JP2008189122A - 内燃機関の始動制御装置及び方法 - Google Patents

内燃機関の始動制御装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ハイブリッド車両等において、確実に内燃機関を始動させる。
【解決手段】内燃機関の始動制御装置は、吸気弁(11)及び排気弁(12)を有する内燃機関(10)、電動モータ(41)、並びに蓄電池(42)を備える車両において内燃機関の始動を制御する。内燃機関の始動制御装置は、蓄電池の余力を検出する余力検出手段(302)と、検出された余力が所定の余力閾値より小さいか否かを判定する余力判定手段(304)と、検出された余力が余力閾値より小さいと判定された場合に、吸気弁及び排気弁の両方を開放し、検出された余力が余力閾値より大きいと判定された場合に、吸気弁及び排気弁のうち一方を開放する弁制御手段(301)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば内燃機関及び電動モータ・ジェネレータを備えるハイブリッド車両において、内燃機関の始動を制御する始動制御装置及び方法に関する。
この種の制御装置には、例えば、内燃機関の始動開始時に吸気弁と排気弁の少なくとも一方を中立位置から全開位置に変位させ、所定のクランキング回転速度に達するまでの間、全開位置に保持させるものがある(特許文献1参照)。この技術によれば、エンジンをクランクキングさせるのに必要な力が減るため、エンジンの始動性が向上するとされている。
特開2000−97059号公報
しかしながら、上述の背景技術によれば、吸気弁及び排気弁の両方を全開位置へ変位させるか、又は吸気弁及び排気弁のうち一方を全開位置へ変位させるかの条件は開示されておらず、例えば低温或いは極低温時等、内燃機関の温度等によっては、内燃機関を始動させることができない可能性があるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば、上記問題点に鑑みてなされたものであり、確実に内燃機関を始動させることができる内燃機関の始動制御装置及び方法を提供することを課題とする。
本発明の第1の内燃機関の始動制御装置は、上記課題を解決するために、吸気弁及び排気弁を有する内燃機関、電動モータ、並びに該電動モータに電力を供給する蓄電池を備える車両において前記内燃機関の始動を制御する始動制御装置であって、前記蓄電池の余力を検出する余力検出手段と、前記検出された余力が所定の余力閾値より小さいか否かを判定する余力判定手段と、前記検出された余力が前記余力閾値より小さいと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁の両方を開放し、前記検出された余力が前記余力閾値より大きいと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁のうち一方を開放する弁制御手段とを備える。
本発明の第1の内燃機関の始動制御装置によれば、例えばエンジンである内燃機関、及び電動モータを備えるハイブリッド自動車等の車両において、該車両の停止状態で内燃機関を始動させる際に、或いは、車両が電動モータのみで走行している状態で内燃機関を始動させる際に、内燃機関の始動を制御する。具体的には、内燃機関をクランキングする際における電動モータの消費電力が低減するように、以下に詳述するように、吸気弁及び排気弁を開閉する。
余力検出手段は、例えば鉛蓄電池等の蓄電池の余力を検出する。ここで「余力」とは、蓄電池が現時点で出力可能である、電気的な力の程度を示す。典型的には、出力可能な電力若しくは起電力又は仕事である。或いは、出力可能な電力量又は仕事量である。蓄電池に残留している又は蓄電若しくは充電されている、電力量又は充電量と言い換えてもよい。但し、このような電力或いは仕事等の単位に限らず、蓄電池が出力可能である、定格電流を得るために必要な電圧、或いは定格電圧を得るために必要な電流、出力可能な電荷量或いは電気量、出力可能な単位時間当たりの電荷量或いは電気量などであってもよい。更に、このような余力の検出は、蓄電池の出力に先立って行われてもよいが、蓄電池の出力の最中に或いは途中に、行われてもよい。即ち、余力は、出力可能な電力等のみならず、実際に出力している最中の電力等の値であってもよい。
尚、本発明に係る「検出」とは、典型的には、余力を示す何らかの物理量やパラメータを、直接的に“検出”、“測定”、“計測”等することを意味する。更に、余力を示す何らかの物理量やパラメータを、間接的に“算出”、“演算”、“推定”等することを含んでいてもよい。
余力判定手段は、検出された余力が、余力閾値より小さいか否かを判定する。弁制御手段は、検出された余力が余力閾値より小さいと判定された場合、吸気弁及び排気弁の両方を開放し、検出された余力が余力閾値より大きいと判定された場合、吸気弁及び排気弁のうち一方、典型的には吸気弁を開放する。尚、検出された余力が、余力閾値と「等しい」の場合には、どちらかの場合に含めて扱えばよい。
ここに本発明に係る「余力閾値」とは、吸気弁及び排気弁の両方を開放するか否かを判定する値であり、ここでの判定に先立って、予め固定値として、又は何らかのパラメータに応じた可変値として設定される値である。
この余力閾値は、車両の停止状態で内燃機関を始動させる際であれば、例えば、特別な吸気弁及び排気弁の制御をしない場合に、内燃機関を始動させるために必要な電力として設定される。或いは、車両が電動モータのみで走行している状態で内燃機関を始動させる際であれば、例えば、車両を駆動させるために必要な電力と内燃機関を始動させるために必要な電力との和として設定される。
