JP2014213212A - コアシェル触媒粒子の製造方法 - Google Patents

コアシェル触媒粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】活性の高いコアシェル触媒粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】パラジウムを含むコアと、前記パラジウム以外の金属触媒を含み且つ前記コアを被覆するシェルと、を備えるコアシェル触媒粒子の製造方法であって、1<pH<3である酸溶液中で、パラジウム含有粒子に電位を印加する、電位印加工程と、前記電位印加工程後に、前記パラジウム含有粒子の表面にパラジウム以外の金属触媒を被覆させる被覆工程と、を有することを特徴とするコアシェル触媒粒子の製造方法。
【選択図】図7

Description

本発明は、コアシェル触媒粒子の製造方法に関する。
燃料電池は、燃料と酸化剤を電気的に接続された2つの電極に供給し、電気化学的に燃料の酸化を起こさせることで、化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する。そのため、燃料電池はカルノーサイクルの制約を受けないので、高いエネルギー変換効率を示す。燃料電池は、通常、電解質膜を一対の電極で挟持した膜電極接合体を基本構造とする単セルを複数積層して構成されている。
従来、燃料電池の燃料極(アノード電極)及び酸化剤極(カソード電極)の電極触媒として、白金及び白金合金材料が採用されてきた。しかし、現在の最新技術の電極触媒に必要な量の白金は、燃料電池の大量生産を商業的に実現可能にするには依然として高価である。したがって、白金をより安価な金属と組み合わせることにより、燃料電池の燃料極及び酸化剤極に含まれる白金の量を低減させる研究がなされてきた(例えば、特許文献1〜2)。
例えば、特許文献1には、アンダーポテンシャル析出法を応用した置換メッキ法により、粒子の表面を異種金属で被覆したコアシェル触媒粒子の製造方法が記載されている。具体的には、ナノ粒子と所定濃度の非貴金属イオンを含有する電解液(例えば、CuSOのHSO溶液)とを含むスラリーを三極セル中に導入し、作用極に電位を印加してナノ粒子表面に非貴金属吸着層を析出させ、その後、ガルバニ置換によって非貴金属を貴金属で置換する方法が記載されている。上記電解液は50mMのHSOを含んでおり、pH=1である。
また、特許文献2には、コアシェル触媒粒子を製造するための前駆体の製造方法として、Cuイオンを含む酸溶液とCu電極の少なくとも一部分とを接触させ、Pt若しくはPt合金からなるコア粒子、又は、前記コア粒子が導電性担体に担持された複合体と前記Cu電極とを前記酸水溶液内又は前記酸水溶液外において接触させ、かつ、前記コア粒子と前記酸水溶液とを、不活性ガス雰囲気下において接触させることにより、前記コア粒子の表面にCu層を析出させる析出工程を備えた、置換メッキ前駆体の製造方法が記載されている。特許文献2において、上記酸水溶液として0.1MのHSO水溶液が使用されている。
米国出願公開第2012/0245019号公報 特開2012−172162号公報
しかしながら、パラジウムを含むコアと該コアを被覆するシェルとを有するコアシェル触媒粒子の製造工程において、特許文献1や特許文献2のように、パラジウム含有粒子を強酸に分散させたり、接触させたりすると、パラジウム含有粒子が溶出し、十分な活性を有するコアシェル触媒粒子が得られないという問題がある。
本発明は上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、本発明の目的は、活性の高いコアシェル触媒粒子の製造方法を提供することである。
本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法は、パラジウムを含むコアと、前記パラジウム以外の金属触媒を含み且つ前記コアを被覆するシェルと、を備えるコアシェル触媒粒子の製造方法であって、
1<pH<3である酸溶液中で、パラジウム含有粒子に電位を印加する、電位印加工程と、
前記電位印加工程後に、前記パラジウム含有粒子の表面にパラジウム以外の金属触媒を被覆させる被覆工程と、
を有することを特徴とする。
本発明によればパラジウム含有粒子の溶出を抑制し、コアシェル触媒粒子の活性を高くすることができる。
本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法の前記電位印加工程において、前記パラジウム含有粒子に印加する電位が、0.4〜0.45V(vs.RHE)であることが好ましい。
本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法において、前記電位印加工程の前に、前記酸溶液に前記パラジウム含有粒子を浸漬させた状態で、該酸溶液に還元性ガスをバブリングする、バブリング工程を有することが好ましい。
本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法の前記バブリング工程において、前記還元性ガスをバブリングする前後に、前記酸溶液に前記パラジウム含有粒子を浸漬させた状態で、該酸溶液に不活性ガスをバブリングすることが好ましい。
本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法において前記被覆工程が、前記金属触媒より卑な金属のイオンを含有する卑金属イオン含有酸溶液中において、前記パラジウム含有粒子に前記卑な金属の酸化還元電位よりも貴な電位を印加することによって、前記パラジウム含有粒子の表面に前記卑な金属を析出させる析出工程と、前記金属触媒のイオンを含有する金属触媒イオン含有酸溶液に、前記卑な金属が析出した前記パラジウム含有粒子を接触させることによって、前記卑な金属を前記金属触媒に置換する置換工程と、を有し、
前記卑金属イオン含有酸溶液及び前記金属触媒イオン含有酸溶液のpHが1<pH<3であることが好ましい。
本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法において前記酸溶液が、硫酸、過塩素酸、硝酸、塩酸及び燐酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものであることが好ましい。
本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法において前記卑金属イオン含有酸溶液及び前記金属イオン含有酸溶液が、硫酸、過塩素酸、硝酸、塩酸及び燐酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものであることが好ましい。
