JP2009179616A - 3−ナフチルピラゾール化合物 - Google Patents

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貴次 広川
Shunji Takemura
俊司 竹村
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Hiroyuki Ishiwatari
博之 石渡
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Abstract

【課題】ヒスタミンH4受容体に選択的な拮抗作用を有し、ヒスタミンH4受容体が関与する疾患の治療に有用な新規化合物の提供。
【解決手段】下記一般式(1)で表される3−ナフチルピラゾール化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
Figure 2009179616

〔式中、A環はC6-10アリール基を示し、Xは−(CH2)n−又は−CH=N−を示し(ここで、nは1〜6の整数を示し)、Yは酸素原子、硫黄原子又はNR8を示し、Zは単結合又は−CHR7−基を示す。〕
【選択図】なし

Description

本発明は、ヒスタミンH4受容体に選択的な拮抗作用を有し、ヒスタミンH4受容体が関与する疾患の予防及び/又は治療に有用な3−ナフチルピラゾール化合物に関する。
ヒスタミンは、多様な生体反応を制御する生体アミンメディエーターであり、その受容体としてGタンパク質共役型受容体(GPCR:G protein−coupled receptor)スーパーファミリーに属するH1、H2、H3、そして最近クローニングされたH4の4つのサブタイプが存在する。ヒスタミンは、標的細胞に発現しているヒスタミンH1、H2、H3及びH4受容体にそれぞれ結合し、細胞内に情報を伝達することによって多様な生理機能を発現させる。
H1受容体は、Gq/ホスホリパーゼCと共役し、イノシトールリン酸の蓄積、細胞質へのCa2+の動員を引き起こす受容体であり、種々の平滑筋、副腎髄質、血管内皮、脳などに分布している。また、H1受容体は、炎症やアレルギー反応に関与することが知られており、例えば、ヒスタミンは、末梢組織及び血管内皮の細胞に発現するH1受容体に結合し、この受容体を介して即時型免疫反応が起こり、血管透過性亢進及び気道収縮、さらには浮腫及び急性炎症などを引き起こす。ここで、H1受容体拮抗薬(H1ブロッカー)は、抗アレルギー薬(抗ヒスタミン剤)として用いられる。H1受容体拮抗薬には、鎮静作用のあるジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、メピラミン、トリプロリジンなど、あるいは非鎮静性のメキタジン、テルフェナジンなどが知られている。
H2受容体は、Gs/アデニル酸シクラーゼと共役し、サイクリックAMPの蓄積を引き起こす受容体であり、消化器官、特に胃の胃粘膜壁細胞に存在することが知られている。ヒスタミンは、H2受容体に作用して胃液を分泌させるが、胃液の過剰分泌によって胃潰瘍が発症する。ここで、H2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)には、例えば、シメチジン、ラニチジン、ファモチジンなどの胃・十二指腸潰瘍治療薬が知られている。
H3受容体は、主として中枢神経系に発現が認められ、神経機能に対する関連が報告されている。H3受容体は、Giを介してアデニル酸シクラーゼを抑制し、ヒスタミン遊離の抑制、ヒスタミン合成、分解の抑制を仲介する。
H4受容体は、白血球特異的なヒスタミン受容体として発見されたが(非特許文献1)、より詳細な検討の結果、末梢白血球、胸腺、小腸、脾臓、結腸で確認されるほか、骨髄、肝臓、精巣、腎臓、肺等での発現が報告されている。末梢白血球の中では好酸球で比較的発現が高い(非特許文献2)。また、ヒト皮膚の肥満細胞においてもH2、H4受容体が選択的に発現していることが報告されている(非特許文献3)。さらに、NK細胞、単球、樹状細胞および関節リウマチ患者の滑膜細胞にも発現していることが近年見出されている(非特許文献4、5)。
H4受容体は、免疫細胞における高発現が認められ、炎症性細胞の遊走・集積・炎症性メディエータの産生における機能が多く報告されている。ヒトCD8陽性T細胞からのIL−16産生(非特許文献6)やヒスタミンによる好酸球ケモタキシス(非特許文献7)におけるH4受容体の役割が示されている。また、H4受容体阻害による作用は炎症性細胞の浸潤・遊走を介したものであることが報告されている(非特許文献8)。さらに、ヒスタミンによるヒト好酸球の形態変化(非特許文献9)、ケモタキシス、接着分子発現に対しても阻害効果を有することが示されている(非特許文献10)。これらのことから、H4受容体拮抗薬は、炎症性細胞の制御による、新規メカニズムに基づく新しい炎症性疾患の治療薬になるものと考えられる。特に、炎症性細胞の遊走・浸潤を伴う呼吸器・消化器・皮膚等における炎症の治療薬として有効性を示すものと期待される(非特許文献11)。また、H4受容体がNK細胞等にも発現していることから、H4受容体拮抗剤は、これらの細胞が関与する自己免疫疾患治療剤となり得る可能性が指摘されている(非特許文献4、5)。
現在、ヒスタミンH4受容体拮抗作用を有する低分子化合物としては、ベンゾフロピリミジン誘導体(特許文献1)、ベンズイミダゾール誘導体(特許文献2)、イミダゾール誘導体(特許文献3)、ピリミジン誘導体(特許文献4)、チエノピロール誘導体(特許文献5)、インドール誘導体(非特許文献12)が知られている。中でも、インドール骨格を有するJNJ7777120は、選択的ヒスタミンH4受容体拮抗薬として知られているが、機能評価の対照薬として用いられているに過ぎない。その他の化合物に関しては、臨床試験に入った化合物はなく、ヒスタミンH4受容体拮抗作用を有する低分子化合物は、いまだ実用化に至っていない。一方、本発明の3−ナフチルピラゾール骨格を有する化合物に関しては、抗菌薬(非特許文献13)、糖尿病治療薬(非特許文献14)、制癌薬(特許文献6)、炎症性疾患治療薬(特許文献7)、貧血治療薬(特許文献8)、糖尿病性血管障害に有効なAGE阻害薬(特許文献9)等の薬理作用が知られているが、ヒスタミンH4受容体拮抗作用に関する記載や示唆はなく、後記一般式(1)で示されるような3−ナフチルピラゾール骨格を持つヒスタミンH4受容体拮抗薬は全く知られていない。
WO2007/090852パンフレット WO2004/021999パンフレット WO2005/092066パンフレット WO2005/014556パンフレット 米国特許出願公開2004/048878公報 特表2004−507526公報 特表2005−530728公報 欧州特許第1226830号公報 特表2004−529154公報 Mol.Pharmacol.,59,420−426,2001 J.Biol.Chem.,275,36781−36786,2000 J.Invest.Dermatol.,123,116−123,2004 J.Immunol.,179,7907−7915,2007 Biol.Pharm Bull.,30,2217−2220,2007 J.Pharmacol.Exp.Ther.,303,300−307,2002 J.Recept.Signal Transduct.Res.,22,431−448,2002 J.Pharmacol.Exp.Ther.,309,404−413,2004 Br.J.Pharmacol.,140,1117−1127,2003 Br.J.Pharmacol.,142,161−171,2004 Br.J.Pharmacol.,142,5−7,2004 J.Med.Chem.,46,3957−3960,2003 Ind.J.Chem.,Sec.B.,46,1174−1178,2007 J.Med.Chem.,44,2601−2611,2001
本発明は、ヒスタミンH4受容体に選択的な拮抗作用を有し、ヒスタミンH4受容体が関与する疾患の治療に有用な新規化合物を提供することを目的とする。
上記実情に鑑み、本発明者らは、ヒスタミンH4受容体を選択的に拮抗する作用を有する化合物を探索した結果、下記一般式(1)で表される3−ナフチルピラゾール化合物が、トリチウム(3H)標識ヒスタミンを用いた結合阻害試験において、強いH4受容体結合阻害作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記に関する。
[1]下記一般式(1):
Figure 2009179616
〔式中、
A環は、C6-10アリール基を示し、
Xは、−(CH2n−又は−CH=N−を示し、ここで、nは1〜6の整数を示し、
Yは、酸素原子、硫黄原子又はNR8を示し、
Zは、単結合又は−CHR7−基を示し、
1〜R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、C1-6アルキル基、ハロC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-6アルキルオキシ基、C2-6アシル基、アミノ基、C1-6アルキルアミノ基、ジ−(C1-6アルキル)アミノ基、C6-10アリール基、C5-10ヘテロアリール基、C3-10シクロアルキル−C1-6アルキル基、C6-10アリール−C1-6アルキル基、C5-10ヘテロアリール−C1-6アルキル基、C3-10シクロアルキル−C2-6アルケニル基、C6-10アリール−C2-6アルケニル基又はC5-10ヘテロアリール−C2-6アルケニル基を示し、及び
8は、水素原子、水酸基又はC1-6アルキルオキシ基を示す〕
で表される3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物であって、ただし、(E)−2−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチレン)ヒドラジンカルボキサミドを除く。
[2]前記[1]に記載の3−ナフチルピラゾール化合物が、
(R)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミド、
(S)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミド、
(E)−2−((1−(2−ベンジルフェニル)−3−(2−ナフチル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチレン)ヒドラジンカルボキサミド、
2−(ベンジルアミノ)−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アセトアミド、
1−ベンジル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)ウレア、