いずれの場合にも、経験的若しくは実験的に又はシミュレーションによって、特別な吸気弁及び排気弁の制御をしない場合における、内燃機関を始動させるために必要な電力を求めて或いは車両を駆動させるために必要な電力と内燃機関を始動させるために必要な電力との和を求め、該求めた値に適当なマージンを加える形で、かかる閾値を設定すればよい。
従って、本発明では、検出された余力が余力閾値より小さい場合に、内燃機関の始動を最優先として、消費電力を極力低減するために吸気弁及び排気弁の両方を開放している。尚、「開放」とは、吸気弁又は排気弁が全閉でないことをいい、広義には、その開放の程度はいくらであってもよい。勿論全開の場合を含んでも良く、狭義には、全開の場合を意味してもよい。例えば、吸気弁及び排気弁が電磁駆動弁である場合には、弁を全開にする。或いは、ローラーロッカーアームにより吸気弁及び排気弁を駆動している場合には、支点部を高くする、又は支点部を作用点側へシフトさせることによって、弁が開く側へオフセットさせる。
本願発明者の研究によれば、一般に、アトキンソンサイクルを用いた内燃機関の場合、高回転、例えば毎分約1000回転まで内燃機関をクランキングしなければならず、所定回転数に達するまでの圧縮仕事が大きく、電動モータにおける消費電力が多くなる。一方、消費電力を低減するために排気弁を開放した状態で、内燃機関のクランキングを行うと排気ガスの排出量が増加することが判明している。
しかるに本発明では、検出された余力が余力閾値より小さいか否かによって、吸気弁及び排気弁の両方を開放するか否か、言い換えれば排気弁を開放するか否かを判定している。これにより、検出された余力が余力閾値より小さい場合は、消費電力を極力低減して確実に内燃機関を始動させることができ、検出された余力が余力閾値より大きい場合は、内燃機関を始動させることができると共に、不要な排気ガスの排出を低減することができる。
本発明の第1の内燃機関の始動制御装置の一態様では、前記余力検出手段は、前記蓄電池の充電量を検出する充電量検出手段と、前記蓄電池の温度を検出する電池温度検出手段とを含み、前記検出された充電量及び前記検出された温度に基づいて前記余力を検出する。
この態様によれば、比較的容易にして蓄電池の余力を、温度までも加味した上で、検出することができる。例えば、温度が低ければ、余力は小さくなり、温度が高ければ、余力は大きくなるが、温度に基づくことで、低温環境であれ高温環境であれ、より正確に余力を求めることが可能となる。ここで「充電量」とは、絶対値であってもよいし、蓄電池の蓄電容量に対する百分率、割合、又は比等の相対値であってもよい。いわば広義の充電量を意味してよい。尚、前記余力閾値は、蓄電池の充電量、温度に応じて可変に設定されていてもよい。
本発明の第1の内燃機関の始動装置の他の態様では、前記内燃機関のフリクションを検出するフリクション検出手段を更に備え、前記余力閾値は、前記検出されたフリクションに応じて可変に設定される。
この態様によれば、フリクション検出手段は、内燃機関のフリクションを検出する。具体的には例えば、内燃機関のクランクシャフトにトルクセンサを設けることにより直接的にフリクションを検出する。或いは、電動モータにおけるトルク反力、又は潤滑油の劣化の程度から、間接的に検出又は推定する。内燃機関を始動させるまでに必要な電力は、内燃機関のフリクションの大きさによって変化する。このため、余力閾値をフリクションに応じて、例えば一次関数的に、可変に設定することによって、より適切に吸気弁及び排気弁の両方を開放するか否かを判定することができる。これにより、より確実に内燃機関を始動させることが可能となる。
尚、余力閾値は可変設定でなく、単純に内燃機関のフリクションを考慮した固定値に設定されていてもよい。この場合は、例えば、検出されたフリクションが所定フリクション値より大きいか否かによって、余力閾値を切換えるようにしてもよい。
この態様では、前記フリクション検出手段は、前記フリクション検出手段は、前記内燃機関の潤滑油の劣化の程度を示す指標値を検出する潤滑油劣化検出手段を含み、前記検出された指標値に基づいて前記内燃機関のフリクションを検出してもよい。
このように構成すれば、実際に内燃機関をクランキングすることなく、フリクションを検出或いは推定することができ、実用上非常に有利である。ここで「潤滑油の劣化」とは、典型的には、例えばエンジンオイルである潤滑油の水による希釈、或いは、アルコール燃料を使用している場合には、アルコール及び水による希釈を意味する。更に、温度変化による潤滑油の粘性の変化を含んでいてもよい。例えば、劣化が進んでいれば、フリクションは大きくなり、劣化が進んでいなければ、フリクションは小さくなるが、劣化の程度を示す指標値に基づくことで、劣化の程度の如何に拘わらず、より正確にフリクションを検出することが可能となる。
また「指標値」とは、典型的には、潤滑油の希釈の程度を定量的に示す値であり、希釈度や混入量であるが、より一般的には、潤滑油の希釈に係る何らかの物理量やパラメータという意味である。このような指標値は、例えば、エンジンオイル性状センサにより直接検出してもよいし、内燃機関の温度や燃料噴射量等に基づいて推定してもよい。
本発明の第2の内燃機関の始動制御装置は、上記課題を解決するために、吸気弁及び排気弁を有する内燃機関、並びに電動モータを備える車両において前記内燃機関の始動を制御する始動制御装置であって、前記内燃機関の温度を検出する機関温度検出手段と、前記検出された温度が所定の第1温度閾値より低いか否かを判定する温度判定手段と、前記検出された温度が前記第1温度閾値より低いと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁の両方を開放し、前記検出された温度が前記第1温度閾値より高いと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁のうち少なくとも一方を開放する弁制御手段とを備える。