本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法において前記金属触媒が、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム及び金より選ばれる少なくとも1種の金属、並びに前記金属を含む合金よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法において前記卑な金属が、銅であることが好ましい。
本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法において前記パラジウム含有粒子が、担体に担持されていることが好ましい。
本発明によれば、コアシェル触媒粒子の活性を高くすることができる。
パラジウム粒子を硫酸へ懸濁させた際のパラジウム溶出率と硫酸のpH値との関係を示す図である。 パラジウム粒子を異なるpHを有する硫酸へ懸濁させる前後のパラジウム粒子の粒径分布を示す図である。 パラジウム粒子を硫酸へ懸濁させる前後のパラジウム粒子の平均粒径及び分散度と硫酸のpH値との関係を示す図である。 理論的なパラジウム粒子の粒径と粒子表面に露出しているパラジウム原子数の関係を示す図である。 本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法に用いる合成装置の一例を模式的に示した斜視図である。 標準状態の銅の電位−pH図である。 実施例1、比較例1で得られたコアシェル触媒粒子の質量活性、ECSAを示す図である。
以下、本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法について詳しく説明する。
本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法は、パラジウムを含むコアと、前記パラジウム以外の金属触媒を含み且つ前記コアを被覆するシェルと、を備えるコアシェル触媒粒子の製造方法であって、
1<pH<3である酸溶液中で、パラジウム含有粒子に電位を印加する、電位印加工程と、
前記電位印加工程後に、前記パラジウム含有粒子の表面にパラジウム以外の金属触媒を被覆させる被覆工程と、
を有することを特徴とする。
本発明において、パラジウムを含むコア(以下、パラジウム含有コアということがある)とは、パラジウムからなるコア及びパラジウム合金からなるコアの総称である。同様に、パラジウム含有粒子とは、パラジウム粒子及びパラジウム合金粒子の総称である。
パラジウム合金としては、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀及び金からなる群から選ばれる金属材料とパラジウムとの合金が挙げられ、パラジウム合金を構成するパラジウム以外の金属は1種でも2種以上でもよい。
パラジウム合金は、合金全体の質量を100質量%としたときのパラジウムの含有割合が34質量%以上100質量%未満であることが好ましい。パラジウムの含有割合が34質量%以上であることにより、後述する金属触媒が白金の場合に均一な白金含有シェルを形成することができるからである。
また、本発明において、パラジウム以外の金属触媒(以下、金属触媒ということがある)を含むシェル(以下、金属触媒含有シェルということがある)とは、金属触媒からなるシェル及び金属触媒の合金からなるシェルの総称である。
金属触媒は、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム及び金より選ばれる少なくとも1種の金属、並びに前記金属を含む合金よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、白金及び白金合金が特に好ましく、白金がさらに好ましい。
白金合金の場合は、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、ニッケル及び金からなる群から選ばれる金属材料との合金等が挙げられ、白金合金を構成する白金以外の金属は1種でも2種以上でもよい。
白金合金を使用する場合には、合金全体の質量を100質量%としたときの白金の含有割合が90質量%以上100質量%未満であることが好ましい。白金の含有割合が90質量%未満であるとすると、十分な触媒活性及び耐久性が得られないからである。
また、本発明において、シェルがコアを被覆するとは、コアの全表面がシェルによって覆われている形態のみならず、コアの表面の一部がシェルによって被覆され、コアの表面の一部が露出している形態も含まれる。
本発明者らは、まず、パラジウム含有粒子を異なるpH(水素イオン指数)を有する酸溶液に接触させ、パラジウム含有粒子の溶出率、粒度分布、平均粒径及び分散度について検討をした。
具体的には、平均粒径4.0nmで粒径分布の分散度が38%のパラジウム粒子が、カーボン粒子に担持されたパラジウム担持カーボン(Pd/C)400mgを準備し、pH=0、1、2及び3の硫酸水溶液40mL中に投入し、それぞれ24時間懸濁させた。その後、硫酸を濾過し、濾液について誘導結合プラズマ質量分析(Inductively Coupled Plasma Mass Spectroscopy;ICP−MS)により、硫酸に溶出したパラジウム元素を定量し、硫酸に懸濁することによるパラジウム粒子の溶出率を算出した。溶出率は、硫酸に懸濁させたパラジウム全量に対する24時間当たりの溶出質量(質量%/24hr)として表した。結果を図1に示す。
また、濾物中のパラジウム粒子について、X線小角散乱法(Small Angle X−ray Scattering;SAXS)により、粒径分布及び分散度を測定した。さらに、濾物中のパラジウム粒子について、X線回折法(X−ray diffraction;XRD)により、平均粒径を測定した。粒径分布を図2に、分散度及び平均粒径を図3に示す。尚、図2及び図3には、懸濁前のPd/Cのパラジウム粒子の粒径分布、分散度及び平均粒径も示す。
図1に示すように、パラジウム粒子の溶出率は、pH=0の場合、約29質量%であり、pH1〜3の場合と比較して著しく大きかった。コアシェル触媒粒子の製造においては、触媒活性の観点から、金属の表面積を確保する必要があるため、約29質量%の溶出はコアシェル触媒粒子の製造において好ましくない。
また、図3に示すように、pH=0では、pH=1〜3の場合と比較して、パラジウム粒子の平均粒径の増加幅が大きく、懸濁前と比較して5%程度増加した。さらには、pH=0では、pH1〜3の場合と比較して、分散度の増加率も大きかった。すなわち、pH=0の酸溶液にパラジウム粒子を懸濁した場合、小さい粒子と大きい粒子がそれぞれ増加するいわゆるオストワルド熟成の傾向が顕著にみられた。