N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−2−(フェネチルアミノ)アセトアミド、
1−シクロヘキシル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)ウレア、
1−シクロヘキシル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)チオウレア、及び
(R)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−5−フェニルペント−4−(E)−エンアミド
からなる群から選択される、前記[1]に記載の3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物。
[3]下記一般式(1):
Figure 2009179616
〔式中、
A環は、C6-10アリール基を示し、
Xは、−(CH2n−又は−CH=N−を示し、ここで、nは1〜6の整数を示し、
Yは、酸素原子、硫黄原子又はNR8を示し、
Zは、単結合又は−CHR7−基を示し、
1〜R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、C1-6アルキル基、ハロC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-6アルキルオキシ基、C2-6アシル基、アミノ基、C1-6アルキルアミノ基、ジ−(C1-6アルキル)アミノ基、C6-10アリール基、C5-10ヘテロアリール基、C3-10シクロアルキル−C1-6アルキル基、C6-10アリール−C1-6アルキル基、C5-10ヘテロアリール−C1-6アルキル基、C3-10シクロアルキル−C2-6アルケニル基、C6-10アリール−C2-6アルケニル基又はC5-10ヘテロアリール−C2-6アルケニル基を示し、及び
8は、水素原子、水酸基又はC1-6アルキルオキシ基を示す〕
で表される3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を有効成分とする、ビタミンH4受容体拮抗剤。
[4]化合物が、
(E)−2−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチレン)ヒドラジンカルボキサミド、
(R)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミド、
(S)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミド、
(E)−2−((1−(2−ベンジルフェニル)−3−(2−ナフチル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチレン)ヒドラジンカルボキサミド、
2−(ベンジルアミノ)−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アセトアミド、
1−ベンジル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)ウレア、
N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−2−(フェネチルアミノ)アセトアミド、
1−シクロヘキシル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)ウレア、
1−シクロヘキシル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)チオウレア、及び
(R)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−5−フェニルペント−4−(E)−エンアミド
からなる群から選択される、前記[3]に記載のヒスタミンH4受容体拮抗剤。
[5]前記[3]又は[4]に記載の3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を有効成分とする、炎症性疾患の予防及び/又は治療剤。
[6]炎症性疾患が、炎症性細胞の遊走・浸潤を伴う疾患である、前記[5]記載の予防及び/又は治療剤。
[7]前記[3]又は[4]に記載の3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物、及び医薬として許容される賦形剤、希釈剤又は担体と共に含む、炎症性疾患を予防及び/又は治療するための医薬組成物。
[8]炎症性疾患が、炎症性細胞の遊走・浸潤を伴う疾患である、前記[7]記載の医薬組成物。
[9]ヒスタミンH4受容体拮抗作用を有する製剤を製造するための、前記[3]又は[4]に記載の3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の使用。
[10]炎症性疾患の予防及び/又は治療用の製剤を製造するための、前記[3]又は[4]に記載の3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の使用。
[11]治療が必要とされる患者に、前記[3]又は[4]に記載の3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを特徴とする、ヒスタミンH4受容体の拮抗方法。
[12]治療が必要とされる患者に、前記[3]又は[4]に記載の3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを特徴とする、炎症性疾患の予防及び/又は治療方法。
本発明の一般式(1)で表される3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物は、後記試験例に示すように、ヒスタミンH4受容体に選択的な拮抗作用を有し、炎症性細胞の遊走・浸潤を伴う呼吸器・消化器・皮膚等における炎症性疾患の予防及び/又は治療剤として有用である。
本発明の用語の定義は以下の通りである。
本明細書中で使用するとき、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。好ましくは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、より好ましくは、フッ素原子、塩素原子である。
本明細書中で使用するとき、「C1-6アルキル基」とは、炭素数1〜6個の直鎖状又は分枝状のアルキル基を意味し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基又は2−エチルブチル基であり、好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、より好ましくは、メチル基、エチル基、イソプロピル基である。
本明細書中で使用するとき、「C1-4アルキル基」とは、炭素数1〜4個の直鎖状又は分枝状のアルキル基を意味し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基又はt−ブチル基である。好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、より好ましくは、メチル基、エチル基、イソプロピル基である。
本明細書中で使用するとき、「ハロC1-6アルキル基」とは、同一又は異なっている1〜5個のハロゲン原子がC1-6アルキル基に結合した基を意味し、例えば、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、3−フルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、4−フルオロブチル基、4−クロロブチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基等が挙げられる。好ましくは、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、より好ましくは、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基である。
本明細書中で使用するとき、「C2-6アルケニル基」とは、炭素数1〜6個の直鎖又は分枝状のアルケニル基を意味し、例えば、ビニル基、プロパ−1−エン−1−イル基、アリル基、イソプロペニル基、ブタ−1−エン−1−イル基、ブタ−2−エン−1−イル基、ブタ−3−エン−1−イル基、2−メチルプロパ−2−エン−1−イル基、1−メチルプロパ−2−エン−1−イル基、ペンタ−1−エン−1−イル基、ペンタ−2−エン−1−イル基、ペンタ−3−エン−1−イル基、ペンタ−4−エン−1−イル基、3−メチルブタ−2−エン−1−イル基、3−メチルブタ−3−エン−1−イル基、ヘキサ−1−エン−1−イル基、ヘキサ−2−エン−1−イル基、ヘキサ−3−エン−1−イル基、ヘキサ−4−エン−1−イル基、ヘキサ−5−エン−1−イル基、4−メチルペンタ−3−エン−1−イル基等である。好ましくは、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、より好ましくは、アリル基、イソプロペニル基である。
本明細書中で使用するとき、「C2-4アルケニル基」とは、炭素数1〜4個の直鎖状又は分枝状のアルキル基を意味し、例えば、ビニル基、プロパ−1−エン−1−イル基、アリル基、イソプロペニル基、ブタ−1−エン−1−イル基、ブタ−2−エン−1−イル基、ブタ−3−エン−1−イル基、2−メチルプロパ−2−エン−1−イル基、1−メチルプロパ−2−エン−1−イル基等が挙げられる。好ましくは、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、より好ましくは、アリル基、イソプロペニル基である。
本明細書中で使用するとき、「C3-10シクロアルキル基」とは、単環状又は多環状の炭素数3〜10個の飽和環状アルキル基を意味する。C3-10シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル基、ビシクロ[3.1.0]ヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ノルボニル基、スピロ[4.5]デシル基、スピロ[4.4]ノニル基、スピロ[4.3]オクチル基、及びスピロ[4.2]ヘプチル基が挙げられる。好ましくは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、より好ましくは、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基である。