本発明の第2の内燃機関の始動制御装置によれば、機関温度検出手段は、内燃機関の温度を検出する。ここで「内燃機関の温度」は、例えば内燃機関の燃焼壁の温度であってもよいし、内燃機関を冷却する冷却媒体の温度であってもよい。温度判定手段は、検出された温度が第1温度閾値より低いか否かを判定する。弁制御手段は、検出された温度が第1温度閾値より低いと判定された場合に、吸気弁及び排気弁の両方を開放し、検出された温度が第1温度閾値より高いと判定された場合に、吸気弁及び排気弁のうち少なくとも一方、典型的には吸気弁を開放する。
ここに本発明に係る「第1温度閾値」とは、吸気弁及び排気弁の両方を開放するか否かを判定する値であり、ここでの判定に先立って、予め固定値として、又は何らかのパラメータに応じた可変値として設定される値である。この第1温度閾値は、例えば摂氏−10度であり、吸気弁及び排気弁の一方、典型的には吸気弁を開放して内燃機関を始動させる際に必要な電力が、例えば、外気温が摂氏20度の環境下において特別な吸気弁及び排気弁の制御をしない場合に、内燃機関を始動させるために必要な電力の値に達する温度として設定される。
このような第1温度閾値は、実験的に又はシミュレーションによって、吸気弁及び排気弁の一方、典型的には吸気弁を開放して内燃機関を始動させる際に必要な電力が、例えば、外気温が摂氏20度の環境下において特別な吸気弁及び排気弁の制御をしない場合に、内燃機関を始動させるために必要な電力の値に達する温度を求めることによって、或いは、該求めた温度を適当に加減することによって、かかる閾値を設定すればよい。
尚、排気弁を開放すると(即ち、吸気弁及び排気弁の両方を開放する場合)排気ガスの排出量が増加するため、自動車排出ガス規制に関する法令等も考慮して、第1温度閾値を設定することが望ましい。
本願発明者の研究によれば、一般に内燃機関の温度が低い場合、例えばエンジンオイルの粘性が大きくなり、フリクションが増加する。即ち、内燃機関を始動させるために必要な電力が増加する。加えて、この場合は、蓄電池の温度も低いと考えられ、蓄電池が出力可能な電力又は起電力、即ち蓄電池の余力が減少することが判明している。
しかるに本発明では、検出された温度が第1温度閾値より低いか否かによって、吸気弁及び排気弁の両方を開放するか否かを判定している。これにより、検出された温度が第1温度閾値より低い場合は、消費電力を低減して確実に内燃機関を始動させることができ、検出された温度が第1温度閾値より高い場合は、内燃機関を始動させることができると共に、不要な排気ガスの排出を低減することができる。
本発明の第2の内燃機関の始動制御装置の一態様では、前記電動モータに電力を供給する蓄電池と、前記蓄電池の余力を検出する余力検出手段とを更に備え、前記弁制御手段は、前記検出された温度が前記第1温度閾値より高く、前記検出された余力が所定の余力閾値より小さいことを条件に、前記吸気弁及び前記排気弁の両方を開放する。
この態様によれば、内燃機関の温度だけでなく、蓄電池の余力も考慮して、吸気弁及び排気弁の両方を開放しているので、より確実に内燃機関を始動させることが可能となる。
本発明の第2の内燃機関の始動制御装置の他の態様では、前記内燃機関のフリクションを検出するフリクション検出手段を更に備え、前記弁制御手段は、前記検出された温度が前記第1温度閾値より高く、前記検出されたフリクションが所定のフリクション閾値より大きいことを条件に、前記吸気弁及び前記排気弁の両方を開放する。
この態様によれば、内燃機関の温度だけでなく、内燃機関のフリクションも考慮して、吸気弁及び排気弁の両方を開放しているので、より確実に内燃機関を始動させることが可能となる。
ここに本発明に係る「フリクション閾値」とは、検出された温度が第1温度閾値より高い場合に、吸気弁及び排気弁の両方を開放するか否かを判定する値であり、ここでの判定に先立って、予め固定値として、又は何らかのパラメータに応じた可変値として設定される値である。このフリクション閾値は、例えば実験又はシミュレーションによって、内燃機関のフリクションの変化に応じた、電動モータにおける消費電力を求め、許容可能な消費電力の上限値に達するフリクションを、閾値として設定すればよい。
本発明の第2の内燃機関の始動制御装置の他の態様では、前記弁制御手段は、前記検出された温度が前記第1温度閾値より高く設定された第2温度閾値より低いことを条件に、前記吸気弁及び前記排気弁のうち少なくとも一方を開放する。
この態様によれば、検出された内燃機関の温度が第2温度閾値より高い場合は、吸気弁及び排気弁の特別な制御を行わない、即ち、電動モータの消費電力の低減を図る必要はない。ここに本発明に係る「第2温度閾値」とは、吸気弁及び排気弁のうち少なくとも一方を開放するか否かを判定する値であり、ここでの判定に先立って、予め固定値として、又は何らかのパラメータに応じた可変値として設定される値である。この第2温度閾値は、例えば摂氏10度であり、例えば、特別な吸気弁及び排気弁の制御をすることにより期待される削減電力量と、特別な吸気弁及び排気弁の制御をするために必要な各種センサや制御装置を作動させるための消費電力量とが等しくなるような温度として設定される。
このような第2温度閾値は、シミュレーション又は実験により、温度変化に対する特別な吸気弁及び排気弁の制御をすることにより期待される削減電力量と、温度と特別な吸気弁及び排気弁の制御をするために必要な各種センサや制御装置を作動させるための消費電力量とを夫々求め、求めた削減電力量及び消費電力量が等しくなる温度を特定して、かかる閾値を設定すればよい。
尚、第2温度閾値は、蓄電池の余力や内燃機関のフリクションに応じて可変に設定されていてもよい。
本発明の第1又は第2の内燃機関の始動装置の他の態様では、前記内燃機関は、気筒を有し、前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段を更に備え、前記弁制御手段は、前記検出された回転数が所定の回転数閾値より大きいことを条件に、前記気筒における燃焼の各行程に応じて、前記吸気弁及び前記排気弁を開閉する。
