JP2013141858A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両のエネルギ効率の向上を図ることができるハイブリッド車両の制御装置を提供する。
【解決手段】ハイブリッド車両の走行中において、バッテリの充電に使用された燃料エネルギ、エンジンの駆動中においてバッテリに充電された電気エネルギ、減速回生時における減速エネルギ、減速回生時においてバッテリに充電された電気エネルギより電気エネルギ充填効率を算出する。走行駆動力として使用された燃料エネルギ、エンジンによる走行駆動力よりエンジン駆動力効率を算出する。電気エネルギ充填効率よりもエンジン駆動力効率の方が高い運転状態である場合には、エンジン始動閾値を低くなる側に変更し、エンジンの駆動頻度を高めることでハイブリッドシステムのエネルギ効率の向上を図る。これにより、燃料消費率および電力消費率をともに改善することが可能になる。
【選択図】図5

Description

本発明は、走行駆動力源として内燃機関と電動機とが搭載されたハイブリッド車両の制御装置に係る。特に、本発明は、車両のエネルギ効率の向上を図るための対策に関する。
近年、環境保護の観点から、車両に搭載された内燃機関(以下、「エンジン」と呼ぶ場合もある)からの排気ガスの排出量低減や燃料消費率(燃費)の改善が望まれており、これらを満足する車両として、ハイブリッドシステムを搭載したハイブリッド車両が実用化されている。
このハイブリッド車両は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどのエンジンと、このエンジンの出力により発電された電力やバッテリ(蓄電装置)に蓄えられた電力により駆動する電動機(例えばモータジェネレータまたはモータ)とを備え、これらエンジンおよび電動機のいずれか一方または双方を走行駆動力源として利用しながら走行する。
この種のハイブリッド車両に採用されるパワートレーンの一例として、下記の特許文献1および特許文献2に開示されているように、エンジン、第1および第2の電動機(モータジェネレータ)、動力分割機構を構成する遊星歯車機構を備えたものが知られている。このパワートレーンでは、前記動力分割機構が差動機構として機能し、その差動作用によって、エンジンからの動力の主部を駆動輪に機械的に伝達し、そのエンジンからの動力の残部を第1電動機から第2電動機への電気パスを用いて電気的に伝達することにより、電気的に変速比が変更される変速機(電気式無段変速機)としての機能が発揮されるようになっている。これにより、駆動輪に要求される駆動力を得ながらも、燃料消費率が最適化されたエンジンの運転状態を得ることが可能になる。
また、車両の発進時や低速走行時のようにエンジン効率が低くなる領域では、エンジンを停止させて前記第2電動機のみの動力で駆動輪を駆動するようにしている。
なお、第2電動機のみの動力で駆動輪を駆動する場合(EV走行)と、第2電動機およびエンジンの両方の動力で駆動輪を駆動する場合(HV走行)との切り換えは、一般的には、運転者の要求パワーやバッテリの蓄電量(蓄電残量)等に応じて行われる。つまり、運転者の要求パワーが所定値以上となった場合にはエンジンを始動し、要求パワーを満たすようにする。また、バッテリの蓄電量が所定値以下になった場合にもエンジンを始動し、バッテリの充電(第1電動機の発電による充電)を行うようにする。
ハイブリッド車両におけるバッテリの充電制御として、例えば下記の特許文献3には、運転条件に応じてエンジンの自動停止/再始動を行うアイドルストップ制御を行う車両に対し、アイドルストップを行う頻度が低い走行状態であると判断される場合に、発電機の発電電圧を、アイドルストップを行う頻度が高い走行状態よりも低下させ、これによってバッテリの充電量の確保とエンジン出力の低減を行うことが開示されている。
特開2008−126809号公報 特開2010−89543号公報 特開2005−291158号公報
しかしながら、特許文献3に開示されている技術では、アイドルストップを行う頻度のみに応じてバッテリの充電制御を行っているため、システム全体のエネルギ効率(電気エネルギの充電効率やエンジンによる駆動エネルギ効率など)を最適化するには未だ改良の余地があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両のエネルギ効率の向上を図ることができるハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。
−発明の概要−
前記の目的を達成するために講じられた本発明の概要は、内燃機関の駆動エネルギ効率と電気エネルギの充電効率との比較により、より効率の高い側を優先的に使用するように内燃機関の始動/停止を制御するようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、走行用の動力を出力可能な内燃機関と、この内燃機関の動力および駆動輪の回転力の少なくとも一方を利用して発電されて蓄電装置に蓄電された電力を使用することにより走行用の動力が出力可能な電動機とを備え、前記内燃機関および電動機のうち少なくとも一つを走行駆動力源として走行するハイブリッド車両の制御装置を前提とする。このハイブリッド車両の制御装置に対し、前記内燃機関の駆動エネルギ効率が電気エネルギの充電効率よりも高くなる状況にある場合には、前記内燃機関の駆動エネルギ効率が電気エネルギの充電効率よりも低くなる状況にある場合に比べて、内燃機関の駆動頻度を高める側に制御する構成としている。
