JP6172734B2 - 固体高分子形燃料電池カソード用の触媒およびそのような触媒の製造方法 - Google Patents

固体高分子形燃料電池カソード用の触媒およびそのような触媒の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体高分子形燃料電池カソード用の触媒およびそのような触媒の製造方法に関する。
燃料電池は、COを排出しない環境に優しい発電システムとして期待されている。中でも、固体高分子形燃料電池(PEFC)は、低温(例えば100℃以下)での作動が可能であり、自動車用の動力源として注目され、開発が進められている。
一般に、PEFCのカソード触媒としては、白金等の貴金属粒子をカーボン粒子に担持させることにより構成された触媒が使用されている。
また、最近では、カソード触媒として、コア−シェル構造と呼ばれる構造を有する触媒が提案されている(例えば特許文献1、2)。これは、貴金属コア部と、該コア部の外周に形成された、コア部とは別の材料層のシェル部とからなる構造を有する触媒であり、このような構造を利用することにより、触媒の活性を維持したまま、製造コストを抑制することができると言われている。
さらに、電気化学的手法を用いて、カーボン担持金属の上に白金のモノレイヤを形成する工程を有する触媒の製造方法が提案されている(例えば非特許文献1)。
特開2005−135900号公報 特開2005−100713号公報
R. R. Adzic, J. Zhang, K. Sasaki, M. B. Vukmirovic, M. Shao,J.X.Wang, A. U. Nilekar, M. Mavrikakis, J. A. Valerio, F. Uribe, "Platinum Monolayer Fuel Cell Electrocatalysts", Top Catal, 46, pp.249-262 (2007)
前述のように、従来から、カソード触媒として、各種構造のものが提案されている。
しかしながら、従来のカソード触媒は、いずれも、PEFC環境における活性および/または耐久性の点で、未だ十分であるとは言い難い。このため、高い活性および良好な耐久性を有するカソード触媒に対しては、現在もなお大きな要望がある。
本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、本発明では、従来に比べて高い活性を有し、良好な耐久性を有する固体高分子形燃料電池カソード用の触媒、およびそのような触媒の製造方法を提供することを目的とする。
本発明では、固体高分子形燃料電池カソード用の触媒の製造方法であって、
(a)遷移金属のイオンを含む溶液を調製するステップであって、前記遷移金属は、スズ(Sn)、インジウム(In)、タンタル(Ta)、セリウム(Ce)、タングステン(W)、およびモリブデン(Mo)からなる群から選定された少なくとも一つであるステップと、
(b)前記溶液中に、貴金属粒子が担持されたカーボン粒子を添加して、スラリー液を調製するステップであって、前記貴金属は、白金(Pt)または白金合金であるステップと、
(c)前記スラリー液中で電解を行い、前記貴金属粒子上に前記遷移金属を電析させ、
触媒粒子を形成するステップであって、前記電解は、前記遷移金属が前記貴金属粒子上には電析するものの、前記カーボン粒子上には実質的に電析されないような電位で実施されるステップと、
(d)前記触媒粒子を回収するステップと、
を有することを特徴とする製造方法が提供される。
ここで、本発明による製造方法では、前記(c)のステップにより得られる前記触媒粒子において、前記貴金属と前記遷移金属の存在比(モル比)は、3:1から10:1の範囲であっても良い。
また、本発明による製造方法は、前記(d)のステップの後、さらに、
(e)回収された前記触媒粒子中の前記遷移金属を酸化させるステップ
を有しても良い。
また、本発明による製造方法は、前記(d)または(e)のステップの後、さらに、
(f)酸化物に変化しなかった前記遷移金属の少なくとも一部を溶解させるステップ
を有しても良い。
また、本発明による製造方法において、前記遷移金属のイオンを含む溶液は、水溶液、有機溶媒、または溶融塩であっても良い。
また、本発明による製造方法において、前記遷移金属のイオンは、スズイオンであり、前記遷移金属のイオンを含む溶液は、過塩素酸水溶液または硫酸水溶液であっても良い。
また、本発明による製造方法において、前記白金合金は、白金−コバルト(Co)合金、白金−金(Au)合金、白金−パラジウム(Pd)合金、白金−ニッケル(Ni)合金、および白金−鉄(Fe)合金からなる群から選定されても良い。
また、本発明による製造方法において、前記(c)のステップにおける電解は、室温(20℃〜25℃)以上、100℃未満の温度で実施されても良い。
また、本発明による製造方法において、前記(c)のステップにおける電解において、作用電極として、メッシュ状電極が使用されても良い。
さらに、本発明では、固体高分子形燃料電池カソード用の触媒であって、
当該触媒は、貴金属粒子が担持されたカーボン粒子を有し、
前記貴金属粒子には、遷移金属の酸化物が配置され、
前記貴金属は、白金(Pt)または白金合金であり、
前記遷移金属は、スズ(Sn)、インジウム(In)、タンタル(Ta)、セリウム(Ce)、タングステン(W)、およびモリブデン(Mo)からなる群から選定された少なくとも一つであることを特徴とする触媒が提供される。
ここで、本発明による触媒において、前記白金合金は、白金−コバルト(Co)合金、白金−金(Au)合金、白金−パラジウム(Pd)合金、白金−ニッケル(Ni)合金、および白金−鉄(Fe)合金からなる群から選定されても良い。
また、本発明による触媒において、前記遷移金属の酸化物は、酸化スズ(SnOおよび/またはSnO)であり、
前記貴金属と前記酸化物の存在比(モル比)は、3:1から10:1の範囲であっても良い。
