JP2017043954A - 壁パネル取付補助具及びそれを用いた壁構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 取付部材の回転を防止し、取付時の作業性を高めることが可能な壁パネル取付補助具を提供すること。【解決手段】 所定の短方向寸法で長方向に延びる下地材に取り付ける壁パネルの取付部材と下地材との間に装着される壁パネル取付補助具であって、所定の厚みを有し、壁パネルに接する板状部材と、板状部材から下地材の短方向の両端部に向けて突出して下地材の短方向を両端部から挟む挟持部材と、を備え、挟持部材は、下地材の厚み方向に隙間を有する状態で一端部と係合するとともに、取付部材の両側部に位置して取付部材の回転を阻止する係合部材と、下地材の他端部に係止され、係合部材とによって下地材の短方向を両端部から挟持する係止部材と、を有している。【選択図】 図1

Description

本発明は、押出成形セメント板や軽量気泡コンクリート板などの壁パネルを、建築物の下地材に取り付けるための取付補助具と、それを用いた壁構造に関する。
従来、押出成形セメント板や軽量気泡コンクリート板などの乾式の壁パネルは、建築物の躯体の軽量化、施工の効率化などの要求から建築物に多く用いられている。例えば、押出成形セメント板を建築物に取り付ける場合、建築物の躯体に取り付けられた下地材(この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「下地材」は、所定の厚みを有し、所定の短方向寸法で長方向に延びる板状材、形鋼材などを含む)に対し、押出成形セメント板の四隅に取り付けられた取付部材(以下、「Zクリップ」を例に説明する)によって取り付けられている。
上記Zクリップは、ボルトで押出成形セメント板に取り付けられているが、施工後に振動や地震及び風圧力等を長期間受けることによりストレスがかかり、ボルトの軸力が弱まる可能性がある。
そのため、Zクリップは施工後に回転するのを防止するように、縦張りでは押出成形セメント板の上側のZクリップを下地材と溶接し、横張りでは全てのZクリップを下地材と溶接することが行われている。しかし、Zクリップと下地材とを溶接する場合、時間と労力を要する。しかも、梁成内にZクリップの溶接部が位置する場合、溶接者の感覚によって溶接する場合もあり、施工上非常に手間がかかり、コストアップの要因となる。
また、溶接を行わずに回転を防止するための取付金具として、金具の幅が幅広でボルト部が2箇所設けられているWクリップを用いる場合がある。しかし、このWクリップは、構造上、クリップの単価が高く、壁パネルのコストアップとなる。
そこで、Zクリップの回転を防止するための先行技術として、薄板状本体の一方の端部に弾性片が形成され、他方の端部に係止片が形成され、且つこの係止片の両側方に折り曲げ可能な回転阻止片が対向して設けられた回転防止板がある(例えば、特許文献1参照)。この回転防止板では、弾性片と係止片との間に下地材(アングル材)を嵌め込み、回転阻止片をそれぞれ本体側に折り曲げてZクリップの両側部に位置させることで、Zクリップのボルト周りの回転を防止している。
また、他の先行技術として、下地材を挟持部で挟み込み、その下地材から少し突出する留付部をZクリップの両側部に位置させることで、Zクリップのボルト周りの回転を防止するようにした取付補助具もある(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−74166号公報 特開2013−28999号公報
しかし、上記特許文献1では、薄板状本体の一方の端部に設けられた回転阻止片をそれぞれ現場で折り曲げることによりZクリップの回転を阻止するようにするものである。そのため、通常時における回転は有効に阻止できるものの、例えば地震時の変位などによりZクリップに強い力が作用して回転しようとした場合には、回転阻止片が変形して回転を阻止するための機能が失われるおそれがある。
また、上記特許文献2では、下地材の板厚方向を補助具の挟持部で挟んで密着させるため、下地材への取り付け時に挟み込む作業に時間を要し、作業性が悪くなって時間と労力を要する場合がある。
