JP6532999B1 - 離型剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】食品を焼くとき、あるいは醗酵させるときに用いる離型剤であって、添加剤である乳化剤を使用しなくとも、水と油成分との分離を防止した離型油を提供する。【解決手段】少なくとも、液状食用油脂と、融点の高い高融点植物ワックスと、この融点の高い高融点植物ワックスの融点の半分程度、あるいは高融点植物ワックスの融点の半分以下の融点となっている低融点植物油脂と、水とを有し、乳化剤を有していない。【選択図】なし

Description

本発明は、食品を焼くとき、あるいは醗酵させるときに用いる離型に関するものであり、特に添加剤である乳化剤を使用しなくとも油水の分離を防止した離型に関するものである。
製菓・製パン業界では、製品焼成時あるいは発酵時の容器への材料の付着防止のために様々な形態の離型剤を使用している。
このような離型としては、水分の添加を行わない離型と、水分を添加して製造する離型とがあった。
ただいずれの離型であったとしても、内部にレシチン等の乳化剤を添加して製造されていた。ここでレシチンは、大豆、なたね、卵黄等を材料とするものであって、アレルギー源の一種となっていた。
このような離型として、例えば、特開2001−275566記載の発明等があった。
更に具体的には、水分を添加して製造する離型は、下記のように製造していた。
乳化攪拌層に、菜種白絞油62重量%を投入し85℃まで加熱した中に、植物ワックス(カルナバロウワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等)1重量%を投入し加熱溶解させ、そこに乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル等)を2重量%投入し、全体を攪拌している中に、65〜70℃の温水35重量%を投入攪拌し、ホモミクサーで25分乳化攪拌させ、その後オンレーター(急冷装置)にて30〜35℃まで冷却して得られる。
このような従来の離型は、いずれも添加剤として乳化剤を用いているために、使用することによって乳化剤中のアレルギー源によって、アレルギー反応を生じるおそれがあった。
特開2001−275566
本発明は上記した課題に鑑みてなされたものであり、添加剤としての乳化剤を用いない離型を提供することとした。
また、このような離型は、離型特性、潤滑特性等の向上のために、天然ワックスを使用することがある。
しかしながら、乳化剤を使用しないこととすると、固形ワックス(本発明でいう高融点植物ワックス)の融点が高いために、水と油成分との分離が発生するおそれがある。
そこで本発明は、常温においても、水と油成分との分離が発生しない離型を提供することを発明の解決すべき課題とする。
前述した課題を達成するために、本発明のうち、請求項1記載の発明は、液状食用油脂と、融点の高い高融点植物ワックスと、この融点の高い高融点植物ワックスの融点の半分以下の融点となっている低融点植物油脂としてのパーム油、ヤシ油、ショートニングの内のいずれかと、菜種硬化油と、水とを有し、乳化剤を有していないと共に、
各成分の重量%を、液状食用油脂を57.0%〜80.0%、高融点植物ワックスを0.5%〜3.0%、低融点植物油脂を2.5%〜10.0%、菜種硬化油を1.0%〜10.0%、水を10.0%〜40.0%の範囲で混合し、全体を100.0重量%となるように配合した。
本発明による離型は、乳化剤を用いていないので、油、ワックス等以外の添加剤の使用を行わない離型を提供することができる。
更に、請求項に記載の発明は、いずれも、融点の高い高融点植物ワックスに対して、融点の高い高融点植物ワックスの融点の半分以下の融点となっている低融点植物油脂と、菜種硬化油とを所定の割合で混合して液状食用油脂に混合しているので、融点の高い高融点植物ワックスが水との間で分離することがない。
ここでは、水分を添加した製菓・製パン用離型を実施例として説明する。
(実施例1)
下記の重量%で各原料を用意する。
菜種油 65.9%
カルナウバワックス 1.1%
菜種硬化油 5.0%
パーム油 3.0%
水 25.0%