本明細書中で使用するとき、「C3-6シクロアルキル基」は、炭素数3〜6個の上記シクロアルキル基を示し、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基等が挙げられる。好ましくは、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基である。
本明細書中で使用するとき、「C1-6アルキルオキシ基」とは、炭素数1〜6個の直鎖状又は分岐状の飽和アルキルオキシ基を意味し、例えば、メチルオキシ基、エチルオキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、2−メチルブチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、1−エチルプロピルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、2,2−ジメチルブチルオキシ基、1,1−ジメチルブチルオキシ基、1,2−ジメチルブチルオキシ基、1,3−ジメチルブチルオキシ基、2,3−ジメチルブチルオキシ基、1−エチルブチルオキシ基又は2−エチルブチルオキシ基である。好ましくは、メチルオキシ基、エチルオキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、より好ましくは、メチルオキシ基、エチルオキシ基、イソプロピルオキシ基である。
本明細書中で使用するとき、「C1-4アルキルオキシ基」とは、炭素数1〜4個の直鎖状又は分枝状の飽和アルキルオキシ基を意味し、例えば、メチルオキシ基、エチルオキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基又はt−ブチルオキシ基である。好ましくは、メチルオキシ基、エチルオキシ基、イソプロピルオキシ基である。
本明細書中で使用するとき、「C2-6アシル基」とは、炭素数2〜6個の直鎖又は分岐鎖状の飽和アシル基を意味し、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基等が挙げられる。好ましくは、アセチル基、プロピオニル基、イソブチリル基が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「C2-4アシル基」とは、炭素数2〜4個の直鎖又は分岐鎖状の飽和アシル基を意味し、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基が挙げられる。好ましくは、アセチル基、プロピオニル基、イソブチリル基である。
本明細書中で使用するとき、「C1-6アルキルアミノ基」とは、前記C1-6アルキル基がアミノ基の窒素原子に1つ結合した基を意味し、具体的にはメチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、ネオペンチルアミノ基、4−メチルブチルアミノ基、1−エチルプロピルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、イソヘキシルアミノ基、4−メチルペンチルアミノ基、3−メチルペンチルアミノ基、2−メチルペンチルアミノ基、1−メチルペンチルアミノ基、3,3−ジメチルブチルアミノ基、2,2−ジメチルブチルアミノ基、1,1−ジメチルブチルアミノ基、1,2−ジメチルブチルアミノ基、1,3−ジメチルブチルアミノ基、2,3−ジメチルブチルアミノ基、1−エチルブチルアミノ基、2−エチルブチルアミノ基等が挙げられる。好ましくは、メチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、tert−ブチルアミノ基である。
本明細書中で使用するとき、「C1-4アルキルアミノ基」とは、前記C1-4アルキル基がアミノ基の窒素原子に1つ結合した基を意味し、具体的にはメチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基が挙げられる。好ましくは、メチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、tert−ブチルアミノ基である。
本明細書中で使用するとき、「ジ−(C1-6アルキル)アミノ基」とは、同一又は異なっている前記したC1-6アルキル基が窒素原子に2つ結合した基を意味し、具体的にはジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチル−n−プロピルアミノ基、エチル−n−プロピルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、メチルイソプロピルアミノ基、エチルイソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、メチル−n−ブチルアミノ基、エチル−n−ブチルアミノ基、n−プロピル−n−ブチルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基等である。好ましくは、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基である。
本明細書中で使用するとき、「ジ(C1-4アルキル)アミノ基」とは、同一又は異なって前記したC1-4アルキル基が窒素原子に2つ結合した基を意味し、具体的にはジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチル−n−プロピルアミノ基、エチル−n−プロピルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、メチルイソプロピルアミノ基、エチルイソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、メチル−n−ブチルアミノ基、エチル−n−ブチルアミノ基、n−プロピル−n−ブチルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基が挙げられる。好ましくは、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基である。
本明細書中で使用するとき、「C6-10アリール基」とは、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を意味し、例えば、フェニル基、ナフチル基又はアズレニル基であり、好ましくは、フェニル基である。
本明細書中で使用するとき、「C5-10へテロアリール基」とは、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる少なくとも一つ、好ましくは1〜4個のヘテロ原子を包含する、単環あるいは多環の5〜10員芳香族へテロ環基を意味し、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ジアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル基、1,2,3−トリアゾリル基、テトラゾリル基、1,3,4−オキサジアゾリル基、1,2,4−オキサジアゾリル基、1,3,4−チアジアゾリル基、1,2,4−チアジアゾリル基、フラザニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、1,3,5−トリアジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリニル基、オキサゾリニル基、イソオキサゾリニル基、チアゾリニル基、イソチアゾリニル基、ピラニル基、2−オキソピラニル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、インダゾリル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、インドリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、キノリジニル基、プリル基、プテリジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、クロメニル基、クロマニル基又はイソクロマニル基等が挙げられる。好ましくは、ピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ジアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル基、1,2,3−トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリニル基、オキサゾリニル基、イソオキサゾリニル基、チアゾリニル基、イソチアゾリニル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、インドリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、より好ましくは、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ジアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリニル基、オキサゾリニル基、イソオキサゾリニル基、チアゾリニル基、イソチアゾリニル基、インドリル基、イソインドリル基、キノリル基、イソキノリル基である。
本明細書中で使用するとき、「C3-10シクロアルキル−C1-6アルキル基」とは、前記C1-6アルキル基にC3-10シクロアルキル基が置換した基を示す。
本明細書中で使用するとき、「C6-10アリール−C1-6アルキル基」とは、前記C1-6アルキル基にC6-10アリール基が置換した基を示す。
本明細書中で使用するとき、「C5-10ヘテロアリール−C1-6アルキル基」とは、前記C1-6アルキル基にC5-10ヘテロアリール基が置換した基を示す。
本明細書中で使用するとき、「C3-10シクロアルキル−C2-6アルケニル基」とは、前記C2-6アルケニル基にC3-10シクロアルキル基が置換した基を示す。
本明細書中で使用するとき、「C6-10アリール−C2-6アルケニル基」とは、前記C2-6アルケニル基にC6-10アリール基が置換した基を示す。
本明細書中で使用するとき、「C5-10ヘテロアリール−C2-6アルケニル基」とは、前記C2-6アルケニル基にC5-10ヘテロアリール基が置換した基を示す。
その他、ここに定義のない基については、通常の定義に従う。
本発明において、好ましい様態を以下に述べる。
本発明の一般式(1)において、A環としては、フェニル基が好ましい。
本発明の一般式(1)において、Xの−(CH2n−におけるnとしては、整数1が好ましい。