そこで、本発明は、壁パネルの取付部材が回転することを防止し、取付時の作業性を高めることが可能な壁パネル取付補助具及びそれを用いた壁構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る壁パネル取付補助具は、所定の短方向寸法で長方向に延びる下地材に取り付ける壁パネルの取付部材と前記下地材との間に装着される壁パネル取付補助具であって、所定の厚みを有し、前記壁パネルに接する板状部材と、前記板状部材から前記下地材の短方向の両端部に向けて突出して該下地材の短方向を両端部から挟む挟持部材と、を備え、前記挟持部材は、前記下地材の厚み方向に隙間を有する状態で一端部と係合するとともに、前記取付部材の両側部に位置して該取付部材の回転を阻止する係合部材と、前記下地材の他端部に係止され、前記係合部材とによって前記下地材の短方向を両端部から挟持する係止部材と、を有している。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「下地材の短方向」は、連続して延びる下地材の長さ方向を長方向とし、その長方向と直交する方向をいう。
この構成により、下地材の短方向を両端部から挟む挟持部材によれば、下地材の厚み方向に隙間を有する一方の係合部材を下地材に容易に係合させて、他方の係止部材を下地材に係止すれば、壁パネル取付補助具を容易に下地材に装着することができ、装着後の係合部材で壁パネルの取付部材が回転することを防止することができる。そのため、壁パネルの取付部材の回転を防止し、装着時の作業性を高めることが可能な壁パネル取付補助具を提供することができる。
また、前記係合部材は、前記下地材の厚み方向に隙間を有する状態で該下地材の一端部と係合する係合部と、前記係合部から前記下地材の短方向に延びる回転阻止部とを有していてもよい。このように構成すれば、係合部材を下地材に引っ掛けて容易に係合させることができ、係合部材の係合部から下地材の短方向に延びる回転阻止部によって、壁パネルの取付部材が回転することを防止できる。
また、前記係止部材は、前記係合部材の前記下地材と係合する係合部と該係止部材の前記下地材を係止する部分の距離を調節可能なように構成されていてもよい。このように構成すれば、下地材の短方向寸法が異なる場合でも、係合部材の下地材と係合する係合部と係止部材を下地材と係止する部分の距離を調節することで用いることができ、係止部材の距離調整可能な範囲で、異なる短方向寸法の下地材に用いることができる。そのため、短方向寸法が異なる複数種類の下地材が用いられている建物においても、同一の壁パネル取付補助具を用いることができる。
また、前記板状部材は、該板状部材から前記挟持部材の突出方向に突出し、前記壁パネルと前記下地材との間隔を保持するスペーサ部材をさらに備えていてもよい。このように構成すれば、下地材に対して壁パネルを所定間隔で離して取り付ける場合でも、下地材と壁パネルとの間隔をスペーサ部材で安定して保つことができ、経年使用や建物の変位などを生じても、壁パネルと下地材との間隔を適切に保つことができる。
また、前記板状部材と前記挟持部材とは、金属板の一部を屈曲させることで形成された一体物で構成されていてもよい。このように構成すれば、金属板の打抜き加工、曲げ加工等によって壁パネル取付補助具を容易に製造することができ、壁パネル取付補助具の製造時間、製造コストを低減することができる。
一方、本発明に係る壁構造は、前記いずれかの壁パネル取付補助具を用いた壁構造であって、前記壁パネルの前記取付部材を取り付ける位置の前記下地材に、該下地材の短方向の一端部に前記挟持部材の前記係合部材が係合され、前記下地材の他端部に前記挟持部材の前記係止部材が係止されて、該下地材の短方向を両端部から前記挟持部材で挟持して前記壁パネル取付補助具が装着されており、前記壁パネルの前記取付部材が該壁パネル取付補助具の前記係合部材の間に位置するように取り付けられている。
この構成によれば、壁パネル取付補助具の挟持部材は、一方の係合部材を下地材に容易に係合させることができ、他方の係止部材を下地材に係止すれば、壁パネル取付補助具を下地材に容易に装着することができ、取り付け後の壁パネル取付補助具の係合部材によってパネルの取付部材が回転することを防止できる。
そのため、壁パネル取付補助具を下地材に装着する作業性が良く、装着後は壁パネルの取付部材の回転を防止することが長期間可能な壁構造を提供することができる。