次に、パラジウム含有粒子がオストワルド熟成により肥大化した場合のコアシェル触媒粒子に対する影響について検討した。粒径が4.0nm、4.1nm及び4.2nmのパラジウム粒子の表面原子数を、パラジウムの結晶構造が面心立方格子であることに基づき算出した。理論的な、パラジウム粒子の粒径とパラジウム粒子表面に露出している原子数との関係を図4に示す。
そして、パラジウム粒子の粒径から算出した表面原子数から予想されるパラジウム粒子の電気化学表面積(ECSA)比を4.0nmのパラジウム粒子を基準に算出した。パラジウム粒子の粒径、表面原子数、粒子数比及びECSA比を表1に示す。
さらに、上記粒径が4.0nm、4.1nm及び4.2nmのパラジウム粒子の表面に白金の単原子層が析出したコアシェル触媒粒子における、コアシェル触媒粒子の粒径、表面原子数、粒子数比及びECSA比を表2に示す。
尚、表面原子数については、パラジウムの原子径をもつ球を面心立方格子になるように配列し、その配列した球の集合が切頭八面体になるようなモデル構造を考案し、その構造の大きさ(Pd粒径x)が0.6〜10nmの場合に、最表面に露出している原子数(y)を算出し、近似式y=39.1xを導出した。
また、ECSA比は、ECSAが表面原子数に比例することがわかっており、パラジウム粒径を大きくした場合、表面原子数は増加するが、パラジウム質量あたりの総表面原子数は反比例的に減少することを利用して算出した。
パラジウム粒子の平均粒径が5%程度違うことによって、表1に示すように4.0nmの粒子に対し、4.2nmの粒子の表面原子数は、約10%多くなる。これは、パラジウム粒子のECSAに換算すると、4.2nmの粒子は、4.0nmの粒子と比較し、ECSAが約9%小さくなる。すなわち、5%程度のパラジウム粒子の平均粒径の増加によって、パラジウム粒子のECSAは9%も低下してしまう。この傾向は、パラジウム粒子表面にパラジウム以外の金属触媒でシェルを形成した際も同様であり、表2に示すように、コアであるパラジウム粒子の粒径が増加することによって、製造したコアシェル触媒粒子のECSAが減少する。
以上の結果から、コアとなるパラジウム粒子の肥大化は、たとえ平均粒径の数%であっても、得られるコアシェル触媒粒子のESCAに大きく影響することがわかる。
従って、コアシェル触媒粒子の製造過程における、パラジウム含有粒子の肥大化は抑制すべきあるといえる。
図3に示すように、pH=1の場合、pH=0の場合程でもないが、懸濁によるパラジウム粒子の平均粒径の増加及び分散度の増加が確認された。
また、pH=3の場合、平均粒径は懸濁後も維持されたが、分散度が増加した。すなわち、pH=3の場合、一見、パラジウム粒子の肥大化は生じていないように思われるが、パラジウム粒子のオストワルド熟成が起きたと推測される。
これに対して、pH=2の場合、分散度の増加は見られたが、平均粒径が3.9nmに減少した。
ところで、酸溶液中で、パラジウム粒子に所定の電位を印加することによって、パラジウム粒子表面の酸化物等を除去することが可能である。コアとなるパラジウム粒子の表面から酸化物等を除去し、洗浄することによって、その表面に金属触媒を均一に被覆することが可能である。
そこで、本発明者らは、pH=1、pH=2、pH=3の硫酸中に懸濁させた状態で、パラジウム粒子に所定の電位を印加することによって、パラジウム粒子表面をクリーニングし、その後、該パラジウム粒子表面に白金を析出させたところ、pH=1の場合と比較して、pH=2の場合、得られたコアシェル触媒粒子の質量活性及びECSAが向上することを見出した。また、pH=3では、溶液の電気抵抗が高いために、パラジウム粒子に電位を印加することができず、パラジウム粒子表面をクリーニングすることができなかった。
本発明者らは、上記知見から、パラジウムを含むコアと、前記パラジウム以外の金属触媒を含み且つ前記コアを被覆するシェルと、を備えるコアシェル触媒粒子の製造工程において、1<pH<3である酸溶液を用いること、具体的には、1<pH<3である酸溶液中でパラジウム含有粒子に電位を印加することによって、活性の高いコアシェル触媒粒子を製造できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、パラジウム含有粒子の肥大化を抑制しつつ、パラジウム含有粒子の表面をクリーニングすることができるため、コアシェル触媒粒子の活性を高くすることができると推測される。
以下、図5を用いて本発明の一例について説明する。
図5は、本発明のコアシェル触媒粒子の製造方法において使用可能な合成装置の一例を模式的に示す斜視図である。
図5に示す合成装置8は、反応容器1、参照電極4、対極5、対極用コンパートメント6及び攪拌子7と有している。
反応容器1は、グラファイト製であり、作用極としても機能する。反応容器1内には、パラジウム粒子がカーボン担体に担持されたパラジウム粒子担持体2(以下、Pd/Cと称する場合がある)を含む酸溶液3が収容されている。反応容器1に収容されたPd/C2を含む酸溶液3は、攪拌子7での攪拌が可能となっている。
参照極4、対極5は、酸溶液3に十分に浸かるように配置されている。作用極でもある反応容器1、参照極4及び対極5が電位制御装置(例えば、ポテンショスタット等。図示せず)と電気的に接続され、作用極の電位が制御できるようになっている。対極5は、酸溶液3中のPd/C2が対極5に接触するのを防ぐため、ガラス製の対極用コンパートメント6内に収容された状態で酸溶液3に浸漬されている。対極用コンパートメント6は、底部が多孔性のガラスフリットにより形成されており、対極5と酸溶液3との接触性が確保されている。
まず、攪拌子7で酸溶液3を攪拌し、Pd/C2を分散させながら、反応容器外部に設置された窒素供給源(図示せず)から窒素を一定時間、酸溶液3にバブリングさせ、酸溶液3中に窒素を飽和させた状態とする。
その後、反応容器外部に設置された水素供給源(図示せず)から水素を一定時間、酸溶液3にバブリングさせ、酸溶液3中に水素を飽和させた状態とする。
そして、再度、窒素供給源から窒素を一定時間、酸溶液3にバブリングさせ、酸溶液3中に窒素を飽和させた状態とする。
その後、電位制御装置により、作用極である反応容器1の電位を掃引することで、反応容器1の表面と接触したPd/C2に所定の電位を印加し、パラジウム粒子の表面の酸化物を除去する。