また、本発明による触媒において、前記貴金属粒子には、さらに、前記遷移金属が配置されても良い。
本発明では、従来に比べて高い活性を有し、良好な耐久性を有する固体高分子形燃料電池カソード用の触媒、およびそのような触媒の製造方法を提供することができる。
本発明による第1の触媒において得られた、STEM−EDSライン分析結果の一例を示した図である。 本発明による第1の触媒(サンプル1)中の白金原子のコントラストラインプロファイルの一例を示した図である。 本発明による第1の触媒(サンプル2)中の白金原子のコントラストラインプロファイルの一例を示した図である。 本発明の一実施例による触媒の製造方法のフロー図である。 室温での2価のスズイオンを含む過塩素酸水溶液中における、白金電極およびグラッシーカーボン電極でのカソード電流密度−電位曲線の一例を示した図である。 例1〜例3に係る作用電極における酸素還元反応曲線の一例を示した図である。 例1〜例3に係る作用電極における電位サイクル数と質量活性の関係の一例を示した図である。 例1〜例3に係る作用電極における電位サイクル数と電気化学的有効表面積の関係の一例を示した図である。 例5〜例7に係る作用電極における酸素還元反応曲線の一例を示した図である。 例5〜例7に係る作用電極における電位サイクル数と質量活性の関係の一例を示した図である。 例5〜例7に係る作用電極における電位サイクル数と電気化学的有効表面積の関係の一例を示した図である。
以下、図面を参照して、本発明について説明する。
本発明では、固体高分子形燃料電池カソード用の触媒であって、
当該触媒は、貴金属粒子が担持されたカーボン粒子を有し、
前記貴金属粒子には、遷移金属の酸化物が配置され、
前記貴金属は、白金(Pt)または白金合金であり、
前記遷移金属は、スズ(Sn)、インジウム(In)、タンタル(Ta)、セリウム(Ce)、タングステン(W)、およびモリブデン(Mo)からなる群から選定された少なくとも一つであることを特徴とする触媒が提供される。
このような構成の触媒は、後に詳しく示すように、高い活性と良好な耐久性を兼ね備えており、PEFCカソード用の触媒として使用した場合、長期にわたって、安定した触媒活性を維持することができる。
(本発明の一実施例による触媒について)
以下、貴金属粒子が白金粒子であり、遷移金属がスズである場合を例に、本発明の一実施例による触媒(以下、「第1の触媒」と称する)の特徴について、より詳しく説明する。ただし、本願において、貴金属粒子が白金合金粒子であって、ならびに/または遷移金属がインジウム(In)、タンタル(Ta)、セリウム(Ce)、タングステン(W)、および/もしくはモリブデン(Mo)を含む触媒についても、以下に示す特徴と同様の特徴が得られることは、当業者には明らかであろう。
本発明による第1の触媒は、担持材料としてのカーボン粒子と、該カーボン粒子上に担持された白金粒子と、該白金粒子上に配置された酸化スズとを有する。
酸化スズは、白金粒子上に選択的に配置され、カーボン粒子上には実質的に配置されていない。
図1には、第1の触媒において得られた、STEM−EDSライン分析結果の一例を示す。図1において、細い実線は、図中の水平な直線Lに沿った白金のプロフィルを示し、太い実線は、直線Lに沿ったスズのプロファイルを示している。なお、煩雑化を避けるため、図1にはカーボンのプロファイルは示されていないが、カーボンは、白金の存在しない位置および白金と同じ位置に存在している。
この図1に示すように、スズの存在位置は、白金の存在位置と対応していることがわかる。逆に言えば、スズは、白金の存在しないカーボンのみの位置には実質的に存在していない。この結果から、第1の触媒において、スズは、白金上に選択的に配置されていることがわかる。
ここで、カーボン粒子側に遷移金属の酸化物が配置されると、カーボンの導電性が低下し、触媒が被毒されるおそれがある。しかしながら、本発明による第1の触媒では、酸化スズは、白金粒子上に選択的に配置される。このため、第1の触媒では、このような触媒被毒の問題を、有意に回避または低減することができる。
また、酸化スズは、白金粒子の凝集による粗大化を抑制するように機能する。このため、本発明による第1の触媒では、長期にわたって白金の反応表面積を維持することができ、これにより触媒の耐久性が向上する。
ところで、図1の分析結果のみからは、スズが金属状態で存在しているか、酸化物状態で存在しているかを判断することは難しい。しかしながら、他の分析の結果、本発明による第1の触媒には、酸化スズが含まれていることが確認されている。
本発明による第1の触媒では、製造直後、保管中、およびPEFCカソード触媒としての使用中など、各時間において、スズの存在形態が変化するからである。
例えば、後述するように、本発明による第1の触媒を製造する際には、例えば、電気化学的手法を用いて、カーボンに担持された白金粒子の上に、金属スズを選択的に電析させる工程が実施される。この工程で得られた触媒粒子中の金属スズの一部または全部は、その後のハンドリング中に、あるいは大気中に保持しているだけでも、酸化して酸化スズに変化する。
このように、本発明による第1の触媒では、スズの存在形態は、時間とともに変化する。
従って、第1の触媒において、白金粒子側には、酸化スズに加えて、金属状態のスズが存在していても良い。
なお、第1の触媒中に金属スズが存在する場合、この金属スズは、白金粒子と合金化した状態で存在するものと予想される。
図2および図3には、STEM−EDS装置(HD−2700:株式会社日立ハイテクノロジーズ製)によって得られた第1の触媒中の白金粒子に対するコントラストラインプロファイルの一例を示す。図において、横軸は、距離であり、縦軸はコントラストである。この測定では、同一結晶方向(111)における白金原子の面間距離が把握できる。