この態様によれば、検出された内燃機関の回転数が回転数閾値より大きい場合に、弁制御手段は、気筒における燃焼の各行程に応じて吸気弁及び排気弁を開閉する。ここで、「気筒における燃焼の各行程に応じて吸気弁及び排気弁を開閉する」とは、具体的には例えば、吸気行程では、吸気弁を開放し排気弁を全閉する。圧縮行程及び爆発行程では、吸気弁及び排気弁共に全閉する。排気行程では、吸気弁を全閉し排気弁を開放する。所謂通常の弁制御を行うことを意味する。
尚、本発明に係る「回転数閾値」は、通常の弁制御を行うか否かを判定する値であり、ここでの判定に先立って、予め固定値として、又は何らかのパラメータに応じた可変値として設定される値である。「回転数閾値」は、通常の弁制御を行うことにより、燃焼に必要な気筒の圧力を得ることができる内燃機関の回転数として設定される。
この回転数閾値は、経験的若しくは実験的に又はシミュレーションによって、燃焼に必要な気筒の圧力を得ることができる内燃機関の回転数を求めることによって、或いは、該求めた回転数に適当なマージンを加えることによって、かかる閾値を設定すればよい。
これにより、内燃機関の回転数が回転数閾値に達した際に、確実に内燃機関を始動させることができる。
この態様では、前記弁制御手段は、前記検出された回転数が前記回転数閾値より大きいか否かを判定する回転数判定手段を含み、前記検出された回転数が前記回転数閾値より大きいと判定された場合に、前記各行程に応じて前記吸気弁及び前記排気弁を開閉し、前記検出された回転数がより小さいと判定された場合に、前記各行程に応じて前記吸気弁及び前記排気弁を開閉しなくてもよい。
このように構成すれば、回転数判定手段により、内燃機関の回転数が回転数閾値より大きいか否かを、比較的容易にして判定することができる。弁制御手段は、内燃機関の回転数が回転数閾値より大きいと判定された場合に、通常の弁制御を行い、速やかに内燃機関を始動することができ、電動モータの消費電力を低減することが可能となる。また、弁制御手段は、内燃機関の回転数が回転数閾値より小さいと判定された場合は、通常の弁制御を行わない。従って、内燃機関の回転数が回転数閾値に達する前から通常の弁制御を行うことによる電動モータの消費電力の増加を防止することができる。
本発明の第1の内燃機関の始動制御方法は、上記課題を解決するために、吸気弁及び排気弁を有する内燃機関、電動モータ、並びに該電動モータに電力を供給する蓄電池を備える車両において前記内燃機関の始動を制御する始動制御方法であって、前記蓄電池の余力を検出する余力工程と、前記検出された余力が余力閾値より小さいか否かを判定する余力判定工程と、前記検出された余力が前記余力閾値より小さいと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁の両方を開放し、前記検出された余力が前記余力閾値より大きいと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁のうち一方を開放する弁制御工程とを備える。
本発明の第1の内燃機関の始動制御方法によれば、上述した本発明の第1の内燃機関の始動制御装置と同様に、検出された余力が余力閾値より小さい場合は、消費電力を低減して確実に内燃機関を始動させることができ、検出された余力が余力閾値より大きい場合は、内燃機関を始動させることができると共に、不要な排気ガスの排出を低減することができる。
尚、本発明の第1の内燃機関の始動制御方法においても、上述した本発明の第1の内燃機関の始動制御装置における各種態様と同様の各種態様を採ることが可能である。
本発明の第2の内燃機関の始動制御方法では、上記課題を解決するために、吸気弁及び排気弁を有する内燃機関、並びに電動モータを備える車両において前記内燃機関の始動を制御する始動制御方法であって、前記内燃機関の温度を検出する機関温度検出工程と、前記検出された温度が第1温度閾値より低いか否かを判定する温度判定工程と、前記検出された温度が第1温度閾値より低いと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁の両方を開放し、前記検出された温度が第1温度閾値より高いと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁のうち少なくとも一方を開放する弁制御工程とを備える。
本発明の第2の内燃機関の始動制御方法によれば、上述した本発明の第2の内燃機関の始動制御装置と同様に、検出された温度が第1温度閾値より低い場合は、消費電力を低減して確実に内燃機関を始動させることができ、検出された温度が第1温度閾値より高い場合は、内燃機関を始動させることができると共に、不要な排気ガスの排出を低減することができる。
尚、本発明の第2の内燃機関の始動制御方法においても、上述した本発明の第2の内燃機関の始動制御装置における各種態様と同様の各種態様を採ることが可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされよう。
以下、本発明の内燃機関の始動制御装置に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
本発明の内燃機関の始動制御装置に係る第1実施形態を、図1乃至3を参照して説明する。
先ず、図1を参照して本実施形態に係る内燃機関の始動制御装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る内燃機関の始動制御装置のブロック図である。
