JP6394274B2 - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車に関し、詳しくは、電動アクチュエータにより吸気バルブの開閉タイミングを変更可能なエンジンとエンジンをクランキング可能な電動機とを備えるハイブリッド自動車に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、低温時スイッチがオンされており且つ外気温度が閾値未満であるときには、吸気バルブの開閉タイミングをエンジンの着火性が良好となる所定進角位置としてエンジンを停止するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド自動車では、上述した制御により、次回ののシステム起動後に最初にエンジンを始動するときの着火性を向上させ、低温時にエンジンをより確実に始動するものとしている。
特開2010−24891号公報
しかしながら、上述のハイブリッド自動車では、低温時のエンジン始動時に振動が生じ、車両挙動が適正なものではない場合が生じる。エンジンの着火性が良好となるように吸気バルブの開閉タイミングを所定進角位置にしてクランキングすると、筒内圧がある程度高くなるため、クランキング時のトルク脈動が大きくなる。このため、車両に振動が生じたり、ギヤの歯打ちによる異音が生じ、乗員に違和感を与えてしまう。こうした課題に対して、エンジン始動時に車両の振動を抑制する制振制御を実行したり、ギヤに対して歯打ちしないように一方向に押し当てるトルクを作用させる押し当て制御を実行することも考えられる。しかし、低温時には、バッテリの出力が大きく制限されるため、これらの制御を実行することができない場合も生じる。
本発明のハイブリッド自動車は、低温時のエンジンの始動性と乗員の乗り心地との調和を図ることを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
電動アクチュエータにより吸気バルブの開閉タイミングを変更可能なエンジンと、エンジンをクランキング可能な電動機と、前記電動機と電力のやりとりを行なうバッテリと、を備えるハイブリッド自動車において、
前記エンジンの冷却水温が所定温度未満のときに前記エンジンを始動するときには、前記エンジンの始動の際に異音や振動などにより乗員に与える違和感を抑制するための制御に必要な電力を前記バッテリの出力制限から減じて得られる使用可能電力が小さいほど前記吸気バルブの開閉タイミングを進角するようにして前記エンジンを始動する始動時制御手段、
を備えることを特徴とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、エンジンの冷却水温が所定温度未満のときにエンジンを始動するときには、まず、エンジンの始動の際に異音や振動などにより乗員に与える違和感を抑制するための制御に必要な電力をバッテリの出力制限から減じて使用可能電力を計算する。そして、計算した使用可能電力が小さいほど吸気バルブの開閉タイミングを進角するようにしてエンジンを始動する。吸気バルブの開閉タイミングを進角するほど着火可能な筒内圧となるエンジン回転数が小さくなり、エンジンの始動に要する電動機の消費電力を小さくすることができ、迅速にエンジンを始動することができる。一方、吸気バルブの開閉タイミングを進角すると、クランキング時のトルク脈動が大きくなるから、車両に振動を生じさせたりギヤの歯打ちを生じさせたりして乗員に違和感を与えてしまう。しかし、本発明のハイブリッド自動車では、エンジンの始動の際に異音や振動などにより乗員に与える違和感を抑制するための制御に必要な電力を考慮しているため、こうした制御を行なうことにより、乗員に与える違和感を抑制することができる。これらの結果、低温時において、エンジンの始動性と乗員の乗り心地との調和を図ることができる。ここで、乗員に与える違和感を抑制するための制御としては、エンジンのクランキングに伴って生じるトルク脈動によりギヤのガタ打ちによる異音の発生を抑制するための押し当て制御や、クランキングによって車両に生じる振動を抑制するための制振制御などを挙げることができる。
こうした本発明のハイブリッド自動車において、前記始動制御手段は、前記使用可能電力を用いて前記電動機により前記エンジンをクランキングしたときに前記エンジンを始動可能な筒内圧となる前記吸気バルブの開閉タイミングを用いて前記エンジンを始動する手段であるものとすることもできる。こうすれば、使用可能電力によりより確実にエンジンを始動することができる。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22を始動する際にHVECU70により実行される始動時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 進角量設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22を一定回転数で回転させたときの進角量CAと筒内圧との関係の一例を示す説明図である。 エンジン22をクランキングしたときの進角量CAとエンジン22の回転数Neと筒内圧との関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の出力制限Woutと乗員の乗り心地を良好に保つための制御と進角量CAとの関係の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24と、プラネタリギヤ30と、モータMG1と、モータMG2と、インバータ41,42と、モータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40と、バッテリ50と、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、HVECUという)70と、を備える。