本発明によれば、下地材の短方向を両端部から挟持するように容易に装着することができて装着時の作業性を高めることが可能で、装着後は壁パネルの取付部材が回転することを長期間防止することが可能な壁パネル取付補助具を提供することが可能となる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る壁パネル取付補助具を示す図面であり、(A)は正面図、(B)側面図である。 図2は、本発明の第2実施形態に係る壁パネル取付補助具を示す図面であり、(A)は正面図、(B)側面図である。 図3は、図1に示す壁パネル取付補助具の使用状態を示す側面図である。 図4は、図1に示す壁パネル取付補助具の使用状態を示す正面図である。 図5は、図1に示す壁パネル取付補助具を備えた壁構造を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態では、下地材50として形鋼材のアングル材を例に説明する。また、壁パネル60として押出成形セメント板を例にし、壁パネル60の取付部材としてZクリップ61を例にして説明する。さらに、以下の実施形態における壁パネル取付補助具1,2は、下地材50に対して壁パネル60を所定間隔Tで離して保持するスペーサ部材17を備えた例を説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係る壁パネル取付補助具1は、壁パネル60(図3)に接する板状部材10と、この板状部材10から下地材50の短方向(図の上下方向)の両端部に向けて突出して、この下地材50の短方向を両端部(図の上下方向)から挟む挟持部材11とを備えている。挟持部材11は、下地材50の短方向の一端部(図の上部)と係合する係合部材12と、下地材50の他端部(図の下部)に係止される係止部材15とを有している。
上記係合部材12は、下地材50の板厚方向に隙間Sを有する状態で係合するように、板状部材10の一端部から下地材50側に突出し、下地材50と所定の隙間Sを有する位置で板状部材10と平行な方向に屈曲し、下地材50の短方向に延びるように形成されている。係合部材12を、下地材50の厚み方向に隙間Sを有するように大きく形成することで、下地材50ヘの係合時に隙間Sがあるようにして余裕を持たせている。この係合部材12は上記板状部材10から突出した部分が係合部13であり、この係合部13から下地材50の短方向に延びる形成された部分が回転阻止部14となっている。この回転阻止部14が、後述するように、壁パネル60のZクリップ(取付部材)61(図4)の両側部に位置して、Zクリップ61の回転を阻止するように配置される。
一方、板状部材10の他端部から下地材50側に突出する係止部材15は、上記係合部材12と対向するように設けられており、係合部材12と係止部材15との間の距離Hが下地材50の短方向寸法よりも少し小さい寸法となっている(図では、下地材50に装着する前の状態を実線で示している)。係止部材15は、板状部材10の他端部における下地材50の長方向両端部から所定の幅寸法で突出するように設けられており、板状部材10から上記係合部材12に向けて得て斜めに突出し、先端部には反係合部材側に屈曲する屈曲部16が設けられている。屈曲部16を設けることで、下地材50に係止部材15を係止する時のガイドとしている。このように係止部材15を形状とすることで、係止部材15は係合部材12との距離が変化する方向に少し変位可能なバネ性を有するようにしている。
また、上記板状部材10には、この板状部材10から挟持部材11の突出方向に突出し、上記壁パネル60と下地材50との間隔Tを保持するスペーサ部材17が設けられている。このスペーサ部材17は、板状部材10の一部を挟持部材11の突出方向に突出させた構成となっている。板状部材10の一部を塑性変形させてスペーサ部材17を形成することにより、スペーサ部材17として別部材を用いることなく、板状部材10と一体となったスペーサ部材17としている。
このような壁パネル取付補助具1としては、例えば、平板状の金属板(例えば、1〜2mmの板厚)から平板状の基材(曲げ加工などを行う前の板材)を打抜き、その平板状の基材のスペーサ部材17をプレスで突出させて形成し、係合部材12と係止部材15とを曲げ加工で屈曲させて形成することで、上記壁パネル取付補助具1を製造することができる。図示する係合部材12の間及び係止部材15の間の板状部材10の端部変形は、スペーサ部材17をプレス加工で塑性変形させることによって生じる材料変形である。このようにして硬質の金属板からなる壁パネル取付補助具1を製造することで、複数の部材を溶接などで一体化する構成に比べて、製造時間、製造コストを低減して生産効率の向上を図ることができる。