この特定事項により、内燃機関の駆動エネルギ効率が電気エネルギの充電効率よりも高くなる状況にある場合には内燃機関の駆動頻度を高めることで、高い内燃機関の駆動エネルギ効率を有効利用し、逆に、内燃機関の駆動エネルギ効率が電気エネルギの充電効率よりも低くなる状況にある場合には内燃機関の駆動頻度を低くすることで、高い電気エネルギの充電効率を有効利用することができる。これにより、燃料消費率および電力消費率の改善を図ることが可能になる。
本発明では、ハイブリッド車両において、内燃機関の駆動エネルギ効率および電気エネルギの充電効率のうち、より効率の高い側を優先的に使用することで、燃料消費率および電力消費率の改善を図ることが可能になる。
実施形態に係るハイブリッド車両の概略構成を示す図である。 制御系の概略構成を示すブロック図である。 要求トルク設定マップの一例を示す図である。 エンジンの動作点を説明するための図である。 実施形態に係るエンジン始動閾値制御の手順を示すフローチャート図である。 エンジン始動閾値設定マップの一例を示す図である。 変形例に係るWout制限制御の手順を示すフローチャート図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)方式のハイブリッド車両に本発明を適用した場合について説明する。
図1は本実施形態に係るハイブリッド車両1の概略構成を示す図である。この図1に示すように、ハイブリッド車両1は、前輪(駆動輪)6a,6bに駆動力を与えるための駆動系として、エンジン2と、エンジン2の出力軸としてのクランクシャフト2aにダンパ2bを介して接続された3軸式の動力分割機構3と、この動力分割機構3に接続された発電可能な第1モータジェネレータMG1と、動力分割機構3に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸3eにリダクション機構7を介して接続された第2モータジェネレータMG2とを備えている。これらクランクシャフト2a、動力分割機構3、第1モータジェネレータMG1、第2モータジェネレータMG2、リダクション機構7およびリングギヤ軸3eによって動力伝達系が構成されている。
また、前記リングギヤ軸3eは、ギヤ機構4および前輪用のデファレンシャルギヤ5を介して前輪6a,6bに接続されている。
また、このハイブリッド車両1は、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット(以下、ハイブリッドECU(Electronic Control Unit)という)10を備えている。
−エンジンおよびエンジンECU−
エンジン2は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン2の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)11によって、燃料噴射制御、点火制御、吸入空気量調節制御などの運転制御が行われる。
エンジンECU11は、ハイブリッドECU10と通信を行っており、このハイブリッドECU10からの制御信号に基づいてエンジン2を運転制御するとともに、必要に応じてエンジン2の運転状態に関するデータをハイブリッドECU10に出力する。なお、エンジンECU11は、クランクポジションセンサ56や水温センサ57等が接続されている。クランクポジションセンサ56は、クランクシャフト2aが一定角度回転する毎に検出信号(パルス)を出力する。このクランクポジションセンサ56からの出力信号に基づいてエンジンECU11はエンジン回転速度Neを算出する。また、水温センサ57はエンジン2の冷却水温度に応じた検出信号を出力する。
−動力分割機構−
動力分割機構3は、図1に示すように、外歯歯車のサンギヤ3aと、このサンギヤ3aと同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ3bと、サンギヤ3aに噛み合うとともにリングギヤ3bに噛み合う複数のピニオンギヤ3cと、これら複数のピニオンギヤ3cを自転かつ公転自在に保持するプラネタリキャリア3dとを備え、サンギヤ3aとリングギヤ3bとプラネタリキャリア3dとを回転要素とし差動作用を行う遊星歯車機構として構成されている。この動力分割機構3では、プラネタリキャリア3dにエンジン2のクランクシャフト2aが連結されている。また、サンギヤ3aに第1モータジェネレータMG1のロータ(回転子)が連結されている。さらに、リングギヤ3bに前記リングギヤ軸3eを介して前記リダクション機構7が連結されている。
そして、このような構成の動力分割機構3において、プラネタリキャリア3dに入力されるエンジン2の出力トルクに対して、第1モータジェネレータMG1による反力トルクがサンギヤ3aに入力されると、出力要素であるリングギヤ3bには、エンジン2から入力されたトルクより大きいトルクが現れる。この場合、第1モータジェネレータMG1は発電機として機能する。第1モータジェネレータMG1が発電機として機能するときには、プラネタリキャリア3dから入力されるエンジン2の駆動力が、サンギヤ3a側とリングギヤ3b側とにそのギヤ比に応じて分配される。
一方、エンジン2の始動要求時にあっては、第1モータジェネレータMG1が電動機(スタータモータ)として機能し、この第1モータジェネレータMG1の駆動力がサンギヤ3aおよびプラネタリキャリア3dを介してクランクシャフト2aに与えられてエンジン2がクランキングされる。
