1500mL)を入れた。次に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M、179.8mL)を、−50℃で、滴下して加えた。得られた混合物を、−50℃で30分間反応させた。次に、エチル1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(80g、373.38mmol、1.00当量)を、−78℃で混合物中に加えた。1時間後、クロロ(エトキシ)メタノン(60g、552.87mmol、1.48当量)を、−78℃で滴下して加えた。得られた溶液を、−78℃でさらに30分間撹拌した。次に、反応物を、500mLの水の添加によってクエンチした。得られた溶液を、3×800mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、減圧下で濃縮した。これにより、82g(77%)の8,8−ジエチル1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8,8−ジカルボキシレートが淡黄色の油として得られた。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ4.18(q,J=7.1Hz、4H)、3.94(s,4H)、2.18(t,J=6.2Hz、4H)、1.69(t,J=6.2Hz、4H)、1.25(t,J=7.1Hz、6H)ppm.
工程3:[8−(ヒドロキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]メタノール
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された2500mLの3つ口丸底フラスコ中に、LiAlH
4(47.9g、1.26mol、4.02当量)およびテトラヒドロフラン(1L)を入れた。この後、テトラヒドロフラン(200mL)中の8,8−ジエチル1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8,8−ジカルボキシレート(90g、314.33mmol、1.00当量)を、−20℃で撹拌しながら滴下して加えた。得られた溶液を、室温で一晩撹拌した。次に、反応物を、500gのNa
2SO
4.10H
2Oの添加によってクエンチした。固体をろ過して取り除いた。得られた混合物を、減圧下で濃縮したところ、35g(55%)の[8−(ヒドロキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]メタノールが白色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、MeOD):δ3.94(s,4H)、3.49(s,4H)、1.69−1.59(m,4H)、1.59−1.44(m,4H)ppm.
工程4:8,8−ビス(エトキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された1000mLの3つ口丸底フラスコ中に、[8−(ヒドロキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]メタノール(35g、173.06mmol、1.00当量)およびN,N−ジメチルホルムアミド(400mL)を入れた。この後、水素化ナトリウム(21g、525.00mmol、3.03当量、60%)を、0℃で少しずつ加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。これに、ヨードエタン(108g、692.46mmol、4.00当量)を、撹拌しながら滴下して加えた。得られた溶液を、室温で一晩撹拌した。次に、反応物を、300mLの水の添加によってクエンチした。得られた溶液を、3×200mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせた。得られた混合物を、300mLの塩水で洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製した。これにより、30g(67%)の8,8−ビス(エトキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカンが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3)δ:3.93(s,4H)、3.46(q,J=7.0Hz、4H)、3.29(s,4H)、1.65−1.50(m,8H)、1.16(t,J=7.0Hz、6H)ppm.
工程5:4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキサン−1−オン
1000mLの丸底フラスコ中に、8,8−ビス(エトキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン(30g、116.12mmol、1.00当量)、FeCl
3−6H
2O(62g、230.48mmol、1.98当量)およびジクロロメタン(300mL)を入れた。得られた溶液を、室温で一晩撹拌した。得られた混合物を、3×150mLの水および150mLのNa
2CO
3(飽和水溶液)で洗浄した。得られた混合物を、150mLの塩水で洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮したところ、22.8g(92%)の4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキサン−1−オンが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3)δ:3.46(q,J=7.0Hz、4H)、3.37(s,4H)、2.36(t,J=14.1Hz、4H)、1.77(t,J=14.1Hz、4H)、1.18(t,J=7.0Hz、6H)ppm.
工程6:4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された1Lの3つ口丸底フラスコ中に、4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキサン−1−オン(22.8g、106.39mmol、1.00当量)およびTHF(400mL)を入れた。この後、LiHMDS(THF中1M、117.2mL)を、−50℃で撹拌しながら滴下して加えた。得られた溶液を、−30℃で1時間撹拌した。これに、テトラヒドロフラン(40mL)中の1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−(トリフルオロメタン)スルホニルメタンスルホンアミド(41.8g、117.00mmol、1.10当量)の溶液を、−30℃で撹拌しながら滴下して加えた。得られた溶液を、室温でさらに4時間にわたって、撹拌しながら反応させた。次に、反応物を、100mLのNH
4Cl(飽和水溶液)の添加によってクエンチした。得られた溶液を、2×100mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせた。得られた混合物を、減圧下で濃縮した。石油エーテル(100%)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製したところ、29g(79%)の4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネートが褐色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3)δ:5.78−5.61(m,1H)、3.44(q,J=7.0Hz、4H)、3.27(q,J=7.0Hz、4H)、2.49−2.21(m,2H)、2.20−2.00(m,2H)、1.74(t,J=6.5Hz、2H)、1.18(t,J=7.0Hz、6H)ppm.
工程7:2−[4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された100mLの丸底フラスコ中に、4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート(29g、83.8mmol、1.00当量)、KOAc(32.4g、331mmol、3.95当量)、Pd(dppf)Cl
2(6.13g、8.38mmol、0.10当量)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(25.5g、100.6mmol、1.19当量)および1,4−ジオキサン(300mL)を入れた。得られた溶液を、油浴中で、100℃で一晩撹拌した。次に、反応物を、200mLの水の添加によってクエンチした。得られた溶液を、3×100mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。固体をろ過して取り除き、溶液を減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製した。これにより、22g(81%)の2−[4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランが無色油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3)δ:6.67−6.35(m,1H)、3.44(q,J=7.0Hz、4H)、3.24(q,J=7.0Hz、4H)、2.18−2.05(m,2H)、2.03−1.84(m,2H)、1.50(t,J=6.3Hz、2H)、1.15(t,J=7.0Hz、6H)ppm.
工程8:tert−ブチルN−[2−[([3−[4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)(メチル)アミノ]エチル]−N−メチルカルバメート
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された1Lの丸底フラスコ中に、2−[4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(22g、67.85mmol、1.00当量)、Pd(dppf)Cl
2(3.38g、4.62mmol、0.07当量)、炭酸カリウム(19.2g、138.92mmol、2.05当量)、水(50mL)、tert−ブチルN−[2−([3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル(メチル)アミノ)エチル]−N−メチルカルバメート(18g、37.63mmol、0.55当量)および1,4−ジオキサン(500mL)を入れた。得られた溶液を、油浴中で、100℃で一晩撹拌した。固体をろ過して取り除いた。得られた混合物を、減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(50%)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製した。これにより、18g(48%)のtert−ブチルN−[2−[([3−[4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)(メチル)アミノ]エチル]−N−メチルカルバメートが褐色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3)δ:7.46(s,1H)、6.08(s,1H)、5.40−5.22(m,1H)、4.12−4.00(m,1H)、3.76−3.60(m,1H)、3.58−3.20(m,8H)、2.83(s,3H)、2.57(s,3H)、2.45(s,2H)、2.15−1.95(m,4H)、1.82−1.52(m,6H)、1.44(s,6H)、1.35(s,9H)、1.15(t,J=7.0Hz、6H)ppm.
工程9:tert−ブチルN−[2−[([3−[4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)(メチル)アミノ]エチル]−N−メチルカルバメート
1Lの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−[2−[([3−[4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)(メチル)アミノ]エチル]−N−メチルカルバメート(18.0g、32.85mmol、1.00当量)、10%のPd(OH)
2/C(20g)およびテトラヒドロフラン(400mL)を入れた。次に、水素(3気圧)を、反応混合物に適用した。得られた溶液を、室温で7時間撹拌した。固体をろ過して取り除き、溶液を減圧下で濃縮した。ジクロロメタン/メタノール(3.5%)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製した。これにより、8.8g(49%)のtert−ブチルN−[2−[([3−[4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)(メチル)アミノ]エチル]−N−メチルカルバメートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(400MHz、CDCl
3)δ:7.36(s,1H)、5.30−5.10(m,1H)、4.00−3.85(m,1H)、3.68−3.50(m,2H)、3.56−3.46(m,6H)、3.35−3.27(m,4H)、3.14(s,2H)、2.77(s,3H)、2.69−2.37(m,3H)、1.94(s,3H)、1.80−1.46(m,9H)、1.37(s,9H)、1.30−1.15(m,4H)、1.10(t,J=7.0Hz、6H)ppm.
工程10:([3−[4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキシル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)(メチル)[2−(メチルアミノ)エチル]アミン塩酸塩(化合物158)
500mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−[2−[([3−[4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)(メチル)アミノ]エチル]−N−メチルカルバメート(8.8g、15.98mmol、1.00当量)およびジクロロメタン(300mL)を入れた。塩化水素ガスを、反応混合物中にバブリングした。得られた溶液を、室温で4時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、1Lのヘキサンで洗浄した。固体をろ過によって収集した。これにより、5.90g(84%)の[3−[4,4−ビス(エトキシメチル)シクロヘキシル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)(メチル)[2−(メチルアミノ)エチル]アミン塩酸塩がオフホワイトの固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O)δ:7.75(s,1H)、4.30(s,2H)、3.57−3.43(m,10H)、3.23(s,2H)、2.80−2.67(m,7H)、1.64−1.54(m,6H)、1.35−1.20(m,2H)、1.15−1.05(m,6H)ppm.LCMS(方法M,ESI)、RT=1.25min、m/z=367.3[M−2HCl+H]
+.
化合物182
9−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]スピロ[4.5]デカン−6−オール
工程1:1,4−ジオキサジスピロ[4.1.4
7.3
5]テトラデカン−12−オン
トルエン(90ml)中の1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(5g、32.01mmol)の溶液に、
tBuOK(632.26mg、5.63mmol)を加え、反応混合物を室温で5分間撹拌した。1,4−ジブロモブタン(4ml、33.62mmol)を加え、反応物を、20時間にわたって還流状態で加熱した。反応を、TLC(ヘプタン:EtOAc80/20、PMA)によって監視した。反応物を室温で冷まし、飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、次に、EtOAcで希釈した。2つの層を分離し、水層をEtOAc(1回)でさらに抽出した。組み合わされた有機層を、水(1回)および塩水(1回)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濃縮したところ、原油が得られた。この生成物を、最小量のDCMに溶解させ、340gのSNAP KPカラム上に充填し、Biotageにおいてヘプタン:EtOAc6%〜40%で溶離したところ、3.9g(58%)の1,4−ジオキサジスピロ[4.1.4
7.3
5]テトラデカン−12−オンが得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ4.02−3.88(m,4H)、2.59−2.50(m,2H)、2.05(dd,J=7.9、4.7Hz、2H)、1.99−1.95(m,2H)、1.93(s,2H)、1.60−1.46(m,6H).
工程2:1,4−ジオキサジスピロ[4.1.4
7.3
5]テトラデカン−12−オール
MeOH(100ml)中の1,4−ジオキサジスピロ[4.1.4
7.3
5] テトラデカン−12−オン(3.9g、18.55mmol)の溶液を、0℃に冷却した。NaBH
4(1.75g、46.37mmol)を、少しずつ加えた。反応物を、0℃で1時間撹拌させ、次に、水でクエンチした。得られた混合物を、室温で10分間撹拌し、次に、水およびEtOAcで希釈した。水層をEtOAcで逆抽出し、組み合わされた有機層を、水(1回)および塩水(2回)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、ろ液を 減圧下で濃縮したところ、油、2.96 g(75%)の1,4−ジオキサジスピロ[4.1.4
7.3
5]テトラデカン−12−オールが得られた。この材料をさらに精製せずに次の工程に使用した。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ3.93(s,4H)、3.52(dd,J=6.7、2.4Hz、1H)、1.90−1.76(m,3H)、1.77−1.42(m,12H).
工程3:tert−ブチル({1,4−ジオキサジスピロ[4.1.4
7.3
5]テトラデカン−12−イルオキシ})ジメチルシラン
DMF(40ml)中の1,4−ジオキサジスピロ[4.1.4
7.3
5]テトラデカン−12−オール(2.96g、13.94mmol)の溶液に、tert−ブチル(クロロ)ジメチルシラン(2.31g、15.34mmol)および1H−イミダゾール(1.9g、27.89mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を、水で希釈し、エーテル(3回)で抽出した。組み合わされた有機層を、水(2回)および塩水(2回)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、濃縮したところ、油が得られた。最小量のDCMに溶解させ、25gのKP SNAPカラム上に充填し、ヘプタン中5%〜35%のEtOAcで溶離することによって、これを精製したところ、3.73g(82%)のtert−ブチル({1,4−ジオキサジスピロ[4.1.4
7.3
5]テトラデカン−12−イルオキシ})ジメチルシランが得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ3.97−3.83(m,4H)、3.44(dd,J=5.5、2.2Hz、1H)、1.89(td,J=12.1、4.0Hz、1H)、1.83(d,J=13.5Hz、1H)、1.79−1.46(m,9H)、1.43−1.30(m,3H)、0.89(s,9H)、0.04(s,6H).
工程4:10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカン−7−オン
DCM(120ml)中のtert−ブチル({1,4−ジオキサジスピロ[4.1.4
7.3
5]テトラデカン−12−イルオキシ})ジメチルシラン(3.7g、11.33mmol)の溶液に、塩化鉄(III)六水和物(trichloroiron hexahydrate)(15.31g、56.65mmol)を加え、得られた懸濁液を室温で2時間撹拌した。反応を、TLC(9:1のヘプタン/EtOAc、DNP染料)によって監視した。反応混合物をDCMで希釈し、デカントして、固体無機物の大部分を除去し、飽和NaHCO
3水溶液(1回)、水(1回)、塩水(1回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧下で濃縮したところ、透明な油:3.22g(99%)の10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカン−7−オンが得られた。この材料を次の工程に使用した。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ3.62(t,J=3.3Hz、1H)、2.67−2.54(m,2H)、2.16(dtd,J=14.2、4.6、2.1Hz、1H)、2.06(d,J=13.4Hz、1H)、1.90(dt,J=8.1、4.2Hz、2H)、1.76−1.48(m,5H)、1.38(ddd,J=12.1、6.7、5.2Hz、1H)、1.28(ddd,J=19.8、7.7、4.8Hz、2H)、0.92(s,9H)、0.10(d,J=2.9Hz、6H).
工程5:10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカ−6−エン−7−イルトリフルオロメタンスルホネートおよび10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカ−7−エン−7−イルトリフルオロメタンスルホネート
THF(45ml)中の10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカン−7−オン(3.2g、11.33mmol)の溶液を、窒素下で−78℃に冷却した。ヘプタン−THF(7.9ml)中のLDAの2Mの溶液を加え、得られた溶液を、−78℃で1時間撹拌した。1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−[(トリフルオロメチル)スルホニル]メタンスルホンアミド(4.45g、12.46mmol)を、THF(15ml)中の溶液として反応物に−78℃で加え、反応物を−78℃で1時間撹拌し、次に、室温に温め、一晩撹拌した。反応を、水の添加によってクエンチし、EtOAcで希釈した。組み合わされた有機層を、水(1回)および塩水(2回)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、ろ液を減圧下で濃縮したところ、油が得られた。この材料を最小量のDCMに溶解させ、100gのKP SNAPカラム上に充填し、ヘプタン−EtOAc0%〜25%で溶離したところ、2.81g(60%)の、10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカ−6−エン−7−イルトリフルオロメタンスルホネートと10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカ−7−エン−7−イルトリフルオロメタンスルホネートとの混合物が透明な油として得られた。NMRにより、2つの異性体の9:1の比率が示された。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ5.59(t,J=3.8Hz、0.9H)、5.53(s,0.1H)、3.60(dd,J=6.2、3.3Hz、0.1H)、3.56(t,J=4.2Hz、0.9H)、2.46−2.40(m,1H)、2.40−2.32(m,1H)、2.13(ddq,J=17.9、4.2、2.2Hz、1H)、2.07(d,J=16.6Hz、1H)、1.70−1.57(m,5H)、1.46−1.32(m,3H)、0.87(s,9H)、0.06(d,J=4.3Hz、6H).
工程6:tert−ブチルジメチル{[9−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)スピロ[4.5]デカ−8−エン−6−イル]オキシ}シランおよびtert−ブチルジメチル{[9−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)スピロ[4.5]デカ−9−エン−6−イル]オキシ}シラン
1,4−ジオキサン(10ml)中の10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカ−6−エン−7−イルトリフルオロメタンスルホネートおよび10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカ−7−エン−7−イルトリフルオロメタンスルホネート(0.74g、2.89mmol)、酢酸カリウム(1.78g、18.09mmol)、ビス[3−(ジフェニルホスファニル)シクロペンタ−2,4−ジエン−1−イル]鉄;ジクロロメタン、ジクロロパラジウム(99mg、0.12mmol)の懸濁液を、5分間にわたって窒素でパージし、次に、一晩、圧力管中で、80℃で加熱した。混合物を室温で冷まし、EtOAcで希釈し、Celite(登録商標)に通してろ過した。ろ液を、水(1回)、塩水(1回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、ヘプタン:EtOAc(0%〜20%)の勾配で溶離しながら、Biotageにおける50gのKP SNAPにおいて残渣を精製したところ、NMRによって示される際に9:1の比率の、0.41g(43%)のtert−ブチルジメチル{[9−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)スピロ[4.5]デカ−8−エン−6−イル]オキシ}シランと、tert−ブチルジメチル{[9−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)スピロ[4.5]デカ−9−エン−6−イル]オキシ}シラン、409mg(43%)との混合物が得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ6.45−6.38(m,0.9H)、6.28(t,J=1.8Hz、0.1H)、3.67−3.57(m,1H)、2.29(dtt,J=18.7、4.2、2.0Hz、1H)、2.20(dd,J=17.4、1.7Hz、1H)、2.12−2.01(m,1H)、1.94(dt,J=17.5、2.5Hz、1H)、1.71−1.45(m,8H)、1.26(s,12H)、0.87(s,9H)、0.02(d,J=3.7Hz、6H).
工程7A:tert−ブチルN−[2−({[3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル}(メチル)アミノ)エチル]−N−メチルカルバメート
1,2−ジクロロエタン(160ml)中の3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(7.42g、24.25mmol)の溶液に、tert−ブチルN−メチル−N−[2−(メチルアミノ)エチル]カルバメート(90%、6.14g、29.34mmol)を加えた後、NaBH(OAc)
3(10.28g、48.49mmol)を加えた。得られた混合物を、室温で撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、塩水(2回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、減圧下で乾燥させた。DCM中のMeOH(0〜10%)の勾配で溶離しながらの、100gのKP SNAPカートリッジを備えたBiotage Isoleraシステムを用いたフラッシュクロマトグラフィーによる精製により、tert−ブチルN−[2−({[3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル}(メチル)アミノ)エチル]−N−カルバミン酸メチルが、ヘプタン−エーテル8.4g(72%)からの結晶化の後、白色の固体として得られた。
1H NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.88−7.35(m,1H)、5.32(dd,J=9.5、2.6Hz、1H)、4.09−3.99(m,1H)、3.72−3.58(m,1H)、3.55−3.23(m,4H)、2.85(s,3H)、2.69−2.43(m,2H)、2.39−2.16(m,3H)、2.14−1.92(m,3H)、1.73−1.49(m,3H)、1.44(s,9H).