そして、作用極である反応容器1に、攪拌子7で攪拌しながら、卑金属イオン(例えば、銅イオン)含有酸溶液を加える。その後、前記卑金属の酸化還元電位よりも貴な電位を反応容器1に印加することで、反応容器1の表面と接触したPd/C2のパラジウム粒子の表面に、前記卑金属を析出させる。
次に、反応容器1の電位制御を停止した後、攪拌子7で酸溶液3を攪拌しながら、反応容器1に金属触媒イオン(例えば、白金イオン)含有酸溶液をゆっくり添加し、イオン化傾向の違いを利用して前記卑金属と金属触媒とを置換する。当該置換によって、パラジウム粒子表面に金属触媒のシェルが析出したコアシェル触媒粒子が得られる。
以下、本発明の製造方法について、工程ごとに説明する。
(1)電位印加工程
電位印加工程は、1<pH<3である酸溶液中で、パラジウム含有粒子に電位を印加する工程である。
電位印加工程によって、パラジウム含有粒子の表面から酸化物(例えば、パラジウム酸化物)等の不純物を除去することができる。具体的には、電位印加により酸化物を溶出させることができる。その結果、パラジウム含有粒子の表面に金属触媒含有シェルを均一に被覆することができる。
酸溶液は、1<pH<3であればよいが、コアシェル触媒粒子の活性の観点から、酸溶液のpHは、1.1以上、特に1.5以上であることが好ましく、2.9以下、特に2.5以下であることが好ましい。
酸溶液としては、例えば、硫酸、過塩素酸、硝酸、塩酸及び燐酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものが挙げられ、硫酸が特に好ましい。
パラジウム含有粒子としては、パラジウム粒子及びパラジウム合金粒子から選ばれる少なくとも一方を用いることができる。
パラジウム含有粒子は、予め調製したものを用いることもできるし、市販品を用いることもできる。
パラジウム含有粒子の平均粒径は、特に限定されないが、コアシェル触媒粒子を構成する金属触媒の単位質量当たりのECSAが高いことから、好ましくは1〜10nm、特に好ましくは2.5〜5nmである。
ここで、平均粒径は、X線回折法(XRD)により測定することができる。XRDによる平均粒径の具体的方法としては、例えば、次の方法が挙げられる。
複数の金属粒子にX線を照射し、その回折像から、結晶子サイズを次のScherrerの式(1)から求め、得られた結晶子サイズの平均値を平均粒径とする。
[式(1)]
D=(Kλ)/(βcosΘ)
上記式(1)において各符号の意味は次の通りである。
D:結晶子サイズ(nm)
K:Scherrer定数
λ:測定X線波長(nm)
β:半価幅(rad)
Θ:回折線のブラッグ角度(rad)
パラジウム含有粒子は担体に担持されていてもよい。特に、本発明により得られるコアシェル触媒粒子を燃料電池の電極触媒層に使用した際、電極触媒層に導電性を付与するという観点から、担体が導電性材料であることが好ましい。また、パラジウム含有粒子が導電性担体に担持されていることによって、電位印加工程においてパラジウム含有粒子へ効率良く電位を印加することができる。また、後述の被覆工程においても、パラジウム含有粒子に効率良く電位を印加できるため、パラジウム含有粒子表面への金属触媒の被覆を効率良く、実施できるというメリットがある。
担体として使用できる導電性材料の具体例としては、ケッチェンブラック(商品名:ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製)、バルカン(商品名:Cabot社製)、ノーリット(商品名:Norit社製)、ブラックパール(商品名:Cabot社製)、アセチレンブラック(商品名:Chevron社製)等の炭素粒子や、炭素繊維等の導電性炭素材料;金属粒子や金属繊維等の金属材料;が挙げられる。
担体の平均粒径は、特に限定されないが、好ましくは0.01〜数百μm、より好ましくは0.01〜1μmである。担体の平均粒径が上記範囲未満であると、担体が腐食劣化する場合があり、当該担体に担持されるパラジウム含有粒子が経時的に脱落してしまう虞がある。また、担体の平均粒径が上記範囲を超える場合、比表面積が小さく、パラジウム含有粒子の分散性が低下するおそれがある。
担体の比表面積は、特に限定されないが、好ましくは50〜2000m/g、より好ましくは100〜1600m/gである。担体の比表面積が上記範囲未満であると、担体へのパラジウム含有粒子の分散性が低下し、十分な電池性能が発現しない虞がある。また、担体の比表面積が上記範囲を超える場合、パラジウム含有粒子の有効利用率が低下し、十分な電池性能が発現しない虞がある。
担体によるパラジウム含有粒子担持率[{(パラジウム含有粒子質量)/(パラジウム含有粒子質量+導電性担体質量)}×100%]は特に限定されず、一般的には、20〜60%の範囲であることが好ましい。パラジウム含有粒子の担持量が少なすぎると、触媒機能が十分に発現しない虞がある。一方、パラジウム含有粒子の担持量が多すぎると、触媒機能の観点からは特に問題は生じないかもしれないが、必要以上のパラジウム含有粒子を担持させても、製造コストの上昇に見合った効果が得られにくくなる。
パラジウム含有粒子が担体に担持されたパラジウム粒子担持体は、市販品を用いることもできるし、合成することもできる。パラジウム含有粒子を担体に担持する方法としては、従来から用いられている方法を採用することができる。例えば、担体を分散させた担体分散液に、パラジウム含有粒子を混合し、濾過、洗浄して、エタノール等に再分散した後、真空ポンプ等で乾燥する方法が挙げられる。乾燥後、必要に応じて、加熱処理してもよい。尚、パラジウム合金粒子を使用する場合には、合金の合成とパラジウム合金粒子の担体への担持が同時に行われてもよい。
本発明において、パラジウム含有粒子に電位を印加するとは、パラジウム含有粒子に電位を付与することを指す。ここでいう電位には、一定の値の電位の他にも、経時的に変化する電位も含まれる。したがって、本発明における電位の印加には、所定の範囲の電位を掃引することも含まれる。
パラジウム含有粒子に電位を印加する方法は、特に限定されず、酸溶液中にパラジウム含有粒子を浸漬させた状態で電位を印加することができれば、一般的な方法を採用することができる。
例えば、パラジウム含有粒子を酸溶液に分散させたパラジウム含有分散液中に、作用極、対極及び参照極を浸漬させ、作用極に電位を印加する方法が挙げられる。パラジウム含有粒子は、粉末状態で酸溶液に添加することによって酸溶液に浸漬、分散させてもよいし、予め、溶媒に分散させたものを、酸溶液に添加することによって、酸溶液に浸漬、分散させてもよい。上記溶媒としては、例えば、水、有機溶媒を用いることができ、さらに、該溶媒に、酸を含んでいてもよい。酸としては、上記酸溶液として例示したものを用いることができる。酸溶液にパラジウム含有粒子を分散させる方法は、特に限定されず、例えば、マグネチックスターラーによる攪拌等が挙げられる。