また、動力分割機構3において、リングギヤ3bの回転速度(出力軸回転速度)が一定であるときに、第1モータジェネレータMG1の回転速度を上下に変化させることにより、エンジン2の回転速度を連続的に(無段階に)変化させることができる。つまり、動力分割機構3が変速部として機能する。
−リダクション機構−
前記リダクション機構7は、図1に示すように、外歯歯車のサンギヤ7aと、このサンギヤ7aと同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ7bと、サンギヤ7aに噛み合うとともにリングギヤ7bに噛み合う複数のピニオンギヤ7cと、これら複数のピニオンギヤ7cを自転自在に保持するプラネタリキャリア7dとを備えている。このリダクション機構7では、プラネタリキャリア7dがトランスミッションケースに固定されている。また、サンギヤ7aが第2モータジェネレータMG2のロータ(回転子)に連結されている。さらに、リングギヤ7bが前記リングギヤ軸3eに連結されている。
−パワースイッチ−
ハイブリッド車両1には、ハイブリッドシステムの起動と停止とを切り換えるためのパワースイッチ51(図2参照)が設けられている。このパワースイッチ51は、例えば、跳ね返り式のプッシュスイッチあって、押圧操作される毎に、スイッチOnとスイッチOffとが交互に切り替わるようになっている。
ここで、ハイブリッドシステムとは、エンジン2およびモータジェネレータMG1,MG2を走行用の駆動力源とし、そのエンジン2の運転制御、モータジェネレータMG1,MG2の駆動制御、エンジン2およびモータジェネレータMG1,MG2の協調制御などを含む各種制御を実行することによってハイブリッド車両1の走行を制御するシステムである。
パワースイッチ51は、ドライバを含む搭乗者により操作された場合に、その操作に応じた信号(IG−On指令信号またはIG−Off指令信号)をハイブリッドECU10に出力する。ハイブリッドECU10は、パワースイッチ51から出力された信号などに基づいてハイブリッドシステムを起動または停止する。
具体的には、ハイブリッドECU10は、ハイブリッド車両1の停車中に、パワースイッチ51が操作された場合には、後述するPポジションで前記ハイブリッドシステムを起動する。これにより車両が走行可能な状態となる。なお、停車中のハイブリッドシステムの起動時には、Pポジションでハイブリッドシステムが起動されることから、アクセルオン状態であっても、駆動力が出力されることはない。車両が走行可能な状態とは、ハイブリッドECU10の指令信号により車両走行を制御できる状態であって、ドライバがアクセルオンすれば、ハイブリッド車両1が発進・走行できる状態(Ready−On状態)のことである。なお、Ready−On状態には、エンジン2が停止状態で、第2モータジェネレータMG2でハイブリッド車両1の発進・走行が可能な状態(EV走行が可能な状態)も含まれる。
また、ハイブリッドECU10は、例えば、ハイブリッドシステムが起動中で、停車時にPポジションであるときに、パワースイッチ51が操作(例えば、短押し)された場合にはハイブリッドシステムを停止する。
−モータジェネレータおよびモータECU−
モータジェネレータMG1,MG2は、いずれも、発電機として駆動できるとともに電動機として駆動できる周知の同期発電電動機により構成されており、インバータ21,22および昇圧コンバータ23を介してバッテリ(蓄電装置)24との間で電力のやりとりを行う。各インバータ21,22、昇圧コンバータ23およびバッテリ24を互いに接続する電力ライン25は、各インバータ21,22が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータジェネレータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ24は、モータジェネレータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータジェネレータMG1,MG2により電力収支がバランスしている場合には、バッテリ24は充放電されない。
モータジェネレータMG1,MG2は、いずれも、モータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)13により駆動制御される。このモータECU13には、モータジェネレータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータジェネレータMG1,MG2のロータ(回転軸)の各回転位置を検出するMG1回転速度センサ(レゾルバ)26およびMG2回転速度センサ27からの信号や電流センサにより検出されるモータジェネレータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されている。また、モータECU13からは、インバータ21,22へのスイッチング制御信号が出力されている。例えば、モータジェネレータMG1,MG2のいずれかを発電機として駆動制御(例えば、第2モータジェネレータMG2を回生制御)したり、電動機として駆動制御(例えば、第2モータジェネレータMG2を力行制御)したりする。また、モータECU13は、ハイブリッドECU10と通信を行っており、このハイブリッドECU10からの制御信号にしたがって前述した如くモータジェネレータMG1,MG2を駆動制御するとともに、必要に応じてモータジェネレータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッドECU10に出力する。