工程7B:tert−ブチルN−(2−{[(3−{10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカ−7−エン−7−イル}−1−(オキサン−2−イル)ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート
1,4−ジオキサン(2ml)および2Mの炭酸ナトリウム水溶液(1.53ml)中のtert−ブチルN−[2−({[3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル}(メチル)アミノ)エチル]−N−メチルカルバメート(488mg、1.02mmol)、tert−ブチルジメチル{[9−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)スピロ[4.5]デカ−8−エン−6−イル]オキシ}シランおよびtert−ブチルジメチル{[9−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)スピロ[4.5]デカ−9−エン−6−イル]オキシ}シラン(400mg、1.02mmol)の懸濁液を、5分間にわたって窒素をバブリングすることによって脱気した。ビス[3−(ジフェニルホスファニル)シクロペンタ−2,4−ジエン−1−イル]鉄、ジクロロメタン、およびジクロロパラジウム(42mg、0.05mmol)を加え、反応物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を室温に冷まし、次に、EtOAcで希釈し、Celite(登録商標)に通してろ過し、固体をEtOAcで洗浄した。組み合わされたろ液を、水(1回)および塩水(2回)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、濃縮したところ、オレンジ色の油が得られた。この材料を、DCM中の溶液として、Biotageにおける25gのSNAPカラムにおいて充填し、ヘプタン−EtOAc35%〜100%の勾配で溶離することによって精製したところ、tert−ブチルN−(2−{[(3−{10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカ−7−エン−7−イル}−1−(オキサン−2−イル)ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート、0.45g(72%)が得られた。LC−MS:2.42分間(3分間の方法)、m/z=617.35。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.41(d,J=3.9Hz、1H)、5.91(d,J=21.6Hz、1H)、5.26(dd,J=8.9、2.8Hz、1H)、4.04−3.97(m,1H)、3.69−3.56(m,2H)、3.27(d,J=49.4Hz、4H)、2.77(s,3H)、2.53−2.37(m,3H)、2.33(d,J=18.3Hz、1H)、2.25(d,J=16.6Hz、1H)、2.17(s,3H)、2.14−2.05(m,1H)、1.98(dd,J=10.2、2.9Hz、3H)、1.67−1.46(m,11H)、1.38(s,9H)、0.84−0.80(m,9H)、0.00(s,6H).
工程8:tert−ブチルN−(2−{[(3−{10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカン−7−イル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート
EtOH(10ml)中のtert−ブチルN−(2−{[(3−{10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカ−7−エン−7−イル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート(453mg、0.73mmol)およびPd/C(10%、156mg、0.147mmol)の懸濁液を、2日間にわたって水素の雰囲気下で、室温で撹拌した。反応混合物を、Celite(登録商標)に通してろ過し、ろ液を濃縮したところ、油が得られ、ヘプタン−EtOAc25%〜100%の勾配で溶離しながら、SNAP KP 25gのカラムを用いてBiotageにおいてそれを精製したところ、tert−ブチルN−(2−{[(3−{10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカン−7−イル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート、120mg(26%)が得られた。LC−MS:2.16分間(3分間の方法)、m/z=619.35。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.46(d,J=10.4Hz、1H)、5.31−5.24(m,1H)、4.05(d,J=11.5Hz、1H)、3.67(td,J=11.2、2.2Hz、1H)、3.48−3.21(m,5H)、2.88−2.73(m,4H)、2.55−2.38(m,2H)、2.22(s,3H)、2.07−1.88(m,6H)、1.70−1.48(m,12H)、1.43(d,J=10.5Hz、11H)、0.92(s,9H)、0.05(s,6H).
工程9:9−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]スピロ[4.5]デカン−6−オール(化合物182)
6MのHCl水溶液(0.56ml)中のtert−ブチルN−(2−{[(3−{10−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[4.5]デカン−7−イル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート(77mg、0.12mmol)の懸濁液を室温で一晩撹拌した。それを水で希釈し、DCM(2回)で抽出した。組み合わされた有機層を、濃縮したところ、油状の残渣が得られ、それを1mlのDMSO−CH
3CN(1:1)に溶解させ、高pHの分取HPLC方法を用いてGilson3において精製したところ、9−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]スピロ[4.5]デカン−6−オール、13mg(33%)が白色の固体として得られた。LC−MS:4.3分間(7分間、高pH)、m/z=321.3。
1H−NMR(500MHz、メタノール−d4)δ7.47(s,0.1H)、7.42(s,0.9H)、3.49(s,1H)、3.42(s,2H)、2.93(tt,J=12.7、3.4Hz、1H)、2.71(t,J=6.5Hz、2H)、2.52(t,J=6.5Hz、2H)、2.37(s,3H)、2.20(s,3H)、1.99−1.85(m,2H)、1.86−1.72(m,3H)、1.72−1.50(m,6H)、1.47−1.30(m,3H).
化合物183および184
(1R,4S)−4−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]スピロ[5.5]ウンデカン−1−オールのラセミ混合物(化合物183):
(1S,4S)−4−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]スピロ[5.5]ウンデカン−1−オールのラセミ混合物(化合物184):
工程1:1,4−ジオキサジスピロ[4.1.5
7.3
5]ペンタデカン−13−オン
トルエン(120ml)中の1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(5g、32.01mmol)および1,5−ジブロモペンタン(7.36g、32mmol)の溶液に、室温でtBuOK(3.59g、32mmol)を加えた。溶液を一晩還流させた。反応物を室温に冷まし、HCl(0.5N、10ml)でクエンチした。相を分離し、水相をDCM(3×30ml)で抽出した。有機抽出物を組み合わせて、Na
2SO
4上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣を、Biotage(SNAP340g、溶離剤ヘプタン/EtOAc95/5〜60/40)によって精製したところ、2.35gの表題化合物(33%)が無色の軽油として得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ4.08−3.91(m,4H)、2.61−2.42(m,2H)、2.01−1.95(m,2H)、1.93(s,2H)、1.83−1.72(m,2H)、1.58−1.38(m,7H)、1.38−1.28(m,1H).Rf=0.47(heptane/EtOAc 7/3).
工程2:1,4−ジオキサジスピロ[4.1.5
7.3
5]ペンタデカン−13−オール
水素化ホウ素ナトリウム(0.99g、26.19mmol)を、MeOH(120ml)中の1,4−ジオキサジスピロ[4.1.5
7.3
5]ペンタデカン−13−オン(2.35g、10.48mmol)に、0℃でおよび窒素下で加えた。反応物を、完了するまで(6時間)0℃で撹拌した。反応を、水(100mL)でゆっくりとクエンチした。DCM(50mL)を加え、層を分離した。水層をDCM(2×50mL)で抽出した。有機層を組み合わせて、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮したところ、2.18gの所望の1,4−ジオキサジスピロ[4.1.57.35]ペンタデカン−13−オール(92%)が得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ3.97−3.86(m,4H)、3.52−3.44(m,1H)、1.90−1.79(m,3H)、1.77−1.62(m,2H)、1.61−1.34(m,10H)、1.35−1.18(m,2H).Rf=0.35(ヘプタン/EtOAc 7/3).
工程3:tert−ブチル({1,4−ジオキサジスピロ[4.1.5
7.3
5]ペンタデカン−13−イルオキシ})ジメチルシラン
DMF(20ml)中の1,4−ジオキサジスピロ[4.1.5
7.3
5]ペンタデカン−13−オール(2.18g、9.63mmol)の溶液に、tert−ブチル(クロロ)ジメチルシラン(2.18g、14.45mmol)および1H−イミダゾール(1.32g、19.27mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(3×50ml)で抽出した。組み合わされた有機層を、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。残渣を、Biotage(SNAP100g、溶離剤ヘプタン/EtOAc95/5〜80/20)によって精製したところ、2.45gの所望の材料(75%)が得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ4.02−3.80(m,4H)、3.49−3.38(m,1H)、1.89(td,J=12.2、4.2Hz、1H)、1.84−1.71(m,2H)、1.64−1.15(m,13H)、0.89(s,9H)、0.04(d,J=2.2Hz、6H).Rf=0.60(EtOAc/ヘプタン 10/90).
工程4:5−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[5.5]ウンデカン−2−オン
DCM(100ml)中のtert−ブチル({1,4−ジオキサジスピロ[4.1.5
7.3
5]ペンタデカン−13−イルオキシ})ジメチルシラン(2.45g、7.19mmol)の溶液に、塩化鉄(III)六水和物(1.94g、7.19mmol)を加えた。2時間後、TLCによって、もはや出発材料は検出されなかった。反応混合物を、水(50ml)、飽和NaHCO
3水溶液(50ml)、塩水(50ml)で洗浄し、有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、蒸発乾固させたところ、2.08gのケトンが透明な油(97%)として得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ3.67(s,1H)、2.67−2.48(m,2H)、2.26−2.11(m,2H)、2.00(dddd,J=14.5、12.2、5.4、2.5Hz、1H)、1.87(ddt,J=14.2、7.1、3.7Hz、1H)、1.64−1.17(m,10H)、0.92(s,9H)、0.10(t,J=2.9Hz、6H).Rf=0.40(EtOAc/ヘプタン 10/90).
工程5:5−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[5.5]ウンデカ−2−エン−2−イルトリフルオロメタンスルホネート
5−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[5.5]ウンデカン−2−オン(2g、6.8mmol)の撹拌溶液を、乾燥THF(160mL)に溶解させ、−78℃に冷却した。これに、THF(73.5mL)中の0.18MのLHMDSを滴下して加えた。反応物を45分間撹拌し、THF(60mL)中のN−(5−クロロピリジン−2−イル)−1,1,1−トリフルオロ−N−[(トリフルオロメチル)スルホニル]メタンスルホンアミド(5g、12.75mmol)の溶液を、10分間にわたって滴下して加え、反応物を−78℃で1時間撹拌し、次に、3時間にわたって室温に温めた。反応を、飽和NH
4Cl(100mL)の添加によってクエンチした。EtOAc(100mL)を加え、有機層を分離した。水層を洗浄し(2×100mLのEtOAc)、有機物を組み合わせて、乾燥させ(Na
2SO
4)、ろ過し、溶媒を減圧下で除去したところ、8.4gの黄色の粗材料が残った。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage SNAP−HP 100gのカートリッジ、乾式充填、溶離剤ヘプタン:EtOAc99:1〜9:1)を用いて、粗生成物を精製したところ、2.16gの、無色の自由流動性の油としての目的の材料(71%、95%の純度)が得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ5.54(d,J=4.1Hz、1H)、3.51(t,J=3.9Hz、1H)、2.48−2.30(m,2H)、2.16−2.06(m,2H)、1.64−1.17(m,10H)、0.88(s,9H)、0.05(s,6H).Rf=0.61(EtOAc/ヘプタン 5/95).LC−MS:2.72min(疎水性LC−MS方法)、イオン化なし.
工程6:tert−ブチルジメチル{[4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)スピロ[5.5]ウンデカ−3−エン−1−イル]オキシ}シラン
5−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[5.5]ウンデカ−2−エン−2−イルトリフルオロメタンスルホネート(90%、500mg、1.05mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(320mg、1.26mmol)、Pd(dppf)Cl
2(43mg、0.05mmol)および酢酸カリウム(770mg、7.87mmol)を、ジオキサン(5ml)に懸濁させた。溶液を、10分間にわたって窒素で脱気し、次に、80℃に加熱した。2時間後、LCMSによってSMを観察されなかったが、TLCによってまだ微量が観察された。反応物を室温に冷まし、一晩(O/N)撹拌した。水(10ml)を加え、反応物をEtOAc(2×20ml)で抽出した。組み合わされた有機層を、水(10ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣を、Biotage(SNAP50g、溶離剤ヘプタン/EtOAc100/0〜90/10)によって精製したところ、310mgの所望のボロン酸エステル(65%)が無色油として得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ6.57(s,0H)、6.45−6.32(m,1H)、3.58−3.40(m,1H)、2.36(dd,J=17.6、1.9Hz、1H)、2.30−2.20(m,1H)、2.05(ddd,J=18.8、5.9、3.1Hz、1H)、1.79(dd,J=17.6、2.2Hz、1H)、1.60−1.06(m,22H)、0.91−0.83(m,9H)、0.01(d,J=1.4Hz、6H).Rf=0.47(EtOAc/ヘプタン 5/95).LC−MS:2.85min(疎水性LC−MS方法)、イオン化なし.
工程7:tert−ブチルN−(2−{[(3−{5−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[5.5]ウンデカ−2−エン−2−イル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート
tert−ブチルジメチル{[4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)スピロ[5.5]ウンデカ−3−エン−1−イル]オキシ}シラン(90%、200mg、0.44mmol)、tert−ブチル−N−(2−{[(3−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート(140mg、0.29mmol)、Pd(dppf)Cl
2(24mg、29μmol)および炭酸二カリウム(122mg、0.88mmol)を、ジオキサン(14ml)と、水(1ml)との混合物に懸濁させた。反応物を、10分間にわたって窒素で脱気し、次に、窒素下で100℃に加熱した。一晩後、TLCおよびLCMSにより、所望の材料の存在が示された。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、Biotage(SNAP 50g、溶離剤ヘプタン/EtOAc83/17〜0/100)によって精製したところ、140mgの所望のアルケン(87%)が黄色の油として得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.56−7.40(m,1H)、6.00−5.85(m,1H)、5.32(dd,J=9.2、2.9Hz、1H)、4.06(d,J=9.9Hz、1H)、3.72−3.64(m,1H)、3.60(t,J=5.4Hz、1H)、3.43−3.21(m,3H)、2.82(s,2H)、2.62(d,J=14.6Hz、1H)、2.46(s,2H)、2.34(d,J=17.8Hz、1H)、2.19(d,J=19.2Hz、4H)、1.93(d,J=15.1Hz、1H)、1.76−1.34(m,18H)、1.24(s,9H)、0.88(s,9H)、0.04(d,J=2.3Hz、6H)。LCMS:1.59min(2min方法)、m/z=631.25.Rf=0.30(ヘプタン/EtOAc、3/7、UVおよびPMA).
工程8:ラセミtert−ブチルN−{2−[({3−[(2S,5S)−5−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[5.5]ウンデカン−2−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメートおよびラセミtert−ブチルN−{2−[({3−[(2S,5R)−5−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[5.5]ウンデカン−2−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート
tert−ブチルN−(2−{[(3−{5−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[5.5]ウンデカ−2−エン−2−イル}−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート(140mg、0.26mmol)およびパラジウム炭素(10%)(27mg、0.26mmol)を、EtOH(5ml)に懸濁させた。反応物を、水素雰囲気下で、室温で撹拌した。一晩後、LCMSにより、出発材料のみが示される。溶液をCelite上でろ過し、MeOH(2×10ml)で洗浄した。ろ液を蒸発させ、残渣を、EtOH(5ml)に溶解させ、パラジウム炭素(10%)(27mg、0.26mmol)を加えた。反応物を、36時間にわたって水素雰囲気下で、室温で撹拌した。溶液をCelite上でろ過し、MeOH(2×10ml)で洗浄した。ろ液を蒸発させ、残渣を、Biotage(SNAP HP 10g、溶離剤ヘプタン/EtOAc95/5〜0/100)によって精製したところ、40mgの脱アミノ化副生成物(43%)が黄色の油として、10mgの異性体1(7%)が黄色の油として、および40mgの異性体2(28%)が黄色の油として得られた。脱アミノ化副生成物:
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.30−7.27(m,1H)、5.31−5.23(m,1H)、4.10−4.00(m,1H)、3.73−3.62(m,1H)、3.56−3.50(m,1H)、2.97−2.85(m,1H)、2.08(s,3H)、2.06−1.96(m,4H)、1.85−1.72(m,2H)、1.72−1.62(m,4H)、1.62−1.51(m,4H)、1.43(dd,J=10.3、5.5Hz、4H)、1.40−1.19(m,4H)、0.91(d,J=3.3Hz、9H)、0.05(d,J=3.9Hz、6H).Rf=0.80(ヘプタン/EtOAc 3/7).LC−MS:2.73min(疎水性LC−MS方法)、m/z=447.2.異性体1:
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.53−7.39(m,1H)、5.35−5.22(m,1H)、4.04(d,J=9.9Hz、1H)、3.75−3.61(m,1H)、3.56−3.21(m,5H)、2.96−2.78(m,4H)、2.61−2.38(m,2H)、2.30−2.15(m,3H)、2.11−1.88(m,5H)、1.84−1.50(m,12H)、1.50−1.39(m,14H)、1.30−1.16(m,13H)、0.92(s,9H)、0.09−−0.00(m,6H).Rf=0.44(ヘプタン/EtOAc 3/7).LC−MS:1.72min(2.5分LC−MS方法)、m/z=633.25.異性体2:
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.56−7.37(m,1H)、5.32−5.24(m,1H)、4.04(d,J=9.9Hz、1H)、3.67(td,J=10.1、8.9、4.3Hz、1H)、3.55−3.18(m,5H)、2.90(t,J=12.9Hz、1H)、2.82(s,3H)、2.58−2.39(m,2H)、2.29−2.18(m,3H)、2.05−1.91(m,4H)、1.83−1.50(m,9H)、1.50−1.39(m,13H)、1.36−1.20(m,5H)、0.92(s,9H)、0.05(d,J=4.9Hz、6H).Rf=0.35(ヘプタン/EtOAc 3/7).LC−MS:1.66min(2.5分LC−MS方法)、m/z=633.25.
工程9(異性体2):(1R,4S)−4−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]スピロ[5.5]ウンデカン−1−オールのラセミ混合物(化合物183)
tert−ブチルN−(2−{[(3−{5−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]スピロ[5.5]ウンデカン−2−イル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート(40mg、0.06mmol)を、ジオキサン(1ml)に溶解させ、HCl(6M、1ml)を加えた。反応を、LCMSによって監視した。2時間後、もはや出発材料は残っておらず、検出される所望の質量まで完全に転化した(質量追跡のみ)。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、MeOH(10ml)、次に、MeOH/NH
3(10ml)で溶離しながら、SCX(2g)カラムによって精製したところ、20mg(85%)の所望の材料が90%の純度(
1H−NMRによって評価される)で得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.40(s,1H)、3.67(s,1H)、3.36(s,2H)、2.99(tt,J=13.0、3.7Hz、1H)、2.68(t,J=6.0Hz、2H)、2.50(t,J=5.9Hz、2H)、2.41(s,3H)、2.18−2.15(m,1H)、2.14(s,3H)、2.09−1.97(m,1H)、1.95−1.84(m,1H)、1.83−1.69(m,3H)、1.62(d,J=10.2Hz、4H)、1.54−1.26(m,9H).
