JP6405591B1 - 軽量気泡コンクリートパネル用の取付け金物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ALCパネル内の埋込みアンカーの埋設位置の誤差を吸収しうる取付け金物であって、尚且つ、同一施工現場内において取付け金物とALCパネルの背面との間で挟み込む躯体側の取付け部材(アングル材等)の厚さに差異がある場合であっても、迅速且つ柔軟に、この差異に対応することができる取付け金物を提供すること。【解決手段】本体プレート11には、Y方向を長径とする長孔113が形成されていて、補助プレート12は、突出平板部121と、その両側縁部から延出する突条部124と、を有し、突出平板部121は、Y方向の長さが、本体プレート11よりも短く、本体プレート11の長孔と平面視上において重なる位置に、縦長の切り欠きスリットが形成されていて、突条部124を介して本体プレート11に接続されていることにより、本体プレート11の表面から所定距離離間する位置に固定されている、取付け金物1とする。【選択図】図1

Description

本発明は、軽量気泡コンクリートパネル(ALCパネル)用の取付け金物に関する。詳しくは、断面がL字形状であるアングル材等を介してALCパネルを建物躯体に取り付けるための取付け金物、及び、それを用いたALCパネルの取付け構造に関する。
ALCパネルの取付け構造として、図8に示すような取付け構造(軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造(従来構造)20)が、広く採用されている。この取付け構造においては、ALCパネル2の内部に埋設されている埋込みアンカー21と、取付け用金物として用いられるイナズマプレート8のパネル接合面とが、アンカーボルト4によって接合されている。そして、一方で、イナズマプレート8の上記のパネル接合面と2段の折曲げ加工によって段差が生じるように形成されている他の面と、ALCパネル2の背面との間に、建物躯体5に接合されている断面がL字形状であるアングル材3が挟持される態様で固定されている(特許文献1)。
ここで、上記の埋込みアンカーのALCパネル内への埋設については、補強鉄筋に溶接固定した埋込みアンカーを、予めALCスラリーを注入する型枠内に設置しておくことにより、埋込みアンカーを予めALCパネルの内部の所定位置に埋設しておく方法によることが一般的である。この方法による場合、躯体側の施工状態や、ALCパネルの埋込みアンカーの埋設位置に僅かでも誤差があると、ALCパネルの取付けが困難となる場合がある。このようなパネル製造段階において生じる誤差を、取付け金物において吸収することができれば、ALCパネルを用いた壁構造等の施工不良を低減させ、施工スピードの向上が望める。このことから、埋込みアンカーの埋設位置の誤差を吸収しうる取付け金物が求められている。
このような要請に応えうる取付け金物として、アンカーボルトの挿通孔を、上記の位置誤差を吸収可能な長孔とし、このようなアンカーボルトの挿通孔を形成した平板部の表面から突出する突出部を金物の両端の一部のみに形成することにより接触面に段差を設けた取付け金物が提案されている(特許文献2)。
特許文献2に開示されている取付け金物によれば、ALCパネルと建物躯体との位置関係の変化を伴うことなく、埋込みアンカーの埋設位置の誤差を、取付け金物において吸収し、パネルの取付け作業の段階で上記の誤差を解消することができる。
しかしながら、取付け金物とALCパネルの背面との間で挟み込む躯体側の取付け部材(アングル材等)の厚みは、同一建造物内においても、必ずしも一定であるとは限らない。つまり、上記の段差は必ずしも一定ではない。このような段差の差異に対応するためには、複数種類の形状が異なる取付け金物を、金物製造工場等においてそれぞれ必要数製造する必要があり、手間と費用が嵩む。この点につき、取付け金物の更なる改良が模索されていた。
特開2015−232219号公報 特開2015−168926号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ALCパネル内に埋設されている埋込みアンカーの埋設位置の誤差を吸収しうる取付け金物であって、尚且つ、同一施工現場内において、取付け金物とALCパネルの背面との間で挟み込む躯体側の取付け部材(アングル材等)の厚さに取付け箇所によって差異がある場合であっても、施工現場内での作業により、迅速且つ柔軟に、この差異に対応することができる取付け金物を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定形状からなる二種の金属プレート部材を組合せて構成した取付け金物によって、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1) 