−バッテリおよびバッテリECU−
バッテリ24は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)14によって管理されている。このバッテリECU14には、バッテリ24を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ24の端子間に設置された電圧センサ24aからの端子間電圧、バッテリ24の出力端子に接続された電力ライン25に取り付けられた電流センサ24bからの充放電電流、バッテリ24に取り付けられたバッテリ温度センサ24cからのバッテリ温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ24の状態に関するデータを通信によりハイブリッドECU10に出力する。
また、バッテリECU14は、バッテリ24を管理するために、電流センサ24bにて検出された充放電電流の積算値に基づいて電力の残容量SOC(State of Charge)を演算し、また、その演算した残容量SOCとバッテリ温度センサ24cにて検出されたバッテリ温度Tbとに基づいてバッテリ24を充放電してもよい最大許容電力である入力制限Win,出力制限Woutを演算する。なお、バッテリ24の入力制限Win,出力制限Woutは、バッテリ温度Tbに基づいて入力制限Win,出力制限Woutの基本値を設定し、バッテリ24の残容量SOCに基づいて入力制限用補正係数と出力制限用補正係数とを設定し、前記設定した入力制限Win,出力制限Woutの基本値に前記補正係数を乗じることにより設定することができる。
−ブレーキ装置及びブレーキECU15−
前輪6a,6bには、ブレーキアクチュエータ31からの油圧により作動する油圧ブレーキ32a,32bが取り付けられている。ブレーキアクチュエータ31からの油圧の調節は、ブレーキECU15による駆動制御により行われている。これらブレーキECU15、ブレーキアクチュエータ31、油圧ブレーキ32a,32bによってブレーキ装置が構成されている。
前記ブレーキECU15には、前後加速度センサ(Gセンサ)58および車輪速度センサ59等が接続されている。前後加速度センサ58は、車体前後方向の加速度を検出するものであり、車両1の加減速度や路面勾配などの検出が可能である。また、車輪速度センサ59は、各車輪6a,6bに設けられ、それぞれの車輪6a,6bの回転速度が検出可能である。また、ブレーキECU15からはブレーキアクチュエータ31へ駆動信号が出力される。なお、ブレーキECU15は、ハイブリッドECU10と通信を行っており、ハイブリッドECU10からの制御信号に基づいてブレーキアクチュエータ31を駆動制御すると共に必要に応じてブレーキアクチュエータ31の状態や前輪6a,6bの状態に関するデータをハイブリッドECU10に出力する。
−ハイブリッドECUおよび制御系−
前記ハイブリッドECU10は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)40、ROM(Read Only Memory)41、RAM(Random Access Memory)42およびバックアップRAM43などを備えている。ROM41は、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU40は、ROM41に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行する。RAM42は、CPU40での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリである。バックアップRAM43は、例えばIG−Off時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
以上のCPU40、ROM41、RAM42およびバックアップRAM43は、バス46を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース44および出力インターフェース45と接続されている。
入力インターフェース44には、後述するシフト操作装置60のシフトレバー61の操作位置等を検出するシフトポジションセンサ50、前記パワースイッチ51、アクセルペダルの踏み込み量に応じた信号を出力するアクセル開度センサ52、ブレーキペダルの踏み込み量に応じた信号を出力するブレーキペダルセンサ53、車体速度に応じた信号を出力する車速センサ54等が接続されている。
これにより、ハイブリッドECU10には、シフトポジションセンサ50からのシフトポジション信号、パワースイッチ51からのIG−On信号やIG−Off信号、アクセル開度センサ52からのアクセル開度信号、ブレーキペダルセンサ53からのブレーキペダルポジション信号、車速センサ54からの車速信号等が入力されるようになっている。