工程9(異性体1):(1S,4S)−4−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]スピロ[5.5]ウンデカン−1−オールのラセミ混合物(化合物184)
同様に、5mgの表題化合物を、10mgの反応物から単離した(85%の収率、80%の純度)。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.47−7.32(m,1H)、3.68(s,1H)、3.41−3.34(m,2H)、3.05−2.91(m,1H)、2.89−2.75(m,3H)、2.64−2.55(m,2H)、2.53−2.44(m,3H)、2.31−2.20(m,1H)、2.19−2.14(m,2H)、2.08−1.96(m,1H)、1.94−1.83(m,1H)、1.81−1.70(m,2H)、1.70−1.55(m,4H)、1.55−1.19(m,10H).
化合物185
2,2−ジメチル−5−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]シクロヘキサン−1−オール
工程1:5,5−ジメチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−オン
メタノール(8mL)中の4,4−ジメチル−シクロヘキサ−2−エノン(1.00g、8.05mmol)の氷***液に、35%の過酸化水素(4.6mL、40.91mmol)、続いて、0.5NのNaOH(2.2mL、1.1mmol)を加えた。混合物を0℃で5時間撹拌し、冷蔵庫(4℃)中で一晩貯蔵し、次に、0℃でさらに5時間撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮し、次に、水(15mL)を加え、混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。有機層を組み合わせて、10%のNa
2SO
3(2×40mL)および塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮したところ、5,5−ジメチル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−オンが無色油(1.18g、定量的)として得られた:C
8H
12O
2についてのMS(ESI+) m/z 141.0(M+H)
+;HPLC純度88%(保持時間、1.00分間);
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ3.23(d,J=4.0Hz、1H)、3.18(dd,J=4.0、1.1Hz、1H)、2.41(ddd,J=18.9、6.4、3.0Hz、1H)、2.19(ddd,J=18.9、11.7、7.0Hz、1H)、1.91(ddd,J=13.5、11.9、6.4Hz、1H)、1.34(dddd,J=13.6、7.0、3.0、1.2Hz、1H)、1.22(s,3H)、1.07(s,3H).
工程2:3−ヒドロキシ−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−オン
リチウム(スティック)金属(74.27mg、10.70mmol)を、室温で、乾燥THF(25ml)中のナフタレン(1.83g、14.27mmol)の溶液に加え、金属が溶解されるまで(約3時間)撹拌してから、−78℃に冷却した。次に、乾燥THF(10ml)中の5,5−ジメチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−オン(0.50g、3.57mmol)の溶液を加え、20分間撹拌した。水(5ml)を加え、反応物を室温に温めた。水(20ml)を、反応混合物に加え、生成物をEt
2O(2×50ml)で抽出した。これをNa
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。EtOAc:ヘプタン+1%のTEA(1:9〜9:1)で溶離しながらの、25gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が無色油(210mg、41%)として得られた:
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ3.72(dd,J=8.1、4.3Hz、1H)、2.67(ddd,J=14.9、4.3、1.0Hz、1H)、2.48−2.40(m,1H)、2.39−2.32(m,2H)、1.89(dt,J=13.3、6.6Hz、1H)、1.51(ddd,J=14.3、8.3、6.4Hz、1H)、1.15(s,3H)、1.10(s,3H).
工程3:3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−オン
tert−ブチルジメチルシリルクロリド(0.43g、2.84mmol)を、室温で、DCM(10ml)中の3−ヒドロキシ−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−オン(0.34g、2.37mmol)およびイミダゾール(0.39g、5.69mmol)の溶液に加え、週末にかけて撹拌した。反応混合物を、DCM(50ml)で希釈し、水(50ml)、次に塩水(50ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。EtOAc:ヘプタン(1:9〜2:8〜1)で溶離しながらの、25gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が無色油(193mg、31%)として得られた:
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ3.64(dd,J=7.4、4.2Hz、1H)、2.59−2.52(m,1H)、2.39−2.25(m,3H)、1.90−1.81(m,1H)、1.47−1.40(m,1H)、1.07(s,3H)、1.01(s,3H)、0.88(s,9H)、0.05(d,J=6.0Hz、6H).
工程4:5−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート
THF(0.96ml、1.92mmol)中の2MのLDAを、−78℃で、乾燥THF(10ml)中の3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−オン(0.35g、1.37mmol)の溶液に加え、N
2下で1時間撹拌した。1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−[(トリフルオロメチル)スルホニル]メタンスルホンアミド(0.59g、0.53mmol)を、THF(1ml)中の溶液として反応物に加え、反応物を−78℃で1時間撹拌し、次に、室温に温め、一晩撹拌した。反応を、水(1ml)の添加によってクエンチし、酢酸エチル(30ml)で希釈した。これを、水(30ml)、次に塩水(30ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させたところ、油が得られた。これを最小量のDCMに溶解させ、25gのKP SNAPカラム上に充填し、ヘプタン−EtOAc0%〜6%で溶離したところ、335mg(62%)の所望の生成物が無色油として得られた:
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ5.62−5.48(m,1H)、3.54−3.44(m,1H)、2.50−2.42(m,1H)、2.24−2.15(m,1H)、2.11−2.03(m,1H)、1.85−1.77(m,1H)、0.85−0.81(m,15H)、−0.01(d,J=7.3Hz、6H).
工程5:tert−ブチル({[6,6−ジメチル−3−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル]オキシ})ジメチルシラン
1,4−ジオキサン(5ml)中の5−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート(0.34g、0.86mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(0.33g、1.29mmol)およびKOAc(0.59g、6.04mmol)の懸濁液を、室温で撹拌しながら、10分間にわたって窒素スパージで脱気した。ビス[3−(ジフェニルホスファニル)シクロペンタ−2,4−ジエン−1−イル]鉄、ジクロロメタンおよびジクロロパラジウム(0.07g、0.09mmol)をこの懸濁液に加え、90℃で3.5時間撹拌してから、一晩、室温に冷ました。反応混合物を、EtOAc(10ml)および水(10ml)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(10ml)で抽出した。組み合わされた有機層を、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。EtOAc:ヘプタン(0〜1)で溶離しながらの、25gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が無色油(250mg、79%)として得られた:
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ6.49−6.15(m,1H)、3.52−3.42(m,1H)、2.32−2.21(m,1H)、2.12−1.98(m,2H)、1.93−1.83(m,1H)、1.25(d,J=3.3Hz、12H)、0.91(s,3H)、0.87(d,J=3.8Hz、9H)、0.82(d,J=3.4Hz、3H)、0.07−−0.02(m,6H).
工程6:tert−ブチルN−(2−{[(3−{5−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート
1,4−ジオキサン(10ml)および水(1ml)中のtert−ブチル({[6,6−ジメチル−3−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−イル]オキシ})ジメチルシラン(0.15g、0.41mmol)、tert−ブチルN−[2−({[3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル}(メチル)アミノ)エチル]−N−メチルカルバメート(0.13g、0.27mmol)およびKOAc(0.11g、0.82mmol)の懸濁液を、撹拌しながら、10分間にわたって窒素スパージで脱気した。Pd(dppf)Cl
2.DCM(0.02g、0.03mmol)を反応混合物に加え、それを、密閉管中で、100℃で18時間撹拌した。次に、反応物を室温に冷まし、減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲル(約5ml)上に吸収させた。EtOAc:ヘプタン(+1%のTEA、1:9〜1)で溶離しながらの、25gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が黄色の油(120mg、75%)として得られた:C
32H
58N
4O
4SiについてのMS(ESI+) m/z 591.25(M+H)
+;HPLC純度100%(保持時間、1.39分間);
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.68−7.40(m,1H)、6.06−5.73(m,1H)、5.37−5.27(m,1H)、4.09−4.02(m,1H)、3.72−3.64(m,1H)、3.61(dd,J=8.0、5.4Hz、1H)、3.48−3.31(m,2H)、3.27(s,1H)、3.18−3.05(m,1H)、2.94−2.75(m,3H)、2.71−2.61(m,1H)、2.54−2.40(m,2H)、2.40−2.30(m,1H)、2.27−2.16(m,2H)、2.13−1.95(m,5H)、1.66(d,J=8.9Hz、2H)、1.49−1.39(m,9H)、0.96−0.79(m,15H)、0.13−−0.01(m,6H).
工程7:tert−ブチルN−(2−{[(3−{3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキシル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート
EtOH(10ml)中の、tert−ブチルN−(2−{[(3−{3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート(120mg、0.20mmol)と、10%のPd−C(0.01g)との混合物を、18時間にわたって水素の雰囲気下で撹拌した。これをろ過し、さらなる分量の10%のPd−Cおよび水素を再度充填し、一晩撹拌した。反応混合物をろ過し、減圧下で蒸発させた。EtOAc:ヘプタン(1:9〜1)で溶離しながらの、10gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraシステムにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が無色のガラス(49mg、40%)として得られた:C
32H
60N
4O
4SiについてのMS(ESI+) m/z 593.25(M+H)
+;HPLC純度99%(保持時間、1.41分間);
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.44(d,J=25.2Hz、1H)、5.34−5.23(m,1H)、4.09−4.00(m,1H)、3.74−3.62(m,1H)、3.53−3.22(m,5H)、2.91−2.78(m,3H)、2.74−2.63(m,1H)、2.45(s,2H)、2.19(d,J=19.7Hz、3H)、2.07−1.96(m,3H)、1.76(tt,J=13.0、7.9Hz、3H)、1.70−1.48(m,5H)、1.48−1.39(m,10H)、1.34−1.16(m,3H)、0.95−0.90(m,7H)、0.86(s,9H).
工程8:2,2−ジメチル−5−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]シクロヘキサン−1−オール(化合物185)
6NのHCl(2ml)を、0℃で、1,4−ジオキサン(2ml)中のtert−ブチルN−(2−{[(3−{3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキシル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ}エチル)−N−メチルカルバメート(49mg、0.08mmol)の溶液に加え、室温に温めながら撹拌した。反応物を一晩撹拌し、次に、蒸発乾固させ、次に、MeOH(2×10ml)から蒸発させた。生成物をMeOH(5ml)に溶解させ、2gのIsolute SCX−2カートリッジ上に溶離した。MeOH(2×10ml)を溶離し、次に、生成物を、MeOH中7NのNH
3(2×10ml)とともに放出させた。これを蒸発乾固させたところ、約20mgの生成物が得られた。DCM:MeOH(1:9)、次に、MeOH中7NのNH
3:DCM(1:99〜1:9)で溶離しながらの、10gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraシステムにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が無色のガラス(16mg、66%)として得られた:
1H−NMR(500MHz、メタノール−d4)δ7.44(s,1H)、3.43(d,J=8.9Hz、2H)、3.40−3.35(m,1H)、2.84(ddt,J=12.5、7.9、4.0Hz、1H)、2.76−2.64(m,2H)、2.52(td,J=6.5、2.5Hz、2H)、2.38(d,J=6.3Hz、3H)、2.20(d,J=3.4Hz、3H)、1.76(ddd,J=24.8、12.4、4.2Hz、3H)、1.63−1.50(m,2H)、1.41−1.26(m,2H)、1.04(d,J=7.1Hz、3H)、0.98(d,J=4.2Hz、3H);C
16H
30N
4Oに関するMS(ESI+)m/z 295.05(M+H)
+.
化合物200
メチル[2−(メチルアミノ)エチル]([4−[(5S,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−3−イル]メチル)アミントリフルオロ酢酸塩
工程1:(R/S)−4−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボアルデヒド
窒素の雰囲気でパージされ、維持された50mLの丸底フラスコ中に、2−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(500mg、1.71mmol、1.00当量)、4−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボアルデヒド(523mg、1.71mmol、1.00当量)、Pd(dppf)Cl
2(124mg、0.17mmol、0.10当量)、K
3PO
4(1.087g、5.12mmol、2.99当量)、エチレングリコールジメチルエーテル(10mL)および水(1mL)を加えた。得られた溶液を、油浴中で、75℃で一晩撹拌した。得られた混合物を、減圧下で濃縮した。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いたシリカゲルにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、270mg(46%)の(R/S)4−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボアルデヒドが黄色の油として得られた。
工程2:(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(4−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート
50mLの丸底フラスコ中に、4−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボアルデヒド(270mg、0.78mmol、1.00当量)、tert−ブチルN−メチル−N−[2−(メチルアミノ)エチル]カルバメート(220mg、1.17mmol、1.49当量)およびジクロロエタン(10mL)を入れた。NaBH(OAc)
3(496mg、2.34mmol、2.98当量)を少しずつ加え、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応を、15mLの水でクエンチし、3×15mLのジクロロメタンで抽出した。組み合わされた有機層を、20mLの塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次に、減圧下で濃縮した。ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いたシリカゲルにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、300mg(74%)の(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(4−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメートが無色油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ7.43(s,1H)、5.78−5.50(m,1H)、4.79−4.58(m,1H)、4.15−3.77(m,2H)、3.77−3.40(m,4H)、3.40−3.05(m,2H)、3.00−2.68(m,4H)、2.68−1.99(m,10H)、1.99−1.82(m,2H)、1.82−1.50(m,6H)、1.44(s,9H)、1.13(s,6H)ppm.
工程3:(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(4−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート
100mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−(2−[[(4−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート(300mg、0.58mmol、1.00当量)、10%のPd(OH)
2/C(300mg)およびテトラヒドロフラン(30mL)を入れた。得られた反応混合物を、3気圧の水素下で、室温で1時間撹拌した。反応容器を不活性ガスでパージし、混合物を、不活性ガスのブランケット下でろ過した。ろ液を減圧下で濃縮したところ、300mg(100%)の(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(4−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメートが無色油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ7.45(s,1H)、5.74−5.53(m,1H)、4.10−3.98(m,1H)、3.40−3.25(m,3H)、2.79(s,3H)、2.60−2.30(m,5H)、2.30−2.15(m,3H)、1.99−1.75(m,8H)、1.75−1.50(m,10H)、1.42(s,9H)、1.10(s,6H).
工程4:メチル[2−(メチルアミノ)エチル]([4−[(5S,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−3−イル]メチル)アミントリフルオロ酢酸塩(化合物200)
50mLの丸底フラスコ中に、(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(4−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート(300mg、0.58mmol、1.00当量)、トリフルオロ酢酸(5mL)およびジクロロメタン(5mL)を入れた。得られた溶液を、室温で30分間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。以下の条件(分取HPLC−005(Waters):カラム、Atlantis Prep OBD T3カラム、19×150mm、5μm;移動相、0.05%のトリフルオロ酢酸およびCH
3CNを含む水(10分間で3.0%まで、1分間で100%まで、1分間にわたって100%で保持);検出器、UV220nmで分取HPLCによって、粗生成物(307mg)を精製した。これにより、154.5mg(50%)の(R/S)メチル[2−(メチルアミノ)エチル]([4−[(5S,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−3−イル]メチル)アミントリフルオロ酢酸塩が無色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O)δ:7.71(s,1H)、4.49(s,2H)、3.70−3.50(m,6H)、2.94(s,3H)、2.80(s,3H)、2.62−2.49(m,1H)、2.05−1.87(m,2H)、1.79−1.52(m,8H)、1.10(s,6H)ppm.
化合物205
メチル([1−メチル−3−[(5S,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)[2−(メチルアミノ)エチル]アミン塩酸塩
工程1:3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド
0℃で、CH
3CN(40mL)中の3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(2g、7.68mmol、1.00当量)および炭酸カリウム(3.18g、23.01mmol、2.99当量)の撹拌混合物に、CH
3I(5.46g、38.47mmol、5.01当量)を滴下して加えた。得られた混合物を、室温で一晩撹拌し、次に、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、H
2O(30mL)に溶解させ、3×20mLのジクロロメタンで抽出した。組み合わされた有機層を、3×20mLの塩水で洗浄し、次に、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(勾配:1:9〜1:2)を用いたシリカゲルカラムにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を部分的に精製した。以下の条件:カラム:XBridge C18、19×150mm、5μm;移動相A:水/0.05%のNH
4HCO
3、移動相B:ACN;流量:30mL/分;勾配:10分間で20%のB〜85%のB;254nmで分取HPLCによって、得られた材料を再度精製した。これにより、1.04g(49%)の3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒドが白色の固体として得られた。
1H−NMR(400MHz、CDCl
3)δ:9.88(s,1H)、7.86(s,1H)、6.18−6.16(m,1H)、3.90(s,3H)、3.59−3.54(m,3H)、2.78−2.70(m,1H)、2.59−2.35(m,3H)、2.63−2.56(m,1H)、1.96−1.90(m,1H)、1.75−1.61(m,2H)、1.13(s,6H)ppm.および別の異性体、0.45g(21.2%)の3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−2−メチル−ピラゾール−4−カルボアルデヒド。
1H−NMR(400MHz、CDCl
3)δ:9.70(s,1H)、7.91(s,1H)、5.84−5.82(m,1H)、3.80(s,3H)、3.60−3.54(m,3H)、2.57−2.26(m,4H)、2.01−1.94(m,1H)、1.85−1.80(m,1H)、1.78−1.60(m,1H)、1.15(s,6H)ppm.
工程2:tert−ブチルN−(2−[[(3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート
ジクロロエタン(20mL)中の3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(1.04g、3.79mmol、1.00当量)およびtert−ブチルN−メチル−N−[2−(メチルアミノ)エチル]カルバメート(1.07g、5.68mmol、1.50当量)の溶液に、NaBH(OAc)
3(2.41g)を少しずつ加えた。得られた混合物を、油浴中で、50℃で一晩撹拌し、次に、室温に冷まし、5mLのNH
4Cl(飽和水溶液)の添加によってクエンチした。得られた混合物を、ジクロロメタン(40mL)に溶解させ、3×20mLの塩水で洗浄し、次に、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶離剤としてジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いたシリカゲルカラムにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、1.50g(89%)のtert−ブチルN−(2−[[(3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O)δ:8.12(s,1H)、5.72−5.70(m,1H)、4.25−3.94(m,4H)、3.75−3.34(m,5H)、3.16−2.88(m,4H)、2.51−2.04(m,7H)、1.93−1.62(m,5H)、1.45(s,9H)、1.13(s,6H).