軽量気泡コンクリートパネル用の取付け金物であって、平面視における外縁形状がいずれも略矩形形状である本体プレートと補助プレートとが重ね合わされて一体化されており、前記本体プレートには、一組の両側辺に平行な方向であるY方向を長径とする長孔が、前記一組の両側辺から等距離の位置に形成されていて、前記補助プレートは、突出平板部と、該突出平板部の両側縁部から該突出平板部の表面に対して同一方向に同一高さで延出する突条部と、を有し、前記突出平板部は、前記突条部を介して、前記本体プレートの表面から所定距離離間する位置に配置されていて、前記Y方向の長さが、前記本体プレートよりも短く、前記本体プレートの前記長孔と平面視上において重なる位置に、縦長の切り欠きスリットが形成されていて、前記取付け金物の前記Y方向における一方の端部寄りには、前記本体プレート上に前記突出平板部が存在しない領域があって、該領域と、前記突出平板部の先端辺部との境界周辺に、係合対象物の直角部分と係合可能な角部分が形成されている、取付け金物。
(1)の発明によれば、従来、一体成型品の金物であった軽量気泡コンクリートパネル用の取付け金物(特許文献1及び2参照)を、それぞれ特定形状からなる本体プレート及び補助プレートの2つの金具を組合せた構成からなるものとした。そして、補助プレートを、突出平板部と、突出平板部の両側縁部から突出平板部の表面に対して同一方向に同一高さで延出する突条部と、を有する構造としたことにより、同一施工現場内において、取付け金物とALCパネルの背面との間で挟み込む躯体側の取付け部材(L字アングル等)の厚みに取付け箇所によって差異がある場合であっても、同一規格で形成された1種の本体プレートに、補助突状部の高さのみが異なる補助プレートを、適宜組合せて用いることにより、施工現場内での作業により、上記の差異に、迅速且つ柔軟に対応することができる。
(2) 前記本体プレートには、平板部と該平板部の両側縁部から延出して該平板部に対して同一の垂直方向に突出するリブ部が形成されていて、前記補助プレートには、前記突条部の両外側縁部から延出して突出平板部の表面に対して同一の垂直方向に突出する補助リブ部が形成されていて、前記リブ部及び前記補助リブ部の前記Y方向に垂直なX方向の断面形状は、相互に略同形のU字形状又はテーパ形状であって、該リブ部と該補助リブ部が隙間なく重ね合わされている、(1)に記載の取付け金物。
(2)の発明によれば、(1)に記載の取付け金物を構成する各金具について、相互に係合可能な形状のリブ部(リブ部、補助リブ部)を、それぞれの金具の両端部に形成されたものした。そして、これらの2つの金具を、上記の各リブ部が隙間なく重ね合わせられている構成とすることにより、取付け金物の折曲げ強度が著しく向上する。
(3) 前記突条部は、前記突出平板部から垂直に立ち上がる壁状の突起であって、その先端部が前記本体プレートの前記長孔の外縁近傍に下方から接触している、(1)又は(2)に記載の取付け金物。
(3)の発明によれば、本体プレートの長孔周縁が壁状の突起によって支持される構造となることにより、取付け金物として一体化された状態における本体プレートの長孔周辺の曲げ強度が顕著に向上する。これにより、取付け金物の使用時において、本体プレートに不均一な圧力がかかった場合に起こりやすい長孔周辺を起点とする本体プレートの変形を、より確実に防止することがきる。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載の取付け金物を用いてなる軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造であって、前記突出平板部の表面が、軽量気泡コンクリートパネルの背面に当接していて、前記本体プレートの表面と該軽量気泡コンクリートパネルの背面との間にアングル材が挟み込まれていて、前記長孔及び前記切り欠きスリットに挿通されたアンカーボルトが、前記軽量気泡コンクリートパネル内に埋設されている埋込みアンカーに継合されている、軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造。
(4)の発明によれば、(1)から(3)のいずれかに記載の発明の効果を享受することにより、ALCパネルを用いた壁体の施工にかかる作業性や経済性が顕著に向上する。
本発明によれば、ALCパネル内に埋設されている埋込みアンカーの埋設位置の誤差を吸収しうる取付け金物であって、尚且つ、同一施工現場内において、取付け金物とALCパネルの背面との間で挟み込む躯体側の取付け部材(アングル材等)の厚さに取付け箇所によって差異がある場合であっても、施工現場内での作業により、迅速且つ柔軟に、この差異に対応することができる取付け金物を提供することができる。