また、導電性基材上や作用極上にパラジウム含有粒子を固定し、導電性基材や作用極のパラジウム含有粒子固定面を酸溶液に浸漬させた状態で、該導電性基材や該作用極に電位を印加する方法が挙げられる。パラジウム含有粒子を固定する方法としては、例えば、電解質樹脂(例えばナフィオン(商品名)等)と、水やアルコール等の溶媒とを用いて、パラジウム含有粒子ペーストを調製し、導電性基材や作用極の表面に塗布する方法が挙げられる。
作用極としては、例えば、チタン等の金属材料、グラッシーカーボン、カーボン板等の導電性炭素材料等の導電性が担保できる材料を用いることができる。なお、反応容器を上記導電性材料で形成し、作用極としても機能させることもできる。金属材料の反応容器を作用極として用いる場合、反応容器の内壁には、腐食を抑制する観点から、RuO及びカーボンを含むポリマーコートからなる群より選ばれる少なくとも一種をコーティングすることが好ましい。
対極としては、例えば、白金黒、白金メッシュに白金黒をめっきしたもの、カーボン及びカーボン繊維材料等を用いることができる。
参照極としては、可逆水素電極(reversible hydrogen electrode;RHE)、銀−塩化銀電極及び銀−塩化銀−塩化カリウム電極等を用いることができる。
電位印加装置としては、ポテンショスタット及びポテンショガルバノスタット等を用いることができる。
電位印加工程において、パラジウム含有粒子に印加する電位は、パラジウム含有粒子の表面から不純物であるパラジウム酸化物を除くことができる電位であれば特に限定されない。印加する電位の上限値は、パラジウムの標準電極電位(0.915Vvs.NHE)未満の電位であることが好ましく、例えば、0.6V(vs.RHE)以下とすることができ、0.45V(vs.RHE)以下とすることが好ましい。低電位で印加することによって、より確実にパラジウムの溶出を抑制することができるからである。一方、印加する電位の下限値は、0.05V(vs.RHE)以上とすることができ、0.40V(vs.RHE)以上とすることが特に好ましい。
また、酸化物除去を速やかに進行させるという観点から、一定の電位範囲において、電位を複数回往復させて掃引することが好ましい。
掃引する電位の範囲は、特に限定されないが、0.05〜1.2V(vs.RHE)であることが好ましく、0.40〜0.45V(vs.RHE)であることが特に好ましい。
電位掃引のサイクル数は、特に限定されないが、180〜720サイクルであることが好ましい。また、電位を掃引する場合の掃引速度は、例えば、5〜100mV/秒であり、好ましくは25〜100mV/秒である。
電位印加工程は、酸溶液中の酸素を可能な限り除去し、酸化物除去を速やかに進行させることができるという点から、酸溶液には、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスをバブリングさせることが好ましい。
また、電位印加工程において、酸溶液は、必要に応じて適宜攪拌することが好ましい。例えば、作用極を兼ねる反応容器を用い、該反応容器内の酸溶液にパラジウム含有粒子を浸漬、分散させた場合、酸溶液を攪拌することで、各パラジウム含有粒子を作用極である反応容器の表面に接触させ、各パラジウム含有粒子に均一に電位を印加させることができる。この場合、攪拌は、電位印加工程中、連続的に行ってもよいし、断続的に行ってもよい。
(2)被覆工程
被覆工程は、パラジウム含有粒子の表面にパラジウム以外の金属触媒を被覆させる工程である。
パラジウム含有粒子の表面にパラジウム以外の金属触媒を被覆させる方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
パラジウム含有粒子の表面へのパラジウム以外の金属触媒の被覆は、一段階の反応を経て行われてもよいし、多段階の反応を経て行われてもよい。
以下、2段階の反応を経てパラジウム含有粒子の表面にパラジウム以外の金属触媒を被覆させる例について主に説明する。
2段階の反応を経てパラジウム含有粒子の表面にパラジウム以外の金属触媒を被覆させる例としては、アンダーポテンシャル析出法により予めパラジウム含有粒子の表面に、金属触媒より卑な金属を析出させる析出工程と、金属触媒より卑な金属を金属触媒に置換する置換工程を有する方法が挙げられる。
以下、(2−1)析出工程及び(2−2)置換工程について説明する。
(2−1)析出工程
析出工程は、金属触媒より卑な金属のイオンを含有する卑金属イオン含有酸溶液中において、前記パラジウム含有粒子に前記卑な金属の酸化還元電位よりも貴な電位を印加することによって、前記パラジウム含有粒子の表面に卑な金属を析出させる工程である。
卑金属イオン含有酸溶液と接触(例えば該酸溶液に浸漬)した状態のパラジウム含有粒子に、卑金属の酸化還元電位(平衡電位)よりも貴な電位を印加することによって、パラジウム含有粒子表面へ卑金属原子層を析出させることができる。
このとき、パラジウム含有粒子を卑金属イオン含有酸溶液に接触させる方法は特に限定されない。
例えば、粉末状態のパラジウム含有粒子を卑金属イオン含有酸溶液に添加することによって卑金属イオン含有酸溶液に浸漬、分散させてもよいし、予め、パラジウム含有粒子を溶媒に分散させたものを卑金属イオン含有酸溶液に添加することによって卑金属イオン含有酸溶液に浸漬、分散させてもよい。上記溶媒としては、例えば水、有機溶媒等を用いることができる。また、パラジウム含有粒子分散液は、後述する卑金属イオン含有酸溶液に添加可能な酸を含有していてもよい。
また、導電性基材上や作用極上にパラジウム含有粒子を固定し、導電性基材や作用極のパラジウム含有粒子固定面を、卑金属イオン含有酸溶液に浸漬してもよい。パラジウム含有粒子を固定する方法としては、例えば、電解質樹脂(例えばナフィオン(商品名)等)と、水やアルコール等の溶媒とを用いて、パラジウム含有粒子ペーストを調製し、導電性基材や作用極の表面に塗布する方法が挙げられる。
卑金属イオン含有酸溶液としては、パラジウム含有粒子の表面に金属触媒より卑な金属を析出させることができる酸溶液であれば特に限定されない。
卑金属イオン含有酸溶液は、通常、酸溶液に金属触媒より卑な金属の塩を所定量溶かしたものから構成されるが、特にこの構成に限定されず、卑金属イオンの一部又は全部が液中に解離して存在している酸溶液であればよい。
卑金属イオン含有酸溶液に用いられる酸としては、酸であれば特に限定されないが、硫酸、過塩素酸、硝酸、塩酸及び燐酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものであることが好ましく、硫酸が特に好ましい。