ここで前記シフト操作装置60について簡単に説明する。図2に示すように、シフト操作装置60は、運転席の近傍に配置され、変位操作可能なシフトレバー(シフトノブと呼ぶ場合もある)61と、押し込み操作可能なPスイッチ62とを備えている。シフトレバー61は、前進走行用のドライブレンジ(Dレンジ)、アクセルオフ時の制動力(エンジンブレーキ)が大きくなる前進走行用のブレーキレンジ(Bレンジ)、後進走行用のリバースレンジ(Rレンジ)、中立のニュートラルレンジ(Nレンジ)が設定されており、運転者が所望のレンジへシフトレバー61を変位させることが可能となっている。これらDレンジ、Bレンジ、Rレンジ、Nレンジの各位置はシフトポジションセンサ50によって検出される。シフトポジションセンサ50の出力信号はハイブリッドECU10に入力される。また、Pスイッチ62は、運転者の押し込み操作によって駐車ポジション(Pポジション)を設定するものであり、このPスイッチ62の押し込み信号もシフトポジションセンサ50によって検出される。そして、このPスイッチ62の押し込み操作に伴って、ハイブリッドECU10からの指令信号を図示しないパーキングECUが受けパーキングロック機構が作動して間接的に前輪6a,6bをロックする。
一方、入力インターフェース44および出力インターフェース45には、前記エンジンECU11、モータECU13、バッテリECU14、ブレーキECU15等が接続されており、ハイブリッドECU10は、これらエンジンECU11、モータECU13、バッテリECU14およびブレーキECU15との間で各種制御信号やデータの送受信を行っている。
前記ハイブリッドECU10は、前記した各種センサの出力信号に基づいて、エンジン2のスロットル開度制御(吸入空気量制御)、燃料噴射量制御、および、点火時期制御などを含むエンジン2の各種制御を実行する。また、ハイブリッドECU10は後述する「エンジン始動閾値制御」も実行する。
−ハイブリッドシステムにおける駆動力の流れ−
このように構成されたハイブリッド車両1は、ドライバによるアクセルペダルの踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて、駆動輪6a,6bに出力すべきトルク(要求トルク)を計算し、この要求トルクに対応する要求駆動力により走行するように、エンジン2とモータジェネレータMG1,MG2とが運転制御される。図3は、アクセル開度Accおよび車速Vに応じて要求トルクTrを求める要求トルク設定マップの一例を示している。この要求トルク設定マップは、前記ROM41に記憶されており、アクセル開度Accと車速Vとが与えられることで要求トルクTrを抽出するものとなっている。
前記エンジン2およびモータジェネレータMG1,MG2の運転制御として具体的には、燃料消費量の削減を図るために、要求トルクが比較的低い運転領域にあっては、第2モータジェネレータMG2を利用して前記要求トルクが得られるようにする。一方、要求トルクが比較的高い運転領域にあっては、第2モータジェネレータMG2を利用すると共に、エンジン2を駆動し、これら駆動力源(走行駆動力源)からの駆動力により、前記要求トルクが得られるようにする。
より具体的には、車両の発進時や低速走行時等であってエンジン2の運転効率が低い場合には、第2モータジェネレータMG2のみにより走行(以下、「EV走行」ともいう)を行う。また、車室内に配置された走行モード選択スイッチによってドライバがEV走行モードを選択した場合にもEV走行を行う。
一方、通常走行(以下、HV走行ともいう)時には、例えば前記動力分割機構3によりエンジン2の駆動力を2経路に分け、その一方の駆動力で駆動輪6a,6bの直接駆動(直達トルクによる駆動)を行い、他方の駆動力で第1モータジェネレータMG1を駆動して発電を行う。このとき、第1モータジェネレータMG1の駆動により発生する電力で第2モータジェネレータMG2を駆動して駆動輪6a,6bの駆動補助を行う(電気パスによる駆動)。
このように、前記動力分割機構3が差動機構として機能し、その差動作用によりエンジン2からの動力の主部を駆動輪6a,6bに機械的に伝達し、そのエンジン2からの動力の残部を第1モータジェネレータMG1から第2モータジェネレータMG2への電気パスを用いて電気的に伝達することにより、電気的に変速比が変更される電気式無段変速機としての機能が発揮される。これにより、駆動輪6a,6b(リングギヤ軸3e)の回転速度およびトルクに依存することなく、エンジン回転速度およびエンジントルクを自由に操作することが可能となり、駆動輪6a,6bに要求される駆動力を得ながらも、燃料消費率が最適化されたエンジン2の運転状態(後述する最適燃費動作ライン上の運転状態)を得ることが可能となる。
具体的に、図4を用いて説明する。この図4は横軸をエンジン回転速度とし、縦軸をエンジントルクとしたエンジン2の動作点を表す図である。図中の実線は最適燃費動作ラインであって、前述した動力分割機構3を利用した電気的変速機能によって、エンジン2を、この最適燃費動作ライン上の運転状態に制御することが可能となっている。具体的には、アクセル開度等に応じて決定される要求パワーライン(図中に二点鎖線で示すライン)と、前記最適燃費動作ラインとの交点(図中の点A)をエンジン2の目標動作点(目標運転点)としてハイブリッドシステムが制御されることになる。
また、高速走行時には、さらにバッテリ24からの電力を第2モータジェネレータMG2に供給し、この第2モータジェネレータMG2の出力を増大させて駆動輪6a,6bに対して駆動力の追加(駆動力アシスト;力行)を行う。
さらに、減速時には、第2モータジェネレータMG2が発電機として機能して回生発電を行い、回収した電力をバッテリ24に蓄える。なお、バッテリ24の充電量(前記残容量;SOC)が低下し、充電が特に必要な場合には、エンジン2の出力を増加して第1モータジェネレータMG1による発電量を増やしてバッテリ24に対する充電量を増加する。また、低速走行時においても必要に応じてエンジン2の出力を増加する制御を行う場合もある。例えば、前述のようにバッテリ24の充電が必要な場合や、エアコンディショナ等の補機を駆動する場合や、エンジン2の冷却水の温度を所定温度まで上げる場合などである。