本発明の取付け金物の斜視図(上面側)である。 本発明の取付け金物の斜視図(背面側)である。 本発明の取付け金物の正面図であり、同取付け金物を、図1及び図2に示すA方向から見た場合における図面である。 本発明の取付け金物を構成する本体プレートの上面図、正面図、側面図からなる3面図である。 本発明の取付け金物を構成する補助プレートの上面図、正面図、側面図からなる3面図である。 本発明の取付け金物を用いた軽量気泡コンクリートパネルの取付け方法の説明に供する図面である。 本発明の取付け金物を用いた軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造の側面図である。 従来の取付け金物を用いた軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造(従来構造)の側面図である。 本発明の取付け金物の他の実施形態を構成する補助プレートの上面図、正面図、側面図からなる3面図である。 本発明の取付け金物の他の実施形態の正面図である。
以下、本発明の軽量気泡コンクリートパネル用の取付け金物(以下、単に、「取付け金物」とも言う)、軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造(以下、単に、「取付け構造」とも言う)及び、同取付け金物を用いた軽量気泡コンクリートパネルの取付け方法について、それぞれの好ましい実施形態について説明する。
<軽量気泡コンクリートパネル用の取付け金物>
取付け金物1は、図1〜図3に示す通り、本体プレート11と、補助プレート12とが、重ね合わされて接合された状態において一つの金物として用いられる。本体プレート11及び補助プレート12は、いずれも平面視における外縁形状がいずれも略矩形形状のプレート状の金属部材である。取付け金物1は、これら2つの金属部材が組合されて構成されていることを特徴とする取付け金物である。
(本体プレート)
先ずは、本体プレート11の詳細について説明する。図4に示す通り、本体プレート11は、少なくとも平板部111を含む構成からなり、平面視において略矩形状の形状を有する板状の金属部材である。
本体プレート11は、取付け金物1において、基板層となる部分である。取付け金物1に要求される機械的強度は、主としてこの本体プレート11によって担保される。よって本体プレート11は、そのような要求に応じうるだけの厚さ、形状を有するものであることが求められる。その結果として、本体プレート11の厚さは、通常、補助プレート12よりも厚いものとなる。
図4に示す通り、本体プレート11には、その一組の両側辺に平行な方向(Y方向)を長径とする長孔113が、当該両側辺から等距離の位置、即ち、本体プレート11を構成する平板部111の中心を含む位置に形成されている。
又、本体プレート11の平板部111の両側縁部には、同部から延出して平板部111に対して同一の垂直方向に突出するリブ部112が形成されていることが好ましい。リブ部112は、主には取付け金物1の曲げ強度を補強するための折曲げ加工部分である。リブ部112の上記のY方向と直交する方向(X方向)の断面形状は図4に示すようなU字形状や、或いはテーパ形状からなるものを、好ましい例として挙げることができる。
尚、本体プレート11の平板部111の長手方向の一方の端部には、図1及び図3に示すように、同部から延出して平板部111に対して、リブ部112が突出する方向と同方向に突出する折曲げ終端部114が形成されていてもよい。折曲げ終端部114も、主には取付け金物1の曲げ強度を補強するための折曲げ加工部分である。
以上説明した本体プレート11は、例えば、所定の形状に打ち抜いた一枚の金属板を、所定の位置で適切にリブ部112を形成するための折り曲げ加工、及び長孔113を形成するための穿孔加工を施すことによって形成することができる。
(補助プレート)
次に、補助プレート12の詳細について説明する。図5に示す通り、補助プレート12は、少なくとも突出平板部121と、その両側縁部から延出する一組の突条部124とを含む構成からなり、平面視において略矩形状の形状を有する板状の金属部材である。一組の突条部124の形状、作用効果の詳細は、全体構成の説明とともに後述する。
尚、突条部は、図5に示すような断面が略U字形状である突条部124であってもよいが、図9に示すように、突出平板部121から垂直に立ち上がる壁状の突起である突条部124Aとすることがより好ましい。そして、図10にしめすように、一体化された取付け金物1Aにおいて、突条部124Aを、本体プレート11の長孔113の外縁近傍に下方から接触させ、本体プレート11を当該接触部分において支持する構成とすることが好ましい。このような突条部124Aの形状、作用効果の詳細についても、全体構成の説明とともに後述する。