エンジン22は、一般的なガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されており、電動アクチュエータ(例えばサーボモータ)の駆動により吸気バルブの開閉タイミングを変更することができる可変バルブタイミング機構(以下、VVTという)23が組み込まれている。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号が入力ポートを介して入力されている。入力ポートを介して入力される信号としては、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサからのクランクポジションθcr、エンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサからの冷却水温Tw、吸気バルブや排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサからのカムポジションθca、スロットルバルブのポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサからのスロットルポジションTP、吸気管に取り付けられたエアフローメータからの吸入空気量Qa、吸気管に取り付けられた温度センサからの吸気温Ta、などを挙げることができる。エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号が出力ポートを介して出力されている。出力ポートを介して出力される制御信号としては、燃料噴射弁への駆動信号やスロットルバルブのポジションを調節するスロットルモータへの駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイルへの制御信号、VVT23の電動アクチュエータへの駆動制御信号、などを挙げることができる。また、エンジンECU24は、HVECU70と通信しており、HVECU70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、エンジンECU24は、クランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されている。プラネタリギヤ30のサンギヤ,リングギヤ,キャリアには、モータMG1の回転子,駆動輪38a,38bにデファレンシャルギヤ37を介して連結された駆動軸36,エンジン22のクランクシャフト26がそれぞれ接続されている。
モータMG1は、同期発電電動機として構成されており、上述したように回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されている。モータMG2は、同期発電電動機として構成されており、回転子が駆動軸36に接続されている。モータMG1,MG2は、モータECU40によってインバータ41,42の図示しないスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、バッテリ50からの直流電力が三相交流電力に変換されて供給されることにより駆動する。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号が入力ポートを介して入力されている。入力ポートを介して入力される信号としては、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの回転位置θm1,θm2、図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流、などを挙げることができる。モータECU40からは、インバータ41,42の図示しないスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。モータECU40は、HVECU70と通信しており、HVECU70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池として構成されてインバータ41,42を介してモータMG1,MG2と電力をやりとりをする。バッテリ50を管理するバッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号が入力ポートを介して入力されている。入力ポートを介して入力される信号としては、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧Vb、バッテリ50の出力端子に接続された電力ラインに取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流Ib、バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度Tb、などを挙げることができる。これらの信号は、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりHVECU70に送信される。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために蓄電割合SOCや入出力制限Win,Woutを演算している。蓄電割合SOCは、電流センサにより検出された充放電電流Ibの積算値に基づいてそのときのバッテリ50から放電可能な電力の容量の全容量に対する割合として演算している。入出力制限Win,Woutは、蓄電割合SOCと電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力として演算している。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、ハイブリッド自動車20を制御するための各種信号が入力ポートを介して入力されている。入力ポートを介して入力される信号は、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速V、などを挙げることができる。HVECU70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸32に出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力が駆動軸32に出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては以下の(1)〜(3)のものがある。