図2は、以降に示すような電気化学的手法を用いて製造した直後の第1の触媒から採取したサンプル(サンプル1)における測定結果であり、図3は、第1の触媒に対してクリーニング処理を実施した後のサンプル(サンプル2)における測定結果である。
なお、クリーニング処理として、エージング処理を実施した。本発明では、エージング処理として、燃料電池実用化推進協議会によって定められた、触媒をクリーニングする方法に従った。このエージングでは、供試材料(触媒)を含む作用電極を過塩素酸溶液中に浸漬させた状態で、所定の電位間での電位走査(走査速度:例えば50mV/秒)が50サイクル繰り返される。これにより、供試材料の表面がクリーニングされる。
本サンプル2では、サンプル2を含む作用電極を0.1M過塩素酸溶液中に浸漬させ、作用電極に対して0.05V〜1.2V(銀/塩化銀参照電極基準。以下同じ)間で、電位走査(走査速度:50mV/秒)を50サイクル繰り返した。第1の触媒が金属スズを含有する場合、このようなクリーニング処理を実施すると、金属スズの大部分は、溶解除去されると予想される。ただし、金属白金については溶解しないことが確認されている。
図2から、サンプル1では、白金原子の同一結晶方向における6つの面間の距離は、約1.136nmであり、すなわち、白金原子の面間距離は、約0.23nmであることがわかる。この値は、PtSn合金の同一結晶方向(111)における面間距離に相当する。
一方、図3から、サンプル3では、白金原子の6つの面間の距離は、約1.095nmとなっており、すなわち、白金原子の面間距離は、約0.22nmに減少していることがわかる。この値は、Pt原子の同一結晶方向(111)における面間距離に相当する。
以下の表1には、各サンプルの異なる3箇所の位置において、同様の測定を実施した結果をまとめて示す。
Figure 0006172734
この表1から、3回のいずれの測定においても、サンプル1では、白金原子の(111)面間距離は約0.23nmであり、サンプル2では、(111)面間距離は約0.22nmとなっている。
このことから、サンプル1では、金属スズは、白金粒子と合金化した状態で存在していることが確認された。また、サンプル2では、クリーニング処理により、合金中のスズが溶解除去され、白金粒子のみが残留したものと予想される。なお、クリーニング処理では、酸化スズは除去されないため、酸化スズは、白金粒子上にそのまま付着しているものと予想される。
なお、上記評価では、サンプル2において、金属スズを確実に溶解除去することを目的として、クリーニング処理を実施した。しかしながら、第1の触媒中に金属スズが含まれる場合、この金属スズは、水洗処理などのハンドリング中、あるいはPEFC環境中でも容易に溶解し、第1の触媒中から溶出する。
そして、このような金属スズの溶出が生じた場合、元来合金を形成していた白金粒子の表面がミクロ的に粗くなり、白金粒子の比表面積が増大する。これにより、第1の触媒の活性反応面積も増大し、第1の触媒の活性が高まるという効果が得られる。
以上、貴金属粒子が白金粒子であり、遷移金属がスズである、本発明の第1の触媒を例に、本発明の特徴について説明した。しかしながら、本願において、上記の特徴および効果は、貴金属粒子が白金合金粒子であって、ならびに/または遷移金属がインジウム(In)、タンタル(Ta)、セリウム(Ce)、タングステン(W)、および/もしくはモリブデン(Mo)である触媒についても、同様に成り立つことは、当業者には明らかであろう。
(本発明の一実施例による触媒の製造方法について)
次に、図4を参照して、本発明の一実施例による触媒の製造方法について説明する。
図4には、本発明の一実施例による触媒の製造方法のフロー図を示す。
図4に示すように、この触媒の製造方法は、
(a)遷移金属のイオンを含む溶液を調製するステップであって、前記遷移金属は、スズ(Sn)、インジウム(In)、タンタル(Ta)、セリウム(Ce)、タングステン(W)、およびモリブデン(Mo)からなる群から選定された少なくとも一つであるステップ(ステップS110)と、
(b)前記溶液中に、貴金属粒子が担持されたカーボン粒子を添加して、スラリー液を調製するステップであって、前記貴金属は、白金(Pt)または白金合金であるステップ(ステップS120)と、
(c)前記スラリー液中で電解を行い、前記貴金属粒子上に前記遷移金属を電析させ、
触媒粒子を形成するステップであって、前記電解は、前記遷移金属が前記貴金属粒子上には電析するものの、前記カーボン粒子上には実質的に電析されないような電位で実施されるステップ(ステップS130)と、
(d)前記触媒粒子を回収するステップ(ステップS140)と、
(e)回収された前記触媒粒子中の前記遷移金属を酸化させるステップ(ステップS150)と、
(f)酸化物に変化しなかった前記遷移金属の少なくとも一部を溶解させるステップ(ステップS160)と、
を有する。
ただし、ステップS150およびステップS160は、任意に実施されるステップであって、必ずしも実施する必要はない。
以下、各ステップについて説明する。
(ステップS110)
まず、遷移金属のイオンを含む溶液が準備される。
遷移金属は、例えば、スズ(Sn)、インジウム(In)、タンタル(Ta)、セリウム(Ce)、タングステン(W)、および/またはモリブデン(Mo)であっても良い。
溶液は、特に限られず、前述の遷移金属のイオンが安定に存在できる溶液であれば、いかなる溶液を使用しても良い。例えば、溶液は、水溶液または非水溶液である。非水溶液としては、例えば、有機溶媒および溶融塩等が挙げられる。
例えば、遷移金属がスズである場合、溶液として、過塩素酸溶液(例えば、濃度0.1M〜1M)または硫酸水溶液(例えば、濃度0.1M〜1M)などの酸性水溶液を使用することができる。水溶液のpHは、例えば、0.5〜2の範囲であっても良い。この場合、スズイオンは、例えば、塩化スズ(SnCl)を溶液中に溶解させることにより、導入しても良い。