このような壁パネル取付補助具1によれば、壁パネル取付補助具1の係合部材12とスペーサ部材17との隙間Sを、下地材50の厚みよりも大きく形成して下地材50の厚み方向に余裕を持たせているので、この係合部材12を下地材50に係合させることが容易にできる。また、係合部材12を下地材50の短方向の一端部に係合させた後、係止部材15を下地材50の他端部に係止することで、この係止部材15のバネ性と合わせて、下地材50の短方向を係合部材12と係止部材15とによって両端部から挟持して下地材50ヘの装着が容易に行える。しかも、下地材50の短方向を挟持した状態では、係止部材15の弾性によって下地材50を強固に挟持した状態を保持することができる。
[第2実施形態]
図2は、第2実施形態に係る壁パネル取付補助具2を示す図面であり、(A)は正面図、(B)側面図である。第2実施形態の壁パネル取付補助具2は、上記第1実施形態の壁パネル取付補助具1とは係止部材15の構成が異なるのみで、他の構成は同一である。同一の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図示するように、第2実施形態における壁パネル取付補助具2の係止部材25は、板状部材10から上記係合部材12の方向に大きく屈曲して斜めに突出し、その長さは長く形成されている。そして、先端部には反係合部材側に屈曲する屈曲部26が設けられている。係止部材25の幅方向寸法は、第1実施形態と同一である。このように係止部材25を大きく屈曲する形状とすることで、係止部材25が係合部材12と近接又は離間する方向に大きく変位可能なようにしている。また、この係止部材25は、第1実施形態と同様に、係合部材12との距離が変化する方向に少し変位可能なバネ性を有している。
この実施形態の壁パネル取付補助具2によれば、二点鎖線で示すように、下地材50が小さい場合には、係止部材25の状態を図示する実線の状態の距離H1で使用すれば、係合部材12と係止部材25とによって下地材50の短方向を挟持し、少し弾性を持って挟持した状態を保つことができる。
そして、下地材51が大きい場合には、係止部材25の角度を二点鎖線で示すように調節して距離H2として使用すれば、係合部材12と係止部材25とによって下地材51の短方向を挟持し、少し弾性を持って挟持した状態を保つことができる。壁パネル取付補助具2の係止部材25を角度変更する場合、係合部材12との距離が下地材51の短方向寸法よりも少し小さくなるように調節して使用する(図に実線で示す状態)。この第2実施形態においても、上記係合部材12及び係止部材25は、上記第1実施形態と同様に、板状部材10とともに金属板の一部を曲げ加工で屈曲させて一体物として形成することができる。
従って、第2実施形態の壁パネル取付補助具2によれば、下地材50,51の短方向寸法に合わせて係合部材12と係止部材25との距離H1(H2)を調節することができるとともに、下地材50の短方向を係合部材12と係止部材25とによって挟持した状態では、係止部材25の弾性によって下地材50を挟持した状態を保つことができる。この係合部材12と係止部材25との距離調節は、図示する2種類の下地材50,51以外に、その中間の大きさの下地材に対しても適用できる。
そのため、異なる大きさの下地材50が用いられている建物において、壁構造30を形成する作業時に少ない種類の壁パネル取付補助具2によって作業を進めることができる。従って、壁パネル取付補助具2に要する費用の削減、作業効率の改善を図ることが可能となる。
[壁パネル取付補助具の使用状態]
図3は、図1に示す壁パネル取付補助具1の使用状態を示す側面図であり、図4は、その壁パネル取付補助具1の使用状態の正面図である。図4では、建物70の構成(梁71)を除いた位置で示している。これらの図では、壁パネル60を縦張りする場合に、その壁パネル60の上下位置をZクリップ61を下地材50に取り付ける例を説明する。
図3に示すように、建物70の梁71に下地材50が固定されており、下地材50は溶接等で梁71と一体となるように設けられている。この下地材50の上端部から壁パネル取付補助具1の係合部材12を係合させ、下地材50の下端部に係止部材15を係止する。これにより、壁パネル取付補助具1は下地材50の短方向端部を係合部材12と係止部材15とによって上下方向から挟持した状態で装着される。また、装着した状態では、スペーサ部材17が下地材50に当接した状態となる。