(1)トルク変換運転モード:要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてがプラネタリギヤ30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されて駆動軸32に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する運転モード。
(2)充放電運転モード:要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部がプラネタリギヤ30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力が駆動軸32に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する運転モード。
(3)モータ運転モード:エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力を駆動軸32に出力するよう運転制御する運転モード。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にエンジン22の始動時の動作について説明する。図2は、エンジン22を始動する際にHVECU70により実行される始動時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
始動時制御ルーチンが実行されると、HVECU70は、まず、エンジン22の冷却水温Twを入力し(ステップS100)、入力した冷却水温Twが所定温度Tref未満であるか否かを判定する(ステップS110)。ここで、エンジン22の冷却水温Twは、図示しない水温センサにより検出されたものをエンジンECU24から通信により送信されたものを受信することにより入力するものとした。所定温度Trefは、バッテリ50の出力制限Woutが小さくなり、エンジン22の始動にバッテリ50の出力制限Woutを十分に考慮する必要がある温度(例えば0℃)として予め定められるものである。
エンジン22の冷却水温Twが所定温度Tref以上のときには、吸気バルブの開閉タイミングを通常の最遅角位置としてエンジン22を始動して(ステップS120)、本ルーチンを終了する。エンジン22の通常の始動は、VVT23の電動アクチュエータを駆動して吸気バルブの開閉タイミングを基準位置から最も遅角させた最遅角位置とし、この状態でモータMG1によりエンジン22をモータリング(クランキング)し、エンジン22の回転数が着火可能な筒内圧以上の回転数に至った以降に点火燃料噴射制御と点火制御とを開始することにより行なわれる。エンジン22を始動すると、吸気バルブの開閉タイミングは、エンジン22から出力すべきトルクに応じた開閉タイミングとなるようVVT23の電動アクチュエータが駆動制御される。
ステップS110でエンジン22の冷却水温Twが所定温度Tref未満のときには、バッテリ50の出力制限Woutを入力し(ステップS130)、エンジン22の始動の際の乗員の乗り心地を良好に保つための制御の実行に要する電力Psを計算する(ステップS140)。エンジン22の始動の際に乗員の乗り心地を良好に保つための制御としては、エンジン22のクランキングに伴って生じるトルク脈動によりギヤの歯打ちなどによる異音の発生を抑制するためにギヤに一方向のトルクを作用させるようモータMG2を駆動制御する押し当て制御や、エンジン22のクランキングに伴って車両に生じる振動を抑制するためにモータMG2あるいはモータMG1から制振トルクを出力する制振制御などを挙げることができる。エンジン22の冷却水温Twがマイナス20℃やマイナス30℃などの極低温時や何らかの理由でバッテリ50の出力制限Woutが非常に小さくなっているときには、エンジン22の始動を優先する必要から、押し当て制御や制振制御を行なわない場合がある。したがって、電力Psは、押し当て制御と制振制御とが共に実行されるときにはこれらの制御に必要な電力の和として計算される。また、電力Psは、押し当て制御と制振制御とのうち一方のみが実行されるときには実行される制御に必要な電力として計算され、押し当て制御も制振制御も実行されないときには値0とされる。
こうして電力Psを計算すると、バッテリ50の出力制限Woutから電力Psを減じてエンジン22の始動に用いることが可能な電力として使用可能電力Puを計算する(ステップS150)。そして、使用可能電力Puに基づいて吸気バルブの開閉タイミングの最遅角位置からの進角量CAを決定し(ステップS160)、決定した進角量CAだけ最遅角位置から進角させてエンジン22を始動し(ステップS170)、本ルーチンを終了する。ここで、進角量CAは、実施例では、予め使用可能電力Puと進角量CAとの関係を定めて進角量設定用マップとして記憶しておき、使用可能電力Puが与えられるとマップから対応する進角量CAを導出して決定するものとした。進角量設定用マップの一例を図3に示す。進角量CAは、図示するように、使用可能電力Puが小さいほど大きくなるように決定される。進角量CAをこのように決定するのは、進角量CAを大きくするとエンジン22の始動(クランキング)に要する電力が小さくなることに基づく。即ち、進角量CAを大きくすると、エンジン22の筒内圧が大きくなる。このため、着火可能なエンジン22の回転数が小さくなり、低回転数でエンジン22に燃料噴射制御と点火制御とを開始してエンジン22を始動することができるようになる。このため、エンジン22の始動(クランキング)に要する消費電力を小さくすることができるのである。