また、本実施形態のハイブリッド車両1においては、車両の運転状態やバッテリ24の状態によって、燃費を向上させるために、エンジン2を停止させる。そして、その後も、ハイブリッド車両1の運転状態やバッテリ24の状態を検知して、エンジン2を再始動させる。このように、ハイブリッド車両1においては、パワースイッチ51がON位置であってもエンジン2は間欠運転(エンジン停止と再始動とを繰り返す運転)される。
−エンジン始動閾値制御−
次に、本実施形態の特徴であるエンジン始動閾値制御について説明する。このエンジン始動閾値制御は、ハイブリッドシステムのエネルギ効率を考慮し、その最適化を図るためにエンジン2の始動タイミングを調整するものである。つまり、エンジン2の駆動力を利用した前記第1モータジェネレータMG1の発電や前記第2モータジェネレータMG2による回生発電による電気エネルギ充填効率(以下、「電気エネルギ充填効率」という)と、エンジン2の駆動力を利用して走行する場合の駆動エネルギ効率(以下、「エンジン駆動力効率」という;本発明でいう内燃機関の駆動エネルギ効率)との比較により、効率の高い運転状態が得られるようにエンジン2の始動タイミングを調整するものである。
前記電気エネルギ充填効率は、エンジン2の駆動力を利用してバッテリ24を充電する場合の単位燃料量あたりの充電電力量、および、回生発電が行われる場合の単位減速エネルギあたりの充電電力量に相関のある値として求められる(詳しくは後述する)。また、エンジン駆動力効率は、単位燃料量あたりの走行駆動力として求められる。
そして、エンジン駆動力効率よりも電気エネルギ充填効率の方が高い場合には、エンジン2の駆動が停止され、または、エンジン2が駆動される運転領域の範囲が制限される一方、電気エネルギ充填効率よりもエンジン駆動力効率の方が高い場合には、エンジン2が駆動され、または、エンジン2が駆動される運転領域の範囲が拡大されるように(エンジン2の駆動頻度を高めるように)、エンジン2の始動タイミングを調整するべくエンジン始動閾値を変更するようにしている。
次に、エンジン始動閾値制御の具体的な動作手順について図5のフローチャートに沿って説明する。このフローチャートは、例えば、パワースイッチ51がONされて車両1が走行を開始した後、所定走行距離毎、または、所定時間毎に実行される。
先ず、ステップST1において、各種エネルギ情報の取得を行う。具体的には、車両1が所定距離(例えば1km)だけ走行する毎における、
(a)バッテリ24の充電に使用された燃料エネルギ(以下、「第1燃料エネルギ(単位走行距離あたりにバッテリ24の充電に使用された燃料エネルギ量)」という;kJ)、
(b)エンジン2の駆動中においてバッテリ24に充電された電気エネルギ(以下、「第1電気エネルギ(単位走行距離あたりにバッテリ24に充電された電気エネルギ量)」という;kJ)、
(c)減速回生時における減速エネルギ(単位走行距離あたりの減速回生時における減速エネルギ量;kJ)、
(d)減速回生時においてバッテリ24に充電された電気エネルギ(以下、「第2電気エネルギ(単位走行距離あたりの減速回生時においてバッテリ24に充電された電気エネルギ量)」という;kJ)、
(e)走行駆動力として使用された燃料エネルギ(以下、「第2燃料エネルギ(単位走行距離あたりにおいて走行駆動力を得るために使用された燃料エネルギ量)」という;kJ)、
(f)エンジン2による走行駆動力(単位走行距離あたりの走行駆動力;kJ)、
を取得する。
これらのエネルギ情報は、燃料噴射量、エンジン出力、バッテリ充電量、車速、モータジェネレータ出力、走行駆動力をそれぞれモニタリングしておき、現時点から遡って1km走行分における各値またはその平均値を、前記ROM41に記憶された所定の演算式またはマップに当て嵌めることにより求められる。
なお、前記燃料噴射量は、エンジン2の各気筒に備えられたインジェクタ(燃料噴射弁)に対する噴射量指令値から取得される。また、インジェクタ内部に流量センサを備えさせることで燃料流量を検出するようにしてもよい。前記エンジン出力は、エンジン回転速度、吸気圧、吸気温度等をセンシングし、これらをパラメータとして求められる。また、クランクシャフト2aにトルクセンサを備えさせ、このトルクセンサによって検出されたトルクとエンジン回転速度とをパラメータとしてエンジン出力を求めるようにしてもよい。また、バッテリ充電量は、前記バッテリECU14によって演算されるSOCの変化量によって算出される。車速は、前記車速センサ54からの車速信号に基づいて求められる。モータジェネレータ出力は、アクセル開度やバッテリ24のSOC等をパラメータとして求められる。また、モータジェネレータに対するトルク指令値と回転速度センサ26,27によって検出されるロータ回転速度とによってモータジェネレータ出力を求めるようにしてもよい。走行駆動力は、前記エンジン出力と、動力分割機構3、ギヤ機構4およびデファレンシャルギヤ5における減速比と、駆動輪6a,6bの半径とをパラメータとして算出される。
そして、前記第1燃料エネルギは、例えば燃料噴射量、バッテリ充電量およびモータジェネレータ出力等をパラメータとして算出される。前記第1電気エネルギは、バッテリ充電量およびモータジェネレータ出力等をパラメータとして算出される。前記減速回生時における減速エネルギは、車速およびモータジェネレータ出力等をパラメータとして算出される。前記第2電気エネルギは、バッテリ充電量、車速およびモータジェネレータ出力等をパラメータとして算出される。前記第2燃料エネルギは、燃料噴射量、エンジン出力、車速および走行駆動力等をパラメータとして算出される。