本発明の一般式(1)において、Yとしては、酸素原子、硫黄原子が好ましい。
本発明の一般式(1)において、R1におけるC3-10シクロアルキル基としては、C3-6シクロアルキル基が好ましく、シクロヘキシル基がより好ましい。
本発明の一般式(1)において、R1におけるC6-10アリール−C1-6アルキル基としては、C6-10アリール−C1-4アルキル基が好ましく、ベンジル基、フェネチル基がより好ましい。
本発明の一般式(1)において、R2〜R4におけるC6-10アリール−C1-6アルキル基としては、C6-10アリール−C1-4アルキル基が好ましく、ベンジル基がより好ましい。
本発明の一般式(1)において、R5〜 R6としては、水素原子が好ましい。
本発明の一般式(1)において、R7におけるC6-10アリール−C2-6アルキル基としては、C6-10アリール−C2-4アルキル基が好ましく、ベンジル基がより好ましい。
本発明の一般式(1)において、R7におけるC6-10アリール−C2-6アルケニル基としては、C6-10アリール−C2-4アルケニル基が好ましく、2−フェニル−プロパ−2−エン−1−イル基がより好ましく、(E)−2−フェニル−プロパ−2−エン−1−イル基が特に好ましい。
本発明の一般式(1)において、より好ましい様態として、A環がフェニル基であり、Xが−(CH2)n−又は−CH=N−であり、Yは酸素原子又は硫黄原子であり、Zは単結合又は−CHR7−であり、R1は水素原子、C3-10シクロアルキル基又はC6-10アリール−C1-6アルキル基であり、R2〜R4は水素原子またはC6-10アリール−C1-6アルキル基であり、R5〜R6は水素原子であり、R7は水素原子、C6-10アリール−C2-6アルキル基又はC6-10アリール−C2-4アルケニル基であり、nは整数1である構造を挙げることができる。
本発明の一般式(1)において、特に好ましい様態として以下の構造を挙げることができる。
Figure 2009179616
Figure 2009179616
1)一般式(1)で示される化合物のうち、Yが酸素原子又は硫黄原子である化合物の合成法
一般式(1)で示される化合物のうち、Yが酸素原子又は硫黄原子であり、Xが−(CH2n−である化合物は、化合物Iを出発原料として、化合物IIを経由して合成することができる。化合物Iにおける置換基Bは、ホルミル基(CHO)、シアノ基(CN)、カルバモイル基(CONH2)、N−アルキル(カルバモイル)基(CONH−アルキル)、チオカルバモイル基(CSNH2)、N−アルキル(チオカルバモイル)基(CSNH−アルキル)などを示し、ホルミル基が特に好ましい。N−アルキル(カルバモイル)基およびN−アルキル(チオカルバモイル)基におけるアルキル基としては、一般的にアミノ基の保護基として用いられるアルキル基であればよく、ベンジル基、メトキシベンジル基、ジメトキシベンジル基、アリル基などが特に好ましい。
一般式(1)で示される化合物のうち、Yが酸素原子又は硫黄原子であり、Xが−CH=N−である化合物は、n=1であり、置換基Bがホルミル基である化合物Iを出発原料として合成することができる。
・化合物IIの合成法
置換基Bがホルミル基である化合物Iを出発原料とする場合は、(a)還元的アミノ化法、あるいは(b)カルビノール誘導体を経由する方法により化合物IIを得ることができる。一般式(1)で示される化合物の合成においては還元的アミノ化法を用いることが好ましい。
a)還元的アミノ化を用いる方法
還元的アミノ化法においては、化合物Iとアンモニアあるいはその等価化合物の脱水縮合により生成するイミンを適当な還元剤を用いて還元する。この処理によって直接化合物IIが得られない場合は、使用したアンモニア等価体に応じて必要な変換を行う。アンモニアあるいはその等価化合物としては、酢酸アンモニウムなどのアンモニウム塩、ヒドロキシルアミン、O−メチルヒドロキシルアミン、O−ベンジルヒドロキシルアミン、アリルアミン、ジアリルアミン、ベンジルアミン、メトキシベンジルアミン、あるいはジメトキシベンジルアミンなど、好ましくはアリルアミン、を用いることができる。中間体のイミンは単離しても系中で調製してもよいが、前者が好ましい。還元剤としては、水素、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化アセトキシホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムなどの水素化ホウ素類、ボラン、アラン、水素化アルミニウムリチウムあるいは水素化ジ(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムなどの水素化アルミニウムリチウム類縁体、水素化ジイソブチルアルミニウム、亜鉛などを用いることができる。水素を還元剤として用いる場合は、パラジウム、白金、ニッケルなどの触媒を用いることが必要である。以上挙げた還元剤のうち、水素化ホウ素、特に水素化ホウ素ナトリウムが好ましい。
還元的アミノ化においてイミンを調製する段階では、溶媒として、トルエンなどの炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、メタノール、エタノールなどのアルコール類などを用いることができ、トルエンが特に好ましい。これらの溶媒は組み合せて用いられてもよい。イミンを調製する段階は、おおよそ0℃から200℃の範囲で行うことができ、特にトルエンの沸点近辺での反応が好ましい。この段階では酸触媒を用いること、および脱水処理を適用することで反応を加速することができる。酸触媒としては、酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸、四塩化チタン、チタニウムテトライソプロポキシド、二塩化亜鉛などを用いることができるが、特に使用する必要は無い。脱水処理としては、モレキュラーシーブス、硫酸ナトリウムなどの脱水試薬を用いる方法およびディーンスターク水分離器などの脱水装置を用いる方法が可能である。特に、脱水試薬としてモレキュラーシーブスを用いることが好ましい。
イミンを還元する段階ではイミンを調製する段階と同様の溶媒を用いることができるが、エタノールが特に好ましい。この段階は、おおよそ−100℃から200℃の範囲で行うことができ、0℃から40℃が好ましく、特に0℃から5℃程度が好ましい。
アリルアミン、ジアリルアミン、ベンジルアミン、メトキシベンジルアミン、ジメトキシベンジルアミンなどのアンモニアの等価化合物を用いた場合は、上記反応に加えて脱保護反応が必要である。脱保護反応は用いた保護基に応じて適当な条件を適用すればよいが、アリルアミンを用いた場合は、ウイルキンソン触媒[塩化トリス(トリファニルホスフィン)ロジウム]を用いる脱保護法が好ましい。
b)カルビノール誘導体を経由する方法
化合物Iのホルミル基を還元してカルビノール誘導体とした後、水酸基をアミノ基に変換する方法である。還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化アセトキシホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムなどの水素化ホウ素類、ボラン、アラン、水素化アルミニウムリチウムあるいは水素化ジ(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムなどの水素化アルミニウムリチウム類縁体、水素化ジイソブチルアルミニウムなどを用いることができる。水酸基をアミノ基に変換する段階は、カルビノール誘導体を系中で反応性中間体に変換した後、あるいは、水酸基を脱離基として機能する官能基に変換した化合物を単離した後に、アンモニアあるいはその等価化合物と反応させることにより達成される。前者としては光延反応を利用することができる。脱離基として機能する官能基としては、スルホン酸エステル、塩素や臭素などのハロゲンなどを利用することができる。アンモニアあるいはその等価化合物としては、酢酸アンモニウムなどのアンモニウム塩、アジ化ナトリウムやアジ化テトラブチルアンモニウムなどのアジ化物、アリルアミン、ジアリルアミン、ベンジルアミン、メトキシベンジルアミン、ジメトキシベンジルアミンなどを用いることができるが、用いた化合物に応じて、適宜、置換反応後に還元あるいは脱保護などの反応を行う。
置換基Bが、シアノ基、カルバモイル基、N−アルキル(カルバモイル)基、チオカルバモイル基、N−アルキル(チオカルバモイル)基である化合物Iを出発原料とする場合は、還元反応により化合物IIを得ることができる。置換基BがN−アルキル(カルバモイル)基およびN−アルキル(チオカルバモイル)基の場合には、還元反応後に保護基として用いられたアルキル基を適当な条件により除去する必要がある。それぞれの置換基Bに応じて適当な還元剤を用いればよいが、シアノ基の場合は、水素、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化アセトキシホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムなどの水素化ホウ素類、ボラン、アラン、水素化アルミニウムリチウムあるいは水素化ジ(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムなどの水素化アルミニウムリチウム類縁体、水素化ジイソブチルアルミニウム、亜鉛などを用いることができる。水素を還元剤として用いる場合は、パラジウム、白金、ニッケルなどの触媒を用いることが必要である。カルバモイル基およびN−アルキル(カルバモイル)基の場合は、ボラン、アラン、水素化アルミニウムリチウムあるいは水素化ジ(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムなどの水素化アルミニウムリチウム類縁体、水素化ジイソブチルアルミニウムなどを用いて還元することができる。また、チオカルバモイル基およびN−アルキル(チオカルバモイル)基の場合は、ラネーニッケル、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、などの水素化ホウ素類(ヨウ化メチル共存下)などを用いることができる。
・一般式(1)で示される化合物のうち、Yが酸素原子又は硫黄原子、Xが−(CH2n−、Zが単結合である化合物の合成法
Yが酸素原子又は硫黄原子である一般式(1)で示される化合物のうち、Xが−(CH2n−、Zが単結合である化合物は、目的とするR1を置換基として有するイソシアナートあるいはチオイソシアナートと化合物IIを反応させることにより得ることができる。この反応において、溶媒としてはトルエンなどの炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、メタノール、エタノールなどのアルコール類、水などを用いることができ、クロロホルムが特に好ましい。これらの溶媒は組み合せて用いられてもよい。この反応は、おおよそ0℃から200℃の範囲で行うことができ、特に常温近辺での反応が好ましい。