金属触媒より卑な金属は、銅が好ましい。
金属触媒より卑な金属の塩としては、当該卑な金属が銅である場合には、硫酸銅、硝酸銅、塩化銅、亜塩素酸銅、過塩素酸銅、シュウ酸銅等が挙げられる。
卑金属イオン含有酸溶液中において、卑金属イオン濃度は、特に限定されないが、10〜400mMであることが好ましい。
なお、金属触媒より卑な金属の塩の対アニオンと、酸中の対アニオンとは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、卑金属イオン含有酸溶液は、予め、不活性ガスをバブリングしておくことが好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス等を用いることができる。
パラジウム含有粒子に卑な金属の酸化還元電位よりも貴な電位を印加する方法は、特に限定されず、一般的な方法を採用することができる。例えば、パラジウム含有粒子を浸漬させた卑金属イオン含有酸溶液中に、作用極、対極及び参照極を浸漬させ、作用極に卑な金属の酸化還元電位よりも貴な電位を印加する方法が挙げられる。作用極、対極及び参照極は、上述の電位印加工程で用いるものと同様のものを用いることができる。
印加する電位は、パラジウム含有粒子の表面に金属触媒より卑な金属を析出させることができる電位、すなわち、卑な金属の酸化還元電位よりも貴な電位であれば、特に限定されない。例えば、卑な金属が銅の場合、0.8〜0.35V(vs.RHE)が好ましく、0.4V(vs.RHE)であることが特に好ましい。
電位を印加する時間は、特に限定されないが、2時間以上、特に15時間以上確保することが好ましく、反応電流が定常となり、ゼロに近づくまで行なうことがさらに好ましい。
卑金属イオン含有酸溶液のpHは特に限定されないが、卑な金属の種類によっては、析出工程において、パラジウム含有粒子表面に析出した後、パラジウム含有粒子表面上で酸化してしまうことがある。卑な金属の酸化物の形成は、後続の置換工程における置換反応を阻害するため、均一な金属触媒含有シェルが形成されなくなるおそれがある。
図6は標準状態の銅の電位−pH図(Atlas of Electrochemical Equilibria in Aqueous Solution Pourbaix et,al NACE, Houston (1966))を示したものである。なお、図6において、銅が亜酸化銅を形成する条件は、下記式(2)で表わされる。
[式(2)]
Cu2O = 0.203+ 0.0591pH + 0.0591log[Cu2+
図6に示すように、卑な金属が銅である場合、析出工程においてパラジウム含有粒子に印加される電位Eが、上記式(2)で表わされるECu2Oよりも大きく(E>ECu2O)なるように、pHを調整することが好ましい。
尚、ECu2Oは、標準状態(25℃)の場合である。
さらに、析出工程において、パラジウム含有粒子からパラジウムが溶出するのを充分に抑制することも考慮すると、卑金属イオン含有酸溶液のpHは、1<pH<3であることが好ましく、1.1以上、特に1.5以上であることが好ましく、2.9以下、特に2.5以下であることが好ましい。
なお、電位印加工程と、析出工程とを、同じ反応容器内で行う場合には、電位印加工程に使用した酸溶液に、卑な金属の塩や卑金属イオン含有酸溶液を加えてもよい。例えば、電位印加工程の酸溶液として硫酸を使用し、金属触媒より卑な金属として銅を使用する場合には、使用後の硫酸に硫酸銅水溶液を加えて、析出工程を行ってもよい。なお、酸溶液中の対アニオンと、卑金属イオン含有酸溶液中の対アニオンとは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
析出工程は、メッキした金属の安定性の観点から、窒素雰囲気等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。
また、析出工程において、卑金属イオン含有酸溶液は、必要に応じて適宜攪拌することが好ましい。例えば、作用極を兼ねる反応容器を用い、該反応容器内の酸溶液にパラジウム含有粒子を浸漬、分散させた場合、酸溶液を攪拌することで、各パラジウム含有粒子を作用極である反応容器の表面に接触させ、各パラジウム含有粒子に均一に電位を印加させることができる。この場合、攪拌は、析出工程中、連続的に行ってもよいし、断続的に行ってもよい。
(2−2)置換工程
置換工程は、金属触媒のイオンを含有する金属触媒イオン含有酸溶液に、卑な金属が析出したパラジウム含有粒子を接触させることによって、卑な金属を金属触媒に置換する工程である。
置換工程において、パラジウム含有粒子表面に析出した卑な金属を金属触媒に置換する方法は特に限定されない。通常、金属触媒イオン含有酸溶液に、表面に卑な金属を析出させたパラジウム含有粒子を接触させることによって、イオン化傾向の違いにより、卑な金属と金属触媒とを置換することができる。
金属触媒イオン含有酸溶液としては、卑な金属を金属触媒に置換することができる酸溶液であれば特に限定されない。金属触媒イオン含有酸溶液は、通常、酸溶液に金属触媒の塩を所定量溶かしたものから構成されるが、特にこの構成に限定されず、金属触媒のイオンの一部又は全部が液中に解離して存在している酸溶液であればよい。
金属触媒イオン含有酸溶液に用いられる金属触媒の塩は、金属触媒が白金である場合は、例えば、KPtCl、KPtCl等を用いることができ、また、([PtCl][Pt(NH])等のアンモニア錯体を用いることもできる。
金属触媒イオン含有酸溶液中において、金属触媒イオン濃度は特に限定されないが、1〜5mMであることが好ましい。
金属触媒イオン含有酸溶液に用いることができる酸は、上述した卑金属イオン含有酸溶液に用いられる酸と同様であり、硫酸、過塩素酸、硝酸、塩酸及び燐酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものであることが好ましく、硫酸が特に好ましい。
金属触媒イオン含有酸溶液のpHは、特に限定されないが、1<pH<3であることが好ましく、特に1.1以上、さらに1.5以上であることが好ましく、特に2.9以下、さらに2.5以下であることが好ましい。上記したように、被覆工程における、析出工程及び置換工程に使用する、卑金属イオン含有酸溶液及び金属触媒イオン含有酸溶液は、少なくとも一方のpHが1<pH<3であることが好ましく、両方のpHが1<pH<3であることが特に好ましい。
金属触媒イオン含有酸溶液は、酸及び金属触媒の塩の他に、金属触媒イオンを均一に分散させる観点から、クエン酸1水和物及びクエン酸塩等を含むことが好ましい。