補助プレート12は、取付け金物1において補助的な層となる部分である。この補助プレート12は、主として、取付け金物1の接合面内に適切な段差を形成することを主たる目的として、本体プレート11に重ね合わされる。
図5に示す通り、補助プレート12には、その一組の両側辺に平行な方向(Y方向)に沿って、縦長の切り欠きスリット123が形成されている。この切り欠きスリット123は、補助プレート12の上記両側辺から等距離の位置、即ち、補助プレート12を構成する突出平板部121の中心を含む位置に形成されている。又、この切り欠きスリット123は、本体プレート11と補助プレート12とが一体化された取付け金物1の使用状態において、本体プレート11の長孔113と、補助プレート12の切り欠きスリット123が、平面視上において相互に重なる位置に配置されている状態となるように形成されている(図1及び図2参照)。
又、補助プレート12の突出平板部121の両側縁部から延出して形成されている両方の突条部124の両外側縁部には、同部から延出して、突出平板部121の表面に対して同一の垂直方向に突出する補助リブ部122が形成されていることが好ましい。補助リブ部122は、リブ部112の作用を補助して、取付け金物1の曲げ強度を補強するための折曲げ加工部分である。補助リブ部122の上記のY方向と直交す方向(X方向)の断面形状は、図3に示す通り、本体プレート11と補助プレートとが一体化された取付け金物1の使用状態において、本体プレート11のリブ部112と隙間なく重ね合わせることができる形状であればよい。その限りにおいて、具体的には、図5に示すような、U字形状、或いは、そのようなテーパ形状からなるものを、好ましい例として挙げることができる。
以上説明した補助プレート12は、例えば、所定の形状に打ち抜いた一枚の金属板を、所定の位置で適切に、突条部124(又は124A)及び補助リブ部122を形成するための折り曲げ加工、及び切り欠きスリット123を形成するための切削加工を施すことによって形成することができる。
(全体構成)
以上、各詳細を説明した両金属部材、即ち、本体プレート11及び補助プレート12が相互に重ね合わされた状態で、リベット等の固定具13で相互に固定されて一体化することにより、取付け金物1を得ることができる。本体プレート11と補助プレート12との固定は、上記の他、一般的なボルトとナットによる螺合であってもよいし、予め向上での成形時にバーリング加工を接合箇所に施しておき、施工現場において嵌め込んで固定する態様によるものであってもよい。いずれにしても、施工現場において、必要に応じて両金属部材を着脱することができる接合方法であることが好ましい。
取付け金物1(1A)は、図3(図10)に示すように、補助プレート12の突出平板部121が、突条部124(124A)を介して本体プレート11の平板部111に接合されているが、これにより、突出平板部121の表面が、本体プレート11の平板部111の表面から、垂直方向に距離hだけ離間した位置に配置されることとなっている。これにより、取付け金物1においては、ALCパネル2との接合面となる側の面において、適切な段差(距離h)が確保される。図7に示すようなALCパネルの取付け構造 10において、この段差(距離h)の大きさを、取付け金物1とALCパネル2の背面との間で挟み込む躯体側のアングル材3の厚さと、略等しい大きさとすることによって、ALCパネルの取付け構造10の安定性を十分に高めることができる。
又、取付け金物の他の実施形態として、補助プレート12に代えて、図9に示す補助プレート12Aを用いる実施形態を、本発明の取付け金物のより好ましい他の実施形態の一例として挙げることができる。この実施形態においては、補助プレート12を備える上述の取付け金物1と同様に、ALCパネル2との接合面となる側の面において、適切な段差(距離h)が確保されて、ALCパネルの取付け構造10の安定性を十分に高めることができる。
又、取付け金物は、強い変形力が各部に不均一にかかることとなる使用時において、構造上、特に、本体プレート11の長孔113の外縁近傍を起点とした歪み、変形が生じ易い。図10に示すように、壁状の突起である突条部124Aの先端部が、突条部124Aを、本体プレート11の長孔113の外縁近傍に下方から接触していて、本体プレート11を当該接触部分において支持する構成とされている取付け金物1Aとすることにより、一体化された取付け金物としての強度を顕著に向上させて、上記のような歪み、変形をより確実に防止することができる。