これらエネルギ情報の算出手法は上述したものには限定されない。
これらエネルギ情報の取得を行った後、ステップST2に移り、電気エネルギ充填効率(Ee)およびエンジン駆動力効率(Ef)それぞれの算出を行う。この場合、電気エネルギ充填効率(Ee)の算出は下記の式(1)により、エンジン駆動力効率(Ef)の算出は下記の式(2)によりそれぞれ行われる。
Ee=(第1電気エネルギ+第2電気エネルギ)/
(第1燃料エネルギ+減速回生時における減速エネルギ) …(1)
Ef=エンジンによる走行駆動力/第2燃料エネルギ …(2)
そして、ステップST3では、前記算出したエンジン駆動力効率(Ef)が電気エネルギ充填効率(Ee)よりも高い(効率が良い)か否かを判定する。エンジン駆動力効率(Ef)が電気エネルギ充填効率(Ee)よりも低い(効率が悪い)またはエンジン駆動力効率(Ef)と電気エネルギ充填効率(Ee)とが等しい場合にはステップST3でNO判定され、そのままリターンされる。つまり、エンジン始動閾値の変更を行うことなくリターンされる。
一方、エンジン駆動力効率(Ef)が電気エネルギ充填効率(Ee)よりも高い(効率が良い)場合にはステップST3でYES判定され、ステップST4に移る。このステップST4では、エンジン始動閾値を低下させる側に変更する。つまり、要求パワーが比較的低い領域からエンジン2を始動させるように変更する。このような動作が繰り返して実行される。
以下、このエンジン始動閾値を低下させる側に変更する場合の具体的な動作について説明する。
図6は、エンジン始動/停止の切り換えを行うためのマップの一例を示している。この図6に示すように、アクセル開度等によって設定される要求パワー(エンジン回転数とエンジントルクとの積として表される)として、基準エンジン始動閾値(基準エンジン始動パワーライン)と低下補正後のエンジン始動閾値(低下補正後のエンジン始動パワーライン)とがそれぞれ設定されており、低下補正後のエンジン始動閾値の方が基準エンジン始動閾値よりも低パワー側に設定されている。例えば基準エンジン始動閾値は30kWであり、低下補正後のエンジン始動閾値は20kWである。これら値はこれに限定されるものではなく、適宜設定される。
このため、エンジン駆動力効率(Ef)が電気エネルギ充填効率(Ee)よりも低い(効率が悪い)またはエンジン駆動力効率(Ef)と電気エネルギ充填効率(Ee)とが等しい場合であって前記ステップST3でNO判定された場合には、アクセル開度等によって設定される要求パワーが、基準エンジン始動閾値よりも低い場合には、第2モータジェネレータMG2の動力のみを用いた走行(エンジン停止)が行われる一方、アクセル開度等によって設定される要求パワーが、この基準エンジン始動閾値よりも高い場合には、エンジン2および第2モータジェネレータMG2の両方の動力を用いた走行が行われることになる。つまり、現在、エンジン2が駆動している場合には、要求パワーが、基準エンジン始動閾値よりも低くなると、エンジン2が停止され、第2モータジェネレータMG2の動力のみを用いた走行が行われることになる。つまり、エンジン2を早期に停止することで高い電気エネルギ充填効率を有効に使用した運転状態にする。
一方、エンジン駆動力効率(Ef)が電気エネルギ充填効率(Ee)よりも高い(効率が良い)場合であって前記ステップST3でYES判定された場合には、アクセル開度等によって設定される要求パワーが、低下補正後のエンジン始動閾値よりも低い場合には、第2モータジェネレータMG2の動力のみを用いた走行(エンジン停止)が行われる一方、アクセル開度等によって設定される要求パワーが、この低下補正後のエンジン始動閾値よりも高い場合には、エンジン2および第2モータジェネレータMG2の両方の動力を用いた走行が行われることになる。つまり、現在、エンジン2が駆動している場合には、要求パワーが、低下補正後のエンジン始動閾値に低下するまでエンジン2の駆動が継続されることになる。つまり、エンジン2を継続的に駆動させることで高いエンジン駆動力効率を有効に使用した運転状態にする。
なお、何れの場合においても、要求パワーがエンジン始動閾値よりも低い場合であっても、バッテリ24の蓄電量SOCが所定値まで低下した場合には、バッテリ24の充電(第1モータジェネレータMG1の回生運転による充電)のためにエンジン2を始動させることになる。
このようにして、エンジン駆動力効率(Ef)が電気エネルギ充填効率(Ee)よりも低い(効率が悪い)またはエンジン駆動力効率(Ef)と電気エネルギ充填効率(Ee)とが等しい場合には、エンジン2を停止させる運転領域を拡大し、効率の高い側(電気エネルギ充填効率)を有効に使用する一方、エンジン駆動力効率(Ef)が電気エネルギ充填効率(Ee)よりも高い(効率が良い)場合には、エンジン2を駆動させる運転領域を拡大し、効率の高い側(エンジン駆動力効率)を有効に使用するようにしている。
以上説明したように、本実施形態では、エンジン駆動力効率(Ef)と電気エネルギ充填効率(Ee)との比較により、効率の高い側を優先的に利用できるようにエンジン2の始動/停止を切り換えている。このため、ハイブリッドシステムのエネルギ効率を最適化することができ、燃料消費率および電力消費率をともに改善することが可能になる。