工程3:N−メチル−N−[2−[メチル([1−メチル−3−[(5s,8s)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミノ]エチル]カルバメート
250mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−(2−[[(3−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート(1.50g、3.36mmol、1.00当量)、テトラヒドロフラン(30mL)、および10%のPd(OH)
2/C(1.50g)を入れた。得られた混合物を、3気圧の水素下で、室温で一晩撹拌した。得られた混合物をろ過し、次に、減圧下で濃縮した。溶離剤としてジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いたシリカゲルカラムにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を部分的に精製した。次に、部分的に精製された材料を、以下の条件:カラム:XBridge C18、19×150mm、5μm;移動相A:水/0.05%のNH
4HCO
3、移動相B:ACN;流量:30mL/分;勾配:10分間で20%のB〜85%のB;254nm下で再度精製した。これにより、1.0g(66%)のtert−ブチルN−メチル−N−[2−[メチル([1−メチル−3−[(5S,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミノ]エチル]カルバメートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(400MHz、CD
3Cl)δ:7.14(s,1H)、3.80−3.78(m,4H)、3.51(s,3H)、3.36−3.28(m,3H)、2.85(s,3H)、2.58−2.46(m,2H)、2.28−2.22(m,3H)、2.01−1.84(m,4H)、1.68−1.53(m,4H)、1.55(s,2H)、1.43(s,9H)、1.13(s,6H).
工程4:メチル([1−メチル−3−[(5S,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)[2−(メチルアミノ)エチル]アミン塩酸塩(化合物205)
25mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−メチル−N−[2−[メチル([1−メチル−3−[(5S,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミノ]エチル]カルバメート(230mg、0.51mmol、1.00当量)およびジクロロメタン(10mL)を入れた。塩化水素ガスを、反応混合物に通してバブリングした。次に、反応混合物を室温で0.5時間撹拌し、次に、3×10mLの水で抽出し、水層を組み合わせて、減圧下で濃縮した。これにより、131mg(61%)のメチル([1−メチル−3−[(5S,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)[2−(メチルアミノ)エチル]アミン塩酸塩が無色の固体として得られた。
1H−NMR(400MHz、D
2O):7.66(s,1H)、4.25(s,2H)、3.74(s,3H)、3.50−3.40(m,6H)、2.74(s,3H)、2.70(s,3H)、2.64−2.54(m,1H)、2.60(s,1H)、1.89(d,2H、J=16Hz)、1.70−1.42(m,8H)、0.99(s,6H).LCMS(方法A5,ESI):RT=1.33min,m/z=349.2[M+H]
+.
化合物206
メチル([1−メチル−3−[(5R,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)[2−(メチルアミノ)エチル]アミン塩酸塩
工程1:メチル([1−メチル−3−[(5R,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)[2−(メチルアミノ)エチル]アミン塩酸塩(化合物206)
25mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−メチル−N−[2−[メチル([1−メチル−3−[(5R,8R)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミノ]エチル]カルバメート(80mg、178.32mmol、1.00当量)およびジクロロメタン(10mL)を入れた。塩化水素(ガス)を、反応混合物に通してバブリングした。次に、反応混合物を室温で一晩撹拌し、次に、3×10mLの水で抽出し、水層を組み合わせて、減圧下で濃縮した。これにより、23.1mgのメチル([1−メチル−3−[(5R,8R)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)[2−(メチルアミノ)エチル]アミン塩酸塩が無色の固体として得られた。
1H−NMR(400MHz、D
2O)δ:7.66(s,1H)、4.25(s,2H)、3.74(s,3H)、3.50−3.40(m,6H)、2.74(s,3H)、2.70(s,3H)、2.67−2.55(m,1H)、1.87−1.68(m,6H)、1.52−1.42(m,4H)、1.02(s,6H).LCMS(方法A5,ESI):RT=1.32min,m/z=349.15[M+H]
+.
化合物245
メチル([2−[メチル([1−メチル−5−[(5S,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミノ]エチル])アミントリフルオロ酢酸塩
工程1:3−ヨード−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド
ジクロロメタン(10mL)中の3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(3g、9.80mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、トリフルオロ酢酸(10mL)を加えた。得られた溶液を、室温で3時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮し、得られた残渣を、十分な炭酸ナトリウム(飽和水溶液)溶液で処理したところ、pH8の混合物が得られた。得られた溶液を、50mLのジクロロメタンで抽出し、有機層を、塩水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。溶離剤としてジクロロメタン/石油エーテル(1:3)を用いたシリカゲルにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、1.4g(64%)の3−ヨード−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒドが白色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ9.89(s,1H)、8.04(s,1H)ppm.
工程2:5−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド
0℃で、CH
3CN(20mL)中の3−ヨード−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(1.4g、6.31mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(2.5g、18.09mmol、2.87当量)を加えた後、CH
3I(980mg、6.90mmol、1.09当量)を滴下して加えた。得られた混合物を、室温で3時間撹拌し、次に、ろ過し、減圧下で濃縮した。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いたシリカゲルにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、400mg(27%)の5−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒドが白色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ9.61(s,1H)、8.02(s,1H)、3.92(s,3H)ppm.
工程3:5−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された50mLの3つ口丸底フラスコ中に、2−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(686mg、2.35mmol、1.00当量)、1,4−ジオキサン(20mL)、5−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(370mg、1.57mmol、0.67当量)、Pd(dppf)Cl
2(115mg、0.16mmol、0.07当量)、水(2mL)および炭酸カリウム(650mg、4.70mmol、2.00当量)を入れた。得られた混合物を、80℃で一晩撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(1:7)を用いたシリカゲルカラムにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、340mg(53%)の5−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒドが淡黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ9.70(s,1H)、7.92(s,1H)、5.84−5.83(m,1H)、3.80(s,3H)、3.60(s,2H)、2.57−2.26(m,4H)、2.04−1.68(m,4H)、1.21−1.10(m,6H)ppm.
工程4:(5−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メタノール
50mLの丸底フラスコ中に、5−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(340mg、1.23mmol、1.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)および10%のPd(OH)
2/C(680mg)を入れた。得られた混合物を、3気圧の水素下で、室温で一晩撹拌し、次に、ろ過し、減圧下で濃縮したところ、340mgの(5−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メタノールが淡黄色の油として得られた。
工程5:tert−ブチルN−(2−[[(5−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート
0℃で、ジクロロメタン(8mL)中の(5−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メタノール(340mg、1.22mmol、1.00当量)およびトリエチルアミン(371mg、3.67mmol、3.00当量)の溶液に、塩化メタンスルホニル(167.3mg)を、撹拌しながら滴下して加えた。得られた溶液を、室温で30分間撹拌し、次に、tert−ブチルN−メチル−N−[2−(メチルアミノ)エチル]カルバメート(276mg、1.47mmol、1.20当量)で処理した。得られた溶液を、室温で2時間撹拌し、次に、20mLの水の添加によってクエンチした。得られた混合物を、3×50mLのジクロロメタンで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮したところ、128mg(23%)のtert−ブチルN−(2−[[(5−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメートが淡黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CD
3OD):δ7.30(s,1H)、3.83(s,3H)、3.53(s,2H)、3.43−3.31(m,4H)、2.91−2.83(m,4H)、2.53−2.50(m,2H)、2.25−2.07(m,5H)、1.97−1.93(m,2H)、1.63−1.49(m,15H)、1.18−1.10(m,6H)ppm.
工程6:メチル([2−[メチル([1−メチル−5−[(5S,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミノ]エチル])アミントリフルオロ酢酸塩(化合物245)
8mLの密閉管中に、tert−ブチルN−(2−[[(5−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート(37mg、0.08mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(1mL)およびCF
3COOH(1mL)を入れた。得られた溶液を、室温で30分間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。以下の条件:カラム:Sunfire C18、19×150mm、5μm;移動相A:水/0.05%のTFA、移動相B:ACN;流量:30mL/分;勾配:10分間で5%のB〜55%のB;254nmを用いて、逆相HPLCによって、得られた残渣を精製した。これにより、18.9mg(40%)のメチル([2−[メチル([1−メチル−5−[(5S,8S)−3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−4−イル]メチル)アミノ]エチル])アミントリフルオロ酢酸塩が無色油として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O):δ7.53(s,1H)、4.33(s,2H)、3.81(s,3H)、3.52−3.40(m,6H)、2.91−2.69(m,7H)、2.00−1.72(m,4H)、1.69−1.45(m,6H)、1.00(s,6H).LCMS(方法W,ESI):RT=1.37min,m/z=349.1[M+H].
化合物217
4−[4−([メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ]メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]シクロヘキサン−1−オールトリフルオロアセテート
工程1:1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イルトリフルオロメタンスルホネート
−78℃で、THF(500mL)中の1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(80g、512.23mmol、1.00当量)の溶液に、LiHMDS(615mLの、THF中1Mの溶液)を、約25分間にわたって滴下して加え、次に、−40℃で2時間撹拌した。次に、反応混合物を−78℃に冷却し、1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−(トリフルオロメタン)スルホニルメタンスルホンアミド(220g、615.82mmol、1.20当量)で滴下して処理した。得られた溶液を、室温に温め、一晩撹拌し、次に、100mLのNH
4Cl(飽和水溶液)の添加によってクエンチした。得られた混合物を、500mLの酢酸エチルで抽出し、有機抽出物を、3×500mLの塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(勾配:1%〜3%のEA)を用いたシリカゲルカラムにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって粗生成物を精製したところ、166gの1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イルトリフルオロメタンスルホネートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):5.68−5.64(m,1H)、3.99(s,4H)、2.56−2.51(m,2H)、2.42−2.41(m,2H)、1.90(t,J=6.6Hz、2H)ppm.
工程2:2−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
3Lの4つ口丸底フラスコ中に、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イルトリフルオロメタンスルホネート(80g、277.55mmol、1.00当量)、B
2Pin
2(85g、334.65mmol、1.21当量)、Pd(dppf)Cl
2(20g、27.33mmol、0.10当量)、KOAc(82g、835.54mmol、3.01当量)および1,4−ジオキサン(800mL)を入れた。得られた溶液を、油浴を用いて80℃で一晩撹拌し、次に、室温に冷まし、減圧下で濃縮した。残渣を、1Lの酢酸エチルで抽出し、有機層を、3×1Lの塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(勾配:5%〜10%の酢酸エチル)を用いたシリカゲルカラムにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、36g(49%)の2−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランが黄色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):6.46−6.47(m,1H)、3.98(s,4H)、2.39−2.35(m,4H)、1.73(t,J=4.8Hz、2H)、1.26(s,12H)ppm.
工程3:3−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド
2Lの4つ口丸底フラスコ中に、2−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(44g、165.33mmol、1.00当量)および3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(45.5g、148.64mmol、0.90当量)を入れた。この後、Pd(dppf)Cl
2(12g、16.40mmol、0.10当量)を加えた。これに、K
3PO
4(105g、494.66mmol、2.99当量)、エチレングリコールジメチルエーテル(500mL)および水(50mL)を加えた。得られた混合物を、油浴中で、75℃で一晩撹拌し、次に、室温に冷まし、減圧下で濃縮した。残渣を、500mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を、3×500mLの塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(勾配:20%〜30%のEA)を用いたシリカゲルカラムにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、35.5g(67%)の(R/S)3−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒドが淡黄色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):9.91(s,1H)、8.26(s,1H)、6.29−6.26(m,1H)、5.38−5.34(m,1H)、4.09−4.01(m,5H)、3.74−3.63(m,1H)、2.79−2.74(m,2H)、2.50−2.49(d,J=3.6Hz、2H)、2.12−1.89(m,5H)、1.72−1.60(m,3H)ppm.
工程4:(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(3−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート
0℃で、ジクロロエタン(250mL)中の(R/S)3−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(25g、78.53mmol、1.00当量)およびtert−ブチルN−メチル−N−[2−(メチルアミノ)エチル]カルバメート(17.7g、94.02mmol、1.20当量)の撹拌溶液に、NaBH(OAc)
3(50g、235.91mmol、3.00当量)を少しずつ加えた。得られた混合物を、室温に温め、一晩撹拌し、次に、50mLのNH
4Cl(飽和水溶液)の添加によってクエンチした。得られた混合物を、500mLのCH
2Cl
2で抽出し、有機相を、3×500mLの塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いたシリカゲルカラムにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、30.3g(79%)の(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(3−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):7.50(s,1H)、6.26(br,1H)、5.38−5.34(m,1H)、4.09−3.99(m,5H)、3.74−3.69(m,1H)、3.42(br,2H)、2.86(s,3H)、2.84−2.07(m,8H)、2.04(s,3H)、1.85(t,J=6.6Hz、2H)、1.68−1.52(m,6H)、1.58(s,9H)ppm.
工程5:(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(3−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート
1Lの丸底フラスコ中に、(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(3−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート(15g、30.57mmol、1.00当量)、THF(500mL)および10%のPd(OH)2/C(9g)を入れた。得られた混合物を、3気圧の水素下で、室温で2時間撹拌した。得られた混合物をろ過し、減圧下で濃縮したところ、11.5g(76%)の(R/S)tert−ブチルN−(2−[[(3−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメートが黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl3):7.41(s,1H)、5.30−5.25(m,1H)、4.11−3.95(m,5H)、3.70−3.62(m,1H)、3.36(br,4H)、2.83(s,3H)、2.74−2.66(m,1H)、2.47(s,3H)、2.04(s,3H)、2.04−1.82(m,10H)、1.68−1.52(m,6H)、1.48(s,9H)ppm.
工程6:(R/S)tert−ブチルN−メチル−N−[2−[メチル([[1−(オキサン−2−イル)−3−(4−オキソシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル])アミノ]エチル]カルバメート
250mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−(2−[[(3−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート(13.5g、27.40mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(130mL)およびFeCl
3−6H
2O(26g、96.30mmol、3.51当量)を入れた。得られた溶液を、室温で2時間撹拌し、次に、ジクロロメタン(200mL)で抽出した。有機相を、3×100mLの塩水、3×100mLの炭酸水素ナトリウム(飽和水溶液)、次に、再度3×100mLの塩水で連続して洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。メタノール/ジクロロメタン(勾配:1%〜5%のMeOH)を用いたシリカゲルカラムにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、7.5g(61%)のtert−ブチルN−メチル−N−[2−[メチル([[1−(オキサン−2−イル)−3−(4−オキソシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル])アミノ]エチル]カルバメートが黄色の油として得られた。
工程7:(R/S)N−[2−([[3−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル](メチル)アミノ)エチル]−N−メチルカルバメート
0℃で、メタノール(5mL)中の(R/S)tert−ブチルN−メチル−N−[2−[メチル([[1−(オキサン−2−イル)−3−(4−オキソシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル])アミノ]エチル]カルバメート(500mg、1.11mmol)の撹拌溶液に、NaBH
4(85mg、2.24mmol)を少しずつ加えた。得られた混合物を、室温で1時間撹拌し、次に、5mLのNH
4Cl(飽和水溶液)の添加によってクエンチした。得られた混合物を、減圧下で濃縮したところ、380mg(76%)の(R/S)tert−ブチルN−[2−([[3−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル](メチル)アミノ)エチル]−N−メチルカルバメートが淡黄色の油として得られた。
1H−NMR(400MHz、CDCl
3):δ7.41(s,1H)、5.28(t,J=6.0Hz、1H)、4.05(d,J=8.0Hz、1H)、3.74−3.62(m,2H)、3.41−3.25(m,3H)、2.84(s,3H)、2.68−2.56(m,2H)、2.20(s,3H)、2.09−1.82(m,6H)、1.74−1.52(m,7H)、1.51−1.29(m,13H)ppm.
工程8:tert−ブチル2−(((3−((1S,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル(メチル)カルバメート
メタノール(30mL)中の(R/S)tert−ブチルN−[2−([[3−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル](メチル)アミノ)エチル]−N−メチルカルバメート(380mg、0.84mmol、1.00当量)の溶液を、塩酸水溶液(12N、0.06mL)で処理し、室温で一晩撹拌した。溶液のpH値を、アンモニアを用いて7〜8に調整し、混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。以下の条件:カラム:Sunfire C18、19×150mm、5μm;移動相A:水/0.05%の水酸化アンモニウム 移動相B:ACN;流量:30mL/分;勾配:10分間で5%のB〜55%のB;検出器:254nmで逆相HPLCによって残渣を精製した。これにより、シス−異性体30mgのtert−ブチル2−(((3−((1S,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル(メチル)カルバメート(LCMS(方法D,ESI):RT=1.12min,m/z=367.0[M+H]
+)が得られ、トランス−異性体130mgのtert−ブチル2−(((3−((1R,4R)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル(メチル)カルバメートが淡黄色の油として得られた。
工程9:4−[4−([メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ]メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]シクロヘキサン−1−オールトリフルオロアセテート(化合物217)
ジクロロメタン(2mL)中のtert−ブチル2−(((3−((1S,4S)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル(メチル)カルバメート(30mg、0.08mmol、1.00当量)の溶液を、トリフルオロ酢酸(2mL)で処理し、室温で5分間撹拌した。得られた混合物を、減圧下で濃縮したところ、28.6mg(71%)の4−[4−([メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ]メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]シクロヘキサン−1−オールトリフルオロ酢酸塩が淡黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O):δ7.70(s,1H)、4.30(s,2H)、4.70−4.00(m,1H)、3.51−3.40(m,4H)、2.82−2.66(m,7H)、1.86−1.52(m,8H)ppm.LCMS(方法A6,ESI):RT=2.78min,m/z=267.05[M+H]
+.
化合物227
4−[4−([メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ]メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]シクロヘキサン−1−オールトリフルオロアセテート
工程1:4−[4−([メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ]メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]シクロヘキサン−1−オールトリフルオロアセテート(化合物227)
ジクロロメタン(2mL)中のtert−ブチル2−(((3−((1R,4R)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル(メチル)カルバメート(130mg、0.35mmol、1.00当量))の溶液を、トリフルオロ酢酸(2mL)で処理し、室温で5分間撹拌した。得られた混合物を、減圧下で濃縮したところ、120.9mg(69%)の4−[4−([メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ]メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]シクロヘキサン−1−オールトリフルオロアセテートが淡黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O):δ7.70(s,1H)、4.30(s,2H)、3.71−3.60(m,1H)、3.51−3.41(m,4H)、2.78−2.60(m,7H)、2.01−1.91(m,2H)、1.87−1.75(m,2H)、1.61−1.45(m,2H)、1.40−1.22(m,2H)ppm.LCMS(方法A6,ESI):RT=2.83min,m/z=267.1[M+H]
+.
化合物263
(1S)−2,2−ジメチル−5−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−(3−メチルブチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド
工程1:(2S)−2−(メトキシメチル)−N−メチリデンピロリジン−1−アミン
DCM(75mL)中の(2S)−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−アミン(5.0g、38.41mmol)の氷***液に、パラホルムアルデヒド(1.38g、46.09mmol)を加えた。混合物を週末にかけて室温で撹拌させた。水(25mL)を加え、相を分離した。水相をDCM(3×30mL)で抽出した。組み合わされた有機物を、水(20ml)、塩水(20ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、蒸発乾固させた。EtOAc:ヘプタン(1:99〜4:6)で溶離しながらの、100gのHP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraシステムにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が無色油(4.19g、76%)として得られた:C
7H
14N
2OについてのMS(ESI
+) m/z 143.0(M+H)
+;HPLC純度100%(保持時間、0.81分間);
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ6.13(d,J=11.6Hz、1H)、6.02(d,J=11.6Hz、1H)、3.62−3.51(m,2H)、3.49−3.42(m,1H)、3.38(s,3H)、3.33(ddd,J=9.9、7.3、3.4Hz、1H)、2.83(q,J=7.9Hz、1H)、2.04−1.87(m,3H)、1.86−1.75(m,1H).