図1において、始動制御装置は、例えば、ハイブリッド自動車等である吸気弁11及び排気弁12を有する内燃機関10、電動モータ・ジェネレータ(MG)41、並びに該電動モータ・ジェネレータ41に電力を供給する蓄電池42を備える車両に搭載されている。該車両は更に、当該車両における各種電子制御を行うように構成されているECU(Electronic Control Unit)30を備えている。
ECU30は、弁制御部301、余力検出部302、フリクション検出部303、判定部304、メモリ305、及び入出力回路306を有している。メモリ305は、例えば、バックアップROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。ここに、本実施形態に係る「弁制御部301」、「余力検出部302」及び「フリクション検出部303」は、夫々、本発明に係る「弁制御手段」、「余力検出手段」及び「フリクション検出手段」の一例である。また、本実施形態に係る「判定部304」は、本発明に係る「余力判定手段」、「温度判定手段」及び「回転数判定手段」の一例である。本実施形態では、各種電子制御用のECU30の一部を、始動制御装置の一部として用いている。
始動制御装置は、蓄電池42の余力を検出する余力検出部302と、検出された余力が余力閾値より小さいか否かを判定する判定部304と、検出された余力が余力閾値より小さいと判定された場合に、吸気弁11及び排気弁12の両方を開放し、検出された余力が余力閾値より大きいと判定された場合に、吸気弁11及び排気弁12のうち一方を開放する弁制御部301を備える。
始動制御装置は、更に、内燃機関10のフリクションを検出するフリクション検出部303と、内燃機関10を冷却する冷却水18の温度を検出する、冷却水用温度センサ21と、内燃機関10の回転数を検出するクランク角センサ22とを備えている。ここに、本実施形態に係る「冷却水用温度センサ21」及び「クランク角センサ22」は、夫々、本発明に係る「機関温度検出手段」及び「回転数検出手段」の一例である。
余力検出部302は、蓄電池42の充電量を検出する充電量センサ24と、蓄電池42の温度を検出する、本発明に係る「電池温度検出手段」の一例としての蓄電池用温度センサ25とを有する。フリクション検出部303は、潤滑油17の劣化の程度を示す、本発明の「指標値」の一例としての希釈度を検出する、本発明に係る「潤滑油劣化検出手段」の一例としての潤滑油モニタ23を有する。
車両の停止状態において、或いは、車両が電動モータ・ジェネレータ41のみで走行している状態において、例えばECU30から内燃機関10の始動指令信号が発信された際、蓄電池42の充電量及び温度が、夫々充電量センサ24及び蓄電池用温度センサ25により検出される。検出された蓄電池42の充電量及び温度に基づいて、余力検出部302は、蓄電池42の余力を検出する。判定部304は、検出された出力電力が、メモリ305に格納されている、本発明に係る「余力閾値」の一例である所定電力Pより小さいか否かを判定する。
ここで、所定電力Pについて、図2を参照して説明を加える。図2は、所定電力Pと内燃機関10のフリクションとの関係を示すマップの一例である。このようなマップは、例えば、シミュレーション又は実験により、内燃機関10のフリクションの変化による内燃機関10を始動させるために必要な電力の変化を求め、該求められた電力を所定電力Pとして、或いは求められた電力に所定値又は固定値を加えて所定電力Pとして、内燃機関10のフリクションと所定電力Pとの関係を定めることによって構成すればよい。
フリクション検出部303は、潤滑油モニタ23により検出された潤滑油17の希釈度に基づいて、内燃機関10のフリクションを検出する。判定部304は、検出されたフリクションに応じた所定電力Pを、メモリ305に格納されている図2に示すようなマップから読出す。
再び図1に戻り、判定部304により、検出された蓄電池42の余力が所定電力Pより小さいと判定された場合、弁制御部301は、吸気弁用電磁駆動装置13及び排気弁用電磁駆動装置14を夫々駆動して、吸気弁11及び排気弁12の両方を開放する。ECU30は、電動モータ・ジェネレータ41により内燃機関10のクランキングを開始する。(以下、超低フリクションモードとも言う。)
一方、判定部304により、検出された蓄電池42の余力が所定電力Pより大きいと判定された場合、弁制御部301は、吸気弁用電磁駆動装置13を駆動して、吸気弁11を開放する。ECU30は、電動モータ・ジェネレータ41により内燃機関10のクランキングを開始する。(以下、低フリクションモードとも言う。)
内燃機関10のクランキングが開始された後、判定部304は、クランク角センサ22により検出された内燃機関10の回転数が、メモリ305に格納されている、本発明に係る「回転数閾値」の一例としての所定回転数Rより大きいか否かを判定する。
判定部304により、検出された内燃機関10の回転数が所定回転数Rより大きいと判定された場合、弁制御部301は、吸気弁用電磁駆動装置13及び排気弁用電磁駆動装置14を、夫々駆動して、吸気弁11及び排気弁12を、気筒15における燃焼の各行程に応じて開閉させる、即ち通常の弁制御を行う。ECU30は、内燃機関10の回転数が所定回転数Rに達した際以後、最初の爆発行程において、点火プラグ16により燃料を燃焼させ、内燃機関10を始動させる。
尚、内燃機関10が複数の気筒を有している場合は、ECU30は、内燃機関10の回転数が所定回転数Rに達した際以後、吸気行程になった気筒から順に点火プラグ16により燃料を燃焼させるようにしてもよい。これにより、速やかに内燃機関10を始動することが可能となる。
次に、以上のように構成された始動制御装置が搭載されている車両において、ECU30が実行する始動制御処理を図3のフローチャートを用いて説明する。この始動制御処理は、主に車両が走行中に又は走行が開始される時に、例えば定期的に又は不定期的にコンマ数秒〜数秒毎に周期的に実行される。