なお、溶液中の遷移金属イオンの濃度は、特に限られない。ただし、遷移金属イオンの濃度は、後述するように、ステップS130における電解によって得られる触媒粒子の白金/遷移金属比に相当するように選定されることが好ましい。この場合、製造した触媒粒子を水洗処理する際に、加水分解によって、スラリー液中に残った遷移金属イオンがカーボン粒子上に析出してしまうという危険性を抑制することが可能になる。
(ステップS120)
次に、ステップS110で準備した溶液中に、貴金属粒子が担持されたカーボン粒子(以下、「原料粒子」という)が添加される。これにより、スラリー液が調製される。
原料粒子に含まれる貴金属の種類は、特に限られず、貴金属は、例えば、白金、白金−コバルト(Co)合金、白金−金(Au)合金、白金−パラジウム(Pd)合金、白金−ニッケル(Ni)合金、または白金−鉄(Fe)合金等であっても良い。
原料粒子の添加量は、特に限られないが、添加量は、例えば、0.01g/0.001リットル〜10kg/1リットルであっても良い。
カーボン粒子の粒子径(すなわち、実質的に原料粒子の粒子径)は、これに限られるものではないが、例えば、1nm〜数百μmの範囲である。一方、貴金属粒子の粒子径は、例えば、1nm〜10nmの範囲である。なお、本願において、粒子径は、平均粒子径を意味するものとする。
また、原料粒子において、C/Ptの割合は、特に限られない。C/Ptの割合は、例えば、0.43〜9(重量比)の範囲であっても良い。
溶液への原料粒子の添加は、溶液を撹拌した状態で実施されることが好ましい。これにより、原料粒子が均一に分散したスラリー液を得ることができる。溶液への原料粒子の添加は、例えば、室温(20℃〜25℃。以下同じ)で実施されても良い。
(ステップS130)
次に、前記ステップS120で調製されたスラリー液中で、電解が実施される。
通常の場合、電解は、スラリー液中に、作用電極および対極(および参照電極)を浸漬させ、作用電極と対極の間に電解電位Vdを印加することにより実施される。
電解の実施により、作用電極を介して、原料粒子上で遷移金属イオンの還元反応が生じる。より正確には、原料粒子と遷移金属イオンがともに、作用電極の近傍または作用電極の表面に到達した際に、遷移金属イオンが還元され、原料粒子に遷移金属が電析される。遷移金属が電析された原料粒子(すなわち触媒粒子)は、その後、泳動により、作用電極から遠ざかる。このような挙動を繰り返すことにより、スラリー液中の原料粒子に、連続的に遷移金属を電析させることが可能となる。
電解は、スラリー液を撹拌した状態で実施することが好ましい。これにより、作用電極またはその近傍に、継続的に原料粒子および遷移金属イオンを供給することができる。
作用電極には、例えば、メッシュ状導電体(例えばメッシュ状グラッシーカーボン)が使用される。これにより、電解の際の反応面積を高めることができる。また、メッシュ状電極を使用した場合、遷移金属の電析が完了した原料粒子を速やかに作用電極から泳動させ、遷移金属が電析されていない原料粒子を速やかに作用電極に供給することが可能になる。従って、電解時間を短縮することが可能になる。また、遷移金属の電析が完了した原料粒子が作用電極に付着堆積して、後の触媒の回収が難しくなると言う問題を回避することが可能になる。
ここで、本製造方法では、電解電位Vdは、原料粒子のうち、貴金属粒子には遷移金属が電析するものの、カーボン粒子には実質的に遷移金属が電析しないような電位から選定されることに留意する必要がある。
このような条件で電解を実施することにより、原料粒子の貴金属粒子の側に、遷移金属を選択的に配置することが可能になる。従って、最終的に製造される触媒において、カーボン粒子の側に遷移金属が配置され、触媒の導電性や活性が低下するという問題を有意に回避または抑制することができる。
図5には、室温での2価のスズイオンを含む過塩素酸水溶液中における、2種類の作用電極のカソード電流密度−電位曲線の一例を示す。図5において、太い曲線は、作用電極としてグラッシーカーボンを使用した際の結果であり、細い曲線は、作用電極として白金を使用した際の結果である。
この図5から、スズイオンの析出電位は、両材料間で異なることがわかる。すなわち、作用電極としてグラッシーカーボンを使用した場合、スズイオンの析出電位は、約−0.456V(銀/塩化銀参照電極基準)であるのに対して、作用電極として白金を使用した場合、スズイオンの析出電位は、約−0.437V(銀/塩化銀参照電極基準)に変化することがわかる。
従って、過塩素酸水溶液系のスラリーを使用して、触媒を製造する場合、電解電位Vdとして、−0.456Vよりも高く、−0.437V以下の電位が選定される。これにより、原料粒子の貴金属粒子の側に、遷移金属を選択的に電析させることができる。
その他の遷移金属を選定した場合も、同様の考え方で電位Vdを選定することにより、原料粒子の貴金属粒子の側に、遷移金属を選択的に電析させることが可能となる。
例えば、インジウムの場合、同様の溶液系では、電解電位Vdとして、−0.005V〜−0.395Vの範囲の値を選定することにより、原料粒子の貴金属粒子の側に、遷移金属を選択的に電析させることが可能となる。
なお、電解電位Vdは、必ずしも一定である必要はない。例えば、金属スズを電析させる場合、電解電位Vdとして、−0.45V以上の三角波電位波形を選定しても良い。
また、電解処理は、室温で実施しても良いが、水溶液系のスラリー液を使用する場合、室温以上、100℃未満の温度で実施しても良い。温度を上げることにより、電解速度を高めることが可能になる。
電解時間は、電解温度や電析させる遷移金属の量にもよるが、例えば2時間〜7日間の範囲である。
以上の処理により、スラリー液中に、原料粒子の貴金属粒子部分に遷移金属が配置された触媒粒子を生成することができる。
貴金属粒子と遷移金属の存在比は、貴金属粒子の種類、遷移金属の種類等によっても変化するが、例えば、3:1〜10:1の範囲である。