工程2:(3S)−3−[(E)−N−[(2S)−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]カルボキシミドイル]−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−オン
乾燥THF(100mL)中の4,4−ジメチルシクロヘキサ−2−エン−1−オン(4.57g、36.83mmol)の冷却された(−78℃)溶液に、N
2雰囲気下で、tert−ブチル(ジメチル)シリルトリフルオロメタンスルホネート(7.45ml、32.41mmol)および予め冷却された(−78℃)(2S)−2−(メトキシメチル)−N−メチリデンピロリジン−1−アミン(4.19g、29.47mmol)を連続して加えた。45分後、1MのN,N,N−トリブチルブタン−1−アミニウムフルオリド(44.20ml、44.20mmol)を加え、混合物を室温に温め、LC/MSにより、シリルエノールエーテルが全て消費されたのが示されるまで(一晩)撹拌した。反応混合物を、t−ブチルメチルエーテル(100ml)で希釈し、水(2×100ml)で洗浄した。次に、水層をt−ブチルメチルエーテル(100ml)で抽出した。組み合わされた有機層を、塩水(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させたところ、暗褐色の油が得られた。EtOAc:ヘプタン(1:9〜6:4)で溶離しながらの、340gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraシステムにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が黄色の油(4.6g、59%)として得られた:C
15H
26N
2O
2についてのMS(ESI
+) m/z 266.95(M+H)
+;HPLC純度100%(保持時間、1.11分間);
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ6.60−6.51(m,1H)、3.56−3.49(m,1H)、3.47−3.41(m,1H)、3.40−3.28(m,5H)、2.73(q,J=8.0Hz、1H)、2.56−2.25(m,5H)、2.01−1.84(m,3H)、1.83−1.70(m,2H)、1.67−1.60(m,1H)、1.07(d,J=11.2Hz、6H).
工程3:3(1S)−2,2−ジメチル−5−オキソシクロヘキサン−1−カルボアルデヒド
DCM(250ml)中の(3S)−3−[(E)−N−[(2S)−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]カルボキシミドイル]−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−オン(13.7g、51.43mmol)の溶液を、−78℃に冷却し、永続的な緑色/青色が現れるまで(約4時間)乾燥オゾンをバブリングし、次に、さらに30分間続けた。反応混合物に、20分間にわたって窒素でスパージした。硫化ジメチル(3.9ml、62.13mmol)を加え、反応混合物を室温で30分間撹拌してから、減圧下で蒸発させた。EtOAc:ヘプタン(1:9〜7:3)で溶離しながらの、340gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraシステムにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が黄色の油(4.02g、46%)として得られた:
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ9.85(d,J=1.5Hz、1H)、2.67−2.62(m,1H)、2.61−2.54(m,1H)、2.48−2.40(m,1H)、2.39−2.29(m,2H)、1.78−1.71(m,2H)、1.32(s,3H)、1.15(s,3H).
工程4:(1S)−2,2−ジメチル−5−オキソシクロヘキサン−1−カルボン酸
エーテル(200ml)中の(1S)−2,2−ジメチル−5−オキソシクロヘキサン−1−カルボアルデヒド(4.02g、23.46mmol)を、−30℃に冷却し、2Mのトリオキソクロム−硫酸(1:1)(58.66ml、117.31mmolのジョーンズ試薬)で処理した。−30℃で30分後、混合物を、室温に温めながら、さらに2時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、1NのNaOH(約650ml)を用いて塩基性化し、t−ブチルメチルエーテル(約2×500ml)で洗浄した。水層を、2NのH
2SO
4(約160ml)を用いて酸性pHになるまで酸性化し、生成物をEtOAc(3×800ml)で抽出した。組み合わされた有機層を、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮し、ヘプタン(約50ml)と同時蒸発させた。MeOH:DCM(1:99〜1:9)で溶離しながらの、100gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraシステムにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物がオフホワイトの固体(3.04g、76%)として得られた:
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ2.73−2.57(m,2H)、2.51−2.40(m,2H)、2.38−2.31(m,1H)、1.95−1.86(m,1H)、1.72−1.63(m,1H)、1.22(s,3H)、1.17(s,3H).
工程5:メチル(1S)−2,2−ジメチル−5−オキソシクロヘキサン−1−カルボキシレート
MeI(1.22mL、19.65mmol)を、アセトン(45mL)中の(1S)−2,2−ジメチル−5−オキソシクロヘキサン−1−カルボン酸(3.04g、17.86mmol)およびK
2CO
3(2.72g、19.65mmol)の懸濁液に加え、18時間にわたって60℃に加熱した。次に、これを室温に冷まし、さらなるDCM2×20mlを用いてろ過し、減圧下で蒸発させた。EtOAc:ヘプタン(1:9〜1)で溶離しながらの、100gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraシステムにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が無色油(2.80g、85%)として得られた:
1H−NMR(250MHz、クロロフォルム−d)δ3.69(s,3H)、2.73−2.54(m,2H)、2.53−2.24(m,3H)、1.95−1.80(m,1H)、1.74−1.59(m,1H)、1.16(s,3H)、1.11(s,3H).
工程6:メチル(1S)−6,6−ジメチル−3−(トルフルオロメタンスルホニルオキシ)シクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシレート
1,2−ジクロロエタン(50ml)中のメチル(1S)−2,2−ジメチル−5−オキソシクロヘキサン−1−カルボキシレート(1.7g、9.27mmol)の低温[0℃]溶液に、2,6−ジ−tert−ブチルピリジン(2.28ml、10.15mmol)を加えた後、Tf
2O(1.65ml、9.79mmol)の溶液をゆっくりと加えた。反応物を、一晩、室温に温めた。溶媒を蒸発させ、残渣を、水(50ml)とt−ブチルメチルエーテル−EtOAc(120ml、約10:1)とに分液した。有機層を分離し、水(25ml)、飽和NaHCO
3(25ml)、塩水(25ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上に吸収させ、EtOAc:ヘプタン(0〜1:4)で溶離しながら、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製したところ、所望の生成物が黄色の油(2.1g、72%)として得られた:
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ5.71(t,J=3.9Hz、1H)、2.73−2.62(m,1H)、2.60−2.53(m,1H)、2.50−2.39(m,1H)、2.12−2.04(m,2H)、1.04(s,3H)、1.01(s,3H).
工程7:メチル(1S)−6,6−ジメチル−3−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシレート
1,4−ジオキサン(120ml)中のメチル(1S)−6,6−ジメチル−3−(トルフルオロメタンスルホニルオキシ)シクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシレート(2.10g、6.64mmol)、KOAc(4.89g、49.80mmol)および4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(2.02g、7.97mmol)の懸濁液を、室温で窒素スパージしながら、10分間脱気した。Pd(dppf).Cl
2(0.04g、0.05mmol)を反応混合物に加え、90℃で3時間撹拌し、次に、室温に冷ましながら撹拌させた。反応混合物を、EtOAc(130ml)で希釈し、水(130ml)で洗浄した。水層をEtOAc(130ml)で抽出し、組み合わされた有機物を、塩水(50ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。EtOAc:ヘプタン(1:99〜3:7)で溶離しながらの、100gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraシステムにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が白色の固体(1.62g、83%)として得られた:
1H−NMR(250MHz、クロロフォルム−d)δ6.59−6.39(m,1H)、3.64(s,3H)、2.36(s,3H)、2.07−1.90(m,2H)、1.25(s,12H)、0.96(d,J=4.2Hz、6H).
工程8:メチル(1S)−3−(4−{[(2−{[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}エチル)(メチル)アミノ]メチル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−6,6−ジメチルシクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシレート
1,4−ジオキサン(100ml)および水(10ml)中のメチル(1S)−6,6−ジメチル−3−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシレート(1.62g、5.51mmol)、tert−ブチルN−[2−({[3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル}(メチル)アミノ)エチル]−N−メチルカルバメート(2.63g、5.51mmol)、K
2CO
3(2.30g、16.63mmol)およびPd(dppf)Cl
2.DCM(0.45g、0.55mmol)の懸濁液を、室温で10分間にわたってN
2スパージしながら撹拌した。次に、これを90℃に加熱し、N
2下で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷ましてから、蒸発乾固させた。MeOH(2×20ml)を残渣に加え、減圧下で蒸発乾固させた。THF:ヘプタン(1:99〜12:88)で溶離しながらの、100gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraシステムにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が褐色の油(1.89g、57%)として得られた:C
28H
46N
4O
5についてのMS(ESI+) m/z 519.10(M+H)
+.;HPLC純度86%(保持時間、1.14分間);
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.56−7.38(m,1H)、6.12(s,1H)、5.34−5.23(m,1H)、4.05(d,J=10.0Hz、1H)、3.73−3.59(m,4H)、3.45−3.22(m,4H)、2.82(s,3H)、2.77−2.63(m,2H)、2.57−2.39(m,3H)、2.21(s,3H)、2.16−1.95(m,5H)、1.73−1.56(m,3H)、1.44(s,9H)、1.03(m,6H).
工程9:メチル(1S)−5−(4−{[(2−{[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}エチル)(メチル)アミノ]メチル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−2,2−ジメチルシクロヘキサン−1−カルボキシレート
10%のPd−C(189mg)を、EtOH(30ml)中のメチル(1S)−3−(4−{[(2−{[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}エチル)(メチル)アミノ]メチル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−6,6−ジメチルシクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシレート(1.89mg、3.13mmol)の溶液に加え、3時間にわたって水素の雰囲気下で撹拌した。さらなる189mgの10%のPd−Cを加え、反応を一晩続けた。一晩撹拌した後、さらなる189mgの10%のPd−Cを加え、反応を3時間続けた。次に、これをろ過し、4時間にわたって、10%のPd−C(190mg)および水素で再度処理した。反応混合物をろ過し、週末にかけて静置しておいた。次に、反応混合物を、さらに48時間にわたって、10%のPd−C(0.5g)および水素で処理してから、Celiteに通してろ過し、蒸発乾固させた。THF:ヘプタン(1:9〜1)で溶離しながらの、100gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraシステムにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が無色油(1.11g、68%)として得られた:C
28H
48N
4O
5についてのMS(ESI+) m/z 521.30(M+H)
+.;HPLC純度95%(保持時間、1.07分間);
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.41(s,1H)、5.28(dt,J=9.3、4.2Hz、1H)、4.05(d,J=10.1Hz、1H)、3.71−3.64(m,1H)、3.64(s,3H)、3.31(d,J=31.3Hz、4H)、2.83(s,3H)、2.66(ddt,J=12.5、7.4、3.7Hz、1H)、2.46(s,2H)、2.35−2.28(m,1H)、2.20(s,3H)、2.13−1.95(m,4H)、1.92−1.76(m,3H)、1.75−1.49(m,5H)、1.44(s,9H)、1.03(d,J=7.0Hz、6H).
工程10:tert−ブチルN−{2−[({3−[(3S)−4,4−ジメチル−3−[(3−メチルブチル)カルバモイル]シクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート
トルエン(230μl、0.46mmol)中の2MのMe
3Alの溶液に、密閉管中で、トルエン(1ml)中の3−メチルブタン−1−アミン(53.5μl、0.46mmol)の溶液を加えた。5分後、トルエン(3ml)中のメチル(1S)−5−(4−{[(2−{[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}エチル)(メチル)アミノ]メチル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−2,2−ジメチルシクロヘキサン−1−カルボキシレート(200mg、0.0.38mmol)の溶液を加えた。反応物を密閉し、18時間にわたって110℃に加熱した。反応物を室温に冷まし、MeOH(25ml)を加えた。混合物を室温で撹拌し、Celite(約5g)でろ過し、パッドをMeOH(10ml)で洗浄した。ろ液を濃縮した。粗生成物をシリカゲル(2ml)上に吸収させた。THF:ヘプタン(1:9〜1)で溶離しながらの、10gのHP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraシステムにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が無色のガラス(160mg、72%)として得られた:C
32H
57N
5O
4についてのMS(ESI+) m/z 576.3(M+H)
+;HPLC純度100%(保持時間、1.14分間);
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.57−7.34(m,1H)、5.84−5.39(m,1H)、5.28(s,1H)、4.05(d,J=11.9Hz、1H)、3.72−3.62(m,1H)、3.41−3.14(m,4H)、2.82(s,2H)、2.77−2.36(m,2H)、2.18(s,2H)、2.03(d,J=17.2Hz、5H)、1.92−1.73(m,2H)、1.66(s,3H)、1.55(s,9H)、1.52−1.42(m,9H)、1.41−1.30(m,3H)、1.13−1.06(m,2H)、1.03(s,3H)、0.93−0.86(m,6H).
工程11:(1S)−2,2−ジメチル−5−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−(3−メチルブチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(化合物263)
6NのHCl(2ml)を、0℃で、1,4−ジオキサン(1ml)中のtert−ブチルN−{2−[({3−[(3R)−4,4−ジメチル−3−[(3−メチルブチル)カルバモイル]シクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート(160mg、0.28mmol)の溶液に加え、5分間撹拌した。次に、これを18時間室温で続けさせた後、減圧下で蒸発させた。MeOH(10ml)を残渣に加え、再度蒸発乾固させた。MeOH(5ml)を残渣に加え、この溶液を、Isolute SCX 2カートリッジ(2g)、続いて、MeOH(2×5ml)に通した。生成物を、MeOH(15ml)中の7NのNH
3で溶離した。次に、これを蒸発乾固させたところ、90mg(83%、8:1のシス:トランス混合物)の所望の生成物が無色のガラスとして得られた:C
22H
41N
5OについてのMS(ESI+) m/z 392.2(M+H)
+;HPLC純度100%(保持時間、2.47分間);
1H−NMR(500MHz、メタノール−d
4)δ7.43(s,1H)、3.42(d,J=4.5Hz、2H)、3.27−3.18(m,1H)、3.18−3.08(m,1H)、2.85−2.75(m,1H)、2.71(t,J=6.5Hz、2H)、2.52(t,J=6.5Hz、2H)、2.44−2.35(m,3H)、2.24−2.13(m,4H)、2.07(q,J=12.8Hz、1H)、1.90−1.78(m,1H)、1.75−1.58(m,3H)、1.58−1.51(m,1H)、1.49−1.31(m,3H)、1.11(d,J=6.8Hz、3H)、1.00(d,J=18.6Hz、3H)、0.93(s,3H)、0.92(s,3H).
化合物271
(1S,5R)−N−(3−メトキシプロピル)−2,2−ジメチル−5−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]シクロヘキサン−1−カルボキサミド
工程1:tert−ブチルN−{2−[({3−[(3S)−3−[(3−メトキシプロピル)カルバモイル]−4,4−ジメチルシクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート
トルエン(230μl、0.46mmol)中の2MのMe
3Alの溶液に、密閉管中で、トルエン(1ml)中の3−メトキシプロピルアミン(47.0μl、0.46mmol)の溶液を加えた。5分後、トルエン(3ml)中のメチル(1S)−5−(4−{[(2−{[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}エチル)(メチル)アミノ]メチル}−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−2,2−ジメチルシクロヘキサン−1−カルボキシレート(200mg、0.38mmol)の溶液を加えた。反応物を密閉し、18時間にわたって110℃に加熱した。反応物を室温に冷まし、MeOH(25ml)を加えた。混合物を室温で撹拌し、Celite(約5g)でろ過し、パッドをMeOH(10ml)で洗浄した。ろ液を濃縮した。粗生成物をシリカゲル(2ml)上に吸収させた。THF:ヘプタン(1:9〜1)で溶離しながらの、25gのKP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物が無色のガラス(130mg、58%)として得られた:C
31H
55N
5O
5についてのMS(ESI+) m/z 578.35(M+H)
+;HPLC純度100%(保持時間、1.11分間);
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.67−7.30(m,1H)、5.37−5.18(m,1H)、4.04(d,J=11.0Hz、1H)、3.67(t,J=11.4Hz、1H)、3.45(t,J=5.5Hz、2H)、3.39−3.20(m,8H)、3.02−2.77(m,3H)、2.70(s,1H)、2.46(s,2H)、2.19(s,2H)、2.10−1.96(m,5H)、1.85(s,1H)、1.80−1.73(m,3H)、1.72−1.62(m,3H)、1.57(s,6H)、1.45(s,9H)、1.09(s,3H)、1.06−1.01(m,3H).
工程2:(1S,5R)−N−(3−メトキシプロピル)−2,2−ジメチル−5−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]シクロヘキサン−1−カルボキサミド(化合物271)
6NのHCl(2ml)を、0℃で、1,4−ジオキサン(1ml)中のtert−ブチルN−{2−[({3−[(3S)−3−[(3−メトキシプロピル)カルバモイル]−4,4−ジメチルシクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート(130mg、0.23mmol)の溶液に加え、5分間撹拌した。次に、これを18時間室温で続けさせた後、減圧下で蒸発させた。MeOH(10ml)を残渣に加え、再度蒸発乾固させた。MeOH(5ml)を残渣に加え、この溶液を、Isolute SCX 2カートリッジ(2g)、続いて、MeOH(2×5ml)に通した。生成物を、MeOH(15ml)中の7NのNH
3で溶離した。次に、これを蒸発乾固させたところ、69mg(78%)の所望の生成物が無色のガラスとして得られた。ジアステレオ異性体を、高pH条件下で、分取HPLCによって分離したところ、3mgの所望の生成物が得られた:C
21H
39N
5O
2についてのMS(ESI+) m/z 394.5(M+H)
+.;HPLC純度91%(保持時間、1.00分間);
1H−NMR(500MHz、メタノール−d4)δ7.43(s,1H)、3.69(s,1H)、3.51−3.39(m,4H)、3.32(d,J=1.0Hz、3H)、3.31−3.24(m,1H)、3.22−3.12(m,1H)、2.92(t,J=5.8Hz、2H)、2.63−2.50(m,5H)、2.20(d,J=10.8Hz、4H)、2.15−1.99(m,2H)、1.87−1.65(m,5H)、1.38−1.27(m,1H)、1.13(s,3H)、0.99(s,3H)(および51mgの(1S,5S)−N−(3−メトキシプロピル)−2,2−ジメチル−5−[4−({メチル[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル]シクロヘキサン−1−カルボキサミド)。
化合物273
({3−[(3R)−4,4−ジメチル−3−(オキサン−4−イルメトキシ)シクロヘキシル]−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)[2−(メチルアミノ)エチル]アミン
工程1:(1S,6S)−5,5−ジメチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−オン
(1S,2S)−1,2−ジフェニルエタン−1,2−ジアミン(3.42g、16.11mmol)およびトリフルオロ酢酸(1.2ml、16.11mmol)を、1,4−ジオキサン(150ml)に溶解させた。溶液を30分間撹拌してから、4,4−ジメチルシクロヘキサ−2−エン−1−オン(10g、80.53mmol)および過酸化水素(10.58ml、120.79mmol、水中35%)を加えた。反応物を撹拌し、72時間にわたって50℃に加熱し、その後、反応を、NH
4Cl(飽和した、100ml)でクエンチした。溶液をDCM(4×100ml)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、Na
2SO
4上で乾燥させ、蒸発乾固させたところ、12.5gの所望の材料(約10%の1,4−ジオキサンw/wを含有する)が得られた。
1H−NMR(250MHz、クロロフォルム−d)δ3.23(d,J=4.0Hz、1H)、3.17(dd,J=4.0、1.2Hz、1H)、2.41(ddd,J=18.8、6.5、3.2Hz、1H)、2.19(ddd,J=18.7、11.5、6.9Hz、1H)、1.90(td,J=12.5、11.5、6.5Hz、1H)、1.35(dtd,J=9.9、3.1、1.2Hz、1H)、1.22(s,3H)、1.06(s,3H).Rf=0.30(DCM中、MeOHにおける3% 7N NH
3).