図4は、エンジン22を比較的低回転数で回転させたときの進角量CAと筒内圧との関係の一例を示す説明図であり、図5は、値0と所定量(例えば10度)の進角量CAでエンジン22をクランキングしたときのエンジン22の回転数Neと筒内圧との関係の一例を示す説明図である。図4および図5中の「Pf」は着火可能な最低筒内圧を示す。エンジン22を連続して爆発燃焼させるためには、筒内圧を最低筒内圧Pf以上とした状態で燃料噴射制御と点火制御とを実行する必要がある。図4に示すように、エンジン22を比較的低回転数で回転させたときには、進角量CAを値CA1以上とすることにより筒内圧を最低筒内圧Pfにすることができる。また、図5に示すように、進角量CAが値0のとき(最遅角位置)では、エンジン22の回転数Neを値Ne2以上にしないとエンジン22の筒内圧が最低筒内圧Pf以上とならない。進角量CAが所定値(例えば、10度など)のときでは、エンジン22の回転数Neが値Ne2より小さな値Ne1以上でエンジン22の筒内圧は最低筒内圧Pf以上となる。このように、進角量CAを大きくすることにより、エンジン22を始動することができる回転数を小さくすることができ、エンジン22の始動(クランキング)に要する電力を小さくすることができる。
図6は、バッテリ50の出力制限Woutと乗員の乗り心地を良好に保つための制御と進角量CAとの関係の一例を示す説明図である。図中の出力制限Woutは、吸気バルブの開閉タイミングを最遅角位置としてエンジン22を始動する際に、エンジン22のクランキングに要する電力に一致するものとしている。図中、左の棒グラフは、進角量CAを値0(吸気バルブの開閉タイミングを最遅角位置)としてエンジン22を始動するときには、使用可能電力Puがバッテリ50の出力制限Woutに一致しするため、乗員の乗り心地を良好に保つための制御を全く実行できないことを示している。中央の棒グラフは、乗員の乗り心地を良好に保つための制御として押し当て制御だけでも実行してエンジン22を始動するには、進角量CAを小さな値としてその分だけ吸気バルブの開閉タイミングを進角してエンジン22を始動する必要があるのを示している。右の棒グラフは、乗員の乗り心地を良好に保つための制御として押し当て制御と制振制御とを実行するには、進角量CAを大きな値としてその分だけ吸気バルブの開閉タイミングを進角してエンジン22を始動する必要があるのを示している。このように、乗員の乗り心地を良好に保つための制御として実行する制御に必要な電力をバッテリ50の出力制限Woutから減じて得られる使用可能電力Puでエンジン22を始動することができるように進角量CAを決定することにより、低温時のエンジン22の始動性と乗員の乗り心地との調和を図ることができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の冷却水温Twが所定温度Tref未満のときには、まず、バッテリ50の出力制限Woutから乗員の乗り心地を良好に保つための制御に必要な電力Psを減じて使用可能電力Puを計算する。そして、使用可能電力Puが小さいほど大きくなるように進角量CAを決定し、吸気バルブの開閉タイミングを最遅角位置から進角量CAだけ進角させた位置としてエンジン22を始動する。このため、低温時のエンジン22の始動性と乗員の乗り心地との調和を図ることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、乗員の乗り心地を良好に保つための制御として、押し当て制御と制振制御とを用いるものとしたが、これらの制御に限定されるものではなく、ハイブリッド自動車の構成によってエンジン始動時に乗員の乗り心地を良好に保つためのものであれば如何なる制御を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22と、2つのモータMG1,MG2と、プラネタリギヤ30と、バッテリ50とを備える構成としたが、エンジンとエンジンをクランキングするモータとバッテリとを備えるものであれば、如何なる構成のハイブリッド自動車としても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、電子制御ユニットとして、エンジンECU24、モータECU40、バッテリECU52、HVECU70を備えるものとしたが、これらを単一の電子制御ユニットとして構成するものとしてよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 可変バルブタイミング機構(VVT)、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (1)

  1. 電動アクチュエータにより吸気バルブの開閉タイミングを変更可能なエンジンと、エンジンをクランキング可能な電動機と、前記電動機と電力のやりとりを行なうバッテリと、を備えるハイブリッド自動車において、
    前記エンジンの冷却水温が所定温度未満のときに前記エンジンを始動するときには、前記エンジンの始動の際に異音や振動などにより乗員に与える違和感を抑制するための制御に必要な電力を前記バッテリの出力制限から減じて得られる使用可能電力が小さいほど前記吸気バルブの開閉タイミングを進角するようにして前記エンジンを始動する始動時制御手段、
    を備えることを特徴とするハイブリッド自動車。
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