例えば、貴金属粒子が白金であって、遷移金属がスズの場合、貴金属粒子と遷移金属の存在比は、3:1〜6:1の範囲である。また、貴金属粒子が白金−コバルト合金であって、遷移金属がスズの場合、貴金属粒子と遷移金属の存在比は、4:1〜10:1の範囲であることが好ましい。
(ステップS140)
次に、スラリー液中から、ステップS130の電解によって生じた触媒粒子が回収される。
触媒粒子の回収方法は、特に限られない。例えば、従来から知られる沈殿ろ過方法により、触媒粒子を回収しても良い。
なお、ステップS110において、遷移金属として加水分解し易い元素を選定した場合、触媒粒子を回収する処理(例えば水洗処理など)の際に、加水分解反応が生じる可能性がある。この場合、例えば、触媒粒子の水洗処理によって、スラリー液中に残った遷移金属イオンが水と反応して、カーボン粒子上にも析出してしまう。
このような問題を回避するため、ステップS110において調製される溶液中の遷移金属イオンの濃度は、なるべく低く抑えることが好ましい。この場合、ステップS130における電解処理後に、スラリー液中には、あまり過剰な量の遷移金属イオンが存在しなくなる。従って、その後の水洗処理の際に、加水分解反応の発生を有意に抑制することが可能となる。
例えば、ステップS110において調製される溶液中の遷移金属イオンの濃度は、ステップS130における電解によって得られる触媒粒子の白金/遷移金属比に相当するように選定されることが好ましい。
以上の工程により、原料粒子の貴金属粒子部分に遷移金属が配置された触媒を製造することができる。
なお、前述のように、スラリー液中から回収された触媒中の遷移金属は、比較的容易に酸化され、酸化物に変化する。従って、通常の場合、製造された触媒は、遷移金属酸化物を含む形態で提供される。また、酸化物に変化していない遷移金属は、貴金属粒子と合金化され得る。
(ステップS150)
以上のステップS140までの工程により、本発明の一実施例による触媒(以下、「未処理触媒」という)を製造することができる。この未処理触媒は、そのままPEFCカソード用の触媒として使用することができる。
ただし、必要に応じて、得られた未処理触媒中の、酸化物に変化していない遷移金属を酸化させる処理(酸化処理)を実施しても良い。
この酸化処理を実施することにより、未処理触媒に比べて、遷移金属のより多くの部分が酸化され、貴金属粒子部分に多くの遷移金属酸化物が配置された触媒(以下、「第1処理触媒」と称する)を製造することができる。
酸化処理の方法は、特に限られない。例えば、ステップS140で得られた未処理触媒をそのまま室温の大気中に保持しておいたり、未処理触媒を水洗処理した場合でも、未処理触媒から第1処理触媒を得ることができる。あるいは、より積極的に、加熱環境下で未処理触媒を酸化させることにより、第1処理触媒を製造しても良い。
従って、この酸化処理の目的は、貴金属粒子上に配置された遷移金属の酸化を早めることであると言える。
未処理触媒と第1処理触媒の区分けは、単なる相対的なものに過ぎず、未処理触媒であっても、例えば製造から使用までに長い時間が経過した場合は、第1処理触媒となる得ることに留意する必要がある。
(ステップS160)
ステップS140またはステップS150の後、さらに任意で、触媒中に含まれる酸化物に変化しなかった遷移金属の少なくとも一部を溶解する処理(溶解処理)を実施しても良い。
この溶解処理を実施することにより、貴金属粒子部分に存在する遷移金属(酸化物となっていない遷移金属)の少なくとも一部が除去された触媒(以下、「第2処理触媒」と称する)を製造することができる。
この処理の目的は、第2処理触媒において、貴金属粒子の比表面積を増加させ、触媒の活性反応表面積を高めることである。
すなわち、前述のように、未処理触媒および第1処理触媒において、酸化物に変化せずに残存している遷移金属は、貴金属と合金化された状態で存在すると考えられる。この場合、遷移金属を溶解する処理を実施すると、貴金属合金のうち、遷移金属相当部分が溶解することになる。貴金属合金の粒子において、遷移金属相当部分が溶出すると、残された貴金属粒子の表面にミクロレベルで多数の凹凸が形成され、これにより貴金属粒子の比表面積を増加させることができる。
従って、第2処理触媒をPEFCのカソード触媒として適用した場合、第1処理触媒や未処理触媒とは異なり、使用開始直後から、高い活性を発揮することができる。
逆に、第1処理触媒や未処理触媒では、PEFCのカソード触媒として適用された場合、in−situで遷移金属の溶出が生じることになる。従って、この場合、カソード触媒としての使用中に、前述の効果、すなわち貴金属粒子の比表面の増加、および触媒の活性反応表面積の増加が生じ、触媒としての活性が高まることになる。ステップS160を必ずしも実施する必要がないのは、このためである。
なお、この溶解処理の具体的方法は、特に限られない。溶解処理は、例えば、一般的な「エージング処理」と同様の処理により実施されても良い。
前述のように、このエージング処理では、供試材料を含む作用電極を過塩素酸溶液中に浸漬させ、所定の電位(例えば0.05V〜1.2V)間で、電位走査(走査速度:例えば50mV/秒)を50サイクル繰り返すことにより、供試材料の表面がクリーニングされる。
本ステップS160における遷移金属溶解処理として、このようなエージング処理を実施しても良い。ただし、その他の方法で、溶解処理を実施しても良いことは明らかであろう。
以下、本発明の実施例について説明する。
(例1)
前述の図4に示したような工程で、担持材料としてのカーボン粒子と、該カーボン粒子上に担持された白金粒子と、該白金粒子上に配置された酸化スズとを有する触媒を製造した。
溶液には、SnClを含む0.1Mの過塩素酸水溶液(pH=1)を使用した。スズイオンの濃度は、最終的に得られる触媒において、白金とスズの比Pt/Sn=3/1(モル比)となるように選定した。