工程2:(3R)−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−オン
窒素下で、室温で、リチウム(1.63g、235mmol)を、乾燥THF(600ml)中のナフタレン(40g、314mmol)の溶液に加えた。溶液はすぐに暗緑色になり、リチウムが完全に溶解するまで(約5時間)反応物を室温で撹拌した。溶液を、−78℃に冷却し、乾燥THF(300ml)中の(1S,6S)−5,5−ジメチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−オン(11g、78.47mmol)の溶液を加えた。反応物を1時間撹拌し、次に、水(30ml)でクエンチし、室温に温めた。さらなる300mlの水を加え、溶液をEt
2O(2×500ml)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、Na
2SO
4上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣を、Biotage(SNAP340g、溶離剤ヘプタン/EtOAc/NEt
390/10/1〜10/90/1)によって精製したところ、5.81gの表題化合物(52%)がオレンジ色の油として得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ3.77−3.62(m,1H)、2.64(ddd,J=14.9、4.3、1.0Hz、1H)、2.46−2.36(m,1H)、2.36−2.25(m,2H)、1.94−1.82(m,1H)、1.83−1.76(m,1H)、1.54−1.44(m,1H)、1.13(s,3H)、1.07(s,3H).Rf=0.30(EtOAc/ヘプタン/NEt
3(6/4/0.1).
工程3:(3R)−3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−オン
(3R)−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−オン(5.81g、40.86mmol)、tert−ブチル(クロロ)ジメチルシラン(9.24g、61.29mmol)および1H−イミダゾール(6.95g、102.15mmol)を、DMF(50ml)に溶解させた。反応物を室温で一晩撹拌したところ;TLCによって出発材料は検出されなかった。反応を、飽和塩化アンモニウム水溶液(30ml)でクエンチし、EtOAc(3×30ml)で抽出し;組み合わされた有機層を、水(30ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、蒸発させ、トルエン(4×50ml)と同時に蒸発乾固させたところ、8.4gの表題化合物が黄色の油(80%)として単離された。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ3.64(dd,J=7.4、4.1Hz、1H)、2.63−2.49(m,1H)、2.39−2.25(m,3H)、1.95−1.78(m,1H)、1.43(dt,J=13.8、7.1Hz、1H)、1.07(s,3H)、1.01(s,3H)、0.88(s,9H)、0.04(d,J=6.0Hz、6H).Rf=0.53(ヘプタン/EtOAc 85/15).
工程4:(3R)−3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート
(3R)−3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキサン−1−オン(3g、11.7mmol)を、乾燥THF(250ml)に溶解させた。溶液を、−78℃に冷却し、1Mのリチウム1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン−2−イド(23.4ml)をゆっくりと加えた。反応物を45分間撹拌し、乾燥THF(60ml)中のN−(5−クロロピリジン−2−イル)−1,1,1−トリフルオロ−N−[(トリフルオロメチル)スルホニル]メタンスルホンアミド(8.59g、21.88mmol)の溶液をゆっくりと加えた。反応物を室温に温め、3時間撹拌した。反応を、NH
4Cl(飽和した、100ml)でクエンチし、EtOAc(3×100ml)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、Na
2SO
4上で乾燥させ、蒸発乾固させ、Biotage(SNAP HP 100g、溶離剤ヘプタン/EtOAc100/0〜90/10)によって残渣を精製したところ、3.1gの表題化合物が異性体の1:1の混合物(61%)として得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ5.74−5.52(m,1H)、3.57(t,J=5.3Hz、1H)、2.53(dd,J=17.3、2.2Hz、1H)、2.32−2.21(m,1H)、2.13(ddt,J=17.6、4.4、2.5Hz、1H)、1.88(ddt,J=17.5、4.4、2.4Hz、1H)、0.96−0.84(m,15H)、0.06(d,J=7.4Hz、6H).
工程5:tert−ブチル({[(1R)−6,6−ジメチル−3−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−2−エン−1−イル]オキシ})ジメチルシラン
1,4−ジオキサン(100ml)中の(3R)−3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート(90%、3.11g、7.2mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(2.74g、10.81mmol)および酢酸カリウム(3.15ml、50.43mmol)の懸濁液を、室温で撹拌しながら、10分間にわたってN
2スパージで脱気した。ビス[3−(ジフェニルホスファニル)シクロペンタ−2,4−ジエン−1−イル]鉄;ジクロロメタン;ジクロロパラジウム(0.59g、0.72mmol)をこの懸濁液に加え、90℃で3.5時間撹拌してから、一晩、室温に冷ました。反応混合物を、EtOAc(50ml)および水(50ml)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(3×50ml)で抽出した。組み合わされた有機層を、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。EtOAc:ヘプタン(0〜5:95)で溶離しながらの、100gのHP−Sil SNAPカートリッジを用いた、Biotage Isoleraシステムにおけるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物がオレンジ色の油(2.02g、76%)として得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ6.50−6.12(m,1H)、3.90−3.41(m,1H)、2.34−2.18(m,1H)、2.18−1.96(m,2H)、1.96−1.82(m,1H)、1.25(d,J=3.2Hz、12H)、0.95−0.80(m,15H)、0.11−−0.01(m,6H).
工程6:tert−ブチルN−{2−[({3−[(3R)−3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート
tert−ブチル({[(1R)−6,6−ジメチル−3−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−2−エン−1−イル]オキシ})ジメチルシラン(2g、5.46mmol)、tert−ブチルN−[2−({[3−ヨード−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル}(メチル)アミノ)エチル]−N−メチルカルバメート(2.61g、5.46mmol)および炭酸カリウム(2.26g、16.37mmol)を、1,4−ジオキサン/水(240ml、7/1)に懸濁させた。溶液を、10分間にわたって窒素で脱気し、Pd(dppf)Cl
2(0.45g、0.55mmol)を加えた。反応物を100℃に加熱した。一晩後、溶媒を蒸発させた。残渣を、Biotage(SNAP HP 100g、溶離剤ヘプタン/EtOAc(+1%のNEt
3)95/5〜60/40)によって精製したところ、2.5gの表題化合物が黄色の油(62%;80%の純度で)として得られた。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.61−7.36(m,1H)、6.14−5.72(m,1H)、5.43−5.23(m,1H)、4.08−3.92(m,1H)、3.76−3.57(m,1H)、3.51−3.19(m,5H)、2.99−2.62(m,6H)、2.60−2.30(m,3H)、2.28−2.14(m,3H)、2.13−1.94(m,4H)、1.76−1.51(m,6H)、1.51−1.37(m,9H)、1.00−0.79(m,18H)、0.13−−0.03(m,6H).Rf=0.29(EtOAc/ヘプタン 7/3 +1%NEt
3).
工程7:tert−ブチルN−{2−[({3−[(3R)−3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート
EtOH(10ml)中のtert−ブチルN−{2−[({3−[(3R)−3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート(80%、1g、1.35mmol)の溶液を、EtOH(20ml)中のラネーニッケル触媒(2.5ml)のパージされた[窒素]懸濁液に注意深く加えた。得られた溶液を、窒素で(3回)、水素で(2回)パージし、室温で、水素の雰囲気下に置いた。一晩後、一定分量を分析したところ、出発材料のみが示された。さらなる7.5mlの触媒を加え、反応物を6時間にわたって水素雰囲気で撹拌させておき、その後、LCMSにより、所望の生成物への完全な転化が示された。溶液をセライトに通してろ過し、パッドをEtOAc(150ml)で洗浄した。ろ液を減圧下で蒸発させ、トルエンと同時蒸発させたところ、870mgの表題化合物が淡黄色の油(92%)として得られた。
1H−NMR(250MHz、クロロフォルム−d)δ7.45(d,J=11.3Hz、1H)、5.41−5.17(m,1H)、4.06(d,J=8.3Hz、1H)、3.67(t,J=11.2Hz、1H)、3.34(d,J=8.8Hz、6H)、2.85(d,J=12.0Hz、5H)、2.68(s,1H)、2.47(s,2H)、2.20(d,J=9.2Hz、3H)、2.02(s,3H)、1.93−1.36(m,13H)、1.25(d,J=6.2Hz、2H)、1.06−0.79(m,15H)、0.02(d,J=7.0Hz、6H).
工程8:tert−ブチルN−{2−[({3−[(3R)−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチルシクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート
tert−ブチルN−{2−[({3−[(3R)−3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4,4−ジメチルシクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート(85%、870mg、1.25mmol)を、THF(12ml)中の1MのTBAFに溶解させた。反応物を60℃に加熱し、一晩撹拌した。反応を、水(10ml)でクエンチし、EtOAc(3×20ml)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、Na
2SO
4上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣を、Biotage(SNAP 50g、溶離剤DCM/MeOH100/0〜90/10)によって精製したところ、450mgの表題化合物が淡黄色の油(60%)として得られた。
1H−NMR(250MHz、クロロフォルム−d)δ7.53−7.31(m,1H)、5.30−5.13(m,1H)、3.98(d,J=10.3Hz、1H)、3.60(td,J=11.1、2.8Hz、1H)、3.31(dd,J=12.4、6.8Hz、9H)、2.89(dd,J=10.3、6.5Hz、1H)、2.78(d,J=13.1Hz、9H)、2.50−2.29(m,2H)、2.12(s,3H)、1.91(d,J=20.2Hz、4H)、1.77−1.47(m,8H)、1.37(d,J=7.5Hz、26H)、1.24−1.12(m,2H)、1.04−0.83(m,8H).Rf=0.14(DCM/MeOH 95/5).
工程9:tert−ブチルN−{2−[({3−[(3R)−4,4−ジメチル−3−(オキサン−4−イルメトキシ)シクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート
カリウムヘキサメチルジシラジド(3.44ml、THF中0.91M)および18−クラウン−6(17mg、0.06mmol)を、乾燥トルエン(10ml)中のtert−ブチルN−{2−[({3−[(3R)−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチルシクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート(300mg、0.63mmol)の溶液に加えた。反応物を室温で1時間撹拌し、次に、4−(ブロモメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン(250μl、1.88mmol)を加え、LCMSによって監視しながら、溶液を70℃に加熱した。さらなる一定分量のカリウムヘキサメチルジシラジド(1.5ml、THF中0.91M)および4−(ブロモメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン(100μl、0.75mmol)を、16時間後、24時間後、48時間後および72時間後に加えた。1週間後に反応を停止した。溶液を、水(25ml)で洗浄し、EtOAc(3×30ml)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、Na
2SO
4上で乾燥させ、蒸発乾固させた。粗残渣を、3回の注入で、低pH分取HPLCによって精製し;生成物が豊富な画分を組み合わせた(トルエンと同時蒸発させた)ところ、7mgの所望のアルキル化(2%)が得られた。60mgの出発材料も回収した。
1H−NMR(500MHz、クロロフォルム−d)δ7.89−7.43(m,1H)、5.40−5.20(m,1H)、4.15−3.86(m,3H)、3.81−3.62(m,2H)、3.61−3.31(m,7H)、3.16−3.05(m,1H)、2.97−2.71(m,5H)、2.68−2.50(m,2H)、2.48−2.22(m,3H)、2.13−1.92(m,4H)、1.89−1.18(m,21H)、1.02(s,3H)、0.95(s,3H).LC−MS:1.24min(2.5分LC−MS方法)、m/z=577.35.
工程10:({3−[(3R)−4,4−ジメチル−3−(オキサン−4−イルメトキシ)シクロヘキシル]−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)[2−(メチルアミノ)エチル]アミン(化合物273)
tert−ブチルN−{2−[({3−[(3R)−4,4−ジメチル−3−(オキサン−4−イルメトキシ)シクロヘキシル]−1−(オキサン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル}メチル)(メチル)アミノ]エチル}−N−メチルカルバメート(7mg、0.01mmol)を、1,4−ジオキサン(2ml)に溶解させ、HCl(6N、1ml)を加えた。室温で2時間撹拌した後、溶媒を減圧下で除去したところ、4mgの表題化合物(84%)が得られた。
1H−NMR(500MHz、メタノール−d4)δ8.44(s,1H)、4.68−4.43(m,2H)、3.92(d,J=11.5Hz、2H)、3.84−3.57(m,4H)、3.51(dd,J=8.8、6.2Hz、1H)、3.46−3.37(m,2H)、3.28−3.16(m,2H)、2.93(d,J=4.3Hz、3H)、2.80(s,3H)、2.24−2.13(m,1H)、1.87−1.48(m,8H)、1.41−1.25(m,2H)、1.06(d,J=2.6Hz、3H)、1.00(s,3H).LC−MS:2.47min(7分方法)、m/z=393.2.
化合物274
N
1−((4−(4−フルオロフェニル)イソオキサゾール−5−イル)メチル)−N
1−メチルエタン−1,2−ジアミントリフルオロアセテート
工程1:3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イリデン](tert−ブトキシ)カルボヒドラジド
50mLの丸底フラスコ中に、ヘキサン(10mL)、(tert−ブトキシ)カルボヒドラジド(2.64g、19.98mmol、1.00当量)、および3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(3.65g、20.03mmol、1.00当量)を入れた。得られた溶液を、75℃で15時間撹拌し、次に、室温に冷ました。固体をろ過によって収集したところ、4g(67%)の3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イリデン](tert−ブトキシ)カルボヒドラジドが白色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6):δ9.52(s,1H)、3.43(s,2H)、2.48−2.09(m,4H)、1.86−1.46(m,6H)、1.42(s,9H)、1.06(s,6H)ppm.
工程2:3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル](tert−ブトキシ)カルボヒドラジド
250mLの丸底フラスコ中に、3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イリデン](tert−ブトキシ)カルボヒドラジド(3.5g、11.81mmol、1.00当量)、エタノール(60mL)、および10%のパラジウム/炭素(0.35g)を入れた。次に、水素(3気圧)を反応混合物に適用した。反応混合物を室温で48時間撹拌した。固体をろ過し、溶液を減圧下で濃縮した。これにより、3.5g(99%)の3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル](tert−ブトキシ)カルボヒドラジドが白色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6):δ8.15(s,1H)、4.12(s,1H)、3.36(s,2H)、2.79−2.56(m,1H)、1.80−1.60(m,2H)、1.46−1.34(m,3H)、1.34−1.20(m,14H)、1.02(s,6H)ppm.
工程3:[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]ヒドラジン塩酸塩
100mLの丸底フラスコ中に、3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル](tert−ブトキシ)カルボヒドラジド(3.5g、11.73mmol、1.00当量)およびメタノール(35mL)中の飽和塩化水素ガスの溶液を入れた。得られた溶液を、室温で15時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。これにより、2.7g(98%)の[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]ヒドラジン塩酸塩が白色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O):δ3.43(s,2H)、3.18−3.00(m,1H)、2.10−1.75(m,4H)、1.75−1.25(m,6H)、1.00(s,6H)ppm.
工程4:1−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−カルボアルデヒド
100mLの丸底フラスコ中に、[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]ヒドラジン塩酸塩(1.0g、4.26mmol、1.00当量)、[(1E)−4,4−ジメトキシ−3−オキソブタ−1−エン−1−イル]ジメチルアミン(740mg、4.27mmol、1.00当量)、およびメタノール(25mL)を入れた。得られた溶液を、70℃で15時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。残渣を、THF(10mL)および塩酸(1N、15mL)で希釈し、次に、室温で2時間撹拌した。THFを減圧下で除去し、残渣を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(2:3)を用いたシリカゲルカラムによって残渣を精製した。これにより、250mg(22%)の1−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−カルボアルデヒドが白色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ9.85(s,1H)、7.54(d,J=2.1Hz、1H)、6.87(d,J=2.1Hz、1H)、5.05−4.90(m,1H)、3.51(s,2H)、2.45−2.25(m,2H)、2.05−1.90(m,2H)、1.90−1.75(m,2H)、1.65−1.50(m,4H)、1.10(s,6H)ppm.
工程5:tert−ブチルN−(2−[[(1−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート
250mLの丸底フラスコ中に、1−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−カルボアルデヒド(524mg、2.00mmol、1.00当量)、tert−ブチルN−メチル−N−[2−(メチルアミノ)エチル]カルバメート(590mg、3.13mmol、1.57当量)、ClCH
2CH
2Cl(50mL)を入れた。次に、NaBH(OAc)
3(3.39g、16.00mmol、8.01当量)を、0℃で、バッチ式で加えた。得られた溶液を、0℃で3時間撹拌した。次に、反応を、50mLのNa
2CO
3(飽和水溶液)の添加によってクエンチした。得られた溶液を、3×50mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、CH
3CN/H
2O(4:1)を用いたC18ゲルカラム上に適用した。これにより、650mg(75%)のtert−ブチルN−(2−[[(1−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメートが淡黄色の油として得られた。
工程6:N
1−((4−(4−フルオロフェニル)イソオキサゾール−5−イル)メチル)−N
1−メチルエタン−1,2−ジアミントリフルオロ酢酸(化合物274)
50mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−(2−[[(1−[3,3−ジメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−イル)メチル](メチル)アミノ]エチル)−N−メチルカルバメート(600mg、1.38mmol、1.00当量)、およびメタノール(6mL)中の飽和塩化水素ガスの溶液を入れた。得られた溶液を、室温で3時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。以下の条件(分取HPLC−025):カラム、XBridge Shield RP18 OBDカラム、5um、19
*150mm;移動相、10mmolのTFAおよびMeCNを含む水(6分間で5.0%のMeCN〜21.0%まで、21.0%で7分間);検出器、UV254/220nmで分取HPLCによって、粗生成物を精製した。これにより、550mg(71%)のN
1−((4−(4−フルオロフェニル)イソオキサゾール−5−イル)メチル)−N
1−メチルエタン−1,2−ジアミントリフルオロ酢酸塩が無色油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ7.60(d,J=1.8Hz、1H)、6.53(d,J=1.8Hz、1H)、4.57(s,2H)、4.32−4.15(m,1H)、3.61−3.41(m,2H)、2.81(s,3H)、2.70(s,3H)、2.15−1.85(m,4H)、1.77−1.45(m,6H)、0.98(s,6H)ppm.LCMS(方法A,ESI):RT=4.73min,m/z=335[M+H]
+.