図3において、先ず、判定部304は、内燃機関10の始動指令があるか否かを判定する(ステップS101)。始動指令がない場合は(ステップS101:No)、処理を終了する。始動指令がある場合は(ステップS101:Yes)、余力検出部302により蓄電池42の余力が検出され、該余力の検出と相前後して、フリクション検出部303により内燃機関10のフリクションが検出される(ステップS102)。
次に、判定部304は、検出された余力が、所定電力Pより小さいか否かを判定する(ステップS103)。検出された余力が所定電力Pより小さい場合は(ステップS103:Yes)、超低フリクションモードで内燃機関10のクランキングを行う(ステップS104)。検出された余力が所定電力Pより大きい場合は(ステップS103:No)、低フリクションモードで内燃機関10のクランキングを行う(ステップS105)。
次に、クランク角センサ22により、内燃機関10の回転数が検出される(ステップS106)。続いて、判定部304は、検出された回転数が所定回転数Rより大きいか否かを判定する(ステップS107)。検出された回転数が所定回転数Rより小さい場合は(ステップS107:No)、一旦処理を終了し、次の周期にてステップS1からの処理が繰り返し実行される。
検出された回転数が所定回転数Rより大きい場合は(ステップS107:Yes)、吸気弁11及び排気弁12を、気筒における燃焼の各行程に応じて開閉し、点火プラグ16により燃料を燃焼させて、内燃機関10を始動させる。即ち、吸気弁11及び排気弁12の制御が、通常制御モード出行われる(ステップS108)。
以上の結果、本実施形態に係る内燃機関10の始動制御装置によれば、検出された余力が所定電力Pより小さい場合は、消費電力を低減して確実に内燃機関10を始動させることができ、検出された余力が所定電力Pより大きい場合は、内燃機関10を始動させることができ、且つ不要な排気ガスの排出を低減することができる。
<第2実施形態>
本発明の内燃機関の始動制御装置に係る第2実施形態を、図4を参照して説明する。第2実施形態では、ECU30における始動制御処理が異なる以外は、第1実施形態の構成と同様である。よって、第2実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略する。
本実施形態では、車両の停止状態において、或いは、車両が電動モータ・ジェネレータ41のみで走行している状態において、例えばECU30から内燃機関10の始動指令信号が発信された際、冷却水用温度センサ21により、冷却水18の温度が検出される。判定部304は、検出された冷却水18の温度が、メモリ305に格納されている、例えば摂氏−10度である、本発明に係る「第1温度閾値」の一例としての第1所定温度T1より低いか否かを判定する。
検出された冷却水18の温度が第1所定温度T1より低い場合は、超低フリクションモードにより内燃機関10のクランキングを行う。一方、検出された冷却水18の温度が第1所定温度T1より高い場合は、充電量センサ24により蓄電池42の、本発明に係る「余力」の一例としての充電量が検出され、フリクション検出部303により内燃機関10のフリクションが検出される。
判定部304は、検出された充電量が、メモリ305に格納されている、本発明に係る「余力閾値」の一例としての所定充電量Cより大きいか否か、及び検出されたフリクションが、メモリ305に格納されている、本発明に係る「所定のフリクション閾値」の一例としての所定フリクションFより小さいか否かを判定する。
ここで、本実施形態に係る所定充電量Cは、例えば蓄電池42の蓄電容量の40%である。尚、所定充電量Cは、蓄電容量に対する百分率に限らず、割合又は比であってもよく、絶対値であってもよい。所定充電量Cは、検出された充電量と同一の物理量又はパラメータであることが望ましい。
検出された充電量が所定充電量Cより小さいと判定された場合、又は検出されたフリクションが所定フリクションFより大きいと判定された場合、超低フリクションモードにより内燃機関10のクランキングを行う。一方、検出された充電量が所定充電量Cより大きいと判定され、且つ検出されたフリクションが所定フリクションFより小さいと判定された場合、低フリクションモードにより内燃機関10のクランキングを行う。
次に、本実施形態において、ECU30が実行する始動制御処理を図4のフローチャートを用いて説明する。本実施形態では、図3に示した第1実施形態における始動制御処理のステップS102乃至ステップS105における処理が異なっている以外は、第1実施形態と同様である。よって、第2実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略する。
図4において、内燃機関10の始動指令がある場合、冷却水用温度センサ21により冷却水18の温度が検出される(ステップS201)。次に、判定部304は、検出された冷却水18の温度が第1所定温度T1より低いか否かを判定する(ステップS202)。検出された冷却水18の温度が第1所定温度T1より低い場合(ステップS202:Yes)、超低フリクションモードにより内燃機関10のクランキングを行い(ステップS208)、続いて、ステップS106の処理が行われる。
検出された冷却水18の温度が第1所定温度T1より高い場合(ステップS202No)、充電量センサ24により蓄電池42の充電量が検出される(ステップS203)。充電量の検出と相前後して、フリクション検出部303により内燃機関10のフリクションが検出される(ステップS204)。
続いて、判定部304は、検出された充電量が所定充電量Cより大きいか否かを判定する(ステップS205)。検出された充電量が所定充電量Cより小さい場合(ステップS205:No)、超低フリクションモードにより内燃機関10のクランキングを行い(ステップS208)、続いて、ステップS106の処理が行われる。