・一般式(1)で示される化合物のうち、Yが酸素原子、Xが−(CH2n−、Zが−CHR7−である化合物の合成法
Yが酸素原子、Xが−(CH2n−、Zが−CHR7−である一般式(1)で示される化合物は、化合物IIとR1N(Y’)Z−COOH(Y’は窒素原子の保護基)、あるいはX’−Z−COOH(X’はハロゲン)を一般的な方法で脱水縮合した後に、前者の場合は脱保護、後者の場合はX’をR1NHで置換することにより合成することができる。R1N(Y’)Z−COOHにおけるY’は、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、フルオレニルオキシカルボニル基などが好ましく、t−ブトキシカルボニル基が特に好ましい。X’−Z−COOHにおけるX’としては塩素が好ましい。脱水縮合においては、カルボン酸を直接用いる方法か、カルボン酸を酸ハロゲン化物やp−ニトロフェニルエステルなどの反応性誘導体とする方法を利用することができる。カルボン酸を直接用いる場合は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(WSC)、ジカルボニルジイミダゾール、ジエチルリン酸シアニド、あるいはジフェニルホスホリルアジドなどの縮合剤を用いる。縮合剤としてはWSCが好ましい。カルボン酸の反応性誘導体としては酸ハロゲン化物を用い、反応によって生成する塩化水素を中和するための塩基を共存させることが好ましい。塩基としては炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基、あるいはトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンおよびその誘導体などの有機塩基を用いることができ、特にトリエチルアミンが好ましい。脱水縮合における溶媒としては、トルエンなどの炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類などを用いることができ、クロロホルムが特に好ましい。反応温度としては、おおよそ−100℃から200℃の範囲で行うことができ、0℃から40℃が好ましく、直接カルボン酸を用いる場合は常温付近が、反応性誘導体として酸ハロゲン化物を用いる場合は0℃から5℃程度が好ましい。X’をR1NHで置換する反応ではアミン(R1NH2)を用いる。この反応では反応系中に生成する塩化水素を中和するための塩基を共存させることが好ましい。塩基としては炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基、あるいはトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンおよびその誘導体などの有機塩基を用いることができ、特にN,N−ジイソプロピルエチルアミンが好ましい。溶媒としては、トルエンなどの炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、メタノール、エタノールなどのアルコール類、水などを用いることができ、エタノールが特に好ましい。反応温度としては、おおよそ0℃から200℃の範囲で行うことができ、0℃から100℃が好ましく、特にエタノールの沸点付近の温度が好ましい。
・一般式(1)で示される化合物のうち、Yが硫黄原子、Xが−(CH2n−、Zが−CHR7−である化合物の合成法
Yが硫黄原子、Xが−(CH2n−、Zが−CHR7−である一般式(1)で示される化合物は、Yが酸素原子、かつZが−CHR7−である一般式(1)で示される化合物から、ラウエッソン試薬およびその関連化合物により合成することができる。
・Yが酸素原子又は硫黄原子であり、Xが−CH=N−である化合物の合成法
一般式(1)で示される化合物のうち、Yが酸素原子又は硫黄原子であり、Xが−CH=N−である化合物は、n=1であり、置換基Bがホルミル基である化合物Iとセミカルバジドあるいはチオセミカルバジドから合成することができる。この縮合反応では、溶媒としてトルエンなどの炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、メタノール、エタノールなどのアルコール類、水などを用いることができ、エタノールが特に好ましい。反応温度としては、おおよそ0℃から100℃の範囲で行うことができ、特に常温付近が好ましい。
2)一般式(1)で示される化合物のうち、YがNR8である化合物の合成法
YがNR8である一般式(1)で示される化合物のうち、Xが−(CH2)n−、Zが単結合である化合物は、化合物Bのアミノ基をグアニジン化合物の合成法に一般的に適用される化合物、例えば1H−ピラゾール−1−[N,N’−ビス(t−ブトキシカルボニル)]カルボキシアミジン、N,N’−ビス(t−ブトキシカルボニル)チオウレア、あるいはN,N’−ビス(t−ブトキシカルボニル)−N”−トリフルオロメタンスルホニルグアニジンなどで処理し、必要に応じて、この段階で得られる化合物が有する保護基を適当な条件で脱保護することによって得ることができる。YがNR8である一般式(1)で示されるその他の化合物は、イミノ基を有する化合物の一般的な合成法に従って得ることができる。
本発明の一般式(1)で表される3−ナフチルピラゾール誘導体は、上記方法によって得られるが、さらに必要に応じて再結晶法、カラムクロマトグラフィー等の通常の精製手段を用いて精製することができる。また必要に応じ、常法によって所望の溶媒和物にすることもできる。
また、一般式(1)で表される3−ナフチルピラゾール化合物は、水和物に代表される任意の溶媒和物を形成することができ、これらの溶媒和物も本発明に包含される。
また、一般式(1)で表される3−ナフチルピラゾール化合物は、塩酸塩、硫酸塩等の鉱酸、及びマレイン酸塩等の有機酸塩に代表される任意の塩を形成することができ、これらの塩も本発明に包含される。
さらに、一般式(1)で表される3−ナフチルピラゾール化合物に光学異性体や幾何異性体が存在する場合は、これらすべての異性体が本発明に包含される。
本発明の医薬組成物は、一般式(1)で表される3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有するものであって、単独で用いてよいが、通常は薬学的に許容される担体、添加物等を配合して使用される。本発明の医薬組成物は、経口又は直腸投与用若しくは非経口投与用医薬製剤であって、有効成分として、一般式(1)で表される3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を約0.01〜約99重量%、好ましくは約0.01〜約10重量%、より好ましくは約0.1〜約5重量%含む。医薬組成物の投与形態は、特に限定されず、治療目的に応じて適宜選択できる。斯かる剤形としては、例えば、散剤、顆粒剤、細粒剤、ドライシロップ剤、錠剤、カプセル剤、注射剤等を挙げることができる。
これらの製剤は、その剤形に応じて製剤学上使用される賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、希釈剤、緩衝剤、等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤等の医薬品添加物と適宜混合、希釈又は溶解し、常法に従い製造することができる。
例えば、散剤の場合は、必須成分のほかに、必要に応じて適当な賦形剤、滑沢剤等を加えよく混和して調製すればよい。錠剤の場合は、必要に応じて適当な賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤等を加え、常法に従い打錠して調製すればよい。また錠剤は必要に応じてコーティングを施し、フィルムコート錠、糖衣錠等にすることができる。
また、注射剤の場合は、液剤(無菌水又は非水溶液)、乳剤及び懸濁剤の形態とすることができる。これらに用いられる非水担体、希釈剤、溶媒又はビヒクルとしては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油等の植物油、オレイン酸エチル等の注射可能な有機酸エステルが挙げられる。また、該組成物には防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤等の補助剤を適宜配合することができる。
本発明の一般式(1)で表される3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の有効成分としての投与量は、年齢、体重、症状、投与形態及び投与回数等によって異なるが、通常は成人に対して1日1〜1000mgを、1回又は数回に分けて経口投与又は非経口投与するのが好ましい。
本発明によれば、本発明の一般式(1)で表される3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物は、後記試験例に示すように、ヒスタミンH4受容体に選択的な拮抗作用を有し、炎症性細胞の遊走・浸潤を伴う呼吸器・消化器・皮膚等における炎症性疾患の予防及び/又は治療剤として有用である。本発明が対象とする疾患は、限定されないが、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、掻痒、炎症性腸疾患、関節リウマチ、多発性硬化症、シェーグレン症候群、および全身性エリトマトーデス等を含む。
次に、実施例、試験例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、化合物1はLifeChemicals社より入手できる。
実施例1 (R)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミド(化合物2)の製造:
a)アセトナフトンフェニルヒドラゾンの製造:
Figure 2009179616
2’−アセトナフトン(1.70g,10mmol)、フェニルヒドラゾン(1.08g,10mmol)をエタノール(30mL)に溶解し、濃塩酸(0.82mL,10mmol)を加え、還流下5時間攪拌した。反応液を氷冷下で30分攪拌し、析出物を濾取し、表題化合物2.03g(収率78%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.37(3H,s),6.90(1H,t,J=7.2Hz),7.22−7.28(2H,m),7.29−7.35(2H,m),7.42−7.52(3H,m),7.80−7.88(3H,m),8.01(1H,d,J=1.2Hz),8.21(1H,dd,J=1.8,8.7Hz).