又、図3に示すように、取付け金物1においては、補助プレート12の突出平板部121の縦方向(図5に示すY方向)の長さが、取付け金物1の使用時において組合せ対象となる本体プレート11の同方向の長さよりも短くなるように形成されている。よって、取付け金物1においては、本体プレート11のY方向における一方の端部寄りの一部領域は、本体プレート11上に突出平板部121が配置されていない領域となる(図2参照)。尚、この場合において、本体プレート11のY方向における一方の端部においては、突出平板部121の端部と本体プレート11の端部とが面一となるように固定されていることが好ましい。又、補助リブ部122のY方向の長さについては、組合せ対象となる本体プレート11のリブ部112の同方向の長さと同一であることが好ましい。
尚、補助プレート12の突出平板部121の横方向(図5に示すX方向)の幅は、本体プレート11の同幅よりも短くした上でY方向の中心線を重ねて、これを配置することが好ましい。これにより、ALCパネルの取付け時において、施工箇所の段差部分と突出平板部121との不要な干渉を回避することができる。ALCパネルの取付け方法の詳細は後述する。
取付け金物1には、突出平板部121のY方向先端辺部と本体プレート11上に突出平板部121が存在しない領域との境界部分の周辺に、側面視において略直角の角部分C(図5参照)が形成されている。この角部分Cは、係合対象物の直角部分と係合可能に形成されている。具体的には、アングル材3等の係合対象物の直角部分と係合可能な受け部分として機能する。このような、受け部分が、アングル材3と密接に係合することにより、ALCパネル2と取付け金物1との接合の安定性が更に向上する(図7参照)。
<取付け金物組立てキット>
本発明の取付け金物1は、本体プレート11と補助プレート12とが一体化される前の分離した状態で一組の組立てキットとされている取付け金物組立てキットとしても使用することができる。
例えば、取付け金物1は、図1〜図3に示されるような、予め一体化された状態で、ALCパネル2の施工現場に搬入されたものを用いることもできるが、図4及び図5のような一体化前の各部品からなる組立てキットを施工現場に搬入してこれを用いてALCパネル2の取付けを行うこともできる。この場合、この取付け金物組立てキットを、必要数だけ必要な組合せにおいて一体化して取付け金物1を組立てる工程と、このようにして組立たてた取付け金物1にALCパネル2を取り付ける工程とを、いずれもALCパネル2の施工現場において行う。
特に、ALCパネル取付け箇所の段差、即ち、ALCパネル2と取付け金物1で挟み込むアングル材等の厚さが、同一施工現場内でも取付け箇所によって異なる場合においては、組立てキットとしての使用態様はより有効である。具体的には、単一種類の本体プレート11と複数種類の補助プレート12を含んで構成される取付け金物組立てキットを施工現場に搬入し、上記の異なる段差毎に対応可能な形状の異なる補助プレート12を適宜選びつつ取付け金物1を組立てることにより、複数種の取付け金物1を、施工現場において迅速且つ柔軟に必要数だけ得ることができる。
<軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造及び取付け方法>
(軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造)
図6及び図7に示す通り、本発明にかかるALCパネルの取付け構造10においては、ALCパネル2が、取付け金物1によって、アングル材3を介して建物躯体5に固定されている。より詳しくは、取付け金物1の突出平板部121の表面が、ALCパネル2の背面に当接していて、本体プレート11の表面とALCパネル2の背面との間にアングル材3が挟み込まれていて、長孔113及び切り欠きスリット123(図1及び図2参照)に挿通されたアンカーボルト4が、ALCパネル2内に埋設されている埋込みアンカー21に継合されている。
(軽量気泡コンクリートパネルの取付け方法)
最後に、ALCパネルの取付け構造10を形成するための取付け方法について説明する。取付け金物1を用いてALCパネルの取付け構造10を形成するには、先ず、パネル建込時に金物とアングルが干渉しないように、図6(a)に示す通り、取付け金物1の突出平板部121が存在しない領域の側の先端を、挟み込むアングル材3と反対方向に向けた状態で仮止めする。そして、次に、図6(b)に示す通り、アンカーボルト4を緩め、取付け金物1を180°回転させて、上述した角部分C(図5参照)をアングル材3とALCパネル2の段差に係合させ、この状態でアンカーボルト4を締めこんで、固定を完了する。