そして、図3,4に示すように、この壁パネル取付補助具1が装着された下地材50に、壁パネル60のZクリップ61が取り付けられる。Zクリップ61は、壁パネル取付補助具1の係合部材12が両側部に位置するように、係合部材12の間に取り付けられる。図示する壁構造30は、壁パネル60が縦張りの例である。
このように、壁パネル取付補助具1が装着された位置の下地材50に取り付けられたZクリップ61は、取付ボルト63を中心に傾こうとしても、壁パネル取付補助具1の係合部材12の回転阻止部14に当接して、その回動を阻止することができる(図4)。
従って、壁パネル60の施工後に、振動や地震及び風圧力等を長期間受けて壁パネル60にZクリップ61を固定している取付ボルト63の軸力が弱まったとしても、Zクリップ61は壁パネル取付補助具1の係合部材12の間でのみ傾いて(図4に示す二点鎖線)、下地材50に取り付けられた状態を維持することができる。これにより、壁パネル60を取り付けた状態を長期間安定して維持することが可能となる。
なお、図示する壁パネル60の下方に設けられる壁パネル60との間にはパッキン材64が設けられている。
[壁構造の例]
図5は、図1に示す壁パネル取付補助具1を備えた壁構造30を示す斜視図であり、壁パネル60を横張りで取り付けた例である。この図では、建物の梁は図示を省略している。梁(図示略)に固定された下地材50は、縦方向に延びるように設けられている。この下地材50もL形鋼材である。
下地材50には、所定位置に壁パネル取付補助具1が装着されている。壁パネル取付補助具1の装着方法は、上記第1実施形態と取り付け方向が90°異なるのみで同一であるため、説明は省略する。
そして、壁パネル60を取り付ける場合、この壁パネル取付補助具1の係合部材12の間にZクリップ61が入るように取り付けられる。このように下地材50に取り付けられた壁パネル60は、Zクリップ61が係合部材12の間に挿入された状態が保たれる。つまり、壁パネル取付補助具1は、下地材50の短方向端部を両端部(左右方向)から挟むことで挟持されているので、横張り工法で溶接を行なわない場合でも、地震などで壁パネル60が変位したとしても、係合部材12によってZクリップ61の回転を防止できるので、壁パネル60の取り付け状態を保つことができる。その上、スペーサ部材17を一体的に設けているので、このスペーサ部材17による壁パネル60の配置位置も保つことができる。
[総括]
以上のように、上記壁パネル取付補助具1,2によれば、下地材50の厚み方向に隙間Sを有する係合部材12を下地材50に容易に係合させることができ、他方の係止部材15を下地材50に係止すれば、壁パネル取付補助具1,2を容易に下地材50へ装着することができる。そして、装着後の壁パネル取付補助具1,2の係合部材12によって、壁パネル60のZクリップ(取付部材)61が取付ボルト63を中心に回転することを防止できる。従って、装着時の作業性を高めることが可能で、装着後は壁パネル60のZクリップ(取付部材)61が回転することを防止できる壁パネル取付補助具1,2を提供することが可能となる。
また、上記壁パネル取付補助具1,2によれば、下地材50の短方向の両端部を挟持して取り付けるので、縦張りの下地材50でも横張りの下地材50でも同様に取り付けることが可能であり、壁パネル60の張り方に関係なく用いることが可能となる。特に横張りの場合は、壁パネル取付補助具1,2を所定位置で仮止めすることなく適切に固定できるので、施工性が向上する。
しかも、係止部材25の係合部材12に対する距離Hを調節可能として下地材50の大きさが異なっても装着可能とすることで、下地材50の大きさが異なっても複数種類の壁パネル取付補助具2を必要としないようにできる。そのため、複数種類の下地材50を用いている壁構造30であっても、一種類の壁パネル取付補助具2で対応でき、複数種類の壁パネル取付補助具を使い分ける場合に比べて、作業性の向上、生産性の向上等を図ることが可能となる。
その上、上記壁パネル取付補助具1,2によれば、下地材50がL形鋼材からI形鋼材に変化するような不連続な部分(例えば、ダイアフラム部分等)でも、I形鋼材の短方向(高さ方向)を両端部から挟み込むことで取り付けが可能であり、異なる下地材50に対しても適用可能となる。