b)4−ホルミル−3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾールの製造:
Figure 2009179616
N,N−ジメチルホルムアミド(292mg,4mmol)に氷冷下でオキシ塩化リン(3.68g,24mmol)を滴下し、アセトナフトンフェニルヒドラジン(1.02g,3mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)溶液を滴下した。反応液を60℃で6時間攪拌後、室温に戻した。反応液を氷中に注ぎ、4M水酸化ナトリウム水溶液で中和した。酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで除水後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1→5:1)を用いて精製し、表題化合物940mg(収率83%)を白黄色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.42(1H,t,J=7.5Hz),7.52−7.58(4H,m),7.82−7.86(2H,m),7.89−7.98(4H,m),8.33(1H,s),8.59(1H,s),10.2(1H,s).
c)4−アリルアミノメチル−3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾールの製造:
Figure 2009179616
4−ホルミル−3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール(500mg,1.68mmol)をトルエン(4mL)に溶解し、アリルアミン(2mL)、モレキュラーシーブス4A(500mg)を加えた。封管中115℃で6時間攪拌し、室温に戻した。セライト濾過を行い、濾液を減圧濃縮し、得られた残渣をエタノール(5mL)に溶解させた。氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(190mg,5.03mmol)を加え、同温度で1時間反応し、次いで室温に戻して終夜反応を行った。反応液を濃縮後、水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで除水後、減圧濃縮した。表題化合物566mg(収率99%)を黄色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.38(2H,d,J=6.1Hz),3.98(2H,s),5.13(1H,dd,J=1.7,10.3Hz),5.23(1H,dd,J=1.7,17.1Hz),5.92−6.02(1H,m),7.29(1H,t,J=7.4Hz),7.44−7.54(5H,m),7.77−7.82(2H,m),7.85−7.95(3H,m),8.00−8.02(2H,m),8.29(1H,s).
d)4−アミノメチル−3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾールの製造:
Figure 2009179616
4−アリルアミノメチル−3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール(454mg,1.34mmol)をアセトニトリル/水(5mL/2mL)に溶解し、ウィルキンソン触媒(250mg)を加え、100℃にて終夜反応を行った。室温に戻し水を加え、クロロホルムで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで除水後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=50:1→20:1→10:1)を用いて精製し、表題化合物205mg(収率51%)を黄色アモルファスとして得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:4.14(2H,s),7.29(1H,dd,J=7.3,7.3Hz),7.44−7.53(4H,m),7.76−7.81(2H,m),7.84−7.94(3H,m),7.98(1H,dd,J=1.4,8.8Hz),8.07(1H,s),8.21(1H,s).
e)(R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミドの製造:
Figure 2009179616
4−アミノメチル−3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール(61.6mg,206μmol)をクロロホルム(3mL)に溶解し、Boc−D−Phe−OH(65.5mg,247μmol)、WSC・HCl(59.2mg,309μmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。水を加え、クロロホルムで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで除水後、減圧濃縮した。表題化合物110mg(収率98%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.34(9H,s),3.03(2H,d,J=6.8Hz),4.24−4.35(1H,m),4.58(2H,d,J=5.6Hz),4.94(1H,br.s),6.08(1H,br.s),7.11−7.25(5H,m),7.31(1H,dd,J=7.5,7.5Hz),7.45−7.54(4H,m),7.74−7.78(2H,m),7.82−7.92(5H,m),8.04(1H,s).
f)(R)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミドの製造:
Figure 2009179616
(R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミド(110mg,201μmol)を酢酸エチル(2mL)に溶解し、4N塩酸/酢酸エチル溶液(2mL)を加え、室温にて2時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで除水後、減圧濃縮した。得られた残渣を薄層クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)を用いて精製し、70.6mg(収率77%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.59(1H,dd,J=9.3,13.7Hz),3.24(1H,dd,J=3.9,13.7Hz),3.58(1H,dd,J=4.0,9.4Hz),4.63(1H,dd,J=5.4,15.1Hz),4.69(1H,dd,J=5.6,15.1Hz),7.12−7.15(2H,m),7.17−7.34(3H,m),7.44−7.56(5H,m),7.74−7.79(2H,m),7.84−7.95(5H,m),8.12(1H,s).
実施例2 (S)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミド(化合物3)の製造:
a)(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミドの製造:
Figure 2009179616
4−アミノメチル−3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾールとBoc−L−Phe−OHを用いて、実施例2−e)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.34(9H,s),3.03(2H,d,J=7.1Hz),4.24−4.35(1H,m),4.58(2H,d,5.6Hz),4.95(1H,br.s),6.09(1H,br.s),7.11−7.35(6H,m),7.45−7.54(4H,m),7.74−7.78(2H,m),7.82−7.92(5H,m),8.04(1H,s).
b)(S)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミドの製造:
Figure 2009179616
(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミドを用いて、実施例2−f)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.58(1H,dd,J=9.4,13.7Hz),3.25(1H,dd,J=3.9,13.7Hz),3.59(1H,dd,J=4.0,9.3Hz),4.64(1H,dd,J=5.5,15.1Hz),4.70(1H,dd,J=5.5,15.1Hz),7.12−7.15(2H,m),7.17−7.32(3H,m),7.44−7.56(5H,m),7.73−7.80(2H,m),7.82−7.98(5H,m),8.11(1H,s).
実施例3 (E)−2−((1−(2−ベンジルフェニル)−3−(2−ナフチル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチレン)ヒドラジンカルボキサミド(化合物4)の製造:
a)アセトナフトン2−ブロモフェニルヒドラゾンの製造:
Figure 2009179616
2−ブロモフェニルヒドラジンを用いて、実施例2−a)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.42(3H,s),6.77(1H,ddd,J=1.4,7.8,7.8Hz),7.32(1H,dd,J=7.8,7.8Hz),7.44−7.52(3H,m),7.73(1H,dd,J=1.5,8.0Hz),7.81−7.90(3H,m),7.95(1H,s),8.05(1H,s),8.19(1H,dd,J=1.8,8.6Hz)
b)4−ホルミル−3−(2−ナフチル)−1−(2−ブロモフェニル)−1H−ピラゾールの製造:
Figure 2009179616
アセトナフトン2−ブロモフェニルヒドラゾンを用いて、実施例2−b)と同様に反応・処理し、表題化合物を白黄色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.38(1H,ddd,J=1.6,7.9,7.9Hz),7.51(1H,ddd,J=1.5,7.6,7.6Hz),7.53−7.57(2H,m),7.67(1H,dd,J=1.6,7.9Hz),7.78(1H,dd,J=1.3,8.2Hz),7.87−7.98(4H,m),8.35(1H,s),8.49(1H,s),10.18(1H,s).
c)4−ジメトキシメチル−3−(2−ナフチル)−1−(2−ブロモフェニル)−1H−ピラゾールの製造:
Figure 2009179616
4−ホルミル−3−(2−ナフチル)−1−(2−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール(605mg,1.60mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、塩化アンモニウム(30mg)、モレキュラーシーブス4A(1g)を加え、70℃にて終夜攪拌した。セライトろ過を行った後、水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで除水後、減圧濃縮した。得られた残渣(原料と生成物の混合物:550mg)をメタノールに溶解し、トリメチルオルトホルメート(2.2mL)、p−トルエンスルホン酸・1水和物(550mg)を加え、60℃にて6時間攪拌した。室温に戻した後、氷冷下でトリエチルアミンを加え塩基性にした。減圧濃縮をした後、得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで除水後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)を用いて精製し、表題化合物414mg(収率61%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.41(6H,s),5.72(1H,s),7.30(1H,ddd,J=1.5,7.7,7.7Hz),7.45(1H,ddd,J=1.5,7.8,7.8Hz),7.48−7.52(2H,m),7.65(1H,dd,J=1.7,7.8Hz),7.73(1H,dd,J=1.8,8.0Hz),7.84−7.95(3H,m),8.02−8.06(2H,m),8.35(1H,s).