例えば、従来広く用いられているイナズマプレート8を取付け金物として用いる場合には、ALCパネルの取付けの際、仮に、埋め込みアンカー21の位置が、ALCパネル2の端部側に寄る方向で、その配置位置に誤差が生じていた場合、従来のアングルの先端部分に近くなるため、上記のALCパネル取付け箇所の段差が形成される部分とアンカーボルト4の挿入位置が干渉することとなり、取付けが困難となるが、取付け金物1においては、段差のない本体プレートに形成されている長孔113によって、上記誤差を吸収することができる。
又、取付け金物1は、上記の通り、仮止めの後に、180°回転させて、角部分Cを取付け箇所の段差に係合させる際、突出平板部121のX方向の幅を、本体プレート11の同幅よりも短くした上で中心よりの一部にこれを配置する形状とすることにより、上記回転時の施工箇所の段差部分と突出平板部121との不要な干渉を回避することができる。
又、取付け金物1は、イナズマプレート8とは異なり、角部分Cが、側面視上、略直角の係合形状を形成するように成形されていることにより、取付け金物1を180°回転させて、角部分Cを取付け箇所の段差に係合させた後に、アンカーボルト4を締め込む際のアンカーボルト4と取付け金物1の共回りを回避することができる。
1 軽量気泡コンクリートパネル用の取付け金物
11 本体プレート
111 平板部
112 リブ部
113 長孔
114 折曲げ終端部
12、12A 補助プレート
13 固定具
121 突出平板部
122 補助リブ部
123 切り欠きスリット
124、124A 突条部
2 軽量気泡コンクリートパネル
21 埋め込みアンカー
3 アングル材
4 アンカーボルト
5 建物躯体
10 軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造
20 軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造(従来構造)

Claims (4)

  1. 軽量気泡コンクリートパネル用の取付け金物であって、
    平面視における外縁形状がいずれも略矩形形状である本体プレートと補助プレートとが重ね合わされて一体化されており、
    前記本体プレートには、一組の両側辺に平行な方向であるY方向を長径とする長孔が、前記一組の両側辺から等距離の位置に形成されていて、
    前記補助プレートは、突出平板部と、該突出平板部の両側縁部から該突出平板部の表面に対して同一方向に同一高さで延出する突条部と、を有し、
    前記突出平板部は、前記突条部を介して、前記本体プレートの表面から所定距離離間する位置に配置されていて、前記Y方向の長さが、前記本体プレートよりも短く、前記本体プレートの前記長孔と平面視上において重なる位置に、縦長の切り欠きスリットが形成されていて、
    前記取付け金物の前記Y方向における一方の端部寄りには、前記本体プレート上に前記突出平板部が存在しない領域があって、該領域と、前記突出平板部の先端辺部との境界周辺に、係合対象物の直角部分と係合可能な角部分が形成されている、取付け金物。
  2. 前記本体プレートには、平板部と該平板部の両側縁部から延出して該平板部に対して同一の垂直方向に突出するリブ部が形成されていて、
    前記補助プレートには、前記突条部の両外側縁部から延出して突出平板部の表面に対して同一の垂直方向に突出する補助リブ部が形成されていて、
    前記リブ部及び前記補助リブ部の前記Y方向に垂直なX方向の断面形状は、相互に略同形のU字形状又はテーパ形状であって、該リブ部と該補助リブ部が隙間なく重ね合わされている、請求項1に記載の取付け金物。
  3. 前記突条部は、前記突出平板部から垂直に立ち上がる壁状の突起であり、その先端部が前記本体プレートの前記長孔の外縁近傍に下方から接触している、請求項1又は2に記載の取付け金物。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の取付け金物を用いてなる軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造であって、
    前記突出平板部の表面が、軽量気泡コンクリートパネルの背面に当接していて、
    前記本体プレートの表面と該軽量気泡コンクリートパネルの背面との間にアングル材が挟み込まれていて、
    前記長孔及び前記切り欠きスリットに挿通されたアンカーボルトが、前記軽量気泡コンクリートパネル内に埋設されている埋込みアンカーに継合されている、軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造。
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