また、原料粒子には、カーボン担体粒子に白金粒子が担持された粒子(TEC10E50E:田中貴金属)を使用した。この原料粒子を以下、「原料粒子1」と称する。原料粒子1の平均粒径は、約50nm前後である。
溶液中に、この原料粒子1を1g/0.1リットル添加し、室温で30分以上撹拌することにより、スラリー液を調製した。
次に、調製したスラリー液を含む電解浴中で電解を実施した。電解の際の電極として、以下の作用電極、対極、および参照電極を使用した。すなわち、作用電極はメッシュ状のグラッシーカーボンとし、対極は白金メッシュとし、参照電極には銀/塩化銀電極を使用した。以降の記載において、電位は、全てこの参照電極を基準とした値で示す。
電解電位Vdは、−0.45Vとし、電解時間は、5日とした。なお、電解は、室温の大気中でスラリー液を撹拌した状態で実施した。撹拌速度は、800rpmである。電解によって、原料粒子1の白金粒子上に、金属スズが選択的に電析した。
電解完了後、電解浴から電極を取り外した。また、スラリー液をろ過することにより、電解粒子を回収した。回収した電解粒子を純水で十分に洗浄した。その後、電解粒子を真空中で2日間乾燥させた。
電解粒子を分析したところ、白金とスズの比Pt/Snは、おおよそ3/1(モル比)であった。
以上の工程により、触媒(以下、「例1に係る触媒」と称する)が製造された。
(作用電極の作製)
次に、前述の方法で製造した例1に係る触媒を用いて、以下の方法で、電気化学的評価用の電極(作用電極)を作製した。
まず、1750μLのエタノールと、750μLの水と、25μLの5%Nafion(登録商標)分散溶液とを混合して、混合液を得た。次に、この混合液中に、例1に係る触媒を所定量添加し、15分間、超音波撹拌を行った。
次に、このようにして調製されたスラリー液10μLを、表面積が0.196cmのグラッシーカーボンディスク電極の上に滴下した。その後、このグラッシーカーボンディスク電極を室温の大気中で乾燥させた。
これにより、例1に係る触媒を含む作用電極を作製した。なお、作用電極に含まれる例1に係る触媒の量は、11.0μg/cmとした。これは、白金の設置量に換算すると、4.4μg/cmとなる。
その後、作製した作用電極を用いて、例1に係る触媒の溶解処理を実施した。溶解処理として、前述のエージング処理を実施した。エージング処理の条件は、前述のサンプル2の場合と同様とした。すなわち、室温の0.1M過塩素酸溶液中で、作用電極に対して0.05V〜1.2Vの電位間で、電位走査(走査速度:50mV/秒)を50サイクル繰り返した。
エージング処理後の作用電極を、以降「例1に係る作用電極」と称する。
(例2)
例1と同様の方法により、例2に係る触媒を製造した。ただし、この例2では、溶液中に含まれるスズイオンの濃度を、例1とは異なる濃度とした。これにより、電解粒子に含まれる白金とスズの比Pt/Snは、おおよそ5/1(モル比)となった。
その後、例2に係る触媒を用いて、例1と同様の方法で、作用電極を作製した。作用電極に含まれる例2に係る触媒の量は、10.2μg/cmとした。これは、白金の設置量に換算すると、4.4μg/cmとなる。
その後、作製した作用電極を用いて、例1の場合と同様の溶解処理を実施し、例2に係る作用電極を作製した。
(例3)
例1と同様の方法により、作用電極を製造した。ただし、この例3では、スズイオン含有過塩素酸水溶液中での電解は実施せず、原料粒子1(すなわち、白金粒子上に酸化スズが設置されていないもの)をそのまま使用して、グラッシーカーボンディスク電極上に原料粒子1が配置された作用電極を作製した。
作用電極に含まれる原料粒子1の量は、9.6μg/cmとした。これは、白金の設置量に換算すると、4.4μg/cmとなる。
得られた作用電極に対して、例1と同様の溶解処理を実施し、例3に係る作用電極を作製した。
(評価)
次に、作製した各作用電極を用いて、以下に示す各種電気化学的評価を行った。
(酸素還元反応測定)
まず、例1、例2、または例3に係る作用電極を用いて、室温の0.1M過塩素酸水溶液中で、酸素還元反応測定を実施した。対極は、白金シート電極とし、参照電極は、可逆水素電極(RHE)とした。電位走査速度は、10mV/秒とした。なお、測定は、回転ディスク電極法で実施した。電極回転速度は、400、900、1600、および2500rpmとした。
測定結果を図6に示す。図6では、電極回転速度1600rpmにおける比較を行っており、破線は、例1に係る作用電極において得られた結果を示し、細い実線は、例2に係る作用電極において得られた結果を示している。また、太い実線は、例3に係る作用電極において得られた結果を示している。
この図6の結果から、例1および例2に係る作用電極では、例3に係る作用電極に比べて、カソード電流密度が上昇していることがわかる。
このことから、例1および例2に係る触媒は、原料粒子1に比べて高い活性を示すことが確認された。
(質量活性評価試験)
次に、例1、例2、または例3に係る作用電極を用いて、質量活性評価試験を実施した。この質量活性評価試験では、それぞれの作用電極を用いて、電気化学的な電位サイクル試験を実施し、各サイクル後の作用電極の質量活性を評価した。
サイクル試験は、以下の方法で実施した。
まず、0.1Mの過塩素酸水溶液を試験浴とし、この試験浴中に、作用電極、対極および参照電極の3つの電極を設置する。対極は、白金シート電極である。また、参照電極は、可逆水素電極(RHE)である。
次に、室温の試験浴中で、作用電極の電位を0.6Vに3秒間保持した後、1.0Vに3秒間保持するサイクル(これを1サイクルとする)を、最大5000サイクル実施する。所定のサイクル後に、触媒の質量活性を測定する。
質量活性は、電極回転速度とカソード電流値から、Koutecky−Levichプロットを用いて求めた活性化支配電流値を、グラッシーカーボンディスク電極上の白金量で割ることで算定される。