d)1−(2−ベンジルフェニル)−4−ジメトキシメチル−3−(2−ナフチル)−1H−ピラゾールの製造:
Figure 2009179616
4−ジメトキシメチル−3−(2−ナフチル)−1−(2−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール(198mg,468μmol)をテトラヒドロフラン(4mL)に溶解し、NiCl2(dppg)(50.7mg,93.6μmol)、塩化ベンジルマグネシウム(1.03Mテトラヒドロフラン溶液:681μL,702μmol)を加え、40℃にて2時間攪拌した後、塩化ベンジルマグネシウム(1.03M THF溶液:681μL,702μmol)を追加し、さらに1時間攪拌した。室温に戻し、水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで除水後、減圧濃縮した。得られた残渣を薄層クロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)を用いて精製し、表題化合物163mg(収率80%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.33(6H,s),4.12(2H,s),5.67(1H,s),7.05(2H,d,J=7.3Hz),7.12−7.52(9H,m),7.83−7.95(3H,m),8.00(1H,dd,J=1.0,8.6Hz),8.31(1H,s).
e)1−(2−ベンジルフェニル)−4−ホルミル−3−(2−ナフチル)−1H−ピラゾールの製造:
Figure 2009179616
1−(2−ベンジルフェニル)−4−ジメトキシメチル−3−(2−ナフチル)−1H−ピラゾール(163mg,375μmol)をアセトン/水(3mL/1mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸・1水和物(163mg)を加え、室温にて2時間攪拌した。減圧濃縮し、得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで除水後、減圧濃縮した。表題化合物121mg(収率83%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:4.09(2H,s),7.01(2H,d,J=6.6Hz),7.14−7.24(3H,m),7.36−7.49(4H,m),7.51−7.57(2H,m),7.87−8.00(5H,m),8.30(1H,s),10.07(1H,s).
f)(E)−2−((1−(2−ベンジルフェニル)−3−(2−ナフチル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチレン)ヒドラジンカルボキサミドの製造:
Figure 2009179616
1−(2−ベンジルフェニル)−4−ホルミル−3−(2−ナフチル)−1H−ピラゾール(50mg,129μmol)をエタノール(4mL)に溶解し、セミカルバジド1塩酸塩水溶液(セミカルバジド1塩酸塩14.4mgと水0.5mLより調製)を滴下し、室温にて終夜攪拌した。析出物をろ取し、表題化合物35mg(収率61%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:4.10(2H,s),7.05(2H,d,J=6.8Hz),7.15−7.26(3H,m),7.33−7.47(4H,m),7.49−7.56(2H,m),7.76(1H,s),7.80(1H,s).
実施例4 2−(ベンジルアミノ)−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アセトアミド(化合物5)の製造:
a)2−クロロ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アセトアミドの製造:
Figure 2009179616
4−アミノメチル−3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール(27.8mg,92.9μmol)をクロロホルム(2mL)に溶解し、氷冷下、トリエチルアミン(12.6mg、139μmol)、クロロアセチルクロライド(12.6mg,111μmol)を加え、同温度で30分攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで除水後、減圧濃縮した。表題化合物33.7mg(収率97%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:4.05(2H,s),4.70(2H,d,J=5.6Hz),6.81(1H,br.s),7.32(1H,t,J=7.5Hz),7.46−7.55(4H,m),7.76−7.80(2H,m),7.86−7.96(4H,m),8.04(1H,s),8.11(1H,s).
b)2−(ベンジルアミノ)−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アセトアミドの製造:
Figure 2009179616
2−クロロ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アセトアミド(33.7mg,89.7μmol)をエタノール(3mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(34.8mg、269μmol)、ベンジルアミン(19.2mg,179μmol)を加え、80℃で2時間攪拌した。ベンジルアミン(38.4mg,358μmol)を追加し、さらに80℃で4時間攪拌した。さらにベンジルアミン(19.2mg,179μmol)を追加し、さらに80℃で4時間攪拌した。反応液を室温に戻し、水を加え、クロロホルムで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで除水後、減圧濃縮した。得られた残渣を薄層クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)を用いて精製し、22.7mg(57%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.27(2H,s),3.55(2H,s),4.69(2H,d,J=5.4Hz),7.02−7.07(2H,m),7.17−7.22(3H,m),7.31(1H,t,J=7.3Hz),7.44−7.54(5H,m),7.74−7.78(2H,m),7.84−7.96(4H,m),7.98(2H,s),8.14(1H,s).
実施例5 1−ベンジル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)ウレア(化合物6)の製造
Figure 2009179616
4−アミノメチル−3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール(21.0mg,70.1μmol)をクロロホルム(1mL)に溶解し、ベンジルイソシアネート(18.6mg、140μmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで除水後、減圧濃縮した。得られた残渣をPLC(クロロホルム:メタノール=50:1)を用いて精製し、表題化合物20.4mg(収率67.3%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:4.34(2H,d,J=3.8Hz),4.62(2H,d,J=5.1Hz),7.20−7.28(5H,m),7.31(1H,dd,J=7.3Hz),7.45−7.54(4H,m),7.73−7.77(2H,m),7.86−7.92(4H,m),7.96(1H,s),8.14(1H,s).
実施例6 N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−2−(フェネチルアミノ)アセトアミド(化合物7)の製造:
Figure 2009179616
2−クロロ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アセトアミドとフェネチルアミンを用いて、実施例5−b)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.51(2H,t,J=6.6Hz),2.65(2H,t,J=6.6Hz),3.21(2H,s),4.62(2H,d,J=5.6Hz),6.98−7.40(6H,m),7.45−7.54(4H,m),7.76−7.81(2H,m),7.83−7.97(5H,m),8.13(1H,s).
実施例7 シクロヘキシル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−2−ピラゾール−4−イル)メチル)ウレア(化合物8)の製造:
Figure 2009179616
4−アミノメチル−3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾールとシクロヘキシルイソシアネートを用いて、実施例6−a)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:0.96−1.14(3H,m),1.19−1.31(2H,m),1.50−1.66(3H,m),1.80−1.88(2H,m),3.33−3.46(1H,m),4.13(1H,d,J=7.8Hz),4.44(1H,br.s),4.59(2H,d,J=5.1Hz),7.30(1H,t,J=7.4Hz),7.44−7.54(4H,m),7.74−7.79(2H,m),7.84−7.97(4H,m),8.02(1H,s),8.16(1H,s).
実施例8 1−シクロヘキシル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−2−ピラゾール−4−イル)メチル)チオウレア(化合物9)の製造:
Figure 2009179616
4−アミノメチル−3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾールとシクロヘキシルイソチオシアネートを用いて、実施例6−a)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:0.91−1.10(5H,m),1.40−1.55(5H,m),1.62−1.74(1H,m),4.95(2H,s),5.70(2H,br.s),7.32(1H,t,J=7.4Hz),7.45−7.54(4H,m),7.75−7.79(2H,m),7.85−7.96(4H,m),8.06(1H,s),8.14(1H,s).
実施例9 (R)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−5−フェニルペント−4−(E)−エンアミド(化合物10)の製造:
a)(R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−5−フェニルペント−4−(E)−エンアミドの製造:
Figure 2009179616
4−アミノメチル−3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾールとBoc−β−styryl−D−Ala−OHを用いて、実施例2−e)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.34(9H,s),2.55−2.68(2H,m),4.15−4.25(1H,m),4.67(2H,d,J=5.4Hz),4.96(1H,br.s),6.00−6.12(1H,m),6.40(1H,d,J=15.6Hz),6.43−6.53(1H,m),7.16−7.32(6H,m),7.41−7.52(4H,m),7.71−7.76(2H,m),7.82−7.94(4H,m),8.00(1H,s),8.11(1H,s).
b)(R)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−5−フェニルペント−4−(E)−エンアミドの製造:
Figure 2009179616
(R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−5−フェニルペント−4−(E)−エンアミドを用いて、実施例2−f)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.30−2.41(1H,m),2.68−2.78(1H,m),3.44−3.52(1H,m),4.64(1H,dd,J=5.2,15.2Hz),4.71(1H,dd,J=5.6,15.2Hz),6.03−6.13(1H,m),6.37(1H,d,J=15.9Hz),7.17−7.35(6H,m),7.44−7.53(4H,m),7.65(1H,br.s),7.73−7.78(2H,m),7.83−7.97(4H,m),7.99(1H,s),8.14(1H,s).