金属触媒イオン含有酸溶液は、事前に十分に攪拌し、メッキした金属の安定性の観点から、当該酸溶液中には予め窒素ガス等の不活性ガスをバブリングさせることが好ましい。
置換時間(金属触媒イオン含有酸溶液とパラジウム含有粒子との接触時間)は、特に限定されないが、120分以上確保することが好ましい。
尚、析出工程と置換工程とを、同じ反応容器内で行う場合には、析出工程に使用した卑金属イオン含有酸溶液に、金属触媒塩や金属触媒イオン含有酸溶液を加えてもよい。例えば、卑な金属として銅、金属触媒として白金を用いる場合は、析出工程後、電位制御を停止し、析出工程において使用した銅イオン含有酸溶液に、白金イオン含有酸溶液を添加することで、銅が析出したパラジウム含有粒子を白金イオン含有酸溶液に接触させてもよい。
(3)その他の工程
本発明においては、電位印加工程の前にバブリング工程を設けてもよい。
バブリング工程は、酸溶液にパラジウム含有粒子を浸漬させた状態で、該酸溶液に還元性ガスをバブリングする工程である。
バブリング工程により、パラジウム含有粒子表面のパラジウム酸化物をパラジウムに還元したり、パラジウム含有粒子表面の酸素を除去したりすることができ、被覆工程においてパラジウム含有粒子にシェルをより均一に析出させることができる。
酸溶液に還元性ガスをバブリングする方法は、特に限定されず、一般的な方法を採用することができる。例えば、パラジウム含有粒子を浸漬させた酸溶液中に、還元性ガス導入管を浸漬させ、還元性ガス供給源から還元性ガスを導入し、バブリングする方法が挙げられる。
還元性ガスとしては、特に限定されず、水素ガス、一酸化炭素ガス及び一酸化窒素ガス等が挙げられる。
バブリングする時間は、特に限定されないが、30〜240分であることが好ましい。また、ガス流入量は、特に限定されないが、10〜200cm/分であることが好ましい。
バブリング工程は、窒素雰囲気等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。
尚、バブリング工程と上述の電位印加工程は、同じ反応容器内で行うことができる。
また、還元性ガスとして水素ガスを用いる場合、予め酸溶液中の酸素を可能な限り除去するために、酸溶液に還元性ガスをバブリングする前に、不活性ガスをバブリングすることが好ましい。尚、還元性ガスの種類に関わらず、不活性ガスを事前にバブリングすることによって、パラジウム含有粒子表面の不純物を除去できる。
さらに、酸溶液に還元性ガス、特に水素ガスをバブリングした後にも、酸溶液に不活性ガスをバブリングすることが好ましい。これは、安全性確保という観点と共に、還元性ガスが溶存した状態の酸溶液と金属触媒塩とを混合すると、金属触媒イオンが、パラジウム含有粒子表面に到達する前に、該溶液中に溶存する還元性ガスによって還元され、析出し、単独で粒子化してしまうおそれがあるからである。
不活性ガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス等が挙げられる。また、不活性ガスをバブリングする時間及びガス流入量は、還元性ガスの場合と同様とすることができる。
また、本発明においては、被覆工程の後に、コアシェル触媒粒子の濾過、洗浄、乾燥及び粉砕等が行われてもよい。
コアシェル触媒粒子の洗浄は、製造されたコアシェル触媒粒子のコアシェル構造を損なうことなく、不純物を除去できる方法であれば特に限定されない。当該洗浄の例としては、水、過塩素酸、希硫酸、希硝酸等を用いて吸引濾過をする方法が挙げられる。
コアシェル触媒粒子の乾燥は、溶媒等を除去できる方法であれば特に限定されない。
コアシェル触媒粒子は必要に応じて粉砕してもよい。粉砕方法は、固形物を粉砕できる方法であれば特に限定されない。当該粉砕の例としては、不活性ガス雰囲気下、或いは大気下における乳鉢等を用いた粉砕や、ボールミル、ターボミル等のメカニカルミリングが挙げられる。
本発明により得られるコアシェル触媒粒子においては、シェルの厚さは、単原子層以上、3原子層以下であることが好ましい。このような厚さのシェルを備えるコアシェル触媒粒子は、4原子層以上のシェルを備えるコアシェル触媒粒子と比較して、金属触媒1g当たりの電気化学表面積が高いという利点、及び、金属触媒の被覆量が少ないため材料コストが低いという利点がある。
本発明により得られるコアシェル触媒粒子の平均粒径は、特に限定されないが、1.5〜10.5nmであることが好ましく、3.0〜5.5nmであることが特に好ましい。
(実施例1)
まず、パラジウム粒子がカーボン粒子に担持されたパラジウム担持カーボン(Pd/C、パラジウム担持量30質量%)0.5gを、グラファイト製容器に入れ、さらに0.005M硫酸水溶液(pH=2)を1.0L加え、Pd/Cを懸濁させた。
続いて、上記グラファイト製容器に、対極(白金黒)、参照極(銀−塩化銀電極)を硫酸水溶液に浸るように設置した。また、グラファイト製容器を作用極として用いた。
グラファイト製容器を密閉し、Pd/Cを懸濁させた硫酸水溶液に窒素ガスを流量50cm/分で30分間バブリングした。その後、水素ガスを流量50cm/分で30分間バブリングした。そして、再度、窒素ガスを流量50cm/分で30分間バブリングした(バブリング工程)。
次に、ポテンショスタットを作用極、対極及び参照極に接続し、作用極に対して、電位掃引範囲0.40V〜0.45V(vs.RHE)、掃引速度5mV/秒で、サイクリックボルタンメトリー(CV)を360サイクル実施した(電位印加工程)。
硫酸水溶液を窒素でバブリングしながら、硫酸銅5水和物14.6gを0.05M硫酸水溶液66mLに溶解させた銅イオン含有酸溶液を硫酸水溶液に加え、作用極の電位を0.4V(vs.RHE)に2時間固定し、銅をパラジウム粒子上に析出させた(析出工程)。
0.4V(vs.RHE)の電位制御を止め、KPtCl161.3mgとクエン酸1水和物4.5gを0.05M硫酸水溶液140mLに溶解させた白金イオン含有酸溶液を、約80分かけて加え、その後、1時間攪拌し、銅を白金に置換した(置換工程)。
反応溶液を濾過し、コアシェル触媒粒子を回収、洗浄、乾燥した後、メノウ乳鉢と乳棒を用いて粉砕した。
(比較例1)
Pd/Cを懸濁させる酸溶液として、0.05M硫酸水溶液(pH=1)を1L用いたこと以外は実施例1と同様にしてコアシェル触媒粒子を製造した。
(比較例2)
Pd/Cを懸濁させる酸溶液として、0.0005M硫酸水溶液(pH=3)を1L用いたこと以外は実施例1と同様にして電位印加工程を行なったが、酸溶液の電気抵抗が大きく、電流が流れず、CVクリーニングすることができなかった。従って、それ以降の工程を行なわなかった。
[質量活性評価]