また、壁パネル60のZクリップ(取付部材)61を下地材50に溶接しないため、地震時にZクリップ61が下地材50との界面で変位することができる。このため、地震などで壁パネル60に変位が生じたとしても、壁パネル60に大きなストレスが発生しない。つまり、Zクリップ61の取付ボルト63と長穴62との間における変位の力に比べて、Zクリップ61と下地材50との界面における変位の力は小さく変位できるので、壁パネル60の留め付け部に過度な力が掛かることがなく変位ができる。さらに、Zクリップ61の長穴62の中心に取付ボルト63が無い場合でも、Zクリップ61と下地材50との界面において変位を吸収することができる。
なお、上記した実施形態では、係止部材15,25を下地材50(51)の長方向(長さ方向)に2つ設けているが、係止部材15,25は、大きく形成された1つでも、3つ以上でもよく、上記実施形態に限定されるものではない。
また、上記した実施形態では、スペーサ部材17を備えた構成を説明したが、必ずしもスペーサ部材17は必要ではなく、壁構造30に応じて設ければよく、上記実施形態に限定されるものではない。
さらに、上記した実施形態は一例を示しており、各構成は本発明の要旨を損なわない範囲での種々の構成を変更してもよく、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。
1,2 壁パネル取付補助具
10 板状部材
11 挟持部材
12 係合部材
13 係合部
14 回転阻止部
15 係止部材
16 屈曲部
17 スペーサ部材
25 係止部材
26 屈曲部
30 壁構造
50,51 下地材
60 壁パネル
61 Zクリップ(取付部材)
62 長穴
63 取付ボルト
70 建物
71 梁
S 隙間
T 間隔
H 距離

Claims (6)

  1. 所定の短方向寸法で長方向に延びる下地材に取り付ける壁パネルの取付部材と前記下地材との間に装着される壁パネル取付補助具であって、
    所定の厚みを有し、前記壁パネルに接する板状部材と、
    前記板状部材から前記下地材の短方向の両端部に向けて突出して該下地材の短方向を両端部から挟む挟持部材と、を備え、
    前記挟持部材は、前記下地材の厚み方向に隙間を有する状態で一端部と係合するとともに、前記取付部材の両側部に位置して該取付部材の回転を阻止する係合部材と、前記下地材の他端部に係止され、前記係合部材とによって前記下地材の短方向を両端部から挟持する係止部材と、を有している、ことを特徴とする壁パネル取付補助具。
  2. 前記係合部材は、前記下地材の厚み方向に隙間を有する状態で該下地材の一端部と係合する係合部と、前記係合部から前記下地材の短方向に延びる回転阻止部とを有している、請求項1に記載の壁パネル取付補助具。
  3. 前記係止部材は、前記係合部材の前記下地材と係合する係合部と該係止部材の前記下地材を係止する部分の距離を調節可能なように構成されている、請求項1又は2に記載の壁パネル取付補助具。
  4. 前記板状部材は、該板状部材から前記挟持部材の突出方向に突出し、前記壁パネルと前記下地材との間隔を保持するスペーサ部材をさらに備えている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の壁パネル取付補助具。
  5. 前記板状部材と前記挟持部材とは、金属板の一部を屈曲させることで形成された一体物で構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の壁パネル取付補助具。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の壁パネル取付補助具を用いた壁構造であって、
    前記壁パネルの前記取付部材を取り付ける位置の前記下地材に、該下地材の短方向の一端部に前記挟持部材の前記係合部材が係合され、前記下地材の他端部に前記挟持部材の前記係止部材が係止されて、該下地材の短方向を両端部から前記挟持部材で挟持して前記壁パネル取付補助具が装着されており、前記壁パネルの前記取付部材が該壁パネル取付補助具の前記係合部材の間に位置するように取り付けられている、ことを特徴とする壁構造。
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