図7には、各作用電極における測定結果を示す。図7において、横軸は電位サイクル数であり、縦軸は質量活性である。
この図7の結果から、例1および例2に係る作用電極では、いずれも、例3に係る作用電極に比べて、初期の質量活性が高くなっていることがわかる。また、例1および例2に係る作用電極では、サイクル数の増加による質量活性の低下率は、例3に係る作用電極と同等か、それ以下に抑制されていることがわかる。
このことから、例1および例2に係る触媒は、原料粒子1に比べて同等以上の安定性を示すことが確認された。
(電気化学的有効表面積評価試験)
次に、それぞれの作用電極を用いて、以下の方法で、電気化学的有効表面積評価試験を実施した。
まず、前述の質量活性評価試験と同様の試験浴を準備する。
次に、前述の質量活性評価試験と同様の方法で、作用電極の電位サイクルを最大5000サイクル実施する。所定のサイクル後に、作用電極の電気化学的有効表面積を測定する。
ここで、電気化学的有効表面積は、サイクリックボルタモグラムにおける水素吸着表面積及び水素脱離表面積を平均した値を算出することで求められる。
図8には、各作用電極における測定結果を示す。図8において、横軸は電位サイクル数であり、縦軸は電気化学的有効表面積である。
この図8の結果から、例1および例2に係る作用電極では、いずれも、例3に係る作用電極に比べて、初期の電気化学的有効表面積が高くなっていることがわかる。また、例1および例2に係る作用電極では、サイクル数の増加による電気化学的有効表面積の低下率は、例3に係る作用電極で得られた低下率よりも小さくなっていることがわかる。この結果は、例1および例2に係る触媒は、長期にわたって、活性な表面を維持することができることを示唆するものである。
このことから、例1および例2に係る触媒は、原料粒子1に比べて良好な耐久性を示すことが確認された。
(例5)
前述の図4に示したような工程で、担持材料としてのカーボン粒子と、該カーボン粒子上に担持された白金−コバルト粒子と、該白金−コバルト粒子上に配置された酸化スズとを有する触媒を製造した。
原料粒子には、カーボン担体粒子に白金−コバルト粒子が担持された粒子(TEC36E52:田中貴金属)を使用した。この原料粒子を以下、「原料粒子2」と称する。原料粒子2の平均粒径は、約50nm前後である。
また、溶液には、SnClを含む0.1Mの過塩素酸水溶液(pH=1)を使用した。スズイオンの濃度は、最終的に得られる触媒において、白金とスズの比Pt/Sn=9/1(モル比)となるように選定した。
この溶液中に、原料粒子2を1g/0.1リットル添加し、室温で30分以上撹拌することにより、スラリー液を調製した。
次に、調製したスラリー液を含む電解浴中で電解を実施した。作用電極は、メッシュ状のグラッシーカーボンとした。対極は、白金板とした。参照電極には、銀/塩化銀電極を使用した。
電解電位Vdは、−0.45Vとし、電解時間は、5日間とした。なお、電解は、室温の大気中でスラリー液を撹拌した状態で実施した。撹拌速度は、800rpmである。電解によって、原料粒子2の白金−コバルト粒子上に、金属スズが選択的に電析した。
電解完了後、電解浴から電極を取り外した。また、スラリー液をろ過することにより、電解粒子を回収した。回収した電解粒子を純水で十分に洗浄した。その後、電解粒子を真空中で2日間乾燥させた。
電解粒子を分析したところ、白金とスズの比Pt/Snは、おおよそ9/1(モル比)であった。
以上の工程により、触媒(以下、「例5に係る触媒」と称する)が製造された。
その後、例5に係る触媒を用いて、例1と同様の方法で、作用電極を作製した。作用電極に含まれる例5に係る触媒の量は、9.8μg/cmとした。これは、白金の設置量に換算すると、4.4μg/cmとなる。
その後、作製した作用電極を用いて、例1の場合と同様の溶解処理を実施し、例5に係る作用電極を作製した。
(例6)
前述の例5と同様の方法により、例6に係る触媒を製造した。ただし、この例6では、溶液中に含まれるスズイオンの濃度を、例5とは異なる濃度とした。これにより、電解粒子に含まれる白金とスズの比Pt/Snは、おおよそ11/1(モル比)となった。
その後、例6に係る触媒を用いて、例1と同様の方法で、作用電極を作製した。作用電極に含まれる例6に係る触媒の量は、9.2μg/cmとした。これは、白金の設置量に換算すると、4.4μg/cmとなる。
その後、作製した作用電極を用いて、例1の場合と同様の溶解処理を実施し、例6に係る作用電極を作製した。
(例7)
例5と同様の方法により、作用電極を製造した。ただし、この例7では、スズイオン含有過塩素酸水溶液中での電解は実施せず、原料粒子2(すなわち、白金−コバルト粒子上に酸化スズが設置されていないもの)をそのまま使用して、グラッシーカーボンディスク電極上に原料粒子2が配置された作用電極を作製した。
作用電極に含まれる原料粒子2の量は、9.4μg/cmとした。これは、白金の設置量に換算すると、4.4μg/cmとなる。
得られた作用電極に対して、例1と同様の溶解処理を実施し、例7に係る作用電極を作製した。
(評価)
次に、作製した各作用電極を用いて、以下に示す各種電気化学的評価を行った。
(酸素還元反応測定)
例5〜例7に係る作用電極を用いて、酸素還元反応測定を実施した。測定条件は、前述の例1に係る作用電極を用いた場合と同様である。
測定結果を図9に示す。
この図9の結果から、例5および例6に係る作用電極のいずれにおいても、例7に係る作用電極に比べて、カソード電流密度が上昇していることがわかる。
このことから、例5および例6に係る触媒は、原料粒子2に比べて高い活性を示すことが確認された。
(質量活性評価試験)
例5〜例7に係る作用電極を用いて、質量活性評価試験を実施した。試験条件は、前述の例1に係る作用電極を用いた場合と同様である。
図10には、例5〜例7に係る触媒における測定結果を示す。