実施例1、比較例1で得られたコアシェル触媒粒子をそれぞれ8mgずつ採取し、それぞれのコアシェル触媒粒子を、5%ナフィオン(登録商標)分散液35μL、超純水6mL、及びイソプロパノール1.5mLの混合溶液に分散し、触媒インクを作製した。当該触媒インクを回転ディスク電極(RDE)のグラッシーカーボン電極上に塗布し、自然乾燥させた。
そして、それぞれのコアシェル触媒粒子について酸素還元反応(ORR)測定を行った。
ORR測定条件を下記に示す。
・電解液:0.1M 過塩素酸水溶液(事前に酸素ガスを30mL/分で30分以上バブリングし酸素飽和したもの)
・雰囲気:酸素雰囲気下
・掃引速度:10mV/秒
・電位掃引範囲:0.1〜1.05V(vs.RHE)
・回転数:1600rpm
ORR測定により得られた酸素還元波からそれぞれのコアシェル触媒粒子における白金の単位質量当たりの触媒活性(MA)を測定した。
尚、コアシェル触媒粒子における白金の単位質量当たりの触媒活性は、ORR測定により得られた酸素還元波において、0.9V(vs.RHE)の電流値を酸素還元電流(I0.9)、0.2V(vs.RHE)の電流値を拡散限界電流(Ilim)とし、次式(3)から活性化支配電流(Ik)を求め、グラッシーカーボン電極上に塗布したコアシェル触媒粒子に含まれる白金量(g)でIk(A)を除して白金の単位質量当たりの触媒活性(A/g−Pt)を測定した。
[式(3)]
Ik=(Ilim×I0.9)/(Ilim−I0.9
上記式(3)において各符号の意味は次の通りである。
Ik:活性化支配電流(A)
lim:拡散限界電流(A)
0.9:酸素還元電流(A)
白金の単位質量当たりの触媒活性(MA)の測定結果を図7に示す。
[電気化学表面積]
実施例1、比較例1で得られたコアシェル触媒粒子についてサイクリックボルタンメトリー(CV)測定を実施し、コアシェル触媒粒子の電気化学表面積(ECSA)を算出した。
上記質量活性評価と同様の方法で触媒インクを作製し、当該触媒インクをグラッシーカーボン電極(RDE)に塗布、乾燥し、CV測定を実施した。
CV測定条件を下記に示す。
・電解液:0.1M 過塩素酸水溶液(事前にArガスを30mL/分で30分以上バブリングし、Ar飽和させたもの)
・雰囲気:Ar雰囲気下
・掃引速度:50mV/秒
・電位掃引範囲:0.05〜1.2V(vs.RHE)
得られたサイクリックボルタモグラムから水素脱着ピークの電荷量(C)を積算した。
また、グラッシーカーボン電極に塗布した触媒インクの濃度と塗布量から白金の質量(g)を算出した。
水素脱着ピークの電荷量(C)を白金の単位活性表面積当たりの電荷量(C/m)と白金の質量(g)で割った値から、白金の電気化学表面積(m/g−Pt)を算出した。
算出した電気化学表面積の結果を図7に示す。
図7に示すように、質量活性は、実施例1が520A/g−Pt、比較例1が420A/g−Ptであった。また、電気化学表面積は、実施例1が150(m/g−Pt)、比較例1が130(m/g−Pt)であった。
従って、実施例1は、比較例1と比較して、質量活性及び電気化学表面積が高いことがわかる。この結果から、1<pH<3である酸溶液中で、パラジウム含有粒子に電位を印加することによって、コアシェル触媒粒子の活性を高くすることができることがわかる。
1 反応容器
2 パラジウム粒子担持体
3 酸溶液
4 参照極
5 対極
6 対極用コンパートメント
7 攪拌子(スターラー)
8 合成装置

Claims (10)

  1. パラジウムを含むコアと、前記パラジウム以外の金属触媒を含み且つ前記コアを被覆するシェルと、を備えるコアシェル触媒粒子の製造方法であって、
    1<pH<3である酸溶液中で、パラジウム含有粒子に電位を印加する、電位印加工程と、
    前記電位印加工程後に、前記パラジウム含有粒子の表面にパラジウム以外の金属触媒を被覆させる被覆工程と、
    を有することを特徴とするコアシェル触媒粒子の製造方法。
  2. 前記電位印加工程において、前記パラジウム含有粒子に印加する電位が、0.4〜0.45V(vs.RHE)である、請求項1に記載のコアシェル触媒粒子の製造方法。
  3. 前記電位印加工程の前に、前記酸溶液に前記パラジウム含有粒子を浸漬させた状態で、該酸溶液に還元性ガスをバブリングする、バブリング工程を有する、請求項1又は2に記載のコアシェル触媒粒子の製造方法。
  4. 前記バブリング工程において、前記還元性ガスをバブリングする前後に、前記酸溶液に前記パラジウム含有粒子を浸漬させた状態で、該酸溶液に不活性ガスをバブリングする、請求項3に記載のコアシェル触媒粒子の製造方法。
  5. 前記被覆工程が、前記金属触媒より卑な金属のイオンを含有する卑金属イオン含有酸溶液中において、前記パラジウム含有粒子に前記卑な金属の酸化還元電位よりも貴な電位を印加することによって、前記パラジウム含有粒子の表面に前記卑な金属を析出させる析出工程と、前記金属触媒のイオンを含有する金属触媒イオン含有酸溶液に、前記卑な金属が析出した前記パラジウム含有粒子を接触させることによって、前記卑な金属を前記金属触媒に置換する置換工程と、を有し、
    前記卑金属イオン含有酸溶液及び前記金属触媒イオン含有酸溶液のpHが1<pH<3である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコアシェル触媒粒子の製造方法。
  6. 前記酸溶液が、硫酸、過塩素酸、硝酸、塩酸及び燐酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコアシェル触媒粒子の製造方法。
  7. 前記卑金属イオン含有酸溶液及び前記金属イオン含有酸溶液が、硫酸、過塩素酸、硝酸、塩酸及び燐酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項5又は6に記載のコアシェル触媒粒子の製造方法。
  8. 前記金属触媒が、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム及び金より選ばれる少なくとも1種の金属、並びに前記金属を含む合金よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のコアシェル触媒粒子の製造方法。
  9. 前記卑な金属が、銅である、請求項5乃至8のいずれか一項に記載のコアシェル触媒粒子の製造方法。
  10. 前記パラジウム含有粒子が担体に担持されている、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のコアシェル触媒粒子の製造方法。
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