実施例10 RI標識ヒスタミンを用いたH4受容体結合アッセイ
結合アッセイに用いた細胞膜画分は以下の方法で調製した。ヒトH4高発現CHO細胞(Human recombinant histamine H4 receptor CHO−K1 cell line(ES393−C))はEuroscreenから購入した。細胞はHam’s F12培地(10% FCS,100IU/ml Penicilin,100μg/ml Streptomycin,および400μg/ml G418含有)を用いて90%のコンフルエントになるまで直径15cmの培養ディッシュにて培養した。培地を除去した後、氷冷したPhosphate−buffered saline(137mM NaCl,2.7mM KCl,8.1mM Na2HPO4,1.5mM KH2PO4(pH7.4))(以下PBSと省略)で一度洗浄し1ディッシュあたり15mlのPBS中にセルスクレーパーを用いて回収した。1500gで3分間遠心してペレットとし、バッファーA(15mM Tris−HCl(pH7.5),2mM MgCl2,0.3mM EDTA,1mM EGTA)5mlに懸濁しテフロン(登録商標)ホモジェナイザーを用いてガラス容器中で粉砕した。さらにバッファーAを10ml加え、引き続き40,000gで25分間(4℃)遠心を2回繰り返し、膜画分を調製した。調製した膜画分はバッファーB(75mM Tris−HCl(pH7..5),12.5mM MgCl2,0.3mM EDTA,1mM EGTA,250mM sucrose)にて懸濁し液体窒素中で瞬間凍結した。蛋白濃度をBCA法(Micro BCA kit,Pierce社)にて測定した。
トリチウム(3H)ラベル化ヒスタミン(Histamine Dihydrochloride,[Ring,Methylenes−3H(N)]−,(NET−732,Lot 3538−011))はPerkin Elmer社より購入した。3H−ヒスタミンを用いた結合アッセイはLiuらの報告に従って実施した(Liu,C.et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.,299:121−130,2001)。1アッセイあたり15μgの膜画分を用い、96wellポリスチレンプレート中で被験化合物およびリガンド(20nM 3H−ヒスタミン)とともに室温で60分間インキュベートした。セルハーベスタを用いてグラスファイバー製のフィルターマット(あらかじめ0.01%ポリエチレンイミン/結合バッファー(50mM Tris−HCl(pH7.4),5mM EDTA)に1時間以上浸漬しておく)に捕集したのち、結合バッファーで洗浄・乾燥後、固体シンチレータを乗せて加熱・溶融して測定サンプルとし、96well対応のシンチレーションカウンタ(MicroBeta TriLux,Perkin Elmer社)にて測定を行った。表2に被験化合物10μMを加えた時の測定結果を阻害率で示す。
Figure 2009179616
表2に示す通り、化合物1、2および3は、10μMにおいて、80%以上の強力なヒスタミンH4受容体結合阻害活性を有することが示された。その他の化合物にも10μMにおいて、ヒスタミンH4受容体拮抗作用が確認された。したがって、本発明の3−ナフチルピラゾール化合物は炎症性疾患の治療剤として有効であることが示唆された。
実施例11 RI標識ヒスタミンを用いたH1およびH3受容体結合アッセイ
H1受容体結合アッセイは、リガンドとして3H−ピリラミンを用いてDe Backerらの報告に従って実施した(De Backer,MD.et al.,Biochem.Biophys.Res.Comm.,197:1601−1608,1993)。
H3受容体結合アッセイは、リガンドとして3H−R(−)−α−メチルヒスタミンを用い、Zhuらの報告に従って実施した(Zhu,Y.et al.,Mol.Pharmacol.,59:434−441,2001)。
表3に被験化合物10μMを加えた時の測定結果を阻害率で示す。
Figure 2009179616
強力なヒスタミンH4受容体結合阻害活性を有する化合物1、2および3のヒスタミンH1およびH3受容体結合阻害活性は、表3に示す通り、10μMにおいて20%以下と弱いものであった。したがって、本発明の3−ナフチルピラゾール化合物は選択的なヒスタミンH4受容体拮抗作用を有し、炎症性疾患の治療剤として有効であることが示唆された。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1):
    Figure 2009179616
    〔式中、
    A環は、C6-10アリール基を示し、
    Xは、−(CH2n−又は−CH=N−を示し、ここで、nは1〜6の整数を示し、
    Yは、酸素原子、硫黄原子又はNR8を示し、
    Zは、単結合又は−CHR7−基を示し、
    1〜R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、C1-6アルキル基、ハロC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-6アルキルオキシ基、C2-6アシル基、アミノ基、C1-6アルキルアミノ基、ジ−(C1-6アルキル)アミノ基、C6-10アリール基、C5-10ヘテロアリール基、C3-10シクロアルキル−C1-6アルキル基、C6-10アリール−C1-6アルキル基、C5-10ヘテロアリール−C1-6アルキル基、C3-10シクロアルキル−C2-6アルケニル基、C6-10アリール−C2-6アルケニル基又はC5-10ヘテロアリール−C2-6アルケニル基を示し、及び
    8は、水素原子、水酸基又はC1-6アルキルオキシ基を示す〕
    で表される3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物であって、ただし、(E)−2−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチレン)ヒドラジンカルボキサミドを除く。
  2. 前記化合物が、
    (R)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミド、
    (S)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミド、
    (E)−2−((1−(2−ベンジルフェニル)−3−(2−ナフチル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチレン)ヒドラジンカルボキサミド、
    2−(ベンジルアミノ)−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アセトアミド、
    1−ベンジル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)ウレア、
    N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−2−(フェネチルアミノ)アセトアミド、
    1−シクロヘキシル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)ウレア、
    1−シクロヘキシル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)チオウレア、及び
    (R)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−5−フェニルペント−4−(E)−エンアミド
    からなる群から選択される、請求項1に記載の3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物。
  3. 下記一般式(1):
    Figure 2009179616
    〔式中、
    A環は、C6-10アリール基を示し、
    Xは、−(CH2n−又は−CH=N−を示し、ここで、nは1〜6の整数を示し、
    Yは、酸素原子、硫黄原子又はNR8を示し、
    Zは、単結合又は−CHR7−基を示し、
    1〜R7は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、C1-6アルキル基、ハロC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-6アルキルオキシ基、C2-6アシル基、アミノ基、C1-6アルキルアミノ基、ジ−(C1-6アルキル)アミノ基、C6-10アリール基、C5-10ヘテロアリール基、C3-10シクロアルキル−C1-6アルキル基、C6-10アリール−C1-6アルキル基、C5-10ヘテロアリール−C1-6アルキル基、C3-10シクロアルキル−C2-6アルケニル基、C6-10アリール−C2-6アルケニル基又はC5-10ヘテロアリール−C2-6アルケニル基を示し、及び
    8は、水素原子、水酸基又はC1-6アルキルオキシ基を示す〕
    で表される3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を有効成分とする、ビタミンH4受容体拮抗剤。
  4. 前記化合物が、
    (E)−2−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチレン)ヒドラジンカルボキサミド、
    (R)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミド、
    (S)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−3−フェニルプロパンアミド、
    (E)−2−((1−(2−ベンジルフェニル)−3−(2−ナフチル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチレン)ヒドラジンカルボキサミド、
    2−(ベンジルアミノ)−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)アセトアミド、
    1−ベンジル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)ウレア、
    N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−2−(フェネチルアミノ)アセトアミド、
    1−シクロヘキシル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)ウレア、
    1−シクロヘキシル−3−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)チオウレア、及び
    (R)−2−アミノ−N−((3−(2−ナフチル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−5−フェニルペント−4−(E)−エンアミド
    からなる群から選択される、請求項3に記載のヒスタミンH4受容体拮抗剤。
  5. 請求項3又は4に記載の3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を有効成分とする、炎症性疾患の予防及び/又は治療剤。
  6. 前記炎症性疾患が、炎症性細胞の遊走・浸潤を伴う疾患である、請求項5に記載の予防及び/又は治療剤。
  7. 請求項3又は4に記載の3−ナフチルピラゾール化合物若しくはその塩又はそれらの溶媒和物、及び医薬として許容される賦形剤、希釈剤又は担体と共に含む、炎症性疾患を予防及び/又は治療するための医薬組成物。
  8. 前記炎症性疾患が、炎症性細胞の遊走・浸潤を伴う炎症性疾患である、請求項7に記載の医薬組成物。
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