検出された充電量が所定充電量Cより大きい場合(ステップS205:Yes)、続いて、判定部304は、検出されたフリクションが所定フリクションFより小さいか否かを判定する(ステップS206)。検出されたフリクションが所定フリクションFより大きい場合(ステップS206:No)、超低フリクションモードにより内燃機関10のクランキングを行い(ステップS208)、続いて、ステップS106の処理が行われる。
検出されたフリクションが所定フリクションFより小さい場合(ステップS206:Yes)、低フリクションモードにより内燃機関10のクランキングを行い(ステップS207)、続いて、ステップS106の処理が行われる。尚、ステップS205及びステップS206の処理は、ステップS206の処理を先に行ってもよいし、ステップS205及びステップS206の処理を同時に行ってもよい。
以上の結果、本実施形態に係る内燃機関10の始動制御装置によれば、検出された冷却水18の温度が第1所定温度T1より低い場合は、消費電力を低減して確実に内燃機関10を始動させることができ、検出された冷却水18の温度が第1所定温度T1より高い場合は、内燃機関10を始動させることができ、且つ不要な排気ガスの排出を低減することができる。
また、検出された冷却水18の温度が第1所定温度T1より高い場合であっても、蓄電池42の充電量が所定充電量Cより低い場合、又は内燃機関10のフリクションが所定フリクションFより大きい場合には、吸気弁11及び排気弁12の両方を開放して内燃機関10のクランキングを行うので、確実に内燃機関を始動させることができる。
<第3実施形態>
本発明の内燃機関の始動制御装置に係る第3実施形態を、図5を参照して説明する。第3実施形態では、ECU30における始動制御処理が異なる以外は、第2実施形態の構成と同様である。よって、第3実施形態について、第2実施形態と重複する説明を省略する。
本実施形態では、判定部304は、冷却水用温度センサ21により検出された冷却水18の温度が、メモリ305に格納されている、例えば摂氏10度である、本発明に係る「第2温度閾値」の一例である第2所定温度T2より高いか否かを判定する。
検出された冷却水18の温度が第2所定温度T2より高いと判定された場合は、吸気弁11及び排気弁12の特別な制御は行わず、即ち、通常の弁制御を行ったまま内燃機関10のクランキングを行い、内燃機関10の回転数が所定回転数Rに達した際に、点火プラグ16により燃料を燃焼させて、内燃機関10を始動させる。一方、検出された冷却水18の温度が第2所定温度T2より低いと判定された場合は、第2実施形態と同様の始動制御処理を行う。
次に、本実施形態において、ECU30が実行する始動制御処理を図5のフローチャートを用いて説明する。本実施形態では、図4に示した第2実施形態における始動制御処理のステップS201及びステップS202間における処理が異なっている以外は、第2実施形態と同様である。よって、第3実施形態について、第2実施形態と重複する説明を省略する。
図5において、判定部304は、冷却水用温度センサ21により検出された冷却水18の温度が第2所定温度T2より低いか否かを判定する(ステップS301)。検出された冷却水18の温度が第2所定温度T2より低い場合(ステップS301:Yes)、続いて、ステップS202の処理が行われる。
検出された冷却水18の温度が第2所定温度T2より高い場合(ステップS301:No)通常の弁制御を行ったまま内燃機関10のクランキングを行い、内燃機関10の回転数が所定回転数Rに達した際に、点火プラグ16により燃料を燃焼させて、内燃機関10を始動させ(ステップS302)、処理を終了する。
尚、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の始動制御装置及び方法もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
第1実施形態に係る内燃機関の始動制御装置のブロック図である。 第1実施形態に係る所定電力と内燃機関のフリクションとの関係を示すマップの一例である。 第1実施形態に係るECUにおける処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るECUにおける処理を示すフローチャートである。 第3実施形態に係るECUにおける処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10…内燃機関、11…吸気弁、12…排気弁、13…吸気弁用電磁駆動装置、14…排気弁用電磁駆動装置、15…気筒、16…点火プラグ、17…潤滑油、18…冷却水、21…冷却水用温度センサ、22…クランク角センサ、23…潤滑油モニタ、24…充電量センサ、25…蓄電池用温度センサ、30…ECU、41…電動モータ・ジェネレータ、42…蓄電池

Claims (12)

  1. 吸気弁及び排気弁を有する内燃機関、電動モータ、並びに該電動モータに電力を供給する蓄電池を備える車両において前記内燃機関の始動を制御する始動制御装置であって、
    前記蓄電池の余力を検出する余力検出手段と、
    前記検出された余力が所定の余力閾値より小さいか否かを判定する余力判定手段と、
    前記検出された余力が前記余力閾値より小さいと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁の両方を開放し、前記検出された余力が前記余力閾値より大きいと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁のうち一方を開放する弁制御手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
  2. 前記余力検出手段は、
    前記蓄電池の充電量を検出する充電量検出手段と、