この図10の結果から、例5および例6に係る作用電極は、いずれも、例7に係る作用電極に比べて、初期の質量活性が高くなっていることがわかる。また、例5および例6に係る作用電極では、サイクル数の増加による質量活性の低下率は、例7に係る作用電極と同等か、それ以下に抑制されていることがわかる。
このことから、例5および例6に係る触媒は、原料粒子2に比べて同等以上の安定性を示すことが確認された。
(電気化学的有効表面積評価試験)
例5〜例7に係る作用電極を用いて、電気化学的有効表面積評価試験を実施した。試験条件は、前述の例1に係る作用電極を用いた場合と同様である。
図11には、例5〜例7に係る作用電極における測定結果を示す。
この図11の結果から、例5および例6に係る作用電極は、いずれも、例7に係る作用電極に比べて、初期の電気化学的有効表面積が高くなっていることがわかる。また、例5および例6に係る作用電極では、電位サイクル数の増加による電気化学的有効表面積の低下率は、ほとんど認められないことがわかる。この結果は、例5および例6に係る触媒では、長期にわたって、活性な表面を維持することができることを示唆するものである。
このように、例5および例6に係る触媒は、良好な耐久性を示すことが確認された。
本発明は、例えば、固体高分子形燃料電池用の触媒等に利用することができる。

Claims (13)

  1. 固体高分子形燃料電池カソード用の触媒の製造方法であって、
    (a)遷移金属のイオンを含む溶液を調製するステップであって、前記遷移金属は、スズ(Sn)、インジウム(In)、タンタル(Ta)、セリウム(Ce)、タングステン(W)、およびモリブデン(Mo)からなる群から選定された少なくとも一つであるステップと、
    (b)前記溶液中に、貴金属粒子が担持されたカーボン粒子を添加して、スラリー液を調製するステップであって、前記貴金属は、白金(Pt)または白金合金であるステップと、
    (c)前記スラリー液中で電解を行い、前記貴金属粒子上に前記遷移金属を電析させ、
    触媒粒子を形成するステップであって、前記電解は、前記遷移金属が前記貴金属粒子上には電析するものの、前記カーボン粒子上には実質的に電析されないような電位で実施されるステップと、
    (d)前記触媒粒子を回収するステップと、
    を有することを特徴とする製造方法。
  2. 前記(c)のステップにより得られる前記触媒粒子において、前記貴金属と前記遷移金属の存在比(モル比)は、3:1から10:1の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記(d)のステップの後、さらに、
    (e)回収された前記触媒粒子中の前記遷移金属を酸化させるステップ
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記(d)または(e)のステップの後、さらに、
    (f)酸化物に変化しなかった前記遷移金属の少なくとも一部を溶解させるステップ
    を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の製造方法。
  5. 前記遷移金属のイオンを含む溶液は、水溶液、有機溶媒、または溶融塩であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の製造方法。
  6. 前記遷移金属のイオンは、スズイオンであり、前記遷移金属のイオンを含む溶液は、過塩素酸水溶液または硫酸水溶液であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の製造方法。
  7. 前記白金合金は、白金−コバルト(Co)合金、白金−金(Au)合金、白金−パラジウム(Pd)合金、白金−ニッケル(Ni)合金、および白金−鉄(Fe)合金からなる群から選定されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の製造方法。
  8. 前記(c)のステップにおける電解は、室温(20℃〜25℃)以上、100℃未満の温度で実施されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の製造方法。
  9. 前記(c)のステップにおける電解において、作用電極として、メッシュ状電極が使用されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載の製造方法。
  10. 固体高分子形燃料電池カソード用の触媒であって、
    当該触媒は、貴金属粒子が担持されたカーボン粒子を有し、
    前記貴金属粒子には、遷移金属の酸化物が前記貴金属粒子と接するように配置され、該遷移金属の酸化物は、実質的に前記カーボン粒子には接触しておらず、
    前記貴金属は、白金(Pt)または白金合金であり、
    前記遷移金属は、スズ(Sn)、インジウム(In)、タンタル(Ta)、セリウム(Ce)、タングステン(W)、およびモリブデン(Mo)からなる群から選定された少なくとも一つであることを特徴とする触媒。
  11. 前記白金合金は、白金−コバルト(Co)合金、白金−金(Au)合金、白金−パラジウム(Pd)合金、白金−ニッケル(Ni)合金、および白金−鉄(Fe)合金からなる群から選定されることを特徴とする請求項10に記載の触媒。
  12. 前記遷移金属の酸化物は、酸化スズ(SnOおよび/またはSnO)であり、
    前記貴金属と前記酸化物の存在比(モル比)は、3:1から10:1の範囲であることを特徴とする請求項10または11に記載の触媒。
  13. 前記貴金属粒子には、さらに、前記遷移金属が前記貴金属粒子と接するように配置されていることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一つに記載の触媒。
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