化合物275
メチル[2−(メチルアミノ)エチル][(1−[スピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]アミントリフルオロアセテート
工程1:スピロ[4.5]デカン−8−イリデン(tert−ブトキシ)カルボヒドラジド
100mLの丸底フラスコ中に、スピロ[4.5]デカン−8−オン(1.52g、9.98mmol、1.00当量)、(tert−ブトキシ)カルボヒドラジド(1.32g、9.99mmol、1.00当量)、ヘキサン(20mL)を入れた。得られた溶液を、75℃で12時間撹拌し、次に、室温に冷まし、減圧下で濃縮した。残渣を、1×5mLのヘキサンを用いて研和し、固体をろ過によって収集したところ、2.13g(80%)のスピロ[4.5]デカン−8−イリデン(tert−ブトキシ)カルボヒドラジドが白色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6):δ9.49(s,1H)、2.29(d,J=6.3Hz、2H)、2.18(d,J=6.3Hz、2H)、1.67−1.32(m,21H)ppm.
工程2:スピロ[4.5]デカン−8−イルヒドラジン塩酸塩
乾燥窒素下で、−40℃で、テトラヒドロフラン(10mL)中のスピロ[4.5]デカン−8−イリデン(tert−ブトキシ)カルボヒドラジド(2g、7.51mmol、1.00当量)の溶液に、ボラン(THF中1M;8.3mL、1.10当量)の溶液を、約20分間にわたって滴下して加えた。得られた溶液を、室温で1時間撹拌し、次に、撹拌しながら、塩酸(6N、5mL)で滴下して処理した。得られた溶液を、室温で12時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。残渣を、1×50mLのエーテルを用いて研和し、固体をろ過によって収集したところ、2.5g(粗製)のスピロ[4.5]デカン−8−イルヒドラジン塩酸塩が白色の固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6):δ2.94−2.80(m,1H)、1.95−1.80(m,2H)、1.45−1.45(m,6H)、1.45−1.29(m,6H)、1.29−1.15(m,2H)ppm.
工程3:1−[スピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−カルボアルデヒド
100mLの丸底フラスコ中に、スピロ[4.5]デカン−8−イルヒドラジン塩酸塩(1.64g、8.01mmol、1.00当量)、[(1E)−4,4−ジメトキシ−3−オキソブタ−1−エン−1−イル]ジメチルアミン(2.08g、12.01mmol、1.50当量)、メタノール(40mL)を入れた。得られた溶液を、75℃で12時間撹拌し、次に、室温に冷まし、減圧下で濃縮した。残渣を、10mLの塩酸(6N)および30mLのTHFで希釈し、得られた溶液を、室温で2時間撹拌した。得られた混合物を、3×50mLの酢酸エチルで抽出し、組み合わされた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いたシリカゲルカラムにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、160mg(9%)の1−[スピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−カルボアルデヒドが淡黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ9.86(s,1H)、7.56(d,J=1.8Hz、1H)、6.89(d,J=1.8Hz、1H)、5.05−4.90(m,1H)、2.16−1.95(m,2H)、1.95−1.80(m,2H)、1.75−1.35(m,12H)ppm.
工程4:tert−ブチルN−メチル−N−(2−[メチル[(1−[スピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]アミノ]エチル)カルバメート
DCE(20mL)中の1−[スピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−カルボアルデヒド(210mg、0.90mmol、1.00当量)およびtert−ブチルN−メチル−N−[2−(メチルアミノ)エチル]カルバメート(340mg、1.81mmol、2.00当量)の溶液に、NaBH(OAc)
3(1.54g、7.26mmol、8.04当量)を少しずつ加えた。得られた溶液を、室温で12時間撹拌し、次に、20mLの炭酸ナトリウム(飽和水溶液)でクエンチした。有機層を収集し、水層を2×20mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせた。組み合わされた有機物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。溶離剤として酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いたシリカゲルカラムにおけるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製したところ、240mg(66%)のtert−ブチルN−メチル−N−(2−[メチル[(1−[スピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]アミノ]エチル)カルバメートが淡黄色の油として得られた。
1H−NMR(300MHz、CDCl
3):δ7.44(s,1H)、6.08(s,1H)、4.28−4.11(m,1H)、3.50(s,2H)、3.42−3.20(m,2H)、2.83(s,3H)、2.61−2.41(m,2H)、2.23(s,3H)、2.12−1.98(m,2H)、1.85−1.72(m,2H)、1.70−1.51(m,6H)、1.51−1.32(m,15H)ppm.
工程5:メチル[2−(メチルアミノ)エチル][(1−[スピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]アミントリフルオロアセテート(化合物275)
50mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−メチル−N−(2−[メチル[(1−[スピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]アミノ]エチル)カルバメート(210mg、0.52mmol、1.00当量)を入れ、次に、それを、1,4−ジオキサン(10mL)中の飽和塩化水素ガスの溶液に溶解させた。反応混合物を、室温で12時間撹拌し、得られた沈殿物をろ過によって収集した。以下の条件(分取HPLC−025):カラム、XBridge Shield RP18 OBDカラム、5μm、19×150mm;移動相、10mmolのTFAおよびMeCNを含む水(10分間で5.0%のMeCN〜36.0%まで);検出器、UV254/220nmで分取HPLCによって、粗生成物を精製した。これにより、200mg(72%)のメチル[2−(メチルアミノ)エチル][(1−[スピロ[4.5]デカン−8−イル]−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]アミントリフルオロアセテートが白色の半固体として得られた。
1H−NMR(300MHz、D
2O):δ7.58(d,J=2.1Hz、1H)、6.50(d,J=2.1Hz、1H)、4.54(s,2H)、4.22−4.16(m,1H)、3.61−3.36(m,8H)、2.88(s,3H)、2.67(s,3H)、1.98−1.75(m,2H)、1.74−1.57(m,2H)、1.57−1.20(m,12H).LCMS(方法A,ESI):RT=1.09min,m/z=305.4[M+1]
+.
生物学的方法
PRMT1生化学的アッセイ
一般的な材料。S−アデノシルメチオニン(SAM)、S−アデノシルホモシステイン(SAH)、ビシン、Tween20、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ウシ皮膚ゼラチン(BSG)、およびトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩溶液(TCEP)を、可能な限り高いレベルの純度でSigma−Aldrichから購入した。80 Ci/mmolの比活性を有する3H−SAMを、American Radiolabeled Chemicalsから購入した。384ウェルストレプトアビジンFlashplateを、PerkinElmerから購入した。
基質。ヒトヒストンH4残基36〜50を表すペプチドを、21st Century BiochemicalsによるN末端リンカー親和性タグモチーフおよびC末端アミドキャップを用いて合成した。ペプチドを、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、95%を超える純度になるまで精製し、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)によって確認した。配列は、Biot−Ahx−RLARRGGVKRISGLI−アミド(配列番号1)であった。
分子生物学:完全長ヒトPRMT1アイソフォーム1(NM_001536.5)転写産物クローンを、PRMT1のMet 1に直接融合されるFLAGタグ(DYKDDDDK)(配列番号2)をコードするフランキング5’配列を組み込むHEK 293 cDNAライブラリーから増幅した。増幅された遺伝子を、N末端GST末端およびPRMT1のFlagタグのAspに融合されたTEV開裂配列
(配列番号3)をコードするように修飾されたpFastBacI(Life Technologies)へとサブクローニングした。
タンパク質発現。組み換えバキュロウイルスを、Bac−to−Bacキットの説明書(Life Technologies)にしたがって生成した。タンパク質過剰発現を、1:100の比率のウイルスで、1.5×106個の細胞/mlの、指数関数的に増殖しているHigh Five昆虫細胞培養物を感染させることによって行った。感染を、27℃で48時間行い、遠心分離によって採取し、精製のために−80℃で貯蔵した。
タンパク質精製。発現された完全長ヒトGSTタグ化PRMT1タンパク質を、50mMのリン酸緩衝液、200mMのNaCl、5%のグリセロール、5mMのβ−メルカプトエタノール、pH7.8(緩衝液A)による樹脂の平衡化の後、グルタチオンセファロース親和性クロマトグラフィーによって細胞ペーストから精製した。GSTタグ化PRMT1を、50mMのトリス、2mMのグルタチオン、pH7.8で溶離し、緩衝液A中で透析し、1mg/mLまで濃縮した。回収されたタンパク質の純度は73%であった。参照文献:Wasilko,D.J.and S.E.Lee:“TIPS:titerless infected−cells preservation and scale−up”Bioprocess J.,5(2006),pp.29−32。
予測される翻訳:
GSTタグ化PRMT1(配列番号4)
ペプチド基質に対するPRMT1酵素アッセイの一般的手順
アッセイは全て、使用当日に調製された、20mMのビシン(pH=7.6)、1mMのTCEP、0.005%のBSG、および0.002%のTween 20からなる緩衝液中で行った。100%のDMSO(1ul)中の化合物を、384チャネルヘッド(Thermo Scientific)が装着されたPlatemate Plusを用いて、ポリプロピレン384ウェルV底プレート(Greiner)中にスポッティングした。DMSO(1ul)を、最大シグナル対照のために列11、12、23、24、行A〜Hに加え、公知の生成物であり、PRMT1の阻害剤である1ulのSAHを、最小シグナル対照のために列11、12、23、24、行I〜Pに加えた。PRMT1酵素を含有する反応混液(cocktail)(40ul)を、Multidrop Combi(Thermo−Fisher)によって加えた。化合物を、PRMT1とともに、室温で30分間インキュベートさせ、次に、反応を開始させるために、SAMおよびペプチドを含有する反応混液(10ul)を加えた(最終容量=51ul)。成分の最終濃度は以下のとおりであった:PRMT1は0.5nMであり、
3H−SAMは200nMであり、非放射性SAMは1.5uMであり、ペプチドは20nMであり、最小シグナル対照ウェル中のSAHは1mMであり、DMSO濃度は2%であった。
3H−SAMをペプチド基質へのその取り込みが検出されないレベルまで希釈する300uMの最終濃度まで非放射性SAM(10ul)を加えることによって、アッセイを停止した。次に、384ウェルポリプロピレンプレート中の50ulの反応物を、384ウェルFlashplateに移し、ビオチン化ペプチドを、ストレプトアビジン表面に少なくとも1時間結合させてから、Biotek ELx405プレート洗浄装置において0.1%のTween20で1回洗浄した。次に、壊変毎分(dpm)として測定されるかあるいは、カウント毎分(cpm)と呼ばれる、Flashplate表面に結合された
3H標識ペプチドの量を測定するために、PerkinElmer TopCountプレートリーダーにおいてプレートを読み取った。
阻害%計算
ここで、dpm=壊変毎分、cmpd=アッセイウェル中のシグナル、minおよびmaxはそれぞれ最小および最大シグナル対照である。
4パラメーターIC50フィット
ここで、トップおよびボトムは、通常、変動されるが、3パラメーターフィットではそれぞれ100または0に固定され得る。ヒル係数は、通常、変動されるが、3パラメーターフィットでは同様に1に固定され得る。Yは、阻害%であり、Xは、化合物濃度である。
PRMT6生化学的アッセイ
一般的な材料。S−アデノシルメチオニン(SAM)、S−アデノシルホモシステイン(SAH)、ビシン、Tween20、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ウシ皮膚ゼラチン(BSG)、酪酸ナトリウムおよびトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩溶液(TCEP)を、可能な限り高いレベルの純度でSigma−Aldrichから購入した。80 Ci/mmolの比活性を有する3H−SAMを、American Radiolabeled Chemicalsから購入した。384ウェルストレプトアビジンFlashplateを、PerkinElmerから購入した。
基質。ヒトヒストンH4残基36〜50を表すペプチドを、21st Century BiochemicalsによるN末端リンカー親和性タグモチーフおよびC末端アミドキャップを用いて合成した。ペプチドを、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、95%を超える純度になるまで精製し、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)によって確認した。配列は、Biot−Ahx−RLARRGGVKRISGLI−アミドであり、44位にモノメチル化リジンを含んでいた(配列番号5)。
分子生物学:完全長ヒトPRMT6(NM_018137.2)転写産物クローンを、PRMT6のSer 2に直接融合されるFLAGタグ(MDYKDDDDK)(配列番号6)をコードするフランキング5’配列およびAsp 375に直接融合されるヘキサHis配列(HHHHHH)(配列番号17)をコードする3’配列を組み込むHEK 293 cDNAライブラリーから増幅した。増幅された遺伝子を、pFastBacMam(Viva Biotech)へとサブクローニングした。
タンパク質発現。組み換えバキュロウイルスを、Bac−to−Bacキットの説明書(Life Technologies)にしたがって生成した。タンパク質過剰発現を、8mMの酪酸ナトリウムの存在下で、ウイルス(MOI=10)で、1.3×106個の細胞/mlの、指数関数的に増殖しているHEK 293F細胞培養物を感染させることによって行った。感染を、37℃で48時間行い、遠心分離によって採取し、精製のために−80℃で貯蔵した。
タンパク質精製。発現された完全長ヒトFlag−およびHisタグ化PRMT6タンパク質を、50mMのトリス、300mMのNaCl、10%のグリセロールを含有する緩衝液(pH7.8)(緩衝液Ni−A)による樹脂の平衡化の後、NiNTAアガロース親和性クロマトグラフィーによって細胞ペーストから精製した。カラムを、同じ緩衝液中の20mMのイミダゾールで洗浄し、Flag−PRMT6−Hisを、150mMのイミダゾールで溶離した。プールされた画分を、緩衝液Ni−Aに対して透析し、抗flag M2親和性クロマトグラフィーによってさらに精製した。Flag−PRMT6−Hisを、同じ緩衝液中の200ug/mlのFLAGペプチドで溶離した。プールされた画分を、20mMのトリス、150mMのNaCl、10%のグリセロールおよび5mMのβ−メルカプトエタノール、pH7.8中で透析した。回収されたタンパク質の純度は95%であった。
予測される翻訳:
Flag−PRMT6−His(配列番号7)
ペプチド基質に対するPRMT6酵素アッセイの一般的手順
アッセイは全て、使用当日に調製された、20mMのビシン(pH=7.6)、1mMのTCEP、0.005%のBSG、および0.002%のTween 20からなる緩衝液中で行った。100%のDMSO(1ul)中の化合物を、384チャネルヘッド(Thermo Scientific)が装着されたPlatemate Plusを用いて、ポリプロピレン384ウェルV底プレート(Greiner)中にスポッティングした。DMSO(1ul)を、最大シグナル対照のために列11、12、23、24、行A〜Hに加え、公知の生成物であり、PRMT6の阻害剤である1ulのSAHを、最小シグナル対照のために列11、12、23、24、行I〜Pに加えた。PRMT6酵素を含有する反応混液(40ul)を、Multidrop Combi(Thermo−Fisher)によって加えた。化合物を、PRMT6とともに、室温で30分間インキュベートさせ、次に、反応を開始させるために、SAMおよびペプチドを含有する反応混液(10ul)を加えた(最終容量=51ul)。成分の最終濃度は以下のとおりであった:PRMT6は1nMであり、
3H−SAMは200nMであり、非放射性SAMは250nMであり、ペプチドは75nMであり、最小シグナル対照ウェル中のSAHは1mMであり、DMSO濃度は2%であった。
3H−SAMをペプチド基質へのその取り込みが検出されないレベルまで希釈する400uMの最終濃度まで非放射性SAM(10ul)を加えることによって、アッセイを停止した。次に、384ウェルポリプロピレンプレート中の50ulの反応物を、384ウェルFlashplateに移し、ビオチン化ペプチドを、ストレプトアビジン表面に少なくとも1時間結合させてから、Biotek ELx405プレート洗浄装置において0.1%のTween20で1回洗浄した。次に、壊変毎分(dpm)として測定されるかあるいは、カウント毎分(cpm)と呼ばれる、Flashplate表面に結合された
3H標識ペプチドの量を測定するために、PerkinElmer TopCountプレートリーダーにおいてプレートを読み取った。
阻害%計算
ここで、dpm=壊変毎分、cmpd=アッセイウェル中のシグナル、minおよびmaxはそれぞれ最小および最大シグナル対照である。
4パラメーターIC50フィット
ここで、トップおよびボトムは、通常、変動されるが、3パラメーターフィットではそれぞれ100または0に固定され得る。ヒル係数は、通常、変動されるが、3パラメーターフィットでは同様に1に固定され得る。Yは、阻害%であり、Xは、化合物濃度である。
PRMT8生化学的アッセイ
一般的な材料。S−アデノシルメチオニン(SAM)、S−アデノシルホモシステイン(SAH)、ビシン、Tween20、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ウシ皮膚ゼラチン(BSG)、イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)、およびトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩溶液(TCEP)を、可能な限り高いレベルの純度でSigma−Aldrichから購入した。80 Ci/mmolの比活性を有する3H−SAMを、American Radiolabeled Chemicalsから購入した。384ウェルストレプトアビジンFlashplateを、PerkinElmerから購入した。
基質。ヒトヒストンH4残基31〜45を表すペプチドを、21st Century BiochemicalsによるN末端リンカー親和性タグモチーフおよびC末端アミドキャップを用いて合成した。ペプチドを、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、95%を超える純度になるまで精製し、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)によって確認した。配列は、Biot−Ahx−KPAIRRLARRGGVKR−アミド(配列番号8)であった。