まず、菜種油、カルナウバワックス、菜種硬化油、パーム油を混合しながら、高融点植物ワックスであるカルナウバワックスの融点以上である、例えば85℃でまで加熱する。
一方、水を約60度まで加熱する。
その後、前記菜種油、カルナウバワックス、菜種硬化油、パーム油の混合物に水を加えて混合して乳化させ、乳化後30℃まで急冷して水分を含んだ離型とする。
ここにおいて、菜種の融点は−12℃〜0℃であり、液状食用油脂となっている。
また、カルナウバワックスの融点は、80℃〜86℃程度であり、菜種油とカウナウバワックスと水のみを混合しても、水と油成分との間で分離が発生する。
菜種硬化油の融点は、60℃程度である。
ここで、パーム油の融点は、35℃〜40℃程度とされ、前記カウナウバワックスの融点の半分以下となっている。液状食用油脂と高融点植物ワックスとしてのカウナウバワックスとを混合するに際して、高融点植物ワックスとしてのカウナウバワックスの融点の半分以下の融点である低融点植物油脂としてのパーム油を付加することによって、水と油成分とが分離することなく混合することができた。
すなわち、高融点植物ワックスであるカルナウバワックスの融点の半分以下の融点を有する低融点植物油脂としてのパーム油が混合されているので、菜種油とカウナウバワックスと水とがパーム油を仲介物として混合し、冷却後において水と油成分との分離は観測されなかった。
(実施例2)
下記の重量%で各原料を用意する。
菜種油 62.0%
カルナウバワックス 1.0%
菜種硬化油 3.0%
パーム油 3.0%
水 29.0%
このような材料を、実施例1と同様の混合方法によって混合した。
この実施例2の配合で製造した離型も、冷却後において水と油成分との分離は観測されなかった。
(実施例3)
下記の重量%で各原料を用意する。
菜種油 58.0%
カルナウバワックス 2.0%
菜種硬化油 6.0%
パーム油 6.0%
水 26.0%
このような材料を、実施例1と同様の混合方法によって混合した。
この実施例3の配合で製造した離型も、冷却後において水と油成分との分離は観測されなかった。
(実施例4)
下記の重量%で各原料を用意する。
菜種油 80.0%
カルナウバワックス 1.0%
菜種硬化油 2.0%
パーム油 2.0%
水 15.0%
このような材料を、実施例1と同様の混合方法によって混合した。
この実施例4の配合で製造した離型も、冷却後において水と油成分との分離は観測されなかった。
なお、菜種油、カルナウバワックス、菜種硬化油、パーム油及び水を用いる場合には、次の範囲で混合すると、冷却後において水と油成分との分離は観測されなかった。
菜種油 57.0%〜80.0%
カルナウバワックス 0.5%〜 3.0%
菜種硬化油 1.0%〜10.0%
パーム油 2.5%〜10.0%
水 10.0%〜40.0 %
また、カルナウバワックスに変えて、融点70℃〜73℃程度のキャンディラ、77℃〜86℃程度のライスワックスを用いることができる。
更に、パーム油に変えて、融点20℃〜28℃程度のヤシ油、融点35℃程度のショートニングを用いることができる。
このような原料の変更を行っても、製造し離型において、水と油成分との分離は見られなかった。
また、いずれの実施例も、従来例として例示した離型に比べて、離型性に変化はなかった。
更に、食品本来の味を損なうものともなっていなかった。
本発明の離型は、食品の味を損なうことなく、添加剤としての乳化剤を含まない離型であって、食品を焼くとき、あるいは醗酵させるときに用いることができる。

Claims (1)

  1. 液状食用油脂と、融点の高い高融点植物ワックスと、この融点の高い高融点植物ワックスの融点の半分以下の融点となっている低融点植物油脂してのパーム油、ヤシ油、ショートニングの内のいずれかと、菜種硬化油と、水とを有し、乳化剤を有していないと共に、
    各成分の重量%を、液状食用油脂を57.0%〜80.0%、高融点植物ワックスを0.5%〜3.0%、低融点植物油脂を2.5%〜10.0%、菜種硬化油を1.0%〜10.0%、水を10.0%〜40.0%の範囲で混合し、全体を100.0重量%となるように配合したことを特徴とする離型剤。
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