また、本実施形態では、エンジン駆動力効率(Ef)が電気エネルギ充填効率(Ee)よりも高い(効率が良い)場合に、エンジン2を駆動させる運転領域を拡大する(エンジン始動閾値を、基準エンジン始動閾値から低下補正後のエンジン始動閾値に変更する)場合について説明したが、このエンジン2を駆動させる運転領域を拡大させた後、エンジン駆動力効率(Ef)が電気エネルギ充填効率(Ee)よりも低い(効率が悪い)またはエンジン駆動力効率(Ef)と電気エネルギ充填効率(Ee)とが等しい状態となった際には、再び、エンジン2を駆動させる運転領域を縮小させる(エンジン始動閾値を、低下補正後のエンジン始動閾値から基準エンジン始動閾値に変更する)。
−Wout制限制御−
次に、変形例としてのWout制限制御について説明する。このWout制限制御は、ハイブリッドシステムのエネルギ効率を考慮し、その最適化を図るためにバッテリ24の出力制限Woutを調整するものである。つまり、電気エネルギ充填効率とエンジン駆動力効率との比較により、効率の高い運転状況となるようにバッテリ24の出力制限Woutを調整するものである。即ち、エンジン駆動力効率よりも電気エネルギ充填効率の方が高い場合には、バッテリ24の出力制限Woutを縮小する(バッテリ24から出力可能な電力量を多くする)ことでエンジン2の駆動領域を縮小し、逆に、電気エネルギ充填効率よりもエンジン駆動力効率の方が高い場合には、バッテリ24の出力制限Woutを拡大する(バッテリ24から出力可能な電力量を少なくする)ことでエンジン2の駆動領域を拡大するようにしている。
次に、Wout制限制御の具体的な動作手順について図7のフローチャートに沿って説明する。このフローチャートも、例えば、パワースイッチ51がONされて車両1が走行を開始した後、所定走行距離毎、または、所定時間毎に実行される。また、この図7のフローチャートにおいて、前記実施形態において図5で示したフローチャートにおける各ステップと同一の動作については同ステップ番号を付し、その説明を省略する。
ステップST3の判定動作において、エンジン駆動力効率(Ef)が電気エネルギ充填効率(Ee)よりも高い(効率が良い)場合にはステップST3でYES判定され、ステップST4’に移る。このステップST4’では、バッテリ24のWout制限を拡大する側に補正する。
このようにしてバッテリ24のWout制限を拡大する側に補正することにより、要求駆動力を得るためにはエンジン2の駆動力が必要となることになり、エンジン2の駆動頻度が高まることになる。このため、効率の高い側であるエンジン駆動力効率(Ef)を優先的に利用することができ、この場合にも、ハイブリッドシステムのエネルギ効率を最適化することができ、燃料消費率および電力消費率をともに改善することが可能になる。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態および変形例では、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)方式のハイブリッド車両の制御に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、FR(フロントエンジン・リアドライブ)方式のハイブリッド車両や、4輪駆動方式のハイブリッド車両の制御にも適用できる。
また、前記実施形態および変形例では、第1モータジェネレータMG1および第2モータジェネレータMG2の2つの発電電動機が搭載されたハイブリッド車両1の制御に本発明を適用した例を示したが、1つの発電電動機が搭載されたハイブリッド車両(発電電動機とエンジンとの間にクラッチ等の断接機構を有するもの)や3つ以上の発電電動機が搭載されたハイブリッド車両の制御にも本発明は適用可能である。
また、前記実施形態および変形例では、電気エネルギ充填効率とエンジン駆動力効率とを比較することにより、エンジン始動閾値の変更やバッテリ24の出力制限Woutを調整するものとしていた。本発明はこれに限らず、取得された前記各種エネルギ情報に基づいて、エンジン始動閾値の変更やバッテリ24の出力制限Woutを調整するものとしてもよい。例えば、取得された前記各種エネルギ情報をパラメータとして、電気エネルギ充填効率およびエンジン駆動力効率の何れが高いかを求めるマップを前記ROMに記憶させておくことで、比較動作を経ることなしにエンジン始動閾値の変更やバッテリ24の出力制限Woutを調整するものである。
本発明は、内燃機関と電動機とが搭載されたハイブリッド車両において、エネルギ効率の最適化を図るための制御に適用可能である。
1 ハイブリッド車両
2 エンジン(内燃機関)
6a,6b 駆動輪
24 バッテリ(蓄電装置)
MG2 第2モータジェネレータ(電動機)

Claims (1)

  1. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、この内燃機関の動力および駆動輪の回転力の少なくとも一方を利用して発電されて蓄電装置に蓄電された電力を使用することにより走行用の動力が出力可能な電動機とを備え、前記内燃機関および電動機のうち少なくとも一つを走行駆動力源として走行するハイブリッド車両の制御装置において、
    前記内燃機関の駆動エネルギ効率が電気エネルギの充電効率よりも高くなる状況にある場合には、前記内燃機関の駆動エネルギ効率が電気エネルギの充電効率よりも低くなる状況にある場合に比べて、内燃機関の駆動頻度を高める側に制御する構成とされていることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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