分子生物学:完全長ヒトPRMT8(NM_019854.4)アイソフォーム1転写産物クローンを、HEK 293 cDNAライブラリーから増幅し、pGEX−4T−1(GE Life Sciences)へとサブクローニングした。得られた構築物は、N末端GSTタグおよびPRMT8のMet 1に直接融合されるトロンビン開裂配列
(配列番号9)をコードする。
タンパク質発現。CaCl2方法によってコンピテントにされた大腸菌(E.coli)(BL21(DE3)Gold、Stratagene)を、PRMT8構築物およびアンピシリンの選択によって形質転換した。タンパク質過剰発現を、大腸菌(E.coli)クローンを発現するPRMT8を増殖させ、16℃で0.3mMのIPTGを用いて発現を誘導することによって行った。培養物を12時間成長させ、遠心分離によって採取し、精製のために−80℃で貯蔵した。
タンパク質精製。発現された完全長ヒトGSTタグ化PRMT8タンパク質を、50mMのリン酸緩衝液、200mMのNaCl、5%のグリセロール、5mMのβ−メルカプトエタノール、pH7.8(緩衝液A)により樹脂を平衡化した後、グルタチオンセファロース親和性クロマトグラフィーによって細胞ペーストから精製した。GSTタグ化PRMT8を、50mMのトリス、2mMのグルタチオン、pH7.8で溶離した。プールされた画分を、トロンビン(10U)によって開裂し、緩衝液A中で透析した。開裂されたタンパク質試料をグルタチオンセファロースカラム上に補充することによって、GSTを除去し、PRMT8を、流入(flow−through)画分中に収集した。PRMT8を、セラミックヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーによってさらに精製した。カラムを、50mMのリン酸緩衝液、100mMのNaCl、5%のグリセロール、5mMのβ−メルカプトエタノール、pH7.8で洗浄し、PRMT8を、同じ緩衝液中の100mMのリン酸塩によって溶離した。タンパク質を濃縮し、緩衝液を、限外ろ過によって、50mMのトリス、300mMのNaCl、10%のグリセロール、5mMのβ−メルカプトエタノール、pH7.8に交換した。回収されたタンパク質の純度は89%であった。
予測される翻訳:
GSTタグ化PRMT8(配列番号10)
ペプチド基質に対するPRMT8酵素アッセイの一般的手順
アッセイは全て、使用当日に調製された、20mMのビシン(pH=7.6)、1mMのTCEP、0.005%のBSG、および0.002%のTween 20からなる緩衝液中で行った。100%のDMSO(1ul)中の化合物を、384チャネルヘッド(Thermo Scientific)が装着されたPlatemate Plusを用いて、ポリプロピレン384ウェルV底プレート(Greiner)中にスポッティングした。DMSO(1ul)を、最大シグナル対照のために列11、12、23、24、行A〜Hに加え、公知の生成物であり、PRMT8の阻害剤である1ulのSAHを、最小シグナル対照のために列11、12、23、24、行I〜Pに加えた。PRMT8酵素を含有する反応混液(40ul)を、Multidrop Combi(Thermo−Fisher)によって加えた。化合物を、PRMT8とともに、室温で30分間インキュベートさせ、次に、反応を開始させるために、
3H−SAMおよびペプチドを含有する反応混液(10ul)を加えた(最終容量=51ul)。成分の最終濃度は以下のとおりであった:PRMT8は1.5nMであり、
3H−SAMは50nMであり、非放射性SAMは550nMであり、ペプチドは150nMであり、最小シグナル対照ウェル中のSAHは1mMであり、DMSO濃度は2%であった。
3H−SAMをペプチド基質へのその取り込みが検出されないレベルまで希釈する400uMの最終濃度まで非放射性SAM(10ul)を加えることによって、アッセイを停止した。次に、384ウェルポリプロピレンプレート中の50ulの反応物を、384ウェルFlashplateに移し、ビオチン化ペプチドを、ストレプトアビジン表面に少なくとも1時間結合させてから、Biotek ELx405プレート洗浄装置において0.1%のTween20で1回洗浄した。次に、壊変毎分(dpm)として測定されるかあるいは、カウント毎分(cpm)と呼ばれる、Flashplate表面に結合された
3H標識ペプチドの量を測定するために、PerkinElmer TopCountプレートリーダーにおいてプレートを読み取った。
阻害%計算
ここで、dpm=壊変毎分、cmpd=アッセイウェル中のシグナル、minおよびmaxはそれぞれ最小および最大シグナル対照である。
4パラメーターIC50フィット
ここで、トップおよびボトムは、通常、変動されるが、3パラメーターフィットではそれぞれ100または0に固定され得る。ヒル係数は、通常、変動されるが、3パラメーターフィットでは同様に1に固定され得る。Yは、阻害%であり、Xは、化合物濃度である。
PRMT3生化学的アッセイ
一般的な材料。S−アデノシルメチオニン(SAM)、S−アデノシルホモシステイン(SAH)、ビシン、Tween20、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ウシ皮膚ゼラチン(BSG)、)、イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)、およびトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩溶液(TCEP)を、可能な限り高いレベルの純度でSigma−Aldrichから購入した。80 Ci/mmolの比活性を有する3H−SAMを、American Radiolabeled Chemicalsから購入した。384ウェルストレプトアビジンFlashplateを、PerkinElmerから購入した。
基質。古典的なRMT基質モチーフを含むペプチドを、21st Century BiochemicalsによるN末端リンカー親和性タグモチーフおよびC末端アミドキャップを用いて合成した。ペプチドを、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、95%を超える純度になるまで精製し、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)によって確認した。配列は、Biot−Ahx−GGRGGFGGRGGFGGRGGFG−アミド(配列番号11)であった。
分子生物学::完全長ヒトPRMT3(NM_005788.3)アイソフォーム1転写産物クローンを、HEK 293 cDNAライブラリーから増幅し、pGEX−KG(GE Life Sciences)へとサブクローニングした。得られた構築物は、N末端GSTタグおよびPRMT3のCys 2に直接融合されるトロンビン開裂配列
(配列番号12)をコードする。
タンパク質発現。CaCl2方法によってコンピテントにされた大腸菌(E.coli)(BL21(DE3)Gold、Stratagene)を、PRMT3構築物およびアンピシリンの選択によって形質転換した。タンパク質過剰発現を、大腸菌(E.coli)クローンを発現するPRMT3を増殖させ、16℃で0.3mMのIPTGを用いて発現を誘導することによって行った。培養物を12時間増殖させ、遠心分離によって採取し、精製のために−80℃で貯蔵した。
タンパク質精製。発現された完全長ヒトGSTタグ化PRMT3タンパク質を、50mMのリン酸緩衝液、200mMのNaCl、5%のグリセロール、1mMのEDTA、5mMのβ−メルカプトエタノール、pH6.5(緩衝液A)による樹脂の平衡化の後、グルタチオンセファロース親和性クロマトグラフィーによって細胞ペーストから精製した。GSTタグ化PRMT3を、50mMのトリス、2mMのグルタチオン、pH7.1および50mMのトリス、20mMのグルタチオン、pH7.1で溶離した。プールされた画分を、20mMのトリス、50mMのNaCl、5%のグリセロール、1mMのEDTA、1mMのDTT、pH7.5(緩衝液B)中で透析し、Q Sepharose Fast Flowカラムに適用した。GSTタグ化PRMT3を、緩衝液B中の500mMのNaClによって溶離した。プールされた画分を、25mMのリン酸緩衝液、100mMのNaCl、5%のグリセロール、2mMのDTT、pH6.8(緩衝液C)中で透析し、セラミックヒドロキシアパタイトカラム上に充填した。GSTタグ化PRMT3を、緩衝液C中の25〜400mMのリン酸塩で溶離した。タンパク質を濃縮し、緩衝液を、限外ろ過によって、20mMのトリス、150mMのNaCl、5%のグリセロール、5mMのβ−メルカプトエタノール、pH7.8に交換した。回収されたタンパク質の純度は70%であった。
予測される翻訳:
GSTタグ化PRMT3(配列番号13)
ペプチド基質に対するPRMT3酵素アッセイの一般的手順
アッセイは全て、使用当日に調製された、20mMのビシン(pH=7.6)、1mMのTCEP、0.005%のBSG、および0.002%のTween 20からなる緩衝液中で行った。100%のDMSO(1ul)中の化合物を、384チャネルヘッド(Thermo Scientific)が装着されたPlatemate Plusを用いて、ポリプロピレン384ウェルV底プレート(Greiner)中にスポッティングした。DMSO(1ul)を、最大シグナル対照のために列11、12、23、24、行A〜Hに加え、公知の生成物であり、PRMT3の阻害剤である1ulのSAHを、最小シグナル対照のために列11、12、23、24、行I〜Pに加えた。PRMT3酵素を含有する反応混液(40ul)を、Multidrop Combi(Thermo−Fisher)によって加えた。化合物を、PRMT3とともに、室温で30分間インキュベートさせ、次に、反応を開始させるために、SAMおよびペプチドを含有する反応混液(10ul)を加えた(最終容量=51ul)。成分の最終濃度は以下のとおりであった:PRMT3は0.5nMであり、
3H−SAMは100nMであり、非放射性SAMは1.8uMであり、ペプチドは330nMであり、最小シグナル対照ウェル中のSAHは1mMであり、DMSO濃度は2%であった。100mMの最終濃度まで塩化カリウム(10ul)を加えることによって、アッセイを停止した。次に、384ウェルポリプロピレンプレート中の50ulの反応物を、384ウェルFlashplateに移し、ビオチン化ペプチドを、ストレプトアビジン表面に少なくとも1時間結合させてから、Biotek ELx405プレート洗浄装置において0.1%のTween20で1回洗浄した。次に、壊変毎分(dpm)として測定されるかあるいは、カウント毎分(cpm)と呼ばれる、Flashplate表面に結合された
3H標識ペプチドの量を測定するために、PerkinElmer TopCountプレートリーダーにおいてプレートを読み取った。
阻害%計算
ここで、dpm=壊変毎分、cmpd=アッセイウェル中のシグナル、minおよびmaxはそれぞれ最小および最大シグナル対照である。
4パラメーターIC50フィット
ここで、トップおよびボトムは、通常、変動されるが、3パラメーターフィットではそれぞれ100または0に固定され得る。ヒル係数は、通常、変動されるが、3パラメーターフィットでは同様に1に固定され得る。Yは、阻害%であり、Xは、化合物濃度である。
CARM1生化学的アッセイ
一般的な材料。S−アデノシルメチオニン(SAM)、S−アデノシルホモシステイン(SAH)、ビシン、Tween20、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ウシ皮膚ゼラチン(BSG)、酪酸ナトリウムおよびトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩溶液(TCEP)を、可能な限り高いレベルの純度でSigma−Aldrichから購入した。80 Ci/mmolの比活性を有する3H−SAMを、American Radiolabeled Chemicalsから購入した。384ウェルストレプトアビジンFlashplateを、PerkinElmerから購入した。
基質
ヒトヒストンH3残基16〜30を表すペプチドを、21st Century BiochemicalsによるN末端リンカー親和性タグモチーフおよびC末端アミドキャップを用いて合成した。ペプチドを、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、95%を超える純度になるまで精製し、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)によって確認した。配列は、Biot−Ahx−PRKQLATKAARKSAP−アミドであり、26位にモノメチル化アルギニンを含んでいた(配列番号14)。
分子生物学
ヒトCARM1(PRMT4)(NM_199141.1)転写産物クローンを、CARM1のAla 2に直接融合されるFLAGタグ(MDYKDDDDK)(配列番号6)をコードするフランキング5’配列およびSer 608に直接融合されるヘキサHis配列(EGHHHHHH)(配列番号15)をコードする3’配列を組み込むHEK 293 cDNAライブラリーから増幅した。続いて、アミノ酸539〜561の欠失を含むアイソフォーム1をコードする遺伝子配列を増幅し、pFastBacMam(Viva Biotech)へとサブクローニングした。
タンパク質発現
組み換えバキュロウイルスを、Bac−to−Bacキットの説明書(Life Technologies)にしたがって生成した。タンパク質過剰発現を、8mMの酪酸ナトリウムの存在下で、ウイルス(MOI=10)で、1.3×106個の細胞/mlの、指数関数的に増殖しているHEK 293F細胞培養物を感染させることによって行った。感染を、37℃で48時間行い、遠心分離によって採取し、精製のために−80℃で貯蔵した。
タンパク質精製
発現された完全長ヒトFlag−およびHisタグ化CARM1タンパク質を、20mMのトリス、150mMのNaCl、5%のグリセロール、pH7.8を含有する緩衝液により平衡化された樹脂を用いて、抗flag M2親和性クロマトグラフィーによって細胞ペーストから精製した。カラムを、緩衝液A中の500mMのNaClで洗浄し、Flag−CARM1−Hisを、緩衝液A中の200ug/mlのFLAGペプチドで溶離した。プールされた画分を、20mMのトリス、150mMのNaCl、5%のグリセロールおよび1mMのDTT、pH7.8中で透析した。回収されたタンパク質の純度は94であった。
予測される翻訳:
Flag−CARM1−His(配列番号16)
ペプチド基質に対するCARM1酵素アッセイの一般的手順
アッセイは全て、使用当日に調製された、20mMのビシン(pH=7.6)、1mMのTCEP、0.005%のBSG、および0.002%のTween20からなる緩衝液中で行った。100%のDMSO(1ul)中の化合物を、384チャネルヘッド(Thermo Scientific)が装着されたPlatemate Plusを用いて、ポリプロピレン384ウェルV底プレート(Greiner)中にスポッティングした。DMSO(1ul)を、最大シグナル対照のために列11、12、23、24、行A〜Hに加え、公知の生成物であり、CARM1の阻害剤である1ulのSAHを、最小シグナル対照のために列11、12、23、24、行I〜Pに加えた。CARM1酵素を含有する反応混液(cocktail)(40ul)を、Multidrop Combi(Thermo−Fisher)によって加えた。化合物を、CARM1とともに、室温で30分間インキュベートさせ、次に、反応を開始させるために、
3H−SAMおよびペプチドを含有する反応混液(10ul)を加えた(最終容量=51ul)。成分の最終濃度は以下のとおりであった:CARM1は0.25nMであり、
3H−SAMは30nMであり、ペプチドは250nMであり、最小シグナル対照ウェル中のSAHは1mMであり、DMSO濃度は2%であった。
3H−SAMを、ペプチド基質へのその取り込みが検出されないレベルまで希釈する300uMの最終濃度まで非放射標識SAM(10ul)を加えることによって、アッセイを停止した。次に、384ウェルポリプロピレンプレート中の50ulの反応物を、384ウェルFlashplateに移し、ビオチン化ペプチドを、ストレプトアビジン表面に少なくとも1時間結合させてから、Biotek ELx405プレート洗浄装置において0.1%のTween20で1回洗浄した。次に、壊変毎分(dpm)として測定されるかあるいは、カウント毎分(cpm)と呼ばれる、Flashplate表面に結合された
3H標識ペプチドの量を測定するために、PerkinElmer TopCountプレートリーダーにおいてプレートを読み取った。
阻害%計算
ここで、dpm=壊変毎分、cmpd=アッセイウェル中のシグナル、minおよびmaxはそれぞれ最小および最大シグナル対照である。
4パラメーターIC50フィット
ここで、トップおよびボトムは、通常、変動されるが、3パラメーターフィットではそれぞれ100または0に固定され得る。ヒル係数は、通常、変動されるが、3パラメーターフィットでは同様に1に固定され得る。Yは、阻害%であり、Xは、化合物濃度である。
RKOメチル化アッセイ
RKO接着細胞を、ATCC(米国培養細胞系統保存機関(American Type Culture Collection))(Manassas,VA,USA)から購入した。DMEM/Glutamax培地、ペニシリン−ストレプトマイシン、熱失活したウシ胎仔血清、0.05%のトリプシンおよびD−PBSを、Life Technologies(Grand Island,NY,USA)から購入した。Odysseyブロッキング緩衝液、800CWヤギ抗ウサギIgG(H+L)抗体、およびLicor Odyssey赤外線スキャナを、Licor Biosciences(Lincoln,NE,USA)から購入した。モノメチルアルギニン抗体を、Cell Signaling Technology(Danvers,MA,USA)から購入した。メタノールを、VWR(Franklin,MA,USA)から購入した。10%のTween 20を、KPL,Inc.(Gaithersburg,Maryland,USA)から購入した。DRAQ5を、Biostatus Limited(Leicestershire,UK)から購入した。
RKO接着細胞を、増殖培地(10% v/vの熱失活したウシ胎仔血清および100単位/mLのペニシリン−ストレプトマイシンが補充されたDMEM/Glutamax培地)において維持し、5%のCO2下で、37℃で培養した。
モノメチルアルギニンおよびDNA含量の検出のための細胞処理、In Cell Western(ICW)。RKO細胞を、ウェル当たり50μLで、ポリ−d−リジンで被覆された384ウェル培養プレート(BD Biosciences 356697)に、30,000個の細胞/mLの濃度のアッセイ培地中で播種した。96ウェルソースプレートからの化合物(100nL)を、384ウェル細胞プレートに直接加えた。プレートを、37℃、5%のCO
2で72時間インキュベートした。3日間のインキュベーションの後、プレートを、10分間にわたって培養器の外部で室温にし、ペーパータオルで吸い取って、細胞培地を除去した。50μLの氷冷した100%のメタノールを、各ウェルに直接加え、室温で30分間インキュベートした。30分後、プレートを、Biotek EL406プレート洗浄装置に移し、ウェル当たり100μLの洗浄緩衝液(1×PBS)で2回洗浄した。次に、ウェル当たり60μLのOdysseyブロッキング緩衝液(0.1%のTween 20(v/v)を含むOdyssey緩衝液)を、各プレートに加え、室温で1時間インキュベートした。ブロッキング緩衝液を除去し、ウェル当たり20μLの一次抗体(0.1%のTween 20(v/v)を含むOdyssey緩衝液中で1:200に希釈されたモノメチルアルギニン)を加え、プレートを、4℃で一晩(16時間)インキュベートした。プレートを、ウェル当たり100μLの洗浄緩衝液で5回洗浄した。次に、ウェル当たり20μLの二次抗体(1:200の800CWヤギ抗ウサギIgG(H+L)抗体、0.1%のTween 20(v/v)を含むOdyssey緩衝液中の1:1000のDRAQ5(Biostatus limited))を加え、室温で1時間インキュベートした。プレートを、ウェル当たり100μLの洗浄緩衝液で5回、次に、ウェル当たり100μLの水で2回洗浄した。プレートを、室温で乾燥させ、次に、700nmおよび800nmの波長で積分強度を測定するLicor Odyssey機械においてイメージングした。700および800チャネルの両方を走査した。
計算:まず、各ウェルの比率を、下式によって求めた。
各プレートは、DMSOのみの処理(最小活性化)の14の対照ウェルならびに20μMの対照化合物で処理された最大活性化の14の対照ウェルを含んでいた。各対照タイプの比率値の平均を計算し、それを用いて、プレート中の各試験ウェルについての活性化パーセントを求めた。対照化合物を、20μMから開始して全部で9つの試験濃度に対してDMSO中で3倍に連続希釈した。活性化パーセントを求め、EC
30曲線を、化合物の濃度につき3組のウェルを用いて作成した。
他の実施形態
上記は、本発明の特定の非限定的な実施形態の説明であった。当業者は、本明細書に対する様々な変形形態および変更形態が、以下の特許請求の範囲に規定されるような本発明の趣旨または範囲から逸脱せずに行われ得ることを理解するであろう。