    前記蓄電池の温度を検出する電池温度検出手段と
    を含み、
    前記検出された充電量及び前記検出された温度に基づいて前記余力を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の始動制御装置。
  3. 前記内燃機関のフリクションを検出するフリクション検出手段を更に備え、
    前記余力閾値は、前記検出されたフリクションに応じて可変に設定される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の始動制御装置。
  4. 前記フリクション検出手段は、
    前記内燃機関の潤滑油の劣化の程度を示す指標値を検出する潤滑油劣化検出手段を含み、
    前記検出された指標値に基づいて前記内燃機関のフリクションを検出する
    ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の始動制御装置。
  5. 吸気弁及び排気弁を有する内燃機関、並びに電動モータを備える車両において前記内燃機関の始動を制御する始動制御装置であって、
    前記内燃機関の温度を検出する機関温度検出手段と、
    前記検出された温度が所定の第1温度閾値より低いか否かを判定する温度判定手段と、
    前記検出された温度が前記第1温度閾値より低いと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁の両方を開放し、前記検出された温度が前記第1温度閾値より高いと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁のうち少なくとも一方を開放する弁制御手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
  6. 前記電動モータに電力を供給する蓄電池と、
    前記蓄電池の余力を検出する余力検出手段と
    を更に備え、
    前記弁制御手段は、前記検出された温度が前記第1温度閾値より高く、前記検出された余力が所定の余力閾値より小さいことを条件に、前記吸気弁及び前記排気弁の両方を開放する
    ことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の始動制御装置。
  7. 前記内燃機関のフリクションを検出するフリクション検出手段を更に備え、
    前記弁制御手段は、前記検出された温度が前記第1温度閾値より高く、前記検出されたフリクションが所定のフリクション閾値より大きいことを条件に、前記吸気弁及び前記排気弁の両方を開放する
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の内燃機関の始動制御装置。
  8. 前記弁制御手段は、前記検出された温度が前記第1温度閾値より高く設定された第2温度閾値より低いことを条件に、前記吸気弁及び前記排気弁のうち少なくとも一方を開放することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の内燃機関の始動制御装置。
  9. 前記内燃機関は、気筒を有し、
    前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段を更に備え、
    前記弁制御手段は、前記検出された回転数が所定の回転数閾値より大きいことを条件に、前記気筒における燃焼の各行程に応じて、前記吸気弁及び前記排気弁を開閉する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の内燃機関の始動制御装置。
  10. 前記弁制御手段は、
    前記検出された回転数が前記回転数閾値より大きいか否かを判定する回転数判定手段を含み、
    前記検出された回転数が前記回転数閾値より大きいと判定された場合に、前記各行程に応じて前記吸気弁及び前記排気弁を開閉し、前記検出された回転数がより小さいと判定された場合に、前記各行程に応じて前記吸気弁及び前記排気弁を開閉しない
    ことを特徴とする請求項9に記載の内燃機関の始動制御装置。
  11. 吸気弁及び排気弁を有する内燃機関、電動モータ、並びに該電動モータに電力を供給する蓄電池を備える車両において前記内燃機関の始動を制御する始動制御方法であって、
    前記蓄電池の余力を検出する余力工程と、
    前記検出された余力が余力閾値より小さいか否かを判定する余力判定工程と、
    前記検出された余力が前記余力閾値より小さいと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁の両方を開放し、前記検出された余力が前記余力閾値より大きいと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁のうち一方を開放する弁制御工程と
    を備えることを特徴とする内燃機関の始動制御方法。
  12. 吸気弁及び排気弁を有する内燃機関、並びに電動モータを備える車両において前記内燃機関の始動を制御する始動制御方法であって、
    前記内燃機関の温度を検出する機関温度検出工程と、
    前記検出された温度が第1温度閾値より低いか否かを判定する温度判定工程と、
    前記検出された温度が第1温度閾値より低いと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁の両方を開放し、前記検出された温度が第1温度閾値より高いと判定された場合に、前記吸気弁及び前記排気弁のうち少なくとも一方を開放する弁制御工程と
    を備えることを特徴とする内燃機関の始動制御方法。
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